池田町食育推進計画 - ikeda...池田町食育推進計画 平成29~33年度...

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池田町食育推進計画 平成29~33年度 平成29年3月 長野県北安曇郡池田町 信州の伝統野菜「内鎌かんぴょう」

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  • 池田町食育推進計画 平成29~33年度

    平成29年3月

    長野県北安曇郡池田町

    信州の伝統野菜「内鎌かんぴょう」

  • ごあいさつ

    食の安全、食生活の乱れが取りざたされる昨今ですが、

    「食」は生きて行く上での基本であり、食生活のあり方が、

    人生へも大きなかかわりを持っております。町ではこの度、

    「食育基本法」に基づき、「池田町食育推進計画」(平成 29

    年度~33年度)を策定いたしました。安心、安全はもとよ

    り、栄養バランス、食事のとり方など食に関するあらゆる

    面において、意識を喚起し、食を通して豊かな人生を築い

    ていこうとするものであります。

    策定に際しましては、数多くの会議が持たれましたが、その中で委員の皆さんや町民

    の皆さんのご意見から、健やかな生活リズムをつくる。朝食をきちんと食べる。栄養の

    バランスを考える。家族や仲間と食べる。また、食にかかわる人への感謝の気持ちを育

    む。食文化の継承。安心安全、旬の食材を食べる。食べ残しをなくす。などの意見が出

    され、大いに関心を高めました。

    この計画を基本に、食生活改善の目標値を設定するなど、具体的に取り組みを行い、

    町全体を健やかで、安心して生活できる、明るい町づくりに取り組んで参ります。

    計画の策定に当たりまして、「池田町子ども・子育て会議」の委員の皆様はじめ、多

    くの町民の皆様から、貴重なご意見を賜り心から感謝を申し上げます。

    平成29年3月

    池田町長 甕 聖章

  • 目 次

    第1章 計画の基本事項 1.計画策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

    2.計画の位置付け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

    3.計画期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

    第2章 食をめぐる現状と課題 1.町の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

    2.池田町の人口と世帯動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

    3.町民の健康状態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

    4.生活習慣と食生活・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

    第3章 計画の基本方針 1.基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

    2.基本目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

    第4章 施策の展開 1.共通の施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

    2.基本目標ごとの施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

    (1)食を通じた健康づくり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

    (2)食を通じた心豊かな人づくり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

    (3)食の循環と環境づくり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26

    第5章 計画の推進 1.計画の推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

    2.関係者の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

    3.目標値の設定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

    附属資料 1.池田町子ども・子育て会議委員及び町民の皆さんからの意見・要望・・・30

    2.池田町子ども・子育て会議委員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・34

  • 1

    第1章 計画の基本事項

    1.計画策定の趣旨 「食」は、生きる上での基本であって、子どもたちが健やかに成長し、また人々が健康な

    生活を送るために欠くことのできない営みです。同時に「食」は社会的、文化的な営みでも

    あり、池田町でも自然環境や地理的な特徴、歴史的条件が相まって、地域特有の食文化を生

    み出し、食生活の習慣をつくりあげてきました。

    しかしながら、近年、社会経済情勢がめまぐるしく変化し、日々忙しい生活を送る中で、

    毎日の「食」の大切さを忘れがちで、栄養の偏り・不規則な食事による生活習慣病の増加な

    ど、健康を脅かす問題が起きています。また、ライフスタイルの変化により、家族みんなで

    食卓を囲む機会が減り、孤食が増え、古くから受け継がれてきた食文化の継承が危ぶまれて

    います。

    こうした中、町民ひとりひとりが「食」について改めて意識を高め、自ら「食」のあり方

    を学び、健全な食生活を実現していくことが求められています。

    このことから、町民全体で食育を総合的、計画的に推進していくために、「池田町食育推

    進計画」を策定します。 ※「食育」とは、心身の健康の増進と豊かな人間形成のために、食に関する知識や食を選択する力を身に付け、健全な食生活

    を実践することができる人を育てることです。

    2.計画の位置付け この計画は、食育基本法第18条に基づき、食育を総合的かつ計画的に推進するため策定

    する市町村食育推進計画で、家庭、地域、教育機関、行政等がそれぞれの役割に応じて、連携・協働しながら、食育に取り組むための基本指針とします。

    3.計画期間 本計画の計画期間は、平成29年度から平成33年度までの5年間とします。なお、急激

    な社会情勢の変化等が生じた場合には必要な見直しを行います。

    食育基本法(国)

    池田町食育推進計画(平成29~平成33年度)

    【関連計画等】

    池田町健康増進計画「健康いけだ21」(平成 25~34年度)

    池田町子ども・子育て支援事業計画(平成 27~31年度)

    池田町第5次総合計画(平成21年~30年度)

    第3次食育推進基本計画(国)

    (食育基本法第16条)

    第2次長野県食育推進計画

    (食育基本法第17条)

    長野県健康増進計画

    ・信州 ACE(エース)プロジェクト

  • 2

    第2章 食をめぐる現状と課題

    1.町の概要

    (1)位置

    池田町は、長野県の北西部、安曇野の北部に位置し、西には北アルプス槍ヶ岳に源を発す

    る高瀬川が流れています。

    (2)地理・地形

    東西約6.2㎞、南北約12.8㎞あり、面積40.16㎢、標高604mの町です。西

    部平坦地域には主要地方道路が南北に走り、ここに中心部、大字池田、会染、中鵜地域が開

    け、東部山間地域には大字広津、陸郷の集落が散在しています。

    (3)気候

    池田町の気候は、降水量が少なく気温の較差が大きい内陸性気候です。夏と冬、昼と夜の

    気温差が大きいのが特徴で、夏は最高気温が35℃を超える年もありますが、夜は比較的す

    ごしやすいです。冬は最低気温が-10℃以下の場合もあり、寒さは厳しいが降雪量は多く

    ありません。年間平均気温は約 12℃で、平均気温の最も高い月で約 25℃(7 月・8 月)、最

    も低い月で約-1℃(1 月・2 月)となっています。年間降水量は 800~1,200mm 程度で、全

    国的にみても少雨の地域です。

    (4)沿革

    旧池田町は「有明の里」と言われ、江戸時代に入ってから大政奉還に至るまで松本藩政下

    池田組に属していました。明治8年全国町村分合改正が行われ池田町村と改称、明治10年

    に機械製糸業が始まり、明治30年には機械製糸工場の数で全国1位となりました。養蚕製

    糸業の発達に伴い人口が急増し、大正4年に池田町へと町政を施行しました。戦後の合併後

    は電気、機械を中心とした工業が発達しました。

    当町は、安曇野の一角を担い県下でも有数の米どころとして稲作を中心に農業も栄えてき

    ました。近年は、新しい町づくりの一環として、付加価値の高い「花とハーブ」の生産も行

    われるようになってきました。

    また、養蚕で栄えた名残から、菓子屋・酒屋が多い特徴があります。

  • 3

    2.池田町の人口と世帯動向 (1)池田町の状況(平成28年4月1日現在) (人口:住民基本台帳(電算数値))

    総 数 男 女 率

    総人口 10,213人 4,890 5,323 総世帯数 3,948世帯

    出生数 54人 31 23 人口千対 5.3

    死亡数 134人 55 79 人口千対 13.1

    自然増加数 ▲80人

    乳児死亡数 0 0 0 出生千対 0.0

    新生児死亡数 1 1 0 出生千対 18.5

    死産 0 0 0 出生千対 0.0

    65歳以上の独り暮らし高齢者数 685人 191 494 (65歳以上の単独世帯)

    65歳以上のみの高齢者世帯数 609世帯 (65歳以上の人だけで構成

    されている世帯)×(世帯主)

    要介護認定者数 628人 194 434 (北アルプス広域連合)

    うち、2号認定者 11人 5 6 認定率 0.34%

    保育園 園児数 232人(池田保育園 121人、会染保育園 111人) 平成 27 年5月1日(保育課)

    小学校 児童数 446人(池田小学校 222人、会染小学校 224人) 平成 27 年5月1日(教育委員会)

    中学校 生徒数 281人(高瀬中学校) 平成 27年5月1日(教育委員会)

    国保被保険者数 2,621人 1,288 1,333 (電算数値;遡及分を含まない)

    うち、退職国保 141人 66 75 構成率 5.4%

    後期高齢者医療保険加入者数 1,920人 736 1,184 (平成 27 年 5 月 31 日)(広域連合HP)

    慢性人工透析患者数 26人 19 7 百万対比 2,545.8

    若年者人口 (0~14歳) 1,122人 589 533 総人口比 11.0%

    生産年齢人口 (15~64歳) 5,366人 2,697 2,669 総人口比 52.5%

    高齢者人口 (65歳以上) 3,725人 1,604 2,121 高齢化率 36.4% (県年齢別人口推計)

    うち、後期高齢者人口(75 歳以上) 1,920人 736 1,184 総人口比 18.8%

    ※ 外国人住民については、外国人登録法による登録人口として集計していましたが、平成 24 年 7 月 9 日に「住民基本台帳法の一部を改正する法律」が施行されたことにより、外国人登録法が廃止となり、外国人住民についても、日本人住民と同様に住民基本台帳人口に加えられました。

