自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 ·...

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自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成 27 年度 平成 28 年 5 月 電気通信大学評価室

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自己点検・評価報告書

(年度計画の実施状況)

平成 27 年度

平成 28 年 5月

電気通信大学評価室

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目 次

ページ

●年度計画(平成 27 年度)の実施状況 ································································ 1 ●平成 27 事業年度の主な取組状況 ··································································· 30 ●平成 27 事業年度における国立大学法人評価委員会の示した 「共通の観点」に係る取組状況 ······································································ 38

※自己評価について Ⅳ 年度計画を上回って実施している Ⅲ 年度計画を十分に実施している Ⅱ 年度計画を十分には実施していない Ⅰ 年度計画を実施していない

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●年度計画(平成27年度)の実施状況

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[中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目]

No.中期計画

中期計画

H27No.年度計画

平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

Ⅰ 大学の教育研究等の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 教育に関する目標を達成するための措置

(1) 教育の内容及び教育の成果等に関する目標を達成するための措置① アドミッションポリ

シーに基づく特色ある入学者選抜方法を開発する。

1 ○学士課程については、これまでの入試結果等の検証・調査を踏まえ、入学者選抜の改善を行う。

○これまでの入試結果等の検証・調査結果を踏まえて,28年度入試における入学者選抜を以下のとおり改善し、実施した。・一般入試前期日程における大括り入試,理科の2科目(物理・化学)必須化,配点選択制(数学重点,理科重点)を実施した。・推薦入試については、教育プログラム別での学生募集と選抜を実施した。

2 ○アドミッションポリシーに沿った優秀な大学院学生を確保するため、多様な入学選抜を実施する。

② 学士課程では、幅広い教養と基礎学力に加え、実践力の育成に特徴を持たせた段階的なカリキュラムを編成する。1年次では導入教育やキャリア教育、2年次では専門基礎教育、3年次からはコース別の専門教育を充実する。教養教育は、1年次から4年次にわたって開講し、専門に偏らない広い視野を涵養する。

3 ○学士課程のカリキュラムについて、改善すべき点を検討し、必要に応じて見直しを行う。

○学部改組により、平成28年度から情報理工学域の新カリキュラムを年次進行により開講することとした。情報理工学部科目は、新カリキュラム科目への読替又は読替対応のない科目について再履修クラスを開講することが必要となるため、学部教育委員会で検討し、平成28年度の科目読替表を平成28年3月に作成した。また、在学生の通常在籍期間満了の平成34年度までの科目読替表を併せて作成した。○情報理工学域における教育プログラムや研究分野を紹介し、学生の教育プログラムの主体的な選択及び学びへの意欲を涵養するため、「総合コミュニケーション科学」を改組後のカリキュラムでは初年次導入科目の必修科目にすることとした。

○アドミッションポリシーに沿った優秀な大学院学生を確保するため、次のとおり多様な入学者選抜を実施した。 情報理工学研究科 博士前期課程 推薦入学 H27.7.1

一般選抜 H27.8.18~19社会人特別選抜

H27.8.18~19 博士後期課程 一般選抜 H27.8.20,H28.2.1

社会人特別選抜 H27.8.20,H28.2.1

情報システム学研究科 博士前期課程 特別選抜  H27.6.16

一般選抜  H27.7.26~27, H27.10.4,H28.2.5

社会人選抜 H27.7.26~27, H27.10.4, H28.2.5

博士後期課程 一般選抜  H27.7.26~27,H27.10.4,

H28.2.5社会人選抜 H27.7.26~27,

H27.10.4,H28.2.5

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中期計画

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

③ 実践力の育成を図るため、「ロボメカ工房」などによる体験教育、日本語や英語による表現力や発表力などを培うコミュニケーション教育、問題設定力や課題解決力を訓練するPBL(Project BasedLearning)教育の充実を図るとともに、国内外でのインターンシップを実施する。

4 ○「ロボメカ工房」、「電子工学工房」、「情報工学工房」による体験教育、「高度ICT試作実験公開工房」における実践力育成教育及び「外国語運用工房」におけるコミュニケーション能力・グローバル活動能力の育成教育を実施する。

○実践力の育成を図るため、サークル的活動をする「ロボメカ工房」、実践的なテーマをグループ毎に実施する形式の授業を展開する「電子工学工房」及び「情報工学工房」、企業と連携し実システムを創造するプロセスを体験させる「高度ICT試作実験公開工房」による体験教育、並びにコミュニケーション能力・グローバル活動能力の育成をするための「外国語運用工房」による教育を実施した。○ロボメカ工房チームが、6月7日(日)に開催された「NHK学生ロボコン2015」でベスト8に入賞した。併せて、特別賞(ナガセ賞)を受賞した。○「電子工学工房」では、前学期に3つのテーマについて実験を行い、電子工学、電気電子回路の基礎を修得させた。後学期にはテーマ別にグループに分かれ、半年かけてより実践的なプロジェクトを遂行した。(電子工学工房履修者数23名)○「情報工学工房」では、プログラミングを修行する工房という形態を通して、ソフト作り=もの作りの面白さがわかり、プログラム(ソフトウェア)製作の実践力を身につけることを目標に、担当教員が複数のテーマを提示し、テーマ毎のグループに分けて通年で実施した。(情報工学工房履修者数46名)○「外国語運用工房」では、理工系学生に求められる科学者・技術者の英語力の向上を目指し、英語特別セミナー、eラーニングによる英語学習プログラム、スーパー連携大学院生のための英語特別プログラム、英語のカウンセリング、特別プロジェクト等の各種プログラムを実施した。(各プログラム参加者合計97名) この他、学部技術英語運営員会と共同で平成27年度英語検定連続セミナーとして、第1回TOEICセミナーを7月25日に実施した。○「高度ICT試作実験公開工房」では、情報システム学基礎2(実システム創造型プロジェクト)を開講し、高度なICTを用いたシステムを試作・実験・公開できる学生開放型の施設である「ピクトラボ」において企業と連携し、実システムを創造するプロセスを実体験させることによりイノベーションマインドを持ち、新情報システムを創造できる人材の育成を実施した。(高度ICT試作実験公開工房履修者7名)

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

5 ○倫理・キャリア教育科目の「キャリア教育演習」、「キャリア教育演習リーダー」、「総合コミュニケーション科学」及び「エンジニアリングデザイン」において、問題設定力や課題解決力を訓練するPBL(Project Based Learning)型の教育を実施する。 また、キャリア教育の一環として国内外インターンシップを実施する。

○「キャリア教育基礎」(1年前学期)と「キャリア教育演習リーダー」(3年前学期)を開講し、1年生と3年生が合同で履修する学年横断型の授業を実施した。前半は学年横断型で全体講義及び研究室見学準備のテーマをワークショップ形式の授業として行い、後半は1年生が研究室見学、事業所見学を実施し、3年生はディベートを行った。○「総合コミュニケーション科学」(2年後学期)を開講した。コミュニケーションに関わる科学技術を融合し体系化した新しい実践的な科学技術である『総合コミュニケーション科学』を創造するために必要な学問領域とその相互関連について理解させるために、前半は全体講義、後半はPBL形式の授業を行った。○「エンジニアリングデザイン1」(3年前学期)、「エンジニアリングデザイン2」(3年後学期)を開講し、情報工学分野の技術開発に必要な技術者の基本的素養について理解し、プロジェクト演習によってそれを体験的に身につける授業を実施した。前学期の前半はプロジェクト遂行の基本を学び、後半は各学科専門分野別に企業が抱える現実ニーズ、環境等の社会ニーズを勘案し教員の指導を受けてテーマ設定を学生自ら行った。後学期は、プロジェクトの高度化、実業化の視点での検討を行い、プロジェクトをさらに推進する講義を行った。○インターンシップは学部3年生、大学院1年生の実践教育科目として主に夏季休業中に実施し、学生から提出されたインターンシップ報告書を審査の上、単位を付与した。(履修者176名)。「国内インターンシップ」では学部生49名、大学院生98名が107の国内企業で履修した。「海外インターンシップ」では学部生9名、大学院生20名が中国、台湾、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、米国の16の企業、研究機関で履修した。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

④ 大学院課程では、専門にのみ偏らない幅広い視野とリーダーシップ・マネージメント力などを涵養するため、「大学院教養科目」を開講するとともに、特色ある教育を実施するため、研究科や専攻にまたがる教育課程として「大学院特別プログラム」を実施する。

6 ○情報理工学研究科において、大学院教養教育科目、大学院共通教育科目、大学院実践教育科目を開講する。

○情報理工学研究科において、大学院教養教育科目、大学院共通教育科目、大学院実践教育科目を開講した。○平成28年度研究科改組に伴う大学院科目のeラーニング化へ向けた計画について、東4-222教室、東6-237教室及び西8-132教室の3教室に関して講義収録システムを新設し、平成27年度に設置した西5-101教室と合わせて4教室への設置が完了した。○情報理工学研究科では、専門にのみ偏らない幅広い視野を涵養するため、平成27年度後学期に初めて、東京外国語大学との相互連携協定に基づいた大学院教養教育科目「環太平洋圏の社会と文化」を開講した。(履修者9名)

7 ○専攻にまたがる大学院特別プログラムとして、「高度IT人材育成のための実践的ソフトウェア開発専修プログラム」を実施する。

⑤ アカデミア以外の分野で活躍する博士を養成するため、「戦略的大学連携支援事業」として展開している「スーパー連携大学院構想」の実現に向けた他大学や産業界等との連携を強化する。

8 ○イノベーティブ博士を養成するため、情報理工学研究科及び情報システム学研究科において、スーパー連携大学院プログラムを実施するとともに、「大学間連携共同教育推進事業」に取り組む。

○イノベーティブ博士を養成するため、情報理工学研究科及び情報システム学研究科において、スーパー連携大学院プログラムを実施し、平成27年度4月に本学から博士前期課程5名、博士後期課程1名の学生が新たに受講生として参加した。<本学以外の連携大学の受講状況> ・博士前期課程   北見工業大学 1名   大分大学   1名   秋田県立大学 3名 ・博士後期課程   富山大学   1名   大分大学   2名○平成27年度は同プログラム開始から5年目となり、共同研究を通じた博士論文研究による博士学位授与者1名が初めて輩出されるとともに、アカデミア分野以外への就職が決定した。○大学間連携共同教育推進事業では、8月31日に平成27年度第1回の地域運営委員会を開催し、同事業の連携6大学の地域コア活動及び地域コーディネーターによる産学連携共同研究の進捗等について報告を行った。 また、11月6日に平成27年度富山地域フォーラムを開催し、地域創成とその要となる社会人学び直しの考え方に焦点を当て、様々な方面から議論し、具体的なイメージの共有化を図った。(参加者109名)

○「高度IT人材育成のための実践的ソフトウェア開発専修プログラム」を実施した。(今年度受講者8名)○前学期は「リアルタイム制御系設計基礎論」、「大学院技術英語」等の必修科目を含む13科目を開講し、後学期は「制御系設計応用」等の必修科目を含む11科目を開講した

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

⑥ 自己点検評価、学生による授業評価、卒業後の追跡調査等を実施し、教育の改善に反映させる。

9 ○学生による授業評価を実施し、教員へのフィードバックを行う。

○授業評価アンケートにおける総合評価の高い授業科目を大学教育センターのwebで公開した。○平成27年度前学期授業科目より授業評価のアンケート実施結果のフィードバックについては、常勤教員は学内限定でwebで閲覧可能としたことをメールで通知した(非常勤講師は従来通り郵送で対応)。○前学期の授業評価アンケートで高い評価を受けた教員に対しては、高い評価の理由や工夫等を回答してもらった。特に高い評価を受けている授業は、授業改善に役立ててもらうため10月27日に公開授業(解析学)を行った。授業評価アンケートで低い評価を受けた教員に対しては、低い評価の理由や改善方法等を回答してもらうことにより、教員それぞれがより良い授業に結び付くような働きかけを行った。

⑦ 教育力の向上を図るため、FD活動の組織的展開を進める。

10 ○大学教育センターを中心として、FD研修会、新任教員研修などのFD活動を実施する。

○大学教育センターを中心として、以下のとおりFD研修会、新任教員研修などを実施した。・平成27年度第1回(前学期)TA講習会(4月6日、参加者302名【学生275名、教員27名】)・学術院新任教育系職員研修会(4月23日、参加者21名)・大学FD学修会2015(5月29日、参加教員2名)・ダイバーシティ推進セミナー(6月9日、参加者38名)・新任教員研修セミナー(8月29日~8月31日、参加者1名)・平成27年度第2回(後学期)TA講習会及び優秀教員賞受賞者講演を同時開催(9月29日、参加者105名【学生87名、教員18名】)・教育研究技師部職員研修(第1回 9月30日、参加者22名、第2回 3月31日、参加者22名)・英語教室によるFD研修会(10月13日、参加者21名)・公開授業 解析学 「級数の収束判定法」(10月27日、参観者15名)・工学分野連携グループのアクティブ・ラーニング対話集会(12月20日、参加者1名)・「高大接続教育」FD講演会 ① 東京農工大学での高大接続教育の取り組み(12月18日、参加者28名) ② 中高生が英語で理科実験?内容言語統合型学習CLIL(クリル)の実践例報告(1月15日、参加者26名)・英語カリキュラム説明会(2月24日、10名参加)・ハラスメント講習会(第1回 2月9日、82名参加、第2回 3月16日、103名参加)・シラバス定期点検(平成28年3月4日~3月14日)

○優秀教員賞選考委員会で本学の教育活動で特筆すべき業績を挙げた教員3名を優秀教員として選出し、授賞式を平成28年1月5日に行った。

○大学教育センターから、共通教育部(数学、物理、化学、情報、英語)へ成績分布データを送り、より公平性の高い成績評価分布に改善できるように検討会(FD)の実施を求めた。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

⑧ 個々の学生の学業の進捗状況を把握し、指導を充実する。

11 ○大学教育センターを中心として、成績評価分布の調査・分析から成績評価の検証を行う。

○成績分布について情報理工学部(昼間コース)の27年度前学期で同一科目で複数クラスの分布状況を、9月に大学教育センター教育推進部門会議へ報告した。成績分布にばらつきがある場合は、必要に応じてその結果を当該科目主任に報告し、改善を求めることにより成績評価の公平性、厳正性を保った。

(2) 教育の実施体制等に関する目標を達成するための措置

① 教員組織の一元化により、教育プログラムに即した柔軟な教員構成が可能な体制を構築する。

12 ○学術院及び人事調整委員会が中心となり、人事活性化大綱、人事計画策定指針に基づき、教育プログラムの目的に即した適正な人事を行う。

○平成27年度人事計画に基づき、適正な人事配置を行った。なお、平成27年度人事計画は追加計画を含め、学術院と教員系人事調整委員会で承認された。

② 入学者選抜、教育内容と方法、教育の実施等に関する全学推進体制を構築する。

④ 図書館の電子化を推進し、その活用を促進するとともに、情報リテラシー教育を促進する。

13 ○学術機関リポジトリの利便性の向上のため、外部システムへの移行を検討する。

○国立情報学研究所に対して、システム移行の前準備である「移行事前相談」を申請し、外部システムである「JAIRO Cloud」の機能について情報収集を行い、必要としている機能をほぼ満たしていることを確認した。5月の図書館委員会において、「JAIRO Cloud」の概要説明を行い、9月の図書館委員会において、システム移行が承認され、平成28年度より移行を開始することとなった。

⑤ Webによるシラバスの閲覧など学習支援情報の提供や、自律的な学習やFD活動を支援するe-ラーニングの活用等の環境を整備・充実する。

14 ○学生の能動的学習及び自主学習のために、言語学習支援室を中心に外国語学習の支援を行う。

○「外国語運用工房」では、英語特別セミナー、eラーニングによる英語学修プログラム、夏休みの特別講習、英語のカウンセリング、スーパー連携大学院生のための英語学修プログラムを実施したほか、学部技術英語運営委員会と共同で、英語検定試験連続セミナーを実施した。○大学院技術英語や学部の英語授業で、英語リズムソフトやeラーニングを利用した発音プログラムを、授業外において言語学習支援室で自主的な学修の機会を提供するなどして、授業カリキュラムを補完した。○実践的コミュニケーション教育推進室では、学生がeラーニングを活用し英語のプレゼンテーション能力を向上させる支援として、音素、音節、語を学修するプログラムと句、文、文章を学修するプログラムとにわけてより効果的な訓練ができる「Sounds of Englishプログラム」を開発した。このプログラムでは、本学の学部学生が主に英語のプレゼンテーションに使用した語彙から1,000語を選び出し、本学の学生が興味を持って学修できる内容とした。○eラーニングを利用したWebClassで、学生が登録しているものが前学期135コース、後学期102コースとなった。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

