第2期 データヘルス計画 第3期 特定健康診査等実施 …...2...

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第2期 データヘルス計画 第3期 特定健康診査等実施計画 (平成 30 年度~平成 35 年度) 平成 30 年3月 川根本町国民健康保険

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Page 1: 第2期 データヘルス計画 第3期 特定健康診査等実施 …...2 川根本町総合計画と本計画の位置づけ 第3期 3 計画の期間 「データヘルス計画」及び「特定健康診査等実施計画」の計画期間は平成30年度か

第2期 データヘルス計画

第3期 特定健康診査等実施計画

(平成 30年度~平成 35年度)

平成 30年3月

川根本町国民健康保険

Page 2: 第2期 データヘルス計画 第3期 特定健康診査等実施 …...2 川根本町総合計画と本計画の位置づけ 第3期 3 計画の期間 「データヘルス計画」及び「特定健康診査等実施計画」の計画期間は平成30年度か

目 次

第1章 計画の基本的事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1 計画の背景・目的 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2 計画の位置づけ ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

3 計画の期間 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

4 関係者との連携体制 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

第2章 川根本町国保の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

1 川根本町国保加入者の状況 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

2 川根本町国保における保健事業の実施状況 ★・・・・・・・・・・・・・・ 5

第3章 健康・医療情報の分析と健康課題・・・・・・・・・・・・・・・ 8

1 医療費から見た川根本町国保の状況 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

2 特定健診から見た川根本町国保の状況 ★・・・・・・・・・・・・・・・・12

3 介護保険から見た状況 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16

4 分析結果から見た健康課題 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

第4章 保健事業の目的及び目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

1 保健事業の目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

2 保健事業の目標 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

第5章 保健事業の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

1 特定健診事業 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

2 特定保健指導事業 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25

3 医療費適正化事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

4 生活習慣病重症化予防事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30

5 人間ドック費用助成事業★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

第6章 計画の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

1 計画の評価及び見直し ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

2 計画の公表及び周知 ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

3 個人情報の取扱い ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

4 地域包括ケアに係る取組み ★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

★は特定健診等実施計画を兼ねる項目です。

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1

1 計画の背景・目的

最近では、特定健診の実施、診療報酬明細書等の電子化が進められ、静岡県国民健康保険

団体連合会が導入した医療費等分析システム「しずおか茶っとシステム」や国保データベー

ス(KDB)システム等の整備により、保険者において健康や医療に関する情報を活用した被

保険者の健康課題の分析、保健事業の評価等を行うための環境整備が進められています。「日

本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)では、レセプト等のデータ分析などから保健

事業実施計画(以下「データヘルス計画」という。)の作成等、レセプトを活用した保健事業

を推進することとされています。

以上を踏まえ、平成 26 年 3 月 31 日に国保におけるデータヘルス計画の推進を目指し、

「国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」の改正が行われ、国保保険者は、

効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るために、健康・医療情報を活用して PDCA サイク

ルに沿った「データヘルス計画」を策定し、実施及び評価を行うことが必要になりました。

なお、保健事業の中核をなす特定健診及び特定保健指導について具体的な実施方法を定め

る「特定健診等実施計画」につきましては、「データヘルス計画」と一体的に策定します。

2 計画の位置づけ

データヘルス計画は、健康・医療情報を活用して PDCA サイクルに沿った効率的で効果的

な保健事業の実施を図るための計画です。

この計画は、川根本町国民健康保険が策定するもので、第2期計画期間における実施事項

を定めるものであり、本町の上位計画である「川根本町総合計画」との整合性を図るととも

に、「川根本町保健計画・食育推進計画」等関連計画との調和を図り、「第3期川根本町特定

健診等実施計画」と連携して事業に取り組むこととする。

計画の策定においては、健康診査の結果、レセプト等のデータを活用して分析を行い、デ

ータヘルス計画に基づく事業評価において健康・医療情報を活用することとします。

保健事業(健診・保健指導)のPDCAサイクル

第1章 計画の基本的事項

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2

川根本町総合計画と本計画の位置づけ

3 計画の期間

「データヘルス計画」及び「特定健康診査等実施計画」の計画期間は平成30年度か

ら平成35年度までの6年間とします。

4 関係者との連携体制

この計画を推進するにあたり、国民健康保険(以下「国保」という。)担当課である税務住

民課や健康事業担当課である健康福祉課が主体となり、川根本町国民健康保険運営協議会や

静岡県国民健康保険団体連合会等の協力を得ながら連携に努めます。

第3期

川根本町

国民健康保険

特定健康診査等

実施計画

第2期

川根本町

国民健康保険

データヘルス計画

川根本町

保健計画・

食育推進計画

調和

川根本町総合計画

連携

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3

1 川根本町国保加入者の状況

平成29 年度4月1日現在の被保険者数は2,007人、年々減少傾向にあって、高齢化に

伴う後期高齢者医療への移行が要因となっています。

また、年齢階層別で見ると 60 歳代が多くなっており、65歳から74歳までの前期高齢者

の割合は52.07%で年々増加の傾向にあります。

被保険者数の推移(しずおか茶っとシステム)

