科学的根拠に基づいた小児輸血のガイドライン...

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1 科学的根拠に基づいた小児輸血のガイドライン 北澤淳一 1,11) 、小原淳 2,11,12) 、東寛 3,11) 、小川千登世 4,11) 、梶原道 5,11) 、小山典久 6,11) 、細野茂春 7,11) 、堀越康雄 8,11) 、松本雅則 9,12) 松下正 10,12) 青森県立中央病院臨床検査部 1) 東邦大学医療センター大森病院小 児科 2) 、旭川医科大学小児科 3) 、国立がん研究センター中央病院小 児腫瘍科 4) 、東京医科歯科大学医学部附属病院輸血部 5) 、豊橋市民 病院小児科 6) 、日本大学医学部附属病院小児科 7) 、静岡県立こども 病院輸血部 8) 、奈良県立医科大学医学部附属病院輸血部 8) 、名古屋 大学医学部附属病院臨床検査部・輸血部 10) 、日本輸血・細胞治療学 会ガイドライン委員会小児輸血ガイドライン検討タスクフォース委 11) 、日本輸血・細胞治療学会ガイドライン委員会 12) 著者連絡先 北澤淳一 青森県青森市東造道 2-1-1 青森県立中央病院臨床検査 電話 017 726 8111 (代表 ) FAX017-726-8273 E-mail [email protected] キーワード 小児輸血、新生児輸血、赤血球輸血、血小板輸血、サ イトメガロウイルス

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科 学 的 根 拠 に 基 づ い た 小 児 輸 血 の ガ イ ド ラ イ ン

北 澤 淳 一 1 , 1 1 ) 、 小 原 淳 2 , 1 1 , 1 2 )、 東 寛 3 , 1 1 ) 、 小 川 千 登 世 4 , 1 1 ) 、 梶 原 道

子 5 , 1 1 ) 、小 山 典 久 6 , 1 1 ) 、細 野 茂 春 7 , 1 1 ) 、堀 越 康 雄 8 , 1 1 ) 、松 本 雅 則 9 , 1 2 ) 、

松 下 正 1 0 , 1 2 )

青 森 県 立 中 央 病 院 臨 床 検 査 部 1 ) 、 東 邦 大 学 医 療 セ ン タ ー 大 森 病 院 小

児 科 2 ) 、 旭 川 医 科 大 学 小 児 科 3 ) 、 国 立 が ん 研 究 セ ン タ ー 中 央 病 院 小

児 腫 瘍 科 4 ) 、 東 京 医 科 歯 科 大 学 医 学 部 附 属 病 院 輸 血 部 5 ) 、 豊 橋 市 民

病 院 小 児 科 6 ) 、 日 本 大 学 医 学 部 附 属 病 院 小 児 科 7 ) 、 静 岡 県 立 こ ど も

病 院 輸 血 部 8 ) 、 奈 良 県 立 医 科 大 学 医 学 部 附 属 病 院 輸 血 部 8 ) 、 名 古 屋

大 学 医 学 部 附 属 病 院 臨 床 検 査 部 ・ 輸 血 部 1 0 ) 、日 本 輸 血 ・ 細 胞 治 療 学

会 ガ イ ド ラ イ ン 委 員 会 小 児 輸 血 ガ イ ド ラ イ ン 検 討 タ ス ク フ ォ ー ス 委

員 1 1 ) 、 日 本 輸 血 ・ 細 胞 治 療 学 会 ガ イ ド ラ イ ン 委 員 会 1 2 )

著 者 連 絡 先

北 澤 淳 一 青 森 県 青 森 市 東 造 道 2 - 1 - 1 青 森 県 立 中 央 病 院 臨 床 検 査

部 電 話 0 1 7 ‐ 7 2 6 ‐ 8 1 1 1 ( 代 表 ) 、 F A X 0 1 7 - 7 2 6 - 8 2 7 3 、 E - m a i l

k i t a z a w a - k k k y m @ u m i n . n e t

キ ー ワ ー ド 小 児 輸 血 、 新 生 児 輸 血 、 赤 血 球 輸 血 、 血 小 板 輸 血 、 サ

イ ト メ ガ ロ ウ イ ル ス

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E v i d e n c e b a s e d P e d i a t r i c T r a n s f u s i o n G u i d e l i n e

1 , 1 1 ) J u n i c h i K i t a z a w a , 2 , 1 1 , 1 2 ) A t s u s h i O h a r a , 3 , 1 1 ) H i r o s h i A z u m a ,

4 , 1 1 ) C h i t o s e O g a w a , 5 , 1 1 ) M i c h i k o K a j i w a r a , 6 , 1 1 ) N o r i h i s a K o y a m a ,

7 , 1 1 ) S h i g e h a r u H o s o n o , 8 , 1 1 ) Y a s u o H o r i k o s h i , 9 , 1 2 ) M a s a n o r i M a t s u m o t o ,

a n d 1 0 , 1 2 ) T a d a s h i M a t s u s h i t a

1 ) D i v i s i o n o f C l i n i c a l L a b o r a t o r y , A o m o r i P r e f e c t u r a l C e n t r a l H o s p i t a l ,

2 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c s , M e d i c a l C e n t e r O o m o r i H o s p i t a l , T o h o

U n i v e r s i t y ,

3 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c s , A s a h i k a w a M e d i c a l U n i v e r s i t y ,

4 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c O n c o l o g y , C e n t r a l H o s p i t a l , N a t i o n a l C a n c e r

R e s e a r c h C e n t e r ,

5 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c s , T o k y o M e d i c a l a n d D e n t a l U n i v e r s i t y

H o s p i t a l ,

6 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c s , T o y o h a s h i M u n i c i p a l H o s p i t a l ,

7 ) D e p a r t m e n t o f P e d i a t r i c s a n d C h i l d h e a l t h , N i h o n U n i v e r s i t y S c h o o l

o f M e d i c i n e

8 ) D e p a r t m e n t o f T r a n s f u s i o n , S h i z u o k a C h i l d r e n ’ s H o s p i t a l

9 ) D e p a r t m e n t o f B l o o d T r a n s f u s i o n M e d i c i n e , N a r a M e d i c a l U n i v e r s i t y ,

1 0 ) D e p a r t m e n t o f T r a n s f u s i o n M e d i c i n e , N a g o y a U n i v e r s i t y H o s p i t a l

1 1 ) T a s k F o r c e o n P e d i a t r i c T r a n s f u s i o n G u i d e l i n e s , T r a n s f u s i o n

G u i d e l i n e s C o m m i t t e e o f t h e J a p a n S o c i e t y o f t r a n s f u s i o n M e d i c i n e a n d

C e l l T h e r a p y

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1 2 ) T r a n s f u s i o n G u i d e l i n e s C o m m i t t e e o f t h e J a p a n S o c i e t y o f

T r a n s f u s i o n M e d i c i n e a n d C e l l T h e r a p y

C o r r e s p o n d i n g A u t h o r : J u n i c h i K i t a z a w a , M . D . , P h . D .