(3) 学生への支援に関する目標を達成するための措置

① 学生の学習・生活・健康等の相談へ適確に対応するため、学生支援センターと保健管理センター及び助言教員との協力体制を強化するとともに、上級生による助言制度(学生メンター制度)を導入する。

15 ○発達障がいをはじめ、障がいのある学生に対する支援体制制度の導入に向けた準備を行う。 また、学生メンター制度の更なる周知を図るとともに、学生が気軽に相談できる場を広げる。

② 学生の経済的支援をはじめとする生活支援を充実させる。

16 ○授業料減免、奨学金等による学生の経済的支援を継続する。

○授業料減免について、前期は全額免除395名、半額免除162名、後期は全額免除385名、半額免除192名に対し経済的支援を行った。○奨学金について、本学独自の奨学金であるUEC修学支援奨学金及びUEC WOMAN修学支援特別奨学金においては、合計20名の奨学生を新たに採用した。日本学生支援機構奨学金については第一種奨学金289名、第二種奨学金169名を新規に奨学生として採用した。加えて、平成28年度大学院奨学生採用候補者として第一種奨学金85名、第二種奨学金21名を推薦・決定した。また、地方公共団体、民間等の奨学金については、webサイトで周知を行っていたが掲載内容の充実を図ることにより、新たに19名が採用された。

17 ○東日本大震災により授業料等の納付が困難となった学生に対し、授業料免除等の経済的支援を引き続き行う。

○東日本大震災による被災学生に係る授業料等免除枠の予算に基づき、経済的支援を実施し、前期5名、後期4名が授業料全額免除となった。

○障害のある学生に対する支援体制を以下のとおり整備し、平成27年度は3名の障害のある学生に支援を行った。・5月27日に学生支援センターに障害学生支援室を設置し、障害学生からの支援の要請に対応するため、障害学生支援専門部会及び障害学生支援チームを置き、支援体制を整備した。・「電気通信大学における障害のある学生への支援に関する基本方針」を定めて公開するとともに、職員の対応を定めた「国立大学法人電気通信大学における障害を理由とする差別の解消の推進に関する規程」を整備した。・障害のある学生に対し、具体的な支援を行うための申請書のフォーマットを作成し、入試の合格者には「入学前相談書」の送付を行い、在学生にはwebサイト等で周知を行った。

○学生メンター制度について、以下のとおり更なる周知を図り、前年度よりも相談者が増加した。・前期(4~5月)は、学生何でも相談室のSNSで情報発信したほか、新入生オリエンテーション時に、学生メンター達による紹介時間を新たに設け、更なる周知を図ったところ、前年度39人から今年度119人と、3倍以上に相談者が増えた。・後期(10~11月)は、新たに学食テレビで放映する広報を行った。また、試行的に図書館でも週に3日、出張相談を実施したところ、前年度17人から今年度28人へと相談者が増えた。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

③ 学生支援センターを中心とする就職支援を充実させるとともに、本学同窓会との就職支援活動の連携を促進する。

18 ○学生支援センター就職支援室を中心に、学生の就職活動の進捗に合わせた情報の発信と支援を本学同窓会(目黒会)、各学科就職支援室と連携してきめ細かく実施する。

④ 学生の要望を取り入れながら、交流スペース・憩いの場の確保、福利厚生施設、学内の緑化等、学生が充実した学生生活を送るための施設や設備を充実する。

19 〇学生スタッフ(自転車整理・環境整備スタッフ(SA))と連携して、学生生活環境改善に関する取り組みを行う。 また、学生食堂等の改善を行い、学生が飲食できるスペースの整備を行う。

○学生課と学生スタッフ(SA)が連携して、引き続き駐輪対策(自転車の移動・撤去)に取り組んだ。また、路上に積もった落葉や銀杏の清掃を実施するなどキャンパスの環境整備を行った。○6月1日から学内の建物内の5部屋を学生ラウンジとして9時から21時まで学生に開放した。また、学内の東地区及び西地区にある2か所の食堂を10月1日にリニューアルオープンし、それを機に食堂の営業が終了する14時以降について、東地区は17時まで、西地区は21時まで学生ラウンジとして開放した。

○学生への就職支援について、学生支援センター就職支援室を中心として、本学同窓会(目黒会)と各学科等の就職事務室と連携し以下のとおり実施した。・学部3年生、修士課程1年生向けの就職説明会を10回及び各種セミナー(インターンシップ、公務員試験対策、女子学生対象、外国人留学生対象、筆記試験対策、在学生の家族対象、業界研究)を実施した。・目黒会と連携して未内定の学生のために8月と10月に合同企業説明会を行った。また、未内定及び大学院合格発表後に就職に切替える学生を対象に、目黒会、TAMA協会と連携して合同企業説明会を9月17日に実施した(参加者30名)。・模擬集団面接対策・グループディスカッション体験講座を4月13日~17日に実施し(参加者235名)、2次・ 終面接対策講座を5月に3回実施した(参加者85名)。・就職支援室と各学科等の就職事務室が連携し、学生の内定状況、求人情報(推薦応募を含む)や就職支援に関する情報を共有し、多面的なサポートを行った。・目黒会と連携して学生の就職相談に対応した。・学生と企業とのマッチングをサポートするため、1月から3月まで8回、キャリアカウンセラーが個別の業界研究相談会を行った(参加者40名)。・1月から3月まで、就職支援室のキャリアカウンセラーが今後の就職活動の進め方と自己分析の仕方を集中的に指導するフォローアップセミナーを週1~3回設けて、対策が遅れている学生のフォローを行った。・2017年卒対象の選考が早まったことから、3月の広報開始前に、模擬集面接・グループディスカッション講座を2月に4回(参加者235名)及び就職活動総チェック講座を2月26日にを実施した(参加者235名)。・3月に合同企業説明会を5回実施した。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

2 研究に関する目標を達成するための措置

(1) 研究水準及び研究の成果等に関する目標を達成するための措置

① 学内の研究組織(研究センター、研究ステーション、研究グループ、個人)を4つの研究カテゴリーに分け、それぞれのカテゴリーに沿った研究計画を立案し、研究活動を促進する。

20 ○更なる研究力強化を目指し、研究センター、研究ステーション、研究グループ、個人などの各研究実施形態に応じた適切な支援を実施する。

○拡大役員会において、オープンラボとして新たに指定した5部屋を研究活性化推進室で公募し選定した。○学内の研究支援制度である学内競争的資金「研究活性化支援システム」において、以下の各支援カテゴリーについて公募、選考の上、支援を実施した。〈採択件数〉研究プロジェクト(①若手研究支援:6件、②新任教員研究支援:15件、③科研費獲得支援:3件、④研究集会開催支援:7件、⑤研究拠点形成支援:3件、⑥若手教員の国際会議研究発表等派遣支援:30件、⑦論文投稿支援:23件)、業務改善プロジェクト:4件○また、研究力強化に資する取組みの一環として、以下の事業について公募、選考の上、支援を実施した。〈採択件数〉①研究者交流(短期招へい・派遣)事業:派遣4件、招へい6件、②若手教員の海外研修支援事業:1件、③外国人著名研究者招へい事業:2件、④教員のエフォート率向上のための支援プログラム:1件、⑤UEC版サバティカル促進制度:実績なし

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

② 学術誌のみならず、Web等を通して研究成果を広く社会に広報する体制を充実させるとともに、研究者と民間企業等との連携を促進する体制を充実する。

21 ○研究推進機構が関連部署と連携し、研究室紹介冊子OPAL-RING、大学ホームページ等の広報媒体や各種イベント等を通じて、本学の研究成果を効果的に発信するとともに、本学研究者と民間企業等とのマッチングを促進する。

〇研究活動を紹介するニュースレター(e-Bulletin)を年4回発行した。○本学の研究力強化の取組等を広く学内外に発信することを目的として、研究大学強化促進事業シンポジウムを12月3日に開催した(参加者203名)。○研究室ガイドブックを5月28日に発行し、民間企業等に配布した。○Science編集長 Dr. Marcia K. McNutt 氏による”Trends in Scientific Publishing“と題する特別講演会を10月2日に開催した(参加者90名)。○i-パワードエネルギー・システム研究センターの開設を記念したシンポジウムを7月31日に開催した(参加者160名)。○研究室紹介冊子OPAL-RINGを9月4日に発行し、本学と関係の深い一部上場企業に配布した他、各種の研究成果展開イベントにおいて配布した。また英語版OPAL-RINGのWeb版の拡充を行った。

22 ○ギガビット時代の製品設計に必要な高周波アナログ技術者の養成と、大学の研究成果を産業界で広く活用することを目的とした「ギガビット研究会」の活動を推進する。

○ギガビット研究会と企業との連携を強化するため、以下のとおりセミナーやシンポジウムを開催した。・設計ガイドラインセミナー入門編第1部(7月2日・3日、参加者11名)・設計ガイドラインセミナー入門編第2部(12月10日・11日、参加者7名)・設計ガイドラインセミナー入門編第1部(2月4・5日、参加者5名)・特別シンポジウム(6月5日、参加者57名、9月16日、参加者39名、11月4日、参加者30名、2月26日、参加者25名)・シンポジウム(6月12日、参加者43名、12月17日、参加者32名)○ギガビット研究会シンポジウム分科会における設計技術課題提起のための他機関との共同研究を実施した。

③ 自己点検・評価及び外部評価を実施し、その結果を活かして、研究活動の活性化を促進する。

23 ○「研究活動」に関する外部評価の結果を踏まえ、研究活動の活性化を図る。

○第2期中期目標期間の評価にあたっては、平成26年度に実施した「研究活動」に関する外部評価の結果を踏まえ、情報系分野をより多様に評価できる指標を導入するなど、研究活動の評価の精度をあげた。○先端ワイヤレス・コミュニケーションセンターについて、平成26年度に実施した同センターの自己点検・評価及び外部評価の結果を踏まえ、教育研究活動を一層推進するため設置期限を無期限とすること、専任教員として准教授を1名追加すること、兼務教員として1~2名追加することを決定した。また重点強化分野として「社会基盤ワイヤレス工学研究部門」、「革新的ハードウェア研究部門」、「 先端ワイヤレスシステム創成部門」、「低電力ワイヤレス研究部門」の4部門を設けて部門単位で研究計画を立案し評価していくこととした。

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(2) 研究実施体制等に関する目標を達成するための措置

① 教員組織の一元化により、研究領域の発展やその複雑化に柔軟かつ機動的に対応できる研究実施体制を構築する。

24 ○国際研究拠点の形成に向けた準備、検討を行う。

○「グローバルアライアンスラボの構築によるグローバルリーダー人材育成教育の展開事業」で平成27年4月1日に特任准教授1名および平成27年9月1日に特任助教1名を採用した。○新たな海外拠点の設置に向け、カリフォルニア大学バークレー校(米国)と大学間交流に関する包括協定を9月25日に締結した。○今後の新たな海外拠点の設置に向けて、ホーチミン科学大学(ベトナム)、モスクワ物理工科大学(ロシア)、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(米国)との連携交流を進めた。○光科学および物理学分野の世界的な研究拠点となるべく、レーザー新世代研究センター及び量子科学研究センターから組織されるコヒーレント光量子科学研究機構を平成28年4月1日に設置することを決定した。

② 教員の全学裁量ポストや学内競争的資金及び学内共用スペースを確保し、それらに基づく全学的な支援体制を充実し、有効活用する。

25 ○これまでの学内予算の状況を検証し、学長のリーダーシップの下、より戦略的かつ効果的な予算配分を行う。

○平成28年度においては、第3期中期目標の達成に向け、第2期における改革の実績を踏まえ、学長のリーダーシップの下、真に必要なものに精査し、本学の強み・特色を更に発揮するための取組に重点を置いた戦略的かつ効果的な資源配分を行う予算編成方針を作成した上で、予算を編成した。○予算編成においては、大学の更なる機能強化に資する取組に重点を置いた予算配分とするため、担当理事又は予算担当者によるヒアリング等を実施し、事業内容を評価した上でメリハリのある配分を行うと共に、基盤的な教育研究経費については安定的配分に配慮した。○学長裁量経費は、年度中に柔軟かつ機動的に使用する経費(学長戦略経費)と学長が政策的に改革を進める経費(学長改革経費)とに区分し、学長改革経費では、UECビジョン2018を踏まえた機能強化に特に資する事業について学長のリーダーシップにより予算配分を行うこととした。

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26 ○学長裁量の人件費枠を活用し、重点強化すべき教育研究分野への戦略的教員配置を行う。

○学長のリーダーシップに基づく戦略的な人事をより一層進めるため、今年度より28名から29名に学長裁量枠を増加させた。○国際交流センターにおいて海外学生交流を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に1名採用した。○フォトニックイノベーション研究センターにおいて、ナノファイバー量子フォトニクスの研究を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に1名採用した。○脳科学ライフサポート研究センターにおいて、脳神経科学及びライフサポートの研究を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に2名採用した。○女性限定の公募を行い、先進理工学専攻のテニュアトラック助教を平成28年2月1日に1名採用した。

27 ○優れた研究プロジェクトの外部資金獲得を更に推進するため、学内公募による研究経費等の支援を行う。

○学内の研究支援制度である学内競争的資金「研究活性化支援システム」において、以下の各支援カテゴリーについて公募、選考の上、支援を実施した。〈採択件数〉研究プロジェクト(①若手研究支援:6件、②新任教員研究支援:15件、③科研費獲得支援:3件、④研究集会開催支援:7件、⑤研究拠点形成支援:3件、⑥若手教員の国際会議研究発表等派遣支援:30件、⑦論文投稿支援:23件)、業務改善プロジェクト:4件○また、研究力強化に資する取組みの一環として、以下の事業について公募、選考の上、支援を実施した。〈採択件数〉①研究者交流(短期招へい・派遣)事業:招へい6件、派遣4件、②若手教員の海外研修支援事業:1件、③外国人著名研究者招へい事業:2件、④教員のエフォート率向上のための支援プログラム:1件、⑤UEC版サバティカル促進制度:実績なし○地域企業等との共同研究について積極的に獲得へと努めた結果、前年度の187百万円から、平成27年度には200百万円に金額が増加した。また、国等との受託研究についても積極的に獲得へと努めた結果、前年度の51件、1,173百万円から、平成27年度には59件、1,658百万円へと件数、金額ともに増加した。

28 ○施設活用の基本方針に基づき、大学全体のスペース配分の見直しを行い、その上で大学が推進する教育研究プロジェクト等に配分可能な学内共用スペースを確保し、有効活用を促進する。

○施設活用調整委員会を8回開催し、居室等返還・使用計画届の審査等を行い、スペース配分の見直しを実施した。○東35号館、西1号館及び西9号館で計5室、143㎡について実験室等として使用できるオープンラボに指定した。また、西1号館302室について、研究推進センターの仮使用を解除し、オープンラボとして使用できるようにした。○スペース配分の基礎資料となる「2015年度施設利用実態調査」を11月に実施し、2月に公表した。また調査結果に基づき、改組に伴う面積配分答申の見直しを3月に実施した。