被保険者の年齢構成の推移(しずおか茶っとシステム)

第2章 川根本町国保の概要

2,338 2,248

2,135 2,093 2,013

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

被保険者数

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平成28年度被保険者の年齢構成(しずおか茶っとシステム)

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5

2 川根本町国保における保健事業の実施状況

(1)特定健診・特定保健指導の取組み

ア 特定健診の実施状況

これまで国民健康保険では、生活習慣が原因で起きる生活習慣病の予防を目的とする、特

定健診の受診率の向上に重点をおいて事業を実施してきており、被保険者への受診券発送時

に、特定健診の受診啓発チラシを同封したり、年度最終の追加健診前には、健診未受診者に

対して、受診勧奨ハガキを発送するなどして受診忘れなどの防止し、事業主健診などを受診

した被保険者に対して、健診結果の提供をお願いし、健診結果の把握に努めるようにしてい

ます。

特定健診受診率の推移(特定健診等データ管理システム)

平成28年度年齢階層別特定健診受診率(特定健診等データ管理システム)

49.0% 48.7%52.1% 52.4% 54.1%

33.9% 35.2% 36.3% 37.6% 37.6%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

24年度 25年度 26年度 27年度 28年度

特定健診実施状況(受診率)

川根本町 県平均

45%

33%

43%

32%

47%

54%

53%

52%

41%

38%

56%

61%

61%

64%

0 100 200 300 400

0100200300400

40~44

45~49

50~54

55~59

60~64

65~69

70~74

女性男性

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イ 特定保健指導の実施状況

特定保健指導実施率の推移(特定健診等データ管理システム)

保健指導の判定基準

追加リスク

①血糖 ②脂質 ③血圧 40~64歳 65~74歳

2つ以上該当 -

あり

なし

3つ該当 -

あり

なし

1つ該当 -

①血糖:空腹時血糖100mg/dl以上またはHbA1c5.6%以上

②脂質:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLmg/dl40未満

③血圧:収縮期血圧130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上

※1 服薬中の者については、保健指導の対象としない。

※2 65~74歳については、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援とする。

喫煙歴

男性85㎝以上

女性90㎝以上 1つ該当

2つ該当上記以外で

BMI25以上

腹囲対象

積極的

支援動機づけ

支援

動機づけ

支援

積極的

支援

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特定保健指導実施状況(特定健診等データ管理システム)

ウ 人間ドック費用助成事業の実施状況

特定健診以外の事業では、病気の早期発見・治療を目的とした、人間ドック費用の助成事

業を実施し、年間約110人の被保険者が助成事業を利用しています。

(2)特定健診の受診率向上に関する取組み

受診勧奨事業

特定健診の周知と受診率向上のため、4 月上旬に地区保健委員を通じて町民全員に対して

健診希望調査と受診勧奨を実施しています。

また、希望調査により「人間ドックで受診する」「勤務先で受診する」「その他」と回答があ

った町民に対しても、受診券と併せて健診結果提供依頼通知を発送することにより、受診率

の向上を目指しています。

更に、最終となる特定健診の前の時期に、未受診者の抽出を行い、該当者にハガキによる

再勧奨を行っています。

受診勧奨実績

年 度 該当者数 受診者数 受診率

平成28年度 890名 77名 8.7%

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1 医療費から見た川根本町国保の状況

川根本町の医療費をみると、年間平均約6億5千万~7億五千万円ほどで推移しています。

一人当たり約30万円となり、この医療費をどのように削減していくかということが重要と

なってきます。

(1)医療費と1人当たり医療費の推移

医療費と1人当たり医療費の推移(しずおか茶っとシステム)

(2)1人当たり医療費の推移(入院)

1人当たり入院医療費の推移(しずおか茶っとシステム)

第3章 健康・医療情報の分析と健康課題

97,979 102,243 104,931 109,804 113,066

98,193

124,468

88,163

105,704113,696

0

50,000

100,000

150,000

平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

県 川根本町

697

764

658

681 675

290,781 329,293

297,642 320,011 327,685

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

350,000

600

650

700

750

800

平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度百万

医療費 1人当たり医療費

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(3)1人当たり医療費の推移(入院外)

1人当たり入院外医療費の推移(しずおか茶っとシステム)

114,496

117,084

120,931

127,909129,716

110,699

114,991

120,784 121,594 122,841

100,000

105,000

110,000

115,000

120,000

125,000

130,000

135,000

平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

県 川根本町

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(4)疾病の状況

平成28年度傷病別入院・入院外の医療費状況(しずおか茶っとシステム)

項目 件数

40歳以上

件数

(件)

40歳以上の

割合(%)