    ※ 高齢者世帯とは、65 歳以上の者のみで構成するか、またはこれに 18 歳未満の未婚の者が加わった世帯をいいます。(厚生労働省HP「用語の定義」より)

    (2)池田町の人口・世帯等の状況 (国勢調査より)

    高齢者人口(65歳以上)

    (人) (人) (%) (人) (%) (人) (%) (世帯) (人=世帯) (世帯) (人=世帯) (世帯) (人) (%)

    S 35 11,250 2,417 95 214

    40 10,568 1,004 9.5% 2,375 85 170

    45 10,245 1,088 10.6% 2,513 120 310

    50 10,317 1,266 12.3% 2,635 194 372 42 96 234 18.5%

    55 10,610 1,522 14.3% 2,777 216 429 58 158 374 24.6%

    60 10,792 1,627 15.1% 2,888 281 482 86 134 354 21.8%

    H 2 10,521 1,920 18.2% 2,901 314 557 106 144 394 20.5%

    7 10,712 2,305 21.5% 1,370 12.8% 935 8.7% 3,090 383 704 153 226 605 26.2%

    12 10,658 2,705 25.4% 1,462 13.7% 1,243 11.7% 3,245 456 833 215 299 813 30.1%

    17 10,630 2,946 27.7% 1,377 13.0% 1,569 14.8% 3,399 567 931 284 333 950 32.2%

    22 10,329 3,193 30.9% 1,423 13.8% 1,770 17.1% 3,501 661 801 324 401 1,126 35.3%

    総人口に対する割合

    世帯数総人口年度 高齢化率

    うち65~74歳

    総人口に対する割合

    うち75歳以上

    世帯人員

    うち、65歳以上の高齢者

    単身者数夫婦のみ世帯数

    単身者数夫婦のみ世帯数

    人数高齢者数に対する

    割合

    人数

  • 4

    (3)人口ピラミッド(平成28年3月31日 住民基本台帳より)

    (4)産業別就業者割合(国勢調査より)

    175

    193

    221

    201

    195

    180

    194

    311

    365

    316

    280

    305

    350

    513

    355

    272

    218

    160

    72

    10

    4

    0100200300400500600

    男 性

    138

    174

    221

    206

    210

    172

    187

    270

    321

    308

    299

    328

    368

    545

    392

    326

    320

    290

    175

    63

    10

    0 100 200 300 400 500 600

    0~4歳

    5~9歳

    10~14歳

    15~19歳

    20~24歳

    25~29歳

    30~34歳

    35~39歳

    40~44歳

    45~49歳

    50~54歳

    55~59歳

    60~64歳

    65~69歳

    70~74歳

    75~79歳

    80~84歳

    85~89歳

    90~94歳

    95~99歳

    100歳以上

    女 性

    人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 農業 林業 漁業 鉱業 建設業 製造業卸売・小売

    金融・保険・不動産

    運輸・通信

    電気・ガス・水道

    サービス業

    公務

    S35 3,698 59.6% 1,091 17.6% 1,420 22.9% 0 0.0% 6,209 3,689 3 6 0 273 818 504 47 192 28 537 112 0

    S40 3,195 51.8% 1,532 24.8% 1,443 23.4% 0 0.0% 6,170 3,190 3 2 1 280 1,251 517 39 196 21 551 119 0

    S45 2,521 40.5% 2,057 33.1% 1,640 26.4% 5 0.1% 6,223 2,516 3 2 6 327 1,724 588 58 183 21 676 114 5

    S50 1,727 29.9% 2,274 39.3% 1,779 30.8% 2 0.0% 5,782 1,721 2 4 15 482 1,777 679 66 184 24 699 127 2

    S55 1,290 22.3% 2,492 43.0% 2,006 34.6% 5 0.1% 5,793 1,279 2 9 3 595 1,894 792 87 187 21 794 125 5

    S60 1,046 17.8% 2,691 45.7% 2,151 36.5% 3 0.1% 5,891 1,037 1 8 10 642 2,039 820 94 202 23 875 137 3

    H 2 809 14.0% 2,660 46.2% 2,293 39.8% 0 0.0% 5,762 798 1 10 12 670 1,978 806 109 208 25 1,009 136 1

    H 7 692 11.7% 2,558 43.4% 2,639 44.8% 1 0.0% 5,890 675 2 15 9 705 1,844 993 97 233 24 1,153 139 0

    H12 639 11.1% 2,247 39.0% 2,870 49.8% 5 0.1% 5,761 626 2 11 5 644 1,598 976 81 230 17 1,375 191 5

    H17 700 12.7% 1,789 32.4% 2,973 53.8% 66 1.2% 5,528 687 4 9 2 491 1,296 854 96 181 16 1,789 142 66

    H22 457 9.2% 1,508 30.4% 2,988 60.2% 9 0.2% 4,962 445 9 3 2 413 1,093 732 108 227 24 1,729 168 9

    第3次産業 分類不能の産業

    年次

    第1次産業 第2次産業第1次産業 第2次産業 第3次産業 分類不能

    総数

  • 5

    3.町民の健康状態

    (1)ライフステージにおける肥満者の割合

    ライフステージ別に肥満者の割合を平成24年度と平成27年度で比較すると、40歳代

    以降の肥満者の割合に増加傾向が見られます。特に40歳代の女性が平成24年度7.1%

    から平成27年度20.6%と3倍になっています。

    平成27年度を男女別に肥満者の割合をグラフにしてみると、幼少期から中学生頃までは

    肥満者の割合に男女差はありませんが、20歳代からは男性の肥満者の割合が高くなってい

    ます。特に、40歳代、50歳代では2人に1人の割合で肥満となっており、女性は40歳

    代から肥満者の割合が増えています。

    1歳半 3歳児 4~5歳児 小学生 中学生 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70~74歳

    受診者数 42 41 69 248 127 9 18 37 65 321 196

    人数 2 0 4 10 8 3 5 20 37 150 72

    割合 4.8% 0.0% 5.8% 4.0% 6.3% 33.3% 27.8% 54.1% 56.9% 46.7% 36.7%

    受診者数 26 38 71 239 130 23 29 47 53 296 211

    人数 1 2 2 13 11 5 8 26 33 139 86

    割合 3.8% 5.3% 2.8% 5.4% 8.5% 21.7% 27.6% 55.3% 62.3% 47.0% 40.8%

    受診者数 25 36 66 259 128 11 59 42 82 399 217

    人数 2 1 1 13 14 1 7 3 13 94 41

    割合 8.0% 2.8% 1.5% 5.0% 10.9% 9.1% 11.9% 7.1% 15.9% 23.6% 18.9%

    受診者数 30 22 61 224 139 19 64 34 73 396 236

    人数 0 0 0 17 15 0 6 7 17 103 54

    割合 0.0% 0.0% 0.0% 7.6% 10.8% 0.0% 9.4% 20.6% 23.3% 26.0% 22.9%

    保育園の計測参考資料 乳幼児健診 学校保健委員会資料 ヤング健診 特定健診

    女性

    24年度

    27年度

    男性

    24年度

    27年度

    対象年齢

    判定値

    カウプ指数 肥満度 BMI または 腹囲

    97%タイル以上 20%以上 BMI 25以上 または 腹囲 男性85㎝以上 女性90㎝以上

    3.8%5.3%

    2.8%5.4%

    8.5%

    21.7%

    27.6%

    55.3%62.3%

    47.0%

    40.8%

    0.0% 0.0% 0.0%

    7.6%

    10.8%

    0.0%

    9.4%

    20.6%

    23.3%26.0%

    22.9%

    0.0%

    10.0%

    20.0%

    30.0%

    40.0%

    50.0%

    60.0%

    70.0%

    1歳半 3歳児 4~5歳児 小学生 中学生 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70~74歳

    女性

    男性平成27年度

  • 6

    (2)小児生活習慣病予防健診、ヤング健診の状況

    20歳以上の男女を比較してみると、全体的に男性の方が有所見者の割合が高く、特にエ

    ネルギーの過剰摂取である中性脂肪、ALTが3割、LDLコレステロールにおいては4割

    が基準値を外れています。

    20~39歳代の男性では、メタボリックシンドローム予備群が15.4%います。生活

    習慣病は長い年月をかけて発症することから、若い世代から健診を受けて、自身の健康状態

    を知り、生活習慣改善に向けての取り組みが必要です。

    小中学生に関して、小児生活習慣病予防健診の判定値は空腹時となっていますが、当町で

    は随時での検査の為、食事によって変化の大きい血糖及び中性脂肪が、基準値より外れてい

    る者の割合が高くなっています。また、拡張期血圧が高めだったことに関して、小児科医の

    見解では緊張により高くなった可能性があるとのことです。

    (3)特定健康診査(国民健康保険)の状況

    ①メタボリックシンドローム該当者と予備群の割合

    メタボリックシンドローム該当者の割合は、県、国よりも低いが、予備群は男女共に県の

    割合よりも高くなっています。

    池田町の平成24年と27年とを比較すると、予備群は減少しているが該当者が増加して

    います。特に、女性の該当者の割合が増えており、県、国よりも高い割合となっています。 ※メタボリックシンドロームの診断基準とは、腹囲(内臓脂肪の蓄積)に高血圧、高血糖、脂質異常(中性脂

