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Post on 25-Jun-2020
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地域包括ケアシステムの実現をめざして
~さいたま市在宅医療連携拠点の取り組み~
令和元年7月26日 14時~
浦和医師会 :松本良子 大宮医師会 :伊藤順子
与野医師会 :皆島悦子 岩槻医師会 :小笠原千春
➊在宅医療連携拠点の概要➋医療と介護の連携あれこれ➌在宅療養支援ベッドと
今後の方向転換について➍相談業務実績・事例
✥目次✥
浦和区常盤6-4-18 浦和医師会館4階☏ 048-826-5121 FAX:048-826-5183
受付時間:月曜日~金曜日 9時~17時(祝日・夏季休暇・年末年始はお休み)E-mail:urawa.zaitakuiryou@ace.ocn.ne.jp
コーディネーター:松本良子開設時期:H28.8在宅療養支援ベッド協力病院:埼玉メディカルセンター・さいたま市立病院・秋葉病院・林病院・三愛病院・川久保病院・わかくさ病院・共済病院・東和病院・西部総合病院
浦和在宅医療支援相談センター
➊ 在宅医療・介護連携の推進
➋ ❶を推進していく手順
❸ 平成30年度以降の在宅患者急変時の受入先確保
❹ 在宅緩和ケア充実支援事業
✥1.在宅医療連携拠点概要の説明✥
❏①在宅医療・介護連携の推進❏✍在宅医療の充実のためには、在宅医療・介護連携の推進が不可欠
国は市町村に対し、平成30年4月までに下記(ア)~(ク)の全ての実施を求め、郡市医師会等に委託することも可能とした
✧在宅医療と介護の連携は、介護保険を所管する市町村が実施することとされているが、多くの市町村は在宅医療を担当するセクションがなかったため市町村から郡市医師会にアプローチする事が難しいという声があった
➟➟➟在宅医療と介護の連携を進めるためには、郡市
あああああ医師会から市町村にアプローチする必要がある
✧県が医師会と調整し、医師会の方から市町村にアプローチする仕組みが必要
「地域包括ケア推進のための在宅医療提供体制充実支援事業」を実施
❏②在宅医療・介護連携を推進していく手順❏
~3ステップにより県全域で推進~
①在宅医療連携拠点県内30ある郡市医師会に拠点を設置し、ケアマネジャー資格を持つ看護師など医療・福祉にも精通した専門職を配置
累計17,431件の相談に対応
往診医に
つなぎやすくする
✧医師会と県の共同プロジェクトとして「地域包括ケア推進のための在宅医療提供体制充実」を実施
②往診医登録制度拠点に協力する医師を登録⇒登録情報をもとに紹介
負担軽減し
往診医を増やす
③在宅療養支援ベッド
肺炎や脱水など必要なときにスムーズに入院できるベッドを郡市医師会ごとに常時1床確保
1,016人の医師が登録各地域で複数病医院が
連番を組む⇒157病院が協力
【H27:15郡市医師会 H28:30郡市医師会】
STEP1:在宅医療提供体制の充実
✍県医師会が往診や訪問診療を行う医師の情報をデータベース化し、各郡市医師会の在宅医療連携拠点で往診医の紹介業務に利用する検索システムを構築✍県はシステム構築に係る費用、保守管理費用を支援
✍検索方法:自宅の住所や対応可能な治療などの条件を指定して検索することやキーワードによる検索が可能
✍検索結果:一覧での表示・地図上での表示
❏往診医検索システム❏
✧医師、訪問看護師、ケアマネジャーなどの多職種が連絡を取り合えるよう、「ICTによる医療・介護連携ネットワークシステム」を導入✧県医師会がICTシステムをより使いやすくカスタマイズし、全ての郡市医師会が利用(H29年3月21日運用開始)➟ H28年夏から各拠点でそれぞれ地域の運用ルールについて多職種で議論を開始➟準備ができた地域から順次導入し、H29年度中に全県で本格導入
【H28 各地で運用ルールなどを検討 ⇒ H29 順次導入】
STEP2:ICTで連携の輪を広げていく
✧在宅医療連携拠点の運営について介護保険の地域支援事業として、H30年4月に一斉に市町村からの委託事業に移行