D i v i s i o n o f C l i n i c a l L a b o r a t o r y , A o m o r i P r e f e c t u r a l C e n t r a l H o s p i t a l ,

2 - 1 - 1 , H i g a s h i - T s u k u r i m i c h i , A o m o r i C i t y , A o m o r i 0 3 0 8 5 5 3 , J A P A N

P h o n e + 8 1 - 1 7 - 7 2 6 - 8 1 1 1 , F A X + 8 1 - 1 7 0 - 7 2 6 - 1 8 8 5 , e - m a i l k i t a z a w a -

k k k y m @ u m i n . n e t

K e y w o r d s P e d i a t r i c T r a n s f u s i o n , N e o n a t a l T r a n s f u s i o n , R e d C e l l

T r a n s f u s i o n , P l a t e l e t s T r a n s f u s i o n , C y t o m e g a l o v i r u s

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1 . は じ め に

1 ) ガ イ ド ラ イ ン 作 成 の 経 緯

本 事 業 は 2 0 1 3 年 か ら 日 本 輸 血・細 胞 治 療 学 会 の「 ガ イ ド ラ イ

ン 委 員 会 」 の 分 科 会 で あ る 「 小 児 輸 血 の 指 針 策 定 に 関 す る タ

ス ク フ ォ ー ス 」か ら 始 ま り 、 2 0 1 4 年 3 月 に は 厚 生 労 働 科 学 研

究 費 補 助 金 事 業 な ら び に 国 立 研 究 開 発 法 人 日 本 医 療 研 究 開 発

機 構( A M E D)研 究 開 発 事 業「 科 学 的 根 拠 に 基 づ く 輸 血 ガ イ ド

ラ イ ン の 策 定 等 に 関 す る 研 究 」 に 継 続 さ れ た 。 小 児 輸 血 ガ イ

ド ラ イ ン 検 討 タ ス ク フ ォ ー ス の 委 員 は そ の 専 門 性 を 鑑 み 、

2 0 1 3 年 5 月 に 理 事 会 に お い て 選 出 さ れ た 。

2 ) 作 成 委 員

● 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 事 業( 平 成 2 5 年 度 )な ら び に 国

立 研 究 開 発 法 人 日 本 医 療 研 究 開 発 機 構( A M E D)研 究 開 発 事 業

( 平 成 2 6、2 7 年 度 )「 科 学 的 根 拠 に 基 づ く 輸 血 ガ イ ド ラ イ ン

の 策 定 等 に 関 す る 研 究 」

代 表 研 究 者 松 下 正 名 古 屋 大 学

C O I 開 示 ; 奨 学 寄 付 金 ( 日 本 血 液 製 剤 機 構 ( 一 社 ) , 化 学 及

血 清 療 法 研 究 所( 一 財 ), C S L ベ ー リ ン グ( 株 ),日 本 製 薬( 株 ));

講 演 料 等( 化 学 及 血 清 療 法 研 究 所( 一 財 ), 日 本 製 薬 (株 ) , バ

ク ス タ ー (株 ))

● 日 本 輸 血 ・ 細 胞 治 療 学 会 ガ イ ド ラ イ ン 委 員 会

委 員 長 松 本 雅 則 奈 良 県 立 医 科 大 学

C O I 開 示 ; 奨 励 寄 付 金 ( 中 外 製 薬 (株 )、 旭 化 成 (株 ))

小 児 輸 血 ガ イ ド ラ イ ン 検 討 タ ス ク フ ォ ー ス

委 員 長 ( 平 成 2 7 年 度 ) 北 澤 淳 一 青 森 県 立 中 央 病 院

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CO I 開 示 :なし

委 員 長 ( 平 成 2 5、 2 6 年 度 ) 小 原 明 東 邦 大 学

CO I 開 示 :なし

委 員 細 野 茂 春 日 本 大 学

CO I 開 示 :なし

委 員 小 山 典 久 豊 橋 市 民 病 院

CO I 開 示 :なし

委 員 東 寛 旭 川 医 科 大 学

CO I 開 示 :なし

委 員 小 川 千 登 世 国 立 が ん 研 究 セ ン タ ー

CO I 開 示 :研 究 費 (ノバルティスファーマ株 式 会 社 )

委 員 梶 原 道 子 東 京 医 科 歯 科 大 学

CO I 開 示 :なし

委 員 堀 越 泰 雄 静 岡 県 立 こ ど も 病 院

CO I 開 示 :なし

3 ) 作 成 方 法

厚 生 労 働 省 「 血 液 製 剤 の 使 用 指 針 」 1 ) の 各 項 目 に 基 づ き 、

C l i n i c a l Q u e s t i o n ( C Q )を 設 定 し た 。下 に 示 す よ う に 1 9 9 5~ 2 0 1 4

年 に お け る 小 児 輸 血 に 関 す る 国 内 外 の 論 文 よ り 検 索 し 、 1 次

選 択 後 、 そ れ 以 外 の 重 要 文 献 や ス テ ー ト メ ン ト の 作 成 に 必 要

な 論 文 は ハ ン ド サ ー チ 文 献 と し て 追 加 し 、 そ れ ぞ れ の C Q に

対 し て は 、 ア ウ ト カ ム ご と に 、 あ ら か じ め タ ス ク フ ォ ー ス で

バ イ ア ス 評 価 を 行 っ た 上 で 形 成 さ れ た エ ビ デ ン ス 総 体 に つ い

て 推 奨 度 の 評 価 を 「 M i n d s 診 療 ガ イ ド ラ イ ン 作 成 の 手 引 き

2 0 1 4」 2 )に 準 じ て 行 っ た 。な お 、今 回 の 検 討 で は 、エ ビ デ ン ス

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総 体 を 定 性 的 に 評 価 し た 。本 ガ イ ド ラ イ ン で は 、C Q ご と に 作

