血液細胞の生成 骨髄 末梢血muraka-h/class/2017/3-gf.pdf骨髄 末梢血 白血球...

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末梢血 骨髄 白血球 赤血球 多能性 幹細胞 血液細胞の生成 すべての血液細胞 は一種類の共通の 細胞から分化して できる。 好中球 好酸球 好塩基球 マクロ ファージ 巨核球 血小板 T細胞 B細胞 外見からでは 区別できない G-CSF EPO M-CSF

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末梢血骨髄白血球

赤血球

多能性幹細胞

血液細胞の生成

すべての血液細胞は一種類の共通の細胞から分化してできる。

好中球

好酸球

好塩基球

マクロファージ

巨核球 血小板

T細胞

B細胞

外見からでは区別できない

G-CSF

EPO

M-CSF

Stem Cell

Committed

progenitor cells

Bに「コミットした」細胞

A に分化した細胞 B に分化した細胞

自己増殖

分化のはじまり  自己増殖できない

将来Bに分化することが すでに運命づけられてしまった。将来Aには分化しないことが運命づけられてしまった。

commitment

造血幹細胞すべての血液細胞になる可能性がある細胞pluripotent 多能性

この時点では区別がつかない

self renewal

サイトカイン (タンパク質性のホルモン、初期には免疫細胞に働くホルモンの名称。)

たとえばG-CSF, IL-3, GM-CSF

栄養分が存在してもサイトカイン なし

細胞死

細胞の中のものが2倍になる。 タンパク質、DNA、脂質 などを合成細胞が分裂する。死なない。

動物細胞は栄養分だけでは生存できない。外界からの刺激(ホルモン、サイトカイン)が、生存には必要。

サイトカイン増殖因子(growth factor)

サイトカイン、増殖因子の作用栄養分

増殖 分裂growth cell division

Mitogens: 細胞分裂を誘導する物質(ホルモン)

Growth Factors: 細胞の増殖を誘導する物質細胞の増殖: 細胞が大きくなる事

     (細胞内のタンパク質などが造られること)

Survival Factors: 細胞死(apoptosis)を抑制し   細胞が死なないようにする物質

サイトカインの作用による分類Hormone: 血流にのって遠方の細胞に働くもの endocrine

Cytokine:  非常に近傍の細胞にのみ働くもの paracrine初期の定義

タンパク質

Mitogen の例   PDGF 血小板増殖因子動物の細胞は、栄養だけでは生きられない。 外来のホルモンが必要

fibroblast 繊維芽細胞

遠心血液

細胞plasma血漿

血餅

serum血清

遠心凝固血液

plasma血漿

serum血清

fibroblast繊維芽細胞 増殖しない

fibroblast繊維芽細胞 細胞増殖

血液が固まると細胞を増殖させるホルモンが出てくる血小板 platelets が蓄えている  platelet-driven growth factor (PDGF) が血清にしみ出してくる。 けがをした時の傷口の細胞の増殖をうながす

細胞の分子生物学17章  Fig17-40

培地

培地

fibroblast繊維芽細胞

増殖しない培地

signal molecule

receptor

ligand

Signaling Cell Target Cell

けが ⇒ 細菌の侵入 ⇒ 傷口の細胞が G-CSF を分泌 ⇒ 骨髄 ⇒ G-CSFの作用で好中球が生成 細胞の分子生物学 第4版 15章 p833

分子細胞生物学 第4版 20章 p849

G-CSF

ligandを結合する特異的な受容体 receptor  ligand に応答して増殖や分化する。

分泌

受容体に結合 標的細胞が

シグナルに

応答。

標的細胞は受容体を持つ

Contact-dependent   細胞どおしが接触Paracrine 分泌した因子が近傍の細胞に作用Synaptic 神経細胞間の刺激伝達Endocrine 分泌したホルモンが血液にのって遠隔の細胞に作用Autocrine 自分で分泌したホルモンが自分に作用