【H29:市町村に積極的な働きかけ➡H30年4月に移行】
STEP3:市町村に移行
✧病状が悪化した在宅患者の受入・空床確保への補助は段階的に縮小・今後は総合確保基金 (病床の転換・機能分化連携 )を活用して整備した病床、第7次地域保健医療計画により新設又は増床した病院などが受入
❏③平成30年度以降の在宅患者急変時の受入先の確保❏
地域包括ケア病棟への転換を促進
地域包括ケア病棟への転換等による在宅患者受入病床の増加
平成30年度 令和元年度 令和2年度~
地域包括ケア病棟などの運営や既存病床からの転換のための基礎的な研修や個別相談を実施
地域包括ケア病棟への転換による経営シミュレーション経費を支援
地域包括ケア病床など回復期病床への転換に伴う施設整備費を助成
❏④ 〖新規〗在宅緩和ケア充実支援事業❏
~埼玉県からの委託事業~
➣国の調査によると、一般の診療所における緩和ケアの診療経験が不足している
➣県内の地域がん診療連携拠点病院では、年1回程度院内でのカンファレンスを実施
現状
➣在宅医療を担う医師等が緩和ケアの診療や鎮痛薬の処方など最新の情報を取得する機会が少ない。
➣病院では地域の在宅緩和ケアの情報が乏しいことにより、在宅復帰を断念してしまうケースもある。
➣ガン拠点病院が実施する緩和ケア研修の受講者のほとんどが自院の医師(⇒県疾病対策課の新規事業で対応)
☞がん拠点病院等と地域の医療機関等との連携・協力体制の整備が不十分
課題
「対応は困難、又は行った経験がない」と回答した割合
機能強化型在支診
在支診 一般の診療所
モルヒネの持続皮下注射 30.3% 52.9% 65.0%
鎮痛剤の持続皮下注射 42.1% 52.0% 63.7%
経口麻薬の投与 6.6% 19.3% 35.0%※診療報酬決定の結果検証に係る特別調査(平成28年度調査)より
➣がん拠点(指定)病院等と地域の医療機関や介護事業所との
連携体制を整備するとともに、在宅緩和ケアに対応できる
人材を育成する
➣在宅緩和ケア提供体制の実態調査・分析
➣在宅緩和ケアの推進や地域連携のあり方を検討
➣郡市医師会(在宅医療連携拠点)によるがん拠点病院等と
地域の医療機関・介護事業所との連携体制の構築、研修
会の実施
事業概要
事業内容
連携
✍在宅緩和ケア充実支援事業(イメージ)
ガン拠点病院等
調剤薬局
ケアマネジャー
訪問看護師
在宅医療連携拠点
訪問診療医
✍在宅医療連携拠点を活用した在宅緩和ケアの地域連携
地域がん診療連携拠点病院埼玉県がん診療指定病院
(がん拠点病院等)
☞質の高いがん医療を提供する医療機関
☞原則、保険医療圏ごとに設置
【緩和ケア】
☞専門の医師や看護師等による緩和ケアチームを設置し、きめ細かな緩和ケアを提供
☞緩和ケアの研修会を実施
ο医療用麻薬の処方
ο心理的不安の軽減 など
専門的な技術の提供
連携体制の構築
☞地域の医療機関、介護事業所、行政をつなぐ地域連携の要
ο県内に30ある郡市医師会に設置
ο医療・介護に精通したコーディネーターを配置
「地域緩和ケア連携調整員」の役割も期待される
在宅医療連携拠点
緩和ケア提供体制、緊急時の体制についての情報共有、役割分担等を議論し、地域での連携体制を構築
中央区本町東4-4-3 中央区役所保健センター3階☏ 080-9980-2715 FAX:048-854-6473
受付時間:月曜日~金曜日 9時~17時(祝日・夏季休暇・年末年始はお休み)E-mail:zaitaku@jcom.zaq.ne.jp
コーディネーター:皆島悦子開設時期:H28.4
提携病院:埼玉精神神経センター
与野在宅医療センター
➊MCSについて➋「円滑な入退院を支援する
ための医と介の連携」~手を繫ごう会~
➌ACP「人生会議」について
✥2.医療と介護の連携のあれこれ✥
❏①MCSについて❏
~メディカルケアステーション~
✍無料で利用できる在宅医療・介護連携ネットワークシステムを県内全域で利用
❏ICTによる医療・介護連携ネットワークの導入❏
往診医
在宅医療連携拠点
病 院
訪問看護師
市町村・地域包括支援センター血圧145です
入浴サービスの利用は可能ですか?