    肪か低HDLコレステロール)の3項目の内、2項目が基準値を超えている場合に該当者となり、1項目だ

    と予備群となる。

    小児生活習慣病予防健診、ヤング健診の有所見者数と割合  (平成27年度)

    人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

    小学5年生 36 4 11.1 2 5.6 1 2.8 0 0.0 16 44.4 1 2.8 0 0.0 8 22.2 0 0.0

    中学生 93 2 2.2 4 4.3 8 8.6 4 4.3 35 37.6 2 2.2 4 4.3 20 21.5 1 1.1

    20~39歳 52 1 1.9 8 15.4 16 30.8 16 30.8 6 11.5 6 11.5 9 17.3 4 7.7 1 1.9 21 40.4

    小学5年生 34 1 2.9 2 5.9 2 5.9 0 0.0 6 17.6 0 0.0 0 0.0 9 26.5 1 2.9

    中学生 90 4 4.4 8 8.9 12 13.3 3 3.3 23 25.6 3 3.3 1 1.1 20 22.2 5 5.6

    20~39歳 83 0 0.0 0 0.0 1 1.2 2 2.4 0 0.0 4 4.8 6 7.2 2 2.4 1 1.2 15 18.1

    LDL コレステロール

    中性脂肪

    該当者 予備群

    エネルギーの過剰摂取 血管を傷つけるその他動脈硬

    化の要因

    小中学生120㎜Hg以上

    成人130㎜Hg以上

    小中学生70㎜Hg以上

     成人85㎜Hg以上

    血糖HbA1c

    (ヘモグロビンエーワンシー)

    収縮期 拡張期

    39㎎/dl以下

    小中学生140㎎/dl以上

    成人120㎎/dl以上

    100mg/dl以上 5.6%以上

    HDL コレステロール

    男性

    女性

    ALT(肝)

    31IU以上150㎎/dl以上

    メタボリックシンドローム

    対象者健診受診者(人)

    (単位 : %)

    平成24年度 平成27年度 平成24年度 平成27年度 平成24年度 平成27年度

    12.4 14.9 15.3 15.7 16.6 16.7

    男性 20.0 21.5 23.8 24.6 25.9 26.6

    女性 6.4 9.6 8.6 8.3 9.5 9.2

    11.2 10.5 9.9 9.8 10.8 10.7

    男性 17.4 16.8 16.0 15.5 17.1 17.1

    女性 6.1 5.3 5.1 5.0 6.0 5.8

    資料:KDBシステム

    該当者

    予備群

    池田町 長野県 全国

  • 7

    ②特定健康診査より有所見者の割合

    当町の特定健診受診者の有所見率を男女別に見ると、男性の方が有所見率が高いことがわ

    かります。

    県と国で比較してみると、女性ではエネルギーの過剰摂取であるBMI、腹囲の有所見率

    が県よりも高く、男女共通して高いのはHDLコレステロールと血糖値でした。その他の検

    査項目は比較的県、国よりも有所見率はやや低めです。しかし、臓器障害の検査項目である

    心電図、眼底検査では男女共に有所見率がかなり高いこと、腎臓の機能をみるクレアチニン

    は男性の有所見率が高いことから、現在の健診データはよい値であっても、過去に血管を傷

    めてきた可能性があります。

    ※心電図、眼底検査は医師の判断で行われる詳細検査であり、クレアチニン検査も特定健診の必須項目ではな

    いため県、国では全員に実施していない。

    (4)医療費(国民健康保険)の状況

    ① 診療報酬明細書1件当たりの医療費(外来)

    診療報酬明細書(レセプト)1件当たりの医療費を県、国と比較してみると、血管が傷ん

    だ結果起こる心筋梗塞、狭心症、脳梗塞の医療費が高いことがわかります。また、血管が傷

    む原因となる糖尿病や高血圧、高尿酸血症、エネルギーの過剰摂取と関係がある脂肪肝の医

    療費も高い傾向にあります。

    平成27年度 (単位 : %)その他動脈硬化の要因

    BMI 腹囲 中性脂肪 ALT(肝)HDLコレス

    テロール血糖 HbA1c 尿酸

    収縮期血圧

    拡張期血圧

    LDLコレステロール

    クレアチニン

    心電図 眼底検査

    25以上男 85㎝以上女 90㎝以上

    150㎎/dl以上

    31IU以上40㎎/dl

    未満100㎎/dl

    以上5.6%以上

    7.0㎎/dl以上

    130㎜Hg以上

    85㎜Hg以上

    120㎎/dl以上

    1.3㎎/dl以上

    池田町 26.9 43.6 25.1 18 9.2 41.4 60.2 15.8 40.6 27.2 44.2 2.8 40.4 85.1

    長野県 27.5 45.4 27.9 19.6 8.7 29.5 62.7 16.5 44.7 25.9 48.3 1.4 16.3 25.2

    全国 29.9 49.1 28 20.3 8.7 27.5 54.8 13.4 49.7 24.3 48.8 1.6 18.6 14.4

    池田町 19.6 16.5 16.8 6.5 2.8 24.7 60.1 1.5 33.9 14.1 50.8 0.1 29.5 77.6

    長野県 18.9 15.1 16.8 8.1 2 17.4 64.2 1.9 38.7 15.4 57.5 0.2 11.9 19.2

    全国 20.3 17 16 8.6 1.8 16.5 54.2 1.7 43 14.6 58.5 0.2 14.3 12.4

    資料:KDBシステム

    血管を傷つける 臓器障害

    ※詳細検査項目

    男性

    女性

    性別

    区分

    エネルギーの過剰摂取

    平成27年度 (単位 : 円)

    疾病名 池田町 長野県 全国

    心筋梗塞 48,620 31,810 32,360

    狭心症 31,650 24,190 27,460

    脳梗塞 27,640 26,110 26,180

    脳出血 24,870 26,010 27,080

    糖尿病 31,080 29,950 29,380

    高血圧 15,020 14,700 15,170

    脂質異常症 15,850 15,000 15,980

    高尿酸血症 12,300 10,340 10,190

    脂肪肝 21,290 17,850 19,320

        資料:KDBシステム

  • 8

    ② 健診受診者と健診未受診者の医療費の状況

    1人当たりの医療費を県、国と比較してみると、池田町は県、国よりも低い金額となって

    います。

    健診受診者と健診未受診者の医療費を比較すると、健診を受けている方が医療費が低いこ

    とから、健診結果より自らの生活習慣改善や早めに医療機関を受診することで医療費が安く

    おさえられていると考えられます。

    (5)介護保険認定者の主な有病状況

    当町は県、国と比較すると全体的に有病率が高い。特に、基礎疾患である糖尿病や高血圧

    症、脂質異常症の有病率が高く、そのことから大血管障害の心臓病や脳疾患の有病率が高い

    と考えられます。

    また、人口の高齢化により筋・骨格や認知症の有病率も高いと考えられます。

    一人当たりの医療費

    平成27年度 (単位 : 円)

    健診受診者 健診未受診者 健診受診者 健診未受診者 健診受診者 健診未受診者

    入院 473,260 495,510 550,530 586,890 545,510 590,530

    外来 29,210 33,820 26,670 35,500 27,420 36,200

    入院+外来 40,840 46,960 36,850 54,910 37,760 57,540

        資料:KDBシステム

    池田町 長野県 全国

    (単位 : %)

    平成24年度 平成27年度 平成24年度 平成27年度 平成24年度 平成27年度

    1号(65歳以上) 16.7% 19.3% 18.4% 19.6% 18.8% 20.7%

    2号(40歳以上64歳以下) 0.3% 0.3% 0.4% 0.3% 0.4% 0.4%

    25.7 23.4 19.0 20.5 20.1 21.4

    54.0 54.3 51.2 53.6 47.9 49.7

    28.5 31.3 22.8 26.1 24.3 27.3

    62.9 63.2 59.3 61.5 55.4 56.7

    38.3 38.7 30.5 29.1 26.5 25.4

    54.5 57.0 50.4 52.9 47.2 48.9

    12.7 12.4 9.5 10.3 9.0 9.8

    42.6 45.3 32.4 35.7 30.9 33.8

    25.4 28.0 18.7 22.0 17.7 20.7

       資料:KDBシステム

    精神

    認知症(再掲)