成 委 員 を 任 命 し 、 全 体 を 統 括 す る 委 員 長 を 設 置 し た 。

● C Q 一 覧

C Q 1 新 生 児 に お け る 赤 血 球 輸 血 の ト リ ガ ー 値 は ど の く ら い か

C Q 2 新 生 児 に お け る 血 小 板 輸 血 の ト リ ガ ー 値 は ど れ く ら い か

C Q 3 サ イ ト メ ガ ロ ウ イ ル ス 抗 体 陰 性 血 の 適 応 疾 患 は

C Q 4 心 不 全 を 有 す る 新 生 児 に お け る 赤 血 球 輸 血 の ト リ ガ ー 値

は ど の く ら い か

● 文 献 収 集 状 況 ( 表 1 )

文 献 は 各 CQ に お い て 検 索 し た 文 献 の う ち 重 要 な も の を 掲 載

し た 。 選 択 さ れ た 文 献 の う ち 、 ラ ン ダ ム 化 比 較 研 究 は 4 編

で 、 い ず れ も 赤 血 球 輸 血 に 関 す る 研 究 ( CQ1 に 対 応 ) で あ っ

た 。 作 成 し た 試 案 は 、 タ ス ク フ ォ ー ス 内 で 査 読 を 行 い 修 正 し

た 。 学 会 ウ ェ ブ ペ ー ジ で パ ブ リ ッ ク コ メ ン ト を 求 め 、 修 正 し

た の ち 最 終 版 と し た 。 な お 、 今 回 の 検 討 で 追 加 し た ハ ン ド サ

ー チ 文 献 は な か っ た 。

エ ビ デ ン ス レ ベ ル ・ 推 奨 度 は 「 M i n d s 診 療 ガ イ ド ラ イ ン 作 成

の 手 引 き 2 0 1 4」 2 )に 準 じ て 、推 奨 の 強 さ は 、「 1」: 強 く 推 奨

す る 、 「 2」 : 弱 く 推 奨 す る ( 提 案 す る ) の 2 通 り で 提 示 し

た 。上 記 推 奨 の 強 さ に ア ウ ト カ ム 全 般 の エ ビ デ ン ス の 強 さ( A、

B、 C、 D) を 併 記 さ れ て い る 。

A( 強 ) : 効 果 の 推 定 値 に 強 く 確 信 が あ る

B( 中 ) : 効 果 の 推 定 値 に 中 程 度 の 確 信 が あ る

C( 弱 ) : 効 果 の 推 定 値 に 対 す る 確 信 は 限 定 的 で あ る

D( と て も 弱 い ) : 効 果 の 推 定 値 が ほ と ん ど 確 信 で き な い

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4 ) 公 開 と 改 訂

本 ガ イ ド ラ イ ン は 、 日 本 輸 血 細 胞 治 療 学 会 誌 と 学 会 の ホ ー ム

ペ ー ジ で 公 開 す る 。 ま た 科 学 的 エ ビ デ ン ス の 蓄 積 に 従 っ て 改

訂 を 行 う 予 定 で あ る 。

5 ) 資 金 と 利 益 相 反

本 ガ イ ド ラ イ ン の 作 成 の た め の 資 金 は 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補

助 金 な ら び に 国 立 研 究 開 発 法 人 日 本 医 療 研 究 開 発 機 構

( A M E D)研 究 開 発 事 業「 科 学 的 根 拠 に 基 づ く 輸 血 ガ イ ド ラ イ

ン の 策 定 等 に 関 す る 研 究 」 よ り 得 ら れ た 。 本 ガ イ ド ラ イ ン の

内 容 は 特 定 の 営 利 ・ 非 営 利 団 体 、 医 薬 品 、 医 療 機 器 企 業 な ど

と の 利 害 関 係 は な く 、作 成 委 員 は 利 益 相 反 の 状 況 を 日 本 輸 血・

細 胞 治 療 学 会 に 申 告 し て い る 。

6 ) C Q の 取 り 下 げ

C Q 4 は 、 エ ビ デ ン ス な ど を 慎 重 に 評 価 さ れ た 結 果 、 二 次 文 献

選 択 後 に 取 り 下 げ ら れ た 。

7 ) 小 児 関 連 学 会 と の 共 同 作 業 状 況 ( 表 2 )

各 学 会 か ら 、 小 原 委 員 ( 日 本 小 児 血 液 ・ が ん 学 会 ) 、 細 野 委

員 ( 日 本 小 児 科 学 会 、 日 本 新 生 児 成 育 医 学 会 、 日 本 周 産 期 新

生 児 学 会 、 日 本 産 婦 人 科 ・ 新 生 児 血 液 学 会 、 日 本 小 児 外 科 学

会 ) が 、 委 員 と し て の 推 薦 を 受 け た 。

日 本 輸 血 ・ 細 胞 治 療 学 会 お よ び 小 児 関 連 6 学 会 に お い て 、 理

事 会 、 ホ ー ム ペ ー ジ 公 開 及 び 意 見 募 集 に よ り 収 集 さ れ た コ メ

ン ト に 対 し て の 修 正 を 行 い 、 日 本 輸 血 ・ 細 胞 治 療 学 会 理 事 会

に お い て 、 最 終 的 に 承 認 を 受 け た 。 な お 、 日 本 小 児 外 科 学 会

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に お い て は 、 理 事 長 と の 相 談 に よ り 、 当 該 学 会 理 事 会 で の 検