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3 その他の目標を達成するための措置

(1) 社会との連携や社会貢献に関する目標を達成するための措置

① 公開講座等による生涯学習教育やリカレント教育、発明クラブや工作教室等による青少年に対する科学技術教育などを通して、地域社会に対する教育機会の提供を促進する。

29 ○自治体等との連携講座をはじめ、多様な公開講座や 先端の技術分野を紹介するセミナー等を開催するとともに、科学技術理解増進のための活動を積極的に推進する。

○調布市内・近隣大学等公開講座を9月に実施した○発明クラブ(22回)、工作教室(9回)を年間を通して開催した。○調布市と連携しての工作教室や毎月第3土曜日におもちゃの病院を開催し、出前講座として地元小学校理科クラブの活動を5回、その他児童会館等を5回支援した。○渋谷区教育委員会こども科学センター(ハチラボ)との連携によるワークショップを2回と、ハチラボ科学クラブ講座を2回実施した。○本学主催の公開講座として、身の丈起業講座(6月、10月、2月)、女性のための起業講座(8月)、子ども走り方教室(5月、10月)、子供と学ぶ科学実験講座(7月、8月)、理系の古文書講座(10月~2月、5回)、脳科学ライフサポート研究センタースプリングスクール(3月1回)を実施した。○社会連携シンポシオンを11月21日に開催した(参加者64名)。

② TLOと連携・協力して企業等との共同研究、受託研究などを一層促進し、大学発ベンチャーなどの育成を支援する。また、自治体、産業商工団体、産学官連携組織等とも連携して、地域振興や人材育成に資する活動を促進する。

30 ○研究推進機構が学内外の関連組織と連携し、学内シーズと企業ニーズのマッチングを図り、共同研究や受託研究を推進する。また、ベンチャー企業や起業を目指す教員・学生に対する支援を行う。

○多摩地区の優良中小企業グループ「多摩産業人クラブ」との連携協議会を7月15日に発足した。○「産学官連携DAY」を6月4日に開催し、本学のインキュベーション施設入居企業、大学発ベンチャー企業のプレゼン機会を設けて、一般来場者へ紹介することによって、学内の教職員、学生のアントレプレナーシップの意識を高めた(受付者数246名)。○インキュベーション施設入居企業及び起業を目指す教員・学生を対象に活動状況をヒアリングするとともに必要な助言や情報提供を行うため定期的なミーティングを年12回開催した。○起業を目指す学生を対象に本学を卒業した若手CEO・CTOを講師に招いたVBセミナー「先輩に学ぶ編」、及びプログラミングと電子工作の基礎を学ぶ「テック編」、その上級となる「ピクトラボでものづくり編」をあわせて91回開催した。○公益財団法人住友電工グループ社会貢献基金大学講座寄付の採択を受け、「IT融合とビッグデータ利活用イノベーション人材(データアントレプレナー)育成講座」を開設し(平成27年から5年間)、カンファレンス(10月31日)と集中講義(11月14日、28日、12月5日、19日)を開催した。○12月4日に開催した知的財産シンポジウム『大学における知的財産の活用』にて、全国の大学に対して行った学内の知的財産と企業ニーズとのマッチングに関する取り組み事例のヒアリングの結果について発表し、大学等からの参加者と意見交換を行った(シンポジウム参加者数87名)。

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31 ○地域産業振興を担う人材育成、地域の産学官連携組織や大学等と連携・協力し、研究開発や人材育成に積極的に取り組む。

○地域の産業振興に関する政策・施策を立案できる、地域の産業振興に関する取組をステークホルダーの理解と協力を得て実行に移すことができる人材の育成を目的とした「地域産業振興講座」を12回実施した。○首都圏産業活性化協会が総合調整機関として採択された地域イノベーション戦略支援プログラム「首都圏西部スマートQOL(Quality of Life)技術開発地域」への実施機関として参画し、スマートQOLに必要なICT及びセンサー技術の研究開発及び人材育成を継続して実施した。

(2) 国際化に関する目標を達成するための措置

① 海外交流協定校等との連携を強化し、本学学生の国際性を涵養するための種々の国際教育プログラムを開発・実施する。また、短期留学生プログラム(JUSST)を促進する。

32 ○学生の海外経験を促すため、海外交流協定校等と連携を図る。 また、優秀な短期留学プログラム生の研究室への受入を促進し、外国人留学生との交流を図る。

○学生の海外経験を促すため、海外交流協定校等と以下の取組を実施した。・北京郵電大学(中国)にて8月に実施したICT国際プロジェクト教育科目集中授業に16名の大学院学生が参加した。また、12月に本学で開催したシンポジウムには北京郵電大学学生11名、本学学生15名が参加した。・キングモンクット工科大学ラカバン校(タイ)、キングモンクット工科大学トンブリ校(タイ)、華南理工大学(中国)、国立高等精密機械工学大学院大学(フランス)、高等機械大学院大学(フランス)と双方向の短期学生交換研修プログラムを実施した。(派遣12名、受入11名)・世界展開力強化事業に採択され、平成27年度分として国立工科大学(メキシコ)から5名の短期留学生を受け入れ(11月30日~12月26日)、同大学へ3名の短期留学生を派遣(2月29日~3月25日)した。・研究を目的とする留学として、カリフォルニア大学バークレイ校(アメリカ)に博士後期課程学生1名を派遣した。・ハルビン工程大学(中国)の学生8名を短期訪問学生として受け入れ、本学の研究活動の視察及び本学学生との交流を行った。また6名の本学学生が短期留学生として、同大学を訪問し、中国語研修に参加した。・英語研修をクイーンズランド大学、ニューカッスル大学、アデレード大学(以上オーストラリア)、アリゾナ州立大学(アメリカ)にて実施し、本学学生計31名が参加した。○国際交流協定をロシア科学アカデミー レベデフ研究所(ロシア)、オルレアン大学(フランス)、カリフォルニア大学バークレイ校(米国)、瀋陽工業大学(中国)、カンピナス州立大学(ブラジル)と新規締結した。

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② 海外交流協定校等とのシンポジウム、ワークショップ等を積極的に実施し、学術交流を促進する。

33 ○海外交流協定校等にて開催する国際シンポジウム等に、教員、学生を参加させ学術交流を促進するとともに、国際連携推進室のURAと国際交流コーディネータが連携して、海外機関との研究交流を促進する。

Ⅱ 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 組織運営の改善に関する目標を達成するための措置

① 経営協議会の意見及び監事、監査法人の監査結果を法人運営の改善に活用、反映させる。

34 ○経営協議会の意見、監事、監査法人の監査結果を踏まえて、役員会を中心に法人運営の改善を図る。

○経営協議会の学外委員からの意見、監事、内部監査室、監査法人の監査結果を、項目ごとに対応状況の確認を行い、法人運営の改善を図った。

② 教員組織を一元化し、大学全体として教育研究活動の活性化に資するよう、常に教員配置の在り方を検証し、柔軟かつ機動的な編制を行う。

35 ○人事活性化大綱及び人事計画策定指針に基づく、適正な教員配置を行う。

○平成27年度人事計画に基づき、適正な人事配置を行った。なお、平成27年度人事計画は追加計画を含め、学術院と教員系人事調整委員会で承認された。

③ テニュアトラック制の導入も含め、望ましい人事制度の実現に向けた検討を行い、実施に移す。

36 ○テニュアトラック制度を計画的に推進する。

○学術院及び教員系人事調整委員会で承認された平成27年度計画に基づき、計画的に10名のテニュアトラック助教を採用している。

○海外交流協定校等との学術交流を促進するため、以下の取組を実施した。・キングモンクット工科大学トンブリ校(タイ)にて、本学及びASEANの大学の教員、学生及び現地企業が研究成果発表を行う国際シンポジウムを6月22日に開催した。(参加者73名)・モスクワ物理工科大学(ロシア)にて、10月19日~26日に、本学教員9名、学生8名が参加する国際ワークショップを開催した。・カリフォルニア大学バークレー校と大学間交流に関する協定締結の調印式を9月25日に行った。・今後の新たな海外拠点の設置に向けてホーチミン科学大学(ベトナム)、モスクワ物理工科大学(ロシア)、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(米国)との連携交流を進めた。・ホーチミン工科大学(ベトナム)との間で総務省アジア・太平洋電気通信共同体(APT)資金による新たな国際共同研究を展開した。○「外国人著名研究者招へい事業」により、米国ウィスコンシン州立大学から著名研究者を8月に招聘し、これを契機として、新たな国際共同研究(アメリカ国立衛生研究所NIH/ウィスコンシン州立大学からの受託研究)の獲得に繋がった。

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④ 学長裁量枠など、学内資源の戦略的・効果的な配分の在り方を検証し、必要な見直しを行う。

37 ○これまでの学内予算の状況を検証し、学長のリーダーシップの下、より戦略的かつ効果的な予算配分を行う。

○平成28年度においては、第3期中期目標の達成に向け、第2期における改革の実績を踏まえ、学長のリーダーシップの下、真に必要なものに精査し、本学の強み・特色を更に発揮するための取組に重点を置いた戦略的かつ効果的な資源配分を行う予算編成方針を作成した上で、予算を編成した。○予算編成においては、大学の更なる機能強化に資する取組に重点を置いた予算配分とするため、担当理事又は予算担当者によるヒアリング等を実施し、事業内容を評価した上でメリハリのある配分を行うと共に、基盤的な教育研究経費については安定的配分に配慮した。○学長裁量経費は、年度中に柔軟かつ機動的に使用する経費(学長戦略経費)と学長が政策的に改革を進める経費(学長改革経費)とに区分し、学長改革経費では、UECビジョン2018を踏まえた機能強化に特に資する事業について学長のリーダーシップにより予算配分を行うこととした。

38 ○学長裁量の人件費枠を活用して、重点強化すべき教育研究分野への戦略的教員配置を行う。

○学長のリーダーシップに基づく戦略的な人事をより一層進めるため、今年度より28名から29名に学長裁量枠を増加させた。○国際交流センターにおいて海外学生交流を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に1名採用した。○フォトニックイノベーション研究センターにおいて、ナノファイバー量子フォトニクスの研究を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に1名採用した。○脳科学ライフサポート研究センターにおいて、脳神経科学及びライフサポートの研究を推進するため、特任教員を平成27年4月1日に2名採用した。○女性限定の公募を行い、先進理工学専攻のテニュアトラック助教を平成28年2月1日に1名採用した。

⑤ 教育研究組織の再編成等を見据え、本学の強みである情報・通信分野を更に強化し、国内外の大学・研究機関との連携の構築を通じ、グローバルかつイノベイティブな人材育成を行うため、第3期中期目標期間中における新しい教育研究組織、教育カリキュラムの整備に向けた調査を行う。

39 ○新しい教育研究組織、教育カリキュラムの整備に向けた調査を実施する。

○本学の強みである情報・通信分野に関連する国内外の大学・研究機関から特色ある教育研究組織や教育カリキュラムの事例を調査し、平成28年度からの機能強化に向けた教育研究組織の改組・再編に活かした。

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⑥ 組織の活性化、教員の意識改革及び優秀な人材の確保につなげるため、人事・給与システムの弾力化に取り組む。特に年俸制については、適切な業績評価体制の構築を前提に、退職金に係る運営費交付金の積算対象となる教員について年俸制導入等に関する計画に基づき促進する。

40 ○人事・給与システムの弾力化の一環として、年俸制導入等に関する計画に基づいて年俸制を実施する。

○年俸制導入等に関する計画に基づき、運営費交付金の積算対象となる教員のうち20名が年俸制に移行した。○平成27年9月までの業績を対象に業績評価を行い、平成28年1月からの年俸額に反映した。○目標達成のため、年俸制後の金額を示しながら、個別に説明を実施しした結果、平成28年4月1日より8名が移行することとなった。

⑦ 40歳未満の優秀な若手教員の活躍の場を全学的に拡大し、教育研究を活性化するため、若手教員の雇用に関する計画に基づき、若手教員を3名採用し、退職金に係る運営費交付金の積算対象となる教員としての雇用を促進する。

41 ○若手教員の雇用に関する計画に基づき、40歳未満の若手教員を採用する。

○若手教員の雇用に関する計画に基づき、40歳未満の若手教員を平成27年度は2名採用し、昨年度に採用した1名を含め、合計で3名の採用を行った。

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⑧ 男女共同参画を推進する組織体制を整備するとともに、具体的な取組方針、計画等を策定し実施する。

42 ◯女性研究者支援室による研究者支援、女子学生・大学院生向けのセミナー等を実施するとともに、ワーク・ライフ・バランスに一層寄与する新たな施策を検討する。 また、附属図書館において、国立女性教育会館と協力し、男女共同参画等の企画展示や図書貸出を実施する。

◯女性研究者支援の啓発や裾野拡大を図るため、シンポジウム1回(12月16日)、ダイバーシティ推進セミナー3回(6月9日、8月4日、11月16日)、女子大学院生・女子学生向けセミナー6回(6月24日、10月6日、10月13日、11月22日、12月21日、2月22日、この内の10月6日は女性研究者のためのリーダーシップ研修と10月13日、11月22日は専攻と共催の女性研究者講演会と同時))、専攻と共催し女性研究者講演会4回(8月1日、10月13日、10月19日、11月22日)を開催、ニュースレター5回(4月1日、7月15日、11月20日、2月3日、3月31日)を発行した。◯2回開催のオープンキャンパスで女性教員研究紹介とともに、第1回(7月19日)は女子高校生等を交えて女子会や女性教員や女子学生が相談に応じる懇談会、第2回(11月22日)は同じく懇談会を開催したほか、女子学生による「物理はおもしろい」を開催した。◯育児・介護女性研究者や配偶者が研究者の男性教員の育児・介護時間に代って研究する研究支援員を、前学期は教員女性8名・男性2名に対し14名、後学期は教員女性7名・男性2名に対し14名配置した。◯女子学生等に本学教員公募をメール通知する公募お知らせサービスで公募を周知した。◯女子大学院メーリングリストを作成し助成金・セミナー等の情報を発信した。◯女性限定公募を行い助教1名を採用した。◯学長裁量経費で女性研究者採用増加促進経費を設け、女性研究者採用の専攻に1名300万円のインセンティブ配分、2名分を実施した。◯ワーク・ライフ・バランスを図るための在宅勤務制度を実施した。◯病児・病後児等の保育支援制度を新設した。◯厚生労働省から次世代育成支援行動計画が認定され、くるみんマークを交付された。◯ホームカミングデー・学会等の乳幼児連れ参加者支援にベビーベッドやおむつ替え台等の設置・貸出及び授乳・休憩部屋を整備した。◯過去3年の博士学位取得者を対象に進路調査を実施した。◯女子学生大学院進学要因を探る卒業・修了予定の全学生(男女共)に対しアンケート調査を実施した。◯教員に女性研究者支援事業の事業評価を問うアンケートを実施した。◯女性研究者研究支援事業に対する外部評価委員会を開催した(2月29日)。

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○これらの活動において、特に研究支援員の配置は特に好評であり配偶者が研究者以外の男性教員からも配置要望がある。またワークライフバランスの観点から在宅勤務制度の実施は特出するものであり、本学独自の病児・病後児等保育支援制度や公的認定のくるみんマーク取得もその一環と言える。女性研究者支援の啓発や裾野拡大として実施したシンポジウムや複数回実施したダイバーシティ推進セミナー・女子大学院生・女子学生向けセミナー及びオープンキャンパスにおける女子学生による女子高校生への「物理はおもしろい」の企画は、その目的を十分に果たしており、計画を上回る成果を上げたものと思慮する。○附属図書館において、国立女性教育会館と協力し、下記の企画展示を行った。展示を行うことによって、男女共同参画に対する見識を広める一助となった。・(期 間)4月から6月 (テーマ)災害、メディア、性暴力、こころ (展示数)100冊 (貸出数) 14冊・(期 間)7月から9月 (テーマ)キャリア・しごと、人間関係、男性論、人権 (展示数)100冊 (貸出数) 10冊・(期 間)10月から12月 (テーマ)キャリア・しごと、性暴力、政治、社会、セクシュアリティ (展示数)100冊 (貸出数) 4冊・(期 間)1月から3月 (テーマ)キャリア・しごと、世代論、男女共同参画、セクシュアリティ (展示数)100冊 (貸出数) 10冊

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2 事務等の効率化・合理化に関する目標を達成するための措置

① 定期的に業務、事務の処理方法、職員の配置及び事務組織の検証を行い、効率的な大学運営を促進する。

43 ○東京多摩地区5大学における事務の共同運営について検討する。

○東京多摩地区5大学間において、物品等(消耗品、備品及び固定資産(土地、建物及び構築物を除く))の再利用を推進するため、情報提供のやり取りを実施した。○平成25年度より開始した東京多摩地区5大学間における資金の共同運用について、平成27年度も引き続き実施した。