    認定率

    糖尿病

    高血圧症

    脂質異常症

    心臓病

    脳疾患

    筋・骨格

    池田町 長野県 全国

    がん

  • 9

    4.生活習慣と食生活 池田町における住民の生活習慣と食生活に関する現状・課題把握のため年代ごとにアンケート

    調査を実施しました。

    (1)生活リズム

    ○起床時間

    H24年 H28年

    6時前 5.9% 10.2%

    6時~6時半前 32.8% 35.2%

    6時半~7時前 38.2% 41.5%

    7時~7時半前 18.8% 9.1%

    7時半すぎ 2.7% 2.3%

    6時前 17.4% 20.5%

    6時~6時半前 53.6% 54.0%

    6時半~7時前 25.5% 22.3%

    7時~7時半前 2.4% 1.5%

    7時半すぎ 0.0% 0.3%

    6時前 18.6% 18.8%

    6時~6時半前 46.3% 40.4%

    6時半~7時前 26.6% 26.7%

    7時~7時半前 5.8% 7.3%

    7時半すぎ 0.6% 3.0%

    保育園児

    小学生

    中学生

    4年前の調査と比較すると、保育園児、小学生ともに、6時前に起きると回答したお子さんが増

    え、7時すぎに起きると答えたお子さんが減少し、

    早起きのお子さんが増えています。

    中学生をみると、ほぼ横ばいではあるものの、7時半すぎに起きると回答したお子さんが0.6%か

    ら3%と増加しています。

    「生活習慣・食育に関するアンケート」

    ◆ 調査目的

    「池田町食育推進計画」策定のための基礎資料とするもの

    ◆ 調査対象

    ①園児(3歳~6歳) :認定こども園池田保育園・認定こども園会染保育園を通じ配布・回収

    ②小学生(7~12歳) :池田小学校・会染小学校を通じ配布・回収

    ③中学生(13~15歳):高瀬中学校を通じ配布・回収

    ④16歳以上 : 無作為抽出にて500人に郵送 返信用封筒にて回収

    ※小学5年生と中学2年生は平成28年度、県の食育アンケートの対象となったため、本調査は対象外としました。

    ◆調査時期

    平成28年7月

    ◆回収結果

    全体 配布数 1237 回収数 881 回収率 71.2%

  • 10

    ○就寝時間

    生活リズムと食生活は互いに影響しあい、生活リズムの乱れが生活習慣病の原因にもなります。

    子どもの頃から規則正しい生活リズムを身に付けることが大切です。

    ◆就寝時間【保育園~中学生】H24年 H28年

    8時台 19.9% 23.9%

    9時~9時半前 40.9% 51.1%

    9時半~10時前 28.0% 18.2%

    10時台 8.6% 4.0%

    11時すぎ 0.0% 1.7%

    8時台 19.7% 17.0%

    9時~9時半前 40.3% 47.5%

    9時半~10時前 26.0% 22.8%

    10時台 10.5% 10.1%

    11時すぎ 1.3% 1.2%

    8時台 2.1% 3.0%

    9時~9時半前 11.6% 10.3%

    9時半~10時前 18.0% 12.7%

    10時台 34.3% 30.3%

    11時すぎ 22.8% 35.2%

    中学生

    保育園児

    小学生

    4年前の調査と比較すると、保育園児、小学生と

    もに就寝時間は早まっており、9時~9時半前に就寝するお子さんの割合が最も高くなっています。

    中学生をみると、H24の調査では、10時台に就寝していたお子さんの割合が最も多かったのに比

    べ、H28の調査では、11時すぎに就寝するお子さ

    んの割合が最も多く、65.5%のお子さんが10時以降に就寝するなど、中学生の就寝時間が遅く

    なっています。

    ◆11時すぎに寝る子の起きている理由【中学生】 

    H24 H28

    a.テレビ 26.8% 14.1%

    b.ゲーム 16.9% 14.1%

    c.インターネット 4.2% 18.5%

    d.勉強 23.9% 28.3%

    e.読書(マンガ含む) 9.9% 15.2%

    f.眠れない 18.3% 9.8%

    テレビを見ている子が減っている一方、イン

    ターネットをしている子が増えています。9年前の調査では、インターネットをしている子

    は0.5%でした。

    生活リズムの乱れの背景にはインターネットの

    普及もあげられます。

  • 11

    (2)朝食摂取状況

    朝食は、一日を元気に過ごすためにとても大切なものです。朝食を欠食すると、1日を始める

    エネルギーが確保されないばかりか、生活リズムの乱れ、1日に必要な栄養素が摂取できないな

    ど、様々な問題がおきてきます。

    子どもは、年齢があがるにつれ欠食がめだち、若い世代(16~29歳)では、半数に欠食が

    みられるなど、朝食の欠食は深刻で、朝食をきちんと食べる習慣づけが必要です。

    ◇朝食を食べない理由(その他)の記述

    ・寝ていたいから

    ・忘れる

  • 12

    (3)食事のバランス

    健康な生活には、主食・主菜・副菜を組み合わせた栄養バランスに配慮した食事を摂ることが

    必要です。朝食についての質問に対し、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を摂っている人は、

    保育園児で75.6%、小学生で79.2%、中学生で79.8%、成人(30歳以降)で77.

