hsc/wfmosでの high-z...
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HSC/WFMOSでのHigh-z 銀河サーベイ
大内正己
(STScI)
概要
1. はじめに 2. HSC (+WFMOS) による銀河探査
a) 宇宙再電離と銀河形成初期 (z~6-7.5)b) 形成途上銀河(cooling cloud/PopIII)の検出 (z~3-7.5)c) 構造形成と銀河形成(すばる版DEEP2; z~1)
3. 検討すべき課題a) HSC用グリズム作成の可能性の提案b)探査領域、他装置、他グループとの協力
4. まとめ
(1) はじめに
Hyper-Suprime Camの強み 既存装置(e.g. Suprime-Cam)と比べて視野が~10倍赤側(0.9-1.05µm域)で高い感度
→広視野・赤感度を活用したdeep surveyの銀河研究に威力を発揮
2015年頃登場する30m望遠鏡、JWSTと比べても同程度の探査能力→すばる時間の方が取りやすい分だけHSCが有利
LSSTはdeep surveyをやらない →HSCをdeep surveyに活用すべき
100時間で達成できる広さと深さ(0”.2のソースに対して) 装置によりseeing sizeが異なるため、単純にAΩでは表せないことに注意。
広い
深い
30m望遠鏡w AO
JWSTHSC
VISTA
(2) HSCによる銀河探査
(a) 宇宙再電離と銀河形成初期 (z~6-7.5)
銀河形成と宇宙再電離に重要なz~6-7.5銀河
Evolution of mass function predicted by the CDM model (Sheth & Tormen 1999)
z= 9 7 5 3 1 0
Galaxy
銀河形成と宇宙再電離に重要なz~6-7.5銀河
Evolution of mass function predicted by the CDM model (Sheth & Tormen 1999)
z= 9 7 5 3 1 0
Galaxy
~銀河団
~銀河
(1) 銀河形成の初期:z>~6-7: 銀河質量程度の天体の出現
Evolution of neutral fraction of IGM (Fan et al. 2006)
銀河形成と宇宙再電離に重要なz~6-7.5銀河
Evolution of mass function predicted by the CDM model (Sheth & Tormen 1999)
z= 9 7 5 3 1 0
Galaxy
~銀河団
~銀河
(1) 銀河形成の初期:z>~6-7: 銀河質量程度の天体の出現
Evolution of neutral fraction of IGM (Fan et al. 2006)
銀河形成と宇宙再電離に重要なz~6-7.5銀河
Evolution of mass function predicted by the CDM model (Sheth & Tormen 1999)
(2) 宇宙再電離:z>~6:電離状態の変化
z= 9 7 5 3 1 0
Galaxy
~銀河団
~銀河
宇宙再電離
Dijkstra et al. (2007)
電離ソース(銀河)とcosmic HII regionとの関係を示したシミュレーション (Iliev et al. 2006)
銀河が出すLya輝線と吸収の度合い(z=8銀河の場合)
Lya輝線を出す銀河を調べれば宇宙再電離のヒントが得られる
Kodaira et al. (2003)
Redshift
Lyα
(1) Lyα Emitters (LAEs) at z~6-7.5で探る宇宙再電離
赤方偏移したLyαをnarrow band (NB)で検出
Kodaira et al. (2003)
Redshift
Lyα
(1) Lyα Emitters (LAEs) at z~6-7.5で探る宇宙再電離
赤方偏移したLyαをnarrow band (NB)で検出
観測の現状 z=6.6 LAE
photometric sample: >100個以上 分光同定されたもの̃30個 (Hu+02,+05,Kodaira+03,Rhoads+04,Kurk+04,Stern+05,Taniguchi+05,Kashikawa+06)
z~7 LAE photometric sample~2個 分光同定されたもの 1個 (Iye et al. 2006)
Kodaira et al. (2003)
Redshift
Lyα
(1) Lyα Emitters (LAEs) at z~6-7.5で探る宇宙再電離
明るいLAEの個数密度がz=5.7 から7.0に向かうにつれ減っている? (c.f. Hu et al. 2005, Stark et al. 2007) 銀河進化?