感染症及び寄生虫 384件 314件 81.8%

新生物 713件 692件 97.1%

血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 52件 40件 76.9%

内分泌、栄養及び代謝疾患 3,171件 3,137件 98.9%

精神系の疾患 976件 848件 86.9%

神経系の疾患 496件 418件 84.3%

眼及び付属器の疾患 1,850件 1,738件 93.9%

耳及び乳様突起の疾患 219件 196件 89.5%

循環器系の疾患 4,995件 4,977件 99.6%

呼吸器系の疾患 1,045件 723件 69.2%

消化器系の疾患 1,305件 1,235件 94.6%

皮膚及び皮下組織の疾患 914件 700件 76.6%

筋骨格系及び結合組織の疾患 2,132件 2,085件 97.8%

腎尿路生殖器系の疾患 547件 513件 93.8%

妊娠、分娩及び産じょく 10件 ― 件 ― %

周産期に発生した疾患 5件 ― 件 ― %

先天奇形、変形及び染色体異常 42件 34件 81.%

病状、徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で

他に分類されないもの 284件 244件 85.9%

損傷、中毒及びその他の外因の影響 398件 335件 84.2%

合計 19,538件 18,229件 93.3%

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平成28年度傷病別入院・入院外の医療費状況(しずおか茶っとシステム)

単位:円

平成28年度傷病別入院・入院外の1人当たり医療費状況(しずおか茶っとシステム)

単位:円

傷病名 入院医療費 入院外医療費

糖尿病 3,618,250 33,792,990

その他の内分泌、栄養及び代謝疾患

(脂質異常症含む)160,650 26,184,940

高血圧性疾患 2,586,850 59,402,290

虚血性心疾患 11,559,140 8,298,670

脳血管疾患

(くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞)16,033,470 5,506,400

腎不全 14,867,190 30,041,200

傷病名 入院1人当たり医療費 入院外1人当たり医療費

糖尿病 1,757 16,412

その他の内分泌、栄養及び代謝疾患

(脂質異常症含む)78 12,717

高血圧性疾患 1,256 28,850

虚血性心疾患 5,614 4,030

脳血管疾患

(くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞)7,787 2,674

腎不全 7,221 14,590

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2 特定健診から見た川根本町国保の状況

(1)平成28年度メタボリックシンドローム該当者・予備群の状況(KDBシステム)

国保データベース(KDB)システム(帳票№25 メタボリックシンドローム該当者・予備群)

人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)

被保険者数(40-74歳) 70 8.5 112 13.7 447 54.5 191 23.3 820 100.0

健診受診者数・受診率 26 37.1 42 37.5 233 52.1 102 53.4 403 49.1

腹囲85㎝以上 10 38.5 13 31.0 73 31.3 32 31.4 128 31.8

(再)腹囲有所見の重複状況

腹囲のみ該当者 1 3.8 0 0.0 4 1.7 1 1.0 6 1.5

高血糖高血

圧症

脂質

異常症

● 0 0.0 0 0.0 1 0.4 2 2.0 3 0.7

● 1 3.8 3 7.1 15 6.4 9 8.8 28 6.9

● 3 11.5 1 2.4 4 1.7 1 1.0 9 2.2

4 15.4 4 9.5 20 8.6 12 11.8 40 9.9

● ● 1 3.8 2 4.8 10 4.3 3 2.9 16 4.0

● ● 0 0.0 0 0.0 3 1.3 0 0.0 3 0.7

● ● 4 15.4 4 9.5 23 9.9 6 5.9 37 9.2

● ● ● 0 0.0 3 7.1 13 5.6 10 9.8 26 6.5

5 19.2 9 21.4 49 21.0 19 18.6 82 20.3

人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)

被保険者数(40-74歳) 52 6.6 105 13.3 381 48.2 252 31.9 790 100.0

健診受診者数・受診率 24 46.2 51 48.6 233 61.2 161 63.9 469 59.4

腹囲90㎝以上 2 8.3 8 15.7 31 13.3 19 11.8 60 12.8

(再)腹囲有所見の重複状況

腹囲のみ該当者 0 0.0 3 5.9 2 0.9 0 0.0 5 1.1

高血糖高血

圧症

脂質

異常症

● 1 4.2 0 0.0 2 0.9 0 0.0 3 0.6

● 1 4.2 0 0.0 6 2.6 4 2.5 11 2.3

● 0 0.0 0 0.0 2 0.9 0 0.0 2 0.4

2 8.3 0 0.0 10 4.3 4 2.5 16 3.4

● ● 0 0.0 2 3.9 3 1.3 3 1.9 8 1.7

● ● 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0

● ● 0 0.0 1 2.0 6 2.6 2 1.2 9 1.9

● ● ● 0 0.0 2 3.9 10 4.3 10 6.2 22 4.7

0 0.0 5 9.8 19 8.2 15 9.3 39 8.3

リスク判定条件

高血糖:空腹時血糖110mg/dl以上またはHbA1c6.0%以上

高血圧症:収縮期血圧130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上

脂質異常症:中性脂肪150mg/dl以上またはHDL40mg/dl未満

メタボ予備群判定条件

腹囲リスク者(男性 85㎝以上・女性 90㎝以上)かつ高血糖・高血圧症・脂質異常症のうち、いずれかに該当

メタボ該当者判定条件

腹囲リスク者(男性 85㎝以上・女性 90㎝以上)かつ高血糖・高血圧症・脂質異常症のうち、2つ以上該当

計 40-74歳男 性

40歳代 50歳代 60歳代 70-74歳

計 40-74歳

メタボ

予備群

メタボ

予備群

メタボ

該当者

女 性40歳代

メタボ

該当者

50歳代 60歳代 70-74歳

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13

(2)メタボリックシンドローム該当者・予備群の推移

メタボリックシンドローム該当者・予備群(KDBシステム)

