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(第 4 版)

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

2

目次

1. 金属拡底式アンカーシステムについて………………………………………………………………3

1.1. 概要………………………………………………………………………………………………3

1.2. 特長………………………………………………………………………………………………4

1.3. 固着原理…………………………………………………………………………………………5

1.4. ANZEX ボルトの構成と材質……………………………………………………………………6

1.5. ANZEX ボルトの仕様(設計・施工データ)………………………………………………………9

1.5.1. AZ46 シリーズ………………………………………………………………………………9

1.5.2. AZ88 シリーズ………………………………………………………………………………10

1.5.3. AZA4 シリーズ……………………………………………………………………………11

2. アンカーボルト施工…………………………………………………………………………………12

2.1. 施工工具………………………………………………………………………………………12

2.1.1. 施工工具の概要……………………………………………………………………………13

2.1.2. ストッパー付下穴用ビット…………………………………………………………………13

2.1.3. 拡底用カッター……………………………………………………………………………13

2.1.4. アンカーボルトの施工確認シート…………………………………………………………14

2.2. 施工手順…………………………………………………………………………………………15

① 準備……………………………………………………………………………………………15

② 垂直吸塵ガイドの取付け………………………………………………………………………15

③ 下穴穿孔……………………………………………………………………………………… 15

③-1 準備…………………………………………………………………………………………… 15

③-2 穿孔………………………………………………………………………………………… 16

④ 下穴清掃…………………………………………………………………………………………16

⑤ 穿孔深さ・垂直度確認…………………………………………………………………………16

⑥ 拡底………………………………………………………………………………………………17

⑥-1 準備……………………………………………………………………………………………17

⑥-2 拡底……………………………………………………………………………………………19

⑥-3 拡底カッター取出し……………………………………………………………………………20

⑦ 拡底穴清掃………………………………………………………………………………………20

⑧ 拡底確認…………………………………………………………………………………………21

⑨ アンカー打ち込み………………………………………………………………………………22

⑩ ナット締め付け……………………………………………………………………………………23

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

3

1. 金属拡底式アンカーシステムについて

1.1. 概要

施工されたアンカーの信頼性を確保するためには、アンカーボルトの固着性能だけでなく、確実に施

工されることが肝要である。それらの観点から、ミヤナガ金属拡底式アンカーシステム ANZEX は、

ANZEX ボルトと、その専用施工ツールからなる一貫システムとして構成されている。(図 1-1)

通常のストレート穴(以下、下穴)を穿孔した後、専用の拡底ツール(拡底用カッター)を使用して下穴

の底部付近に拡底部を設け、その拡底部に、ANZEX ボルトのスリーブ拡張部を拡張させ、機械的にコ

ンクリートに固着(メカニカルインターロック)させる、あと施工アンカーシステムである。

また、専用の施工ツール群を使用することにより、確実に施工されたことを目視確認できるので、施

工されたアンカーの信頼性が向上する。

図 1-1 金属拡底式アンカーシステム

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

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1.2. 特長

� ボルトは拡底された穴に、機械的に固着するので、ボルトに作用する引張力はコンクリートに対し

て摩擦力や付着力でなく、支圧力で確実に伝達される。

� アンカー拡張部が、コンクリートの拡底部に入り込んで固着するため、コンクリートのひび割れに

対して固着能力の低下が少ない。(先付けの頭付きアンカーボルトと同じような性能を示す。)

� あらかじめ下穴に形成された拡底円錐部にアンカーを挿入するため、母材にストレスを与えない。

このため、金属拡張アンカーと比較して、アンカー間隔、へりあき距離が短く取ることができる。

� 下穴への拡底施工は、専用の拡底用カッターを使用して短時間で完了することができる。

� 拡底用カッターは、施工者自身が拡底完了を目視で確認できるよう、設計されている。

� 拡底用カッターの刃先部分(カッターブレード)は消耗品として、簡単に交換可能である。

� アンカー施工の各工程で目視チェックできるように、下穴用ビット、拡底用カッター、アンカーボル

トがシステムとして設計されているため、埋込長不足、拡底不足等が起こらず、信頼性の高い施

工が出来る。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

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1.3. 固着原理

ANZEX ボルトに作用する引張荷重は、ANZEX ボルトのスリーブ拡張部から、コンクリートの拡底円錐

面への支圧力により母材のコンクリートへ伝達される。(図 1-2)拡底用錐面の面積は支圧力に耐えら

れるように十分にあるので、ボルト破断に至るアンカー設計が可能となる。

図 1-2 ANZEX ボルトの固着原理

ANZEX ボルトは、用途に応じて、AZ46(普通鋼ボルト)、AZ88(高強度鋼ボルト)、AZA4(ステンレ

ス鋼ボルト)の3つのシリーズがある。ボルト径 M12~M24 の雄ねじを標準としている。ニーズにより、

ボルトサイズの変更や雌ねじ仕様も、別途設計可能である。ANZEX ボルトはコニカルボルト、エクスパ

ンダースリーブ、ワッシャー、ナット、保護ネット、樹脂リングで構成されている。

下穴はストッパー付の超硬ドリルビット(下穴用ビット)でハンマー電動機を用いて穿孔するため、規

定の穴径、穿孔深さを確保できる。拡底部は下穴をガイドに拡底専用ドリルビット(拡底用カッター)を

用いて規定の位置に、規定の角度、拡底幅で拡底される。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

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1.4. ANZEX ボルトの構成と材質

ANZEX ボルトは、①コニカルボルト、②エクスパンダースリーブ、③ワッシャー、④ナット(緩み止め)、

⑤保護ネット、⑥樹脂リングの部品から構成される。(図 1-3 ANZEX ボルトの構成部品)

それぞれの構成部品の仕様についてはボルトの強度区分に応じて3シリーズに分かれる。

� AZ46 シリーズ:表 1.4-1

� AZ88 シリーズ:表 1.4-2

� AZA4 シリーズ:表 1.4-3

図 1-3 ANZEX ボルトの構成部品

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

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表 1.4-1.AZ46 シリーズ材料仕様

No 名称 仕様

① コニカルボルト 強度区分 4.6 (JIS B 1051)

引張強さ:400N/ mm2 以上

下降伏応力:240N/mm2 以上

※使用材料は SS400(JIS G 3101)もしくは相当材

溶融亜鉛めっき(HDZ35)

② エクスパンダースリーブ SAE 4130 S-C(SAE J 404)

溶融亜鉛めっき(HDZ35)

③ ワッシャー JIS B 1256 並形 200HV

溶融亜鉛めっき(HDZ35)

④ ナット ハードロック工業製ハードロックナット

商品名:HLN-R Class4 HDZ

⑤ 保護ネット ポリエチレン

⑥ 樹脂リング ポリプロピレン(オレンジ色)

