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AN-1359 アプリケーション・ノート 単電源システムで高精度の AD5761R バイポーラ DAC を採用するために ADP5070 を使用した低ノイズで両電源のソリューション Estibaliz Sanz ObaldiaJames Jasper Macasaet Rev. 0 アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいは利用によって 生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示 的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、それぞれの所有 者の財産です。※日本語版資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 ©2016 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 0354028200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 0663506868 Rev. 0 | 1/16 日本語参考資料 最新版英語アプリケーション・ノートはこちら はじめに このアプリケーション・ノートでは、 ADP5070 DC/DC スイッチ ング・レギュレータを ADP7142 および ADP7182 CMOS(相補型 金属酸化物半導体) LDO (低ドロップアウト)リニア電圧レギュ レータ、 LC フィルタ、および抵抗分圧器と組み合わせて、 5 V 電圧電源から両電源を生成する回路について説明します。バイポー D/A コンバータ(DAC)である AD5761R は、バイポーラ出力 電圧範囲を実現するために両電源を必要とします。このアプリケー ション・ノートでは、 5 V 単電源のみが使用できる計装アプリケー ションに最適な回路構成の詳細について説明します。 バイポーラ DAC 出力を実現するためのユニポーラ 5 V 電源ソ リューションとして ADP5070ADP7142ADP7182LC フィル タを組み合わせると、ユニポーラおよびバイポーラの電圧範囲を 出力し、ベンチ電源によって供給される DAC と同等のノイズ性 能を達成することができます。 このアプリケーション・ノートに記載されている電力スペクトル 分析、電圧出力ノイズ、および AC 性能データは、このソリュー ションの性能をサポートします。 システムでどのテストを実行するかによって、推奨電源の構成は 異なる結果をもたらします。例えば、ADP5070 電源と追加の LC フィルタを組み合わせた構成は、DAC の内部リファレンスを使 用した場合に 10 Hz 10 kHz のスペクトル・ノイズを低減する のに最適です。それに対して、外部電源は、外部リファレンスを 使用したスペクトル分析で最高の結果をもたらします。周波数帯 域幅(10 kHz 10 MHz)が高い場合、CMOS LDO リニア電圧 レギュレータを ADP5070 電源に追加すると、最高のスペクトル・ ノイズ性能が得られます。 LC フィルタと LDO の構成で生成され 1.2 MHz のスイッチング・スプリアス・レベルは、外部電源の 構成に匹敵します。 内蔵されているノイズ測定機能を使用し、システムの感度に応じ てノイズ・レベルごとに異なる可能性のあるソリューションを判 断します。 AD5761R のノイズ除去機能により、 0.1 Hz 10 Hz 出力ノイズ測定間で大きな違いは見られません。追加の LDO 使用した場合、AD5761R の出力ノイズは大幅に改善され、ベー スライン測定に匹敵する性能になります。 AC 性能テストで、 AD5761R は提示されたすべての電源構成でデー タシートの仕様範囲内で動作します。 AD5761R は、出力アンプ、リファレンス・バッファ、温度係数 が最大 5 ppm/°C の内部リファレンスが統合された 16 ビット DAC です。 AD5761R は、最大 30 V のユニポーラ電源、または 16.5 V 0 VVSS )と 4.75 V 16.5 VV DD )のバイポーラ電源で動作 します。AD5761R は、8 つのプログラマブル出力範囲、35 nV/ Hz のノイズ、選択した範囲で 7.5 µs のセトリング・タイムを 提供します。 2.5 V 電圧リファレンスである ADR4525 は、このアプリケーショ ン・ノートで説明しているテスト全般において、超低ノイズ電圧 リファレンスを必要とするアプリケーションに対応するための外 部リファレンスとして使用されています。 ADP5070 は、調整された正側レールと負側レールを個別に生成 するデュアル高性能 DC/DC レギュレータです。2.85 V 15 V 入力電圧範囲により、さまざまなアプリケーションをサポートで きます。両方のレギュレータに内蔵されたメイン・スイッチによ り、最大 +39 V の調整可能な正の出力電圧に加え、入力電圧より 39 V 低い負の出力電圧を生成できます。 ADP5070 は、ピンで選 択可能なスイッチング周波数 1.2 MHz / 2.4 MHz で動作します。 さらに、レギュレータには、電磁干渉(EMI)を低減するための MOSFET 駆動段のスルー・レート制御回路が組み込まれていま す。 ADP7142 は、2.7 V 40 V で動作し、最大 200 mA の電流を出力 する LDO リニア電圧レギュレータです。この入力電圧の高い LDO リニア電圧レギュレータは、40 V 1.2 V のレールを駆動する高 性能アナログ回路やミックスド・シグナル回路を調整するのに最 適です。このデバイスは専用のアーキテクチャを使用して、高い 電源電圧変動除去と低ノイズを提供し、優れたライン過渡応答と 負荷過渡応答を実現します。ADP7142 レギュレータの出力ノイ ズは、 5 V 以下で 11 μV rms です。 5 V オプションの出力電圧を 15 V に調整可能で、 35 μV rms 未満のノイズ・レベルを達成します。 ADP7182 は、-2.7 V -28 V で動作し、最大 -200 mA の電流を出 力する LDO リニア電圧レギュレータです。この負入力電圧の高 LDO リニア電圧レギュレータは、−27 V 1.2 V のレールを 駆動する高性能アナログ回路やミックスド・シグナル回路を調整 するのに最適です。

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AN-1359 アプリケーション・ノート

単電源システムで高精度の AD5761R バイポーラ DAC を採用するために ADP5070 を使用した低ノイズで両電源のソリューション

Estibaliz Sanz Obaldia、James Jasper Macasaet 著

Rev. 0

アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいは利用によって

生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示

的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、それぞれの所有

者の財産です。※日本語版資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。

©2016 Analog Devices, Inc. All rights reserved.