129 137 124 122

241 257 267 281

34.9% 34.8%

31.7% 30.3%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

0

100

200

300

400

500

平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

メタボ該当者・予備群 健診受診者 メタボ該当者・予備群の割合

男性

72 72 69 55

416 430 405 414

14.8%14.3% 14.6%

11.7%

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

14.0%

16.0%

0

100

200

300

400

500

600

平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度

メタボ該当者・予備群 健診受診者 メタボ該当者・予備群の割合

女性

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14

(3)平成27年度特定健診データ分析

特定健診データ

男性においては、肥満が特に少なく、メタボも少ない他、脂質異常、糖尿病、喫煙は全県並

みで、高血圧が多い結果となっています。

女性においては、メタボ、高血圧、糖尿病が多く、肥満、脂質異常は全県並みで、喫煙が少

ない状況です。

(4)特定健診結果の推移

メタボリックシンドローム該当者・予備群(KDBシステム)

ヘモグロビン A1c と血圧の異常者の割合が高く、県内での順位が上位となっています。

尿酸値の異常を示す者の割合が年々増加傾向にあり、平成 28 年度には県内で 1 位という

結果が出ています。

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15

(5)特定健診における問診結果

コレステロール及び血圧・血糖値を下げる薬を服用中の割合が、男女ともに県平均を上回

っています。

男性の飲酒率は依然として県平均よりも高くなっていますが、喫煙者の割合は県平均より

低くなっています。

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3 介護保険から見た状況

(1)平成28年度介護保険認定状況

※事業対象者の項目を省略したレーダーチャート

(2)介護認定率・介護費の推移

介護保険認定率及び被保険者1人あたりの介護費は県平均より高くなっています。

高齢化率が 47.5%(H29.4.1)と高く、認定率の上昇はやむをえないが、介護度2以上の

申請が多いのは、家族での対応が困難となり、初めて申請する場合が多いことが考えられま

す。

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(3)介護サービス利用状況の推移

介護サービスの利用状況は、「施設サービス」の利用が多く、次いで「居宅サービス」とな

っています。介護度2以上での申請が多く、居宅サービスより施設サービスに移行する傾向

にあります。

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4 分析結果から見た健康課題

医療費の状況、生活習慣病にかかる医療費の状況、特定健診結果の状況から、健康課題と

して、以下の5点があげられます。

(1)メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予備群者の割合が多い

内臓脂肪症候群に起因する糖尿病、高血圧、脂質異常症等を改善することで、心疾患、脳

血管疾患を予防できるため、内臓脂肪症候群の人から早期に生活改善を促す特定保健指導を

受ける人を増やすことが効果的な生活習慣病予防に繋がります。

メタボ該当者・予備群においては、わずかであるが年々減少傾向にあり、健診受診者の増

と反比例していることから健診の効果が出ていると思われます。

軽度の人に対し早期に指導することで効果的に複数の検査項目を改善できるため、引き続

き重点的に取り組む必要があります。

特定健診を受けても生活改善に結びついていない人については、特定保健指導を利用する

ようにさらに働きかけることや特定保健指導の効果を上げる対策も必要となってきます。

(2)ヘモグロビンA1cが要医療(JDS値 6.1%以上、NGSP値 6.5%以上)の人

の割合が多い

ヘモグロビン A1c の値が高い人の割合が非常に多く、平成 28 年度においては県内で一番

悪い結果となっています。

糖尿病は服薬治療、インスリン療法を開始した人でも、食事療法、運動療法により血糖値

をコントロールしないと糖尿病性腎粧、糖尿病性網膜症、神経障害による下肢の壊死などの

合併症を起こし、腎不全をはじめ脳血管疾患、心疾患等の重症な生活習慣病も引き起こしま

す。

予防に取り組むだけでなく、糖尿病を発症した人に対しても保健指導を重点的に実施する

必要があります。

(3)高血圧性疾患(血圧Ⅱ度以上)の人の割合が多い

高血圧性疾患においては、他の疾病に比べ、1 人当たりの医療費額が飛びぬけて高く、血

圧Ⅱ度以上の割合も県平均を上回っている状況です。

高血圧は心疾患や脳血管疾患等、循環器疾患に影響があり、地区巡回健康相談の中にミニ

講座を実施したり、平成 28 年度からは、静岡県が作成した減塩資料を活用していますが、実

践するまでに至らない方も多く、繰り返し意識啓発、保健指導を継続していく必要がありま

す。

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(4)LDLコレステロールが高い(120㎎/dl 以上)人の割合が多い

