災害時における 食品業界のコミュニケーション ·...
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災害時における食品業界のコミュニケーション
FCP第5回若手フォーラム B班2020年2月19日
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一時的な食料品の不足・欠品
1.災害時における食品業界の問題点
2019年10月11日台風19号関東接近時のスーパー(読売新聞より)
2018年9月6日北海道地震発生時のコンビニ(Business Journalより)
2011年3月11日東日本大震災時のコンビニ(Wikimediaより)
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調達 製造 流通 販売 消費者
災害(地震、台風、豪雨など)
2.なぜ店頭から食料品がなくなったのか?
【製造】食料品を製造できない・製造者が不在・原材料がない・インフラ(水、電気、ガス)が停止
【販売】食料品を販売できない・商品が届かない・販売者が不在・販売手段(レジ)がない・インフラ(電気)が停止
【消費者】食料品を購入したい・保存食の準備がない・一部の人が必要以上に買いだめ
【流通】食料品を運送できない・運送者が不在・運送手段(トラック、燃料)がない・インフラ(電気、道路)が停止
【消費者】食料品を購入したい・保存食の準備がない・一部の人が必要以上に買いだめ
調達 製造 流通 販売 消費者
災害(地震、台風、豪雨など)
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2.なぜ店頭から食料品がなくなったのか?
【製造】食料品を製造できない・製造者が不在・原材料がない・インフラ(水、電気、ガス)が停止
【販売】食料品を販売できない・商品が届かない・販売者が不在・販売手段(レジ)がない・インフラ(電気)が停止
【流通】食料品を運送できない・運送者が不在・運送手段(トラック、燃料)がない・インフラ(電気、道路)が停止
要因①サプライチェーンの寸断人やもの、インフラ関係(電気・水・道路等)の影響で、サプライチェーン中の一つでも機能が停止すると欠品が生じる
【製造】食料品を製造できない・製造者が不在・原材料がない・インフラ(水、電気、ガス)が停止
【販売】食料品を販売できない・商品が届かない・販売者が不在・販売手段(レジ)がない・インフラ(電気)が停止
【流通】食料品を運送できない・運送者が不在・運送手段(トラック、燃料)がない・インフラ(電気、道路)が停止
調達 製造 流通 販売 消費者
災害(地震、台風、豪雨など)
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2.なぜ店頭から食料品がなくなったのか?
要因②供給と需要のバランス崩れ一時的な買いだめ傾向により、供給が間に合わずに欠品が生じる
【消費者】食料品を購入したい・保存食の準備がない・一部の人が必要以上に買いだめ
消費者
供給量
販売
食料不足
需要量
2.なぜ店頭から食料品がなくなったのか?
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⇒ 製造・流通・販売・消費者のそれぞれにおいて災害発生前の「事前準備」と災害発生時の「早期復旧」できる体制構築が重要
要因①サプライチェーンの寸断
要因②供給と需要のバランス崩れ
3.対策 安定して食料品を供給するためには?
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製造 発生前(事前準備)
発生後(早期復旧)
●災害時のマニュアル作成(原材料の在庫日数や稼働判断等)
●製造拠点の分散化⇒ 操業停止時のリスク低減●エンジニアのスキルアップと育成、技術の共有化
⇒ 早期復旧できる人材の確保
●エンジニアによる復旧作業
●代替原材料の確保
●工場への設備投資(省人化や自家発電装置の設置等のインフラ代替手段の確保)
●原材料の複数調達先の確保●流通・販売先小売等への
情報提供
3.対策 安定して食料品を供給するためには?
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流通 発生前(事前準備)
発生後(早期復旧)
●物流拠点・ストックポイントを増やす⇒ 物流停止リスクの低減●通行許可書の事前準備⇒ 災害発生後、現地へのルートを
早期確保)
●地方公共団体や自衛隊との協力
⇒ 運送手段の確保、優先的に供給する体制の構築)
●代用車の手配●災害発生時のマニュアル作成(複数ルートの確保等)
●インフラ代替手段の確保(自家発電装置の設置等)
●メーカーや小売等との情報共有
3.対策 安定して食料品を供給するためには?
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発生前(事前準備)
発生後(早期復旧)
販売●災害時応援協定を結ぶ(地方公共団体、同業他社)⇒ 提供すべき食料品を適正な価格
で販売●システムエラーの対策・訓練⇒ 非常時でも購入できる●情報提供システムの構築(地方公共団体と連携)⇒ 食料品供給に関する正確な
情報提供
●工場、店舗の被災情報を公開
●代替システムの運用
●被災区域外からの販売応援
3.対策 安定して食料品を供給するためには?
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消費者
⇒ 地方行政や食品業界が連携して消費者への災害への意識・姿勢の向上を促す
発生前(事前準備)
発生後(早期復旧)
●保存食準備の徹底 ●正確な情報の収集・把握
●火を使わない・少ない器具で調理する等の非常食メニューを知る
10年後、我々がやりたいこと
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製造
流通
販売
消費者
・陸路以外での輸送⇒ ドローンを活用した空輸、地下路
・災害時の現金、キャッシュレスに代わる支払い方法
・保存食の品質向上⇒ 日常的においしく食べられる保存食の開発
(消費者の購買意欲を高める・話題性のある商品)例)熟成すればするほど美味しくなる保存食
栄養バランスの取れた保存食
・自家発電設備の設置⇒停電時のキャッシュレス決済が可能
・ローリングストックの習慣化⇒ 「備える」「食べる」「買い足す」サイクルで、
災害時に備える
・正確な被害情報のリアルタイムでの公開
10年後、我々がやりたいこと
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災害時対策としての食品業界全体の取組みの見える化により、消費者の「食」に対する
信頼向上につなげる
調達 製造 流通 販売 消費者