本 社/105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200

大阪営業所/532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868

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日本語参考資料

最新版英語アプリケーション・ノートはこちら

はじめに

このアプリケーション・ノートでは、 ADP5070 DC/DC スイッチ

ング・レギュレータを ADP7142 および ADP7182 CMOS(相補型

金属酸化物半導体)LDO(低ドロップアウト)リニア電圧レギュ

レータ、LC フィルタ、および抵抗分圧器と組み合わせて、5 V 単電圧電源から両電源を生成する回路について説明します。バイポー

ラ D/A コンバータ(DAC)である AD5761R は、バイポーラ出力

電圧範囲を実現するために両電源を必要とします。このアプリケー

ション・ノートでは、5 V 単電源のみが使用できる計装アプリケー

ションに最適な回路構成の詳細について説明します。

バイポーラ DAC 出力を実現するためのユニポーラ 5 V 電源ソ

リューションとして ADP5070、ADP7142、ADP7182、LC フィル

タを組み合わせると、ユニポーラおよびバイポーラの電圧範囲を

出力し、ベンチ電源によって供給される DAC と同等のノイズ性

能を達成することができます。

このアプリケーション・ノートに記載されている電力スペクトル

分析、電圧出力ノイズ、および AC 性能データは、このソリュー

ションの性能をサポートします。

システムでどのテストを実行するかによって、推奨電源の構成は

異なる結果をもたらします。例えば、ADP5070 電源と追加の LC フィルタを組み合わせた構成は、DAC の内部リファレンスを使

用した場合に 10 Hz ~ 10 kHz のスペクトル・ノイズを低減する

のに最適です。それに対して、外部電源は、外部リファレンスを

使用したスペクトル分析で最高の結果をもたらします。周波数帯

域幅(10 kHz ~ 10 MHz)が高い場合、CMOS LDO リニア電圧

レギュレータを ADP5070 電源に追加すると、最高のスペクトル・

ノイズ性能が得られます。LC フィルタと LDO の構成で生成され

る 1.2 MHz のスイッチング・スプリアス・レベルは、外部電源の

構成に匹敵します。

内蔵されているノイズ測定機能を使用し、システムの感度に応じ

てノイズ・レベルごとに異なる可能性のあるソリューションを判

断します。AD5761R のノイズ除去機能により、0.1 Hz ~ 10 Hz の出力ノイズ測定間で大きな違いは見られません。追加の LDO を使用した場合、AD5761R の出力ノイズは大幅に改善され、ベー

スライン測定に匹敵する性能になります。

AC 性能テストで、AD5761Rは提示されたすべての電源構成でデー

タシートの仕様範囲内で動作します。

AD5761R は、出力アンプ、リファレンス・バッファ、温度係数

が最大 5 ppm/°C の内部リファレンスが統合された 16 ビット DAC です。AD5761R は、最大 30 V のユニポーラ電源、または −16.5 V ~ 0 V(VSS)と 4.75 V ~ 16.5 V(VDD)のバイポーラ電源で動作

します。AD5761R は、8 つのプログラマブル出力範囲、35 nV/√Hz のノイズ、選択した範囲で 7.5 µs のセトリング・タイムを

提供します。

2.5 V 電圧リファレンスである ADR4525 は、このアプリケーショ

ン・ノートで説明しているテスト全般において、超低ノイズ電圧

リファレンスを必要とするアプリケーションに対応するための外

部リファレンスとして使用されています。

ADP5070 は、調整された正側レールと負側レールを個別に生成

するデュアル高性能 DC/DC レギュレータです。2.85 V ~ 15 V の入力電圧範囲により、さまざまなアプリケーションをサポートで

きます。両方のレギュレータに内蔵されたメイン・スイッチによ

り、最大 +39 V の調整可能な正の出力電圧に加え、入力電圧より −39 V 低い負の出力電圧を生成できます。ADP5070 は、ピンで選

択可能なスイッチング周波数 1.2 MHz / 2.4 MHz で動作します。

さらに、レギュレータには、電磁干渉(EMI)を低減するための MOSFET 駆動段のスルー・レート制御回路が組み込まれていま

す。

ADP7142 は、2.7 V ~ 40 V で動作し、最大 200 mA の電流を出力

する LDO リニア電圧レギュレータです。この入力電圧の高い LDO リニア電圧レギュレータは、40 V ~ 1.2 V のレールを駆動する高

性能アナログ回路やミックスド・シグナル回路を調整するのに最

適です。このデバイスは専用のアーキテクチャを使用して、高い

電源電圧変動除去と低ノイズを提供し、優れたライン過渡応答と

負荷過渡応答を実現します。ADP7142 レギュレータの出力ノイ

ズは、5 V 以下で 11 μV rms です。5 V オプションの出力電圧を 15 V に調整可能で、35 μV rms 未満のノイズ・レベルを達成します。

ADP7182 は、-2.7 V ~ -28 V で動作し、最大 -200 mA の電流を出

力する LDO リニア電圧レギュレータです。この負入力電圧の高

い LDO リニア電圧レギュレータは、−27 V ~ −1.2 V のレールを

駆動する高性能アナログ回路やミックスド・シグナル回路を調整

するのに最適です。

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Rev. 0 | 2/16

目次 はじめに .......................................................................................... 1 改訂履歴 .......................................................................................... 2 バイポーラ DAC ............................................................................. 3

