災害対策委員会 ニュースレター 災対瓦版! 7.8.16) -...

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毎年 9 月 1 日の「防災の日」の前後に、政府は南海トラフ巨大地震に備えた大規模な医療活動訓 練を実施しています。今年は関西を会場に開催されましたが、来年は四国が予定されています。 訓練は常に「今回が本番前の最後」のつもりで取り組みたいと思っています。 発行 災害対策 委員会 災害対策委員会 ニュースレター 35 (2017.8.16) H29 年度「大規模地震時医療活動訓練」に参加しました 日時:平成 29 年 7 月 29 日(土)9:00-19:00 訓練想定:7 月 28 日(金)正午発災の南海トラフ巨大地震 被災地内の参加病院:94 病院 訓練プレイヤー:329 病院、350 チーム、1,698 名 訓練コントローラー:382 名 ドクターヘリ:実機 15 機 今回当院からは上山が兵庫県西脇市 立西脇病院のコントローラー(裏方)で、 佐藤が護衛艦おおすみの傷病者役で参 加しました。 西脇病院は北播磨地域の災害拠点病 院に指定されている 320 床の公立病院。 今回は震度 5 強の地震発災後に、災対本 部を立ち上げ、院内の被災状況を確認し、 多数傷病者を受け入れながら、淡路や瀬 戸内沿岸部からの重症者の転送を受け 入れる、という訓練が行われました。 朝8時半に職員緊急招集訓練によって 参集された職員 70 名が、それぞれの持ち 場の情報収集を行いました。本部に被害 状況が報告され、建物やライフラインの損 害が少ないことを確認。EMIS に「緊急時 入力」を行って病院の無事を発信したの ち本部長(院長)が入院治療は継続可能 と判断するころ、外来には傷病者が徐々 に搬送されてきます。今回は生体模擬患 者ではなく、紙に書かれた情報がやって くる設定での訓練でしたが、受付では事 務職員が患者一覧表を作成し、トリアー ジされた患者が赤エリア、黄エリアなどに 搬入されました。Walk-in の他、救急車や 近隣開業医から紹介された患者約 20 名 を次々と受け入れましたが、参加された 職員間で多数傷病者が来た時のイメー ジを共有できたようでした。当初は支援に きた DMAT を受け入れる「受援訓練」が 予定されていましたが、播磨エリアに投 入された DMAT が予想以上に少なく、当 災対瓦版 24 l}w/) PRh- E~P95{ Y; /|h-E~P -=[Kh95{ t\) E~P- =[Kh95{ o%L/) =[Kh4 95{ Uog^/1 E~?j_/1 1:j_ CDTc Vaj_ CDTc `zTi EF CDTc `zhk EF CDTc MS(NQExZAWTf]Syp )09X).!>#.( /|h =[Kh PRh E~P `zh Vah HBh 鳥取(2) 島根(4) 香川(4) 愛媛(2) 高知(1) 福岡(12) 25岡山(6) PRh4 bITc em 滋賀(3) 宮城(3) 山形(4) 7青森(1) 岩手(5) 秋田(2) 山形(1) 東京(6) 15千葉(12) 東京(21) 神奈川(22) 静岡(13) 68愛知(22) /|h4 bITc em =[Kh 4bIT cem 奈良(6) 徳島(7) 13佐賀(3) 長崎(5) 熊本(6) 大分(5) 宮崎(4) 鹿児島(2) 沖縄(8) 新潟(4) 福島(3) 7E~P4 bITc em 富山(6) 石川(6) 福井(1) 山梨(5) 長野(7) 岐阜(8) 33京都(8) E~P-PRh -=[K95{ 滋賀(3) 滋賀(2) 宮城(7) 新潟(6) =[Kh4 95{ 2vbACn4CI*.A".D+ UGCI*.<75 d@ 広島(8) 山口(4) 12qusr =[KM\_ 北海道(12) 茨城(6) 栃木(7) 群馬(3) 埼玉(4) 65

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Page 1: 災害対策委員会 ニュースレター 災対瓦版! 7.8.16) - …い分けトリアージとPAT法に よる順位付けトリアージの仕 方、衛星携帯電話の接続とい

毎年 9 月 1 日の「防災の日」の前後に、政府は南海トラフ巨大地震に備えた大規模な医療活動訓

練を実施しています。今年は関西を会場に開催されましたが、来年は四国が予定されています。

訓練は常に「今回が本番前の最後」のつもりで取り組みたいと思っています。

発行:田岡病院災害対策委員会 No.

