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http://www.nedo.go.jp Biotechnology 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310番 ミューザ川崎セントラルタワー19F 材料・ナノテクノロジー部 Tel:044-520-5220 Fax:044-520-5223 2018214日(水)~216日(金) 10 0017 00 東京ビッグサイト東4ホール ブース番号: 4B-04 日時 会場 バイオテクノロジー分野 事業紹介パンフレット Biotechnology Biotechnology バイオテクノロジー バイオテクノロジー

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Page 1: Biotechnology - NEDONEDOプロジェクト制度に 関する問合せ先 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 材料・ナノテクノロジー部

http://www.nedo.go.jp

Biotechnology

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310番 ミューザ川崎セントラルタワー19F

材料・ナノテクノロジー部Tel:044-520-5220 Fax:044-520-5223

2018年2月14日(水)~2月16日(金) 10:00~17:00

東京ビッグサイト東4ホール ブース番号:4B-04

日時 会場

バイオテクノロジー分野 事業紹介パンフレット

BiotechnologyBiotechnology

バイオテクノロジー

バイオテクノロジー

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日本には、技術力という資源がある。

NEDOのミッション

1970年代に世界を襲った二度のオイルショック。エネルギーの多様化が求められる中、 新たなエネルギー開発の先導役として1980年にNEDOが誕生しました。

のちに産業技術に関する研究開発業務が追加され、今、NEDOは、二つのミッションを持つ日本最大級の公的研究開発マネジメント機関として、さまざまな場面で活躍しています。

NEDOの位置付け

主な事業平成29年度予算1397億円

ナショナルプロジェクト(1287億円)

国際展開支援(166億円)

実用化促進事業関連技術シーズの発掘

● 新エネルギー分野〈419億円〉● 省エネルギー分野〈101億円〉● 蓄電池・エネルギーシステム分野〈33億円〉● クリーンコールテクノロジー(CCT)分野〈153億円〉● 環境・省資源分野〈26億円〉● 電子・情報通信分野〈123億円〉● 材料・ナノテクノロジー分野〈125億円〉● ロボット技術分野〈109億円〉● 新製造技術分野〈32億円〉● 境界・融合分野〈1億円〉

※主な事業を掲載しているため、予算総額と内訳の合計は一致しません。

日本最大級の公的研究開発マネジメント機関として、経済産業行政の一翼を担い、「エネルギー・地球環境問題の解決」 および「 産業技術力の強化」 の二つのミッションに取り組む、国立研究開発法人です。 技術シーズの発掘から中長期的プロジェクトの

推進、実用化開発の支援まで、一貫した技術開発マネジメントにより、日本の技術力強化・エネルギー問題の解決を目指します。

エネルギー・地球環境問題の解決

産業技術力の強化

新エネルギーおよび省エネルギー技術の開発と実証試験等を積極的に展開し、新エネルギーの利用拡大とさらなる省エネルギーを推進します。さらに、国内事業で得られた知見を基に、海外における技術の実証等を推進し、エネルギーの安定供給と地球環境問題の解決に貢献します。

産業技術力の強化を目指し、将来の産業において核となる技術シーズの発掘、産業競争力の基盤となるような中長期的プロジェクトおよび実用化開発における各段階の技術開発を、産学官の英知を結集して高度なマネジメント能力を発揮しつつ実施することにより、新技術の市場化を図ります。

企業単独ではリスクが高く実用化に至らない重要技術の開発(技術の実証を含む)を推進します。自らは研究者を雇わず、各企業等が強みを有する技術力に加え、大学等が有する研究力を最適に組み合わせて、ナショナルプロジェクトとして技術開発を推進します。

日本として早急に解決すべき喫緊の経済社会的課題について、その解決に資する技術開発テーマを広く提案により募り、支援・推進します。

二国間クレジット制度(JCM)に係る地球温暖化対策技術の普及等推進事業を含む。

グローバルマーケット

国・経済産業省

政策立案(予算、人材、etc.)

課題解決・貢献(エネルギー、環境、etc.)

制度設計(規制、標準、etc.)

競争力強化・イノベーション創出(国際基準、etc.)

技術開発 実証事業

大学 研究機関

産業界

Biotechnology

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

植物等の生物を用いた高機能品生産技術開発

セルロースナノファイバーの安全性評価手法の開発(国研)産業技術総合研究所、王子ホールディングス(株)、第一工業製薬(株)、大王製紙(株)、日本製紙(株)、京都大学

植物・微生物から工業材料を生産する国産の革新的バイオテクノロジーの開発植物関連(委託事業):22機関、植物関連(助成事業):7機関、微生物関連(委託事業):29機関

リグノセルロースナノファイバーによる次世代構造部材のための材料開発京都大学、王子ホールディングス(株)、日本製紙(株)、星光PMC(株)、(地独)京都市産業技術研究所

CNFの効果的利用に向けた木質バイオマスから製造法までの系統的解析(国研)森林研究・整備機構、(国研)産業技術総合研究所、東京大学、京都大学、京都工芸繊維大学、大阪大学、東京工業大学、(株)スギノマシン、第一工業製薬(株)、三菱鉛筆(株)

3-4

5-6

7-8

9-10

19-22

23-26

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業

A1

A2

A3

戦略的省エネルギー技術革新プログラム

A4

A7

A8

CONTENTS

環境配慮型低コスト疎水化セルロースナノファイバーの開発(株)スギノマシン、富山県立大学

11-14A5 省エネルギー型ナノセルロースの製造プロセスの開発大王製紙(株)