バイポーラ・レンジの生成 ...................................................... 3 単電源システムをサポートするように構成された AD5761R .. 4

回路説明 ...................................................................................... 4 測定と結果 ...................................................................................... 7

ADP5070 構成 ............................................................................. 7 AD5761R 電源構成 .................................................................... 7 電源スペクトル分析 .................................................................. 7 AD5761R 出力電圧ノイズ....................................................... 11 AC 性能 ..................................................................................... 16

改訂履歴

12/15—Revision 0:初版

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アプリケーション・ノート AN-1359

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バイポーラ DAC テストと測定、データ収集、アクチュエーター制御、産業用オー

トメーションなどのアプリケーションは、動作中に電圧範囲が変

わることがあるため、さまざまな電圧範囲を必要とします。

バイポーラ DAC は、ユニポーラ電圧とバイポーラ電圧の両方を

出力できます。これを実現するには、両電源が必要です。バイポー

ラ出力範囲を生成する場合、設計の複雑さとバイポーラ・レンジ

を達成するための実際の構成を考慮してください。

リファレンス、出力バッファ、リファレンス・バッファが内蔵さ

れた完全なソリューションを提供していないバイポーラ DAC も存在します。このような場合は、設計時間、ファクタ・フォーム、

および適切なデバイスの選択プロセスにより、アプリケーション

の複雑度が増します。

AD5761R は、必要なすべての機能を提供し、バッファ付きリファ

レンスと出力バッファを統合する完全なソリューションです。デ

カップリング・コンデンサは、回路に含まれている唯一の外付け

部品です。DC/DC スイッチング・レギュレータ、LC フィルタ、

LDO リニア電圧レギュレータ、抵抗分圧器を使用した AD5761R の推奨構成は、標準の 5V 単電源のみを使用できるアプリケーショ

ンをサポートしています。

バイポーラ・レンジの生成 乗算型 DAC や nanoDAC などの単電源 DAC は、バイポーラ出力

範囲の生成に使用できます。ただし、これらの DAC を使用して

バイポーラ出力範囲を生成するには、外付けディスクリート部品

を追加する必要があります。このタイプのソリューションの基本

構成では、汎用 DAC と後続の増幅段、オフセット段が含まれて

います。図 1 に、単電源 DAC を使用したディスクリート・ソリュー

ションの例を示します。ディスクリート・ソリューションは、ボー

ド面積、システム全体の性能、コストが重要でないアプリケーショ

ンで利用できます。図 1 の回路を実装するには、23 mm2 の概算

面積が必要です。この見積もりは、最終出力信号の品質を低下さ

せる、外付け部品の増加によって発生するあらゆる誤差を考慮し

ています。高価な高精度抵抗を追加してシステム性能を最適化す

ると、コストが増加します。

図 2 に、図 1 でバイポーラ・レンジを生成するのに必要とされた

外付け部品が内蔵された AD5761R を示します。AD5761R は、3 mm × 3 mm LFCSP パッケージを採用しています。

図 1.±10 V で構成された単電源 DAC

図 2. AD5761R 機能ブロック図

VOUT

REFSREFFINV

RFB

RINV

DGND AGNDF

VDD

DINSCLKLDAC

CS

AD5542

AGNDS

±5V BIPOLAROUTPUT ±10V BIPOLAR

OUTPUT

+5V+5V

+15V

–15V

1310

2-00

1

+15V

–15V

RR

RFB

12-BIT/16-BITDAC

LDAC

VOUT

REFERENCEBUFFERS

SDISCLKSYNC

SDORESET

VDD

VSS

DVCC

INPUT SHIFTREGISTER

ANDCONTROL

LOGIC

DGND AGND

AD5761R

CLEAR

INPUTREG

DACREG

12/1612/16

2.5VREFERENCE

ALERT

VREFIN/VREFOUT

DNCNOTES1. DNC = DO NOT CONNECT. DO NOT CONNECT TO THIS PIN. 13

102-

002

0V TO 5V0V TO 10V0V TO 16V0V TO 20V±3V±5V±10V−2.5V TO +7.5V

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単電源システムをサポートするように構成された AD5761R 回路説明 図 2 に示す AD5761R DAC は 4 つのユニポーラ出力範囲(0 V ~ 5 V、0 V ~ 10 V、0 V ~ 16 V、0 V ~ 20 V)と 4 つのバイポー