LDL コレステロールが高い人の割合が県平均よりも高く、減少した年度もありますが、再

度増加しています。

LDL コレステロールが高いと血管壁にプラークを形成し、動脈硬化を進行させ、単独でも

心疾患の原因となります。また、LDL コレステロールは脳血管疾患、腎不全の原因にもなる

ので、重症化予防のために効果的な指導をする必要があります。

(5)人工透析にかかる医療費が高い

疾患別1人あたり医療費をみると、予防可能な疾患は腎尿路生殖器系の疾患であり、中で

も腎不全が占める割合が多くなっています。腎不全は、重症化すると人工透析が必要となり

ます。

人工透析導入により、本人や家族の生活の負担も大きくなるため、早期に保健指導を行い、

主治医の指示のもとで定期的に検査を受けながら、生活改善と必要な服薬をしながら悪化し

ないように自己管理することで、導入時期を遅らせることが可能となります。

腎機能は低下しても自覚症状がないため、毎年、特定健診を受けて腎機能を確認すること

や、予防のための正しい知識の啓発も必要となります。

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1 保健事業の目的

分析により明らかになった健康課題を解消するため、被保険者一人一人が自分の健康状態

を把握していただくとともに、生活習慣病予防及び重症化予防に努め、健康寿命の延伸を目

的とします。

2 保健事業の目標

(1)中長期的の目標

少子高齢化が進み、高齢者の数がどうか傾向にある中、有病者数及び医療費も増加してい

くと推測されます。医療費を抑えることは難しいことではありますが、医療費の伸びを抑え

ることは可能であると思われるため、高額な医療費となる疾患が重症化、また長期化しない

よう、脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病性腎症を減らしていくことを目標にします。

(2)短期的の目標

糖尿病、高血圧症、脂質異常症、メタボリックシンドローム等の減少を目指し、脳血管疾

患、虚血性心疾患、糖尿病性腎症の血管変化における共通のリスクを減らすことを目標とし

ます。

第4章 保健事業の目的及び目標

平成30年度

平成31年度

平成32年度

平成33年度

平成34年度

平成35年度

血圧Ⅰ度以上の者の割合の減少 30.3% 28.9% 27.5% 26.0% 24.6% 23.2%

ヘモグロビンA1c値6.5%以上の者の割合の減少 11.3% 10.8% 10.3% 9.7% 9.2% 8.7%

尿酸値7.1mg/dl以上の者の割合の減少 10.6% 10.1% 9.6% 9.0% 8.5% 8.0%

目標

内容

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1 特定健診事業 【目的】

特定健診においては、糖尿病等の生活習慣病、特にメタボリックシンドローム(内臓脂肪

症候群)該当者や予備群を減少させるため、受診状況を十分に考慮し、保健指導が必要とな

る者を的確に抽出するための検診項目を実施します。

【実施内容】

大きな病院の無い当町では、従来から実施してきている集団健診を主として、地元医師会

医療機関の協力のもと、個別健診も併せて実施し、また、町の助成制度を活用された人間ド

ック受診者の健診結果を把握することにより、受診率の向上を目指します。

【検査項目】

特定健診の検査項目は、「特定健診対象者全員が受診する基本的な健診」と「医師が必要と

判断した場合に選択式で受診する詳細な健診」と「保険者独自の健診」の3つに分類するこ

ととし、項目については以下のとおりとします。

○基本的な血糖検査の項目については、保健指導を行ううえで有効な数値となるヘモグ

ロビンA1c検査を基本として実施します。

○詳細な健診の項目については、貧血検査(赤血球数、血色素量、ヘマクリット値)、心

電図検査、眼底検査を実施します。

○保険者独自の検査項目として、尿酸、クレアチニン、貧血検査を実施します。

【実施時期】

集団健診 6 月 ~ 12 月

個別健診 6 月 ~ 翌年 1 月

第5章 保健事業の内容

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【実施場所】

集団健診 町内の地区集会所及び公民館等

川根本町山村開発センター

川根本町文化会館

個別健診 いやしの里診療所

本川根診療所

上長尾田澤内科医院

【特定健診等実施委託機関】

特定健診の集団健診の実施機関は、以下の2つの健診機関とし、この他に国民健康保