表 1.4-2.AZ88 シリーズ材料仕様

No 名称 仕様

① コニカルボルト 強度区分 8.8 (JIS B 1051)

0.2%耐力

M12、M16:640N/mm2 以上

M20、M24:660 N/mm2 以上

引張強さ

M12、M16:800N/mm2 以上

M20、M24:830 N/mm2 以上

※使用材料は SCM435(JIS G 4053)調質もしくは相当材

電気亜鉛めっき(Ep-Fe/Zn 5/CM2(三価))

② エクスパンダースリーブ SAE 4130 S-C (SAE J 404)

電気亜鉛めっき(Ep-Fe/Zn 5/CM2(三価))

③ ワッシャー JIS B 1256 並形 300HV

電気亜鉛めっき(Ep-Fe/Zn 5/CM2(三価))

④ ナット ハードロック工業製ハードロックナット

商品名:HLN-R Class8 (三価)

⑤ 保護ネット ポリエチレン

⑥ 樹脂リング ポリプロピレン(緑色)

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

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表 1.4-3. AZA4 シリーズ材料仕様

No 名称 仕様

① コニカルボルト 鋼種区分 A4 強度区分 50 (JIS B 1054-1)

0.2%耐力:210N/mm2 以上

引張強さ:500N/mm2 以上

※使用材料は SUS316(JIS G 4303)

② エクスパンダースリーブ SUS316TKA S-C (JIS G 3446) もしくは相当材

③ ワッシャー JIS B 1256 並形 SUS304 A200

④ ナット ハードロック工業製ハードロックナット

商品名:HLN-R A2-50(SUS304)

⑤ 保護ネット ポリエチレン

⑥ 樹脂リング ポリプロピレン(青色)

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1.5. ANZEX ボルトの仕様(設計・施工データ)

1.5.1. AZ46 シリーズ

ねじサイズ M12 M16 M20 M24

品番 AZM12

P46H225

AZM16

P46H305

AZM20

P46H360

AZM24

P46H440

穿孔径 d0 [mm] 22.5 30.5 36.0 44.0

スリーブ径 ds [mm] 22.0 29.5 35.0 42.0

穿孔深さ h0 [mm] 96 131 162 195

下穴先端深さ h1 [mm] 100.8 137.5 170.1 204.5

アンカー拡張径 def [mm] 31.5 42.3 49.3 59.2

有効埋め込み長さ hef [mm] 90 123 153 184

ねじ部有効断面積 As [mm2] 84.3 157 245 353

最小躯体厚み hmin [mm] 150 200 250 300

スリーブ沈み量 hs [mm] 2≦ 2≦ 3≦ 3≦

取付け物穴径 df [mm] 14 18 22 26

ボルト出代長さ hb [mm] 63 79 100 121

取付け物最大厚み tfix,max [mm] 25 30 40 50

参考締め付けトルク 凸ナット [Nm] 79 197 384 664

凹ナット [Nm] 41~59 105~150 180~300 240~450

スパナサイズ [mm] 19 24 30 36

最小引張荷重 [kN] 33.7 62.8 98.0 141.2

めっき仕様:溶融亜鉛めっき HDZ35

hmin

h0

φds

φd0

hs

hef

df

tfix,max

hb

h1

φdef

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

10

1.5.2. AZ88 シリーズ

ねじサイズ M12 M16 M20 M24

品番 AZM12

P88E225

AZM16

P88E305

AZM20

P88E360

AZM24

P88E440

穿孔径 d0 [mm] 22.5 30.5 36.0 44.0

スリーブ径 ds [mm] 22.0 29.5 35.0 42.0

穿孔深さ h0 [mm] 141 198 249 296

下穴先端深さ h1 [mm] 145.8 204.5 257.1 305.5

アンカー拡張径 def [mm] 31.5 42.3 49.3 59.2

有効埋め込み長さ hef [mm] 135 190 240 285

ねじ部有効断面積 As [mm2] 84.3 157 245 353

最小躯体厚み hmin [mm] 210 290 360 430

スリーブ沈み量 hs [mm] 2≦ 2≦ 3≦ 3≦

取付け物穴径 df [mm] 14 18 22 26

ボルト出代長さ hb [mm] 68 89 110 131

取付け物最大厚み tfix,max [mm] 30 40 50 60

参考締め付けトルク 凸ナット [Nm] 68 170 330 570

凹ナット [Nm] 27~39 70~100 120~200 160~300

スパナサイズ [mm] 19 24 30 36

最小引張り荷重 [kN] 67.4 125.6 203.4 293.0

めっき仕様:電気亜鉛めっき+三価クロメート処理 Ep-Fe/Zn 5/CM2(三価)

h1

φdef φd0

hef

h0

hmin

df hs φds

hb

tfix,max

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

11

1.5.3. AZA4 シリーズ

ねじサイズ M12 M16 M20 M24

品番 AZM12

PA4N225

AZM16

PA4N305

AZM20

PA4N360

AZM24

PA4N440

穿孔径 d0 [mm] 22.5 30.5 36.0 44.0

スリーブ径 ds [mm] 22.0 29.5 35.0 42.0

穿孔深さ h0 [mm] 109 148 185 221

下穴先端長さ h1 [mm] 113.8 154.5 193.1 230.5

アンカー拡張径 def [mm] 31.5 42.3 49.3 59.2

有効埋め込み長さ hef [mm] 103 140 176 210

ねじ部有効断面積 As [mm2] 84.3 157 245 353

最小躯体厚み hmin [mm] 170 230 290 350

スリーブ沈み量 hs [mm] 2≦ 2≦ 3≦ 3≦

取付け物穴径 df [mm] 14 18 22 26

ボルト出代長さ hb [mm] 68 89 110 131

取付け物最大厚み tfix,max [mm] 30 40 50 60

参考締め付けトルク 凸ナット [Nm] 22 55 110 185

凹ナット [Nm] 27~39 70~100 120~200 160~300

スパナサイズ [mm] 19 24 30 36

最小引張り荷重 [kN] 42.2 78.5 122.5 176.5

表面処理なし

φd0

h1

φds

tfix,max

hb

hef

h0

hmin

hs df

φdef

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

12

2. アンカーボルト施工

2.1. 施工工具

2.1.1. 施工工具の概要

金属拡底式アンカーシステムANZEXは、専用工具を使い、手順を遵守することで、確実なアンカーボ

ルト施工が行えると共に、各工程を作業者自身が、目視で確認できるので、確実で信頼性の高い施工

ができるシステムとなっている。専用工具は、下記の組み合わせである。

� ストッパー付下穴用ビット

穿孔深さを一定にでき、真円に近い穴を穿孔する。

下穴用ビットには 垂直吸塵ガイドを使用するタイプと 垂直吸塵ガイドを使用しないタイプ

の 2 種類がある

� 拡底用カッター

所定の位置に、所定の角度で、所定の拡底幅の拡底を行う。

� 打込棒

手動ハンマー用、電動機用がある。

� 確認ゲージ

下穴の深さと垂直度、拡底穴を確認できるゲージがある。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

13

2.1.2. ストッパー付下穴用ビット

ストッパー付下穴用ビットには 2 種類ある。垂直吸塵ガイドを使用して下穴穿孔する下穴用ビットと、

垂直吸塵ガイドを使用せず、下穴穿孔する下穴用ビットである。

**注:穿孔深さが異なるため、正しい組合せで使用すること。

図 2-1 ストッパー付下穴用ビット

2.1.3. 拡底用カッター

拡底用カッターは、図 2-2 に示すような複数の部品で構成されている。

カッターブレードが消耗した場合は、交換できる構造になっている。

図 2-2 拡底用カッター構成図

(交換可能)