ラ出力範囲(−2.5 V ~ 7.5 V、±3 V、±5 V、±10 V)を実現し

ています。

このアプリケーション・ノートに記載された AD5761R は、8 つのすべての出力範囲をカバーできるように特定の電源電圧で駆動

されています。AD5761R は、電圧電源の他に 1 V の最小ヘッド

ルーム/フットルームを必要とするため、21 V の最小 VDD と −11 V の最大 VSS を DAC に供給します。DAC を使用して低い範囲の

電圧を出力する場合は、低い電源電圧を供給します。

このアプリケーション・ノートでは、必要な VDD および VSS 電圧を提供する 2 つの電源構成を示します。システムの許容ノイズ・

レベルは、DAC への最適な電源供給方法を決定します。2 つの

構成は、次の項目で構成されています。

• ADP5070 と抵抗ラダー。この場合は、LK1、LK2、LK7、LK8 リンクを挿入します。

• ADP5070 と抵抗ラダーおよびリニア電圧レギュレータ

(ADP7142 および ADP7182)。この場合は、LK1、LK2、LK7、LK8 リンクを除去します。

LK1 および LK2 リンクは、回路内のリニア電圧レギュレータを

バイパスし、LK7 および LK8 リンクは、これらのリニア電圧レ

ギュレータの直前で使用可能な電圧を決定します。表 1 に、LK7 および LK8 リンク構成のテスト・ポイント A とテスト・ポイン

ト B で使用可能な電圧を示します。

図 3 に AD5761R の電源構成を示します。ここで、VDD と VSS は初期ユニポーラ 5 V 単電源とは異なる方法で生成されています。

表 1. 電源構成を選択するためのリンクの詳細

Link Link Inserted Link Removed Test Conditions/ Comments

LK7 21.1 V 23.2 V Voltage measured at Test Point A

LK8 −11 V −13 V Voltage measured at Test Point B

ADR4525 も 2.5 V のリファレンス電圧を外部から供給できます。

DC/DC スイッチング・レギュレータ ADP5070 出力電圧は +21 V ~ −11 V に調整されます。これらの

電源電圧は、AD5761R が DAC からの 8 つのすべてのプログラマ

ブル出力範囲をカバーするのに必要です。

図 3 に、主にスイッチング・リップルを打ち消すための 2 つのフィ

ルタ部品を示します。LC フィルタ(レギュレータの制御ループ

内に配置)を初期リップル・フィルタとして追加しました。LC フィ

ルタには、リップル周波数での大幅な減衰を実現する値が含まれ

ています。リップルをさらに打ち消すために、オプションの 2 段 LDO リニア電圧レギュレータをスイッチング・レギュレータの

出力段に追加しました。LC フィルタ単独の場合、AD5761R はデー

タシートの仕様範囲内で動作できますが、より低いノイズ要件が

求められる場合は出力段で LDO をカスケード接続できます。

図 3. AD5761R 電源構成

C32 1µF

R285.9kΩ

D1

NSR0240HT1GSOD-323

R311.87kΩ

R27

4.87kΩ

1INBK

2 SYNC3 SEQ4 SLEW

5FB1

6 COMP17 EN1

8 SS

9 EN210 COMP2

11FB2

12VREF

13AGND

14 VREG15 PVIN116 PVINSYS17 PVIN2

18SW2

19PGND

20SW1

21EP

U7ADP5070ACPZ

C252.2µF

R29

15.4kΩ

R2647.5kΩ

LK7

R3086.6kΩ

LK8

D2

NSR0240HT1GSOD-323

L46.8µH

L36.8µH C26

2.2µF

R4

5.1kΩ

C20.47µF

C8

2.2µF

C32.2µF

R110kΩ

R382kΩ

C42.2µF

R2

887Ω

C7

1nF

C11

2.2µF

R5160kΩ

1VOUT2VOUT

3ADJ4 EN

5NC

6GND

7 VIN8 VIN9 EP(GND)

U3ADP7182ACPZ

1VOUT

2SENSE/ADJ

3GND

4 EN5SS

6 VIN

7 EP(GND)

U2ADP7142ACPZN-5.0-R7

C12.2µF

R750kΩ

VSS = –11V

VDD = +21V

LK1

LK2

A

B

OUTPUT FILTERS

OUTPUT FILTERS

L1

1.5µH

R22

6.65Ω C19

10µF

C16

10µF

C14

10µF

AGND

L2

1µH

R23

6.98Ω C17

10µF

C15

10µF

C20

10µF

AGND

1310

2-00

3

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アプリケーション・ノート AN-1359

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リニア電圧レギュレータ ADP5070 と ADP7182 および ADP7142 リニア電圧レギュレータ