② 定期的に全学の情報システムを検証し、統廃合を行うなど、効率的な運用を行う。

44 ○既設の情報システム運用基盤(UECプライベートクラウド)の運用状況を調査し、必要に応じて更新と再配置を行う。

○情報システム運用基盤(UECプライベートクラウド)の運用状況を調査し、仮想マシンレンタルサービスを提供する老朽化の進んだサーバ機器の更新を行った。

Ⅲ 財務内容の改善に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 外部研究資金、寄附金その他の自己収入の増加に関する目標を達成するための措置

各種競争的資金や産学官連携による外部資金及び寄附金等の獲得のため、全学的な取り組みを強化する。

45 ○研究推進機構が中心となり、科学研究費補助金申請時の説明会や事前チェック、外部資金獲得につながる学内競争的資金制度、URAによる外部資金獲得支援など、総合的な外部資金獲得の取組を推進する。

○科研費の獲得のために科研費説明会を9月7日に開催するとともに、学内審査員による研究計画調書の事前チェック、研究計画調書の閲覧サービスなどの支援を行った。また、URAによる科研費の研究計画調書の事前チェックの試行を開始した。○学内の研究支援制度である学内競争的資金「研究活性化支援システム」において、以下の各支援カテゴリーについて公募、選考の上、支援を実施した。〈採択件数〉研究プロジェクト(①若手研究支援:6件、②新任教員研究支援:15件、③科研費獲得支援:3件、④研究集会開催支援:7件、⑤研究拠点形成支援:3件、⑥若手教員の国際会議研究発表等派遣支援:30件、⑦論文投稿支援:23件)、業務改善プロジェクト:4件○URAの業務を、学内研究力の調査、分析や研究プロジェクトの企画など研究企画室が企画提案し実施する「A業務」、リサーチコンシェルジュ制度による研究者からの要請や提案に基づき、申請書作成支援・研究プロジェクト企画支援を実施する「B業務」、国、独法、自治体等の予算、政策等の情報収集と分析を行い、学内へ情報提供するとともに、A業務・B業務の遂行に活用する「C業務」とし、外部資金獲得に向けた支援を実施した。共同研究者発掘・斡旋、競争的研究資金の調査等49件の支援業務を行った。○地域企業等との共同研究について積極的に獲得へと努めた結果、前年度の187百万円から、平成27年度には200百万円に金額が増加した。また、国等との受託研究についても積極的に獲得へと努めた結果、前年度の51件、1,173百万円から、平成27年度には59件、1,658百万円へと件数、金額ともに増加した。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

46 ○企業を対象としたシンポジウム、セミナー等のイベント、研究室紹介冊子OPAL-RING、大学ホームページ等の広報媒体等を通じて、本学の研究成果を広く社会に公開し、国内外の共同研究や受託研究などの機会を増大させる。

○本学の産学官連携の取組みを企業関係者へ紹介するために6月4日に「産学官連携DAY」を開催した(受付者数246名)。○ 先端の研究に携わる講師により、 新の技術情報や製品の開発動向、市場の展望等をテーマにして7月24日に「研究開発セミナー」開催した。○産学官連携センターwebサイトにイベント等のニュースを掲載・周知するとともに、産学官連携を推進している研究室を紹介する研究室紹介誌「OPAL-RING」の 新版Vol.12を9月4日に発行し、本学と関係の深い業界の一部上場企業に配布した他、各種研究成果展開イベントにおいて配布した。また英語版OPAL-RINGのWeb版の拡充を行った。

2 経費の抑制に関する目標を達成するための措置

(2) 人件費以外の経費の削減

業務方法の見直しや省エネルギー策を推進することなどにより、管理的経費を抑制する。

47 ○共同調達、複数年契約、省エネルギー施策の推進等により、継続的に管理的経費の抑制に努める。

○東京多摩地区5大学間における共同調達について、これまで実施してきた液体窒素、リサイクルPPC用紙、蛍光灯、トイレットペーパー、ゴミ袋、パイプ式ファイルを継続的に実施し、管理的経費を削減した。○複数年契約が可能であり、かつ経費の抑制が見込めそうな案件について検討を行ったほか、現在複数年契約しているものについては継続的に実施し、管理的経費を削減した。○「昇降機保全業務」について、平成28年度からも引き続き競争による3年間の複数年契約を実施し、前回の契約より約2,600千円の経費を抑制した。○電力使用量を削減するため、以下の取組を実施し、前年度と比較して調布キャンパスにおける年間使用電力量で205千kwh、電気使用料金で37,000千円の削減が図れた。・講堂客室天井照明、B棟大教室2室及び東35号館111室の全ての照明器具をLED化するとともに、東35号館については屋上面に遮熱コーティングを実施し、照明及び空調に伴う電力使用量を削減した。・夏季及び冬季の節電キャンペーンに加え、年末年始の取組みとして「SETSUDEN WARS 2015-2016」を実施し、調布キャンパス主要建物のうち約7割の建物で前年度と比較して年末年始における消費電力の削減に成功した。○本学における省エネルギー対策等の取組みについてサステイナブルキャンパス推進協議会が実施するサステイナブルキャンパス評価システムでゴールドレートの認定を受けた。

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中期計画

H27No.年度計画

平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

3 資産の運用管理の改善に関する目標を達成するための措置

① 資金の使用状況を適確に把握し、計画的かつ適切な資金運用を行う。

48 ○年間の資金運用計画を策定し、計画的かつ適切な運用に努める。

○平成27年度の年間資金運用計画を策定し、定期預金、金銭信託等による運用を実施した。また、本学単独による資金運用の他、東京多摩地区5国立大学法人間による資金の共同運用についても前年度に引き続き実施した。

② 施設マネジメントの基本方針を見直し、それに基づき施設を有効活用する。

49 ○施設活用の基本方針に基づき、大学全体のスペース配分を見直し、施設の有効活用を行う。 また、施設の機能性、安全性、快適性の確保に努める。

○施設活用調整委員会を8回開催し、居室等返還・使用計画届の審査等を行いスペース配分の見直しを実施した。○スペース配分の基礎資料となる「2015年度施設利用実態調査」を11月に実施し、2月に公表した。また調査結果に基づき、改組に伴う面積配分答申の見直しを3月に実施した。○高所天井の耐震化対策が求められていた講堂及び東35号館111室について耐震改修工事を実施し、これにより本学の耐震化は100%を達成した。○老朽化による電気事故の危険が指摘されていた特別高圧監視盤の改修工事を実施した。○劣化による事故等の危険が指摘されていた西地区テニスコート2面を全面改修した。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

IV 自己点検・評価及び当該状況に係る情報の提供に関する目標を達成するための措置

1 評価の充実に関する目標を達成するための措置

① 多角的な評価基準に基づき、組織評価・個人評価を実施する。

50 ○大学機関別認証評価を受審する。また、教員及び事務職員の人事評

価を実施する。

○大学評価・学位授与機構が実施する大学機関別認証評価を受審し、大学設置基準をはじめ関係法令に適合し、同機構が定める大学評価基準を満たしているとの評価を受けた。○教員については、客観性・公平性のある評価制度の下で個人評価を実施した。評価カテゴリを「教育活動」、「研究活動」、「その他社会貢献等」の3つに大別し、各評価カテゴリにおいて、3~5つの評価項目を設定。評価項目は、「主任指導教員として学位を取得させた博士後期課程学生数」、「著書・査読付学術論文数や外部資金受入額」、「学内外の委員会委員等としての活動状況」などから構成されており、客観的な数値に基づき、評価点数をつけることを可能とした。また、教員を①教育研究担当:博士担当の教授、准教授、講師、②教育研究担当:修士及び学部担当の教授、准教授、講師、③教育研究担当:助教、④教育研究支援系の教員の4つの担当に区分し、各担当ごとに各評価カテゴリが総合評価に占める割合を変えることで、担当業務や職位が異なっても公平な評価となるような仕組みとした。○事務系職員については、平成26年10月~平成27年3月及び平成27年4月~10月のそれぞれの評価期間における業績評価を実施した。

② 評価結果を適切に資源配分・業績評価等に反映させるとともに、組織的な改善勧告を実施することにより、業務改善の取り組みを促進する。

51 ○人事評価を実施し、評価結果に基づき勤勉手当及び昇給並びに年俸制給与の業績額に反映させる。

○教員については、職位や担当ごとに評価項目や評価点を変えた個々の総合評価とした上で、「教育活動」、「研究活動」、「その他社会貢献等」の3つの評価カテゴリに大別し、客観的な数値に基づき、評価点数をつけることが可能となる評価項目を設定した。また、各担当ごとに各評価カテゴリが総合評価に占める割合を変えることで、担当業務や職位が異なっても公平な評価となるような仕組みとすることで、客観性・公平性のある個人評価を実施し、この結果を6月及び12月の勤勉手当に反映させた。○年俸制適用教員については、平成27年9月までの業績を対象に業績評価を行い、平成28年1月からの年俸額に反映した。○事務系職員については、業績評価の結果を考慮し、6月及び12月の勤勉手当に反映させた。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

2 情報公開や情報発信等の推進に関する目標を達成するための措置

教育・研究・社会貢献活動、大学運営に関する情報をWeb等を活用して積極的に学内外へ情報発信する。

52 ○大学ホームページにより、研究成果や教育活動等を積極的に配信するほか、研究に係るトピックス及び英文コンテンツを作成し、海外の研究者へ積極的に配信する。 また、本学の研究大学強化促進事業の取り組みについて、広く国内外に発信するため、紙媒体、ホームページを活用するとともに、各種メディアに広告の掲載を行う。

○本学の教育・研究情報を分かりやすく発信するため、大学案内・UEC WOMAN・電通大どおりなどの広報誌において各ページの情報量を高め、他大学との差別化ができるように工夫し、配付先に関しても戦略的に検討を重ね配付を行った。また、webサイトに関しても、スピーディーかつ配信内容について関係者との連絡をスムーズにし、内容の充実を図った。○新宿駅・吉祥寺駅におけるデジタルサイネージや、大手各社の新聞記事による、改組に伴う教育・研究情報やイベント総合コミュニケーション科学読書コンクール等の情報発信に注力した。また、3月30日に総合コミュニケーション科学読書コンクールの受賞者を本学に招いて授与式を行った。○広報センター主催の講演会を12月2日に開催し、研究を分かりやすく発信することの重要性に関する学内における認識共有を行った。(参加者76名)○研究成果の記者会見を文部科学省の記者会見場での1件を含め4件行い、会見の様子をwebサイトにより動画で配信を行った。また、記者会見の内容を英語で発信するサイト「UEC e-Bulletin」のページを活用して海外に向けた英語版の配信も行った。さらに、海外向けの英語版の大学案内冊子と英語字幕を付けた大学案内動画の制作を行い、冊子は海外でのイベント等で配布し、動画はwebサイトにより発信した。○「UEC e-Bulletin」のページを活用し、 近の研究成果や学内の研究活動の対外広報を行った。12月25日に第8号、3月25日に第9号を掲載し、世界中の多くのジャーナルエディタに発信した。○12月3日に開催した研究大学強化促進事業シンポジウムの開催告知広告を2回行った。また、1月19日にシンポジウムの開催報告を毎日新聞の一面に掲載を行い、雑誌「サンデー毎日」2月7日号にて掲載を行った。また、webサイトにおいてもシンポジウム動画の発信を行った。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

Ⅴ その他業務運営に関する重要目標を達成するためにとるべき措置

1 施設設備の整備・活用等に関する目標を達成するための措置 

① キャンパスマスタープランを定期的に検証するとともに、見直しを行い、当該プランに基づき計画的に施設設備の整備を促進する。

53 ○キャンパスマスタープランに基づき、効率的かつ合理性のある施設設備の計画的整備を行う。

○キャンパスマスタープラン2013に基づき平成28年度概算要求を行った結果、「ライフライン再生(幹線取替等)」が文科省の平成28年度国立大学法人等施設整備実施予定事業(当初予算)として採択された。○キャンパスマスタープラン2013で施設整備の基本方針としてあげている「安全な教育環境の確保」に基づき、高所天井の耐震化対策が求められていた講堂及び東35号館111室について耐震改修工事を実施し、これにより本学の耐震化は100%を達成した。○キャンパスマスタープラン2013で質的向上への戦略的整備としてあげている「機能の集約化と学内共用スペースの確保」に基づき、西食堂の改修において、西地区で不足していた学生ラウンジの整備を行い、施設の集約化とキャンパスアメニティの向上を図った。

② 施設の利用実態を常に把握し、有効活用する。

54 ○施設利用実態調査を行い、利用状況、狭隘状況、老朽化等について点検・評価し、計画的な維持管理、改修等による有効活用を推進する。

○スペース配分の基礎資料となる「2015年度施設利用実態調査」を11月に実施し、2月に公表した。また調査結果に基づき、改組に伴う面積配分答申の見直しを3月に実施した。

③ 役員会を中心に重点分野への戦略的なスペース配分を行う。

55 ○施設活用の基本方針に基づき、大学全体のスペース配分を見直す。

○施設活用調整委員会を8回開催し、居室等返還・使用計画届の審査等を行い、スペース配分の見直しを実施した。○東35号館、西1号館及び西9号館で計5室、143㎡について実験室等として使用できるオープンラボに指定した。また、西1号館302室について、研究推進センターの仮使用を解除し、オープンラボとして使用できるようにした。○スペース配分の基礎資料となる「2015年度施設利用実態調査」を11月に実施し、2月に公表した。また調査結果を基づき、改組に伴う面積配分答申の見直しを3月に実施した。

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平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

2 安全管理に関する目標を達成するための措置

① キャンパスマスタープランに基づき、安全なキャンパス環境の計画的整備を促進する。

56 ○構内の施設点検(安全パトロール等)によるハザードマップに基づき、危険予測箇所の整備を行う。 また、防災関連設備や非構造部材の点検・整備を進める。

○建築基準法及び消防法等に基づく点検の他、施設課職員、保守管理業者による日常点検を実施し、不具合箇所、危険箇所を把握するとともに必要な改修、修理補修を行った。また、労働安全衛生法に基づく作業場の巡視に随行し、不良箇所の改善や避難経路の安全確保を随時行った。○今後の施設整備及び施設修繕等に関する各部局等からの要望を把握するために「施設に対する要望等」の調査を9月に実施し、緊急性のある事項として、劣化による事故等の危険が指摘されていた西地区テニスコート2面を全面改修した。○非構造部材の耐震化対策として、講堂客席と東35号館111室の天井耐震改修工事を実施し、これにより本学の耐震化は100%を達成した。

② 労働安全に関する法令に基づく点検・報告等を確実に実施するとともに、学生、教職員を対象とする各種講習会を計画的に実施する。

57 ○法令に基づく作業環境測定等や学生・教職員を対象とした安全教育講習等を実施するとともに、産業医・衛生管理者による作業場等の巡視業務を遂行する。

○法令に基づく作業環境測定を平成27年9月16日、17日、平成28年2月17日、18日の年2回実施した。○学生・教職員を対象とした安全教育講習等を以下のとおり実施した。・放射線取扱に関する安全講習会(5月8日、受講者数158名(教職員24名、学生134名))・高圧ガス保安講習会(5月22日、受講者数158名(教職員20名、学生138名))・学生・教職員を対象としたAED講習会(11月4日)○衛生管理者による作業場の巡視を毎週1回、産業医による巡視を月1回実施した。

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H27No.年度計画

平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

③ 「毒物及び劇物取締法」等に基づき、化学薬品を適切に保管管理するとともに、不用となった化学薬品を適正に処分する。

58 ◯薬品管理をより確実に行うため講習会を開催するほか、ガラス面のある薬品棚等への飛散防止フィルム貼付による安全対策を行う。

◯薬品管理をより確実に行うため安全・環境保全室薬品管理部門が主導して、次の事業等を実施した。・「薬品管理支援システム講習会」を5月11日に開催し(受講者数106名)、購入・使用等による薬品保有量変化のweb上での管理と安全保持や環境配慮の講習を行った。・ガラス面のある薬品棚等を有するD棟、東1、4、6、8号館、西2、8、11号館の実験室等21室(183箇所、46.92㎡)に対し飛散防止フィルムを貼付する安全対策を実施した。昨年度実施分と合わせ現在関係する研究室等のすべてについて対策を行った。・薬品類の適正管理のため不用物の処分を進め研究設備センターの強酸性廃液1,190kgを7月1日に、学内全域から研究内容の変更で使用見込みがなくなった試薬、廃液、廃油、薬品付着ガラス等の物質をまとめて約2,700kgを3月16日に産業廃棄物処理業者に処分依頼した。(合計して年間排出量約9,800kgの39.7%)・毒物劇物を保有するすべての研究室等(45室)を訪問し現状確認・行政当局の要請通知・意見交換を行い、転倒・流失防止用トレーや張替用毒劇物表示シールの提供、薬品庫の形状に応じた耐震固定等の安全対策を実施した。・東京都毒物劇物立入調査が実施されたが、指摘事項はなかった。(10月30日)

