福祉のひろば +税 発行 社会福祉法人大阪福祉事業財団 1...

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1985年5月25日第三種郵便物認可 2015年1月1日発行(毎月1回1日発行)通巻543号 編集 総合社会福祉研究所 1 2015 2015 2014年の社会保障改悪をふりかえり 2015年の社会保障・社会福祉を考える

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福祉のひろば

2014年の社会保障改悪をふりかえり 2015年の社会保障・社会福祉を考える

2015年1月号

1985年5月25日第三種郵便物認可 2015年1月1日発行(毎月1回1日発行)通巻543号

編集 総合社会福祉研究所

+税定価 本体500円 編集 総合社会福祉研究所発行 社会福祉法人 大阪福祉事業財団発売 有限会社 福祉のひろば 

福祉のひろば2015年1月号1985年5月25日第三種郵便物認可2015年1月1日発行(毎月1回1日発行)1

20152015

2014年の社会保障改悪をふりかえり2015年の社会保障・社会福祉を考える

第19回合宿研究会in京都

報告1 社会福祉関係学会の動向と特徴    報告者:石倉康次さん(立命館大学教授・総合社会福祉研究所理事長)報告2 そもそも社会福祉とはなにか─社会福祉の本質を問う─    報告者:浜岡政好さん(佛教大学名誉教授・総合社会福祉研究所副理事長)報告3 当研究所 現場の育成力調査・5年目職員実態調査(中間報告)    報告者:研究調査チーム報告4 社会福祉と国家    報告者:石川康宏さん(神戸女学院大学教授・総合社会福祉研究所理事)

テーマ 社会福祉研究に問われる今日程:2015年1月10日(土)午後1時30分開会~11日(日)12時終了予定会場:京都JA会館(JR京都駅から徒歩5~10分程度)プログラム

参加費 一般・大学院博士(後期)課程 10,000円(資料代含む)    学部生・大学院修士課程     5,000円(資料代含む)※宿泊は各自で手配してください

ホームページ http://www.sosyaken.jp/ E-mail:[email protected]※ホームページからの申し込みも可能です

総合社会福祉研究所 〒543-0055 大阪市天王寺区悲田院町8―12TEL06(6779)4894 FAX06(6779)4895

(有)福祉のひろば〒543-0055 大阪市天王寺区悲田院町8-12  TEL・FAX06-6779-4955E-mail: hiroba@ sosyaken.jp HP:http://www.sosyaken.jp/ hiroba/

福祉のひろば 読者のつどい会場:おかげさんホール    大阪市城東区古市 1-20-17(大阪福祉事業財団城東老人ホーム内)

日時:2015年2月1日(日) 14時~16時

第 1部 人形劇団による公演    (神門やす子さんも出演)     演目「おまつりのよる」「夫婦牛」 第 2部 福祉のひろばを通じての交流

会場へのアクセスについては、下記までお問い合わせください

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湯ゆ

っくり 生きたい

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 11月23日(日)、白はくば

馬・小おたり

谷・長野を襲った震度6弱の地震。その翌日に地じごくだに

獄谷温おんせん

泉野やえ ん

猿公こうえん

苑で。� (撮影:11月24日、下野祇園) 今回のグラビア写真データを、読者に限り、ご希望の方にメールで送付いたします。 お名前・メールアドレスを明記の上、福祉のひろば(E-mail:[email protected])まで、「1月号グラビア写真データ希望」とお送りください。

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【ひろばトーク】あたりまえの願いを多くの人につたえたい 梅尾 朱美 6

●特集● �2014年の社会保障改悪をふりかえり2015年の社会保障・社会福祉を考える

新年をむかえて 石倉 康次 8

【座談会】地域で暮らす人々の生活に寄り添い、問題を共有し、最低生活保障を実現するたたかいに踏み出そう!