    8%にとどまり、若い世代(16~29歳)では50%と、食事内容の改善が必要です。

    (4)共食について

    年齢があがるにつれ、ひとりで食べている人の割合は増え、中学生の21.8%が朝食をひと

    りで食べていると答えています。理由としては、他の家族との生活習慣の違いをあげ、家族そろ

    って朝食を食べる家庭が減少しているのがわかります。「共食」は、家族とのコミュニケ―ショ

    ンを通じて、食べることの楽しさを知り、食に関する知識や作法を身に付けるために大切なもの

    です。家庭を中心に、人と人とがふれあいながら食卓を囲み、食事をする「共食」の機会を増や

    す必要があります。

  • 13

    ◇ひとりで食べる理由(その他)の記述

    <保育園児~中学生>

    ・食事がゆっくりなので、みんな食べ終わり後半はひとりになってしまう。

    ・家族が忙しく、話はするが(近くにはいるが)ひとりで食べることが多い。

    ・朝、起きられない。

    ・出かけるから食べてて、か、車の中で一人で食べる。

    ・みんな起きてこないから。

    ・仕事でみんないないから。

    ・作ってはくれるが親は後で食べる。

    ・朝はみんな食べる時間が違うから。

    <大人>

    ・仕事で朝早いため。

    ・単身赴任、長期出張中。

    ・夕食は仕事で帰宅が遅い為。

    ・家族は勤めのため。

    朝食を家族みんなで食べる子の欠食率が2.4%なのに比べ、ひとりで食べる子の欠食率は1

    3.9%と、朝食を家族みんなで食べる習慣がない子の方が、朝食の欠食率が高くなっています。

  • 14

    (5)農林漁業の体験

    多くの世代で80%近い人が農林漁業の体験をしているものの、中学生では、体験したことが

    ある子の割合が64.2%にとどまっています。農林漁業の体験をすることで、食への感謝の気

    持ちを育て、食への理解と知識を深めることが必要です。

    体験の内容への回答としては、稲作や野菜の栽培が70%を占め、稲わら細工、味噌や醤油づ

    くりなど、伝統的な体験が少ない状況です。

  • 15

    (6)地産地消の状況

    地域で生産されたものを地域で食べる「地産地消」は、地域の産業の理解を深めると共に、

    新鮮で安心安全な食材を確保できるなど、様々なメリットがあります。「池田町で作られて

    いる農産物を食べますか」という質問に対し、成人(30歳以降)では66.1%の人がよ

    く食べると答えているのに対し、若い世代(16~29歳)では20%と少ない現状です。

    地域で生産されたものを地域で食べる体制づくりが必要です。

    (7)郷土食の認知

    「地域で昔から食べられている料理又は食品を知っていますか」という質問に対し、知っ

    ていると回答した人の割合はいずれの世代でも半数以下で、若い世代においては、知ってい

    ると回答した人が29.2%と非常に低い状況です。

    また、知っている料理又は食品の内容を質問したところ、大人からは45品目の回答があ

    ったものの、中学生は17品目の回答にとどまり、若い世代やこどもを中心に、いけだの食

    文化を継承していくための取り組みが必要です。

  • 16

    (8)食の選択

    健全な食生活の実現のためには、自らの力で食を選択することが必要です。「食品(調味

    料含む)を購入する際に気を付けている点はあるか」という質問に対し、成人(30歳)以

    降では84.7%の人があると回答し、食の安心・安全への関心の高さがうかがえるものの、

    若い世代(16~29歳)においては、あると回答した人は62.5%にとどまっています。

    食を選択するための正しい知識を普及啓発し、自らの力で食を選択する人を育てる取り組

    みが必要です。

    (9)食への感謝

    食事ができることに感謝し、「もったいない」という精神で、食べ物を無駄にしないこと

    は、食育において非常に大切なことです。「家庭で食べ残しや食べ物を捨てる事があること

    に関して、どう思いますか」という質問に対し、成人(30歳以降)ではいつも「もったい

    ない」と思う人が65%いるのに対し、小学6年生では48.6%にとどまり、「何も思わ

    ない」と答えた子が10%いるなど、こどもを中心に、食への感謝の気持ちを様々な体験を

    通して育てることが課題です。

  • 17

    食事の用意や後片付けをしている子としていない子を比較すると、1週間に1日以上して

    いる子に、食べ残しや食べ物を捨てることに対して「何も思わない」と答えた子はいなかっ

    たものの、やらないと答えた子には「何も思わない」と答えた子が14.3%いました。

    食への関わりが少ないと、食への感謝の気持ちも育ちにくいことが、アンケート結果から

    わかります。

    (10)食育への関心と食育活動

    食育に関心があるとの回答が75.9%となっており、食育への関心が高いことがうかが

    える一方、食育の推進にかかわるボランティア活動に参加してみたいかという質問には、6

    6.1%の方が「参加してみたいとは思わない」と回答しており、町民の積極的な食育活動

    への参画が課題です。

    ◇食べ残しや食べ物を捨てることに対して

    ◆食事の用意や後片付けを

  • 18

    第3章 計画の基本方針

    1.基本理念 未来に向けて池田町の食育推進の方向性を明確にするため、基本理念を次のとおり定めます。

    2.基本目標

    1.食を通じた健康づくり

    (1)健やかな生活リズムを身に付けます

    (2)朝食をきちんと食べる習慣をつけます

    (3)栄養バランスに配慮した食事を摂ることを心掛けます

    2.食を通じた心豊かな人づくり

    (1)家族や仲間と一緒に食事を作ったり、食べたりする回数を増やします

    (2)地域の農を体験する事で、食べ物と食に関わる人々への感謝の気持ちを育てます

    (3)いけだの食文化を継承します

    食から始まる まちづくり

    ~豊かな心と体を育む~

    3.食の循環と環境づくり

    (1)「旬」を大切に、地域でとれた食材を食べます

    (2)食の安心・安全に関心を持ち自分で食を選択する力をつけます

    (3)食べ残しや食品廃棄を減らします

  • 19

    第4章 施策の展開

    1.共通の施策

    (1)広報・啓発

    ○食育の日の取り組み

    国が定める「食育月間(毎年6月)」「食育の日(毎月19日)」にあわせ、広報・啓発を

    行い食育推進を図ります。

    ○町広報誌・ホームページに加え、メール配信サービス、フリーペーパーの活用など、新たな

    広報手段により幅広い年齢層への広報、啓発に努めます。

    (2)食に関わる人材の育成

    町民ひとりひとりの主体的な取り組みがより効果的なものとなるよう、その取り組みを支援

    する人材の育成が必要です。各種関係機関や食育に係るボランティア等が密接に連携・協力し

    つつ一体となって食育を推進するため、身近な地域で食育を推進する人材を育成し、その活動

    を支援していきます。

    2.基本目標ごとの施策

    (1)食を通じた健康づくり

    生涯を通じて、生き生きと健康な生活を送ることが、すべての人の願いです。早寝早起

    きをし、排便のリズムを身に付け、栄養バランスに配慮した食事を3食きちんとよく噛ん

    で食べる事が、そのための基本となります。①~③の目標に沿った施策を展開することに

    より、食を通じた健康づくりに取り組みます。

    ① 健やかな生活リズムを身に付けます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○健やかな生活リ

    ズムの基礎を身に

    付ける。

    「早寝 早起き

    朝ごはん」

    福祉課 ○乳幼児健診、乳幼児育児学習会時の学習

    ・生活リズム

    認定こども園等 ○生活リズムを整えることの大切さを保護者に知

    らせる

    ・園だより

    ・啓発パネル

    ・個別懇談会等で個別に伝える

    社会福祉協議会 ○助産師による母子教室

    ・生活リズム、早寝早起きのすすめ

  • 20

    学齢期

    6歳~15歳

    【小学生のねらい】

    ○生活リズムを整

    えることの大切さ

    を知り、自ら考え

    実践する。

    「早寝 早起き

    朝ごはん」

    【中学生のねらい】

    ○生活リズムの大

    切さがわかり改善

    しようとする意欲

    をもつ。

    「早寝 早起き

    朝ごはん」

    小学校 ○生活習慣アンケートの実施

    ○学校保健委員会

    ・生活習慣アンケートの結果報告

    ・よりよい生活リズムづくり

    ○保健指導

    ・睡眠のじょうずなとり方

    ○健康旬間の実施

    ・「歯科健診」

    ・「はみがきチェック」「歯磨き指導」

    ・「ハンカチ・ティッシュ調べ」

    ○生活へのメディアの取入方の工夫

    ○血液検査の実施

    ○有所見者血液再検査

    中学校 ○1学年「技術・家庭科」

    ・食生活と栄養

    ・成長期における食生活を充実させる

    ○健康旬間の実施

    ・「健康標語の作成」「歯科健診」

    ・「はみがきチェック」「歯磨き指導」

    ・「ハンカチ・ティッシュ調べ」

    ○生活習慣アンケートの実施

    ○学校保健委員会

    ○生活へのメディアの取入方の工夫

    ○血液検査の実施

    ○有所見者血液再検査

    給食センター ○給食訪問・学校訪問等で生活リズムと食につい

    てふれる

    ○生活習慣と食に関するアンケートの実施

    教育委員会 ○『いけだっ子すこやかリーフレット』

    (望ましい生活習慣づくりを推奨するリーフレ

    ット)を親子で活用するよう推進

    思春期以降

    16歳以上

    ○ライフスタイル

    に応じた健やかな

    生活リズムを実践

    する。

    福祉課 ○地区での健康教室

    すべてに共通 家庭 ○「早寝 早起き 朝ごはん」の実践

  • 21

    ② 朝食をきちんと食べる習慣をつけます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    妊娠期 ○望ましい朝食の

    摂り方を実践する。

    福祉課 ○妊婦相談時での指導

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○朝食を毎日食べ

    る習慣を身に付け

    る。

    福祉課 ○乳幼児健診、乳幼児育児学習会時の学習

    ・発達にあった食の進め方

    認定こども園等 ○園児への声かけ

    ○朝食の大切さを保護者に知らせる

    ・園だより

    ・個別に懇談する

    ○食育だより

    ・簡単な朝食の作り方

    教育委員会

    ○家庭教育学級ポレポレ

    ・食べ物の絵本の読み聞かせ

    ・食べ物の手遊び等

    学齢期

    6歳~15歳

    【小学生のねらい】

    ○朝食の大切さを

    理解し、毎日食べ

    る習慣を身につけ

    る。

    【中学生のねらい】

    ○朝食の大切さを

    再認識し、実践で

    きる意欲をもつ。

    小学校 ○保健指導

    ・食事について

    ○6学年「家庭科」

    ・朝食から健康な一日の生活を

    中学校 ○1年「家庭科」

    ・朝食の大切さ

    ・栄養診断

    給食センター ○小中学校と連携した授業、活動への参画

    ○学校・学級訪問での啓発

    ○献立表や給食指導資料での啓発

    ○試食会において保護者へ啓発

    思春期以降

    16歳以上

    ○望ましい朝食の

    摂り方を実践す

    る。

    福祉課

    ○朝食レシピの募集

    ○朝食レシピをホームページ等に掲載

    ○朝食レシピ集の作成・配布

    すべてに共通 家庭 ○バランスに配慮した朝食づくり

  • 22

    ③ 栄養バランスに配慮した食事を摂ることを心掛けます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    妊娠期 ○栄養バランスに配慮した食事の必要性を理解

    し、自ら管理する。

    福祉課 ○妊婦相談時等で体重増加をみながらの栄養指導

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○いろいろな食品

    に親しむ。

    ○見て、触って、

    自分で進んで食べ

    ようとする気持ち

    をもつ。

    福祉課 ○離乳食教室

    ・月齢ごとの離乳食の進め方と調理実習

    ○乳幼児健診、乳幼児育児学習会時の食の学習

    ・生活リズム

    ・発達にあった食の進め方

    認定こども園等 ○嫌いなものをひと口でも食べるチャレンジ

    ○「今日の給食は体のどの部分をつくってくれてい

    るか?」をパネルや絵本などで学ぶ

    ○3色食品群の展示

    ○給食献立や食材の展示

    ○給食レシピの紹介

    学齢期

    6歳~15歳

    【小学生のねらい】

    ○好き嫌い無く食

    べることができ、

    バランスのとれた

    食事の大切さがわ

    かる。

    【中学生のねらい】

    ○成長期に必要な

    食事と、運動の必

    要性を理解し、生

    活習慣病予防につ

    いて知る。

    小学校 ○5~6年生 家庭科

    ・栄養のバランスを考えた一食の献立作り

    中学校 ○1学年「技術・家庭科」

    ・栄養バランスを考えた食事の計画

    →調理実習→家庭意識

    ・中学生に必要な栄養素について知る

    ・栄養バランスチェック(パソコン診断)

    給食センター ○ごはん(週 4日)を中心とした和食を基本とし、

    栄養バランスのよい給食の実施

    ○魚・野菜・豆・海藻・きのこ・いも・種実類(家

    庭でとりにくい食材)の積極的使用

    ○献立表・試食会における家庭への情報提供

    ○小中学校と連携した授業、活動への参画

    ○主食・主菜・副菜をそろえ、教材となる給食の

    作成

    思春期以降

    16歳以上

    ○栄養バランスに

    配慮した食事の必

    要性を理解し、自

    ら管理する。

    ○生活習慣病予防

    に取り組む。

    福祉課 ○ヤング健診結果説明等での栄養指導

    ○生活習慣病予防と食生活の学習会

    ○年齢や健康状態にあわせた食事の相談

    ○リーフレット等の作成・配布

    ○バランス食料理教室の開催

    ○バランス食レシピの募集

    ○バランス食レシピをホームページ等に掲載

    ○バランス食レシピ集の作成・配布

    社会福祉協議会 ○高齢者向け配食・福祉弁当

    すべてに共通 家庭 ○家族の健康状態に配慮した食事づくり

    地域 ○バランス食等料理教室(食育関係団体)