3 法令遵守に関する目標を達成するための措置

① 役員会、内部監査室、監事及び会計監査人相互の連携を密にし、法令遵守体制を常に確保する。

59 ○役員、内部監査室、監事及び会計監査人から成る四者協議会を開催するほか、監事会等の機会を活用して内部監査室、監事及び会計監査人相互の連携を密にし、法令遵守体制を確保する。

○役員、内部監査室、監事及び会計監査人から成る四者協議会を6月及び10月に開催し、また、監事会を4月、9月、12月に開催し、相互の連携を充実させ、法令遵守体制を確保した。

② 学内規程に基づき、教職員に対し、法令遵守に関する継続的周知徹底を行い、更なる意識向上を図る。

60 ○教職員に対し、法令遵守に関する継続的周知徹底を行い、更なる意識向上を図る。 また、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に基づき、研究不正を未然に防止するための体制を整備する。

○ガイドラインに基づき「研究活動に係る不正行為の防止等に関する規程」を改正し4月1日に施行した。○ガイドラインに基づき、倫理教育責任者等の役職の新設や常設の不正防止委員会の設置など研究活動の不正行為防止のための体制を整備した。○ガイドラインに基づく研究倫理教材としてCITI Japan研究倫理e-learningプログラムを導入し、全教職員、学生(卒研着手の学部4年生以上)に対して、受講を義務化したほか、剽窃検知独自性検証ツールiThenticateを導入し、6月期学位申請分の博士論文審査より本ツールを活用した論文チェック体制を導入した。○研究不正を未然に防止するための法令遵守について以下の説明会等で周知徹底した。・日本学術振興会特別研究員学内説明会(4月13日、参加者64名)・新任教員に対する研究支援・産学連携に関する説明会(8月6日、参加者7名)・科学研究費助成事業学内説明会(9月7日、参加者71名)・研究推進課webサイト啓発パンフレット(日本語版,英語版)掲載○12月24日に研究活動不正防止委員会を開催しCITIJapan研究倫理e-learningプログラム受講率の向上、その他不正防止の強化について検討した。○中期目標に基づき法令等を遵守しつつ業務を行い、法人のミッションを有効かつ効率的に果たすため、学長が法人の組織内に整備・運用する仕組みである内部統制の組織を構築し、日常・定時・随時のモニタリングを行った。

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[中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目]

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中期計画

H27No.年度計画

平成27年度計画 自己評価 判断理由(計画の実施状況等)

③ 「電気通信大学における研究費の不正防止等のマニュアル」の不正防止計画等に基づき、研究費の適正な管理を行う。

61 ○教職員に対する周知徹底や計画的な内部監査の実施など、研究費の適正執行のための取り組みを実施する。

○学術院新任教育系職員研修(4月23日実施)、新任教員に対する研究支援・産学連携に関する説明会(8月6日実施)、科学研究費補助金等説明会(9月7日実施)において、公的研究費に係る不正防止のための周知啓発を行った。○CITI Japan研究倫理e-learningプログラムを教職員、大学院学生及び学部4年を対象に履修させることとした。なお、「公的研究費の取り扱い」の教育単元を教職員、博士後期課程学生には必須とする取扱いにした。○取引業者に対する誓約書について、平成26年度実績で提出条件を満たした取引業者から新たに徴取した。〇各回6つの学科等事務室(全33事務室)を対象に10月6日、7日、12月14日、15日の2回、納品検収監査を実施し、適切に納品検収が行われているか調査した。

4 情報セキュリティに関する目標を達成するための措置

④ 本学のネットワーク及びそれに接続されたコンピュータなどの情報システム並びにネットワーク上の情報を保護・管理するため、情報セキュリティに関する基盤整備を進めるとともに、学生及び職員に対する情報セキュリティ教育の体制を整備する。

62 ○学外より監査する監査システムを運用し、情報セキュリティ対策を強化する。 また、学生及び教職員に対して、情報セキュリティポリシーに基づき、情報倫理教育を実施する。

○学外ネットワークから監査する監査システムの運用について、システム管理者への監査結果の送付とフィードバックについて手順を整理し簡素化を行うとともに、監査システムの機器の増強を行うことで情報セキュリティ対策を強化した。○学生及び教職員に対して、情報セキュリティポリシーに基づき、eラーニングシステムにて情報倫理教育を実施した。

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●平成27事業年度の主な取組状況

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中期目標・中期計画は、創立 100 周年を迎える 2018 年に向けて本学が目指すべき大学の姿を示した

「UECビジョン2018~100周年に向けた挑戦~」を基本としている。

【「UECビジョン2018」における使命達成のための五つの目標】

○「総合コミュニケーション科学」に関わる教育研究の世界的拠点を目指す

○国際標準を満たす基礎学力の上に、国際性と倫理観を備え、実践力に富む人材を育てる

○世界から若手研究者が集い、伸び伸びと研究し、そこからユニークな発想が生まれる環境を整える

○国内外の大学や産業界および地域・市民などとの多様な連携と協働により、教育研究の質を高め、

社会に貢献する

○経営の開放性と透明性を高め、学生や職員相互の信頼と士気が高く、社会に信頼される大学を目指

この目標を達成するために、平成27年度において重点的に取り組んだ事例は次のとおりである。

1.教育研究等の質の向上の状況

(1)教育研究組織の改組

拡大役員会の下に設置した「機能強化組織整備本部会議」での検討の結果、機能強化に向けた改革を

更に実行するため、1学部2研究科(情報理工学部、情報理工学研究科及び情報システム学研究科)を

平成28年度から1学域1研究科(情報理工学域、情報理工学研究科)に改組再編することとした。

(2)アドミッションポリシーに基づく特色ある入学者選抜

平成28年4月の改組にあたり、これまでの入試結果等の検証・分析等を踏まえ、一般入試前期日程に

おいて、学部単位での大括り募集による入試および数学重点又は理科重点による配点選択制を導入した。

推薦入試については教育プログラム別の募集による入試を導入した。

(3)学士課程における基礎学力と実践力の育成

実践力の育成を図るため、サークル的活動をする「ロボメカ工房」による体験教育を実施し、ロボメ

カ工房チームが「NHK学生ロボコン2015」でベスト8に入賞し、あわせて特別賞(ナガセ賞)を受賞した。

また、学部3年生、大学院1年生の実践教育科目としてインターンシップを実施し、「国内インター

ンシップ」では学部生49名、大学院生98名が107の国内企業で、「海外インターンシップ」では学部

生9名、大学院生20名が中国、台湾、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、米国の16の企業、

研究機関で履修した。

(4)大学院におけるイノベーティブ博士の養成

①情報理工学研究科では、専門にのみ偏らない幅広い視野を涵養するため、平成27年度後学期に初めて、

東京外国語大学との相互連携協定に基づいた大学院教養教育科目「環太平洋圏の社会と文化」を開講

した。

②平成27年度は「スーパー連携大学院プログラム」開始から5年目になり、企業との共同研究を通じた

博士論文研究による博士学位授与者1名が初めて輩出されるとともに、本プログラムの目的であるア

カデミア分野以外への就職が決定した。

③平成24年度に選定された大学間連携共同教育推進事業では、平成27年度「富山地域フォーラム」を

開催し、地域創成とその要となる社会人学び直しの考え方に焦点を当て、様々な方面から議論し、具

体的なイメージの共有化を図った。

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Page 34: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

(5)教育力の向上

平成27年度前学期授業科目より学生による授業評価のアンケート実施結果のフィードバックについて

は、常勤教員は学内限定でweb により閲覧可能としたことをメールで通知した(非常勤講師は従来通り

郵送で対応)。

(6)教育体制の強化

①e ラーニング化へ向けた取組みとして、大学院教養教育科目を含めた全ての科目について、情報

理工学研究科4専攻に対応する4教室に講義収録システムを設置した。

②実践的コミュニケーション教育推進室では、学生がeラーニングを活用し英語のプレゼンテーシ

ョン能力を向上させる支援として、音素、音節、語を学修するプログラムと句、文、文章を学修

するプログラムとにわけてより効果的な訓練ができる「Sounds of Englishプログラム」を開発

した。このプログラムでは、本学の学部学生が主に英語のプレゼンテーションに使用した語彙か

ら1,000語を選び出し、本学の学生が興味を持って学修できる内容とした。

(7)学生支援の充実

①障害のある学生に対する支援体制を整備するため、学生支援センターに障害学生支援室を設置、障害

学生支援専門部会及び障害学生支援チームを置いたほか、「電気通信大学における障害のある学生へ

の支援に関する基本方針」及び職員の対応を定めた「国立大学法人電気通信大学における障害を理由

とする差別の解消の推進に関する規程」を定め、障害のある学生に対し、具体的な支援を行うための

申請書のフォーマットを作成し、入試の合格者への「入学前相談書」の送付及び在学生への周知を行

った。

②学生メンター制度について、SNS や学食テレビでの放映を用いて周知を行い、後期から試行的に図書

館での出張相談を実施した結果、前年度よりも相談者が増加した。(前年度:前期 39 人、後期 17 人

→今年度:前期119人、後期28人)

③6月1日から学内の建物内の5部屋を学生ラウンジとして9時から21時まで学生に開放した。また、

学内の東地区及び西地区にある2か所の食堂が10月1日にリニューアルオープンしたことを機に、営

業終了後の食堂を学生ラウンジとして開放した(東地区は17時まで、西地区は21時まで)。

(8)研究実施体制の強化

ミッションの再定義において、本学の強みと位置づけられた光科学及び物理学分野の研究力をこれま

で以上に強化し、更に世界の科学技術研究の潮流をリードする次元へと挑戦的に進化させるため、この

分野に関わる学内の教育・研究体制を再構築し、物理学分野に軸足を置く高い力量の研究者を中心とし

た「量子科学研究センター」を設置した。

さらに、光科学および物理学分野の世界的な研究拠点となるべく、レーザー新世代研究センター及び

量子科学研究センターから組織されるコヒーレント光量子科学研究機構を平成 28 年4月1日に設置す

ることを決定した。

(9)産学官連携の促進

①地域企業等との共同研究について積極的に獲得へと努めた結果、前年度の187百万円から、平成27年

度には 200 百万円に金額が増加した。また、国等との受託研究についても積極的に獲得へと努めた結

果、前年度の51件、1,173百万円から、平成27年度には59件、1,658百万円へと件数、金額ともに

増加した。

32

Page 35: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

②本学で初めての寄附講座「IT融合とビッグデータ利活用イノベーション人材(データアントレプレナ

ー)育成講座」を開設し(平成27年から5年間)、カンファレンスと集中講義を開催した。

(10)社会連携・社会貢献

多摩地区の優良中小企業グループ「多摩産業人クラブ」との連携協議会を7月15日に発足した。

(11)国際交流の推進

①「グローバルアライアンスラボの構築によるグローバルリーダー人材育成教育の展開事業」で特任教

員2名を採用し、グローバル・アライアンス・ラボの体制を強化した。

②世界展開力強化事業に採択され、平成27年度分として国立工科大学(メキシコ)から5名の短期留学

生を受け入れ、同大学へ3名の短期留学生を派遣した。

③研究を目的とする留学として、カリフォルニア大学バークレイ校(アメリカ)に博士後期課程学生 1

名を派遣した。また、ハルビン工程大学(中国)の学生8名を短期訪問学生として受け入れ、本学の研

究活動の視察及び本学学生との交流を行ったほか、6名の本学学生が短期留学生として、同大学を訪

問し、中国語研修に参加した。英語研修をクイーンズランド大学、ニューカッスル大学、アデレード

大学(以上オーストラリア)、アリゾナ州立大学(アメリカ)にて実施し、本学学生計31名が参加し

た。

④国際交流協定をロシア科学アカデミー レベデフ研究所(ロシア)、オルレアン大学(フランス)、

カリフォルニア大学バークレイ校(米国)、瀋陽工業大学(中国)、カンピナス州立大学(ブラジル)

と新規締結した。

⑤ホーチミン工科大学(ベトナム)との間で総務省アジア・太平洋電気通信共同体(APT)資金による新

たな国際共同研究を展開した。

⑥「外国人著名研究者招へい事業」により、米国ウィスコンシン州立大学から著名研究者を8月に招聘

し、これを契機として、新たな国際共同研究(アメリカ国立衛生研究所 NIH/ウィスコンシン州立大学

からの受託研究)の獲得に繋がった。

2.業務運営・財務内容等の状況

(1)教育研究組織の見直し

①拡大役員会の下に設置した「機能強化組織整備本部会議」での検討の結果、機能強化に向けた改革を

更に実行するため、1学部2研究科(情報理工学部、情報理工学研究科及び情報システム学研究科)

を平成28年度から1学域1研究科(情報理工学域、情報理工学研究科)に改組再編することとした。

②ミッションの再定義において、本学の強みと位置づけられた光科学及び物理学分野の研究力をこれま

で以上に強化し、更に世界の科学技術研究の潮流をリードする次元へと挑戦的に進化させるため、こ

の分野に関わる学内の教育・研究体制を再構築し、物理学分野に軸足を置く高い力量の研究者を中心

とした「量子科学研究センター」を設置した。

さらに、光科学および物理学分野の世界的な研究拠点となるべく、レーザー新世代研究センター及び

量子科学研究センターから組織されるコヒーレント光量子科学研究機構を平成 28 年4月1日に設置

することを決定した。

(2)柔軟かつ機動的な人事配置を可能とする体制の構築

学長のリーダーシップに基づく戦略的な人事をより一層進めるため、学長裁量枠を 28 名から 29 名

(7.4%)に増加させた。

また、海外学生交流を推進するため「国際交流センター」に特任助教を1名、ナノファイバー量子

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Page 36: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

フォトニクスの研究を推進するため「フォトニックイノベーション研究センター」に特任准教授を1名、

脳神経科学及びライフサポート研究を推進するため「脳科学ライフサポート研究センター」に特任教授

と特任准教授をそれぞれ1名採用し、また、女性限定の公募で「先進理工学専攻」にテニュアトラック

助教を1名採用した。

(3)戦略的予算配分

平成28年度の予算にあたっては、第3期中期目標の達成に向け、第2期における改革の実績を踏まえ、

学長のリーダーシップの下、真に必要なものを精査し、本学の強み・特色を更に発揮するための取組に

重点を置いた戦略的かつ効果的な資源配分を行う予算編成方針を作成した上で、編成した。

予算編成においては、大学の更なる機能強化に資する取組に重点を置いた予算配分とするため、担当

理事又は予算担当者によるヒアリング等を実施し、事業内容を評価した上でメリハリのある配分を行う

と共に、基盤的な教育研究経費については安定的配分に配慮した。

学長裁量経費は、年度中に柔軟かつ機動的に使用する経費(学長戦略経費)と学長が政策的に改革を

進める経費(学長改革経費)とに区分し、学長改革経費では、UECビジョン2018を踏まえた機能強化に

特に資する事業について学長のリーダーシップにより予算配分を行うこととした。

(4)男女共同参画の推進

①女性研究者支援の啓発や裾野拡大を図るため、シンポジウム1回、ダイバーシティ推進セミナー3回、

女子大学院生・女子学生向けセミナー6回、女性研究者講演会4回を開催したほか、ニュースレター

を5回発行した。

②オープンキャンパスにおいて、女子学生による「物理はおもしろい」を開催した。

③ワーク・ライフ・バランスを図るための在宅勤務制度を制定した。

④病児・病後児等の保育支援制度を新設した。

⑤ホームカミングデーや学会等に乳幼児連れで参加する者の利便のため、ベビーベッドやおむつ替え台

等の設置・貸出を行った。また、授乳及び休憩に供する部屋を整備した。

⑥子育てしやすい職場環境の形成に努力したことにより、次世代育成支援に積極的な機関と厚生労働省

から認定され、くるみんマークを交付された。

⑦女性研究者研究支援事業に対する客観的な評価を受けるため学外の3名の有識者を委員とする外部評

価委員会を実施(2月29日)した。

⑧附属図書館において、国立女性教育会館と協力し、キャリア・仕事やセクシュアリティ、男女共同参

画などをテーマに四半期ごとに100冊ずつ企画展示を行い、延べ38冊を貸出した。

(5)業務の効率化・合理化

物品等(消耗品、備品及び固定資産(土地、建物及び構築物を除く))の再利用を推進し、また、平

成25年度より開始した東京多摩地区5大学間における資金の共同運用についても引き続き実施しした。

情報システム運用基盤(UECプライベートクラウド)の運用状況を調査し、老朽化の進んだサーバ機器

の更新を行った。

(6)外部資金の獲得支援

地域企業等との共同研究について積極的に獲得へと努めた結果、前年度の187百万円から、平成27年

度には200百万円に金額が増加した。また、国等との受託研究についても積極的に獲得へと努めた結果、

前年度の51件、1,173百万円から、平成27年度には59件、1,658百万円へと件数、金額ともに増加し

た。

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さらに、URAによる外部資金獲得に向けた支援として、共同研究者発掘・斡旋、競争的研究資金の調査