相野谷 安孝・河合 克義・福井 典子 12

社会福祉基礎講座・ハンセン病学習ツアーのブックレットを発刊します! 29

●サブ特集●【座談会】社会福祉のロマンをかたる 塩見 洋介・河野 直明・志藤 修史・中野 加奈子 30

●トピックス●  道理のない「住宅扶助特別基準」引き下げ 42

年始広告 48

●連載●フォーラム 吉本 哲夫 56

  65歳になったら障害がなくなるわけではありませんあれから3年……釜石・東日本大震災を記録する会代表 十、人災の惨状を明らかに 前川 慧一 58

相談室の窓から S子さんの手記 青木 道忠 60

下野祇園のグラビア解説 下野 祇園 62

育つ風景 保育実習で自分がもっともショックだったこと 清水 玲子 64

いっぽいっぽの挑戦(22) 繁澤 多美 66

映画案内 『そして父になる』 吉村 英夫 68現代の貧困を訪ねて アジアから見る日本の貧困 生田 武志 70

なにわ銭湯見聞録(廿壱) 三世代コミュニケーション ラッキー植松 72いただきます! まるでお餅! 高野豆腐のあべかわ風 すみれ保育園 74

ホームレスから日本を見れば ありむら潜 76花咲け!男やもめ 川口モトコ 77

みんなのポスト 54/福祉の動き 78/今月の本棚 81

●グラビア● 湯っくり 生きたい

●カット● 川本 浩

福祉のひろば

2015年1月号

●表紙の絵●神門やす子

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福祉のひろば 2015-01 6

一九歳のときに愛知視覚障害者協議会(以下、愛視協)と出会ってから六四歳になる

今日まで、視覚障害者運動の列の中で過ごしてこられたことを、本当に幸せだと思って

います。なぜなら、常に一緒に活動できる仲間がいたからです。

このたび、『権利の芽吹きは足もとに──あたりまえに生きていくための視覚障害者

運動』という本を出版できたのも、こうした仲間の力があったからです。

私が一番読んでほしいと思っているのは、第五章の「見えない日常のなかで」です。

技術が進んで電車のドアの開閉音が小さくなり、開いたことに気づけなかったり、トイ

レの水洗レバーを探すのに苦労したり、私たちが“あたりまえ”に生きていくためには

たくさんの困難があります。

私のエッセーを本にするという話があった当初、私は「もともとだれかに読んでもら

おうと思って書いたわけではないし、本にしてもらうほどのものではない」としりごみ

していました。本を作ったら、販売活動をしなければならないという不安もありました。

そんな私を、仲間は「私たち視覚障害者が日々の生活の中で、どんなことに悩み、何を

願いながら生きているかを一人でも多くの人に知ってもらうことは、私たちの運動に

とって必ず大きな力になる」「本を売る活動も、私たちの運動を広げることにつながる

に違いない」と励ましてくれました。これらの言葉に何度も背中を押してもらって、よ

うやく実現したのでした。

あたりまえの願いを多くの人につたえたい

愛知視覚障害者協議会会長 梅うめお

尾 朱あけみ

美さん

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福祉のひろば 2015-017

うめお あけみ 名古屋市の鍼灸師。愛知視覚障害者協議会会長。生後10か月で視力を失う。34歳のとき、母子健康手帳の点訳化運動に取り組み、4年後、名古屋市は全国初の母子健康手帳の点字解説書を作成。2010年、名古屋市に障害認定取り消しをもとめた点字書面訴訟の原告となり、全国ではじめて点訳の訴状が受理された。2014年10月、『権利の芽吹きは足もとに──あたりまえに生きていくための視覚障害者運動』(かもがわ出版)を刊行。点字版は点字民報社から出版されている。

実際に本ができあがり、人の手に渡りはじめたいま、仲間の言葉が正しかったことを

実感しています。「立ち止まるときは、点字ブロックの上でないことを確かめるように

なった」「養護学校に勤めているので、視覚障害者のことも知っているつもりだったけ

れど、赤ちゃんのうんちを手で処理したとか、外に出るたびにそんなに怖い思いをして

いたとは知らなかった」などの声が寄せられるようになったからです。当事者からの発

信が運動の大切な要素であることを、あらためて痛感しています。また、本を売る活動

をつうじて、私たちのことを応援してくれている人が、思ったよりたくさんいることに

気づくことができました。

この本は、私が書いたものを、二人の方から寄せられた文章が支える形で構成されて

います。一人は、愛視協顧問弁護士の中谷雄二さんです。外から見た愛視協の運動につ

いて書いてくれました。もう一人は、愛視協事務局長の寺西昭さんです。愛視協と私に

出会い、ともに歩んできた思いを、彼の生い立ちもふくめて、率直に書いてくれました。

この二人の文章に補強してもらってはじめて、この本の意味が生まれたと思っていま

す。本

のタイトルは、みんなで考えました。とくにいいと思っているのは、「足もと」と「芽

吹き」という言葉です。ささやかな願いは常に足もとにある、と思いますし、「足もと」

は、私たちの権利の象徴ともいえる点字ブロックにもつながる言葉だからです。

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福祉のひろば 2015-01 8

「おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛た

きものも遂にはほろびぬ、ひとえに風の前の塵ち

に同じ。

(中略)楽しみをきわめ、諌い

めをも思い入れず、天下の乱れむ事を悟らずして、民間の愁う

うる所を知らざりしかば、

久しからずして、亡ぼ

じにし者どもなり」

これは八〇〇年前の貴族政治終焉の時代をえがいた『平家物語』の冒頭に出てくる有名なくだりです。悪政はい

つまでも続くものではなく、栄華を誇った支配層もやがて没落し転変をとげていくことを語っています。平家の終

焉の壇だ

んのうら

ノ浦の合戦の部分では、天皇の正統性を示す三種の神器の一つ、草く

さなぎ薙の剣つ

るぎが水没し、失われてしまったこと

が描かれ、以後の後ご

ば鳥羽天皇へと続く地位の正統性に疑義を提起した物語だったのです。作者不詳で、物乞い同然

の盲目の琵琶法師たちと無名の民衆によって語り継がれた一二巻余に及ぶ叙事詩なのです。

二〇一四年は、『平家物語』で語り伝えられてきたような歴史の転換の流れが、現代日本においても確実に強まっ

ていることを示す歴史に残る出来事がありました。

まず、二〇一四年五月には、地震の危険性を根拠に、関西電力大お

おい飯原発三・四号機の再稼働差し止めを求めた訴

新年をむかえて�

石倉 

康次(総合社会福祉研究所 

理事長)

特集