ダークハローの進化とコンシステント(Dijkstra et al. 2006)
IGMによるLyα輝線吸収? もしintrinsicなLFが進化していないとすると,Santos 2004モデルとの比較→ XHII<~0.45 at z=6.5 (Kashikawa et al. 2006)
問題点 z=6.6とz=7 LAEの統計が悪い。LAEの進化がfield varienceの影響が分からない
→HSCによる大規模探査で解決 銀河進化なのかIGM吸収の進化なのかはっきりしない点が残る → 独立なプローブが必要
Ouchi et al. (2006)
これまでの研究: (i) Lyα光度関数
z=5.7
z=5.7
z=5.7
z=6.6
z=6.6
Red=brightBlue=intermediate
Gray=masked regions
N= 106
取得予定(地震のため中止)
(ii)LAEのクラスタリング
Ouchi et al. in prep.
(ii)LAE クラスタリングからの宇宙再電離への制限
z=5.7 LAEz=6.6 LAE
z=5-6 Drop
bias
Angular Correlation z=6.6LAEのbias~4.5
Furlanetto et al. (2006)モデルとの比較
→IGMのneutral frac.: xHI<~0.3
Neutral fractionの値は他の独立な測定値とコンシステント(MR04;Kashikawa+06; Totani+ 2006)
b(z6.6LAE)=4.5±1.3b(z6Drop)=4.2±2.0
Ouchi et al. in prep.
Kashikawa et al. (2006)Hu et al. (2006)
Composite of Keck/DEIMOS Spectra
z=6.6
z=6.6
z=5.7
Hawaii Subaru
(iii) Lyα Line Profileからのreionizationへの制限 (WFMOSが必要)
reionizationの影響かgalaxy outflowの影響か区別を付けるのは容易ではない(Kashikawa et al. 2006) HyperSuprime+WFMOSによる大サンプルから
高精度のcomposite spectraからline profileを得る→詳細なモデルと比較可能 single/composite spectrumの空間的な違い→reionization起源かどうか判別?。ionizing bubbleへの制限
galactic wind
reionization
HSCによる宇宙再電離の研究
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc)
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
# →理論研究との連携が不可欠!!
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
# →理論研究との連携が不可欠!! 検討すべき課題
HSC用の狭帯域(NB)フィルター作成の問題? HSCのフィルターは非常に高価(~1千万円)
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
# →理論研究との連携が不可欠!! 検討すべき課題
HSC用の狭帯域(NB)フィルター作成の問題? HSCのフィルターは非常に高価(~1千万円)
# →NBフィルターを多数は作れない。慎重にNBのスペックを決めるべき
0.92µmのNBによるz=6.6LAE →1000個 0.976µmのNBによるz=7.0 LAE→100個 1.006µmのNBによるz=7.3 LAE→数十個
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
# →理論研究との連携が不可欠!! 検討すべき課題
HSC用の狭帯域(NB)フィルター作成の問題? HSCのフィルターは非常に高価(~1千万円)
# →NBフィルターを多数は作れない。慎重にNBのスペックを決めるべき
0.92µmのNBによるz=6.6LAE →1000個 0.976µmのNBによるz=7.0 LAE→100個 1.006µmのNBによるz=7.3 LAE→数十個
NBはどの波長が良いか?
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
HSCによる宇宙再電離の研究 同様の観測はすでにSuprime-Camで観測されている
広視野+赤感度を生かして個数と探査領域をそれぞれ10倍以上にする→高精度を持って宇宙再電離へ制限 (c.f. COBEからWMAP時代へ)
z=6.6 LAE: 100個→1000個 (1視野~200Mpc) →z=6.6 LAEの比較的精度の高い(i)光度関数、(ii)相関関数、(iii) Lya line profileをNumerical simulationの結果と比較することで宇宙再電離(nHI, bubbles)に制限。
# →理論研究との連携が不可欠!! 検討すべき課題
HSC用の狭帯域(NB)フィルター作成の問題? HSCのフィルターは非常に高価(~1千万円)
# →NBフィルターを多数は作れない。慎重にNBのスペックを決めるべき
0.92µmのNBによるz=6.6LAE →1000個 0.976µmのNBによるz=7.0 LAE→100個 1.006µmのNBによるz=7.3 LAE→数十個
NBはどの波長が良いか? 数を取るか、redshiftを取るか?
HSC
SPCAM
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x10~30
21cm HI輝線による探査との連携は?? 2010年代のNWA, LOFAR, SKAによる深宇宙21cm HI輝線探査→ reionization(z~6-12における中性水素の分布)
cosmic stromgren sphere 21 cm forest (c.f. Lya forest)
0.5 mJy
5Mpc
Wyithe et al. 2006 (from Carilli 2006)
z>6 QSOをMWAで観測した場合のシミュレーション
z=8SKA完成予想図 21cm forest (simu.)