討 を 省 略 し た 。

2 . 小 児 に 対 す る 輸 血

1 )CQ 1 新 生 児 に お け る 赤 血 球 輸 血 の ト リ ガ ー 値 は ど れ く ら

い か

⚫ 推 奨

非 制 限 輸 血 l i b e r a l t r a n s f u s i o n s t r a t e g y よ り も 制 限 輸 血

r e s t r i c t i v e t r a n s f u s i o n s t r a t e g y を 推 奨 す る ( 1 B)。 急 性 期 を 過

ぎ 、 状 態 が 安 定 し て い る 児 で は ヘ モ グ ロ ビ ン 値 7 g / d L を ト リ

ガ ー 値 と す る 。 基 礎 疾 患 や 病 態 を 考 慮 し た ト リ ガ ー 値 と し て

は エ キ ス パ ー ト オ ピ ニ オ ン を 基 に し た ガ イ ド ラ イ ン 3 )を 参 照

す る ( 表 3 ~ 5 ) 。

⚫ 解 説

新 生 児 、 特 に 超 低 出 生 体 重 児 に お け る 赤 血 球 輸 血 の ト リ ガ ー

値 を も と め る R C T は 少 な く 、ト リ ガ ー 値 を 科 学 的 に 明 示 す る

に は 限 界 が あ る 。制 限 輸 血 r e s t r i c t i v e t r a n s f u s i o n s t r a t e g y は 非

制 限 輸 血 l i b e r a l t r a n s f u s i o n s t r a t e g y に 比 べ て 、 総 輸 血 量

4 , 5 , 6 , 7 , 8 , 9 , 1 0 )・ 暴 露 さ れ る ド ナ ー 数 1 0 )が 統 計 学 的 有 意 差 を も っ

て 少 な い 。 こ の 制 限 ・ 非 制 限 の 輸 血 方 針 を 比 較 し て 、 死 亡 率

3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 1 1 , 1 2 , 1 3 ) 、 脳 室 内 出 血 9 , 1 1 , 1 2 , 1 3 ) 、 脳 高 次 機 能 障 害

4 , 7 , 1 1 , 1 3 , 1 4 , 1 5 )、 体 重 増 加 6 , 9 , 1 6 )、 心 拍 数 減 少 1 7 , 1 8 , 1 9 )、 無 酸 素 発

作 減 少 1 0 , 1 7 )、に は 統 計 学 的 有 意 差 を 認 め て い な い 。一 方 、頭

部 U C G で 検 出 さ れ る 脳 障 害 ( 脳 実 質 出 血 な ど の G r a d e 4 の 出

血 、 脳 室 周 囲 白 質 軟 化 症 ) は 制 限 輸 血 に 多 く 、 制 限 輸 血 で 無

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呼 吸 が 多 い が 、 赤 血 球 輸 血 後 に 無 呼 吸 の 頻 度 が 減 少 し た 、 と

い う 報 告 1 0 )も 見 ら れ た が 、制 限 輸 血 が 劣 っ て い る と の 結 論 に

至 る だ け の エ ビ デ ン ス は 示 さ れ て い な い と 結 論 し た 。

2 ) C Q 2 新 生 児 に お け る 血 小 板 輸 血 の ト リ ガ ー 値 は ど れ く

ら い か ?

⚫ 推 奨

新 生 児 で 出 血 症 状 が な い 場 合 の 血 小 板 輸 血 ト リ ガ ー 値 は 血 小

板 数 2~ 3 万 /μ ℓ と す る 。基 礎 疾 患 や 病 態 を 考 慮 し た ト リ ガ ー

値 と し て は エ キ ス パ ー ト オ ピ ニ オ ン を 基 に し た 既 存 の ガ イ

ド ラ イ ン 3 )を 参 照 す る ( 表 6 ) ( 2 C) 。 体 重 の 少 な い 、 未 熟

な 児 、 特 に 生 後 数 日 以 内 、 あ る い は 凝 固 障 害 を 併 発 し て い る

児 は よ り 高 い 血 小 板 数 を 維 持 す る こ と を 推 奨 す る ( 2 C) 3 )。

⚫ 解 説

血 小 板 輸 血 の ト リ ガ ー 値 を 5 万 /μ ℓと 記 載 し た ガ イ ド ラ イ

ン も あ っ た 。 し か し ト リ ガ ー 値 を 下 げ て も 死 亡 率 は 上 昇 せ ず

2 0 )、 制 限 輸 血 ・ 非 制 限 輸 血 の 間 に 、 輸 血 回 数 、 頭 蓋 内 出 血 に

は 有 意 差 を 認 め な か っ た 2 1 )。 ま た 輸 血 血 小 板 液 量 を 1 0 m L / k g

と し て ト リ ガ ー 値 を 下 げ て も 有 害 事 象 は 増 加 せ ず 2 2 )、中 等 度

~ 重 症 出 血 に 血 小 板 輸 血 を 実 施 し て も 死 亡 率 を 下 げ な か っ た

2 3 )。 既 存 の ガ イ ド ラ イ ン 3 , 1 3 )で は 、 「 未 熟 な 児 、 特 に 生 後 2 -

3 日 の 間 は 頭 蓋 内 出 血 の 危 険 が 高 く 、 成 熟 児 よ り も 血 小 板 数

を 高 め に 維 持 す る の が 良 い 」3 )、「 生 後 1 週 間 以 下 の 超 低 出 生

体 重 児 」 1 3 )な ど の 特 別 な 病 態 を あ げ て ト リ ガ ー 値 を ま と め て

い る ( 表 6 ) 。

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10

ト リ ガ ー 値 と は 異 な る が 、 新 生 児 同 種 免 疫 性 血 小 板 減 少 症

( n e o n a t a l a l l o i m m u n e t h r o m b o c y t o p e n i a、N A I T)に お け る 血 小

板 輸 血 に 関 し て は 、 抗 原 陰 性 血 小 板 製 剤 を 優 先 、 確 保 困 難 で

あ れ ば ラ ン ダ ム ド ナ ー の 血 小 板 製 剤 を 用 い る 2 4 )、ラ ン ダ ム ド

ナ ー 由 来 血 小 板 で 血 小 板 数 が 増 加 し た 2 5 )、 と の 報 告 が あ る 。

3 ) C Q 3 サ イ ト メ ガ ロ ウ イ ル ス 抗 体 陰 性 血 の 適 応 疾 患 は ?