の組み合わせは、最もノイズが小さい +21 V および −11 V 電圧電

源を得るためのこの回路での代替方法です。この方法では、LK1、LK2、LK7、LK8 は除去します。

ADP5070 は、+39 V の正の電圧と –39 V の負の電圧を出力します。

図 4 に、これらの電圧を ADP7142 と ADP7182 の許容入力電圧に

調整するのに必要な抵抗分圧器を構成している抵抗(R26、R27、R31 および R28、R29、R30)の値を示します。リニア電圧レギュ

レータの目的の出力電圧の他に 2 V の最小ヘッドルーム/フット

ルームが必要です。

ADP7142 および ADP7182 リニア電圧レギュレータは、可能な限

り小さいノイズで電圧信号を出力できるように構成されています。

ADP7182 および ADP7142 のデータシートで説明しているように、

超低出力ノイズを得るには出力電圧を設定する抵抗分圧器に 2 つの部品を追加する必要があります。誤差アンプの AC ゲインを低

減するために CNR(C1、C2)と RNR(R2、R4)を RFB1(R3、R5)に並列接続しました。

スイッチング・レギュレータの出力段にリニア電圧レギュレータ

を追加することで、受動フィルタでは完全に取り除くことができ

ない DAC 出力に組み込まれたノイズを軽減できます。

抵抗分圧器 図 5 に、抵抗分圧器を使用して ADP5070 の正および負の出力電

圧を AD5761R に必要な +21 V VDD および -11 V VSS 電圧電源に調

整する方法を示します。この構成には、LK1、LK2、LK7、LK8 リンクが挿入されるリニア電圧レギュレータは含まれていません。

図 4. ADP5070 とリニア電圧レギュレータによる AD5761R 電源構成

図 5. ADP5070 と抵抗分圧器による AD5761R 電源構成

C32 1µF

R285.9kΩ

R311.87kΩ

R27

4.87kΩ

R29

15.4kΩ

R2647.5kΩ

R3086.6kΩ

R4

5.1kΩ

C20.47µF

C8

2.2µF

C32.2µF

R110kΩ

R382kΩ

C42.2µF

R2

887Ω

C7

1nF

C11

2.2µF

R5160kΩ

1VOUT2VOUT

3ADJ4 EN

5NC

6GND

7 VIN8 VIN9 EP(GND)

U3ADP7182ACPZ

1VOUT

2SENSE/ADJ

3GND

4 EN5SS

6 VIN

7 EP(GND)

U2ADP7142ACPZN-5.0-R7

C12.2µF

R750kΩ

VSS = –11V

VDD = +21V

VREF = 1.60V

SW1

FB1

FB2

SW2

+23.2V

–13V

1310

2-00

4

C32 1µF

R285.9kΩ

R311.87kΩ

R2647.5kΩ

LK7 INSERTED

R3086.6kΩ

VSS = –11V

VDD = +21V

LK8 INSERTED

LK2 INSERTED

LK1 INSERTED

VREF = 1.60V

SW1

FB1

FB2

SW2 1310

2-00

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アプリケーション・ノート AN-1359

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DVCC デジタル電源 図 6 に、外部 5 V 電圧信号または 5 V_LDO から AD5761R にデジ

タル電源を供給する方法を示します。これは、ADP5070 によっ

て生成され、ADP7142 レギュレータによって調整された低ノイ

ズ電圧信号です。

リファレンス電圧 AD5761R は 2.5 V、5 ppm/°C 内部電圧リファレンスを搭載して

います。これはデフォルトでオンになっています。図 6 に、LK4 の位置に応じて DAC に供給できる 2 つの外部電源を示します。

• LK4 は位置 A に短絡できます。この場合、外部電圧が VREFIN/VREFOUT SMB コネクタへの入力です。内部リファレン

スを使用する場合、このコネクタで 2.5 V を外部用途で使用

できます。 • LK4 を位置 C に短絡した場合、リファレンス電圧は超低ノ

イズ、高精度電圧リファレンスである ADR4525 から供給さ

れます。

図 6. AD5761R チップ接続

1ALERT2 CLEAR3 RESET

4R

EFIN

5A

GN

D

6V S

S

7VOUT

8V D

D

9DNC

10 SDO11 LDAC

12 SDI

13 SYNC14 SCLK

15D

V CC

16D

GN

D

U1

AD5761RBRUZ

TP10VREFIN/VREFOUT

C27

0.1µF

2+VIN6 VOUT

4GND

U6ADR4525BRZ

C

ALK4

TP2VOUT

TP8

ALERT R15

10kΩ

C130.1µF

+C12

10µF

C60.1µF

+C510µF

C90.1µF

+

C1010µF

A BLK3

R190Ω

R210Ω

C230.1µF

C240.1µF

SYNCSCLKSDINSDO

LDACCLR

RESET

DGND

VDD

VSS

+5V_LDO

DGND

+5V +5V_LDO

DVCC

DVCC

DNP

R20

1310

2-00

6

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アプリケーション・ノート AN-1359

Rev. 0 | 7/16

測定と結果 ADP5070 構成 可能な限り高いリップル振幅を与えて、最大の条件の結果を得る

には、ADP5070 のスイッチング周波数を 1.2 MHz に設定し、高

速スルー・モードにします。

AD5761R 電源構成 このセクションで説明する一連の測定では、このバイポーラ DAC の代表的な出力範囲である ±10 V 出力電圧範囲の 3 つのデータ・

コード(ゼロスケール、ハーフスケール、フルスケール)でテス

トした AD5761R DAC を示します。一連の測定において、AD5761R は 4 つの異なる電源構成で駆動されています。

• 外部電源(Agilent) • DC/DC スイッチング・レギュレータ(ADP5070)と LC 出力

フィルタ • DC/DC スイッチング・レギュレータ(ADP5070)と CMOS LDO

リニア電圧レギュレータ(ADP7142 と ADP7182)(この電

源構成は、AC 性能テストに含まれていません) • DC/DC スイッチング・レギュレータ(ADP5070)、LC 出力

フィルタ、CMOS LDO リニア電圧レギュレータ(ADP7142 と ADP7182)

DAC の内部リファレンスと ADR4525 の外部リファレンスを使用

して AD5761R の性能もテストしました。

電源スペクトル分析 このセクションで説明している結果は、選択した電源構成に応じ

て DAC 出力スペクトルがどのように変化するかを示しています。

図 7 ~図 20 に示したスペクトル分析の最大スペクトル応答レベ

ルを集めたものを表 2 と表 3 に示します。

表 4 に、10 kHz ~ 10 MHz 周波数のスペクトル分析の 1.2 MHz スイッチング周波数での最大スペクトル応答レベルを示します。電

源構成に LC フィルタを追加することで AD5761R が設定された

仕様である 20.6 dBµV 以内に保たれます。これは 0.1 LSB レベル

を表します。LDO を 2 段目のフィルタとして追加することで、

外部電源動作に匹敵するレベルまでリップルが低減し、最小限の

ノイズ出力で DAC を実行できます。

表 2. DAC データ・コード(dBµV)ごとの AD5761R 最大スペクトル・レベル、10 Hz ~ 10 kHz

表 3. DAC コード(dBµV)ごとの AD5761R 最大スペクトル・レベル、10 kHz ~ 10 MHz

Power Supply Configuration

Internal Reference External Reference

Zero-Scale Half-Scale Full-Scale Zero-Scale Half-Scale Full-Scale External Supply 2.23 −1.57 0.58 9.33 −1.55 10.55