発行

災害対策 委員会

災害対策委員会 ニュースレター

№35 (2017.8.16)

H29 年度「大規模地震時医療活動訓練」に参加しました 日時:平成 29 年 7 月 29 日(土)9:00-19:00 訓練想定:7 月 28 日(金)正午発災の南海トラフ巨大地震

被災地内の参加病院:94 病院

訓練プレイヤー:329 病院、350 チーム、1,698 名

訓練コントローラー:382 名

ドクターヘリ:実機 15 機

今回当院からは上山が兵庫県西脇市

立西脇病院のコントローラー(裏方)で、

佐藤が護衛艦おおすみの傷病者役で参

加しました。

西脇病院は北播磨地域の災害拠点病

院に指定されている 320 床の公立病院。

今回は震度 5 強の地震発災後に、災対本

部を立ち上げ、院内の被災状況を確認し、

多数傷病者を受け入れながら、淡路や瀬

戸内沿岸部からの重症者の転送を受け

入れる、という訓練が行われました。

朝8時半に職員緊急招集訓練によって

参集された職員 70 名が、それぞれの持ち

場の情報収集を行いました。本部に被害

状況が報告され、建物やライフラインの損

害が少ないことを確認。EMIS に「緊急時

入力」を行って病院の無事を発信したの

ち本部長(院長)が入院治療は継続可能

と判断するころ、外来には傷病者が徐々

に搬送されてきます。今回は生体模擬患

者ではなく、紙に書かれた情報がやって

くる設定での訓練でしたが、受付では事

務職員が患者一覧表を作成し、トリアー

ジされた患者が赤エリア、黄エリアなどに

搬入されました。Walk-in の他、救急車や

近隣開業医から紹介された患者約 20 名

を次々と受け入れましたが、参加された

職員間で多数傷病者が来た時のイメー

ジを共有できたようでした。当初は支援に

きた DMAT を受け入れる「受援訓練」が

予定されていましたが、播磨エリアに投

入された DMAT が予想以上に少なく、当

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鳥取(2) 島根(4) 香川(4) 愛媛(2) 高知(1) 福岡(12) 計25隊

岡山(6)

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滋賀(3)

宮城(3) 山形(4) 計7隊

青森(1) 岩手(5) 秋田(2) 山形(1) 東京(6) 計15隊

千葉(12) 東京(21) 神奈川(22) 静岡(13) 計68隊

愛知(22) 奈良(6) 徳島(7) 計13隊

佐賀(3) 長崎(5) 熊本(6) 大分(5) 宮崎(4) 鹿児島(2) 沖縄(8)

新潟(4) 福島(3) 計7隊

富山(6) 石川(6) 福井(1) 山梨(5) 長野(7) 岐阜(8) 計33隊

京都(8)

P9

滋賀(3) 滋賀(2)

宮城(7) 新潟(6)

9

2 CI A D 3 CI 7 5

広島(8) 山口(4) 計12隊

M

北海道(12) 茨城(6) 栃木(7) 群馬(3) 埼玉(4) 計65隊

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院まで派遣する DMAT がいない、という事態が発生しました。ブラインド訓練ならではのハプニングで

したが、実際にも支援要請をしっかり行わないと受援いただけないこともありえます。EMIS などを用い

てしっかり情報を上げて行く必要性を感じました。

ローカル DMAT 養成研修が開催されました 日本 DMAT 隊員資格は厚生労働省が開催する4日間の養成研修を受講することで認定されますが、

それ以外に各県で開催される2日間の研修を受講することで「ローカル DMAT」の資格を得ることがで

きます。先日徳島でローカル

DMAT 研修が開催され、当院

から 5 人が受講されました。

研修では災害の基本である

CSCATTT 、 す な わ ち C;

Command and Control(指揮・

統制)、S; Safety(安全)、C;

Communication(情報伝達)、

A; Assessment ( 評 価 ) 、 T;

Triage ( ト リ ア ー ジ ) 、 T;

Treatment ( 治 療 ) 、 T;

Transport(搬送)、の講義を

はじめ、START 式によるふる

い分けトリアージと PAT 法に

よる順位付けトリアージの仕

方、衛星携帯電話の接続とい

った実技や、多数傷病者受入、

局地災害時の現場派遣のシ

ミュレーション実習などが行わ

れ、また熊本地震の報告もあ

りました。

研修は県内 9 医療機関から

37 名が受講され、県内外から

40 名を超えるインストが集ま

り、暑い 2 日間でした。

これで当院の DMAT は日本

DMAT、徳島 DMAT 合わせて

16 名(医師 4、看護師 6、ロジ

6)となりました。災害時に出

動するのはもちろんですが、

当地が被災地となった場合に、

県外から応援に来てくださる

DMAT はじめ多くの医療チー

ムの窓口として、活動してまいります。皆さんどうぞよろしくお願いします。

災対本部立ち上げ訓練 が行われます 当院では大地震時の災害対策本部を 5 階デイルームに立ち上げることにしています。立ち上

げは災害発生直後に迅速に行う必要があり、定期的に訓練を行っています。

日時:平成 29 年 9 月 14 日(木)15 時より1時間程度

場所:5 階デイルーム

災対委員会メンバー以外でも参加可能です。お時間のある方はぜひご参加ください。