kanban 301「プロセスマネジメント(成長エンジン)」
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https://www.flickr.com/photos/89882948@N05/100345794441
Kanban 301
Shuji Yamada @uzyexe
Jan 12, 2016
「プロセスマネジメント(成長エンジン)」
https://www.flickr.com/photos/arenamontanus/2107474671/
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ひとりひとりの生産性のバラツキは無限大。計画的に充分な「ゆとり」を設けにくい。
https://www.flickr.com/photos/jurvetson/4662526430/
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プロジェクトの成功率は良くて 30%。 途中で問題に気付いても軌道修正されない。
https://www.flickr.com/photos/morbokat/16454450011/
1%の変更は全体の流れを変える
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• プロジェクトの予算を1%変更するだけで全体のスケジュールが遅延する。
• プロジェクトの納期を1%変更するだけで全体のスケジュールが遅延する。
• プロジェクトの人員を1%変更するだけで全体のスケジュールが遅延する。
• プロジェクトの仕様を1%変更するだけで全体のスケジュールが遅延する。
https://www.flickr.com/photos/philliecasablanca/3344142642/
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ほとんどのプロジェクトが最後の10%の進捗で苦労する。 そもそも、進捗の測定対象が間違っている。
https://www.flickr.com/photos/morbokat/16454450011/
現場に近い人が述べる失敗理由
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• 偉い人に仕様を盛り込まれすぎたから。
• 偉い人に無茶な納期を差し迫られたから。
• 偉い人に必要な予算を削減されたから。
• 偉い人に必要な人員調整を拒否されたから。
https://www.flickr.com/photos/morbokat/16454450011/
経営に近い人が述べる失敗理由
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• 何らかの理由で現場従業員の習熟が遅れたから。
• 何らかの理由で資材の到着が遅れたから。
• 何らかの理由で市場全体の成長が鈍化したから。
• 何らかの理由で世界経済の成長が伸び悩んだから。
https://www.flickr.com/photos/philliecasablanca/3344142642/
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「ムダ・ムラ・バラツキ」を制御できなければ、全体のスループットは著しく低下する。
https://www.flickr.com/photos/teegardin/6093690339/
安定の本質
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• バラツキはムダやムラを原因とする不確実性要因。
• バラツキが多いほど、組織は不安定になる。
• バラツキを抑制は、生産性と利益の最大化に結び付く。
• バラツキの解消には、ムダとムラを抑制する必要がある。
https://www.flickr.com/photos/morbokat/16454450011/
• やり過ぎ • 待ち過ぎ • 動き過ぎ • 働き過ぎ • 抱え過ぎ • 間違い • 失敗
バラツキの原因
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• 流れが無い。 • リズムが無い。 • 手順が無い。 • 教育が無い。 • 制度が無い。 • 環境が無い。 • リソースが無い。
https://www.flickr.com/photos/34316967@N04/5025820818/
成長の本質
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• 需要の拡大(市場の成長)
• 最新のテクノロジーとエンジニアリングの進歩(技術革新)
• 高度人材の育成制度と環境整備(人材の成長)
https://www.flickr.com/photos/philozopher/17124643767/
マネジメント = 管理 最小の変更で最大のスループットを生み出すこと。
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https://www.flickr.com/photos/orcmid/3879259575/
安定と成長の達成には、 最小限のポリシーやルールが必要。
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https://www.flickr.com/photos/morbokat/16454450011/
プロセスマネジメント = 成長エンジン
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• プロセス制御と文化づくりのためのエンジンが必要。
• これを「プロセスマネジメント(成長エンジン)」と呼ぶ。
• 成長エンジンが確立されない場合には、負の拡大生産が発生する。
https://www.flickr.com/photos/33816955@N08/7731897740
プロセスマネジメント(成長エンジン)とは
• 現場主体の強固なOODAループを構築するための手法。
• 独自の改善文化や自働化文化の自律的な構築を目指す手法。
• 包括的に管理するプラットフォームとしてカンバンの利用を推奨する。
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https://www.flickr.com/photos/liberato/2292651755/
では、安定と成長のためにどのようなポリシーを設けるか?
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売上と利益?
顧客満足度?
品質?
https://www.flickr.com/photos/nadili/2563472441/
品質への集中を推奨する理由
• 品質は関係者全員が注目できる課題。
• 低品質な製品を出荷することがムダであることは誰でも理解しやすい。
• 品質に集中することで全体方針をまとめやすくなる。
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http://agileattorney.net/2014/07/30/legal-ops-doing-the-thing-wrong-or-doing-the-wrong-thing/
最低限必要なポリシー
• フロー制御
• 入力制御
• 仕掛り制限
• 定期同期
• 継続的デリバリー
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https://www.flickr.com/photos/mcclanahoochie/5517670903/
フロー制御
• 品質は日常的なプロセスの流れ(フロー)と深く関与している。
• フローは全体の進捗率とも密接に関わってくる。
• クリティカル・チェーンを重点的に管理できる手法である必要がある。
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https://www.flickr.com/photos/oregondot/3833483897/
入力制御
• どのタスクを実行するかについては合理的に判断する必要がある。
• 必要以上のタスクを実行してはいけない。
• チームのキャパシティを超過するタスクは分割、もしくは破棄する。
• これらはすべてオーナーがスクリーニングするのが最も合理的。
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https://www.flickr.com/photos/ryantron/4453018910/
仕掛り制限
• マルチタスク禁止。
• 着手可能なタスク数は1人あたり1タスクまでとするのが理想。
• 1人あたり1タスクというルールが厳しければ制限を緩めてもいい。
• 仕掛りを制限できなければ、必要な「ゆとり」は作れない。
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https://www.flickr.com/photos/danicuki/8229673441/
定期同期
• 安定と成長には定期的な同期(確認の徹底、暗黙知の共有)が必要。
• 10分程度の同期を1日に2回実行するだけでも組織の品質は向上する。
• 「ゆとり」は安定と成長を促すための非定期的な同期にも貢献する。
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https://www.flickr.com/photos/ekilby/5614304885/
継続的デリバリー
• 一定期限内にサービスを届けられる信頼性は大事な品質指標の一つ。
• いつデリバリーされるかわからないサービスは誰にも信用されない。
• サービスという形に変換されない未消化タスクや在庫は負債になる。
• 平均1営業日で提供できるサービスの場合、2営業日目ではほぼ確実に提供できる信頼性が必要。
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