細胞の分子生物学 第4版 15章 p833

分子細胞生物学 第4版 20章 p849

水溶性ホルモン(サイトカイン)細胞膜を通過できない 細胞表面受容体脂溶性ホルモン(ステロイド) 細胞膜を通過し細胞内に入る 細胞内受容体

ligand receptor

細胞間のシグナル伝達伝達の仕方での分類

細胞の分子生物学Fig.14-5

近傍の細胞に作用

血流にのって遠隔の細胞に作用

ホルモンが膜結合型の場合、細胞同志の接触により作用

神経のシナプス間で作用

Paracrine

Endocrine

接触Autocrine

自分自身に作用がん細胞など

ligand が膜結合タンパク質

Signaling Molecules ( ligand )

proteinsG-CSF, PDGF, インスリン, 成長ホルモン

small peptide下垂体(Pituitary)からでるホルモン

黄体刺激ホルモン(LH)、卵黄刺激ホルモン(FSH)副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)

amino acidsglutamate, g-aminobutyric acid (GABA), glycine

chemicals epinephrine, histamine

steroids, retinoidsestradiol, testosterone (cholesterol),

retinoic acid (vitamin A)

gas一酸化窒素 NO,   一酸化炭素 CO

guanyl cyclase を活性化 平滑筋を弛緩

親水性 ligand

疎水性(親油性) ligand

疎水性 細胞内にしみ込む

細胞質に受容体が存在

細胞表面の受容体

水溶性

Cell-Surface Receptor 細胞表面の受容体

細胞膜を通過できない 水溶性の ligand はシグナルを細胞内部に伝えるため、細胞表面に特異的な受容体が必要ligandが結合すると、細胞内で生化学反応がおこる。

G protein-coupled receptorsGタンパク質を活性化し、adenylate cyclase を活性化

Ion-channel receptorsイオンを通す

Enzyme-linked receptors受容体自身が酵素として働く   タンパク質リン酸化酵素受容体には酵素作用がなく、受容体に結合した酵素が働く

cytokine receptor family Jak kinase と結合している

分子細胞生物学 第20章細胞の分子生物学 第15章

水溶性のligand

ホルモンは直接細胞内に入れない。

生化学反応★

細胞表面の受容体

タンパク質ホルモン

細胞内に入れない

遺伝子発現

adenylyl cyclase

cyclicAMP

ATP

リン酸化作用

リン酸化酵素

ATP

ホルモン(ligand)

G proteinの活性化

ホルモン(ligand)

ホルモン(ligand) ホルモン(ligand)

受容体自身が酵素として働く

酵素と結合している

Gタンパク質を活性化する。epinephrine受容体

受容体自身がイオンチャンネルを構成

Enzyme-linked receptors Receptor Tyrosine Kinase (EGF receptor, PDGF receptor)

Receptor with no enzymatic activity 他の酵素が結合している(cytokine receptors)

Receptor Ser/Thr Kinase (TGF-b - Smad)

(Receptor) Tyrosine Phosphatase (CD45)

Receptor Guanylyl Cyclases (cyclic GMP をつくる)

( atrial natriuretic peptide (ANP) )

P P

2量体化 互いの部位を自己リン酸化

チロシンリン酸化酵素部位

Receptor Tyrosine Kinase

autophosphorylation

リガンドが結合すると、細胞質側で酵素活性を発揮する。

細胞内での酵素活性で受容体を分類

Growth FactorPDGF, EGF, NGF, FGF, etc

受容体は  Receptor Tyrosine Kinase

Grb2-SOS-Ras-MAPK

CytokineG-CSF, EPO, IL-3, etc

受容体は Cytokine Receptor Super Family

細胞室側に酵素活性はない。Jak キナーゼが結合していて Tyrをリン酸化

Jak-STAT 経路および Grb2-SOS-Ras-MAPK

Grb2-SOS-Ras-MAPK ー> 遺伝子発現 ー> 細胞増殖がん遺伝子 Ras が シグナルの核への伝達に関与していた。Jak-STAT ー> 遺伝子発現 ー> 細胞増殖、分化誘導