等49件の支援業務を行ったほか、科研費の研究計画調書の事前チェックの試行を開始した。

(7)管理的経費の抑制

複数年契約が可能であり、かつ経費の抑制が見込めそうな案件について検討を行ったほか、現在複数

年契約しているものについては継続的に実施した。

「昇降機保全業務」の契約について、競争入札による3年間(平成28~30年)の複数年契約を締結し、

前回の契約より約2,600千円の経費を抑制した。

(8)省エネルギー策の推進

電力使用量を削減するため、以下の取組みを実施し、前年度と比較して調布キャンパスにおける年間

使用電力量で205千kwh、電気使用料金で37,000千円を削減した。また、本学における省エネルギー対

策等の取組みについてサステイナブルキャンパス推進協議会が実施するサステイナブルキャンパス評価

システムでゴールドレートの認定を受けた。

①講堂客室天井照明、B棟大教室2室及び東35号館111室の全ての照明器具をLED化するとともに、東

35号館については屋上面に遮熱コーティングを実施し、照明及び空調に伴う電力使用量を削減した。

②夏季及び冬季の節電キャンペーンに加え、年末年始の取組みとして「SETSUDEN WARS 2015-2016」を実

施し、調布キャンパス主要建物のうち約7割の建物で前年度と比較して年末年始における消費電力の

削減に成功した。

(9)適切な評価の実施

①教員及び事務系職員の人事評価について、引き続き適切な評価制度のもと実施した。年俸制適用教員

については、平成 27 年9月までの業績を対象に業績評価を行い、平成 28 年1月からの年俸額に反映

した。

②組織評価について、各評価作業スケジュールに従い、大学評価・学位授与機構が実施する大学機関別

認証評価を受審し、大学設置基準をはじめ関係法令に適合し、同機構が定める大学評価基準を満たし

ているとの評価を受けた。

(10)情報公開・情報発信の推進

①新宿駅につづいて吉祥寺駅へのデジタルサイネージの掲出や、新聞社への教育研究内容等の発信など

情報発信に注力したほか、学内に向けては広報センター主催の講演会を開催し、研究を分かりやすく

発信することの重要性に関する認識共有を図った。

②研究成果等の記者会見の様子をwebサイトにより動画で配信(3件)したほか、英語のwebニュース

レター(UEC e-Bulletin)の発信、記者会見内容の英語での配信、英語版の大学案内冊子や大学案内

動画を制作するなど、積極的に広報を推進した。

(11)計画的な施設設備の整備

「キャンパスマスタープラン2013」に基づき、非構造部材の耐震化対策として講堂客席と東33

号館111室の天井耐震改修を実施し、本学の耐震化は100%を達成した。また、西食堂学生ラウン

ジの改修を実施し、施設の集約とキャンパスアメニティの向上を図った。

(12)安全なキャンパス環境の整備

学生と教職員の合同による防災訓練を11月4日に実施した。対象施設、対象者を拡大したほか、エ

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リアワンセグ放送や ICT を活用した情報伝達訓練を導入し、前年度よりも訓練内容を質的・量的に向

上させた。あわせて、防災に関する連携協定を締結している東京都立調布特別支援学校及び調布市立

第一小学校へエリアワンセグ放送を活用して災害情報を共有する訓練を実施した。

非構造部材の耐震化対策として講堂客席と東33号館111室の天井耐震改修を実施し、本学の耐震化

は 100%を達成したほか、劣化による事故等の危険が指摘されていた西地区テニスコート2面を全面改

修した。

薬品類の安全対策・適性管理のために、ガラス面のある薬品棚等について、飛散防止フィルムを貼付

し、昨年度実施分と合わせ現在関係する研究室等のすべてへの対策を達成するとともに、薬物劇物を

保有する全ての研究室に、転倒・流失防止用トレーや張替用毒劇物表示シールの提供、薬品庫の形状

に応じた耐震固定等の安全対策を実施したほか、学内全域から不要となった試薬、廃液等を合計約

3,890kgを処分した。

(13)監査体制の強化 役員、内部監査室、監事及び会計監査人から成る四者協議会を6月及び10月に開催し、また、監事

会を4月、9月、12 月に開催し、監事と内部監査室との相互の連携を充実させ、法令遵守体制を確保

した。

中期目標に基づき法令等を遵守しつつ業務を行い、法人のミッションを有効かつ効率的に果たすた

め、学長が法人の組織内に整備・運用する仕組みである内部統制の組織を構築し、日常・定時・随時

のモニタリングを行った。

研究不正を未然に防止するための法令遵守について、新任教員説明会や web サイト等で周知徹底し

た。

6つの学科等事務室(全33事務室)を対象に年2回、納品検収監査を実施した。

(14)法令順守に関する取組 ①公的研究費不正使用防止に向けて取り組んだ事項

公的研究費に係る不正防止のため、学術院新任教育系職員研修、新任教員に対する研究支援・産学

連携に関する説明会、科学研究費補助金等説明会において、周知啓発を行った。

CITI Japan研究倫理e-learningプログラムを教職員、大学院学生及び学部4年を対象に履修させる

こととした。なお、「公的研究費の取り扱い」の教育単元を教職員、博士後期課程学生には必須とす

る取扱いにした。

取引業者に対する誓約書について、平成26 年度実績で提出条件を満たした取引業者から新たに徴

取した。

各回6つの学科等事務室(全33事務室)を対象に10月6日、7日、12月14日、15日の2回、納品

検収監査を実施し、適切に納品検収が行われているか調査した。

②研究活動における不正行為防止に向けて取り組んだ事項

ガイドラインに基づき「研究活動に係る不正行為の防止等に関する規程」を改正したほか、倫理

教育責任者等の役職の新設や常設の不正防止委員会の設置など研究活動の不正行為防止のための体

制を整備した。

ガイドラインに基づき「研究活動に係る不正行為の防止等に関する規程」を改正したほか、倫理

教育責任者等の役職の新設や常設の不正防止委員会の設置など研究活動の不正行為防止のための体

制を整備した。

ガイドラインに基づく研究倫理教材としてCITI Japan研究倫理e-learningプログラムを導入し、

全教職員、学生(卒研着手の学部4年生以上)に対して、受講を義務化したほか、剽窃検知独自性検

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証ツールiThenticateを導入し、6月期学位申請分の博士論文審査より本ツールを活用した論文チェ

ック体制を導入した。

研究不正を未然に防止するための法令遵守について、日本学術振興会特別研究員学内説明会、新任

教員に対する研究支援・産学連携に関する説明会、科学研究費助成事業学内説明会、研究推進課web

サイト啓発パンフレット(日本語版,英語版)において周知徹底した。

③個人情報の適切な管理を含む情報セキュリティの向上に向けて取り組んだ事項

学外ネットワークから監査する監査システムの運用について、システム管理者への監査結果の送付

とフィードバックについて手順を整理し簡素化を行うとともに、監査システムの機器の増強を行うこ

とで情報セキュリティ対策を強化した。

学生及び教職員に対して、情報セキュリティポリシーに基づき、eラーニングシステムにて情報倫

理教育を実施した。

④教員等個人宛寄附金の適切な管理に向けて取り組んだ事項

財団等の助成金で教員等個人宛て寄附金の管理について、事後チェックとして半年毎に受入れ状況

を助成財団センターの web サイトを利用して確認することしている。寄附者の意向により教員等個

人に対して寄附された場合、あるいは、教員等個人が寄附を受けその資金をもって本学の施設、設

備等を使用して教育研究を行う場合は、当該教員等が本学に寄附することを「国立大学法人電気通

信大学奨学寄附金取扱規程」で定めている。

37

Page 40: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

●平成27事業年度における国立大学法人評価委員会

の示した「共通の観点」に係る取組状況

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1.業務運営の改善及び効率化

1.1戦略的・効果的な資源配分、業務運営の効率化について

(1)学長裁量の予算、定員・人件費を設定した。

1)学長裁量経費は、これまでの年度中に柔軟かつ機動的に使用する経費(学長戦略経費)に加

え、学長が政策的に改革を進める経費(学長改革経費)とに区分することとし、100,000 千円

から319,606千円に増額した。

①予算額

学長戦略経費 75,000千円

学長改革経費 244,606千円

②配分方法・配分対象

○学長裁量経費 319,606千円

◇学長戦略経費 75,000千円

年度内に柔軟かつ機動的に活用する経費(既存の学長裁量経費)

◇学長改革経費 244,606千円

政策的に改革を進める経費

・特別経費プロジェクトに対するインセンティブ経費 4,000千円

概算要求特別経費プロジェクトの獲得に協力いただいた教員等に対するインセンテ

ィブとして、研究費を配分する

(新規採択事業 教員1,500千円・部局500千円

不採択事業のうち上位2件まで 教員1,000千円)

・学生の海外派遣支援経費 5,000千円

学生の海外派遣を推進するため、海外への渡航経費を助成する。

・事業強化促進費 20,000千円

機能強化の更なる加速を目指し、年度途中に、事業の更なる伸長・発展に取り組む事

業を公募し、予算を戦略的に追加配分する

・女性研究者採用増加促進経費 20,000千円

女性研究者の採用増加を図るため、女性研究者を採用した専攻に1人につき300万円

のインセンティブ経費を配分する

・UECビジョン2018推進経費 195,606千円

UECビジョン2018に基づく戦略的事業を長期的視点で確実かつ計画的に展開するため、

学長の裁量により柔軟に活用する。(事業経費への配分)

2)教員(技術系職員を含む)に係る学長裁量分

標準人数 部局分 学長裁量分

教員 356人 = 331 + 25

技術系職員 37人 = 33 + 4

教育研究系職員 393人 = 364 + 29

1.2外部有識者の積極的活用や監査機能の充実について

(1)学外委員からの意見を法人内で検討し、法人運営の改善に活用した。

○経営協議会の学外委員からの意見を法人運営の改善に活用した主な取組事例

①第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)科学研究費助成事業 応募及び交付内

定状況について

39

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・外部資金の獲得にはURAの働きが非常に重要であるが、採択件数を見る限り、成果がは

っきりと見えていない。個々の研究者の研究力の問題もあるかもしれないが、研究をサ

ポートする部門の役割は大きいので、URAの働きについても注視し、外部資金の獲得

に努めてほしい。

〈対応状況〉

全てのURAは、研究推進機構研究推進センター研究企画室に配置しており、研究力強

化に必要な調査、企画、立案及び研究支援を行っている。

業務内容としては、研究企画室が企画提案し実施する業務(A業務)、研究者からの提

案に基づき実施する業務(B業務)、国、独法、自治体等の予算、政策等の情報収集と分

析業務(C業務)に区分し行っている。

(A業務:研究企画室が企画提案し実施する業務)

・学内研究力の調査、分析、研究戦略策定、学内への意見具申

・研究プロジェクトの企画、研究者への提案

・研究プロジェクトの組織化、研究資金の獲得マネジメント等

(B業務:研究者からの提案に基づき実施する業務)

・リサーチコンシェルジュ制度に基づき、研究者からの要請を受け支援

・申請書作成支援

・研究プロジェクト企画支援(共同研究者発掘・斡旋、競争的研究資金の調査)等

(C業務:国、独法、自治体等の予算、政策等の情報収集と分析業務)

・各URAが多様なバックグラウンドとネットワークを活用し、政策情報、審議会情報、

新規予算情報等を収集し、学内(幹部、関係教員、事務部門等)へ情報提供すると

ともに、A業務・B業務の遂行に活用

平成27年度においては研究プロジェクト企画支援(共同研究者発掘・斡旋、競争的研

究資金の調査)等49件の支援業務を行った。

<平成26年度と平成27年度の受入額の比較>

種 別 平成26年度 平成27年度 対前年比

共 同 研 究 187,964千円 200,543千円 12,579千円

受 託 研 究 1,173,614千円 1,657,238千円 483,624千円

計 1,361,578千円 1,857,781千円 496,203千円

②第80回経営協議会(平成27年10月20日(火)開催)給与等に関する報告について

・フレックスタイム制の導入については、教職員のやる気につながるよう、野放しに行うの

ではなく適切なマネジメントを行ってほしい。

・男女共同参画の問題を考える際には、オランダ等で採用されたワークシェアリングの考え

方を本格的に検討する必要があると考えている。

〈対応状況〉

本学での勤務時間に関する勧告(フレックスタイム制)の対応については、平成 28

年3月17日開催の経営協議会での審議事項「給与法改正及び平成28年4月改組等に伴

う本学職員給与規程等の改正について」の中で、以下のような対応を検討している旨を

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報告している。

「労働基準法においてフレックスタイム制は、始業及び終業の時刻をあらかじめ定め

ず労働者の決定を委ねることを要件としており、国の制度は同法の制度とは異な

る。

近隣国立大学等においても導入については、慎重に調査、検討を行っているところ

で、平成28年4月からの導入を予定している大学はない。

本学においても今後、国の実施状況や他機関の動向をみつつ、制度導入のメリット、

業務運営の影響等を勘案しながら、導入について検討することとしたい。」

③第80回経営協議会(平成27年10月20日(火)開催)環境報告書2015について

・ただ法令に基づいて作成するのではなく、教育研究の一環として取り組んでいるという姿

勢をもっと前面に打ち出してはどうか。学生からのアイデア募集やコンテストなど、教

育と環境をリンクさせて取り組んでいる事をアピールすれば、受験生や保護者に対して

も非常面白いものになるのではないか。

〈対応状況〉

施設課では平成28年度の組織目標の1つとして「環境報告書の掲載内容の見直し」

を掲げており、ご指摘の内容の反映にあたり現在検討を進めている。

④第83回経営協議会(平成28年2月17日(水)開催)平成28年度予算編成方針等につい

・複数年度に渡る財政の骨組みが出来上がっているか不安を感じざるを得ない。ある小さい

部分に焦点を当てて議論するのではなく、将来の財政の骨組み全体を見据えたうえで毎

年修正を加えるべきではないか。

〈対応状況〉

第3期中期目標期間の初年度である平成28年度予算では、中期目標の達成に向けて

新たな一歩を踏み出すため、第2期における改革の実績を踏まえつつ、本学の強み・特

色を更に発揮するための取組に重点を置いた戦略的かつ効果的な予算配分を行うこと

としている。具体的な予算編成に当たっては、これまでの予算配分状況並びに第3期中

期目標期間中の運営費交付金収入、自己収入及び外部資金獲得の予測に基づいた、事項

別予算配分のシミュレーションを行い、長期的予測に基づく予算編成であることを示し

た。

(2)経営協議会の審議状況・運営への活用状況及び関連する情報を公表した。

(3)監事及び内部監査の指摘事項を法人運営の改善に活用した。

○平成26年度監事監査の指摘事項を法人運営の改善に活用した主な取組事例

1)管理運営組織の運営状況について

学長は役員会、拡大役員会、教育研究評議会及び経営協議会等の諸会議を適切に運営してい

る。また、重要事項については全学集会を開催し、教職員に直接、学長の考えを述べ、情報

の共有に努めている。

しかし、このような努力にもかかわらず、執行部の考えが全教職員に十分浸透しているかど

うか危惧する。部局長・評議員等の役職者には適切な役割分担の下に連携・協働し、情報が

学内組織とその構成員全体に伝わるよう努めていただきたい。

41

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学外委員が加わる経営協議会などで、会議資料が膨大な場合は、その要旨を準備するなどの

