第4講 発達(3)...
TRANSCRIPT
関西外国語大学 教職課程 「教育心理学」
第4講 発達(3) 児童期<今日の授業のポイント> みなさんの小学校時代はどんな子どもでしたか?小学生と一口に言っても、6年間という学校制度の中で最も長い期間を過ごす場所ですし、子どもから大人に向かって著しい変化が見られる時期です。心も体も大きく成長します。 また、学校で教科として学ぶスタートになるのも小学校からです。その時期の学びの特徴が、後の中学校、高等学校での学びに直接影響してきます。そこで、児童期の知的発達変化について明らかにしたピアジェの発達理論については、ぜひきちんと理解してください。(教員採用試験にも頻出の事項です)
<児童期の発達に関する基本的事項>
社会性の発達・ギャングエイジ・・・
道徳観の発達 Piagetの理論より・・・
Kohlbergの理論より・・・
前慣習的段階 第1段階 第2段階 慣習的段階 第3段階 第4段階 脱慣習的段階 第5段階 第6段階
関西外国語大学 教職課程 「教育心理学」 第4講 発達(3) 児童期
知的な発達 Piagetの認知発達理論 スイスの発達心理学者ピアジェPiaget,J.は、知的能力の発達を、認知構造の質的な差異と 認知操作の差異から、発達を段階的に捉えた。また、ピアジェによると、思考の発達は 生得的に規定されるものでもなく、経験によって獲得されるだけのものでもない。思考の 発達は、子どもが環境にはたらきかけ、また環境から働きかけられるという相互交渉を 通して行われるという考え方をとる。すなわち子どもは、すでにもっている知識の枠組み (シェマ)に、新しい情報や経験を取り込んでその中で理解しようとする(同化)の だが、そのシェマの中で理解できないときにはシェマの枠組みそのものを変える(調節) という、同化と調節を繰り返すことで発達するとした。
第1段階 「感覚運動段階」(およそ 歳~ 歳)
第2段階 「象徴的思考段階」(およそ 歳~ 歳)
第3段階 「直感的思考段階」(およそ 歳~ 歳)
第4段階 「具体的操作段階」(およそ 歳~ 歳)
第5段階 「形式的操作段階」(およそ 歳~ 歳)
※第2段階と第3段階を合わせて「前操作段階」と呼ぶ「4段階説」もあります。
Jean Piaget
保存性確立の実験 自己中心性の実験(3つ山問題)
直感的思考段階→具体的操作段階の移行を説明するための実験
保存概念ができあがる年齢は種類によって異なり、物質量の保存の成立が最も早く(8歳)、重さの保存が続き(9歳)、体積の保存の成立が最も遅い(11歳)とされている。