15-18A6 木材三成分を高付加価値材料へと変える化学品一貫製造プロセスの開発日本製紙(株)、(国研)森林研究・整備機構、(国研)産業技術総合研究所、東京大学、住友ベークライト(株)、京都大学、宇部興産(株)、ユニチカ(株)、日本化学機械製造(株)、日本化薬(株)、大陽日酸(株)、東レ(株)、旭硝子(株)、三井化学(株)、新潟バイオリサーチパーク(株)、新潟薬科大学、三菱ケミカル(株)

自動車、医療、スポーツ用に、非可食性バイオマスから耐衝撃性複合材料日立造船(株)、大阪大学、キャスコ(株)、ウイスカ(株)

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

nano tech2018

■ 既存プラスチックに、本プロジェクトで開発したリグノCNFを複合化することで、プラスチック使用量の削減(化石資源使用量の削減)が期待されます。

■ 軽量・高強度のリグノCNFを自動車用構造材料に使用することで、車体重量の軽量化と、それによるCO₂排出量削減が期待されます。

技術開発内容と成果

今後の展望

■ リグノCNFおよびリグノCNFで補強した複合樹脂材料を高効率で連続的に製造するプロセス(京都プロセス)を開発し京都大学内にテストプラントを建設、稼働を開始しました。年間3tのCNF複合樹脂材料を製造するプロセスを確立しました。

■ 疎水化リグノCNFとの複合化(10wt%配合)により、ナイロン6やポリプロピレンなどの樹脂の弾性率、強度が1.5~2.5倍に補強されます。

■ 京都プロセスでの樹種依存性を明らかにしました。

■ この技術を展開して、日本製紙(株)が高強度CNF複合樹脂材料の実証設備を建設、稼働しました。

■ リグニンを含んだセルロースナノファイバー(リグノCNF)を活用した次世代構造部材を開発し、自動車や住宅などへの適用により、CO₂排出削減や省エネルギー化を目指します。

• 木材や竹など、木質系バイオマスからの高耐熱リグノCNFの製造およびそれを複合化した構造部材の一貫製造プロセスの開発を進めています。

• リグノCNFに熱可塑性を付与し、高植物度、高弾性率、低線熱膨張の熱可塑性成形体を開発します。

■ セルロースナノファイバー(CNF)は、全ての植物の基本骨格物質です。全世界で1兆トンの蓄積(埋蔵石油資源の6倍)があり、日本国内の人工林では毎年1,500万トンずつ増加しています。それは、日本の年間プラスチック消費量の約1.5倍に匹敵します。これらを、次世代構造部材のための材料開発に有効利用することが重要です。

プロジェクトの目的

技術開発内容と成果

A1

お気軽にお問い合わせ下さい!

[email protected]

京都大学 生存圏研究所生物機能材料分野

43

リグノセルロースナノファイバーによる次世代構造部材のための材料開発Development of Materials for Next Genera�on Structural Members U�lizing Ligno Cellulose Nanofibers

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

京都大学、王子ホールディングス(株)、日本製紙(株)、星光PMC(株)、(地独)京都市産業技術研究所

2013~2019年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

CNF複合樹脂材料の原料依存性

セルロースナノファイバー(CNF)とは 日本の森林蓄積の推移

京都プロセス

CNF複合樹脂材料の各樹脂での補強効果

558 798 1,361

1,892 2,338 2,651

3,042 1,329

1,388

1,502

1,591

1,702 1,780

1,859

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

昭和41 昭和51 昭和61 平成7 平成14 平成19 平成24

日本の森林蓄積の推移

天然林・その他

人工林

出展:林野庁 森林資源の状況、平成24年3月

1,8872,186

2,863

3,483

4,0404,431

4,901

[百万m3]

針葉樹

広葉樹

草本類

・タケ (草本類)

300倍 300倍

10,000倍 10,000倍

・イナワラ (草本類)

・ユーカリ (広葉樹)

300倍

10,000倍

・アカシア (広葉樹)

300倍

10,000倍

・アカマツ (針葉樹)

300倍

10,000倍

・ヒノキ (針葉樹)

300倍

10,000倍

・トドマツ (針葉樹)

300倍

10,000倍

・スギ (針葉樹)

300倍

10,000倍

曲げ特性 PA6 アカマツ スギ ヒノキ トドマツ ユーカリ アカシア ヤナギ タケ イナワラ

弾性率(GPa) 2.08 3.96 4.09 3.90 4.31 3.59 3.65 3.72 3.62 3.14強度(MPa) 95.2 129.0 135.1 126.9 136.8 123.1 122.8 125.8 121.8 118.5伸び率(%) >30 8.49 8.61 8.27 7.60 9.06 8.82 9.19 8.54 12.25繊維率(%) 8.3 9.9 9.4 8.8 9.9 10.1 9.6 10.4 9.9

広葉樹 草本類針葉樹

樹脂、融点ニート樹脂

曲げ弾性率、GPaリグノCNF/樹脂

曲げ弾性率、GPaニート樹脂

曲げ強度、MPaリグノCNF/樹脂曲げ強度、MPa

PA6, 225℃ 2.22 5.34 91 157

POM, 166℃ 2.29 5.35 78 131

PLA, 170℃ 3.41 6.4 108 119

ABS, (200℃) 1.93 3.78 63 88

PA12, 175℃ 1.24 3.15 62 89

PBT, 222℃ 2.27 4.38 80 113

HDPE, 129℃ 1.1 2.39 24 43※リグノCNF/樹脂:CNF10%含有

テストプラント全景

チップ

パルプ化(蒸解釜)

遠心脱水

予備解繊(リファイナー)

シート化(配向性抄紙機)化学変性

二軸押出機(樹脂混練)

四軸押出機(樹脂混練)

射出成形機成形品

成形品

スクリーン

Copyright University of Canterbury, 1996.Artwork by Mark Harrington.