    ○栄養バランスに配慮したメニューの開発に努め

    る(飲食店)

  • 23

    (2)食を通じた心豊かな人づくり

    「食」は健康な体づくりだけでなく、食を通じたコミュニケーション、食への感謝の念、

    伝統的な食文化の継承など、あらゆる分野にわたり、私たちの生活において重要な役割を

    担っています。①~③の目標に沿った施策を展開することにより、食を通じた心豊かな人

    づくりに取り組みます。

    ① 家族や仲間と一緒に食事を作ったり、食べたりする回数を増やします

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○自らの手で食材

    に触れ、お手伝い

    することで、食事

    づくりに興味をも

    つ。

    ○食事のマナーを

    知り、みんなで食

    べる楽しさを知

    る。

    家庭 ○家庭でのお手伝い

    ・食事づくり

    (野菜を洗う、材料をまぜる、盛り付ける)

    ・食事の準備、片づけ

    (箸をならべる、お皿を運ぶ)

    認定こども園等 ○楽しい給食・おやつの時間づくり

    ○食育だより(つくり方のレシピ)の紹介

    ○給食づくりのためのお手伝い

    ・とうもろこしの皮むき

    ・にんじんの型ぬき

    ・ゼリーづくり

    ○給食室の見学

    学齢期

    6歳~15歳

    【小学生のねらい】

    ○簡単な調理のや

    り方がわかり、「自

    分でも作ってみた

    いな」と願いを持

    つ。

    ○食事のマナーを

    身に付け、みんな

    で食べる楽しさを

    知る。

    【中学生のねらい】

    ○簡単な調理がで

    き、作る事の喜び

    を感じる。

    ○食事のマナーを

    守り、みんなで食

    べる楽しさを感じ

    る。

    家庭 ○家庭でのお手伝い

    ・食事づくり

    (米とぎ、簡単な調理)

    ・食事の準備、片づけ

    (箸をならべる、お皿を運ぶ、食器洗い)

    ○食事作法を学ぶ

    地域

    ○地域交流クラブ

    ・自然体験クラブ

    ・子どもキッチンクラブ

    ・パンづくり教室

    小学校 ○1~2年生 生活科

    ○3~6年生 総合的学習の時間

    ・畑でできた作物の調理

    ○5~6年生 家庭科

    ・炒める・ゆでる調理実習

    ・みそ汁、ごはん調理実習

    ・安全な調理器具の使い方の学習

    ○5年生キャンプでの炊飯体験

    ○PTA試食会

    ・学校または給食センターにて試食会を行う

    中学校 ○1年~3年「家庭科」

    ・日常食の調理

  • 24

    ・お弁当のおかずつくり

    ○弁当持参の日には、家庭において自ら積極的に調

    理に関わるよう声かけをする

    ○総合的な学習の時間 調理実習

    ○PTA試食会

    ・学校または給食センターにて試食会を行う

    給食センター ○献立表への給食レシピの掲載

    ○親子見学会の実施

    教育委員会 ○ふるさとチャレンジ塾

    ・キャンプでの炊飯

    ○児童センター

    ・地元産食材を使った食事作り

    思春期以降

    16歳以上

    ○家族や仲間とコ

    ミュニケーション

    をとりながら食事

    をすることで、食

    事の楽しさを感じ

    る。

    地域 ○職場の仲間とのランチタイム

    福祉課 ○各職場のノー残業デーにあわせ、家族そろっての

    食事の大切さを啓発する

    ○地域コミュニティの支援

    ○料理教室の開催

    教育委員会 ○家事への男女共同参画の推進

    各公共施設 ○調理室の利用促進

    すべてに共通 家庭 ○食事作法の伝承

    ○家族みんなで食卓を囲む

    地域 ○食材を無駄なく活かした調理実習(食育関係団体)

    ○食事作法の学習(食育関係団体)

    ○親子の食育教室(食育関係団体)

    ② 地域の農を体験する事で、食べ物と食に関わる人々への感謝の気持ち

    を育てます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○食べ物を大事に

    する心と、食べ物

    への感謝の気持ち

    をもつ。

    認定こども園等 ○年長児が主になっての季節の野菜づくり

    (地域の生産者が協力)

    ○地域の方と一緒に収穫体験を楽しむ

    ○給食調理員等への感謝

    学齢期

    6歳~15歳

    【小・中学校共通

    のねらい】

    ○作物を実際に育

    て、味わうことで、

    生産者に感謝し、

    食べ物を大事にす

    る心と、食べ物へ

    の感謝の気持ちを

    地域 ○地域の方の指導による作物づくりと収穫

    小学校 ○作物づくりと収穫・調理

    ○米づくり

    ・地域の方から学ぶ 共に作業をする

    ○地域の体験学習施設の利用

    ○給食センター職員への感謝

    中学校 ○職場体験

    ・ハーブセンター・農園など

  • 25

    もつ。

    ○食事を作ってく

    れる人への感謝の

    気持ちをもつ。

    ○特別支援学級「生活単元・自立の学習」

    ・じゃがいも、さつまいもの収穫・調理

    ○地域の体験学習施設の利用

    ○給食センター職員への感謝

    給食センター ○小中学校と連携した授業、活動への参画

    ○生産者との交流給食の実施(小学校)

    ○献立表・給食指導資料で地域食材について知ら

    せる

    教育委員会 ○水田学習の体制づくり

    思春期以降

    16歳以上

    ○作物を実際に育

    て、味わうことで、

    生産者と食べ物に

    感謝する。

    振興課 ○市民農園の活用

    すべてに共通 家庭 ○「いただきます」「ごちそうさま」の実践

    ○家庭菜園

    振興課 ○地元食材の特産品化

    ○ハーブの振興

    ○「食と農を考えるつどい」における体験・啓発

    ③ いけだの食文化を継承します

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○行事食・郷土食

    を知り、味わう等、

    食の文化に触れる

    機会を増やす。

    認定こども園等 ○地域の方との交流

    ・まゆ玉作り(1月)

    ○おやつに行事食・郷土食の選定

    ・七夕まんじゅう

    ・伝統野菜(内鎌かんぴょう)を使ったおやつ

    教育委員会

    ○家庭教育学級ポレポレ

    ・おやつに伝統的な行事食の選定

    学齢期

    6歳~15歳

    【小・中学校共通

    のねらい】

    ○行事食・郷土食

    を知り、日本の食

    文化の良さについ

    て関心を深め、郷

    土を愛する心をも

    つ。

    地域 ○三世代交流 各地区での餅つき等

    小学校 ○地域の体験学習施設の利用

    中学校 ○総合的学習の時間

    ・「郷土食を学ぶ」の実践

    ○地域の体験学習施設の利用

    給食センター ○行事食・郷土食献立の実施

    ○指導資料による情報提供

    教育委員会

    社会福祉協議会

    ○ふるさとチャレンジ塾

    ・行事食、郷土食をつくる

    思春期以降

    16歳以上

    ○食文化の歴史を

    理解し、行事食・

    郷土食を伝承す

    る。

    地域 ○三世代交流 各地区での餅つき等

    福祉課

    教育委員会

    ○食文化の学習会の開催

    ○行事食・郷土食料理教室の開催

    ○行事食・郷土食レシピの募集

  • 26

    ○ホームページに行事食・郷土食レシピを掲載

    ○行事食、郷土食レシピ集の作成・配布

    すべてに共通 家庭 ○行事食、伝統食を取り入れた食事づくり

    地域 ○漬物、凍豆腐、おやき、トマトの加工(食育関係団体)

    ○紅梅漬(食育関係団体)

    ○郷土料理のメニュー化の検討(飲食店)

    (3)食の循環と環境づくり

    自然環境や生命の循環により、私たちの食は成り立っています。その事を理解し、意識

    しながら、限りある資源を大切にした食生活を送っていくことが、今後更に求められます。

    ①~③の目標に沿った施策を展開することにより、食の循環と環境づくりに取り組みます。

    ① 「旬」を大切に、地域でとれた食材を食べます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○地域食材や旬の

    食材を知る。

    認定こども園等 ○地域食材の使用

    ・米:池田松川産コシヒカリ

    ・夏野菜:池田町産

    ・しょうゆ:池田町での製造品

    ・パン:一部池田町での製造品

    学齢期

    6歳~15歳

    【小・中学校共通

    のねらい】

    ○地域食材や旬の

    食材の良さを知

    り、地域食材への

    愛着心をもつ。

    給食センター ○地域食材の使用

    ・米:池田松川産コシヒカリ

    ・野菜:池田松川産を中心とした大北産

    ・味噌:池田松川産

    ○地域食材の日の実施

    思春期以降

    16歳以上

    ○家庭での食事に

    地域食材や旬の食

    材を積極的に利用

    する。

    福祉課

    教育委員会

    ○旬の食材を使った料理教室の開催

    ○旬の食材を使ったレシピの募集

    ○ホームページに旬の食材を使ったレシピを掲載

    ○旬の食材を使ったレシピ集の作成・配布

    すべてに共通 家庭 ○地域食材や旬の食材をつかった食事づくり

    地域 ○地域食材・旬の食材を使ったメニューの開発に

    努める(飲食店)

    ○安全・安心な地域食材の積極的な生産・販売・

    活用に努める(食品関連事業者)