ADP5070 and LC Output Filters 1.19 −0.62 4.37 10.27 1.73 9.64

ADP5070 and CMOS LDO Linear Regulators 1.85 −0.93 0.69 9.89 −0.98 9.22

ADP5070, LC Output Filters, and CMOS LDO Linear Regulators 1.94 −2.20 −0.06 9.99 −1.60 10.03

表 4. DAC データ・コード(dBµV)ごとの AD5761R 1.2 MHz スペクトル・レベル、10 kHz ~ 10 MHz

Power Supply Configuration

Internal Reference External Reference

Zero-Scale Half-Scale Full-Scale Zero-Scale Half-Scale Full-Scale External Supply −17.07 −17.06 −16.96 −16.49 −17.48 −17.5

ADP5070 and LC Output Filters −14.99 −11.47 −2.44 −15.69 −10.34 −3.62

ADP5070 and CMOS LDO Linear Regulators −16.78 −17.93 −16.68 −17.51 −18.37 −16.63

ADP5070, LC Output Filters, and CMOS LDO Linear Regulators −17.07 −18.39 −17.64 −16.53 −16.43 −17.01

Power Supply Configuration

Internal Reference External Reference

Zero-Scale Half-Scale Full-Scale Zero-Scale Half-Scale Full-Scale External Supply 8.00 3.63 7.04 2.60 3.39 1.45

ADP5070 and LC Output Filters 6.57 2.41 8.01 2.58 3.34 3.59

ADP5070, LC Output Filters, and CMOS LDO Linear Regulators 7.4 3.91 5.96 1.68 2.49 3.32

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アプリケーション・ノート AN-1359

Rev. 0 | 8/16

外部電源と AD5761R の構成 図 7 ~図 10 に示しているスペクトルのパターンは、後続の AD5761R DAC および ADP5070 ダイレクト・スイッチング・レ

ギュレータ評価の基準プロットとして使用します。各図の赤い点

線は、スペクトル・レベルの閾値を表します。閾値は 20.6 dBµV に設定されていて、約 0.1 LSB の値を表します。図 7 ~図 20 で、

RBW は分解能帯域幅、VBW はビデオ帯域幅、REF はリファレ

ンス値です。

図 7. 外部電源と AD5761R 構成の出力スペクトル分析、

内部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

図 8. 外部電源と AD5761R 構成の出力スペクトル分析、

外部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

図 9. 外部電源と AD5761R 構成の出力スペクトル分析、

内部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

図 10. 外部電源と AD5761R 構成の出力スペクトル分析、

外部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

RBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

1310

2-00

7

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

RBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

1310

2-00

8

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

RBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

1310

2-00

9

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

RBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

1310

2-01

0

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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DC/DC スイッチング・レギュレータおよび LC 出力フィルタ

電源構成 この電源構成では、初期リップル除去に LC フィルタを使用し、

バイポーラ電源範囲を生成するのに ADP5070 ダイレクト・スイッ

チング・レギュレータを使用しています。図 11 と図 12 に、10 Hz ~ 10 kHz の周波数帯域幅のリップル・レベルを示します。図 13 と図 14 に、10 kHz ~ 10 MHz の周波数帯域幅のリップル・レベ

ルを示します。

図 11. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 電源構成の出力スペ

クトル分析、内部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

図 12. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 電源構成の出力スペ

クトル分析、外部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

図 13 と図 14 に、1 MHz での周波数スパイクを示します。LC フィ

ルタは、ADP5070 DC/DC レギュレータからのこのリップルの振

幅を十分に低減しません。この電源ソリューションの性能は、ス

ペクトル分析には適していません。

図 13. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 電源構成の出力スペ

クトル分析、内部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

図 14. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 電源構成の出力スペ

クトル分析、外部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

1

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

2

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

3

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

4

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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アプリケーション・ノート AN-1359

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DC/DC スイッチング・レギュレータと CMOS LDO リニア電

圧レギュレータ電源構成 ADP5070 DC/DC レギュレータの出力に LDO を追加することで、

DC/DC スイッチング・レギュレータおよび LC 出力フィルタ電源

構成のセクションの 1 MHz 周波数で観測されるスパイクを大幅

に低減できます。この低減は、電源回路に LC フィルタを追加し

なくても、優れた性能が得られることを表しています。

図 15 と図 16 に、高周波数での ADP5070、LDO、および AD5761R 電源構成を示します。

図 15. ADP5070、LDO、AD5761R 電源構成の出力スペクトル分

析、内部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

図 16. ADP5070、LDO、AD5761R 電源構成の出力スペクトル分

析、外部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

フィルタリング段の追加を希望する場合は、DC/DC レギュレー

タに LC フィルタと LDO を使用して同様の性能を発揮する電源

構成について DC/DC スイッチング・レギュレータ、LC 出力フィ

ルタ、および CMOS LDO リニア電圧レギュレータ電源構成のセク

ションを参照してください。

DC/DC スイッチング・レギュレータ、LC 出力フィルタ、お

よび CMOS LDO リニア電圧レギュレータ電源構成 DC/DC スイッチング・レギュレータおよび LC 出力フィルタ電源

構成に 2 つの LDO を追加すると、アナログ電源でのリップルが

さらにフィルタ処理されます。ADP7142 はアナログ正電源(VDD)