⚫ 推 奨

母 体 が サ イ ト メ ガ ロ ウ イ ル ス ( C M V) 抗 体 陰 性 ま た は 陽 性 が

確 認 さ れ て い な い 場 合 に 行 う 胎 児 輸 血 、 ま た 同 様 の 母 体 か ら

出 生 し た 児 に 、生 後 2 8 日 未 満 の 間 に 行 う 輸 血 は 、可 能 で あ れ

ば C M V 抗 体 陰 性 血 の 使 用 を 推 奨 す る ( 2 C) 。

⚫ 解 説

胎 児 輸 血 、 生 後 2 8 日 未 満 の 新 生 児 に は C M V 陰 性 血 の 使 用 が

推 奨 さ れ て い る 2 6 )。C M V 陰 性 母 体 か ら の 出 生 児 へ の C M V 伝

播 の 研 究 は わ ず か に 1 報 2 7 ) で 、こ の 研 究 で は C M V 抗 体 陽 性

血 液 の 輸 血 が 児 の C M V 感 染 の 唯 一 の 原 因 で あ っ た と 報 告 し

た 。現 在 は 白 血 球 除 去 製 剤 が 提 供 さ れ て お り 輸 血 に よ る C M V

感 染 症 の リ ス ク は 減 っ て い る が 2 8 , 2 9 )、 C M V 抗 体 陽 性 供 血 者

の 1 . 7% に C M V - D N A が 検 出 さ れ 、そ の う ち の 1 4 %に は 白 血 球

除 去 フ ィ ル タ ー で 除 去 で き な い 血 漿 分 画 に 遊 離 C M V - D N A が

検 出 さ れ た と の 報 告 も あ る 3 0 )。こ の よ う に 、保 存 前 白 血 球 除

去 ま た は 白 血 球 除 去 フ ィ ル タ ー に よ る 供 血 液 中 の 白 血 球 減 少

に よ り C M V 感 染 が 起 き な い と 結 論 す る た め に は さ ら な る 研

究 が 必 要 で あ る 。一 般 人 口 に お け る C M V 抗 体 陽 性 率 が 高 い 地

域 で は 、児 の C M V 感 染 に は 輸 血 以 外 の 様 々 な 原 因( 例 え ば 授

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乳 3 1 )な ど )が あ る た め 、C M V 陰 性 血 液 の 使 用 が 推 奨 さ れ る 疾

患 ・ 病 態 に つ い て の エ ビ デ ン ス を 得 る こ と は 困 難 で あ る 。 そ

の た め 、C M V 陰 性 血 の 適 応 疾 患・病 態 に つ い て は 既 存 の ガ イ

ド ラ イ ン 3 )を 踏 襲 す る 。

本 推 奨 文 で は 母 体 C M V 抗 体 が 測 定 さ れ て い る こ と が 前 提 と

な っ て い る が 、 厚 生 労 働 省 科 学 研 究 成 育 疾 患 克 服 等 次 世 代 育

成 基 盤 研 究 事 業 「 先 天 性 サ イ ト メ ガ ロ ウ イ ル ス 感 染 対 策 の た

め の 妊 婦 教 育 の 効 果 の 検 討 妊 婦 ・ 新 生 児 ス ク リ ー ニ ン グ 体

制 の 構 成 及 び 感 染 新 生 児 の 発 症 リ ス ク 同 定 に 関 す る 研 究 」 3 2 )

で は 2 0 1 1 年 調 査 で 全 産 科 施 設 に お け る C M V 抗 体 検 査 実 施 割

合 が 4 . 5 %と 報 告 さ れ 、 先 天 性 C M V 感 染 症 対 策 と し て 妊 婦 の

C M V 抗 体 検 査 を 推 奨 す る 立 場 を と っ て い る 。

な お 、C M V 抗 体 陰 性 の 造 血 幹 細 胞 移 植 受 血 者 及 び 臓 器 移 植 を

受 け る 患 者 に は 、可 能 で あ れ ば C M V 抗 体 陰 性 血 の 使 用 が 推 奨

さ れ て い る 3 )。

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参 考 文 献

1) 厚 生 労 働 省 : 「血 液 製 剤 の使 用 指 針 」Ⅵ 新 生 児 ・小 児 に対 する輸 血

療 法 . h t t p : / / w w w . m h l w . g o . j p / n e w -

i n f o / k o b e t u / i y a k u / k e n k e t s u g o / 5 t e k i s e i 3 b 0 2 . h t m l # 0 6 ( 2 0 1 7 年 2

月 現 在 )

2) 福 井 次 矢 、山 口 直 人 : M i n d s 診 療 ガイドライン作 成 の手 引 き 2 0 1 4 .

h t t p : / / m i n d s 4 . j c q h c . o r . j p / m i n d s / g u i d e l i n e / h a n d b o o k 2 0 1 4 . h t m l

( 2 0 1 7 年 2 月 現 在 )

3) O ' R i o r d a n J M , F i t z g e r a l d J , S m i t h O P , e t a l ; N a t i o n a l B l o o d

U s e r s G r o u p : T r a n s f u s i o n o f b l o o d c o m p o n e n t s t o i n f a n t s u n d e r

f o u r m o n t h s : r e v i e w a n d g u i d e l i n e s . I r M e d J , 1 0 0 : s u p p l 1 - 2 4

f o l l o w i n g 4 9 6 , 2 0 0 7 .

4) V e n k a t e s h V , K h a n R , C u r l e y A , e t a l : T h e s a f e t y a n d e f f i c a c y

o f r e d c e l l t r a n s f u s i o n s i n n e o n a t e s : a s y s t e m a t i c r e v i e w o f

r a n d o m i z e d c o n t r o l l e d t r i a l s . B r J H a e m a t o l , 1 5 8 : 3 7 0 - 3 8 5 ,

2 0 1 2 .

5) I b r a h i m M , H o S K , Y e o C L : R e s t r i c t i v e v e r s u s l i b e r a l r e d b l o o d

c e l l t r a n s f u s i o n t h r e s h o l d s i n v e r y l o w b i r t h w e i g h t i n f a n t s : a

s y s t e m a t i c r e v i e w a n d m e t a - a n a l y s i s . J P a e d i a t r C h i l d H e a l t h ,

5 0 : 1 2 2 - 1 3 0 , 2 0 1 4 .