入浴サービスはOKです
ケアマネジャー
褥そうが悪化しました
すぐに診察します
処方の変更を検討します
痛み止めが効いていないみたいです
ヘルパー
訪問できる医師を教えてください
A医師が対応できます
医療・介護の多職種が訪問時の様子を書き込んだり、画像を添付することで、チーム全員が最新の患者の状況を把握でき、一体的で質の高い治療やケアを提供できる
医師はメンバーが書き込んだ内容を空いた時間に確認するだけで患者の状態を確認・予測できるため、計画的に訪問診療できる
❏ICTによる医療・介護連携ネットワークの導入❏
❏ICTによる医療・介護連携ネットワークの実例❏
在宅看取りにおける情報共有
【目的】
・孤軍奮闘するコーディネーター同士をつなげ「皆が互
いに助け合い、支えあう」関係づくりを構築し、活発
なコミュニケーションを支援
【内容】
・チャット形式で会話(タイムライン)
・モバイル対応だから時間も場所も選ばない!
・各地域での取組の紹介、研修会開催の告知、困難事例
の相談など気軽に書き込める場として活用
【効果】
☆悩みを分かち合い、解決に協力してくれる仲間を身近
に感じられることで孤立感、不安が解消
☆仲間同士の絆がより一層深まる
※県としては、パソコンの画面で各地域の状況
や課題が把握ができ、迅速な対応が可能
在宅医療連携拠点のコーディネーター同士、コーディネーターと県をつなぐツールとしてSNSを導入
❏②円滑に入退院を支援するための医と介の連携❏
~手を繫ごう会~
「ナースサマリーがもらえない」
❏「手を繫ごう会」 アンケート結果❏
12
27
6
53
研修参加人数 職種別
病院 ケアマネ事業所
地域包括支援センター その他
行政
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
2019 19
3
0 0
研修会の満足度
❏「手を繫ごう会」 ご意見・ご感想❏
✍病院の退院調整部門だけでなく、病棟師長にも出席してもらえたらと思いました。✍相談窓口の情報提供が足りないと感じました。今後の課題だと思いました。✍病院側としてデイケア・デイサービス・ショートステイ・訪問介護などそれぞれの詳しいサービス内容についても知りたい。
病院✍入退院時の病院とのかかわりの流れが分かった。✍今後連携する際の情報交換ができた。✍大病院との連携も積極的にやって行けそうです。✍必ず2回3回・・・と、継続的開催を希望したいです。✍各病院のワーカーさんと仲良くなりたい✍この研修で顔見知りとなったことで、連携がとりやすくなりました。こちらから連絡しやすくなった。
ケアマネジャー✍顔が見える関係になれるのは、今後業務をしていくのに大変心強いです。✍在宅側、病院側とそれぞれ思いがあり、共通する事・課題は同じ。お互いに連携をとりたいという希望が出ていました。✍「手を繫ごう会」第1回目とても良い会でした。今後もより多くの方にご出席いただき、顔の見える関係がより広がるといいですね。
その他
❏③ACP「人生会議」普及について❏
✍「最期まで自分らしく生きる」ことを考えるために埼玉県医師会がDVDを制作しました
さあ始めよう 人生会議
✍自らが望む人生の最終段階における医療・ケア
❏人生最終段階における医療とケアを考えよう❏
4例の様々な実在する患者様の看取りを収めたDVD患者・家族が納得した看取りとは?