21cm HI輝線による探査との連携は?? 2010年代のNWA, LOFAR, SKAによる深宇宙21cm HI輝線探査→ reionization(z~6-12における中性水素の分布)
cosmic stromgren sphere 21 cm forest (c.f. Lya forest)
0.5 mJy
5Mpc
Wyithe et al. 2006 (from Carilli 2006)
z>6 QSOをMWAで観測した場合のシミュレーション
z=8SKA完成予想図 21cm forest (simu.)
中性ガスの分布(21cm電波観測)
AND
電離源の分布(HSCによる光学観測)
Stanway et al. (2005)
Redshift
(2) dropout銀河 at z~6-7.5で探る銀河形成
赤方偏移したLyman break+GP troughがi,zバンドに入る z~6 i-dropout (by i-z) z~7-8 z-dropout (by z-J)
Stanway et al. (2005)
Redshift
(2) dropout銀河 at z~6-7.5で探る銀河形成
赤方偏移したLyman break+GP troughがi,zバンドに入る z~6 i-dropout (by i-z) z~7-8 z-dropout (by z-J)
観測の現状 z~6 i-dropout galaxies,
photometric sample: >600個以上 分光同定されたもの~30個
(e.g.Stanway+04,Dickinson+04, Nagao+04,+06,Malhotra+05)
z~7-8 z-dropout galaxies photometric sample~数個 分光同定されたもの 0個 (e.g.Bouwens & Illingworth 2006)
Stanway et al. (2005)
Redshift
(2) dropout銀河 at z~6-7.5で探る銀河形成
これまでの研究: (i)UV光度関数 z~6.6から7-8へ向けてUV光度関数が進化?(Bouwens & Illingworth 2006, Mannucci 2006) ナイーブに 星形成率∝質量 と仮定した場合、銀河が階層的構造形成に従って形成されたことの示唆??
問題点 z~7-8での光度関数の不定性が大きく進化なのかエラー(統計エラー、field variance)なのかよく分からない。
明るい銀河が減る(Bouwens & Illingworth 2006, Mannucci 2006)
v.s. 変化なし(Richard et al. 2006)
数が少なく光度関数以外の統計研究が行えない
Ouchi et al. (2006)
z=6
Suprime-Camの1µmフィルター(y) を使ったz-dropout探査
z’-y の色でz=6.6-7.2銀河をlow-z銀河やGalactic starと見分ける
HUDFのNICMOS Jより1等級浅いが、150倍の広さ
→ ~30個のz-dropouts at z~7 →L>L*での光度関数
今年春に観測完了予定
y
検出限界
(200
6年)
y (mag)
N(期待個数)
Suprime-Camを使った準備研究 z’-dropout 探査
Ouchi et al.
HSCよってdropoutを使った遠方銀河研究を発展させられるか?
同様の観測はすでにSuprime-Camで行われている
広視野+赤感度を生かした高精度の研究
深さからのゲイン L>~L*までの光度関数
検出個数のゲイン 約30個→約1000個
高い精度の光度関数 z~7銀河の相関関数が高い精度で求められる→ハローの質量分布関数への制限(構造形成v.s.銀河形成の関係)
M*
HSC
SPCAM
HSC
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x30
y
HSCよってdropoutを使った遠方銀河研究を発展させられるか?
同様の観測はすでにSuprime-Camで行われている
広視野+赤感度を生かした高精度の研究
深さからのゲイン L>~L*までの光度関数
検出個数のゲイン 約30個→約1000個
高い精度の光度関数 z~7銀河の相関関数が高い精度で求められる→ハローの質量分布関数への制限(構造形成v.s.銀河形成の関係)
M*
HSC
SPCAM
HSC
期待個数(30時間
1 Fo
V)
x30
y
N~2000
N=300
N=100
z=4-5 dropoutの角度相関関数(Ouchi et al. 2004)
(2) HSCによる銀河探査
(b) 形成途上銀河(cooling cloud/PopIII)の検出 (z~3-7.5)
形成途上銀河(cooling cloud/PopIII) 銀河形成の第一段階
cooling cloud primodialに近いガスが冷却→ダークハロー中心に落ち込む
冷却放射、空間的に広がった強いLya輝線、微弱(<1/10L[Lya])なHeIIλ1640
popIII 大質量星(flat IMF)によるhard UV→電離輝線
Lya, 微弱なHeIIλ1640 銀河形成の第一段階では
強いLya、微弱な(<<1/10L[Lya])HeIIが特徴。 強いLya(EW大)を探し、その中からcooling
cloudもしくはPopIII星形成の形跡がある銀河を探し出す
cooling cloudとpopIIIの違いの判別は難しい
cooling cloudの数値シミュレーション(Yang et al. 2006)
Lyα
HeII λ1640
Cooling CloudとPopIIIはHSCで届く赤方偏移(z<7.5)に存在するか?
cooling cloudのHeIIλ1640 bright populationは8m HSC (volume~10^6Mpc)で~10-100個見つかる??
