bill of lading, b/l - maff.go.jpいて加工工程説明書、船荷証券(bill of lading,...
TRANSCRIPT
平成28年11月29日付け28動検第763号
平成29年9月1日付け29動検第608号(一部改正)
平成31年3月29日付け30動検第1334号(一部改正)
畜産物の輸入検査要領
本要領は、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号。以下「法」という。)第
37条に規定する指定検疫物のうち骨肉卵皮毛類(以下「畜産物」という。)について、
法第40条及び第41条の規定による輸入検査(携帯品として輸入するものに係る検査
を除く。)、法第44条の規定による輸入検疫証明書の交付等に係る手続並びに法第46
条の規定による検査に基づく処置を円滑かつ的確に実施するために必要な事項を定めた
ものである。
1 輸入検査申請の受理
(1)輸入検査申請書の提出
家畜防疫官は、畜産物を輸入する者又は管理者(以下「輸入者」という。)に対
し、当該畜産物の陸揚げ前に、又は陸揚げ後遅滞なく、家畜伝染病予防法施行規則
(昭和26年農林省令第35号。以下「規則」という。)第49条第1項に規定す
る別記様式第23号の輸入検査申請書を、電子情報処理組織(以下「NACCS」という。)等により、輸入する港又は飛行場(以下「輸入港」という。)を管轄する動
物検疫所(支所及び出張所を含む。以下同じ。)に提出することを求めるものとす
る。
なお、輸入者が輸入港以外の法第40条第3項に規定する場所(以下「検査場所」
という。)で検査を受けようとする場合は、家畜防疫官は、輸入者に対し、当該畜
産物を検査場所に蔵置前に、又は蔵置後遅滞なく、検査場所を管轄する動物検疫所
にも併せて輸入検査申請書を提出することを求めるものとする。
(2)検査証明書の提出
家畜防疫官は、輸入者に対し、当該畜産物についての法第37条第1項に規定す
る輸出国政府機関発行の検査証明書(以下「検査証明書」という。)を、輸入港又
は検査場所を管轄する動物検疫所に前記(1)の輸入検査申請書に添えて提出させ
るものとする。
(3)その他の書類の提出
家畜防疫官は、輸入者に対し、前記(2)の検査証明書のほか、必要な限度にお
いて加工工程説明書、船荷証券(Bill of Lading, B/L)、入庫報告書等の提出を求めることができる。
2 輸入検査の場所等
(1)検査場所
畜産物の検査場所は、法第40条第3項本文に規定する動物検疫所又は家畜防疫
官が指定した場所とする。ただし、法第40条第3項ただし書の規定に基づき、前
記の場所以外で検査を実施する事情がある場合には、「動物検疫所長への決裁委任
事項に係る事務処理基準」(平成17年12月15日付け17動検第955号)に
より農林水産大臣の指定を受けて、当該場所で輸入検査を行うことができる。
(2)畜産物の検査場所への送致
家畜防疫官は、法第40条第4項の規定に基づき畜産物を検査場所へ送致する場
合は、「輸入畜産物等を収容する海上コンテナーの取り扱い要領」(昭和44年8月
20日付け44動検第1455号)又は「航空貨物の送致手続について」(平成2
2年12月10日付け22動検第872号)により、輸入者に対してあらかじめ輸
送の方法その他家畜防疫上必要な措置を指示するものとする。
(3)畜産物の検査場所での蔵置
家畜防疫官は、輸入検査のため畜産物を検査場所に蔵置させるときは、輸入者に
対して次の指示を行うものとする。
ア 輸入した原状のままで、他のものと隔離して蔵置すること。
イ 家畜防疫官の許可なく開梱等を行わないこと。
ウ 輸入申請ごとに、必要事項について指定検疫物票(別記様式1-1号又は1-
2号)により表示すること。
なお、航空貨物の場合には、指定検疫物票を輸入貨物情報照会(IAW)の提出に代えることができる。また、コンテナ検査を実施する場合には、指定検疫物票
による表示を省略することができる。
3 輸入検査の実施
家畜防疫官は、法第40条の規定に基づく輸入検査を次により行うものとする。
(1)書類検査
家畜防疫官は、前記1により提出された輸入検査申請書、検査証明書その他の書
類について、法第36条及び第37条の規定(家畜衛生条件が定められているもの
にあっては、その条件を満たしているか否かを含む。)の違反の有無の検査及び記
載内容の照合確認を行うものとする。この際、輸入検査のため畜産物を検査場所に
蔵置するときは、畜産物の入庫状況を確認する。また、第3国経由等により必要が
ある場合には、コンテナ及び封印の状況を併せて確認する。
(2)抜き打ち検査の指示
前記(1)の書類検査を終了したもののうち、次に該当するものについては、そ
れぞれに定める方法により抜き打ちによる現物検査(以下「抜き打ち検査」という。)
を実施する。ただし、書類検査の結果、違反が確認された場合又は消毒処置等が必
要と判断された場合には、抜き打ち検査の対象から除外する。
なお、現物検査を実施する場合には、家畜防疫官は、その旨を NACCS 等により