垂直吸塵ガイド

深さ設定ストッパー

深さ設定ストッパー

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

14

2.1.4. アンカーボルトの施工確認シート

アンカーボルトを確実に施工するために、アンカーボルトの施工確認シート(付録 7.参照)を

使用し、各施工工程の管理項目、値を確認しながら施工を行う。また、長期的な管理の観点から、

施工確認シートを保存することを推奨する。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

15

2.2. 施工手順

下記の手順に従って施工することにより、ANZEX ボルトを確実に取り付けられる。

① 準備

アンカーボルトと対応する施工ツールが揃っているかを確認する。欠品があれば、準備する。

(付録 3. シリーズ別 対応工具(AZ46 / AZ88 / AZA4)参照)

図面などの指示に従い、決められた位置へマーキングを行う。

② 垂直吸塵ガイドの取付け

マーキングした位置へ、垂直吸塵ガイドを吸着させる。

吸着時に軽く引張などをして、パッド部の真空度を確かめ、掃除機などの不具合の有無を確認す

る。吸着の不具合があれば、掃除機などの動作を確認する。

③ 下穴穿孔

専用下穴用ビットを使用し、下穴を穿孔する。

③-1 準備

下穴用ビットの寸法を確認する。下穴用ビットは、刃先の形状によりデルタゴンタイプ(5 枚刃)とシ

ングルプラスタイプ(4 枚刃)の 2 種類がある。寸法が下記表の値を下回る場合は、新しい下穴用

ビットを準備する。

ボルトサイズ 下穴用ビット品番 D1 寸法 [mm]

M12

PHG225101MAX(HEX)

22.5~22.75

PH225101MAX(HEX)

PHG225146MAX(HEX)

PH225146MAX(HEX)

PHG225114MAX(HEX)

PH225114MAX(HEX)

下穴用ビット デルタゴンタイプ

(5 枚刃)

D1

*測定箇所に注意

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

16

③-2 穿孔

下穴用ビットで、深さ設定ストッパーが垂直吸塵ガイドもしくは、コンクリート表面に当たるまで穿孔

する。

ボルトサイズ 拡底用カッター品番 D1 寸法 [mm]

M16

PHG305138MAX(HEX)

30.5~30.8

PH305138MAX(HEX)

PHG305205MAX(HEX)

PH305205MAX(HEX)

PHG305155MAX(HEX)

PH305155MAX(HEX)

M20

PHG360171MAX

36.0~36.3

PH360171MAX

PHG360258MAX

PH360258MAX

PHG360194MAX

PH360194MAX

M24

PHG440205MAX

44.0~44.3

PH440205MAX

PHG440306MAX

PH440306MAX

PHG440231MAX

PH440231MAX D1

下穴用ビット シングルプラスタイプ

(4 枚刃)

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

17

④ 下穴清掃

穴内部の切り粉を集塵機やブロアーなどで、十分に除去する。

切り粉が残っていると、施工不良を招く恐れがある。

図 2-4 下穴清掃

⇒手順④.下穴清掃(吸引)

⑤ 穿孔深さ・垂直度確認

深さ垂直確認ゲージを使用して、垂直度が 5 度以内に収まっていること、コンクリート表面が白線

の幅以内に収まっていることを確認する。

*規定通りではなかった場合の対応

・穿孔深さが浅い場合は、③下穴穿孔手順に戻る。

・穿孔深さが深い場合または、垂直度が 5 度を超えてしまった場合は、管理監督者へ報告し、判

断・対応を仰ぐ。

図 2-5 穿孔深さ/垂直度 確認

⇒手順⑤.穿孔深さ・垂直度確認

(下穴穿孔深さ、垂直度(X)、垂直度(Y))

施工確認シート

チェック項目

(⽩線)垂直度確認

(⽩線)穿孔深さ確認

施工確認シート

チェック項目

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

18

⑥ 拡底

拡底用カッターを使用し、下穴を拡底する。

⑥-1 準備

使用する前に、カッターブレードとボウジョーの周りをブラシなどで掃除する。

その後、地面などにボウジョーを当てて押え、カッターブレードがスムーズに開閉するかを確認す

る。また、カッターブレードが開いたときの寸法(D2)を確認する。刃が磨耗し、下記寸法表の寸法

を下回る場合は、新しいカッターブレードに交換する。(交換手順は付録.1 参照)拡底確認ゲージ

も拡底用カッターと同様に、開いた状態の寸法(D3)を確認する。

ボルトサイズ 拡底用カッター品番 D2 寸法 [mm]

M12 UC225SDS 30.8~32.6

M16 UC305MAX(HEX) 41.6~43.5

M20 UC360MAX 50.4~52.4

M24 UC440MAX 60.0~62.0

図 2-6 拡底用カッター使用前準備参考図

D2

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

19

ボルトサイズ 拡底確認ゲージ品番 D3 寸法 [mm]

M12 GE225 30.6~30.8

M16 GE305 41.3~41.5

M20 GE360 50.2~50.4

M24 GE440 59.8~60.0

図 2-7 拡底確認ゲージ使用前準備参考図

端面を押さえる

D3

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

20

⑥-2 拡底

下穴底に拡底用カッターのボウジョー先端を当ててから、ハンマードリルを作動させ、押さえて

いく。拡底の切り込み始めは、スタックしやすいので、送りスピードを遅くし、拡底作業が安定し

てきたら荷重を上げる。

**スタックした場合: 付録 2. トラブルシューティング:噛み込み時の対処法参照

ロックリリーススクリューとストッパースリーブの隙間がなくなると作業完了。

ストッパーが当たり、隙間がなくなることで、拡底作業の完了を目視で確認できる。

図 2-8 拡底用カッター 作業完了サイン

図 2-9 拡底用カッター作業完了

ロックリリーススクリュー

ストッパースリーブ

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

21

⑥-3 拡底用カッター取り出し

カッターブレードが開いている状態で、拡底用カッターを引き上げると、カッターブレードが閉じ、拡

底穴から拡底用カッターを取り出すことができる。

もし、カッターブレードが閉じない場合は、拡底用カッターをハンマードリルで少し回したり、穴底に

再度押し当てたりするなどすれば、カッターブレードが閉じ、拡底用カッターを取り出すことができ

る。

**拡底用カッターが噛み込んだ場合(スタックした場合):付録 2. トラブルシューティング:噛み込

み時の対処法参照

⑦ 拡底穴清掃

拡底穴内部の切り粉を集塵機やブロアーなどで、十分に除去する。

切り粉が残っていると、施工不良を招く恐れがある。

図 2-10 拡底穴清掃

⇒手順⑦.拡底清掃(吸引)