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

nano tech2018

■ 本プロジェクトで得られた結果は、展示会やウェブ上で公表していきます。■ 得られた成果を実用化につなげることを検討しています。

技術開発内容と成果

今後の展望

■ CNFは、水懸濁液状態で得られるので、疎水性のプラスチックと混ぜるのが難しいなど、工業素材として様々な課題があります。これらの課題を解決することでCNF製品の実用化が推進されます。

■ 本プロジェクトでは、CNF全般の利用促進を図るため、CNFの原料である木質バイオマスの性質を明らかにし、上記試料をパルプ化、CNF化してそれぞれの特性を明らかにしています。また、生産したCNFの技術開発につなげるため、用途開発関連データを採取し、これらすべてを樹種ごとにデータベース化することを目的としています。

■ 様々の木質バイオマスから、どのような原料からつくられたCNFが最適かを評価し、その情報を公開します。情報公開を通じて、CNFの製造・利用メーカー等の用途に応じた効率的な原料選択を可能にします。

■ セルロースナノファイバー(CNF)の原料である木質バイオマスからパルプ化、CNF製造までを系統的に分析します。

■ CNFを用いた製品にとって、最適な原料・製造法についての情報提供を行います。

■ CNFは軽くて強く、熱膨張が少ない、表面積が大きいなどの特徴を有し、再生可能な新素材として注目を集めている素材です。

■ CNFは、木質バイオマスをアルカリ処理して細胞レベルまでほぐしたパルプを、さらに物理処理や化学処理を用いて、細胞を構築するミクロフィブリルと呼ばれるナノサイズの構成単位にまでほぐして作ります。

■ CNFの用途は、インク、塗料などへの増粘剤やプラスチック補強材など様々な分野が期待されています。

プロジェクトの目的

技術開発内容と成果

A2

お気軽にお問い合わせ下さい!

[email protected]

(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所 林

65

CNFの効果的利用に向けた木質バイオマスから製造法までの系統的解析Analyses of CNF Origin and Processing, for the Best Use of CNF

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

(国研)森林研究・整備機構、(国研)産業技術総合研究所、東京大学、京都大学、京都工芸繊維大学、大阪大学、東京工業大学、(株)スギノマシン、第一工業製薬(株)、三菱鉛筆(株)

2017~2019年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

本プロジェクトの概要

未漂白パルプ 漂白パルプ針葉樹(スギ) 広葉樹(クスノキ)

500nm

針葉樹漂白パルプ_CNF

2017年度:スギ2018年度:ヒノキ、カラマツ、シラカンバ2019年度:タケ、ユーカリ

クラフト蒸解ソーダAQ蒸解漂白有/無

斜向衝突ボール衝突グラインダー酵素・湿式TEMPO触媒酸化

増粘剤インク性能塗料プラスチック補強合板接着性能 他

①木質バイオマスの特性解析

③各パルプからのCNF製造及び特性解析

②木質バイオマスからのパルプ製造及び特性解析• 蒸解法• 漂白法• 解繊度合• 化学組成

• 比表面積• 熱重量分析• 分散状態• 表面・形態等の特性分析

• 樹種• 構造的特徴• 化学組成

CNF原料から製造過程で明らかにすべきこと

合目的的な原料・製造過程の選択が可能になる。 製品の品質管理が可能になる。

• レオロジー特性• インク特性• フィルター特性• 疎水性高分子との混練性接着剤

④製造された各CNFの用途適性評価

⑤CNF原料評価手法の開発

木質バイオマスの様々な特徴

①樹種/針葉樹・広葉樹

P層(一次壁)

S1層S2層S3層

二次壁

6

S1層 S12層(S1からS2への移行層)

S2層

④セルロースミクロフィブリルの堆積

セルロースヘミセルロース

リグニン

その他

③木材の化学組成②早材と晩材早材

晩材

針葉樹(スギ) 広葉樹(クスノキ)

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

nano tech2018

■ 確立した手法や適用・評価事例を手順書等としてとりまとめ、Web等で公開すると共に展示会・説明会で普及を図ります。

■ 国際的な機関の動向を把握すると共に、経済産業省の担当課等の日本の窓口機関と連携して、データ提供等を行います。

技術開発内容と成果

今後の展望

■ 排出・暴露評価手法の開発では、CNF乾燥粉体の移し替えやリグノCNF複合材の加工時の粒子飛散を評価する模擬試験を行っています。また、飛散CNFの計測手法の確立を進めています。

■ CNF応用製品に対する暴露評価を行うために、応用製品の種類や使い方、CNFの暴露経路などの暴露シナリオを設定したケーススタディを行っています。

■ セルロースナノファイバー(CNF)の有害性試験手法、排出・暴露評価手法の開発

• CNFの有害性試験手法を確立するために、微量CNFの検出・定量手法、気管内投与手法、皮膚透過性試験手法の開発を進めています。

• CNFの排出・暴露評価手法を確立するために、排出CNFの計測手法の確立および排出・暴露評価事例の集積、CNF応用製品に対する暴露シナリオによるケーススタディを進めています。

■ 気管内投与手法の開発では、気管内投与試験のためのCNF試料の調製条件の確立と共に、肺試料中のCNF抽出および計測手法の確立を進めています。

■ 皮膚透過性試験手法の開発では、人工合成膜や三次元培養ヒト皮膚モデルにおけるCNF検出手法の確立を進めています。

プロジェクトの目的

技術開発内容と成果

A3

お気軽にお問い合わせ下さい!