6) K i r p a l a n i H , W h y t e R K , A n d e r s e n C , e t a l : T h e P r e m a t u r e

I n f a n t s i n N e e d o f T r a n s f u s i o n ( P I N T ) s t u d y : a r a n d o m i z e d ,

c o n t r o l l e d t r i a l o f a r e s t r i c t i v e ( l o w ) v e r s u s l i b e r a l ( h i g h )

t r a n s f u s i o n t h r e s h o l d f o r e x t r e m e l y l o w b i r t h w e i g h t i n f a n t s . J

P e d i a t r , 1 4 9 : 3 0 1 - 3 0 7 , 2 0 0 6 .

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7) v o n L i n d e r n J S , K h o d a b u x C M , H a c k K E , v e t a l : L o n g - t e r m

o u t c o m e i n r e l a t i o n s h i p t o n e o n a t a l t r a n s f u s i o n v o l u m e i n

e x t r e m e l y p r e m a t u r e i n f a n t s : a c o m p a r a t i v e c o h o r t s t u d y . B M C

P e d i a t r , 1 1 : 4 8 , 2 0 1 1 .

8) L a c r o i x J , H é b e r t P C , H u t c h i s o n J S , e t a l ; T R I P I C U

I n v e s t i g a t o r s : C a n a d i a n C r i t i c a l C a r e T r i a l s G r o u p ; P e d i a t r i c

A c u t e L u n g I n j u r y a n d S e p s i s I n v e s t i g a t o r s N e t w o r k .

T r a n s f u s i o n s t r a t e g i e s f o r p a t i e n t s i n p e d i a t r i c i n t e n s i v e c a r e

u n i t s . N E n g l J M e d , 3 5 6 : 1 6 0 9 - 1 6 1 9 , 2 0 0 7 .

9) C h e n H L , T s e n g H I , L u C C , e t a l : E f f e c t o f b l o o d

t r a n s f u s i o n s o n t h e o u t c o m e o f v e r y l o w b o d y w e i g h t p r e t e r m

i n f a n t s u n d e r t w o d i f f e r e n t t r a n s f u s i o n c r i t e r i a . P e d i a t r

N e o n a t o l , 5 0 : 1 1 0 - 1 1 6 , 2 0 0 9 .

10) B e l l E F , S t r a u s s R G , W i d n e s s J A , e t a l : R a n d o m i z e d t r i a l o f

l i b e r a l v e r s u s r e s t r i c t i v e g u i d e l i n e s f o r r e d b l o o d c e l l

t r a n s f u s i o n i n p r e t e r m i n f a n t s . P e d i a t r i c s , 1 1 5 : 1 6 8 5 - 1 6 9 1 ,

2 0 0 5 .

11) W h y t e R K , K i r p a l a n i H , A s z t a l o s E V , e t a l : P I N T O S S t u d y

G r o u p . N e u r o d e v e l o p m e n t a l o u t c o m e o f e x t r e m e l y l o w b i r t h

w e i g h t i n f a n t s r a n d o m l y a s s i g n e d t o r e s t r i c t i v e o r l i b e r a l

h e m o g l o b i n t h r e s h o l d s f o r b l o o d t r a n s f u s i o n . P e d i a t r i c s , 1 2 3 :

2 0 7 - 2 1 3 , 2 0 0 9 .

12) M a i e r R F , S o n n t a g J , W a l k a M M , e t a l : C h a n g i n g p r a c t i c e s o f

r e d b l o o d c e l l t r a n s f u s i o n s i n i n f a n t s w i t h b i r t h w e i g h t s l e s s

t h a n 1 0 0 0 g . J P e d i a t r , 1 3 6 : 2 2 0 - 2 2 4 , 2 0 0 0 .

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13) V e n k a t e s h V , K h a n R , C u r l e y A , e t a l : H o w w e d e c i d e w h e n a

n e o n a t e n e e d s a t r a n s f u s i o n . B r J H a e m a t o l , 1 6 0 : 4 2 1 - 4 3 3 ,

2 0 1 3 .

14) M c C o y T E , C o n r a d A L , R i c h m a n L C , e t a l : N e u r o c o g n i t i v e

p r o f i l e s o f p r e t e r m i n f a n t s r a n d o m l y a s s i g n e d t o l o w e r o r h i g h e r

h e m a t o c r i t t h r e s h o l d s f o r t r a n s f u s i o n . C h i l d N e u r o p s y c h o l , 1 7 :

3 4 7 - 3 6 7 , 2 0 1 1 .

15) N o p o u l o s P C , C o n r a d A L , B e l l E F , e t a l : L o n g - t e r m o u t c o m e o f

b r a i n s t r u c t u r e i n p r e m a t u r e i n f a n t s : e f f e c t s o f l i b e r a l v s

r e s t r i c t e d r e d b l o o d c e l l t r a n s f u s i o n s . A r c h P e d i a t r A d o l e s c

M e d , 1 6 5 : 4 4 3 - 4 5 0 , 2 0 1 1 .

16) V a l i e v a O A , S t r a n d j o r d T P , M a y o c k D E , e t a l : E f f e c t s o f

t r a n s f u s i o n s i n e x t r e m e l y l o w b i r t h w e i g h t i n f a n t s : a

r e t r o s p e c t i v e s t u d y . J P e d i a t r , 1 5 5 : 3 3 1 - 3 3 7 , 2 0 0 9 .

17) W e s t k a m p E , S o d i t t V , A d r i a n S , e t a l : B l o o d t r a n s f u s i o n i n

a n e m i c i n f a n t s w i t h a p n e a o f p r e m a t u r i t y . B i o l N e o n a t e , 8 2 :

2 2 8 - 2 3 2 , 2 0 0 2 .

18) M ö l l e r J C , S c h w a r z U , S c h a i b l e T F , e t a l : D o c a r d i a c o u t p u t

a n d s e r u m l a c t a t e l e v e l s i n d i c a t e b l o o d t r a n s f u s i o n r e q u i r e m e n t s

i n a n e m i a o f p r e m a t u r i t y ? I n t e n s i v e C a r e M e d , 2 2 : 4 7 2 - 4 7 6 ,

1 9 9 6 .