    振興課 ○「池田発」の食材の発掘・研究・情報発信

  • 27

    ② 食の安心・安全に関心を持ち自分で食を選択する力をつけます

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    学齢期

    6歳~15歳

    【小・中学校共通

    のねらい】

    ○食についての正

    しい知識、情報を

    持ち自ら判断でき

    る能力を身に付け

    る。

    小学校 ○農水産物の流通の学習

    中学校 ○1学年「技術・家庭科」

    ・献立づくりと食品の選択

    給食センター ○小中学校と連携した授業、活動への参画

    思春期以降

    16歳以上

    ○食についての正

    しい知識、情報を持

    ち、自ら選択する。

    振興課 ○自然農や無農薬野菜に関するワークショップの

    開催

    すべてに共通 家庭 ○食中毒の予防

    ○食品表示の確認

    地域 ○食品の安全性に関する学習(食育関係団体)

    福祉課

    教育委員会

    ○食の安心安全に関する学習会の開催

    ③ 食べ残しや食品廃棄を減らします

    ライフステージ ねらい 関係機関 施策の展開

    乳幼児期

    0歳~5歳

    ○食への感謝、も

    ったいない意識を

    持つ。

    認定こども園等 ○自分の食べられる量を知り、伝える

    学齢期

    6歳~15歳

    【小・中学校共通

    のねらい】

    ○食への感謝、も

    ったいない意識を

    持ち、食べ残しを

    減らす。

    小学校 ○給食指導

    中学校 ○給食指導

    給食センター ○給食指導

    思春期以降

    16歳以上

    ○食への感謝、も

    ったいない意識を

    高める。

    ○食品の保存方法

    を知り、食品廃棄

    を減らす。

    地域 ○食品ロス削減運動「30・10(さんまる いち

    まる)運動」の推進

    福祉課

    教育委員会

    ○保存食に関する講習会

    ○保存食レシピの募集

    ○ホームページに保存食レシピを掲載

    ○保存食レシピ集の作成・配布

    すべてに共通 家庭 ○「買すぎない、作りすぎない」の実践

    ○「残さず食べよう」の声かけ

    社会福祉協議会 ○フードバンク・フードドライブへの協力

  • 28

    第5章 計画の推進

    1.計画の推進体制 食育は町民ひとりひとりが食に関心を持ち、理解し、継続的に実践していくことが大切

    です。食育の推進にあたっては、関係機関がそれぞれの役割に応じ、お互いに連携しなが

    ら進め、「食から始まる まちづくり」を町民運動として展開していきます。

    事業の着実な推進のため、池田町子ども子育て会議において進捗状況を把握し、今後の

    施策に活かします。

    2.関係者の役割 (1)家庭

    食育を推進するにあたって、家庭は一番の基本であり、中心的な役割を担っています。

    家族みんなで楽しく食事をする「共食」を通し家族一人ひとりが健康で元気に暮らせる

    よう、家族の心身の健康を考えた健全な食生活の実現に努めるとともに、親から子へと

    食に関する情報や知識、伝統や文化・マナー等を伝え、食文化の継承に努めます。

    (2)地域

    ○生産者・農業関係者

    生産者・農業関係者は食を生み出す立場として、消費者との信頼関係を構築し、安心・

    安全な食材の提供に努め、地域の食を支える役割を担うとともに、教育関係者等と連携

    して食育推進活動を行うなど、地域の消費者との交流に積極的に努めます。

    ○食品関連事業者(飲食店・販売業者等)

    地元産食材を積極的に利用した地産地消の推進や、健康に配慮したメニューの開発、

    池田の郷土食のメニュー化を検討するなど、地域に根差した事業活動に努めます。

    また、食の循環と環境を意識し、食品廃棄の減量に努めます。

    ○食育関係団体

    地域住民で組織される食育に関する関係団体は、食育を推進していく上で、中心的役

    割を担います。関係機関と連携しながら、地域に伝わる行事食や郷土食、保存食等の食

    文化を伝承する取組を実践するとともに、健康で暮らすための食生活の改善など様々な

    食育活動の充実を図ります。

    (3)教育関係者

    保育・教育機関は、子ども達が多くの時間を仲間と一緒に過ごす大切な場所です。給

    食や学習の時間など食に関する様々な体験を通して,子どもたちの食への関心や感謝の

    気持ちを育てます。また、家庭や地域と連携し、地域の資源や人材を活用しながら、食

    育を推進していきます。

    (4)行政

    町民自らが食に関心を持ち、自らの力で健全な食生活を実現していけるよう、食育に

    関する様々な情報の収集・提供を行うとともに、町民が主体的に参画しやすい事業を、

    あらゆる関係機関と連携を図りながら実施していきます。

  • 29

    3.目標値の設定 食育基本法ならびに国の食育推進計画に定める目標値を踏まえたうえで、池田町の目標値を次

    のように定め、食育の取り組みを町全体で推進していきます。

    目標 対象 現状値

    (H28年度)

    目標値

    (町)

    (H33年度)

    備考

    遅く寝る子どもの減少 保育園児 23.9% 15%以下 ※遅く寝る子 (保育園・小学生9時半以

    降中学生11時以降) 小学生 34.4% 25%以下

    中学生 35.2% 25%以下

    朝食を毎日食べる人の割

    合の増加

    保育園児から中学生 95.9% 98% ※若い世代 (16歳~29歳

    以下若い世代同じ) 若い世代 50.0% 65%以上

    成人(30歳以降) 91.5% 95%以上

    主食・主菜・副菜を組み合

    わせた食事(朝食)をほぼ

    毎日食べている人の割合

    保育園児から中学生 78.2% 85%以上

    若い世代 45.8% 55%以上

    成人(30歳以降) 75.1% 80%以上

    ゆっくりよく噛んで食べる

    人の割合

    町民全体 64% 70%以上 ※20分以上かけて食事

    をしている人の割合

    食事の手伝いをする子ど

    もの割合の増加

    保育園児 33.9% 45%以上 ※食事の手伝いをする子 (1週間に1日以上手伝いをしている子) 小学生 50.0% 60%以上

    中学生 52.8% 65%以上

    朝食と夕食を家族そろっ

    て又は家族の誰かと食べ

    る人の割合

    保育園児から中学生 80.3% 85%以上 ※週 11 回以上家族そろって又は誰かと食べている

    人の割合 若い世代 47.1% 50%以上

    成人(30歳以降) 61.9% 65%以上

    農業に関する体験をした

    ことがある人の割合

    保育園以上 75.5% 80%以上

    郷土料理を知っている人

    の割合の増加

    小学6年生・中学生 35.3% 40%以上

    若い世代 29.2% 35%以上

    成人(30歳以降) 48.6% 55%以上

    郷土料理を食べたことが

    ある人の割合の増加

    小学6年生・中学生 73.5% 75%以上 ※郷土料理を知っている人のうち食べたことがある人の割合 若い世代 71.2% 75%以上

    成人(30歳以降) 82.6% 85%以上

    学校給食における地元農

    産物の割合の増加

    (米・味噌・野菜)

    学校給食 51.2% 52%以上

    ※現状値

    H27年度

    食の安全性について関心

    を持つ人の割合の増加

    町民全体 81.8% 85%以上

    食べ物を残すことをもっ

    たいないと思う人の割合

    町民全体 90.8% 95%以上

    ※現状値:生活習慣・食育に関するアンケート調査結果による

  • 30

    資料1

    池田町子ども・子育て会議委員及び

    町民の皆さんからのご意見・要望

    「池田町食育推進計画」を策定するにあたり、池田町子ども・子育て会議委員、及び町民の皆様

    よりたくさんの貴重な意見をいただきました。その一部を掲載させていただきます。

    ○池田町子ども・子育て会議委員からのご意見・ご要望

    1.食を通じた健康づくり

    (1)健やか生活リズムを身につけます ・第 1 子に生活リズムをしっかり身につけることで、2人目 3 人目は自然と早起き等で

    きるようになると思う。第 1子の母への指導があると良い。

    ・残業をさせないよう企業に働きかける。

    ・池田町の情報発信を定時に行い、生活リズムに役立ててもらえばどうか。

    ・日中にしっかりと体を動かす機会(習慣)を設けることが大事。

    ・高齢者など、自宅にいる人は特に、一日のスケジュールをたてることが大事。

    ・休日もリズムを変えないことが大事。

    (2)朝食をきちんと食べる習慣をつけます ・噛むことを推進したい。歯の健康も大事。

    ・朝食メニューの研究(食欲のない朝でも思わずつばがでるようなメニュー)をして、

    朝食レシピ集をつくったらどうか。朝食簡単レシピ集もあればいい。

    ・夕飯の時間を早くするなど、朝おなかがすいているようにする。

    ・家族で家事の分担をして、揃って朝食がとれるようになればいい。

    (3)栄養バランスに配慮した食事をとる事を心掛けます ・病院食の体験ツアー。

    ・「減塩」について、塩化ナトリウムは減らし、天然塩を使っての「適塩」が必要だと思

    う。

    ・食の洋風化により米の消費が減っている。ご飯でおかずを食べるようにした方がいい

    のでは。

    ・料理教室の開催や栄養に関する学習会で学ぶ。

    ・好き嫌いしないための調理法の研究をし、紹介したらどうか。

    ・1日に必要な栄養素が一目でわかる資料を配布し、家庭に掲示してもらう。

    ・レシピの紹介があるといい。(バランス、野菜たっぷり、栄養満点など)