険保健事業で実施する人間ドック費用助成事業による検査委託機関において実施する人

間ドックを特定健診に代えて実施することとします。

○集団健診 榛原医師会健診センター

JA 静岡厚生連 静岡厚生病院健康管理センター

○個別健診 いやしの里診療所

本川根診療所

上長尾田澤内科医院

○人間ドック等費用助成事業における検査委託機関

・JA静岡厚生連 静岡厚生病院 健康管理センター

・藤枝市立総合病院

・総合健診センター ヘルスポート

・市立島田市民病院

・聖隷予防検診センター

・聖隷予防検診センターShizuoka

・藤枝平成記念病院

・西焼津健診センター

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【その他の健診等実施委託機関】

事業主健診を受診した者の健診データの授受等について、事業主や商工会等との協議

を進め、受診率の向上に努めることとします。なお、商工会等との健診データ受領の方

法が確立されるまでの間は、年度毎に取りまとめ、受診希望調査において「職場等で受

診する」などの項目を選択した者に対して、健診データの提供等について通知等で依頼

します。

【特定健診の自己負担額】

特定健診を受診した場合の自己負担額は以下のとおりとします。

・基本的な健診項目 40歳~69歳 1,000円

70歳~74歳 700円

・本人の希望で受診する項目 心電図検査 200円

【特定健診結果の通知方法】

受診者に対する特定健診の結果は、異常値を示している項目、その程度や意義につい

てわかりやすく、パンフレット等を利用して行います。更に詳細な説明等が必要な場合

には、電話や面談等で健診結果の詳細について説明を行います。

特定保健指導の対象となった者には、保健指導を優先的に行い、効果が認められない

場合には、必要に応じて医療機関等への受診勧奨を行うこととします。

詳細な健診においては、判断基準を踏まえた一定の基準に基づき、重症化の進展を早

期にチェックするため、医師が必要と判断した場合には、詳細な健診として、心電図検

査、眼底検査、貧血検査のうちから選択的に行うこととします。

健診機関は、基準を機械的に適用することなく、詳細な健診を行う必要性を受診者毎

に判断し、受診者に対して説明するようにします。なお、詳細な健診に至った理由等を町

へ連絡するようにし、受診者に対して説明をします。

肝機能検査等では、LDL コレステロール、AST、ALT、γ-GT 等の階層化に用いられ

ない結果についても、保健指導の判定値を超えている場合には、特定保健指導において、

その病態、生活習慣の改善についての留意点等を説明するようにします。

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【目標】

特定健診の年次別目標値

【周知・案内方法】

特定健診の周知は、以下の手順で実施することとし、第 2 期計画期間中において、必要

な周知方法については、受診率向上のために積極的に実施することとする。

なお、特定健診の案内方法は、受診券と問診票その他関係書類を同封し、対象者個々に

送付することとし、追加で申込みのあった者についても、随時、個別に送付することとす

る。

特定健診実施前 4 月 全戸に対して、特定健診の実施体制を周知し、町が

実施する「各種健康診査受診者把握調査表」を配布し、

各種検診とあわせて特定健診の受診意向を把握する。

5 月 特定健診対象者の内、調査の結果、受診希望にあが

ってこなかった者に対して、特定健診の受診勧奨通

知を送付する。

30年度 31年度 32年度 33年度 34年度 35年度

40歳~64歳 613人 567人 524人 484人 448人 414人

65歳~74歳 1,046人 1,046人 1,047人 1,048人 1,049人 1,049人

特定健診対象者 合  計

1,659人 1,613人 1,571人 1,532人 1,497人 1,463人

55.0% 56.0% 57.0% 58.0% 59.0% 60.0%

40歳~64歳 337人 318人 299人 281人 264人 248人

65歳~74歳 575人 586人 597人 608人 619人 629人

特定健診対象者 合  計

912人 904人 896人 889人 883人 877人

特定健診受診見込者数

特定健診目標受診率

対象者数

項目

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特定健診実施期間中 6月~ 各月、特定健診実施地区の対象者に対して、はが