生化学的実験遺伝学的実験

受容体の活性化

ligand の結合

シグナル伝達因子の活性化

核内にシグナルが伝達

特別な遺伝子の発現

特異的なシグナル伝達因子の活性化

リン酸化酵素が特異的なタンパク質をリン酸化する。

G-タンパク質がGDPを遊離し、GTPを結合。

特異的なタンパク質どうしが結合

細胞の増殖

活性化★

細胞膜

ligandreceptor

リン酸化活性化

活性化

活性化

受容体に結合

細胞内シグナル伝達因子

核に移行

特異的な遺伝子の発現

細胞膜

細胞内シグナル伝達

signaling cascade因子が活性化し、それが次の因子を次々に活性化すること

細胞の分子生物学第15章 Fig.15-16

活性化

細胞が応答 増殖開始、または分化誘導

シグナルが増幅する

どの遺伝子の組み合わせが発現するかで細胞がどのように応答するか(増殖するか、どのように分化するか)が決まる。

不活性化

ATP

リン酸化反応のカスケード

Molecular Switch 分子スイッチ

P

脱リン酸化

活性型不活性型

GDP

GTPGDP

GTP

PiGTP加水分解

活性型不活性型

チロシン残基のリン酸化セリン・スレオニン残基のリン酸化

GTP 結合型

small G proteins Ras

MAP Kinase

細胞の分子生物学15章 Fig.15-17

分子細胞生物学20章 Fig.20-5

Src KinaseATP

リン酸化

GDP 結合型

リン酸化型

GAP

GEF

GTPase activating protein

Guanine nucleotide exchange factor

Kinase (リン酸化酵素)

リン酸化

ligandreceptor

受容体に結合

細胞膜

活性化

不活性化

ATP

Tyr残基がリン酸化したタンパク質に結合活性化

反応★

酵素と結合していて、酵素を伴って結合

ligandreceptor

受容体に結合

活性化ATP ★

リン酸化したタンパク質に結合

反応

SH2 ドメイン

SH3 ドメインproline の多い部分に常に結合

Pro

SH3

SH2

SH2

特異的なタンパク質の結合

SH3

Pro

タンパク質の特異的結合細胞内シグナル伝達タンパク質は特異的な複合体を形成

Src homology 2 domain SH2 domainリン酸化チロシンに結合

Src homology 3 domain SH3 domainプロリンが多くつらなった部分に結合(proline-rich domain)

Src kinase

SH3

SH2kinase domain

Phospho-Tyrosine

SH2 domain

細胞の分子生物学15章 Fig.15-20, 15-53

分子細胞生物学20章 Fig.20-26, 27

SH3 SH2kinase domainSH1

Rouse Sarcoma virus のがん遺伝子

Pro

SH3

トリ肉腫ウイルス

Rous Sarcoma virus の原

因遺伝子v-src として発見

正常な細胞も、v-src ほとん

ど同じ遺伝子を持つ。 c-src

SH2リン酸化Tyr

Proが多い部分

リン酸化チロシン

リン酸化チロシン残基に結合

receptor

リン酸化酵素

SH3はProが多いところに結合

Ligand

P P

2量体化 互いの部位を自己リン酸化チロシンリン酸化酵素部位

autophosphorylation

Growth Factor が受容体に結合すると細胞内では何が起こり、細胞は増殖を始めるのか?

細胞が増殖

核内にシグナルが伝達し、特定の遺伝子の発現が起こる

細胞膜での反応がどの様にして核のなかにとどくか?

