研究データ共有ポリシーに関する調査 - jst...data sharing policy 2007 年 data...

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1 研究データ共有ポリシーに関する調査 国⽴研究開発法⼈ 科学技術振興機構 情報企画部 【201 201 201 2015 5 5年 2 2 2月 月18 18 18 18日 日17 17 17 17: :00 00 00 00現在 現在 現在 現在】 が国 国におけのあ におけのあ におけのあ におけのあ方 方に に関 関す す提言 提言 提言 提言 別添資料 別添資料 別添資料 別添資料2

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研究データ共有ポリシーに関する調査

国⽴研究開発法⼈ 科学技術振興機構情報企画部

【【【【2012012012015555年年年年 2222月月月月18181818日日日日17171717::::00000000現在現在現在現在】】】】

わがわがわがわが国国国国におけるデータシェアリングのありにおけるデータシェアリングのありにおけるデータシェアリングのありにおけるデータシェアリングのあり方方方方にににに関関関関するするするする提言提言提言提言別添資料別添資料別添資料別添資料2222

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学術誌の価格高騰を主因とし、論文公開の要求が高まる

データデータデータデータ共有共有共有共有ポリシーポリシーポリシーポリシー制定制定制定制定までのまでのまでのまでの流流流流れれれれ((((概略図概略図概略図概略図))))

論文論文論文論文のオープンアクセスへのオープンアクセスへのオープンアクセスへのオープンアクセスへ

研究研究研究研究データをデータをデータをデータを含含含含むむむむ研究成果研究成果研究成果研究成果ののののオープンアクセスにオープンアクセスにオープンアクセスにオープンアクセスに進進進進みつつみつつみつつみつつあるあるあるある

米国米国米国米国 英国英国英国英国 EU

NIH

OSTP

DOD等

研究者研究者研究者研究者のののの動動動動きききき

2013年OSTP指令

BBSRC

RCUK

ウエルカム財団

EPSRC

BBSRC

2011年RCUK 共通原則

Horizon

2020

ICSU

WDS

CODATA

RDA

スライドスライドスライドスライド3,4をををを参照参照参照参照 スライドスライドスライドスライド5,6をををを参照参照参照参照 スライドスライドスライドスライド6をををを参照参照参照参照 スライドスライドスライドスライド7~~~~20をををを参照参照参照参照

NIH

DOE

NSF

NSF

その他助成機関

・・・・科学的研究科学的研究科学的研究科学的研究のののの効率化効率化効率化効率化大量のデータ分析には効率的運用が必要

・・・・研究結果研究結果研究結果研究結果のののの検証検証検証検証とととと再現再現再現再現科学に対する信頼性の揺らぎ

・・・・第第第第4のパラダイム4のパラダイム4のパラダイム4のパラダイム::::データデータデータデータ集約型集約型集約型集約型のののの科学科学科学科学のののの発見発見発見発見

1998年頃 ファンディングファンディングファンディングファンディング機関機関機関機関のののの動動動動きききき

2012年

ICSTI

連携

連携

1997年PubMed

2011年DMP義務付

2003年Data Sharing Policy

2007年Data Sharing Policy

2010年Data Sharing Policy

改定

研究データに着目した新データベース「Data Citation Index(DCI)」をリリース

トムソン・ロイタートムソン・ロイタートムソン・ロイタートムソン・ロイター

2012年

出版社出版社出版社出版社のののの動動動動きききき

Science Direct上の論文と各

国のデータリポジトリとの間の双方向自動リンクを開始

2010年

エルゼビアエルゼビアエルゼビアエルゼビア

オンライン限定のオープンアクセス科学データジャーナル「Scientific Data」 創刊

ネイチャーネイチャーネイチャーネイチャー

2014年

新オープンアクセス出版事業の開始を発表

2014年

ACS

FP7

2013年年年年6月月月月 G8科学担当大臣科学担当大臣科学担当大臣科学担当大臣らによるらによるらによるらによる科学研究科学研究科学研究科学研究データのオープンデータのオープンデータのオープンデータのオープン化化化化にににに関関関関するするするする声明声明声明声明スライドスライドスライドスライド28282828、、、、29292929をををを参照参照参照参照