き等で受診勧奨することで、受診忘れなどの防止策

を図る。なお、4 月に特定健診の受診を希望していな

い者に対しては、電話などで受診勧奨を随時行い、受

診意思がある場合には、随時、受診に必要な資材を送

付し受診を促すこととする。

2 特定保健指導事業 【目的】

特定保健指導は、生活習慣病にならないために、対象者自身が健診結果を理解し、生活習

慣病を見直すきっかけとするために、保健指導者は、対象者の立場を理解し、解決策を導き

出していくことが必要です。

なお、保健指導にあたる者は、効果的な保健指導を行うために、研修会への積極的な参加

などで自己に努めていきます。

【実施基準】

「標準的な健診・保健指導のプログラム(平成 30 年度版)」をもとに、保健指導対象者の

把握、保健指導計画の策定・実践・評価を行います。

【実施時期】

特定健診実施後、特定保健指導対象者の階層化終了後、速やかに実施することとします。

【実施場所】

特定保健指導を実施する場所は、対象者の利便性を充分考慮し、以下の施設を中心に実施

し、更に各地区集会所等でも実施することにより気軽に指導をうけることができるように努

めることとします。

特定保健指導の実施場所 町内の地区集会所及び公民館等

川根本町山村開発センター

川根本町文化会館

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【特定保健指導の自己負担額】

特定保健指導に対する、対象者の自己負担金はなしとするが、計画期間内において、必要

に応じて検討します。

【目標】

特定保健指導の年次別目標値

動機付け支援

50人 49人 49人 49人 49人 48人

56.0% 57.0% 58.0% 59.0% 60.0% 60.0%特定保健指導目標実施率

特定保健指導目標終了者数

30年度 31年度 32年度 33年度 34年度 35年度

40歳~64歳 337人 318人 299人 281人 264人 248人

65歳~74歳 575人 586人 597人 608人 619人 629人

特定健診受診者数 合  計

912人 904人 896人 889人 883人 877人

40歳~64歳

65歳~74歳

動機付け支援出現率 合計

40歳~64歳 21人 20人 19人 18人 17人 16人

65歳~74歳 41人 42人 43人 44人 45人 45人

動機付け支援対象見込者数

63人 62人 62人 61人 61人 61人

60.0% 60.0% 60.0% 60.0% 60.0% 60.0%

40歳~64歳 13人 12人 11人 11人 10人 10人

65歳~74歳 25人 25人 26人 26人 27人 27人

動機付け支援実施見込者数

38人 37人 37人 37人 37人 37人

支援見込者数

実施見込者数

動機付け支援目標実施率

項目

健診受診見込者集

出現率

6.3%

7.2%

6.9%

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積極的支援

【周知・案内方法】

(1) 情報提供レベル

① 健診結果を通知する際に、対象者個々にあわせた情報を提供する。

(2) 動機付け支援レベル

① 健診結果は送付せずに、結果説明会や健康相談日に、来所方式により個別に面接

を実施する。

② 面接に応じなかった対象者には、電話または個別の通知により勧奨を行う。

(3) 積極的支援レベル

① 健診結果は送付せずに、結果説明会や健康相談日に、来所方式により個別に面接

を実施するために案内を送付する。

② 面接に応じなかった対象者には、電話または個別の通知により勧奨を行う。

③ 電話勧奨や個別通知で反応がない場合や、来所による面接が困難な対象について

は、訪問による面接を実施する。

30年度 31年度 32年度 33年度 34年度 35年度

40歳~64歳 337人 318人 299人 281人 264人 248人

65歳~74歳 575人 586人 597人 608人 619人 629人

特定健診受診者数 合  計

912人 904人 896人 889人 883人 877人

25人 24人 22人 21人 20人 18人

48.0% 51.0% 54.0% 57.0% 59.0% 60.0%

12人 12人 12人 12人 12人 11人

7.4%

健診受診見込者集

項目

積極的支援目標実施率

積極的支援 出現率40歳~64歳

積極的支援対象者数(見込み)

保健指導実施見込者数(見込み)

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【代行機関】

(1) 代行機関の選定

特定健診及び特定保健指導における費用決済や健診データ授受、チェック等を確実に行

うため、これらの業務については、下記の機関へ事務等の代行を委託することとする。

静岡県国民健康保険団体連合会 静岡市駿河区春日町 2 丁目 4-34

(2) 委託業務の内容

① 費用決済業務

・健診委託契約情報の管理

・費用決済業務(点検・資格確認、費用決済処理、支払代行業務等)

② 共同処理業務

・実施計画策定支援業務(各種統計等の資料作成)

③ 特定健診に係る業務

・受診券作成、健診データ管理分析、健診結果階層化による保健指導対象者抽出業務

④ 特定保健指導に係る業務

・利用券作成、保健指導データ管理分析

⑤ 評価・報告業務

・健診結果の評価、報告

⑥ 各種マスタ管理業務

・健診等機関マスタ、被保険者マスタ、保険者マスタ等の管理

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3 医療費適正化事業

(1)後発医薬品(ジェネリック医薬品)利用促進事業

【目的】

後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及促進を行うことにより、被保険者負担の軽減や医

療費の削減による保険財政の健全化を図ります。

【実施内容】

後発医薬品(ジェネリック医薬品)の利用促進について、広報啓発を行うほか、個別通知書

等を発送することで切り替えを促します。

【目標】

(2)重複頻回受診者等訪問事業

【目的】

重複頻回受診者に対し、訪問指導等を行うことによって、適切な受診を促し、医療費の削

減を図ります。

【実施内容】

レセプト等情報を活用して、同一疾患で複数の医療機関を受診していたり、同じ効能の薬

の処方を受けている被保険者を抽出して、保健師による訪問や個別通知等により適切な受診

の指導を行います。

【目標】

項 目 現状(平成28年度) 目標値(平成35年度)

後発医薬品(ジェネリック医薬品)

の普及率(数量ベース)の向上69.6% 80.0%

項 目 現状(平成28年度) 目標値(平成35年度)

重複頻回受診者への訪問指導実施者数 3人 3人

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4 生活習慣病重症化予防事業 (1)特定健診受診率向上事業

被保険者の健康増進を図ることを目的とし、生活習慣病の予防に着目した健康診査を実施

します。より多くの被保険者に受診してもらうことを目的とし、がん検診とともに、受診率

向上を図ります。

【目標】

(2)特定保健指導実施率向上事業

被保険者の健康増進を図ることを目的とし、特定健診により対象となった者への保健指導

を実施します。

【目標】

(3)がん検診受診率向上事業

町民が、がん検診の受診により生活習慣病である各種がんの早期発見・早期治療に繋がる

ことを目的とし、特定健診とともに、がん検診の受診率向上を図ります。

【目標】

項 目 現状(平成28年度) 目標値(平成35年度)

胃がん検診 5.0% 40.0%

肺がん検診 27.3% 50.0%

大腸がん健診 14.9% 40.0%

子宮がん検診 22.0% 50.0%

乳がん検診 38.7% 50.0%

指 標 現状(平成28年度) 目標値(平成35年度)

受診勧奨による受診率 8.7% 10.0%

指 標 現状(平成28年度) 目標値(平成35年度)