Growth Factorreceptor tyrosine kinase (RTK) 細胞膜

特に、増殖因子受容体はチロシンリン酸化酵素として作用する。

DNA合成酵素などが作られるDNA合成、細胞分裂

human bladder cancer膀胱ガン

DNAを抽出

DNAを抽出

再び3T3細胞に導入

腫瘍状の細胞のかたまりが形成

正常細胞は平面状にしか成育しない

再び腫瘍状の細胞のかたまりが形成

DNAを抽出

phage vector に cloning

human DNA には約300baseの特徴的な繰り返し配列(Alu sequence)がある。Alu sequence を含む断片がhuman由来のDNA断片

mouse 3T3 cells

がん遺伝子は、変異型 ras 遺伝子

活性型Rasは細胞を増殖させる

Gly12->Val

Alu配列をもつDNA

human 由来

Ras functions downstream of Receptor Tyrosine Kinase (PDGF receptor).

signal

細胞増殖 シグナル伝達を阻害

抗Ras抗体を細胞にミクロインジェクション

Ras

増殖を阻害

Ras

活性型変異のRasをミクロインジェクション

活性型RasRasに対する抗体

signal

PDGF を加えなくても細胞増殖

PDGF

PDGF

PDGF が受容体に結合すると、細胞内で不活性型Rasが活性型Rasに変換する。    =>   これにより、細胞が増殖する。活性型変異(GTPを分解しない)Rasは細胞をがん化させる。

receptor

分子細胞生物学20章 20.4

Ras は 受容体チロシンキナーゼの下流で働いている。

microinjection

GDP

GTP

GDP

GTP

GEFGAP

Pi

活性型 Ras

不活性型 Ras

Guanine Nucleotide-Exchange Factor

GTPase

activating

protein

Ras の活性化には、専用の酵素 GEF が必要細胞の分子生物学15章 Fig.15-54

分子細胞生物学20章 Fig.20-22

PDGF が受容体に結合すると、 =>  細胞内で GEF が不活性型Rasに作用する様になり、 =>  活性型Rasに変換する。 =>   これにより、細胞が増殖する。

GTPの加水分解

受容体の活性化

細胞の増殖

Ras専用のGEF

(SOS)

P P

2量体化 互いの部位を自己リン酸化チロシンリン酸化酵素部位

Growth Factor が受容体に結合する

細胞が増殖

核内にシグナルが伝達し、特定の遺伝子の発現が起こる

細胞膜での反応がどの様にして核の中にとどくか?

Growth Factor

receptor tyrosine kinase (RTK)

細胞膜

増殖因子受容体はチロシンリン酸化酵素として作用する。

DNA合成酵素などが作られるDNA合成、細胞分裂

RasGDP

RasGTP

活性型

複眼約800の目の集まり。 それぞれを ommatidia

 単眼 (ommatidium)

それぞれの ommatidium は、  22個の細胞からできている。

22個の細胞の 8個が、 photo-sensitive neuron =

retinulaR cells, R1, R2, - - - , R8

R7 cell 紫外線を検出する神経

Drosophila melanogaster ショウジョウバエの複眼の変異

分子細胞生物学 Fig.20-24遺伝学的解析増殖因子 受容体

リン酸化

アダプター分子の結合

Rasの活性化

リン酸化酵素の活性化

転写因子の活性化

遺伝子発現

細胞増殖

細胞膜

Gタンパク質

細胞質

retinula R cells, R1, R2, - - - , R8

R7 cell 紫外線を検出する神経

分子細胞生物学 Fig.20-24

2525

34 2534

16

R8 cell

2534

16ハエの遺伝子に変異を導入し紫外線が見えない変異型のハエを単離  ⇒  R7 細胞が欠損

R7 細胞の欠損sevenless 変異

R2, R5 が生成 次にR3, R4

が生成

R1, R6が生成 最後に R7 細胞が生成

正常なショウジョウバエでの視神経の形成

ひとつ目のphoto-sensitive

neuron

retinula 単眼 ommatidium

紫外線に反応しないハエ ーーーー>  R7 細胞が欠損

⇒ 遺伝子をクローン化 ⇒ どのタンパク質の遺伝子の欠損か?