で使用し、ADP7182 はアナログ負電源に配置します。

DC/DC スイッチング・レギュレータと CMOS LDO リニア電圧レ

ギュレータ電源構成のセクションで説明したように、周波数の高

い場合は、望ましくない周波数にスパイクが追加されることなく、

優れた出力スペクトル性能を得るのに ADP5070 DC/DC スイッチ

出力に LDO を追加するだけで十分です。LC フィルタも出力ノイ

ズ除去に作用しますが、出力ノイズを軽減する最大の要素は LDO です。ただし、LC フィルタは、高周波リップルを十分にフィル

タ処理するために推奨されるオプションです。

図 17. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 電源構成の出

力スペクトル分析、内部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

図 18. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 電源構成の出

力スペクトル分析、外部リファレンス(10 Hz ~ 10 kHz)

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

5

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

6

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

7

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10 100 1k 10k

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

8

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 3Hz; VBW: 1HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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アプリケーション・ノート AN-1359

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図 19. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 電源構成の出

力スペクトル分析、内部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

図 20. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 電源構成の出

力スペクトル分析、外部リファレンス(10 kHz ~ 10 MHz)

AD5761R 出力電圧ノイズ 高精度な応答を提供するには、DAC の出力で得られるピーク toピーク・ノイズを 1 LSB(16 ビット分解能および 20 V ピーク toピーク電圧範囲では 305.17 µV)未満に保ちます。AD5761R の出

力ノイズの代表値は、0.1 Hz ~ 10 Hz の周波数帯域幅で 15 µV p-p、100 kHz 周波数帯域幅で 35 µV rms(約 100 µV p-p と等価)

です。AD5761R の±10 V 範囲の出力のノイズを 0.1 Hz ~ 10 Hz 周波数範囲および 100 kHz 帯域幅にわたって 100 秒間測定しました。

3 つの異なる構成のテスト結果は、DAC が AD5761R データシー

トの仕様範囲内で動作していることを示しています。図 21 ~図 34 は、各構成および周波数帯域幅の DAC の出力でのノイズを示し

ています。表 5 ~表 11 は、使用可能な電源構成の DAC の出力の

最大ピーク to ピーク・ノイズを示しています。

収集されたデータは、このアプリケーション・ノートで説明して

いるすべての電源構成の共通の傾向を示しています。ADR4525 外部リファレンスを使用すると、低周波数の DAC 出力電圧ノイズ

が少なくなります。AD5761R 内部リファレンスと比較して、

ADR4525 外部リファレンスを使用すると、高い周波数帯域幅の

ノイズ性能が低下します。

電源構成に LDO を追加すると、図 31 と図 32 に現れている DAC 出力ノイズの低周波数帯域の性能にわずかに影響が出ます。

それに対して、高い周波数帯域幅では、電源構成に LDO を追加

することでノイズの低い全体性能を維持できます。図 29 と図 30 に、

ADP5070 と LDO で DAC を最大 100 kHz の高周波数帯域幅で駆

動した場合の AD5761R 出力ノイズを示します。

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-01

9

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–30

–20

–10

0

10

20

30

40

50

60

10k 100k 1M 10M

LEVE

L (d

BµV

)

FREQUENCY (Hz)

1310

2-02

0

SLEW: FASTSEQUENCE: VDD TO VSSSW FREQUENCY: 1.2MHzRBW: 30Hz; VBW: 10HzREF: 60dBµV

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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アプリケーション・ノート AN-1359

Rev. 0 | 12/16

表 5. 外部電源と AD5761R 最大ピーク to ピーク出力ノイズ (µV p-p)、0.1 Hz ~ 10 Hz の周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 41 µV p-p, 0.13 LSB p-p 12 µV p-p, 0.04 LSB p-p Half-Scale 6.2 µV p-p, 0.02 LSB p-p 4.8 µV p-p. 0.016 LSB p-p Full-Scale 40 µV p-p, 0.13 LSB p-p 14 µV p-p, 0.04 LSB p-p

図 21. 外部電源と AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電圧出

力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、内部リファレンス

図 22. 外部電源と AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電圧出

力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、外部リファレンス

表 6. 外部電源と AD5761R 最大ピーク to ピーク出力ノイズ(µV p-p)、100 kHz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero Scale 33.6 µV p-p, 0.11 LSB p-p 63.2 µV p-p, 0.21 LSB p-p Half-Scale 21 µV p-p, 0.07 LSB p-p 22 µV p-p, 0.07 LSB p-p Full-Scale 32 µV p-p, 0.10 LSB p-p 58.4 µV p-p, 0.19 LSB p-p

図 23. 外部電源と AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電圧出

力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、内部リファレンス

図 24. 外部電源と AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電圧出

力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、外部リファレンス

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-02

1

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-02

2

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100A

MPL

ITU

DE

(µV)

TIME (Seconds)

1310

2-02

3

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)13

102-

024

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

Page 13: AN-1359: 単電源システムで高精度の AD5761R バイ … › ... › application-notes › AN-1359_jp.pdfAN-1359 アプリケーション・ノート 単電源システムで高精度の

アプリケーション・ノート AN-1359

Rev. 0 | 13/16

表 7. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 最大ピーク to ピーク出

力ノイズ(µV p-p)、0.1 Hz ~ 10 Hz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 41 µV p-p, 0.13 LSB p-p 13 µV p-p, 0.04 LSB p-p Half-Scale 6.6 µV p-p, 0.02 LSB p-p 4.4 µV p-p, 0.014 LSB p-p Full-Scale 38 µV p-p, 0.12 LSB p-p 13 µV p-p, 0.04 LSB p-p