対象者へのアプローチ回数 3回 5回

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(4)栄養運動講座

町民が生活習慣病予防のための主体的な健康づくりに取り組むことを目的とし、対象者別

にスマート晩ご飯講座や、ホームトレーニング実践講座等を開催し、集団指導を実施します。

(5)地区健やか講座

町民が地区の健康課題を理解し、主体的な健康づくりに取り組むことを目的とし、川根本

町保健委員、川根本町健康づくり食生活推進協議会や自治会等と連携し、食事や運動等の生

活改善に向けた事業を地区で実施します。

(6)その他の保健事業

ア 広報・各種イベント等での健康づくり普及事業

広報川根本町等での情報発信、健康教育・相談事業、イベント等における普及啓発を行い

ます。

イ 健康相談事業

測定機器等を利用した健康相談、栄養相談を実施します。

ウ 各種健康教育の実施

生活習慣病予防や健康増進等を図るため、健康をテーマとした健康教育を実施します。

エ 生活習慣病栄養相談

来所及び電話による生活習慣病予防に関する栄養相談を行います。

オ 歯周病検診事業

町民に対し、歯周病検診を実施し、併せて教育・相談も実施します。

カ 健康マイレージ事業

健康づくりへの取り組みをポイント制にし、主体的な健康行動を促進します。

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5 人間ドック費用助成事業

【目的】

特定健診以外で、人間ドックの費用の助成事業を実施することにより、病気の早期発見・

治療を目的とします。

検診委託医療機関より健診結果データを提供してもらい、特定健診受診率の向上及び受診

者の健康把握に努めます。

【実施内容】

検診費用のうち、次の金額を助成します。

人間ドック 20,000 円

脳ドック 20,000 円

人間ドック及び脳ドックのセット 35,000 円

【委託医療機関】

■JA 静岡厚生連 静岡厚生病院 ℡054-272-1466

■藤枝市立総合病院 ℡054-646-1117

■藤枝平成記念病院 ℡054-646-6181

■総合健診センターヘルスポート ℡054-636-6460

■市立島田市民病院 ℡0547-35-1601

■聖隷予防検診センター ℡053-439-1111

■聖隷健康サポートセンターShizuoka ℡054-280-6211

■西焼津健診センター ℡054-620-6085

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1 計画の評価及び見直し

計画に掲げる事業の状況及び目標の達成状況における総合的な評価は、計画の最終年度(平

成 35 年度)に実施します。

また、中間評価を 3 年後に実施すると共に計画期間中においても、各事業の実施状況等を

毎年評価し、取り組み内容等について適宜見直しを図ります。

2 計画の公表及び周知

本計画を推進するため、広報誌や回覧、ホームページ等を活用して、広く公表し周知しま

す。

3 個人情報の取扱い

本事業で得られる医療・介護・健康に関する個人情報の取扱いについては、個人情報の適

切な取扱いのためのガイドライン等関係法令の定めるところに従い、適正に管理します。

4 地域包括ケアに係る取組み

「団塊の世代がより高齢になり死亡者数がピークを超える 2040(平成 52)年に向け、急

増し変化するニーズに対応するため、限られた人材と財源を前提として、いかにして、要介

護リスクが高まる年齢を後ろ倒しにできるか、すなわち、「予防」を積極的に推進し需要を抑

制できるかが重要になる。」と地域包括ケア研究会の報告書が公表されました。

重度の要介護状態となる原因として生活習慣病の重症化によるものが多くを占めていま

す。要介護になる原因疾患の内、脳血管疾患、糖尿病性腎粧による人工透析等、生活習慣病

の重症化に起因するものは予防可能であり、国保加入者の重症化予防を推進することが要介

護認定者の減少、町民一人ひとりの健康寿命の延伸につながります。

要介護状態により地域で暮らせなくなる人を少しでも減らしていくためには、要介護に至

った背景を分析し、それを踏まえKDB・レセプトデータ等を利用したハイリスク対象者を

抽出して保健指導を実施し、重症化予防の取組そのものが介護予防として捉えることができ

ます。

第6章 計画の推進

Page 36: 第2期 データヘルス計画 第3期 特定健康診査等実施 …...2 川根本町総合計画と本計画の位置づけ 第3期 3 計画の期間 「データヘルス計画」及び「特定健康診査等実施計画」の計画期間は平成30年度か

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国保では被保険者の加入率及び被保険者数は年々減少傾向で、年齢構成については 65 歳

以上高齢者の割合が 5 割強を占めています。このような状況にかんがみれば、高齢者が地域

で元気に暮らし、医療サービスをできるだけ必要としないようにするための対策は、国保加

入者にとっても町民全体にとっても非常に重要になります。

高齢者の特性を踏まえ、個人の状況に応じた包括的な支援につなげていくためには医療・

介護・保健・福祉などの各種サービスが相まって高齢者を支える地域包括ケアの構築が必要

となり、かかりつけ医や歯科医師、薬剤師、ケアマネージャー、ホームヘルパー等の地域の

医療・介護・保健・福祉サービスの関係者とのネットワークや情報共有の仕組みによる地域

包括ケアの構築が地域で元気に暮らしていく町民を増やしていくことに繋がります。