日本椿紀行14...
Post on 17-Aug-2020
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日本椿紀行14
佐藤椿園・名古屋城椿展訪問記
龍ヶ崎市 小泉不二男
平成 29年 3月 12日、しばらくぶりに名古屋城つばき展を見に行った。
これまでの椿展会場の建物が取り壊され、城内に再建された本丸御殿に会
場が移るという。それにともない鉢物会場と切花会場に分かれるのだそうだ。
新しい会場が気になることと午後に城内の椿のツアーがあることで出かける
気になった。
せっかくだからと欲張って稲沢市の佐藤椿園も予定に組み入れた。平成 15年に茨城つばきの会員 7 人で見学して以来になる。今回は単独行とし、名古
屋で坂上博さんと合流することとした。
《佐藤椿園》
8時 15分東京駅発の「のぞみ」
に乗り、名古屋駅で坂上氏と合
流。急ぎ足で名鉄岐阜行 10時 8分に駆け込み、約 30分で森上駅
下車。迎えの人が来て徒歩 5 分
ほどで佐藤椿園に安着。
椿祭り開催中で、多くの訪問客
で賑わう。ご当主夫妻は別会場
の椿展に出かけ留守だったが、
和服姿の息子さんを含め若いス
タッフがきびきびと動いてい
た。販売品には、椿のハチミツ
も。ミツバチ用ハウスで採取。
椿庭園
佐藤実著「中京の椿」を飾った
庭は健在。
このほかにも、「椿の森」もある。
苗木用のビニールハウス以外に
も見どころ多し。
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販売用苗木がずらり
看板の尾張・中京の椿はいうま
でもないが、その他の品種も豊
富でお客さんも時間をかけて苗
選び。
坂上さんもこの春いよいよ名古
屋を引き払い茨城ご帰還の由。
ご苦労様でした。
七曜変化
赤花、白花と咲き分ける。多色
に咲き分ける品種は多いが、吹
っ掛け絞りが混じるのは珍し
い。
1984 年佐藤実氏命名。自然実生
協会「図鑑」(2010 年刊)に採
録
千羽鶴
ほのかなピンク色が何とも言え
ない上品さを漂わす。濃い緑の
葉が一重のつつましい花を引き
立てる。上向き加減に咲く。
花園
参平椿の実生選抜種。説明書き
に 10月から咲き出すとある。名
古屋ならではの新品種といえよ
うか。参平椿の小栗恭平さんと
知多半島の山中で紫椿探しをし
たことも今は懐かしい。
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第 43回名古屋城つばき展
尾張椿と名古屋城の組み合
わせの妙を超える椿展会場設
定は全国どこにも見当たらな
い。
鉢物・盆栽展示
西の丸広場にずらりと並ぶ力
作。これまでと同じ屋外での展
示。名古屋城見学路に面して見
やすい。
名古屋城つばきめぐり
名城椿会の会長さんがご案内
役を務められる。
城内すべてが庭園。そのなかに
あまたの椿が配植されている。
椿園もある。やはり名古屋は椿
どころ。
大城冠
名古屋城御殿椿の代表花が城
内選り抜きの場に植えられて
いる。枝ぶりもよい。
名古屋人の椿への思いをあら
ためて知る。
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切花展会場は本丸御殿孔雀の
間。
戦災で焼失した本丸御殿を残
された写真や図版から復元。
御殿内の襖絵や屏風絵などを
鑑賞し椿展会場に入る。
黒塗り竹筒に椿一輪が合う。
二月堂お水取りの糊こぼし
龍ヶ崎椿展の展示物とはまた
一味違う趣き。
照り葉を活かした和風のアレ
ンジメント
和であり洋にも通じるのが椿
の魅力。
格調ある展示物が、場内のあち
らこちらにある。椿が文化を伴
った花であることを再認識。
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