8

2534

167

8

8

Drosophila melanogaster

複眼

ひとつ目のphoto-sensitive neuron

retinula

ショウジョウバエ

野生型の複眼のphotoreceptor sevenless 変異の複眼のphotoreceptorR7細胞が形成されていない

R7 細胞の欠損

Sevenless 変異 紫外線に反応しないハエの変異遺伝子のクローニング => sevenless遺伝子産物のアミノ酸配列を推定 Receptor Tyrosine Kinase (膜貫通型タンパク質・受容体    細胞質がわにタンパク質のチロシン残基をリン酸化するドメインを有する)

R7 細胞表面に発現動物の増殖因子受容体に類似した構造

チロシンリン酸化部位

リガンド結合部位

R7 前駆細胞

sevenless タンパク質 (Sev)他の 紫外線に非感受性変異

bride of sevenless (boss)Boss タンパク質は R8 細胞表面に発現Sevenless (Sev) のリガンドとして作用R7 前駆細胞上の Sev に結合するとR7 細胞内にシグナルを送り、成熟R7細胞ができる。

R8 細胞

Boss タンパク質

p

分子細胞生物学20章 Fig.20-24, 25

紫外線に反応しないハエは、R7細胞の形成に異常がある。

p

成熟R7細胞(光感受性神経細胞 retinula )

その他の変異から同定された、Boss-Sev のシグナル伝達経路のタンパク質

Drosophila Ras 哺乳類のRas とアミノ酸配列が約80%同一

Guaninenucleotide exchange factor

son of sevenless (SOS) 哺乳類の SOS と 約45%同一

SH2 ドメインをもつ、アダプタータンパク質downstream of receptor kinase (Drk)

Sem-5 like protein (C. elegance 線虫)

哺乳類 Grb2 タンパク質と約64%同一

GTPase activating protein (GAP) の変異 Ras が常に活性化Sev 変異でも、 R7 細胞ができる。(紫外線に応答する)

R8 cell

BOSS

Grb2 (Drk)

SOSSH2SH3

Pro

SOS

sevenless

リン酸化

BOSS

Grb2 のSH2ドメインがリン酸化した受容体に結合Grb2 のSH3ドメインに結合していたSOSが細胞膜内側に引き寄せられる。(SOSにはGEF作用がある)SOSが細胞膜に結合した不活性型RasをGTP結合型Rasに変換 活性化

受容体

細胞質中のGrb2-SOS複合体

R7 前駆細胞

R7 細胞が生成する

SOSはRasに対してGTPを解離しGTP

を結合させる作用がある。(GEF活性)

不活性型Ras 活性型Ras

adaptor proteins

他のタンパク質と特異的に結合するドメインを持つ。SH2, PTB, SH3

酵素活性を持たない。

外部からの刺激依存に、特異的なタンパク質と結合し、複合体を形成。

発がん遺伝子ともなりうる。 Crk chicken fibrosarcoma

Grb2

SH2 domain リン酸化Tyrに結合SH3 domain Pro rich 領域に結合

PR Proline-rich Proを多く含む

P P

P P

2量体化 互いの部位を自己リン酸化チロシンリン酸化酵素部位

P P

P P

adaptor protein

Grb2

Guanine nucleotide exchange protein

SOS

SH2SH3

SOS

GDP GTP

SOS 受容体に結合することにより、Ras が存在する膜近傍に移動

膜の内側にある不活性型 Ras 活性型 Ras

Ras を活性化GDPを解離させGTPを結合させる

Ras の活性化

細胞の分子生物学15章 Fig.15-55

分子細胞生物学20章 Fig.20-23

SH2 ドメイン

Grb2

SH3 ドメイン細胞質のGrb2-SOS複合体

Growth Factor によるシグナル伝達でしばしば見られる

receptor tyrosine kinase

EGF, PDGF, insulin など

SOSが細胞膜の内側に引き寄せられる

GTP

活性型 Ras

不活性型 Raf

膜結合型(活性型)Raf   (MAPKKをリン酸化する)