施工確認シート

チェック項目

特に赤丸部分に切り粉が残りやすい

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

22

⑧ 拡底確認

拡底確認ゲージを拡底穴に挿入し、端面を押さえ、下図 2-11 の赤色矢印部に隙間がなければ、

確実に拡底されている。

もし、拡底に不備があれば、前工程へ戻り拡底穴を丁寧に清掃する。

**注 : 拡底確認ゲージを拡底穴に挿入し、端面を押さえた状態で、ゲージを回転させる必要は

ありません。

図 2-11 拡底確認

⇒手順⑧.拡底確認

端面を押さえる

**ゲージを回転させない

施工確認シート

チェック項目

23

⑨ アンカー打ち込み

機械式打ち込み棒の場合:電動機に打込棒を取付け、アンカーボルトを打込棒に挿入。

その状態で拡底穴に挿入し、電動機で打撃を加え、エクスパンダースリーブの拡張部を開かせ

る。

コニカルボルトの赤帯が見えれば、作業完了。また、打音、反力の変化でも作業完了を確認する

ことができる。

**注 : コニカルボルトに装着しているネットは、外さずそのまま作業する。作業完了後に、取り

除く。

図 2-12 アンカー挿入時

図 2-13 アンカー打ち込み完了時

赤帯

打込棒

24

エクスパンダースリーブを完全に叩き込み、コニカルボルトの赤帯が見えること、エクスパンダース

リーブがコンクリート表面から hs 沈んでいる事を確認する。

**hs:1.5 ANZEX ボルト仕様一覧(設計・施工データ) 参照

図 2-14 アンカー打ち込み後の赤帯とスリーブの沈み量確認

⇒手順⑨.アンカー打ち込み

⑩ ナット締め付け

緩み止めナット(ハードロックナット)を使用するので、凸ナット、凹ナットの順にそれぞれ規定のト

ルクで締め付けて完了。

**規定トルク:1.5 ANZEX ボルト仕様一覧(設計・施工データ) 参照

図 2-15 締め付け完了

⇒手順⑩.ナット締結

施工確認シート

チェック項目

施工確認シート

チェック項目

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付録

目次

1. カッターブレードの交換手順……………………………………………………………………付-1

2. トラブルシューティング:噛み込み時の対処方法………………………………………………付-2

2.1. スパナ寸法表………………………………………………………………………………付-2

3. シリーズ別 対応工具(AZ46 / AZ88 / AZA4)………………………………………………付-3

3.1. AZ46 シリーズ 工具品番一覧表…………………………………………………………付-3

3.2. AZ88 シリーズ 工具品番一覧表…………………………………………………………付-4

3.3. AZA4 シリーズ 工具品番一覧表…………………………………………………………付-5

4. 下穴用ビット寸法………………………………………………………………………………付-6

4.1. 垂直吸塵ガイドを使用する場合……………………………………………………………付-6

4.2. 垂直吸塵ガイドを使用しない場合…………………………………………………………付-7

5. アンカーボルト寸法……………………………………………………………………………付-8

6. 推奨ハンマードリル一覧………………………………………………………………………付-9

7. ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

8. ANZEX アンカーボルトの施工手順一覧

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

1

1. カッターブレードの交換手順

カッターブレードは下記の手順で交換が可能である。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

2

2. トラブルシューティング:噛み込み時の対処法

・手動で拡底用カッターが抜けない場合:

使用条件により刃先が噛み込み、手動操作でカッターが抜けない事象が発生した場合は

付録図 1-1 のようにスパナを使用して、ネジで強制的にカッターブレードを閉じ、拡底用カッターを

穴から取り出す。取り出した後は、緩めたネジを締め直して引き続き使用できる。

付録 図 1-1 スパナ掛けの方法

2.1. スパナ寸法表

ボルト

サイズ

拡底用カッター

品番

シャンク用

スパナ口幅 [mm]

ロックリリーススクリュー用

スパナ口幅 [mm]

M12 UC225SDS 22 36

M16 UC305MAX(HEX) 30 46

M20 UC360MAX 36 50

M24 UC440MAX 46 60

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

3

3. シリーズ別 対応工具 (AZ46 / AZ88 / AZA4)