    ・町内飲食店にも協力をお願いし「栄養満点メニュー」など開発してもらう。

  • 31

    2.食を通じた心豊かな人づくり

    (1)家族や仲間と一緒に食事を作ったり、食べたりする回数を増やします

    ・苦手なものは調理の工夫をする。食べたことをほめることで喜びになる。(こども)

    ・作っている場をみる。保育園では【給食室探検】をしている。

    ・体験から食に興味をもってもらうと浸透しやすいのでは。例えば、白米、玄米、七分つき

    米など、目を閉じてよく噛んで味わうことでご飯の美味しさを知ってもらう体験など。

    ・学校において「自分で作るお弁当の日」があるといい。

    ・児童センターのおやつを自分たちでつくる取り組み。

    ・スナックではなく、手作りおやつを作り食べる機会を増やす。

    ・日にちを決めて(食育の日、家庭の日、家族の記念日など)その日は家族で食事をするよ

    う啓発したらどうか。家族で食事デー。

    ・家族そろって食事をした日を記録できるカレンダーを配布したらどうか。

    ・地域の公民館を開放し、皆で持ち寄ったり料理をしたり、交流する機会が増えるといい。

    ・職場の仲間で楽しいランチタイムを持つことを推奨。

    ・野外炊飯の機会を持つことも大事。

    ・グループや研究会の仲間と食事づくりの会を持つといい。

    (2)地域の農を体験することで、食べ物と食にかかわる人々への感謝の気持

    ちを育てます

    ・保育園では野菜作り等地域の人と一緒にやっている。触れ合う事大事。

    ・給食センターの職員さんへ感謝の手紙を書く。

    ・収穫、調理、食べる 3つをセットにした体験。

    ・使ってない田んぼや畑を数人でシェアできるシステムがあるといい。

    ・親子や大人が参加できる農業体験の機会をもうける。

    ・断食体験をして感謝の気持ちを感じる。

    ・自給自足に挑戦してみるといい。

    ・野菜を頂いたりあげたりする関係を大切にしたい。

    ・生産者を招いた料理講習会(生産者の話しを聞く)ができるといい。

    ・地域の特産物を知る学習会の開催。

    (3)池田の食文化を継承します ・行事カレンダーを作り、それにそった行事食をつくってみるといい。

    ・地域の高齢の方に聞き取り調査をしてまとめる活動をしていかなくてはいけない。

    ・飲食店で郷土料理をメニュー化する取り組み。

    ・地域の人が保育や学校に行って、直接伝えられるといい。

    ・郷土料理をまとめたレシピ集があるといい。

    ・行事食、郷土食の料理教室の開催。(若い人対象があるといい)

  • 32

    3.食の循環と環境を意識する

    (1)「旬」を大切に、地域でとれた食材を食べます

    ・池田でとれるものに何があるかの学習会を開催する。

    ・野菜の本当の旬について学ぶ。

    ・直売所で旬の野菜を売りながらレシピを紹介。

    ・池田町産のものが、町中でもっと買いやすくなればいい。

    ・飲食店とタイアップ。各飲食店共通の「旬」の食材を使ったメニューの提供をお願いする。

    ・旬食材カレンダー・ポスターをつくって配布。

    ・池田発の食材の発掘・研究をするといい。

    ・地域食材を使った料理コンテストの開催。

    (2)食の安心・安全に関心を持ち自分で選択する力をつけます

    ・親が選ぶ力をつける 意識を変える 親が子に教える。

    ・直売所の作物に農薬使用回数除草剤の使用について明記する。

    ・きのこ、野草など食べられるものか食べられないものか不安な時に聞ける人をみつける。

    ・添加物、遺伝子組み換え、農薬、食の安心安全について、調理法などの学習会を開催する。

    ・食品の流通経路の調査・学習。

    ・食に関するドキュメンタリー番組をみんなで見る機会があるといい。

    ・自然農体験や無農薬野菜栽培への取り組み支援をしたらどうか。

    ・顔がみえる人から買うようにできればいい。

    (3)食べ残しや食品廃棄を減らします

    ・食べられない時は「減らしてください!」と自分で食べられる量を決める。自己決定大事。

    ・買すぎない、作りすぎないことが大事。

    ・自分で作物を育てたり、自分で料理をしたりすると「食」の大切さがわかって、食べ残し

    も減る。

    ・生産者の顔がわかる環境づくり。

    ・フードバンクの設立。(まずは小さいところからでも)

    ・賞味期限と消費期限の違いを知り、それにとらわれない。

    ・宴会においては、談話ばかりでなく食事に専念できる時間を確保すること必要。

    ・保存食の作り方の学習会や料理教室を開催し、廃棄を減らす。

    全体に関する意見

    ・計画の推進は主体を子どもに考えるとできてくる。

  • 33

    ○「生活習慣・食育に関するアンケート」より主なご意見・要望

    ・ アンケートを書くにあたって、池田や地域の特産物や料理のことをよく知らないなと気付

    きました。殆どテレビや町の看板で得た知識です。子どもなら学校で学ぶ機会があると思い

    ますが、大人になってあらためて勉強するとか知るってことは少ないなと思いました。

    ・ 給食で地域の食材を使っていることを聞いて、すばらしいことだと思っています。食物だ

    けでなく、器やテーブルなどの道具も地域のものを使えるとよいですね。

    ・地産食品の活用を大切にする食事。家庭料理を楽しみ、心掛ける大切さを伝える。

    ・ 学校給食で、池田町が目指すもの?!気を付けている事などPRすることをすすめます。(詳

    しく私も聞いてみたいので)内鎌のかんぴょうなど、もっと若い人たちに認知されながらも

    伝承される事に期待します。

    ・ 子供達、親をふくめての食育に関する研修会、講習会等で健康改善をはかるような場の設

    定を願いたい。

    ・親と一緒に食事をすること、その際にTVなどを見ないで楽しく話をしながら食事をする家

    庭がどれくらいあるか知りたいです。(特に夕食)

    ・ 日本は殆どの食物〈原材料〉を輸入している現在、未来ある子供や孫たちの事が心配です。

    添加物、消毒された果物などもっと農業をする人、生産者を大事にしてほしいです。自給率

    を高める事にも力を入れて欲しいと思います。

    ・ 母は地元のものをよく買っていますが、私には何が池田町のものか分からないことが多い

    ので、特産の農産物をもっとアピールしてほしいです。

    ・ 自分が学んで子供に教えたいが機会がない。夏休み食育をかねて給食センターに行く予定

    です。学校でも食育をやってほしい。

    ・子供が小さい頃から自然に身につく位、たくさんの食育活動を町で取り入れてほしい。

    ・ 現在県外で一人暮らしをしているので家族とほとんど会えません。実家に帰れるときにま

    た家族と話そうと思います。

    ・ 若い世代の食事の仕方に問題、疑問を感じます。朝食ぬき、加工食品が多い、食べ残しを

    捨てるなど。

    ・ 「もったいない」という心を子どもの頃から育んでいくような取り組みをしてほしいです。

  • 34

    資料2 池田町子ども・子育て会議委員

    職 名 委 員 名

    子どもの保護者

    池田保育園保護者会代表 小田 雄太

    会染保育園保護者会代表 矢口 貴志

    池田小学校PTA副会長 寺嶋 綾子

    会染小学校PTA副会長 杉本 有紀子

    高瀬中学校PTA副会長 田中 亜希

    子ども子育て支援に

    信濃キリスト教学園

    幼保連携型認定こども園 大町幼稚園長 早川 民次

    関する事業に従事す 家庭教育学級 スタッフ代表 内川 智子

    る者 池田町社会福祉協議会 ファミリーサポート担当 浅原 由美子

    池田町社会福祉協議会 助産師代表 中山 恵子

    池田小学校給食担当教諭 冨澤 恵子

    会染小学校給食担当教諭 平沢 瑞恵

    高瀬中学校給食担当教諭 内藤 雅代

    子ども子育て支援に

    関し識見を有する者

    元信大附属幼稚園副園長・元小学校校長 丸山 史子

    元栄養教諭 横澤 はま

    事業主団体及び 北アルプス医療センターあづみ病院 総務課長 山﨑 敏

    労働者団体の代表者 池田松川学校給食センター 栄養士 岩本 瑞恵

    池田町食生活改善推進協議会 常山 幸子

    池田町消費者の会 市川 充子

    農村いきいきネットワーク池田 内山 伸子

    農産物等生産者組合「金の鈴まごころ会」 袖山 光代

    池田町農産物加工組合「カモミールの会」 片瀬 敦子

    その他町長が 公募委員 北澤 倫子

    必要と認める者 公募委員 村上 美保

    地域おこし協力隊 鈴木 俊輔

    地域おこし協力隊 中平 生恵

    ○事務局

    福祉課こども支援センター 福祉課健康づくり係 振興課農政係

    保育課保育係 池田町認定こども園 池田保育園・会染保育園 教育課学校総務係