P

P

活性型MAP kinase kinase (MAPKK),(MEK)   MAPKをリン酸化

不活性型 MAP kinase kinase

不活性型 MAP kinase

活性型 MAP kinase(MAPK)

MAP kinase 動物Mitogen-Activated Protein Kinase  の活性化

細胞の分子生物学第4版 Fig.15-56

分子細胞生物学 第4版 20.5章

P PP

種々のタンパク質をリン酸化

他の kinase 細胞骨格タンパク質

転写因子Elk-1SRF

RNA合成酵素

Fos 遺伝子の発現immediate early genes

GDP

不活性型 Ras

Raf

Rafは膜上で活性型Rasと結合すると活性化する

RasはGTPを結合するとRaf

と結合できる様になる。

DNA合成を開始させる酵素の遺伝子を発現

リン酸化のカスケード

Cytokine

受容体が活性化すると、リン酸化反応がおこり、 細胞内でシグナル伝達因子が結合する

特異的複合体の形成

シグナルを伝達受容体 複合体形成

シグナル伝達因子

P

SH2 ドメインSH3 ドメインPTB ドメイン

受容体が2量体を形成

 自己リン酸化

P P

P

P遺伝子発現

JakによるSTATの活性化

P遺伝子発現

転写因子のリン酸化、活性化

Ras - MAP Kinase 経路 の活性化

核内へ移行

受容体

Cytokineシグナル伝達経路の活性化

細胞の増殖・分化

STAT

Jak-STAT 経路Ras - MAP Kinase 経路

受容体のニ量体化

Jak Jak kinase

P P

P Pkinaseドメイン

受容体Tyrosine kinase

growth factor (PDGF etc.)

(G-CSF, EPO, IL-3, IFN, etc.)

cytokine 受容体は それ自体、酵素として働かないが、細胞質側で、チロシンリン酸化酵素、Jak をいつも結合している。

Grb2 SOS Ras Raf MAPKK MAPK

STAT

Virus

感染

interferon を分泌

Interferon ( IFN )   タンパク質(サイトカイン)

interferon

他の細胞に作用し 抗Virusタンパク質を生成

Virusに耐性となる

細胞によりinterferonの種類が異なる。interferon !

interferon "

interferon #

Hepatitis B B型肝炎ウイルスHepatitis C C型肝炎ウイルス

papilloma virus, HIV (AIDS),

rhinovirus などにも有効

Jak-STATのシグナル伝達

Jak-STAT signaling pathway Jim Darnell

ISRE

遺伝子発現RNA合成酵素

General Transcription Factors

Interferon-Stimulated Response Element AGTTTCNNTTTCNC/T

Interferon a/b

(Type I Interferon)ウイルスに感染した細胞が放出するサイトカイン他の細胞に作用し、ウイルス抵抗性のタンパク質をつくらせる。

ISGF3

Interferon-stimulated

gene factor 3

(ISGF3)

1.Interferon により発現する遺伝子をクローン化2.その遺伝子の promoter 領域を解析。

cis-element (ISRE) を同定3.ISRE に結合する核タンパク質(転写因子)をカラムを用いて、生化学的に精製。 ISGF3

4.ISGF3 のアミノ酸配列を決める。5.アミノ酸配列をもとに、その遺伝子をクローン化。

ISGF3 STAT1, STAT2, IRF9 の複合体

Interferon 受容体

抗 virus 作用のタンパク質の遺伝子

(p48)

細胞の分子生物学15章 Fig.15-63

分子細胞生物学 Fig.10-68

細胞膜

De novo nad salvage pathways for nucleotde synthesis

5-phosphoribosyl -1-pyrophosphate (PRPP)