専門多職種・地域住民を対象に実施
さあ始めよう 人生会議
「もしバナゲーム」
➣県医師会制作の「さあ始めよう、人生会議」が下記URLより視聴・ダウンロード可能です【県医師会ホームページ】HTTP ://WWW.SAITAMA .MED .OR .JP/ IRYOU .HTML
❏もしバナゲーム❏
多くの人が大切とわかっていながら、なんとなく避けて通っている話題です。
もしバナゲームは、あなたと大切な誰かがそんな「もしものための話し合い(=もしバナ)」をする、そのきっかけを作るためのゲームです。ゲームを通じて、
について様々な気づきを得ることができます。
人生において大切な「価値観」や、自分自身の「あり方」
❏多職種連携意思決定支援研修会❏
15
2611
9
11
10研修参加割合
医師 看護師 行政+多職種
コーディネーター ファシリテーター ケアマネ
45
27
0 0 00
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
研修全体の満足度は?「人生会議」
❏アンケート感想❏
✍様々な立場で感じ方が違うという事が分かった、年齢によって違った✍先生との距離が近くなったようでうれしいです✍日常考えることの少ない「死」について考える機会となった
✍カードを使って自分の価値観と他の方の価値観の違いがわかって、面白かった
ケアマネ
✍自分の残したカードが自分でも意外でしたが、納得できるものだったのが印象的でした✍こうした研修会をまた開いていただきたいです✍普段垣根を感じている医師ともざっくばらんに話が出来てとても良い機会になったと思います✍人により価値観が大きく異なるという事が改めてわかりました
地域包括職員・行政・コーディネーター
✍今の段階ではまだ心に余裕のある意見かな、と思いました。今後色々考えていきたいです。✍今後も多職種の研修をやって欲しい✍いろいろな方と顔を合わせて意見交換出来てとてもよかった
✍大変有意義でした
医師✍自分の価値観を確認できた家族(両親)に確認したい✍普段聞けない他職種からの意見も聞けて有意義な時間でした✍在宅医療のつながりのために他の職種の方の意見を聴くことは大切だと思いました
✍考えるきっかけとなった。それぞれの価値観が違う事を知った
看護師
岩槻区本町2-7-2
訪問看護ステーションいわつき内☏ 048-792-0896 FAX:048-792-0898
受付時間:月曜日~金曜日 9時~17時(祝日・年末年始はお休み)E-mail:kyoten.iryou@maruyama-hp.or.jp
コーディネーター:小笠原千春開設時期:H28.10
提携病院:丸山記念総合病院
岩槻区医療介護連携支援センター
➊在宅療養支援ベッドについて
➋在宅療養支援ベッド利用例
➌今後の方向転換について
✥⒊在宅療養支援ベッドと今後の方向転換について✥
❏在宅療養支援ベッドについて❏①この仕組みが出来た経緯と使い方②在宅療養支援ベッドの利用 3症例③利用実績と今後の方向転換と地域包括ケア病床・回復期リハビリテーション病床との違いについて✍地域包括ケア病床とは
地域包括ケア病床利用 2症例✍回復期リハビリテーション病床とは
❏在宅療養支援ベッドについて❏~この仕組みが出来た経緯~
在宅医療の提供を増やすために、必要なことは?
何が必要か?
➣後方支援病院との連携強化
➣訪問看護事業所との連携強化
➣自院の往診医を増やす
・・・42%
・・・28%・・・27%
在宅療養支援ベッド確保
➣県内の診療所に対してアンケート実施➟➟ 20%の診療所は増やす余地があると回答
❏補助金(地域医療介護総合確保基金)の運用❏
大宮医師会 ・・・7箇所の医療機関
➣在宅医療連携拠点 ➟➟ 相談窓口
➣在宅療養支援ベッド➟➟ 毎日1床の空床を確保する
浦和医師会
与野医師会
岩槻医師会
・・・10箇所の医療機関
・・・1箇所の医療機関
・・・1箇所の医療機関
※この事業開始時期は、平成27年度から開始したが、開始時期は医師会によって違います
❏在宅療養支援ベッドは誰がどのように使うのか❏
➣往診をしている医師会の先生が、往診をしている患者様を、必要な時に入院させることができるベッド(それぞれの医師会は確保している医療機関の空床1床)
➣入院の必要性については、往診医の意見が優先させる
➣受け入れ医療機関は、入院を断ることはできない
➣基本的には、多床部屋の利用。個室に関しては、希望・了承があれば利用
❏登録医として、登録が必要❏
➣医師会に属している医師で、往診をしている医師が登録できる
➣登録用紙を記入し、在宅医療連携拠点に提出する。在宅療養支援ベッドを有する医療機関も情報共有する
➣登録用紙の内容・・・どのような患者様を診ることができるか、またどのような処置に対応できるのか、など記載する