[email protected]

(国研)産業技術総合研究所安全科学研究部門 梶原

87

セルロースナノファイバーの安全性評価手法の開発Development of Safety Assessment Methods for Cellulose Nanofibers

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

(国研)産業技術総合研究所、王子ホールディングス(株) 第一工業製薬(株)、大王製紙(株)、日本製紙(株)、京都大学

2017~2019年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

暴露シナリオによるケーススタディCNF乾燥粉体の移し替え模擬

事業者

適切な自主安全管理

プロジェクトの成果

確立した手法評価事例

手順書等

気管内投与手法の開発 皮膚透過性試験手法の開発

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構イノベーション推進部044-520-5170

nano tech2018

■ 水分散液の場合は、大量提供も可能です。■ 疎水化CNF粉末の場合は、提供量は相談とします。■ 無償提供に当たっては、スギノマシンへ簡単な誓約書を提出して頂きます。

サンプルの説明

提供方法

■ 疎水化剤を添加したCNF水分散液とそれを乾燥させた疎水化CNF粉末があります。

■ 用いたCNFの繊維長の違いにより、3種類(極長繊維・標準繊維・極短繊維)のグレードをラインアップしています。

■ 乾燥させた疎水化CNF粉末は、二軸混練機を用いることで融点が300℃以下の熱可塑性樹脂と比較的容易に複合化できます。

想定される用途

■ PPに本疎水化CNFを固形分で5.0wt.%添加した複合化物の引っ張り強度は、PP単体と比較して弾性率は1.3倍、最大応力は1.2倍に向上しました。また、従来のPP複合化物では見られない効果も発現します(特許出願中)。

■ 適した用途としては、自動車部材や家電部材から、医療機器分野まで幅広い用途で応用が考えられます。

■ セルロースナノファイバー(CNF)は親水性のため、有望用途である樹脂やゴム等との複合化を目指すには、CNFの疎水化が必須です。本プロジェクトでは、環境に優しく且つ低コストの疎水化CNFを開発します。

■ 本疎水化CNFとポリプロピレン(PP)を複合化することで、機能性PP/CNF複合物を開発します。

■ (株)スギノマシンが有するウォータージェット法による機械解繊技術と富山県立大学が有するセルロースに天然物由来疎水化剤をコーティングする技術を組み合わせることにより、低コストで疎水化CNFを開発しました。

■ 二軸混練機を用いて、本疎水化CNFとPPを複合化することで、PP中に疎水化CNFが均一に分散した複合物が得られました。

■ PPに本疎水化CNFを固形分で5.0wt.%添加した複合化物の引っ張り強度は、PP単体と比較して弾性率は1.3倍、最大応力は1.2倍に向上しました。

プロジェクトの目的

技術開発内容と成果

A4

お気軽にお問い合わせ下さい!

[email protected]

(株)スギノマシン 森本

109

環境配慮型低コスト疎水化セルロースナノファイバーの開発Development of Environmental-conscious and Low Cost Hydrophobized Cellulose Nanofiber

課題設定型産業技術開発費助成金(平成28年度 中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業)

(株)スギノマシン、富山県立大学

2016~2017年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

開発品疎水化CNF/PP複合化物の応力-ひずみ曲線

開発品疎水化CNF/PP複合化物のマイクロスコープ画像

0

10

20

30

40

50

0 5 10 15 20 25 30

応力(MPa)

変位(ひずみ)%

PP + 5wt% CNF

PP単体

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nano tech2018

■ NC事業化に向けた課題である「製造コストの低減」に対し、省エネルギー型NC製造プロセス研究開発を加速させることを目的として、当社三島工場(愛媛県四国中央市)内にNCパイロットプラントを設置、 稼働を開始しました。

■ 設置したパイロットプラントで機械的多段処理によるエネルギー高効率化プロセスを開発し、エネルギー原単位を従来技術に対して88%削減しました。

■ さらに、安価薬品などによる前処理と機械的多段処理の組み合わせによる省エネルギー化プロセスの開発も進め、エネルギー原単位を95%削減しました。

技術開発内容と成果

■ 省エネルギー型ナノセルロース(NC)の製造プロセスの開発

• 現在のNC製造のための解繊技術は、エネルギー消費量が大きいため、解繊エネルギー(コスト)の低減が必要です。このため、用途に適応したNCを得る解繊技術や高効率化の解繊を実現する技術が望まれています。本研究では、省エネルギー型NC製造プロセスを開発しました。

• エネルギー低減目標  機械的多段処理によるエネルギー高効率化により、 80%低減  さらに簡易な前処理の導入により、 90%低減

プロジェクトの目的

■ NC製造では、パルプ等のバイオマスをナノサイズに解繊するエネルギー原単位の高い工程において、複数回処理が必要であり、これにより製造時のエネルギー消費量が大きくなります。

  本研究開発では、エネルギー原単位の高い最終段の微解繊処理回数を最小限とするために、前処理、粗解繊技術も組み合わせて、解繊性を改善する研究開発を進めました。

技術開発内容と成果

A5

1211

省エネルギー型ナノセルロースの製造プロセスの開発Development of Energy-saving Nanocellulose Manufacturing Process