3.1. AZ46 シリーズ 工具品番一覧表

作業名 使用道具名

M12 M16 M20 M24

AZM12P46H225 AZM16P46H305 AZM20P46H360 AZM24P46H440

下穴穿孔

垂直吸塵ガイド

使用

垂直吸塵ガイド PG225 PG305V PG360V PG440V

下穴用ビット

SDS-max PHG225101MAX PHG305138MAX PHG360171MAX PHG440205MAX

六角軸 PHG225101HEX PHG305138HEX

不使用

下穴用ビット

SDS-max PH225101MAX PH305138MAX PH360171MAX PH440205MAX

六角軸 PH225101HEX PH305138HEX

深さ垂直確認ゲージ VG46225 VG46305 VG46360 VG46440

拡底

拡底用カッター

シャンク

SDS-plus UC225SDS

SDS-max UC305MAX UC360MAX UC440MAX

六角軸 UC305HEX

交換用ブレード BL225 BL305 BL360 BL440

拡底確認ゲージ GE225 GE305 GE360 GE440

打ち込み

アンカー

機械式打込棒

シャンク

SDS-max STMAXM12 STMAXM16 STMAXM20 STMAXM24

六角軸 STHEXM12 STHEXM16 STHEXM20 STHEXM24

手打ち式打込棒 STM12 STM16 STM20 STM24

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

4

3.2. AZ88 シリーズ 工具品番一覧表

作業名 使用道具名

M12 M16 M20 M24

AZM12P88E225 AZM16P88E 305 AZM20P88E 360 AZM24P88E 440

下穴穿孔

垂直吸塵ガイド

使用

垂直吸塵ガイド PG225 PG305V PG360V PG440V

下穴用ビット

SDS-max PHG225146MAX PHG305205MAX PHG360258MAX PHG440306MAX

六角軸 PHG225146HEX PHG305205HEX

不使用

下穴用ビット

SDS-max PH225146MAX PH305205MAX PH360258MAX PH440306MAX

六角軸 PH225146HEX PH305205HEX

深さ垂直確認ゲージ VG88225 VG88305 VG88360 VG88440

拡底

拡底用カッター

シャンク

SDS-plus UC225SDS

SDS-max UC305MAX UC360MAX UC440MAX

六角軸 UC305HEX

交換用ブレード BL225 BL305 BL360 BL440

拡底確認ゲージ GE225 GE305 GE360 GE440

打ち込み

アンカー

機械式打込棒

シャンク

SDS-max STMAXM12 STMAXM16 STMAXM20 STMAXM24

六角軸 STHEXM12 STHEXM16 STHEXM20 STHEXM24

手打ち式打込棒 STM12 STM16 STM20 STM24

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

5

3.3 AZA4 シリーズ 工具品番一覧表

作業名 使用道具名

M12 M16 M20 M24

AZM12PA4N225 AZM16PA4N305 AZM20PA4N360 AZM24PA4N440

下穴穿孔

垂直吸塵ガイド

使用

垂直吸塵ガイド PG225 PG305V PG360V PG440V

下穴用ビット

SDS-max PHG225114MAX PHG305155MAX PHG360194MAX PHG440231MAX

六角軸 PHG225114HEX PHG305155HEX

不使用

下穴用ビット

SDS-max PH225114MAX PH305155MAX PH360194MAX PH440231MAX

六角軸 PH225114HEX PH305155HEX

深さ垂直確認ゲージ VGA4225 VG A4305 VG A4360 VG A4440

拡底

拡底用カッター

シャンク

SDS-plus UC225SDS

SDS-max UC305MAX UC360MAX UC440MAX

六角軸 UC305HEX

交換用ブレード BL225 BL305 BL360 BL440

拡底確認ゲージ GE225 GE305 GE360 GE440

打ち込み

アンカー

機械式打込棒

シャンク

SDS-max STMAXM12 STMAXM16 STMAXM20 STMAXM24

六角軸 STHEXM12 STHEXM16 STHEXM20 STHEXM24

手打ち式打込棒 STM12 STM16 STM20 STM24

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

6

4. 下穴用ビット寸法

4.1. 垂直吸塵ガイドを使用する場合

(品番:下穴用ビットの品番に”G”がつき、全長はℓ2 長くなる。)

アンカーボルト

品番

下穴用ビット

品番

シャンク

形状

穿孔長最深

ℓ [mm]

治具長さ

ℓ2 [mm]

呼び径

Φd0 [mm]

AZM12P46H225 PHG225101MAX SDS-max

101 50 22.5 PHG225101HEX 六角軸

AZM16P46H305 PHG305138MAX SDS-max

138 60 30.5 PHG305138HEX 六角軸

AZM20P46H360 PHG360171MAX SDS-max 171 60 36.0

AZM24P46H440 PHG440205MAX SDS-max 205 70 44.0

AZM12P88E225 PHG225146MAX SDS-max

146 50 22.5 PHG225146HEX 六角軸

AZM16P88E305 PHG305205MAX SDS-max

205 60 30.5 PHG305205HEX 六角軸

AZM20P88E360 PHG360258MAX SDS-max 258 60 36.0

AZM24P88E440 PHG440306MAX SDS-max 306 70 44.0

AZM12PA4N225 PHG225114MAX SDS-max

114 50 22.5 PHG225114HEX 六角軸

AZM16PA4N305 PHG305155MAX SDS-max

155 60 30.5 PHG305155HEX 六角軸

AZM20PA4N360 PHG360194MAX SDS-max 194 60 36.0

AZM24PA4N440 PHG440231MAX SDS-max 231 70 44.0

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

7

4.2. 垂直吸塵ガイドを使用しない場合

アンカーボルト

品番

下穴用ビット

品番

シャンク形状 穿孔長最深

ℓ [mm]

呼び径

Φd0 [mm]

AZM12P46H225 PH225101MAX SDS-max

101 22.5 PH225101HEX 六角軸

AZM16P46H305 PH305138MAX SDS-max

138 30.5 PH305138HEX 六角軸

AZM20P46H360 PH360171MAX SDS-max 171 36.0

AZM24P46H440 PH440205MAX SDS-max 205 44.0

AZM12P88E225 PH225146MAX SDS-max

146 22.5 PH225146HEX 六角軸

AZM16P88E305 PH305205MAX SDS-max

205 30.5 PH305205HEX 六角軸

AZM20P88E360 PH360258MAX SDS-max 258 36.0

AZM24P88E440 PH440306MAX SDS-max 306 44.0

AZM12PA4N225 PH225114MAX SDS-max

114 22.5 PH225114HEX 六角軸

AZM16PA4N305 PH305155MAX SDS-max

155 30.5 PH305155HEX 六角軸

AZM20PA4N360 PH360194MAX SDS-max 194 36.0

AZM24PA4N440 PH440231MAX SDS-max 231 44.0

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

8

5. アンカーボルト寸法

AZ46/AZA4 シリーズ

AZ88 シリーズ

AZM12P46H225 M12 162.0 89.6 22.0

AZM16P46H305 M16 213.0 123.4 29.5

AZM20P46H360 M20 266.0 152.5 35.0

AZM24P46H440 M24 321.0 184.2 42.0

AZM12P88E225 M12 212.0 134.6 22.0

AZM16P88E305 M16 290.0 190.4 29.5

AZM20P88E360 M20 363.0 239.5 35.0

AZM24P88E440 M24 432.0 285.2 42.0

AZM12PA4N225 M12 180.0 102.6 22.0

AZM16PA4N305 M16 240.0 140.4 29.5

AZM20PA4N360 M20 299.0 175.5 35.0

AZM24PA4N440 M24 357.0 210.2 42.0

AZ88

AZA

4

アンカーボルト品番

ねじサイズ

アンカー全長

ℓb[mm]

スリーブ全長

ℓs[mm]

スリーブ部最大径

φds[mm]

AZ46

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

付-

9

6. 推奨ハンマードリル一覧

日立工機 マキタ BOSCH

AZ 下穴径

d0

DH

30P

C2

DH

40M

RY

HR

401

1C

HR

401

3C

HR

521

1C

GB

H7-4

6E

GB

H11D

E

下穴

用ビ

ット

(PG

,PH

G)

及び

打込

棒(S

T)

M12 22.5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

M16 30.5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

M20 36.0 *1 *1 *1 ◎ ○ ◎

M24 44.0 *1 *1 *1 ◎ ○ ◎

拡底

用カ

ッタ

ー(U

C)