工夫、また、委員から指摘があったことに対して、大学の考えや対処状況を次回以降の会議

に報告するなどの配慮が必要である。

〈対応状況〉

教職員への情報発信・情報共有を図るため、主要会議の資料や議事録等をHPにアップして

いるほか、教育研究評議会報告として各教授会にも報告している。

また、重要な事柄については、全学集会を開催しており、今年度は「第三期中期目標期間(平

成28年度から33年度)の取組計画 」について、開催したところである。学長、担当理事か

ら直接説明することにより、執行部の考え方を含め、教職員との情報共有を図っているところ

である。なお、全学集会に参加できなかった教職員には、動画と配布資料をHPにアップし対

応している。

今後は主要会議状況を公開しているHPが更新された際に、全教職員に周知していく事を検

討している。

2)中期目標・中期計画及び年度計画の実施状況について

中期目標・中期計画の達成に向け、年2回の進捗状況管理(9月末、12月末)を実施して

おり、平成26年度計画は順調に実行されていることが認められる。

今後、認証評価、第二期中期目標期間評価に向けて、計画的かつ効率的な自己点検・評価の

取り組みを要望する。教員及び評価担当事務職員等の作業負担を軽減しつつ、実効性の高い

内容を期待する。

〈対応状況〉

第2期中期目標期間の各評価(法人評価、認証評価等)については、各評価作業スケジュー

ルに従い、計画的に実施している。

今年度受審中の認証評価にかかる資料の作成にあたっては、教育の成果にかかる自己点検評

価(平成26年度実施)の内容を適宜活用することで、作業負担を軽減した。

今後、第2期中期目標期間の評価資料作成にあたっては、研究活動にかかる自己点検評価(平

成25年度実施)、認証評価の資料等を適宜活用することで、教員及び評価担当事務職員等の

作業負担の軽減に努める。

3)関係法令等に基づく学内諸規程の整備状況について

学校教育法及び国立大学法人法の改正に伴う学内規則等の改定に向けて、早急に取り組み、

迅速に対応できた点は評価する。また、適正な業務運営を実施するために内部統制の構築が

必要とされるが、業務方法書を変更し内部統制システムを整備し、今後、十分に運用される

ことを期待する。

諸規程の制定や改正等については改正履歴をWebに掲載するなどして、教職員に周知され

ている。

〈対応状況〉

内部統制システムについては、業務方法書の変更を行うとともに、「国立大学法人電気通信

大学における内部統制に関する規程」を制定し、内部統制を統括する委員会を拡大役員会とし、

所管する業務に関する内部統制の統括を学長のもと担当理事が行う体制を整備している。

日常業務に置いては、副理事を内部統制推進責任者、事務組織各課及び大学基金事務局を内

部統制推進部門とし、事務組織各課の長及び大学基金事務局統括主幹を内部統制推進部門長に

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命ずることにより、日常の業務が法令及び業務実施手順等に基づき、本学の業務執行に係る決

裁及び経費支出の承認に係る手順が適切に実施されているかの確認を行い内部統制システム

の運用を図っている。

4)広報への取組状況について

①広報活動は着実に前進している。本年度は広報体制を整備し、各担当者の任務と責任が明確

になった。また、大学が作成している広報関係資料の配布先を整理して一覧表を作成し、広

報誌を有効に活用するようになったことは評価できる。しかし、広報に関するインフォメー

ションセンターの設置、大学案内の見直し、大学紹介DVD(和文及び英文)の作成などの

計画が遅れている。今後はグローバル化時代における外国人向けの情報発信に、積極的に取

り組んでいただきたい。

〈対応状況〉

大学の方針で設置を予定していたインフォメーションセンターについては、予算の関係で

当初の計画が遅れており、財務担当者との協議を継続する。

大学案内に関しては、全体的に他大学との差別化ができるように、各ページにおける工夫

を検討し制作の見直しを行った。大学紹介DVDは、昨年度制作に向けた検討を進め、今年度日

本語と英語の字幕付きのDVDを完成した。

外国人向けの情報発信としては、今年度海外で配付できるように英語の大学案内の制作を

行った。

②創立100 周年記念事業に関して、100 周年記念キャンパスが世界の最先端研究拠点となるよ

う、関連部門との連絡を密にした積極的な広報活動を期待する。

〈対応状況〉

創立 100 周年記念事業に関しては、広報センター長が創立100周年記念事業委員会の構

成員になっており、情報の共有はされており、現在まで以下の広報活動を行った。

・100周年記念行事「読書コンクール」の告知作業

・本学Webサイトによる100周年記念行事の紹介

・調布市役所発行の調布市市報への100周年記念事業の記事掲載

・100周年記念ロゴの制作協力

また、100周年キャンパス先端共同研究施設については、毎週開催している100周年キャン

パス先端共同研究施設招致実行委員会において、先端共同研究施設「UECアライアンスセンタ

ー」の魅力について検討等を重ね、紹介するパンフレット第1版を作成した。第1版の配布に

よる反応から更なる魅力の提案に向けて内容の再検討を進めている。

5)教育力の向上及び質の保証に関する体制及び方策について

①大学教育センターでは、教育力の向上及び質の保証に関する取り組みとして、公開授業、F

D講習会、新任教員研修、TA支援プロジェクトなどを実施し、教育方法の改善に努めると

共に、その内容をHPで公開している。さらに、教育課程の体系化、学生の学習時間の確保、

学習成果の可視化、GPAの実質化による進級時の支援などを行ってきた。センターの不断

の努力は教育力の向上に大いに役立っていると評価する。

本年度学内予算として「教育改革・充実活性化支援システム」を新設し、教育力の向上のた

めの新しい教育方法の提案や教育改善の試みを支援している。教育改革に向けての姿勢は評

価できる。

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休退学者数の経年比較・要因分析など、教学関係データの収集・分析を通じて、「教育力の向

上」、「質の保証」という観点から、教育の成果を評価する方法を確立し、改善につなげるこ

とが必要であろう。

〈対応状況〉

教育力の向上及び質の保証に関する取り組みについて、大学教育センターでは、例年、成

績評価分布を作成し、同種の科目間の相関並びに特定科目と「それ以外の科目の評価平均」と

の間の相関を調べ、必要に応じてその結果を当該科目主任に報告し、改善を求めている。また、

公表については、教育推進部門会議で他大学の状況を参考にしつつ、鋭意検討している。なお、

公開授業、FD講習会、新任教員研修、TA講習会など年度計画に計上し、確実に実施している。

教育改革・充実活性化支援システムについては、平成26年度採択されたプロジェクトに対

して、評価の公平性、厳格性の観点から評価委員会において、評価ガイドラインを策定し、こ

れに基づき評価を実施した。また、平成27年度公募においても、選考の公平性、厳格性の観

点から選考ガイドラインを策定し、選考を行った。共に、その結果を大学HPに掲載し、周知

している。

休退学者数の経年比較・要因分析については、平成 21 年度から平成 26 年度までの6年間

の休学者数(資料4-1-1参照)を比較すると、昼間コース、夜間主コースとも減少傾向がみら

れ、休学の最も多い理由は、経済的理由、進路再考(就職予定)、進路再考(他大学受験)の

順である。夜間主コースでも経済的理由が圧倒的に多い。また、退学・除籍者数の傾向を見る

と、昼間コースは、減少傾向が見られる。退学・除籍の理由は進路変更が全体の約 62%を占

めている。休学、退学・除籍数の変動の要因は自然災害、経済情勢等による影響と考えられる

がこれらのデータを基に大学教育センターで分析を行う予定である。

②ライティング・サポート・デスクのように、先輩学生が後輩を教えるような仕組みは非常に

重要であるが、利用者は必ずしも多くない。本システムが学生に十分に浸透しているか検証

し、継続して発展させるよう期待する。

〈対応状況〉

英語論文の添削サポートについては、チューターに対して3回の研修を行っている。また、

相談に来た学生には、自分の英語のレベルが客観的に分かるように評価シートを渡しており、

アンケート結果から、チューターの対応については、高評価である。

今年度より、図書館の広報用Twitterを使って案内をしているが、前学期については、利用

者数は増えなかった。後学期は、大学院の一部の英語の授業にてスタンプラリーを実施し、ラ

イティング・サポート・デスクを利用すると、授業外活動の得点に加算できるシステムを導入

する予定であり、利用者の増加が見込める。

昨年度より、学部1年生を対象とした「キャリア教育基礎」PBLの1コマにおいて、学術情

報サービス係が図書館を活用するためのガイダンスを行っている。これは、学生が、図書館の

有効な利用方法、正確な情報へのアクセス方法等を理解し、将来の論文作成等に役立てること

を目的としている。併せて、ライティング・サポート・デスクの案内も行っている。ガイダン

スを受けた学年の図書貸出数は増えおり、ライティング・サポート・デスクを含めた図書館の

利用の増加を期待する。

③平成28年度から学部・研究科の教育組織を改革する予定であるが、教育力の向上と質の保

証の改善の観点からも監事として注視していく。

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〈対応状況〉

平成28年4月からの改組・改編に向け、学部では情報理工学部教育委員会の他、新たに学

域教育検討小委員会及び類長会議(仮)が、大学院ではIE研究科教育委員会及びIS研究科教

務委員会の他、新たに新専攻長会議(仮)を発足し、年度内の整備に向け、諸課題を整理し、

検討・整備を行っている。

6)危機管理対策について

①全学的な防災訓練の充実や建物の耐震化、避難施設としての機能も持つ体育館の新設など、

災害対策という面では充実してきている。一方で、震災直後に構成員の安否を確認するシス

テムへの登録率は教職員・学生とも60%にも満たない。安否確認システムに構成員全員を登

録させる方法を早急に検討していただきたい。

〈対応状況〉

安否確認システムの登録率向上のため、教職員に対しては以下の取組を行った。平成27

年10月現在、登録率は71.8%である。(平成27年2月期66.9%)

・平成27年9月、10月に登録が完了していない職員に個別に連絡をし、登録を促した。

・10月5日に全教職員宛てに安否確認システムへの登録を依頼するメールを送信した。その際

に、組織別の登録率を資料として公開した。

・登録が困難な職員から依頼があれば担当者が代わって登録するサービスを開始し、職員に周知

した。

・これまでシステムに対応するインターネットブラウザがInternet Exploreに限定されており、

登録にあたって障害となっていたが、その他にGoogle Chrome, Firefox, Safari等複数の利

用が可能となり、このことを職員に周知した。

・携帯端末の迷惑メール防止設定を解除するための操作マニュアルを更新し職員に周知した。

また、同システムへの学生の登録率を向上させるため、未登録の学生に対し11月に実施

する防災訓練までに登録を行うようメールで2度連絡した。その結果、連絡前より約 4.5%

(200人)登録者が増加したが、まだ十分な登録率とはなっていない。平成28年度入学者か

らは、学務情報システムに学生が登録したメールアドレスを安否確認システムに取り込んで登

録手続きを行うことを検討している。学生には入学時にその旨周知を行う。

②最近、情報ネットワーク管理に関して、他大学では同種のインシデントが繰り返し発生して

おり、本学でも対策が急務である。教職員・学生に対する研修をはじめとする未然防止策の

徹底はもちろんのこと、e-キャンパスモデル大学を目指す本学としては、未然防止という受

け身の姿勢にとどまらず、外部からの攻撃などの悪質な事案にも対応しうる世の規範となる

先導的ネットワークシステムを構築すべき使命を担っていることを自覚していただきたい。

〈対応状況〉

インシデントの未然防止策として、昨年度と同様、情報倫理教育の e ラーニング教材

(INFOSS)により、教職員及び学生に対する教育研修を行った。また、昨年度に作成した学外

とのアクセスが可能であるグローバルIPアドレスの台帳を更新し、今年度もこの台帳をもと

に学内のネットワーク機器の設定に不備がないか監査を進めている。

新たな取り組みとして、日本年金機構の個人情報流出事件に代表される標的型メールの対策

に、メールに実行型ファイルが添付されている場合、全学のメールゲートウェイで削除するよ

う設定した。現在、高度標的型攻撃(メール型・Web型)の対策として、攻撃状況を検知、遮

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断及び追跡できるシステムの導入を検討中である。また、本学から学外へスパムメールを送信

するインシデントが複数回発生したことから、メールサーバの運用について、全学メールにお

いて情報基盤センターから各メールサーバ管理者に対し適切なセキュリティ対策を行うよう

指導し、万が一脆弱性が存在するままにサーバの運用を行った場合は、学外との通信を遮断す

ることとした。

③今後、重要度を増す産学連携や大学発ベンチャー企業の育成を進めるに際し、知財、ソフト

ウェア、役務などの取引や管理運用体制の見直しと充実も、リスク管理の重要な項目である。

また、グローバル化に伴い、国際間の機密情報漏えい防止策の見直しと、新たな対策を検討

する時期に来ていることも認識しなければならない。

〈対応状況〉

産学連携先企業との関係については利益相反マネジメント委員会での自己申告と兼業申請

の突き合せによる管理体制を構築しているが、大学発ベンチャーには大学との取引契約には事

前に相談を行うよう指導することにした。また、大学発ベンチャー企業との知的財産ライセン

スによるリスク管理関係については産学官連携センターベンチャー支援部門のインキュベー

ション・マネジメント担当教員と知的財産部門の知的財産マネージャーとがより連携して情報

交換を行うようにした。

大学発ベンチャー認定企業の経営破たんを受け、学内インキュベーション施設に活動拠点

を置く企業の経営状況を適宜詳細に把握できるよう産学官連携センターベンチャー支援部門

のインキュベーション・マネジメント担当の教員がインキュベーション施設に常駐する時間を

設けコミュニケーションをより図るようにした。また、学外に活動拠点を置く認定企業に対す

る経営状況の把握をより強制力を持って行えるよう、認定の期限導入及び取消し要件の設定に

ついて検討を進めている。

○平成26年度内部監査の指摘事項を法人運営の改善に活用した主な取組事例

1)年度計画(平成26年度)等の実施状況について

①機能強化に向けた改革を既有資源の再配置や組織改編も視野に入れて迅速に検討するため、

「機能強化組織整備本部」が拡大役員会の下に設置され、学部、研究科の改組計画が進捗し

ているところであるが、引き続き改組の実現に向けて推進していくことを期待する。

〈対応状況〉

機能強化組織整備本部で検討し、学内で意思決定された、学部、研究科の改組計画に基づき、

平成28年度から「情報理工学域」及び「情報理工学研究科」を開始することとなった

改組に向けての準備として、各課に関係する検討事項の提出を求め、各課題の工程表をとり

まとめた。改組に係る諸課題の検討のために類長会議(仮)及び新専攻長会議(仮)を設置し

た。各類長(仮)、新専攻長(仮)等の構成員のほか、関係各課からも陪席を得て、諸課題の

検討を行った。主な審議事項としては以下のとおりである。

・平成28年4月就任予定の大学院情報理工学研究科長等の選考方法について

・平成28年4月以降における、学科長等の名称、兼務関係について

・改組に伴う規程改正について

・平成28年度教育研究基盤経費の配分について

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・推薦入試実施方法の確認について

・改組後の学域昼間コースから先端工学基礎課程への転入について

また、改組後に向けた類体制の準備のため平成27年度中に類事務室の整備が必要との要望

を受け、11 月初頭から各類の類事務室を立ち上げた。また、改組後の専攻事務室の体制につ

いて検討を行い、平成28年度専攻事務業務への移行が円滑になされるよう配慮した。

②大学運営における学長のリーダーシップの確立等のガバナンス改革を促進するため、学校教

育法及び国立大学法人法等の一部改正が行われ、本学においても、それに合わせ多くの規程

が整備されたところであるが、実質的な運用が行われるよう注視する。

〈対応状況〉

教授会と学長等との関係を明確化させるため、学術院規程や各学部・研究科教授会規程を改

正し、規程に基づき各教授会等適切に運営している。

学長選考会議規程を改正し、学長の業績評価を毎年度終了毎に行うこととし、平成26年4

月1日~平成27年9月30日までを評価期間とする学長業績評価を行った。また、学長選考

の透明化を図るため、学長選考基準等の検討を行った。

経営協議会規程を改正し、規程に基づき、経営協議会の学外委員を過半数(学外委員8名、

学内委員7名)とした。

③「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」及び「研究機関における公

的研究費の管理・監査のガイドライン」の改正を受け、本学においても研究不正及び研究費

の不正使用防止の規定やマニュアル等が整備されたところである。今後の不正防止の取組に

期待する。

〈対応状況〉

(研究費不正使用防止の取組)