前処理パルプパルプ 解繊パルプ ナノセルロース

前処理 粗解繊 微解繊

×300倍

20μm

×300倍

10μm

×30,000倍

40nm

パイロットプラントの製造プロセス概念図

各製造プロセスによるエネルギー原単位比較

0%

20%

40%

60%

80%

100%

従来法 機械処理 薬品前処理

+機械処理

エネル

ギー原

単位

87.8%削減

94.5%削減

NCパイロットプラント

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構省エネルギー部044-520-5180

■ NC水分散液のサンプルをお求めの方は、①貴社・大学名、②ご所属・お役職・ご担当者氏名、③メールアドレス、④電話番号、⑤住所、⑥希望原料・数量、⑦用途をサンプル依頼票に記入の上、下記までお問い合わせください。

  大王製紙株式会社 CNF事業化プロジェクト   東京都千代田区富士見二丁目10番2号 飯田橋グラン・ブルーム   E-mail:[email protected]

サンプルの説明

提供方法

■ 様々な前処理効果と工業用途への適性を調査し、安価な薬品コストで簡易な前処理方法を開発しました。

■ 当社NCの特徴は、自社パルプより製造した一貫製造型であることと、幅広い用途で活用していただけるように豊富な種類のパルプ原料から選択が可能であること、セルロースが化学的に未変性であることです。

■ NC水分散液の固形分濃度は、2%です。

■ NCサンプルの種類

  A:化学パルプ(広葉樹漂白品)  B:化学パルプ(針葉樹漂白品)  C:機械パルプ(漂白品)  D:古紙パルプ(雑誌古紙パルプ)

■ 本研究開発を基に、当社は、さらに乾燥体や成形体の製造技術開発を進め、水分散液を含めた3つの異なる形態でサンプル提供を行い、用途展開を進めていく計画です。■ NCは、軽量、高強度・高弾性、低線熱膨張、耐熱性、粘性、ガスバリア性等、紙やパ

ルプとは異なるさまざまな特異的性質を有することが知られています。これらの特徴を活かして、構造材料、増粘剤、光学材料、分離材料、包装材料等への応用が期待されています。

技術開発内容と成果

想定される用途

お気軽にお問い合わせ下さい!

[email protected]

大王製紙(株)CNF事業化プロジェクト 奥谷、山本

1413

戦略的省エネルギー技術革新プログラム

大王製紙(株)

2015~2017年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

前処理薬品の選定結果

NC用途展開の例

セルロースサイズ

前処理コスト

目標品質薬品A

薬品C

目標コスト低 高

薬品D

薬品E

薬品B

構造材料 増粘剤 光学材料

分離材料 包装材料

NCフィルム自動車部材の射出成形品 NC(粘度:数千cP)

微細な細孔を有するフィルター ガスバリア紙

当社のサンプル提供形態

NCサンプル

乾燥体

水分散液

成形体

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nano tech2018

O

HO

O

OHH3CO

OCH3H3CO

■ 高機能性の追求とプロセスの効率化により、石油化学由来化学品と同等以上の性能かつコスト競争力のある化学品製造プロセスを開発します。

■ ベンチスケールでの経済性評価により、事業性の検証を行います。

技術開発内容と成果

今後の展望

■ 木質バイオマスの主要三成分それぞれを無駄なく利用する、化学品原料の製造プロセスを開発します。

■ 木質バイオマスの調達やハンドリングのノウハウを有する製紙産業と、高度な化学変換技術を有する化学産業が協力し、「木質バイオマス三成分の分離」と「各成分を利用した化学品製造」の要素技術を開発しました。

■ これらの技術を連結し、木質バイオマスから化学品原料に至る一貫製造プロセスを実験室レベルで構築しました。

■ プラスチックなどの化学品の原料を化石資源から再生可能資源へ転換するために、非可食バイオマスの中でも安定供給などの点で優れる木質バイオマスを利用した、コスト競争力のある化学品製造プロセスを開発します。高機能性の追求とプロセスの効率化により石油化学プロセスに匹敵する技術を確立します。

プロジェクトの目的

A6

1615

木材三成分を高付加価値材料へと変える化学品一貫製造プロセスの開発Transforma�on of the Wood Three Integrated to the Added – Value Materials – Development of the Consistent Chemical Produc�on Process

木質バイオマス

リグニンは構造が複雑なため、その工業的利用は限定されています。利用を広げるために不可欠な低分子化技術と、環境に優しい化学品として自動車用途等への展開が期待される芳香族化学品への変換技術を開発します。

リグニン

セルロース

木質バイオマスの調達ハンドリング

製紙産業 化学産業

低分子リグニン

モノマー 駆動・電装部品、絶縁材料、灰皿、オイルキャップ部品等

リグニン

ヒドロキシメチルフルフラール

化学変換による基幹化学品製造

電気、電子部品

自動車部品、フィルムレブリン酸化合物

濃縮精製

酵素回収

酵素糖化

機能化学品

ポリアミドアクリル酸

ポリカーボネート樹脂原料

ヘミセルロース

<木質バイオマスから化学品までの一貫製造プロセス>

高度な化学変換技術

化学変換

変性

フェノール樹脂

エポキシ樹脂

重水素化合物

ソーダAQ蒸解法

針葉樹由来セルロースヘミセルロース

広葉樹由来セルロースヘミセルロース 膜利用糖化プロセス

ポリウレタン樹脂

エンプラ用モノマー

スペシャリティーポリマー

成分分離

※)ソーダAQ蒸解法:苛性ソーダ(NaOH)とアントラキノン(蒸解助剤)を含む高温の薬液で木質バイオマスからリグニンを溶出する方法

前処理技術の候補から選抜したソーダAQ蒸解法※を基盤に、

化学品原料に適した品質とコストで三成分を分離・活用する技術を開発します。

低分子化

精製

生活に欠かせないプラスチック製品のほとんどは、化石燃料から作られています。化石燃料に依存している現状から脱却するため、針葉樹セルロースの炭素全てを無駄なく有効活用し、基幹化学品に変換する技術を開発します。