次次次次のののの理由理由理由理由によりによりによりにより、、、、研究研究研究研究データをデータをデータをデータを含含含含むむむむ研究研究研究研究成果成果成果成果のののの共有共有共有共有のののの機運機運機運機運がががが高高高高まるまるまるまる。。。。

2000年代後半

※但し、現在でも学術誌の高騰化は解決されていない。

※RDAは、NSF、EUが中心となり、

研究データ流通の規格、ポリシーを検討

※WDS, CODATA

とも連携

論文論文論文論文ののののOA化化化化ででででFA、、、、研究者研究者研究者研究者がががが対立対立対立対立

対立対立対立対立からからからから共存共存共存共存へへへへ研究研究研究研究データにもデータにもデータにもデータにも着手着手着手着手

2002年年年年オープンアクセスオープンアクセスオープンアクセスオープンアクセスのブダペストのブダペストのブダペストのブダペスト宣言宣言宣言宣言

2スライドスライドスライドスライド22~~~~31をををを参照参照参照参照

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3

OSTP (Office of Science and Technology Policy)

• 2013年2月、Increasing Access to the Results of Federally Funded Scientific Research

– 年間予算$1億以上の政府機関に対し、政府助成研究成果(論文およびデータ)のパブリックアクセスを促進させるための計画書提出を指示→OSTPによるレビューを完了。各機関の修正後、省庁間共同で計画書の詰めの作業を行う予定(3月24日公開進捗報告より)。

– 「データ管理計画の提出を義務化。民間との協力によるデータ共有のための技術開発、財政面を考慮した効率的運用を要求– 公開制限データとして、「個人情報」、「商業的機密情報」、「国家機密」、「米国の競争力に影響を与える場合」を考慮することを明記

DOE 2014年7月Public

Access Plan公開、2015年中にDMP提出義務化を予定

データデータデータデータ共有共有共有共有ポリシーポリシーポリシーポリシー制定制定制定制定のののの経緯経緯経緯経緯::::米国米国米国米国

NIH

• 2003年Data Sharing Policy策定、データ管理計画(DMP)提出を義務化• 重複収集の排除、特に、複製 が難しい自然災害等の「ユニークデータ」の効率的収集、DB化とインターネット上での公開による分析・研究

環境の整備を目的とする

• OSTP、America COMPETES Act再承認のため、2009年と11年にパブリックコメントトを募る。*研究・開発によるイノベーションに投資し、米国の競争力を改善するための法律。

• 2012年、政府の嘆願プラットフォーム”We the people”に、「NIHがすで

に実施している、政府助成研究のデータ共有ポリシーをすべての連邦機関が早急に実施すべき」との6万件以上の嘆願が寄せられる

• バイオメディカル分野における大量のデータのDB化と分析ツールを開発し、研究者の分析環境を整えるため、1988年11月NCBI設立

• PubMed(1997年公開)による論文のオープン化

• 2013年6月、 G8科学担当大臣らによる科学研究データのオープン化に関する声明を発表 (スライド31、32を参照)

• 2007年、OECD Principles and Guidelines for Access to Research Data from

Public Funding 公開

• 1966年、Freedom of Information Act (FOIA) 制定

NSF

• 2011年、 Grants Proposal Guideの中でDMP提出を義務化

そのそのそのその他助成機関他助成機関他助成機関他助成機関

DOC、EPA 他DOD

作成中

NSF DMP提出を義務化

2011年のGrants Proposal Guideと同じ

NIH Data Sharing Policy

2003年策定のPolicy 3

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各国のデータ共有ポリシー:米国

基本方針基本方針基本方針基本方針

公開制限公開制限公開制限公開制限データデータデータデータ

保存保存保存保存期間期間期間期間

機関保機関保機関保機関保有有有有のリのリのリのリポジトリポジトリポジトリポジトリのののの有無有無有無有無

データデータデータデータ管理計管理計管理計管理計画画画画のののの提提提提

出出出出

個人個人個人個人情報情報情報情報

商業商業商業商業的的的的

機密機密機密機密

国家国家国家国家機密機密機密機密

OSTP指令指令指令指令 ・助成研究成果をできるできるできるできる限限限限りりりり制約制約制約制約なくなくなくなく、国民国民国民国民、、、、業界業界業界業界、、、、科学界科学界科学界科学界ににににとってとってとってとって助成研究結果助成研究結果助成研究結果助成研究結果をををを最大限利用最大限利用最大限利用最大限利用できるようにすることにより、イノベーションを加速し、新規産業の育成、経済成長、雇用創出へとつなげる