図 25. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R ピーク to ピーク・ノ

イズ(電圧出力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、内部リファ

レンス

図 26. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R ピーク to ピーク・ノ

イズ(電圧出力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、 外部リファレンス

表 8. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R 最大ピーク to ピーク出

力ノイズ(µV p-p)、100 kHz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 44.4 µV p-p, 0.15 LSB p-p 68.2 µV p-p, 0.22 LSB p-p Half-Scale 30.8 µV p-p, 0.10 LSB p-p 30.4 µV p-p. 0.10 LSB p-p Full-Scale 75.2 µV p-p, 0.25 LSB p-p 88.8 µV p-p, 0.29 LSB p-p

図 27. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R ピーク to ピーク・ノ

イズ(電圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、 内部リファレンス

図 28. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R ピーク to ピーク・ノ

イズ(電圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、 外部リファレンス

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-02

5

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-02

6

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

–40

–20

0

20

40

0 20 40 60 80 100A

MPL

ITU

DE

(µV)

TIME (Seconds)

1310

2-02

7CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

–40

–20

0

20

40

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)13

102-

028

CODE = 0xFFFF CODE = 0x7FFF CODE = 0x0

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表 9. ADP5070、LDO、AD5761R 最大ピーク to ピーク出力ノイ

ズ(µV p-p)、100 kHz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 35.2 µV p-p, 0.12 LSB p-p 60.4 µV p-p, 0.20 LSB p-p Half-Scale 22.8 µV p-p, 0.07 LSB p-p 22.4 µV p-p, 0.07 LSB p-p Full-Scale 31.2 µV p-p, 0.10 LSB p-p 67.6 µV p-p, 0.22 LSB p-p

図 29. ADP5070、LDO、AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電

圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、内部リファレンス

図 30. ADP5070、LDO、AD5761R ピーク to ピーク・ノイズ(電

圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、外部リファレンス

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-02

9

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-03

0

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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表 10. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 最大ピーク toピー

ク出力ノイズ(µV p-p)、0.1 Hz ~ 10 Hz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 40.6 µV p-p, 0.13 LSB p-p 12.8 µV p-p, 0.04 LSB p-p Half-Scale 5.4 µV p-p, 0.018 LSB p-p 4.4 µV p-p, 0.014 LSB p-p Full-Scale 45.2 µV p-p, 0.15 LSB p-p 13.2 µV p-p, 0.04 LSB p-p

図 31. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R ピーク to

ピーク・ノイズ(電圧出力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、 内部リファレンス

図 32. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R ピーク to

ピーク・ノイズ(電圧出力ノイズ)、0.1 Hz ~ 10 Hz 帯域幅、 外部リファレンス

表 11. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R 最大ピーク toピーク出力ノイズ(µV p-p)、100 kHz 周波数帯域幅

Code

Maximum Peak-to-Peak Output Noise AD5761R Internal Reference ADR4525

Zero-Scale 36.8 µV p-p, 0.12 LSB p-p 60.4 µV p-p, 0.2 LSB p-p Half-Scale 23.8 µV p-p, 0.08 LSB p-p 22.6 µV p-p, 0.07 LSB p-p Full-Scale 33.6 µV p-p, 0.11 LSB p-p 60 µV p-p, 0.2 LSB p-p

図 33. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R ピーク to ピー

ク・ノイズ(電圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、 内部リファレンス

図 34. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R ピーク to ピー

ク・ノイズ(電圧出力ノイズ)、100 kHz 帯域幅、 外部リファレンス

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-03

1

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)

1310

2-03

2

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100A

MPL

ITU

DE

(µV)

TIME (Seconds)

1310

2-03

3

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

–50

–30

–10

10

30

50

0 20 40 60 80 100

AM

PLIT

UD

E (µ

V)

TIME (Seconds)13

102-

034

CODE = 0xFFFFCODE = 0x7FFFCODE = 0x0

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AC 性能 このセクションでは、ADR4525 を電圧リファレンスとして使用

した電源構成の S/N 比、全高調波歪み(THD)、信号/ノイズ + 歪み(SINAD)、スプリアスフリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)パラメータについて説明します。表 12 に、図 35 ~図 37 (連続

する 1 kHz のサイン波を生成)に記載された 3 つの電源構成で

得られた AC 性能を示します。

図 35. 外部電源と AD5761R デジタル生成されたサイン波、1 kHz

トーン @ 17 dBV(7.07 V rms)

図 36. ADP5070、LC フィルタ、AD5761R デジタル生成された

サイン波、1 kHz トーン @ 17 dBV(7.07 V rms)

図 37. ADP5070、LC フィルタ、LDO、AD5761R デジタル生成

されたサイン波、1 kHz トーン @ 17 dBV(7.07 V rms)

表 12. AC 性能 Parameter External Supply and AD5761R (dB) ADP5070, LC Filters, and AD5761R (dB) ADP5070, LC Filters, LDOs, and AD5761R (dB) SNR 95.05 95.19 95.24 THD −86.38 −86.30 −86.52 SINAD 85.82 85.77 85.98 SFDR 89.42 89.35 89.45

–160

–140

–120

–100

–80

–60

–40

–20

0

20

40

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

LEVE

L (d

BV)

FREQUENCY (kHz)

1310

2-03

5

–160

–140

–120

–100

–80

–60

–40

–20

0

20

40

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

LEVE

L (d

BV)

FREQUENCY (kHz)

1310

2-03

6

–160

–140

–120

–100

–80

–60

–40

–20

0

20

40

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

LEVE

L (d

BV)

FREQUENCY (kHz)

1310

2-03

7