19) A l k a l a y A L , G a l v i s S , F e r r y D A , e t a l : H e m o d y n a m i c c h a n g e s i n

a n e m i c p r e m a t u r e i n f a n t s : a r e w e a l l o w i n g t h e h e m a t o c r i t s t o

f a l l t o o l o w ? P e d i a t r i c s , 1 1 2 : 8 3 8 - 8 4 5 , 2 0 0 3 .

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20) P a r k e r R I : T r a n s f u s i o n i n c r i t i c a l l y i l l c h i l d r e n : i n d i c a t i o n s ,

r i s k s , a n d c h a l l e n g e s . C r i t C a r e M e d , 4 2 : 6 7 5 - 6 9 0 , 2 0 1 4 .

21) v o n L i n d e r n J S , H u l z e b o s C V , B o s A F , e t a l :

T h r o m b o c y t o p a e n i a a n d i n t r a v e n t r i c u l a r h a e m o r r h a g e i n v e r y

p r e m a t u r e i n f a n t s : a t a l e o f t w o c i t i e s . A r c h D i s C h i l d F e t a l :

N e o n a t a l E d , 9 7 : F 3 4 8 - 5 2 , 2 0 1 2 .

22) B o r g e s J P , d o s S a n t o s A M , d a C u n h a D H , e t a l : R e s t r i c t i v e

g u i d e l i n e r e d u c e s p l a t e l e t c o u n t t h r e s h o l d s f o r t r a n s f u s i o n s i n

v e r y l o w b i r t h w e i g h t p r e t e r m i n f a n t s . V o x S a n g , 1 0 4 : 2 0 7 - 2 1 3 ,

2 0 1 3 .

23) B o n i f a c i o L , P e t r o v a A , N a n j u n d a s w a m y S , e t a l :

T h r o m b o c y t o p e n i a r e l a t e d n e o n a t a l o u t c o m e i n p r e t e r m s . I n d i a n

J P e d i a t r , 7 4 : 2 6 9 - 2 7 4 , 2 0 0 7 .

24) B a k c h o u l T , B a s s l e r D , H e c k m a n n M , e t a l : M a n a g e m e n t o f

i n f a n t s b o r n w i t h s e v e r e n e o n a t a l a l l o i m m u n e t h r o m b o c y t o p e n i a :

t h e r o l e o f p l a t e l e t t r a n s f u s i o n s a n d i n t r a v e n o u s

i m m u n o g l o b u l i n . T r a n s f u s i o n , 5 4 : 6 4 0 - 6 4 5 , 2 0 1 4 .

25) K i e f e l V , B a s s l e r D , K r o l l H , e t a l : A n t i g e n - p o s i t i v e p l a t e l e t

t r a n s f u s i o n i n n e o n a t a l a l l o i m m u n e t h r o m b o c y t o p e n i a ( N A I T ) .

B l o o d , 1 0 7 : 3 7 6 1 - 3 7 6 3 , 2 0 0 6 .

26) B r i t i s h C o m m i t t e e f o r S t a n d a r d s i n H a e m a t o l o g y , B l o o d

T r a n s f u s i o n T a s k F o r c e : G u i d e l i n e s f o r t h e u s e o f p l a t e l e t

t r a n s f u s i o n s . B r J H a e m a t o l , 1 2 2 : 1 0 - 2 3 , 2 0 0 3 .

27) E i s e n f e l d L 1 , S i l v e r H , M c L a u g h l i n J , e t a l : P r e v e n t i o n o f

t r a n s f u s i o n - a s s o c i a t e d c y t o m e g a l o v i r u s i n f e c t i o n i n n e o n a t a l

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p a t i e n t s b y t h e r e m o v a l o f w h i t e c e l l s f r o m b l o o d . T r a n s f u s i o n ,

3 2 : 2 0 5 - 2 0 9 , 1 9 9 2 .

28) F e r g u s s o n D , H é b e r t P C , B a r r i n g t o n K J , e t a l : E f f e c t i v e n e s s o f

W B C r e d u c t i o n i n n e o n a t e s : w h a t i s t h e e v i d e n c e o f b e n e f i t ?

T r a n s f u s i o n , 4 2 : 1 5 9 - 1 6 6 , 2 0 0 2 .

29) F u r u i Y , S a t a k e M , H o s h i Y , e t a l : C y t o m e g a l o v i r u s ( C M V )

s e r o p r e v a l e n c e i n J a p a n e s e b l o o d d o n o r s a n d h i g h d e t e c t i o n

f r e q u e n c y o f C M V D N A i n e l d e r l y d o n o r s . T r a n s f u s i o n , 5 3 :

2 1 9 0 - 2 1 9 7 , 2 0 1 3 .

30) O h t o H , U j i i e N , H i r a i K : L a c k o f d i f f e r e n c e i n c y t o m e g a l o v i r u s

t r a n s m i s s i o n v i a t h e t r a n s f u s i o n o f f i l t e r e d - i r r a d i a t e d a n d

n o n f i l t e r e d - i r r a d i a t e d b l o o d t o n e w b o r n i n f a n t s i n a n e n d e m i c

a r e a . T r a n s f u s i o n , 3 9 : 2 0 1 - 2 0 5 , 1 9 9 9 .

31) J o s e p h s o n C D , C a l i e n d o A M , E a s l e y K A , e t a l : B l o o d

t r a n s f u s i o n a n d b r e a s t m i l k t r a n s m i s s i o n o f c y t o m e g a l o v i r u s i n

v e r y l o w - b i r t h - w e i g h t i n f a n t s : a p r o s p e c t i v e c o h o r t s t u d y .

J A M A P e d i a t r , 1 6 8 : 1 0 5 4 - 1 0 6 2 , 2 0 1 4 .