広葉樹セルロース/ヘミセルロースを酵素糖化し、分離膜技術を応用して安価で品質の高い糖に精製します。この糖を

原料として、デオキシシロイノソース、3-ヒドロキシプロピオン酸、ジオールなどの化学品原料を製造する技術を開発し、顧客ニーズの高い機能化学品や身近なプラスチックなどに展開していきます。

OOR

O(R = H, Me)

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

■ セルロース、ヘミセルロースを糖化し、それを原料として化学品を製造するための技術開発を行っています。

【技術開発事例】 木質バイオマス由来の糖を原料として、デオキシシロイノソース(DOI)を発酵生産する技術、発酵液からDOIを精製する技術、精製したDOIを最終製品である1,2,4-トリスグリシジルオキシベンゼン(TGB)へ合成変換する技術をそれぞれ開発します。

原料から最終製品までの暫定製造プロセスを構築しました。またTGBが「超低粘度」という物性を有すること確認し、構造用接着剤のエポキシモノマーとして優れたポテンシャルを有することを見出しました。

技術開発内容と成果

技術開発内容と成果

■ 木質バイオマスから得られるセルロース中の炭素を有効活用し、プラスチックの原料となる化学品の技術開発を行っています。

【技術開発事例】 非可食資源の木質バイオマス由来セルロースから誘導されるフラン環含有化合物を原料として、新たなバイオマスポリマー(エンジニアリングプラスチック)を製造する技術開発に取り組んでいます。

今後の展望フラン環構造に起因する優れた機能性を引き出し、高い付加価値を持つ今までに無い製品の創出を目指します。

今後の展望製造コストを更に低減するため、現行の暫定製造プロセスの合理化を図るとともに、製造技術のスケールアップ(ベンチレベル)を行います。また、これまで市場になかったTGBの早期実用化を目指し、製品開発を加速していきます。

■ 各成分活用に最適な成分分離プロセスを開発し、各種化学品製造に適した原料を提供します。

【技術開発事例】 100kgの木材チップから成分分離を行うプロセスを構築し、各成分の利用技術開発のスケールアップに対応する体制を確立しました。

パルプ生産の実機設備に併設したLignoBoostベンチ装置を活用し、サンプル提供と並行して実機黒液をモデルとして長期的な品質変動調査を行い、実用化への課題を抽出していきます。

技術開発内容と成果

今後の展望

リグニン由来である特徴を活かした用途開発を進めると共に、実用化を目指し、製造プロセスを確立し品質の安定化を図ります。

今後の展望

1817

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発

日本製紙(株)、(国研)森林研究・整備機構、(国研)産業技術総合研究所、東京大学、住友ベークライト(株)、京都大学、宇部興産(株)、ユニチカ(株)、日本化学機械製造(株)、日本化薬(株)、大陽日酸(株)、東レ(株)、旭硝子(株)、三井化学(株)、新潟バイオリサーチパーク(株)、新潟薬科大学、三菱ケミカル(株)

2013~2019年度

成分分離 セルロース

■ リグニンは芳香環が豊富に含まれています。適切に低分子化し代謝物、医薬品骨格に利用可能な成分を得る技術開発を行っています。

【技術開発事例】 成分分離により得られたリグニンを原料とし、石油由来化学品と比較し同等以上の性能とコスト競争力を有する、高性能エポキシ樹脂を一貫製造するプロセスを開発しています。

技術開発内容と成果 リグニン

糖利用

洗浄・脱水工程

リグニン

セルロースヘミセルロース

分離・精製工程

ソーダAQ蒸解

リグニン

木材チップソーダ(NaOH)

AQ(蒸解助剤)

抄紙工程

ドライパルプシートウェットパルプ

黒液に溶解したリグニンを分離・精製するLignoBoostベンチ装置を日本初導入

成分利用へ

成分利用へ

成分利用へ

セルロース・ヘミセルロースから成るパルプを用途に応じ使用しやすく処理

OHリグニンHO

OH

OリグニンOH

OO

O

ソーダAQリグニンエポキシ樹脂

項目 ソーダAQリグニンエポキシ樹脂 高耐熱エポキシ樹脂(石油由来)*

樹脂 エポキシ当量(g/eq) 330~360 168

硬化物**

Tg(DMA) 204℃ 214℃

5% 重量減少温度 316℃ 354℃

500℃残存率 45% 34%

<想定用途>封止材積層板接着剤複合材料

* EPPN-501H 日本化薬製  **硬化剤:フェノールノボラック

HMF

バイオマスポリマー

自動車部品 フィルム 電気・電子部品セルロース

流通式水熱

用途例イメージ

O

HO OH

HO

OHOH

HO OHO

O O O

O

O発酵精製

合成 合成

デオキシシロイノソース(DOI)

1,2,4-トリヒドロキシベンゼン(THB)