M12 22.5 ○

M16 30.5 ◎ ◎ ◎ *2 ◎

M20 36.0 *1 *1 *1 ○ ○

M24 44.0 *1 *1 *1 ◎ ○

*1:穿孔に時間がかかる為、上向き施工についてはドリルスタンド等との併用が必要。

*2:回転速度コントローラーを使用し、低速で使用してください。

7. ANZEX アンカーボルトの施工確認シートと測定箇所

ANZEX アンカーボルトの施工確認シートをコピーし、施工時に管理項目、値を確認しな

がら作業を行う。

図 7-1 測定寸法図

φd0

tfix,max hef

hmin

h0

h1

hs φds

φdef

df

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ46M12 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM12P46H225 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 96-101 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 79 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 41-59 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ46M16 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM16P46H305 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 131-136 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 197[Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 105-150 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ46M20 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM20P46H360 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 162-167 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 384 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 180-300 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ46M24 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM24P46H440 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 195-200 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 664 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 240-450 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ88M12 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM12P88E225 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 141-146 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 68 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 27-39 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ88M16 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM16P88E305 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 198-203 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 170 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 70-100 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ88M20 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM20P88E360 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 249-254 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 330 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 120-200 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZ88M24 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM24P88E440 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 296-301 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 570 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 160-300 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZA4M12 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM12PA4N225 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 109-114 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 19[Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 27-39 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZA4M16 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM16PA4N305 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 148-153 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 2mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 55 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 70-100 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZA4M20 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM20PA4N360 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 185-190 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 110 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 120-200 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (付録)

AZA4M24 用

ANZEX アンカーボルトの施工確認シート

作業日 作業者

アンカーボルト品番 AZM24PA4N440 測定者

コンクリート強度 [N/mm2] 記録者

手順 使用する電動工具

③下穴穿孔

⑥拡底

⑨アンカー打ち込み

手順・確認項目 測定具他 基準値他

測定寸法

④下穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

穿孔深さ・

垂直度確認

下穴

穿孔深さ h0 確認ゲージ 221-226 [mm] □ □ □ □ □

垂直度(X) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

垂直度(Y) 確認ゲージ 5 度以内 □ □ □ □ □

⑦拡底穴清掃(吸引) 集塵機 目視確認 □ □ □ □ □

⑧拡底確認 確認ゲージ 目視確認 □ □ □ □ □

アンカー

打ち込み

打込み完了確認 赤帯 目視確認 □ □ □ □ □

スリーブ位置 デプスゲージ 3mm 以上 □ □ □ □ □

ナット締結

締付トルク

凸ナット トルクレンチ 185 [Nm] □ □ □ □ □

凹ナット トルクレンチ 160-300 [Nm] □ □ □ □ □

監督者

日付/サイン

作業名 作業内容 図示 注意事項など

①準備 施工ツールの準備と穿孔位置のマーキングをする。

②垂直吸塵ガイド取付け

*垂直吸塵ガイドを使用しない場

合、この手順は不要。

マーキング位置へ垂直吸塵ガイドをセットす

る。

パッド部の真空度を確認する。

③下穴

穿孔

-1 準備

専用の下穴用ビットの寸法 D1 を測定し、規定

値内か確認する。

寸法が規定値内ではない場合、新しいも

のと交換する。

-2 穿孔

下穴用ビットを使用し、深さ設定ストッパーが垂

直吸塵ガイドもしくは、コンクリート表面に当た

るまで穿孔する。

・施工は施工確認シートを使用し、各施工

工程の管理項目、値に従い施工する。

・穿孔前に下穴ビット径を測定し、規定値

内か確認する。

④下穴清掃

穴底と側面に付着した切り粉を、集塵機やブロ

アーなどで、十分に除去する。

切り粉が残っていると、施工不良を招く恐

れがある。

⑤穿孔深さ・垂直度確認

深さ垂直確認ゲージを下穴に挿入し、コンクリ

ート表面が白線の幅以内にあるか、また分度

器をあて、垂直度が 5 度以内か確認する。

・穿孔深さが規定通りのこと。

浅い場合は、手順③にもどる。

深い場合は、管理監督者に報告し、

判断・対応を仰ぐ。

・垂直度(X)(Y)が 5 度以内のこと。

超えている場合は、管理監督者に報告

し、判断・対応を仰ぐ。

拡底

-1 準備 ・カッターブレードとボウジョーの周りをブラシな

どで掃除する。

・拡底用カッターのカッターブレードの開閉と、

開いたときの寸法(D2)が規定値内か確認す

る。

・拡底確認ゲージの開いた寸法(D3)が規定内

以内か確認する。

寸法が規定値内ではない場合、新しいも

のに交換する。

-2 拡底

ハンマードリルで拡底する。

ロックリリーススクリューとストッパースリーブの

隙間がなくなるまで、押さえていく。

嚙み込み(スタック)しやすいので、安定す

るまで送りスピードを遅くする。

-3 拡底カッター

取り出し

カッターブレードが開いている状態で、拡底用

カッターを引き上げると、カッターブレードが閉

じ、拡底穴から拡底用カッターを取り出すこと

が出来る。

噛み込んだ場合(スタックした場合)は、ス

パナを使用し強制的にカッターブレードを

閉じ、取り出す。

その後、緩めたネジは締め直すこと。

⑦拡底穴清掃

拡底穴内部の切り粉を、集塵機やブロアーな

どで、十分に除去する。

切り粉が残っていると、施工不良を招く恐

れがある。

⑧拡底確認

拡底確認ゲージを拡底穴に挿入し、端面を押

さえ、矢印部に隙間がないか確認する。隙間

がなければ、拡底されている。

・孔内でゲージを回転させないこと。

・隙間がある場合は、手順⑦にもどる。

⑨アンカー打ち込み

機械式打込棒の場合:

電動機に打込棒を取付け、アンカーボルトを打

込棒に挿入。その状態で拡底穴に挿入し、電

動機で打撃を加え、エクスパンダースリーブの

拡張部を開かせる。コニカルボルトの赤帯が見

えるまで、打ち込む。

・コニカルボルトの赤帯が見えること、エク

スパンダースリーブがコンクリート表面か

ら hs 沈んでいる事を確認する。

・打音、反力の変化でも作業完了を確認で

きる。

・コニカルボルトに装着しているネットは、

外さずそのまま打ち込み作業する。作業

完了後、取り除く。

⑩ナット締め付け

緩み止めナット(ハードロックナット)の、凸ナッ

トと凹ナットを順に締め付け、施工完了。 ナットは規定のトルクで締め付ける。

確認シート

記載

ANZEX アンカーボルトの施工手順一覧

(白線)穿孔深さ確認

(白線)垂直度確認

拡底確認ゲージ 拡底用カッター

穿孔深さ

垂直度(X)

垂直度(Y)