IMP AMPGMP

Guanine HypoxantinePRPP PRPP

HGPRT

HGPRT : Hypoxanthine-guanine phosphoribosyl transferase

dATPdGTP XMP

HGPRT

Xanthine動物にはこの経路はない

⇄ ⇄ ⇄ ⇄ ⇄

aminopterinHAT medium

DNA

6-thioguanine は HGPRT で毒性の化合物となるHGPRT欠損細胞は 6-thioguanine耐性株として単離できる。HGPRT欠損細胞はHAT mediumでは飼育できない。

hiro
De novo pathways
hiro
salvage pathways
hiro

cis-element ISRE に gpt 遺伝子を結合IFN により、GPTが発現し、細胞が死ぬ

ISRE

gpt

GPT

IFN

GPT: Guanine Phosphoribosyl Transferase6-thioguanine存在下、毒性を示す。

ISRE

gpt

GPTは発現せず

IFN

IFNを加えても生き残る細胞を単離。シグナルを伝達するタンパク質の遺伝子の変異が予想される。

シグナル伝達経路のタンパク質の変異株の単離   George Stark の実験Somatic Cell Genetics

6-thioguanine存在下細胞は生き残る

細胞を変異原物質で処理変異株を単離

変異した遺伝子を解析

どの遺伝子産物がシグナル伝達に関与しているかがわかる。

細菌のGPT遺伝子

6-thioguanine存在下シグナル伝達因子

インターフェロン応答性動物細胞受容体

HGPRT - 株

P P

PP

細胞株 遺伝子U1 Tyk2U2 p48U3 STAT1U4 Jak1 IFN !/" signaling pathwayU5 ?U6 STAT2

#1 Jak2 IFN # signaling pathway#2 ?

George Stark の単離した細胞株

STAT2STAT1

p48

ISGF3

STAT1 STAT1

IFN# 受容体IFN!/" 受容体

遺伝子発現 遺伝子発現

GASISRE

Jak1 Tyk2 kinaseJak1 Jak2 kinase

6-thioguanine 存在下 Interferon を加えても生き残る細胞株

DNA

JAK family kinase: Jak1, Jak2, Jak3, Tyk2  受容体にIFNが結合すると活性化する。

STAT family: Signal Transducer and Activator of Transcription STAT1. STAT2, STAT3, STAT4, STAT5a, STAT5b, STAT6

Jakによりリン酸化するとニ量体化し、核内に移行しDNAに結合 ー> 遺伝子発現を誘導

IFN !/" signaling pathway IFN # signaling pathway

Jak kinase によるSTAT のチロシン残基のリン酸化

受容体の2量体化

Jakの活性化

核への移行

遺伝子発現

どの遺伝子(の組み合わせ)が発現するかで、細胞がどのように変化して行くかが決まる。

細胞の分子生物学15章Fig.15-63

分子細胞生物学

Fig.10-68

Tyk2Jak2

Jak1Jak1

STAT1STAT2

P

リン酸化酵素の活性化

P遺伝子発現

転写因子のリン酸化、活性化

受容体のニ量体化Cytokine

シグナル伝達経路が常に活性化すると細胞はがん化する

細胞の増殖がん化

シグナル伝達因子の活性化

シグナル伝達因子が常に活性化しているとサイトカインの刺激なしに常に細胞が増殖し続ける。 ⇒ 細胞のがん化

Bcr-Abl リン酸化酵素 Abl が常に活性化しているPhiladelphia chromosome

abl gene is on Chromosome 9

bcr gene is on Chromosome 22

Ras (G12V) Gly12 が Val に置換。GTPを加水分解しにくい。常にGTP結合型(活性型)

分子細胞生物学24章 24.2

細胞の分子生物学23章proto-oncogene

cytokine 不在でも