検討項目

検討項目

検討項目

NA NA 義務化の検討を要請

ポリシーの策定状況

NIH ・被験者の個人情報、機密事項、権利・契約関係を伴うデータを保護しつつ、研究データをできるできるできるできる限限限限りりりり広広広広くかつくかつくかつくかつ自由自由自由自由にににに利用利用利用利用できるようにし、研究者の意見の広がりを奨励し、新たな研究へと導く

制限有

制限有

制限有

規定あり

○ 義務化

NSF*DMPに関しGrants Guide中で規定。NIHのようなポリシーはない

・個人情報の保護、知的所有権を考慮しつつ、NSFの助成によ

り得られるすべての重要な研究成果を合理的合理的合理的合理的なななな期間内期間内期間内期間内にかつにかつにかつにかつ無料無料無料無料で他の研究者と共有できるようにする

制限有

制限有

NA 一部規定あり

△ 義務化

DOE ・データ共有・管理により、効果的効果的効果的効果的・・・・効率的効率的効率的効率的にににに政府助成政府助成政府助成政府助成をををを活用活用活用活用してイノベーションを加速させる

制限有

制限有

制限有

一部規定あり

△ 義務化

DOD ・論文のオープンアクセスポリシーについては現在作成中、研究データについては2014年に原案を提出予定( 空軍科学研究局、AFOSR情報)

注1: OSTP; Office of Science and Technology, NIH; National Institutes of Health, NSF; National Science Foundation, DOE; Department of Energy, DOD; Department of Defense,

注2: 「機関保有のリポジトリの有無」については、○=直営、△=助成あるいは例示

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RCUK (Research Councils UK)

• 論文のオープンアクセス方針草案発表(2005年)• パブコメを反映し、修正版を声明として発表(2006年)

• フィンチ・レポートに沿った新たなOA方針ガイドラインを発表(2013

年)→実施状況検討委員会を設置し、2015年前半RCUKに最終報告予定

データデータデータデータ共有共有共有共有ポリシーポリシーポリシーポリシー制定制定制定制定のののの経緯経緯経緯経緯::::英国英国英国英国

RCUK (Research Councils UK)

• 2011年、各研究会議に共通の原則を定める包括的枠組みCommon Principles on Data Policyを公表

• 政府助成研究成果に対する透明性の確保と統一的研究基盤の整備を目的とする

BBSRC(Biotechnology and Biological Sciences Research Council)

• 2007年、Data Sharing Policyを公表、2010年改訂

EPSRC (Engineering and Physical

Sciences Research Council)

• Policy framework on research

data (2011年) *DMP提出義務化せず

そのそのそのその他他他他のののの助成機関助成機関助成機関助成機関• MRC(Medical Research

Council) , 2011年改訂• STFC(Science & Technology

Facilities Council), 2011年 他

ウェルカムウェルカムウェルカムウェルカム財団財団財団財団Policy on data management and

sharing

(2007年/2010年改訂)

論文

• 2012年、 「公的助成研究成果へ

のアクセス拡大検討・答申部会」はフィンチ・レポートを発表、政府のOA方針に提言*部会議長:マンチェスター大学教授 Dame Janet

Finch氏

• 2012年、Royal Societyは学術界として各FA機

関のデータ共有ポリシーを後押しする形で、”Science as an open enterprise” 最終報告書を公表

データ

• 2005 年、ウェルカム財団、PubMed Central(PMC)、UK PubMed Central(UK PMC)での論文刊行後6 ヶ月以内の公開を義務付け

• 2013年6月、 G8科学担当大臣らによる科学研究データのオープン化に関する声明を発表

(スライド29,30を参照)

