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Page 1: bsw3.naist.jpbsw3.naist.jp/poster_check/word/204.inagaki.docx · Web view図1 神経細胞の極性とシグナルの流れ 図2 細胞内のタンパク質シンガーの量を減らすと神経極性形成に異常がおこり、複数の軸索(赤)ができます。図3

図 1 神経細胞の極性とシグナルの流れ

図 2 細胞内のタンパク質シンガーの量を減らすと神経極性形成に異常がおこり、複数の軸索(赤)ができます。

図 3 神経軸索内のシューティンの分子拡散(赤)が軸索の長さのセンシングに重要な役割を果たすと考えられます。

図 4 神経突起内のシューティンの動きを記述する微分方程式。細胞内の分子の動きを定量的に計測して数式で記述することは、細胞の形づくりを深く理解することに役立ちます。

研究・教育の 概要

私 た ち の 脳 神 経 系 は 精 巧 な 神 経 回 路 網 を 形 づ く っ て い ま

す 。 そ し て 神 経 細 胞 同 士 が 回 路 網 を 介 し て コ ミ ュ ニ ケ ー

シ ョ ン を と る こ と に よ り 、 ヒ ト は 感 じ た り 、 考 え た り 、 う

ま く 運 動 し た り で き る わ け で す 。

本 研 究 室 で は 、 神 経 極 性 形 成 、 軸 索 形 成 ・ ガ イ ダ ン ス 、

細 胞 移 動 と い っ た 脳 内 に お け る 神 経 回 路 網 形 成 の 重 要 な ス

テ ッ プ に 焦 点 を 絞 り 、 こ れ ら の 分 子 機 構 を 解 析 し て い ま す 。

ま た 、 プ ロ テ オ ミ ク ス 、 細 胞 内 1 分 子 計 測 、 ラ イ ブ イ メ ー

ジ ン グ 、 光 ピ ン セ ッ ト 、 ノ ッ ク ア ウ ト マ ウ ス 、 ゼ ブ ラ

フ ィ ッ シ ュ 、 コ ン ピ ュ ー タ を 用 い た モ デ リ ン グ を 取 り 入 れ

て 解 析 を 進 め て お り 、 障 害 を 受 け た 軸 索 再 生 な ど の 脳 神 経

疾 患 の 治 療 法 の 開 発 に つ な が る こ と を 目 指 し て い ま す 。

主 な 研 究 テ ー マ

1 ) 神経細胞の極性形成と軸索形成・ガイダンスの分子機構

神 経 細 胞 は 脳 内 に お い て コ ン ピ ュ ー タ の 半 導 体 の よ う に 働

き ま す 。 そ の た め に は 神 経 細 胞 の も つ 極 性 ( 方 向 性 ) が 重

要 で す 。 神 経 細 胞 は 一 本 の 軸 索 と 複 数 の 樹 状 突 起 を 持 ち 、

樹 状 突 起 で 情 報 を 受 け 取 り 、 軸 索 の 終 末 よ り 情 報 を 出 力 し

ま す 。 そ の 結 果 、 神 経 細 胞 で の シ グ ナ ル の 流 れ に は 樹 状 突

起 か ら 軸 索 へ の 方 向 性 が 生 じ ま す ( 図 1 ) 。 神 経 極 性 が 生

み 出 さ れ る 仕 組 み や 、 軸 索 形 成 ・ ガ イ ダ ン ス の 機 構 を 、 本

研 究 室 で 発 見 さ れ た タ ン パ ク 質 シ ン ガ ー ( 図 2 ) や シ ュ ー

テ ィ ン ( 図 3 ) の 働 き を 解 析 し て 調 べ て い ま す 。

2 ) 軸索伸長や細胞移動のために細胞が牽引力を生みだすしくみ

私 た ち の 体 は 運 動 す る た め に 筋 肉 が 生 み 出 す 力 を 利 用 し ま

す が 、 細 胞 が 突 起 を の ば し た り 移 動 す る た め に 、 ど の 様 に

し て 力 を 生 み 出 す の か よ く わ か っ て い ま せ ん 。 最 近 、

シ ュ ー テ ィ ン ( 図 3 ) が 軸 索 を 伸 ば す た め の 牽 引 力 を 生 み

出 す こ と を 見 出 し ま し た 。 現 在 、 マ イ ク ロ 粒 子 や ナ ノ 粒 子

を 用 い た 力 の 計 測 シ ス テ ム と 分 子 イ メ ー ジ ン グ を 併 用 し て 、

神 経 細 胞 が い か に し て 軸 索 伸 長 や 細 胞 移 動 の た め の 力 を 生

み 出 す の か を 解 析 し て い ま す 。

3 ) 細胞のパターン形成のための基本原理の解明以 上 の テ ー マ に 加 え て 、 神 経 細 胞 の 形 態 形 成 の 研 究 を 通 じ

て 、 「 対 称 性 の 破 れ 」 、 「 フ ィ ー ド バ ッ ク ル ー プ 」 、 「 側

方 抑 制 」 、 「 細 胞 の サ イ ズ と 長 さ の セ ン シ ン グ 」 ( 図

3 ) 、 「 分 子 の ゆ ら ぎ 」 と い っ た 生 物 の パ タ ー ン 形 成 の た

め の 基 本 原 理 を 分 子 レ ベ ル ・ 数 理 数 式 レ ベ ル ( 図 4 ) で 解

明 し ( 論 文 2 , 3 参 照 ) 、 生 物 の 形 づ

く り の し く み を 深 く 理 解 す る こ と を 目

指 し て い ま す 。

主 な 発 表 論 文 ・ 著 作

[1] Inagaki, N., and Katsuno, H., Trends. Cell

Biol. 27, 515-526, 2017[2] Higashiguchi, Y. et al., Cell Tissue Res.

366, 75-87, 2016[3] Toriyama M. et al., Nature Genetics, 48,

648-656, 2016[4] Katsuno H. et al., Cell Reports 12, 648-

660, 2015[5] Kubo Y. et al., J. Cell Biol. 210, 663-676,

2015[6] Toriyama M. et al., Curr. Biol., 23, 529-

534, 2013[7] Nakazawa H. et al., J. Neurosci., 32,

12712-12725, 2012[8] Inagaki N. et al., Dev. Neurobiol., 71,

584-593, 2011[9] Toriyama M. et al., Mol. Syst. Biol., 6,

394, 2010[10] Shimada T. et al., J. Cell Biol., 181, 817-

829, 2008[11] Urasaki A. et al., Proc. Natl, Acad. Sci. U

S A. 105, 19827-19832, 2008[12] Mori T. et al., J. Biol. Chem., 282, 19884,

2007[13] Toriyama M. et al., J. Cell Biol., 175, 147-

157, 2006[14] Fukata Y. et al., Nature Cell Biol., 4, 583-

591, 2002 [15] Inagaki N. et al., Nature Neurosci., 4,

872-873, 2001

神経システム生物学

バイオサイエンス研究科

教授 :稲垣 直之 :[email protected]助教 :浦  明宏﨑 :[email protected]助教 :鳥山 道則 :[email protected]: //bsw3.naist. jp / inagaki/