PopIIIとPopIIの星形成への寄与(Trac & Cen 2006)
z=5で、cosmic SFRの~1/1000がpopIIIによる寄与? 一つの銀河の大半がpopIII星形成をすることは可能か?(宇宙の重元素汚染との関係は?)
cooling cloudの光度関数(Yang et al. 2006)
z~2
観測から見つけられた候補天体?
Shimasaku et al. (2006)
通常の星形成(IMF)では説明が難しい
(Matsuda et al. 2004)
z=3の30-200 kpcに広がったLya天体
この他、z=2-3における広がったLya源は多数検出(Francis et al 2001, Palunas et al. 2004, Nilsson et al. 2006など)
Lya輝線天体からのCC, popIII起源のHeIIはまだ見つかっていない(for z=4.5 Dawson et al. 2004; for z=6 Nagao et al. 2006)
z=5.7 Lya emitterのEW分布
広視野・高感度撮像が鍵 候補天体の個数密度は小さい(cooling cloud~10^-4 Mpcくらい、popIIIはもっと小さい?)
候補天体探しは8m広視野が向いている
微弱なHeIIの検出でnormal SFRの可能性を排除 CIV1549(+X-ray, radio)を使って
AGNと区別 HeIIの輝幅が十分に小さい
(<1000km/s) ことからWR星起源との区別
有力な候補天体に対してより高感度の観測(30m望遠鏡によるAO分光および撮像)
Saito et al. 2006
Volume limit of SPCAM search
HSC(+WFMOS)で行うcooling cloud+popIII探査
(2) HSCによる銀河探査
(c) 構造形成と銀河形成(すばる版DEEP2; z~1)
HSCでは銀河天文の王道を行くサイエンスはz~1までしかできない。
銀河のUV光(<4000A)で得られる情報は星形成活動に関連するものに限られている→本格的な銀河研究には静止系可視波長(>4000A)の観測が必要(c.f. SDSS: z=0銀河に対して3500-10000A)
HSCの高感度0.8-1.0µm撮像を活用→z~1銀河の赤方偏移した可視(Bバンド)まで
z~1の時代は 活発な星形成を行っていた最後の時代(cosmic star-formation rateが現在の 10倍)
銀河形態が発現してきた時代?
cosmic SFR(Hopkins 2006)
EllipticalとDisk銀河の急激な減少?(Conselice et al. 2005)
HSCで狙えるz~1銀河 z=0 1
z=1
z~1銀河はどこまで理解されているか?
[OII] による回転曲線(Kassin et al. 2005)
cosmic web by DEEP2 Coil et al. (2006)
z~1銀河の撮像探査:photo-z(+一部分光)を使った撮像研究はし尽くされた感がある COMBO17 MUSYC SXDS (1deg~2; z=26.0) COSMOS (2deg^2; z=25.5) CFHTLS現時点では、HSC撮像だけのz~1探査は意味はあるが面白みにかける? LSSTの存在が追い討ち!
z~1銀河の分光探査: GDDS (~0.1deg^2; R~25-26) DEEP2(~3.5deg^2; R~24)
~30,000 galaxies at 0.7 < z < 1.3 RAB = 24.1 → ~M* at z = 1. 5 × 106 Mpc3
3 deg^2 1500 resolved rotation curves+ACS images
(Kassin et al. 2005) これもし尽くされた感がある(山田他、昨晩)。 ただし、WFMOSを使った分光探査が実現されれ
HSC/WFMOSで何をすべきか? 分光探査(redshift survey)を行う。WFMOSもしくは最低でも後述のHSCグリズムが必要
i (z)バンドリミットに対する完全分光探査(redshift survey) →z~1銀河がターゲット
high-z版SDSS?→無理(困難; rest-frame 2000-5000Aしか見えないので。Ha輝線の情報は無し) FMOSを組み合わせれば良いが効率悪い
むしろ「super DEEP2」と呼ばれるもの 探査パラメター
広さ>10deg^2以上 (構造形成) 深さ~25-26 mag (~M*+2) 銀河の個数~1M以上
サイエンス 相関関数による構造形成の中の銀河形成 力学質量(輝線・吸収線幅+satellite銀河を使ってのハロー質量)
金属量(R23など) +必然的に得られる情報(星の種族、星質量) これだけで銀河天文学者は萌えられるか??→否DEEP2とは質的に違うサイエンスが必要
WFMOSを5x5fibersのIFU MOSにする??(3次元動力学、化学情報。明るい銀河のみ)
ただしファイバーの総数4000x25 主焦点には重すぎるかも???