32) 山 田 秀 人 、平 久 進 也 :妊 婦 サイトメガロウイルス感 染 の検 査 とカウンセリ

ング.厚 生 労 働 省 科 学 研 究 費 補 助 金 成 育 疾 患 克 服 等 次 世 代 育 成

基 盤 研 究 事 業 「先 天 性 サイトメガロウイルス感 染 症 対 策 のための妊 婦

教 育 の効 果 の検 討 、妊 婦 ・新 生 児 スクリーニング体 制 の構 成 及 び感 染

新 生 児 の発 症 リスク同 定 に関 する研 究 」. h t t p : / / w w w . m e d . k o b e -

u . a c . j p / c m v / c o u n s e l i n g . h t m l (平 成 2 8 年 3 月 現 在 )

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33) R o s e f f S D , L u b a n N L , M a n n o C S : G u i d e l i n e s f o r a s s e s s i n g

a p p r o p r i a t e n e s s o f p e d i a t r i c t r a n s f u s i o n . T r a n s f u s i o n , 4 2 : 1 3 9 8 -

1 4 1 3 , 2 0 0 2 .

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表 の 説 明

表 1 . 文 献 収 集 状 況

表 2 . 小 児 科 関 連 6 学 会 と の 連 携 の 状 況

表 3 . 4 か 月 未 満 の 児 に 推 奨 さ れ る 輸 血 ト リ ガ ー 値 3 ) (英 国 )

表 4 . 4 か 月 未 満 の 児 に 推 奨 さ れ る 輸 血 ト リ ガ ー 値 3 3 ) (米 国 )

E C M O : e x t r a c o r p o r e a l m e m b r a n e o x y g e n a t i o n

表 5 . エ キ ス パ ー ト オ ピ ニ オ ン に よ る 4 か 月 未 満 の 児 に お け る 輸 血

ト リ ガ ー 値 3 ) (英 国 )

表 6 . 4 か 月 未 満 の 児 の 血 小 板 輸 血 基 準 3 ) (英 国 )

N A I T : n e o n a t a l a l l o i m m u n e t h r o m b o c y t o p e n i a

D I C : d i s s e m i n a t e d i n t r a v a s c u l a r c o a g u l a t i o n

E C M O : e x t r a c o r p o r e a l m e m b r a n e o x y g e n a t i o n

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表1.文献収集状況

ソース 検索開始年 検索による文献ヒット件数 一次選択による採択文献数

PubMed 1995 1681 247

Cochrane 1995 555 31

医中誌 1995 1174 17

表2.小児科関連学会との連携の状況

表3. 4 か月未満の児に推奨される輸血トリガー値 3) (英国)

1.生後 24 時間以内 Hb 12g/dL

2.集中治療を要する新生児で生後 1 週間の失血総量 全血液量の 10%

3.集中治療を受けている新生児 Hb 12g/dL

4.急性の失血 全血液量の 10%

5.慢性的な酸素依存 Hb 11g/dL

6.急性期を過ぎ、状態が安定している児 Hb 7g/dL

理事会のコ

メント 委員の

推薦 HP 公

開 メール連

絡 コメント意見募集

期間 日本小児科学会 なし あり あり あり 2017/4/6~25

日本新生児成育医学会 あり あり あり あり 2017/4/3~21

日本小児血液・がん学会 なし あり なし あり 2017/4 月上旬~

5/10 日本周産期新生児学会 なし あり あり あり 2017/3/28~4/14

日本産婦人科・新生児血

液学会 なし あり あり あり 2017/4/1~22

日本小児外科学会 依頼せず なし あり あり 2017/3/27~5/10

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表4.4 か月未満の児に推奨される輸血トリガー値 33) (米国)

1.ヘマトクリット値<20%、網赤血球数が少なく、貧血症状(頻脈、多呼吸、哺乳力低下)

がある場合

2.ヘマトクリット値<30%、 かつ 下記所見のいずれかを有す乳児の場合

a. 投与酸素濃度<35%*

b. 経鼻カニューレによる酸素投与*

c. 平均気道内圧 6cmH2O 未満で持続陽圧呼吸 and/or 間欠的強制換気中

d. 著明な頻脈または頻呼吸(24 時間にわたり心拍数 180/分以上、もしくは呼吸数 80/分

以上)

e. 著明な無呼吸または徐脈(メチルキサンチン**の治療量投与中、12 時間に 6 回以上、

または 24 時間に 2 回以上、バッグ&マスク換気が必要)

f. 体重増加不良(100kcal/kg/日栄養下で 4 日以上 10g/日未満の体重増加)

3.ヘマトクリット値<35% かつ 下記所見のいずれかを有す乳児の場合

a. 投与酸素濃度>35%*

b. 平均気道内圧 6cmH2O 以上で持続陽圧呼吸 and/or 間欠的強制換気中

4.ヘマトクリット値<45% かつ 下記所見のいずれかを有す乳児の場合

a. 膜型人工肺(ECMO)*

b. 先天性チアノーゼ性心疾患*

*:患者を注意深く観察することにより、より低い閾値を持って輸血することが望ましい。

**:我が国では、テオフィリン、カフェイン水和物、ドキサプラムが使用されている。

ECMO: extracorporeal membrane oxygenation

表5.エキスパートオピニオンによる 4 か月未満の児における輸血トリガー値 3) (英国)

1. Hb 12.0-13.0 g/dL 重篤な心肺疾患

2. Hb 10.0-11.0 g/dL 中等度の心肺疾患

3. Hb 8.0-10.0 g/dL 症状を有する貧血

4. Hb 7.0-8.0 g/dL 急性期を過ぎ、状態が安定している患者

5. Hb 10.0 g/dL 大手術

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表6.4 か月未満の児の血小板輸血基準 3) (英国)

20-30 x109/L 予防、臨床的に安定している早産、満期産乳児、出血無

30 x109/L 病的早産児、または出血していない満期産乳児

30 x109/L NAIT 患者の最少血小板数

50 x109/L 生後 1 週間以内の極低出生体重児

50 x109/L 出血症状を有する早産児または満期産児

50 x109/L 侵襲的処置を行う時

50-100 x109/L 臨床的に安定していない、DIC、大手術、大量失血、大量輸血

<100 x109/L ECMO を実施している乳児、出血しているならより高い輸血基準を用いる

NAIT: neonatal alloimmune thrombocytopenia

DIC: disseminated intravascular coagulation

ECMO: extracorporeal membrane oxygenation