学術院新任教育系職員研修(4月 23 日実施)、新任教員に対する研究支援・産学連携に関

する説明会(8月6日実施)、科学研究費補助金等説明会(9月7日実施)において、公的研究費

に係る不正防止のための周知啓発を行った。

CITI Japan研究倫理e-learningプログラムを教職員、大学院学生及び学部4年を対象に履

修させることとした。なお、「公的研究費の取り扱い」の教育単元を教職員、博士後期課程学

生には必須とする取扱いにした。

取引業者に対する誓約書について、平成26 年度実績で提出条件を満たした取引業者から新

たに徴取した。

各回6つの学科等事務室(全33事務室)を対象に納品検収監査(10月6日-7日、12月14日

-15日)を実施し、適切に納品検収が行われているか調査した。

(研究不正防止の取組)

ガイドラインに基づき「研究活動に係る不正行為の防止等に関する規程」を改正し4月1日

に施行した。ガイドラインに基づく研究倫理教材として CITI Japan 研究倫理 e-learning プ

ログラムを導入し受講を開始した。

研究不正を未然に防止するための体制を周知するため以下の説明会等で説明した。

○日本学術振興会特別研究員学内説明会(4月13 日、参加者64 名)

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Page 50: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

○新任教員に対する研究支援・産学連携に関する説明会(8月6日、参加者7名)

○科学研究費助成事業学内説明会(9月7日、参加者71 名)

○研究推進課ホームページ啓発パンフレット(日本語版,英語版)掲載

○12月24日に研究活動不正防止委員会を開催しCITI Japan 研究倫理e-learning プロ

グラム受講率の向上、その他不正防止の強化について検討した。

(4)経営協議会において、法令(国立大学法人法第20条第4項)で規定されている審議事項の審

議を行った。

○どの審議事項がいつ開催の経営協議会で審議されたかが確認できる整理表

①中期目標についての意見に関する事項のうち、国立大学法人の経営に関するもの

第81回経営協議会(平成27年12月17日(木)開催)

国立大学法人等の中期目標についての意見(原案)及び中期計画案について(審議)

②中期計画に関する事項のうち、国立大学法人の経営に関するもの

第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)

第3期中期目標・中期計画について(審議)

第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)

平成26事業年度に係る業務の実績報告書について(審議)

第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)

国立大学法人電気通信大学の中期目標を達成するための計画(中期計画)の変更の認可

について(報告)

③年度計画に関する事項のうち、国立大学法人の経営に関するもの

第84回経営協議会(平成28年3月17日(木)開催)

平成28年度年度計画について(審議)

④経営に係る重要な規則の制定又は改廃に関する事項(学則、会計規程、役員報酬規程、職員

の給与及び退職手当の支給基準など)

第77回経営協議会(平成27年4月16日(木)開催)

規定の一部改正について(独立行政法人通則法等の改正関係)(審議)

・国立大学法人電気通信大学職員の初任給、昇格、昇給等に関する細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員出向規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員退職手当規程の一部改正

第80回臨時経営協議会(平成27年10月20日(火)開催)

規定の一部改正について(職員給与規程)(報告)

・国立大学法人電気通信大学職員給与規程の一部改正

第83回経営協議会(平成28年2月17日(水)開催)

給与法改正等に伴う本学職員給与規程等の制定について(審議)

・国立大学法人電気通信大学役員報酬規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員給与規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員育児休業等規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員の初任給、昇格、昇給等に関する細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学本給の調整額支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学初任給調整手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学期末手当及び勤勉手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学再雇用職員就業規則の一部改正

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Page 51: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

第84回経営協議会(平成28年3月17日(木)開催)

給与法改正等に伴う本学職員給与規程等の制定について(審議)

・国立大学法人電気通信大学役員報酬規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員給与規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員育児休業規程の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員の初任給、昇格、昇給等に関する細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学本給の調整額支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学初任給調整手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学期末手当及び勤勉手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学管理職手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学期末手当及び勤勉手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学単身赴任手当支給細則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学再雇用職員就業規則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学職員退職規程の一部改正

規定等の一部改正について(学則及び組織規則)(報告)

・国立大学法人電気通信大学学則の一部改正

・国立大学法人電気通信大学組織規則の一部改正

⑤翌年度予算

第79回経営協議会(平成27年7月10日(金)~17日(金)開催)

平成28年度概算要求(案)について(審議)

第84回経営協議会(平成28年3月17日(木)開催)

平成28年度学内予算及び予算案について(審議)

⑥前年度決算

第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)

平成26年度決算(案)について(審議)

⑦組織及び運営の状況について自ら行う点検及び評価に関する事項(自己点検・評価のうち、

組織及び運営の状況に関する事項など)

第78回経営協議会(平成27年6月18日(木)開催)

・平成26事業年度に係る業務の実績報告書について(審議)

・平成26年度自己点検・評価報告書(年度計画の実施状況)について(審議)

2.財務内容の改善

2.1財務内容の改善・充実について

(1)資金の適切な運用を行い、その運用益を教育研究の充実や学生支援等に結びつけた。

1)資金運用計画

資金運用計画に基づき、授業料等の自己収入や外部資金などの余裕資金により、大口定期預

金や金銭信託等の購入による運用を実施している。

①本学単独運用 運用金額 期間・種別・財源

2億円 H27.5.14~H27.6.19 大口定期預金 自己収入等 1億5千万円 H27.8.6~H27.10.26 大口定期預金 科学研究費補助金 3億円 H27.2.20~H27.5.20 金銭信託 奨学寄附金 5億円 H27.5.20~H27.8.20 金銭信託 奨学寄附金 5億円 H27.8.20~H27.11.20 金銭信託 奨学寄附金 5億円 H27.11.20~H28.2.19 金銭信託 奨学寄附金

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Page 52: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

②東京多摩地区5国立大学法人資金共同運用

運用金額 期間・種別・財源 3億円 H27.7.10~H27.9.15 大口定期預金 運営費交付金・自己収入等 2億円 H27.10.9~H27.12.7 譲渡性預金 運営費交付金・自己収入等 5億円 H28.1.15~H28.3.10 譲渡性預金 運営費交付金・自己収入等

2)運用益の活用状況

平成27年度における運用益の額(現金ベース)及び活用状況は以下のとおりである。

①奨学寄附金による運用益

(金 額)784,821円

(活用状況)「間接経費等の活用方針」に基づき、学長の判断により国際交流推進のための国

際交流経費及び学術研究経費、補助職員の雇用等の管理事務経費などに使用し

ている。

②その他の経費による運用益

(金 額)197,963円

(活用状況)年度途中の学内補正予算財源に充当することにより、教育研究環境の整備など、

教育研究の質の向上のために活用している。

(2)財務情報の分析を行い、その分析結果を大学運営の改善に活用した。

1)財務情報の分析

財務指標に基づく経年比較、学内予算編成の推移の整理など、財務情報分析を行っている。

2)財務情報分析の活用状況

毎年大学改革促進係数1%減による運営費交付金削減の影響や人件費総額が年々増加し人件

費率が上昇していることから、物件費への配分額が減少している。

このような財務状況を踏まえ、学長のリーダーシップによる機能強化に資する事業等に対し

て戦略的な重点配分の実施や教育研究に必要な教育研究基盤経費の安定的配分に配慮した。

①学長リーダーシップによる戦略的事業展開のための重点施策の実施

・学長戦略経費(年度中に柔軟かつ機動的に使用する経費)

・学長改革経費(政策的に改革を進める経費)

UECビジョン2018推進経費

※UECビジョン2018に基づく戦略的事業を確実かつ計画的に展開していくため、機

能強化に資する事業に対して配分を行う。

②基盤的教育研究経費の確保

運営費交付金削減等の影響を踏まえ、過去の予算執行状況等の分析を行い、真に必要なもの

に精査したうえ財源を確保した。予算編成方針の策定に当たっては、教育研究に最低限必要と

なる基盤的経費については、安定的な予算配分を実施するため前年度と同額を確保した。

③既定経費の見直し

運営費交付金の削減等の状況を踏まえ、過去の予算執行状況の分析を行い、大学の更なる機

能強化に資する取組に重点を置いた予算配分とするため、担当理事又は予算担当者によるヒア

リング等を実施し、事業内容を評価した上で既定経費や予算配分の見直しを図り、メリハリの

ある配分を行った。

④一般管理経費の削減

上記既定経費の見直しに伴い、一般管理経費についても平成28年度予算の編成に当たって、

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Page 53: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

過去の執行状況及び更なる業務の効率化を踏まえた所要額の精査を行い、対前年度比42,299

千円減(同6.4%減)の削減を図った。

⑤外部資金の獲得への反映

過去の外部資金獲得の状況を分析し、更なる外部資金獲得に向けた学内競争的資金制度を運用

している。

外部資金獲得に向け、研究・教育それぞれにおいて重点的に支援体制を強化するため、若手研

究者の研究プロジェクト等に対して助成を行うことを目的とした「研究活性化支援システム」と

して20,500千円を配分した。

また、教育や社会貢献に対する取組への支援を充実し、学内の教育支援体制を強化することを

目的とした「教育改革・充実活性化支援システム」として1,500千円を配分した。

(3)随意契約に係る情報公開等を通じて契約の適正化を図った。

3.自己点検・評価及び情報提供

3.1中期計画・年度計画の進捗管理、自己点検・評価の着実な取組及びその結果の法人運営への活

用について

(1)第2期中期計画、年度計画(平成26年度)及び共通の観点に係る実施状況について、以下の

とおり年3回、調査を実施し、この結果を拡大役員会等に報告を行った。

≪進捗状況調査の実施状況≫

平成27年 9月 7日 年度計画(平成27年度)の進捗状況調査(1回目)を実施

平成27年11月11日 拡大役員会に報告

平成27年12月10日 年度計画(平成27年度)の進捗状況調査(2回目)を実施

平成28年 2月 3日 拡大役員会に報告

平成28年 3月 4日 実績報告書(平成27年度)の作成 (3回目調査)

平成28年 5月 拡大役員会、教育研究評議会 討議事項

平成28年 6月 拡大役員会、教育研究評議会、役員会で審議

(2)自己点検・評価を着実に取組み、法人運営への活用を図った。

○自己点検・評価の着実な取組状況及び法人運営への活用状況について

評価に関する企画、自己点検・評価、外部評価の実施、第三者評価等の対応ならびに評価結

果を有効活用する諸施策の策定を行う組織として評価室を置くとともに、評価規程を定め、評

価の種類、対象や評価組織としての学長、理事及び評価室等の役割・責任を明確化し評価の体

制を整えている。

国立大学法人評価委員会に提出する実績報告書のベースとなる、中期計画・年度計画の達成

状況に係る自己点検・評価を実施するほか、教員基本データベースシステムを構築し教員が自

己の活動状況を入力し、これに基づき年1回、教員の自己点検・評価及び教員個人評価を行っ

ている。この教員基本データベースへの入力データ、教員の自己点検・評価及び教員個人評価

の結果は勤勉手当、優秀教員賞の選考に反映させている。

3.2情報公開の促進について

年次更新が必要となる情報について担当課等に最新情報を照会し、公開ページを作成した。

学校教育法施行規則の改正による教育研究活動等の状況についての情報を大学ホームページに

より公表した。

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Page 54: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

研究成果の記者会見を文部科学省の記者会見場での1件を含め4件行い、会見の様子をwebサ

イトにより動画で配信を行った。また、記者会見の内容を英語で発信するサイト「UEC e-Bulletin」

のページを活用して海外に向けた英語版の配信も行った。さらに、海外向けの英語版の大学案内

冊子と英語字幕を付けた大学案内動画の制作を行い、冊子は海外でのイベント等で配布し、動画

はwebサイトにより発信した。

4.その他の業務運営

4.1法令遵守(コンプライアンス)及び危機管理体制の確保について

(1)法令遵守(コンプライアンス)に関する体制・規程等を適切に整備・運用した。

○法令遵守に関する体制及び規程等の整備・運用状況

①国立大学法人電気通信大学コンプライアンス規程を制定し、役職員の責務、コンプライアン

スの推進体制等について定めている。また、国立大学法人電気通信大学公益通報者保護規程

において公益通報者の保護、通報に対する処置について定めている。

②監事と内部監査室の連携の下で業務監査、会計監査を適正に実施するほか、役員、会計監査

人、監事、内部監査室による四者協議会を開催するなど、役員会、内部監査室、監事及び会

計監査人相互連携の下で、法令遵守体制を確保した。

③公的研究費の適正な管理と効率的な使用に向けた対応や不正の防止対策として講ずるべき必

要な事項を体系的に整理した「電気通信大学における公的研究費の不正防止等のための対応

マニュアル」を策定しホームページに掲載しているほか、科研費の説明会、新任教員研修会

をはじめとする学内各種会議等において、公的研究費に係る不正防止のための周知啓発を実

施した。

(2)災害、事件・事故等に関する危機管理の体制・規程等を適切に整備・運用した。

○災害、事件・事故等の危機管理に関する体制及び規定等の整備・運用状況

①危機管理の対象となる事象や、危機管理委員会及び危機対策本部の設置等について定めた国

立大学法人電気通信大学危機管理規程を整備するとともに、重大な事象が発生した場合の対

応について定めた国立大学法人電気通信大学危機管理基本マニュアルを作成し、職員への周

知を図っている。

②平成27年11月4日に学生と教職員の合同による防災訓練を実施した。実施にあたっては以

下の目標を掲げ、前年度よりも訓練内容を質的・量的に向上させた。

・対象施設、対象者の拡大

・役職者、各班の役割を明確化

・状況に応じて適切な行動をとる

・はしご車による救助訓練(調布消防署協力)

・エリアワンセグ放送やICTを活用した情報伝達訓練を導入

⑤本学、東京都立調布特別支援学校、及び調布市立第一小学校との間で、防災活動、防災教育、

及び地域防災に関して連携を図ることを目的とした、防災に関する連携協定を平成25 年 11

月13日に締結した。このことを受けて、連携の具体の方策を年3回を目安に話し合うことと

した三校協議については、平成28年3月10日に、三校に加え調布市防災担当者の出席も得

て、連絡会を開催した。同連絡会では、今年度、三校協働で実施したエリアワンセグ放送に

よる災害情報を共有する訓練等や三校のそれぞれの防災活動について報告があったほか、来

年度の三校協働の活動として、調布市シェイクアウト訓練の場を活用して、三校間緊急連絡

網による災害時連絡訓練の実施を検討することとなった。

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Page 55: 自己点検・評価報告書 (年度計画の実施状況) 平成27年度 · [中期計画項目数:51項目] [年度計画項目数:62項目] No. 中期 計画 中期計画

○薬品管理に関する体制及び規定等の整備・運用状況

毒物・劇物の適正な管理のため、「電気通信大学毒物及び劇物管理規程」を定めるとともに、

取り扱いについて具体的な事項を定める「電気通信大学毒物及び劇物取扱細則」を制定してい

る。

また、化学薬品の一元的な管理を行うため平成22年度から「薬品管理支援システム」を導入

し、薬品の入庫・使用・在庫量をWeb上で管理している。

平成27年5月、薬品を保有する研究室を対象に「薬品管理支援システム」の利用について、

安全・環境保全室薬品管理部門において講習会を実施した。

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