速やかに輸入者に連絡するものとする。
ア 規則第45条第2号に規定する卵(種卵を除く。)、第3号に規定する骨、肉、
脂肪、皮、毛、羽、角、蹄、腱及び臓器、第4号に規定する乳等(後記イのもの
を除く。)並びに第6号に規定するソーセージ、ハム及びベーコンのうち、輸出
国との間で取り決めた家畜衛生条件に基づき輸入されたもの(加熱処理されたも
のを含む。)又は悪性の家畜伝染病の発生のない地域から直接輸入されたものに
あっては、スキップロット方式(ISO 2859-3に準じる抜き取り方式)による方法。
イ 規則第45条第4号に規定する乳等のうち、家畜衛生条件に基づき輸入された
ものであって、偶蹄類動物の飼料の用に供されるもの以外のものは、各動物検疫
所で別途策定した計画による方法。
(3)現物検査
家畜防疫官は、検査証明書の記載内容と梱包外装表示、指定検疫物票等との照合
を行うとともに、次の事項に留意して現物検査を実施し、検査の結果等を指定検疫
物票に記入するものとする。
ア 現物検査は、別紙1-1(開梱数分類)及び1-2(開梱数一覧)により、申
請数量に対応した梱包数を下限として無作為に抽出して実施する。
なお、申請梱包数量が別紙1-2に定める開梱数に満たない場合にあっては、
全量について検査を実施する。
イ 抽出したものについて、その梱包の状態、検査対象物の種類(指定検疫物であ
ることの確認を含む。)、性状、異物の混入その他の異常の有無について検査を実
施する。
ウ 家畜衛生条件において、輸出国で加熱処理や特定危険部位の除去等のリスク低
減措置の実施を求められている場合には、抽出したものについて、その実施状況
を確認するための検査を実施する。
エ 書類検査及び現物検査の結果その他の理由により、検査室等において検査が必
要と判断されるとして検査材料の採取を行う場合には、「見本採取票の様式につ
いて」(昭和41年10月3日付け41動検第1883号)に基づく見本採取票
を輸入者に交付する。
(4)精密検査
家畜防疫官は、書類検査及び現物検査の結果、監視伝染病の病原体による汚染の
有無について精密検査の必要性を認めた場合には、前記(3)エにより採取した検
体を用いて、微生物学的、理化学的又は病理学的検査を実施するものとする。
4 検査に基づく処置
家畜防疫官は、輸入検査の結果、畜産物が監視伝染病の病原体により汚染し、又は
汚染しているおそれがあると認める場合には、輸入者に対し、法第46条第1項で準
用する法第23条第1項及び法第46条第2項の規定に基づき消毒を指示し、家畜防
疫官の立会いのもとに処置を行わせるものとする。消毒の方法は、規則別表第3及び
「輸入畜産物の消毒実施要領」(平成3年12月27日付け3動検第1686号)に
定めるところによるものとする。
また、家畜防疫官は、消毒処置を行っても輸入が認められない畜産物については、
輸入者に対し、当該畜産物を他の貨物と明確に区別の上、輸入が認められないもので
ある旨を明確に表示させ、規則別表第3の基準により焼却又は埋却を指示し、原則と
して家畜防疫官の立会いのもとに処置を行わせるものとする。
なお、輸入者が当該畜産物の返送を希望するときは、家畜防疫上必要な事項を指示
した上でこれを認める。
5 輸入検疫証明書の交付
家畜防疫官は、輸入検査及び検査に基づく処置の結果、畜産物が監視伝染病の病原
体をひろげるおそれがないと認めたときは、規則第51条の規定に基づき、輸入者に
対して輸入検疫証明書を交付するものとする。輸入検疫証明書を書面により直接交付
する場合は、動物検疫所行政文書取扱要領(平成23年4月1日付け23消安第250号消費
・安全局長通知)に基づき、受領した者の署名又は押印を受ける。
6 輸入検査結果の記録等
家畜防疫官は、輸入検査申請ごとに、輸入検査の実施状況、結果等を畜産物検査結果
記録票(別記様式2号)に記録し、輸入検疫証明書の交付に当たっては、複数の家畜防
疫官により輸入検査が実施されたことを当該記録票で確認するものとする。
また、各動物検疫所は、状況に応じた円滑かつ的確な輸入検査の実施を図るため、本
要領を踏まえた輸入畜産物検査手順書を作成する。当該手順書を作成又は改変した場合
は企画管理部長に報告するものとし、企画管理部長は、当該手順書の内容の見直しその
他必要な措置について、特に必要があると認めるときは、該当する動物検疫所に連絡す
るものとする。
7 その他
(1)家畜防疫官は、輸入される畜産物が、輸送中に輸入禁止品との混載、輸送コンテ
ナの破損等により、監視伝染病の病原体により汚染し、又は汚染したおそれがある
場合には、法第41条の規定に基づき、当該畜産物を搭載する船舶又は航空機内で
陸揚げに先立って検査を行うことができる。
(2)家畜防疫官は、輸出国における日本向け畜産物の製造管理状況等について計画的
に監視し、家畜衛生条件の遵守状況を検証するため、企画管理部で作成した実施計
画に基づき、抜き打ち検査の対象とした畜産物を検査材料として、輸入者の同意を
得てモニタリング検査を実施するものとする。