※医師会によっては運用に若干の違いがあります
❏登録患者として、登録が必要❏
➣登録医師が往診している患者様が条件で、必要時に在宅療養支援ベッドの利用
➣登録用紙に、登録医が患者様の情報(病名、症状、処置、内服薬情報など)を記入し、在宅医療連携拠点に提出する
➣登録内容は、在宅療養支援ベッドを持っている医療機関と情報共有する
※医師会によっては運用に若干の違いがあります
❏どのような患者様が入院対象となるのか❏
➣脱水や肺炎など一時的な治療が必要な方
➣レスパイト目的の方
➣救急は想定していない必ずしも在宅療養支援ベッドを持っているところの医療機関で対応できるとは限らないため
❏どれくらいの期間、入院できるの?❏
➣おおよそ2週間(14日くらい)を目処にしています治療が長引いて、 2週間以上かかる場合もある
➣退院し在宅に戻ることを条件。しかし、転院、施設入所、亡くなる場合もあります
✧ 80歳 男性 脊椎の疾病で寝たきりの状態 認知症なし
✧ 主介護者は妻 長男夫婦と4人暮らし(介護には関わっていない)
✐在宅療養支援ベッド利用例 1
妻が脳梗塞のため入院 ⇒ 実質的な介護者不在ショートステイが見つからない⇒
⇒ ケアマネジャーから拠点に相談 ⇒ 在宅療養支援ベッドを利用できる対象者
⇒ 在宅医に連絡し情報提供書 ⇒ 在宅療養支援ベッドを利用
⇒ 入院中にケアマネが施設を探した ⇒ 退院し入所施設へ
✧ 84歳 女性 認知症 寝たきり状態 娘と二人暮らし
✧ 娘さんは芸術家パリで展覧会があり2週間家を空けることになる
✐在宅療養支援ベッド利用例 2
在宅医からベッドを使えないかと相談受ける
予定が決まっていたので、ショートステイの選択肢もあるが選択しなかった
➟➟理由:娘が不在時に病状の変化があった際に、
病院だとすぐに対応
✧ 74歳 高血圧 糖尿病 認知症 褥瘡があり夫と二人暮らし
✐在宅療養支援ベッド利用例 3
虐待が疑われたケースで、在宅医から「一時的にベット利用できないか?」と相談があった
病院に確認したところ、「入院は良いが家族が、家に戻すななどと大騒ぎされると困る」と言われ、医師からの治療の必要性を説明していただき入院となった
地域包括支援センターにも介入していただき、ケアマネとも情報共有した
退院後は、ショートステイを利用しながら在宅療養している
❏在宅療養支援ベッドの利用実績❏
➣1ヶ月あたりの、ベット利用者は
✧【少なかった理由】
➣独自の連携病院があり、ベッドを利用していた
➣対象となる患者さんが少なかった
➣患者さんの同意をとるのに時間がかかる
➟平均1名(埼玉県全拠点)➟平均1~2名(さいたま市4拠点)
❏平成30年度以降、国は大きく方向転換❏
➣在宅療養支援ベッドの空床確保は、令和3年3月末で終了
➣在宅療養支援ベッドの空床確保の補助は、段階的に縮小
☞地域包括ケア病棟への転換促進(補助金を充てる)
❏地域包括ケア病棟とは❏➣急性期からの受け皿
☞地域包括ケア病棟(60日が限度)病名に関係なく入院できる病床、包括的にリハビリを行う
・・・急性期を脱して病状が安定・軽快しているポストアキュートの患者様で、すぐに在宅や施設に移行するのに不安がある場合
急性期病棟
在宅
➣急変時の受け皿
・・・在宅療養している患者様で、症状が急性憎悪したサブアキュートの場合
✧高齢で眼科の手術を受ける。手術後に1日4回~5回の点眼同居家族は高齢で管理できない
✐地域包括ケア病棟に入院した事例
訪問診療している医師から相談
➣「点眼が落ち着くまで入院できないか」手術する病院に地域包括ケア病棟があった
✧ 大腸がん手術し人工肛門造設した。急性期病棟で治療していたが、人工肛門の自己管理の指導をし在宅に戻るワンクッションとして、地域包括ケア病棟に移行した。介護サービスの調整をし、自宅に退院した
✧埼玉メディカルセンター✧さいたま記念病院✧大宮中央総合病院✧さいたま北部医療センター✧共済病院✧丸山記念総合病院✧西部総合病院✧三愛病院
さいたま市内の地域包括ケア病床を開設している医療機関
❏回復期リハビリテーションとは❏
✍脳血管疾患、腿骨・骨盤骨折等の骨折後で、急性期治療を終えて安定している✍外科手術後、肺炎などで廃用症候群となった方
主な対象疾患
~集中的にリハビリを行い、在宅復帰を目指す病床~
✍発症から2か月以内に、回復期リハビリテーション病床に入院
ポイント
✍最大180日 疾患により期間は違います医師の判断によっては、1か月で退院するケースもある
入院期間
✧さいたま市民医療センター✧大宮共立病院✧さいたま記念病院✧さいたま岩槻病院✧指扇病院✧丸山記念総合病院✧西大宮病院✧西部総合病院
さいたま市内の回復期リハ病床を開設している医療機関