1,2,4-トリスグリシジルオキシベンゼン

(TGB)

木材チップ由来の

グルコース

【TGBの用途】構造用接着剤

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nano tech2018

■ 分子量低下を抑えたバイオトランスポリイソプレン精製技術を開発し、複合化によりポリ乳酸の耐衝撃性向上を達成

 • 植物トチュウ(杜仲)はその根や葉、樹皮、果皮などにバイオトランスポリイソプレン(トチュウエラストマー®)を蓄積します。当プロジェクトでは、トチュウバイオマスから採取した粗バイオトランスポリイソプレンを精製する技術を開発し、そのバイオトランスポリイソプレンの複合化技術開発により耐衝撃性を向上させたポリ乳酸を開発しました。

 • トチュウに含まれるバイオトランスポリイソプレンは立体規則性と分子量が高い点が特徴です。分子量低下を抑えた精製技術の開発より、優れた機械的特性を有するバイオトランスポリイソプレンの開発に成功しました。

 • バイオトランスポリイソプレンをポリ乳酸に溶融混練および動的架橋を実施したところ、数%のバイオトランスポリイソプレンを添加することで、耐衝撃性を大きく向上させる効果があることが明らかとなりました。動的架橋ではABS並の耐衝撃性が得られました。機械的特性が求められる自動車産業や医療材料産業、スポーツ産業などへの展開が見込まれます。

想定される用途

技術開発内容と成果

■ 植物トチュウに由来するバイオトランスポリイソプレン(トチュウエラストマー®)の事業化を見据え、トチュウバイオマスからのバイオトランスポリイソプレン精製技術の開発ならびに、複合化による機能性材料(耐衝撃性など)の開発を進めました。

プロジェクトの目的

A7

2019

自動車、医療、スポーツ用に、非可食性バイオマスから耐衝撃性複合材Impact Resistant Composite Materials from Nonedible Biomass for Automo�ve, Medical and Sports Purposes

一気通貫によるバイオトランスイソプレン(トチュウエラストマー®)事業への取り組み

海外法人

輸出入(舞鶴)

精製プラント

自社農園(中国) 200ha(9万本)

独資法人@日立造船楊凌生物資源開発公司(中国)

安定供給

高機能化学品材料

農園経営

トチュウ種子の果皮に含まれるトランス型ポリイソプレンを抽出・精製

薬粧品原料

化学品原料

添加剤

スポーツ材料炭素繊維複合材料

バイオポリイソプレン(トチュウエラストマー®)

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

■ サンプルのご提供にあたっては、秘密保持契約を締結させて頂きます。

用途例

提供方法

トチュウが産出するバイオトランスポリイソプレンは耐衝撃性に優れていることが特徴であり、脆いことが課題とされるポリ乳酸と溶融混練により複合化し、ポリ乳酸の耐衝撃性と延性の向上を達成しました。

用途開発向けとしてバイオトランスポリイソプレン(トチュウエラストマー®)のサンプルを提供します。

サンプルは粉粒の形態で、酸化防止剤等の添加剤を含まない状態で提供します。

製品の仕様は秘密保持契約締結後、打ち合わせの上、決定します。

技術開発内容と成果

サンプルの説明

お気軽にお問い合わせ下さい!

06-6551-9185

日立造船(株)機能性材料事業推進室

2221

非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発/植物イソプレノイド高機能バイオポリマーの開発

日立造船(株)、大阪大学、キャスコ(株)、ウイスカ(株)

2013~2016年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

トチュウエラストマー®

原材料(トチュウの種子)

キャスコよりBIOSPINとして2018年 4月発売

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nano tech2018

  2.生産を実現するスマートセル統合プラットフォームの整備

■ 研究開発と並行して、海外の知財動向やビジネス動向を調査し、開発成果の円滑な実用化・事業化に資する知財戦略および事業化モデルを検討します。加えて、本プロジェクトで開発した成果を広く社会に普及させるために、ワークショップ等を通じた成果発信も積極的に行います。

本プロジェクトで実施の調査事業 • スマートセルによる物質生産分野の研究開発の方向性に係る検討(2016年度) • 遺伝子組換え生物等の閉鎖系使用に係る規制のあり方に関する検討(2016年度) • スマートセルによる物質生産分野に係る環境・経済への波及効果分析及び関

連技術動向調査(2017~2018年度)

技術開発内容と成果

■ 研究開発項目 • 研究開発項目①「植物の生産性制御に係る共通基盤技術開発」(委託事業) • 研究開発項目②「植物による高機能品生産技術開発」(助成事業) • 研究開発項目③「高生産性微生物創製に資する情報解析システムの開発」   (委託事業) • 研究開発項目④「微生物による高機能品生産技術開発」(助成事業)   (2019年度以降を予定)

■ NEDOが取り組むブレークスルー技術  1.生産効率を向上させるための情報取得・基盤技術開発「スマートセルインダストリー」の実現

■ 植物等の生物が持つ物質生産能力を人工的に最大限引き出した細胞“スマートセル”を構築します。

■ 化学合成では生産が難しい有用物質を創製する、又は従来法の生産性を凌駕するための基盤技術を開発します。

■ 特定の生産物質における実用化技術を確立します。

スマートセルによる物質生産■ 植物や微生物の細胞内にその機能を利用した高機能材料の生産プロセスを構築し、物質生産工場として産業化します。

■ 本プロジェクトの成果により、化学プロセスから植物等による生産に代替されることで、2030年時に85.8万kl相当の原油削減が期待できます。また、OECDにおいて、2030年にバイオテクノロジーを用いたものづくり等の工業関連市場は世界で70兆円に拡大すると予想されており、その内1割となる7兆円市場の獲得に貢献します。