D2 D3

特に赤丸部分に切り粉が

残りやすい

D1 D1

この部分の隙間が

なくなるまで作業

この部分に隙間がなくなるまで

押さえる

打込棒

・赤帯が見える

・hs の寸法確認

打 ち 込 み

完了確認

赤帯

凹ナット

凸ナット

深さ設定ストッパー

垂直吸塵ガイド

デルタゴンタイプ

(5 枚刃)の場合

シングルプラスタイプ

(4 枚刃)の場合

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資料

目次

1. アンカー設計例……………………………………………………………………………………資-1

1.1. はじめに………………………………………………………………………………………資-1

1.2. 設計例…………………………………………………………………………………………資-2

1.2.1. 引張力を受ける場合……………………………………………………………………資-2

1.2.2. せん断力を受ける場合…………………………………………………………………資-4

1.3. 許容荷重一覧…………………………………………………………………………………資-5

1.4. 計算例…………………………………………………………………………………………資-6

1.4.1. 長期許容引張り力 pa の算定……………………………………………………………資-8

1.4.2. 長期許容せん断力 qa の算定……………………………………………………………資-8

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-1

1. アンカー設計例

1.1. はじめに

現在、建築基準法において、あと施工アンカーボルトは建築部材としては認められていないた

め、アンカーボルトを設計に取り入れる際、設計者は、関係する各種法令、設計指針などに基づ

き設計している。

ANZEX ボルトを設計に取り入れるにあたって、設計者が参考にしやすい金属拡底式アンカー

の設計式が記載している国内の図書は残念ながら表1にあるように一部の土木分野のものしか

当社は確認できていない。

本章では、「各種合成構造設計指針・同解説(2010 年改訂版)」(以下同解説とする)にお

ける「資料 5. 金属拡張アンカーボルトの設計」に適用させた場合の ANZEX ボルトの設計例

を示す。

本章を参考に、ANZEX ボルトを各種関係設計指針に適用させていただきたい。

表 1. 金属拡底式アンカーの設計式が記載している図書

図書名 発行機関

ポストテンション式PC桁の維持管理

マニュアル集

(平成 25 年 10 月発行)

(公財)鉄道総合技術研究所

あと施工アンカー設計マニュアル

(2015 年 7 月改訂版) 東日本旅客鉄道(株)

あと施工アンカー設計・施工の手引き

(平成 30 年 1 月発行) (公財)鉄道総合技術研究所

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-2

1.2. 設計例

1.2.1. 引張力を受ける場合

同解説では、既存コンクリート中に定着された金属系拡張アンカーボルト1本当りの許容引張

力 paは、次の2式で算定される値のうちの小さい方としている。

pa1 = φ1・sσpa・sca 式(A-5.1)

pa2 = φ2・αc・cσt・Ac 式(A-5.2)

ここでの記号は

pa :金属系拡張アンカーボルト1本当りの許容引張力

pa1 :金属系拡張アンカーボルトの降伏により決まる場合のアンカーボルト1本当りの

許容引張力

pa2 :定着したコンクリート躯体のコーン状破壊により決まる場合の金属系拡張アンカ

ーボルト1本当りの許容引張力

αc :施工のバラツキを考慮した低減係数でαc = 0.75 とする。

φ1,φ2:低減係数で A-表 1 の値を用いる。

A-表 1 低減係数

φ1 φ2

長期荷重用 2/3 1/3

短期荷重用 1.0 2/3

sσpa:金属系拡張アンカーボルトの引張強度で sσpa = sσyとする。

sσy:金属系拡張アンカーボルトの降伏強度。

sca :金属系拡張アンカーボルトの本体各部の最小断面積。

cσt:コーン状破壊に対するコンクリートの割裂強度で、cσt = 0.31・(Fc)0.5。

Fc:コンクリートの設計基準強度 (N/mm2)

Ac:コーン状破壊面の有効水平投影面積で、Ac = π・lce(lce + D)とする。(mm2)

D:アンカーボルトの軸部の直径で、金属拡張アンカーボルトでは本体の直径 (mm)

l:アンカーボルトの埋め込み長さで、金属拡張アンカーボルトでは母材表面から拡張

部先端までの距離(mm)

lce:アンカーボルトの強度算定用埋め込み深さで、l < 4D の場合は、lce = l, l ≧ 4D の

場合は、lce = 4D とする。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-3

ここより ANZEX ボルトを同解説に適用させるときのパラメータの適用法を述べる。

ANZEX ボルト向けに変更するところは式 A-5.1 においてはないが、式 A-5.2 に対しては次のパ

ラメータを理解して適用させて欲しい。

αcについて

同解説によると金属拡張アンカーの引張力の算定は頭付アンカーボルトを基本として考え

ている。金属拡張アンカーの場合、固着原理より、下穴の穿孔精度、孔壁の荒れ具合、穴の清

掃状況など引張力に大きな影響を与える要因がある。これらを考慮して、低減係数αc = 0.75

与えている。ANZEX ボルトの場合、固着原理より頭付アンカーボルトと同等であり、αc =

1.00 とする。

D について

このパラメータはコーン状破壊面のアンカー側の起点であり、頭付アンカーボルトの場合は、

頭部の直径である。ANZEX ボルトの場合の D は頭付アンカーボルトの頭部直径に相当し、

アンカー拡張径 defとする。(1.4 項参照)

lceについて

ANZEX ボルトの場合、lce = hef とする。同解説によると金属拡張アンカーの場合、lceは 4D

を超えないように定義されている。これは、金属拡張アンカーは、4D 以上の深さに埋め込み、

引張力をかけても、摩擦力が 4D のときのコーン破壊荷重を下回るため、アンカーボルトの抜

け(すべり)が発生するためである。

ANZEX ボルトの場合は、固着原理の違いから、抜け、すべりが発生しないため、4D の制

限は設けない。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-4

1.2.2. せん断力を受ける場合

同解説では、既存コンクリート中に定着された金属系拡張アンカーボルト1本当りの許容せん断

力 qaは、次の3式で算定される値のうちの小さい方としている。

qa1 = φ1・sσqa・sca 式(A-5.3)

qa2 = φ2・αc・cσqa・sca 式(A-5.4)

qa3 = φ2・αc・cσt・Aqc 式(A-5.5)

ここでの記号は

qa : 金属系拡張アンカーボルト1本当りの許容せん断力

qa1 :金属系拡張アンカーボルトのせん断強度により決まる場合のアンカーボルト1本

当りの許容せん断力

qa2 :定着したコンクリート躯体の支圧強度により決まる場合の金属系拡張アンカーボ

ルト1本当りの許容せん断力

qa3 :定着したコンクリート躯体のコーン状破壊により決まる場合の金属系拡張アンカ

ーボルト1本当りの許容せん断力

αc :施工のバラツキを考慮した低減係数でαc = 0.75 とする。

φ1,φ2:低減係数で次の A-表 1 の値を用いる。

sσqa:アンカーボルトのせん断強度で sσqa = 0.7・sσyとする。

sσy:金属系拡張アンカーボルトの降伏強度。

sca :既存コンクリート表面における金属系拡張アンカーボルトの既存コンクリート表

面における断面積。

cσqa:コンクリートの割裂強度で、cσqa = 0.5・(Fc・Ec)0.5。

cσt:コーン状破壊に対するコンクリートの割裂強度で、cσt = 0.31・(Fc)0.5。

Fc:コンクリートの設計基準強度 (N/mm2)