❏在宅療養支援ベッドの利用は令和3年3月末で終了❏
それ以降は、在宅医と相談しながら地域包括ケア病棟を利用し、退院後は住み慣れた地域に戻れるよう支援しましょう
北区東大成町2-107 大宮医師会館2階☏ 048-778-7155 FAX:048-778-9410
受付時間:月曜日~金曜日 9時~17時(祝日・年末年始はお休み)HP:http://www.omiyamed.com
コーディネーター:伊藤順子開設時期:H27.7提携病院:大宮共立病院、大宮双愛病院、大宮中央総合病院、さいたま市民医療センター、さいたま北部医療センター、指扇病院、西大宮病院
大宮在宅医療支援センター
➊相談業務実績
➋事例
✥4.相談業務実績・事例✥
✐H30年度相談状況
351
303 20
0
50
100
150
200
250
300
350
400
電話 来所 メール その他
相談件数
電話による問い合わせが約87%
28.2%
8.9%
8.9%
1.0%
3.0%
18.1%
22.0%
9.9%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0%
本人・家族
市内医療機関(診療所)
市内医療機関(病院)
県内医療機関(さいたま市外)
県外医療機関(埼玉県外)
地域包括支援センター
ケアマネジャー
その他(薬局・施設等)
相談受付状況
57.5%10.9%
31.7%
往診医に関する相談件数
往診医につなぐことができた
往診医につなぐことができなかった
その他
247
5
49
44
0 50 100 150 200 250 300
その他
ICTに関する会議
多職種会議
地域ケア会議
カンファレンス(退院支援など)
会議件数
相談者:ケアマネジャー
対象者:70代男性 要介護2 心筋梗塞 腎がんで肺・骨に転移
相談内容:胆管炎でA病院に入院中。訪問看護、訪問リハビリテーションは導入済み。入院前は他市の訪問診療医が訪問看護をしていたが都合で訪問できなくなった。市内の訪問診療医を紹介して欲しい
対応:A病院の医療連携室に連絡し、訪問看護指示書を依頼。訪問診療医Bに診療情報提供書を依頼。訪問診療医3人に連絡、うち訪問診療医Cが対応。訪問看護ステーションと一緒に訪問診療医Cに面会。ケアマネジャーと訪問看護師が同行訪問し、訪問診療開始
✐相談事例1
相談者:ケアマネジャー
対象者:90代女性 要介護1
相談内容:週にヘルパー2回、デイサービス3回利用。他市の訪問診療医に来てもらっているが、下痢症状が悪化し別居の姉妹がA病院へ受診させる。一時的に改善はした
が、訪問診療医はB病院へ紹介状を書き連絡をしてくれたが遠いためC病院に受診を希望している
対応:訪問診療医にC病院を希望していることを伝え、紹介状を書いてもらう方法があります。また訪問看護を導入し医師とケアマネジャーのパイプ役になってもらい意思疎通がうまく図れるようにしたりできる場合もあります
✐相談事例2
相談者:地域包括支援センター
対象者:92歳女性 要介護4 神経痛
相談内容:娘さんは母親に逆らうことなく育ってきた。母親が神経痛の痛みを訴え、そのため仕事を休業し、母親の介護をしていたが、行き詰まり叩くようになった。施設のショートステイで保護していたが、本人が家に帰りたいと言って戻った。家政婦を24時間体制で入れた
が、一週間で虐待(叩く)がまた始まり、娘さんは自責の念で苦しんでいる。本人は施設は嫌だが、神経痛の治療が出来れば、入院して治療したい希望あり。
対応:在宅療養支援ベッドにて入院保護し、その後、医療系有料老人ホームへ入所となる
✐相談事例3
相談者:家族
相談内容:自宅で転倒。肩・腰・足を打撲し、整形外科外来を受診中。だんだん歩けなくなり、食事摂取も少なくなってきている。訪問医を知りたい。また、ベッドや車いすも借りたいが、手続きはどうしたらよいか。
対応:車いすやベッドに関しては、地域包括支援センターを紹介。
(介護認定申請などの手続きを含めて)訪問医については、医師と連絡をとり、近日中に訪問可能となる
✐相談事例4
相談者:民生委員
相談内容:近所の人が数日顔をみていないということで訪問したら、倒れており、地域包括支援センターに連絡が来て訪問しています。意識はあるが、衰弱しており、脱水や褥瘡がある。今救急隊が来ていますが受け入れてくれる病院はありますか。
対応:独居の方で救急搬送が必要な時は、まずかかりつけ医があるかどうか確認して下さい(冷蔵庫に救急医療情報キットが入っている場合もあります)。その後かかりつけのA病院へ搬送された。
✐相談事例5
ご清聴ありがとうございました
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