プロジェクトの目的

技術開発内容と成果

植物・微生物から工業材料を生産する国産の革新的バイオテクノロジーの開発Development of “Made-in-Japan” Innova�ve Biotechnology for Efficient Produc�on of Industrial Materials Using Plants and Microorganisms

A8

2423

微生物細胞を利用

植物細胞を利用

スマートセルによる物質生産

スマートセル(生物細胞)

バイオプロセスによる生産

機能性ポリマーなど高機能材料原料

生物資源と機能を利用

・栽培、培養のみで高機能品を生産・生産に必要なエネルギーを削減

細胞内に生産プロセスを構築 → 物質生産工場として産業化

国産ゲノム編集技術特定のゲノム情報を選択的に改変(編集)する技術開発

生物情報に基づく合理的な生物機能設計技術コンピュータ上でのゲノム・代謝機能設計による高生産スマートセルデザイン

生物情報の集積企業等が有する多様な産業生物株からのゲノム情報等大規模データの取得、蓄積

長鎖DNA合成技術細胞に新たな機能を付加するための長鎖DNA合成技術開発生産株 データ

ベース

ATGCCTGAGCATGCCTGAGCTAGCATAGATGCCTGAGCTAGCACAATGCCTGAGCTAGCA・・・・・・

生物情報PPR motif

開発基盤技術を融合したトータルシステムの構築

開発基盤技術と植物工場を利用した生産技術の確立

微生物生産植物生産

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NEDOプロジェクト制度に関する問合せ先

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構材料・ナノテクノロジー部044-520-5220

今後の展望

■ 委託事業における基盤技術開発を加速するとともに、得られた基盤技術の応用展開を進めます。

■ 2017年度に下記の研究開発テーマを公募により追加しました。DBTLサイクルを回し、高生産性微生物創製プラットフォームの構築を加速するため、スマートセルによる物質生産に特化したAI基盤技術等の開発を推進します。

■ 開発事例1(植物)  遺伝子操作と特殊栽培技術とそれらの融合による二次代謝産物高効率生産技術の開発

■ 開発事例2(微生物)  スマートセル設計システムの開発 -代謝系を設計する情報解析技術-

技術開発内容と成果

植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発

植物関連(委託事業):22機関、植物関連(助成事業):7機関、微生物関連(委託事業):29機関

2016~2020年度

NEDOプロジェクト名称

プロジェクト参画機関

実 施 期 間

2625

世界最高精度の標準代謝モデルを構築し、人工代謝経路等を実装した拡張代謝モデルを設計します

技術的アドバンテージ・生産宿主毎のGSM構築が可能・異種由来経路の導入が可能・代謝フラックスの計算が可能

“ものづくり”に特化した独自代謝モデル

本プロジェクトで実施中のハイスループット合成・分析・評価技術の開発で取得したデータを制約条件としてモデルに反映し、特定の物質の生産に必要な情報が選択された高度生産細胞モデルを構築します。

排出ボトルネック解消に向けた化合物排出輸送体探索プラットフォームの構築

データベース/知識ベースを利用したスマートセル・モデルの構築・新規合成経路の生成・最適代謝経路のデザイン・発現制御ネットワークのデザイン

長鎖DNA、ゲノム合成技術と自動化システムの開発

長鎖DNAを用いたハイスループット微生物合成・遺伝子配列設計・長鎖DNAライブラリの合成・長鎖DNA導入微生物の構築

高精度オミクスを活用したハイスループット微生物評価・物質生産性評価・高精度メタボロミクス・定量プロテオミクス・高精度トランスクリプトミクス

AIによる代謝ルールの抽出・機械学習、代謝ルールの抽出・発現制御ネットワークの推定・感度解析等によるモデル更新

細胞の反射光・自家蛍光を用いたハイスループット評価技術の研究開発

Design Build

TestLearn

2017新規 2017新規

2017新規文献情報等の公開データからの知識整理を補完するためのデータ処理・AI基盤技術の研究開発

2017新規

スマートセル設計知識ベース

データベース

HITACHI Net Bank

スマートセル開発者

文献・データの収集

知識ベースサーバ

知識探索

オミクスデータの解釈

KEGG, BRENDA, SGD, ・・・ PubMed, ・・・ 質量分析データ,シーケンスデータ,・・

バイオとデジタルの融合で、スマートセル創製に特化したAIを開発

遺伝子・表現型相関

代謝系の最適化適正宿主の選択 設計仮説提案AI

文献・データ解釈AI

長鎖DNA設計

文献情報 実験データ

遺伝子組換え植物工場など

新たな経路遺伝子導入

・光質、温湿度、日長条件、化学物質投与、 前駆体投与など、目的化合物、植物種の 組合せに応じた個々の特殊栽培技術開発

遺伝子操作による代謝系遺伝子の制御と代謝主経路遺伝子変動に関与する栽培技術の二つの技術の融合により、二次代謝産物の高効率生産技術を開発します。

新たな経路遺伝子導入

ウイルスベクター、RNA干渉で経路抑制

メチル化誘導で経路抑制

新規アクティベーター脱メチル化などで発現向上

AAAAA

mRNAの内部切断部位の同定、切断部位の配列的特徴の解明

内部切断されにくい人工mRNAの設計

AAAAA