Ec:コンクリートのヤング係数 (N/mm2)

Aqc:せん断力方向の側面におけるコーン状破壊面の有効水平投影面積で、

Aqc = 0.5πc2(mm2)

c:へりあき寸法(mm)

ここより ANZEX ボルトを同解説に適用させるときのパラメータの適用法を述べる。

ANZEX ボルト向けに変更するところは式 A-5.3 においてはないが、式 A-5.4、式 A-5.5 に対

してはパラメータαcについてのみ 1.2.1 項と同じく、ANZEX ボルトの場合、固着原理より頭

付アンカーボルトと同等であり、αc = 1.00 とする。

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-5

1.3. 許容荷重一覧

1.2 節の手順により、算出した許容荷重を一覧表にした。

単位:kN

AZ46 シリーズ AZ88 シリーズ AZA4 シリーズ

M12 M16 M20 M24 M12 M16 M20 M24 M12 M16 M20 M24

引張

長期 13.4 25.1 39.2 56.4 30.9 60.7 95.6 135.1 11.8 21.9 34.3 49.4

短期 20.2 37.6 58.8 84.7 53.9 100.4 161.7 232.9 17.7 32.9 51.4 74.1

せん断

長期 9.4 17.5 27.4 39.5 25.1 46.8 75.4 108.7 8.2 15.3 24.0 34.5

短期 14.1 26.3 41.1 59.3 37.7 70.3 113.1 163.0 12.3 23.0 36.0 51.8

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-6

1.4. 計算例

図 1-1 引張力とせん断力をうける ANZEX アンカーボルト定着部に示す ANZEX アンカー

ボルト1本の許容引張耐力および、許容せん断耐力を算定する。なお、へりあき寸法は十分に

とれるものとする。

図 1-1 引張力とせん断力をうける ANZEX アンカーボルト定着部

φ 30.5

(下穴径)

45°

φ 42.3

(アンカー拡張径)

Ac(有効水平投影面積)

140

(有効埋め込み長さ)

q

p

Fc = 18N/mm2

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-7

使用アンカーボルト 品番:AZM16PA4N305

ネジサイズ:M16

ネジ部の有効断面積:As = 157 (mm2)

ボルト材質:SUS316

ボルト鋼材の規格降伏強度:sσy = 210 (N/mm2)

使用コンクリート 種類:普通コンクリート

基準強度:Fc = 18 (N/mm2)

ヤング係数:Ec = 20596.1 (N/mm2)

コンクリートのヤング係数 Ecは、日本建築学会編『鉄筋コ

ンクリート構造計算規準・同解説(1999 年版)』より算出。

Ec = 3.35・104・(γ/24)2・(Fc /60)1/3γはコンクリートの単

位容積重量で普通コンクリートの場合、次表による。

Fc の場合 単位容積重量(kN/m3)

Fc ≦ 36 23.0

36 < Fc ≦ 48 23.5

48 < Fc ≦ 60 24.0

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版) (資料)

資-8

1.4.1. 長期許容引張力 pa の算定

� アンカーボルト鋼材の降伏により決まる場合の許容引張力

pa1 = φ1 ・sσpa・sca

= 2/3 ・ 210 ・157 = 21980.0(N)

� コンクリート躯体のコーン状破壊により決まる場合の許容引張力

pa2 = φ2 ・αc・cσt・Ac

= 1/3 ・ 1.00・0.31・√(18)・π・140(140 + 42.3)= 35151.29(N)

pa = MIN( pa1, pa2) = 21980.0(N) = 21.9(kN)

1.4.2. 長期許容せん断力 qa の算定

� アンカーボルト鋼材の降伏により決まる場合の許容せん断力

qa1 = φ1 ・sσqa・sca

= 2/3 ・0.7・ 210 ・157 = 15386.0 (N)

� コンクリート躯体の支圧強度により決まる場合の許容せん断力

qa2 = φ2 ・αc・cσqa・sca

= 1/3 ・ 1.00・0.5・√(18・20596.1)・π・(30.5/2)2= 74133.47(N)

� コンクリート躯体のコーン状破壊により決まる場合の許容せん断力

qa3 = φ2 ・αc・cσt・Aqc = ∞

※本例では、へりあき寸法は十分にとれるため∞となる。

qa = MIN( qa1, qa2 , qa3 ) = 15386.0 (N) = 15.3(kN)

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル(第 4 版)

参考文献

[1] 土木学会:コンクリートのあと施工アンカー工法の設計・指針(案), 平成 26 年 3 月

31 日, 第 1 版

[2] 日本建築あと施工アンカー協会:あと施工アンカー施工指針(案)(金属系), 平成 28

年 7 月, 第 2 版

[3] 国土交通省:土木工事安全施工技術指針, 平成 21 年 3 月 31 日

[4] ハードロック工業ホームページより、参考締め付けトルク表, 2016.09.29

[5] 日本建築学会:各種合成構造設計指針(案)・同解説, 第 2 版, 2010,11

[6] 日本あと施工アンカー協会:あと施工アンカー設計指針(案)・同解説, 2005.5

[7] 日本建築学会:鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説, 1999 年

[8] ACI: Building Code Requirements for Structural Concrete (ACI318-11) and

Commentary, 2011.8

[9] ACI: Qualification of Post-Installed Mechanical Anchors in Concrete(355.2-07) and

Commentary, , 2007.7

[10] EOTA : Guideline for European Technical Approval of Metal Anchors For Use in

Concrete, 2006.11

[11] 鉄道総合技術研究所:ポストテンション式PC桁の維持管理マニュアル集, 平成 25 年

10 月

[12] 東日本旅客鉄道(株):あと施工アンカー設計マニュアル, 2015 年 7 月

[13] 鉄道総合技術研究所:あと施工アンカー設計・施工の手引き, 平成 30 年 1 月

[14] あと施工アンカーの耐久性評価と設計方法の高度化に関するシンポジウム 委員会報告

書・論文集:(公社)日本コンクリート工学会 あと施工アンカーの耐久性の評価方法

の確立と設計の高度化研究委員会

金属拡底式アンカーシステム ANZEX 施工マニュアル 第 4 版

2014 年 4 月 第 1 版

2015 年 3 月 第 2 版

2016 年 7 月 第 3 版

2018 年 8 月 第 4 版 第 3 刷

発行:株式会社ミヤナガ

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