Light cone from Millennium simulation (Kitzbichler & White 2007)
Zehavi et al. (2004) (SDSS; see also Connolly et al. 2002 etc.)
SDSS
(3) 検討すべき課題
(a) HSC用グリズム作成の可能性の提案
HSC用グリズム分光装置の可能性 グリズムによるスリットレス分光
(e.g. HST/ACS) メリット
無バイアス 多天体(視野中ほぼ全天体)
デメリット 波長分解能が低い(R~30-50) 波長分解能が天体の大きさにより変わる バックグラウンドが高い→S/N悪い 天体が重なることがある
Suprime-Camグリズム計画による動機付け(岡村他)
Suprime-Cam image(SXDS)
HST/ACS grism (simulation;N. Parzkal氏提供)
Suprime-Camのグリズム計画(岡村他)波長域(各~4500-7000Aと6250A-8250Aの2つ)波長分解能R~30-50
技術面グリズム+プリズム(フィルターホルダーに2つの素子をはめる。装置交換はフィルターと同様)
値段:1100万円/1個 (for Suprime 0.2deg^2)
岡村、山室、嶋作氏らの協力スポットダイアグラム(一辺~100µm)
HSCにグリズムを搭載できるか?
技術面での問題大型化→モザイク(狭帯域フィルター作成の方法と同じ)光学系、大型化に伴う問題、その他??
資金面での問題 ~1100万/0.2deg^2 x 2deg^2 ~1億円?(+大型化費用-量産化効率)
HSCグリズムとWFMOSの比較 視野
HSCグリズム ~1.2 deg^2 v.s. WFMOS ~2deg^2 波長分解能
R~30 v.s. R~>1000 深さ
i’~26 v.s. i’~25.5 (10時間積分: 波長分解能を揃えない場合) 同時探査天体数
HSCグリズム~400,000 (i’<26) v.s. WFMOS ~4,000 値段
~1億円 v.s. WFMOS ~80億円?
HSCグリズムは廉価版WFMOSか?→NO. 波長分解能は低いが視野中ほぼ全天体(400,000)を分光できる (c.f.WFMOS 4000)
BAO探査に非常に有利?(データ的にはphoto-zより良く通常のspec-zより悪い)# → 有用かどうか検討する価値あり?(redshiftの精度x深さx天体数x探査面積) Weak lensing tomography を行う際にphoto-zより正確なredshiftを提供?(多色測光v.s.1色+グリズムデータ)
比較的近いlow-z SNeの探査? (浅いデータ2回以上) 銀河形成のサイエンス(輝線銀河に加え無バイアスredshift survey)も可能かも??# → Suprime-Cam grismの結果を見て性能を判断
(3) 検討すべき課題
(b)探査領域、他装置、他グループとの協力
検討課題一覧(思いついた範囲で) 宇宙論分野と違い、銀河分野に関しては検討はほぼゼロ(古沢さん)
技術面および資金面 Narrow-band filterの作成グリズム搭載の可能性
探査とサイエンス測光システムの調整 (BBおよびNBのスペック; 浜名さん)探査パラメター (深さ、広さ、バンド)探査領域 (現存の領域+JWST, TMT, SKA?などとのアレンジ:情報収集+交渉)
共同研究 観測家:Princetonなどの海外チームと相補的な役割とは? 理論家:HSC観測と比較可能な宇宙再電離・銀河形成・構造形成モデル
銀河サイエンスの掘り起こし。
他にも多数あるはず
まとめ
1. 銀河研究におけるHSCの高い効率 2. HSC (+WFMOS) による銀河探査
a) 宇宙再電離と銀河形成初期 (z~6-7.5)b) 形成途上銀河(cooling cloud/PopIII)の検出 (z~3-7.5)c) 構造形成と銀河形成(すばる版DEEP2; z~1)
3. 検討すべき課題a) HSC用グリズム作成の可能性の提案b)探査領域、他装置、他グループとの協力
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