• 2007年、OECD Principles and Guidelines for

Access to Research Data from Public Funding

公開

BBSRC

• Data Sharing Policy(2007年/2010年改訂)

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各国のデータ共有ポリシー概要:欧州

基本方針基本方針基本方針基本方針

公開制限公開制限公開制限公開制限データデータデータデータ

保存保存保存保存期間期間期間期間

機関機関機関機関保有保有保有保有のリのリのリのリ

ポジトポジトポジトポジトリのリのリのリの有無有無有無有無

データデータデータデータ管理計管理計管理計管理計画画画画のののの提提提提

出出出出

個人個人個人個人情報情報情報情報

商業商業商業商業的的的的・・・・機密機密機密機密

国家国家国家国家機密機密機密機密

英国

RCUK Common Principles in Data Policy ・公的助成を受けた研究研究研究研究データはデータはデータはデータは公益財公益財公益財公益財であり、でででできるきるきるきる限限限限りりりり制限制限制限制限なくなくなくなく、適時適時適時適時にまた知的財産を害することのないよう責任責任責任責任あるあるあるある方法方法方法方法でオープンにでオープンにでオープンにでオープンに利用利用利用利用できるようにする。

制限有

制限有

明確な記載なし

NA NA 規定あり

ポリシーの策定状況

BBSRC ・BBSRCの支援の結果として生じる研究データは、

次の研究のために、科学界にとって適時適時適時適時にににに、また責責責責任任任任をもってをもってをもってをもって提供提供提供提供できる、できるできるできるできる限限限限りりりり制限制限制限制限なくなくなくなく利用できるようにする

NA 制限有

NA 規定

あり

△ 義務化

EPSRC ・EPSRCの助成した研究データは公益のために作ら

れた公益財公益財公益財公益財であり、適時適時適時適時にににに、、、、責任責任責任責任をををを持持持持ってってってって、、、、自由自由自由自由ににににかつオープンかつオープンかつオープンかつオープンに使用できるようにする

NA 制限有

制限有

規定

あり

NA 義務化されていない

Wellcome Trust ・できるできるできるできる限限限限りりりり制限制限制限制限なくなくなくなく、、、、適時適時適時適時にににに責任責任責任責任あるあるあるある方法方法方法方法で研究コミュニティが研究データを広広広広くくくく利用利用利用利用できるようにする。

制限有

制限有

NA 規定

あり

△ 義務化

EU

EU

(Horizon 2020)

*Horizon2020による助成研究が対象

・正当な利益に反しない限り、論文への記載等の適切な手段により、できるできるできるできる限限限限りりりり速速速速やかにやかにやかにやかに結果結果結果結果をををを公開公開公開公開しなければならない。(結果の保護、さらなる開発を行う場合を除く)

制限有

制限有

制限有

NA △ 義務化

DFG ・研究データの取り扱いに関する原則“Principles for the Handling of Research Data”がドイツ科学組織連盟により採択。

・公募要領に、「再利用できる研究データは、その計画を提案に含めること、分野やデータによって、データ共有のコンセプトが異なるため、もっとも効率の良い方法をとる」との記述あり。

注1: RCUK; Research Council UK, BBSRC; Biological Sciences Research Council, EPSRC; Engineering and Physical Sciences Research Council, DFG; German Research Foundation

注2: 「リポジトリの有無」については、○=直営、△=助成、例示、あるいは開発中

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (i)

○概要・RDA(研究データ連盟)は、研究者研究者研究者研究者とイノベーターがとイノベーターがとイノベーターがとイノベーターが技術技術技術技術、、、、分野分野分野分野、、、、国国国国をををを超超超超えてデータをオープンにえてデータをオープンにえてデータをオープンにえてデータをオープンに共有共有共有共有しししし、、、、社会社会社会社会のののの大大大大きなきなきなきな課題課題課題課題をををを解決解決解決解決するためするためするためするため、、、、データのオープンなデータのオープンなデータのオープンなデータのオープンな共有共有共有共有をををを可能可能可能可能にするにするにするにする社会的社会的社会的社会的、、、、技術的架技術的架技術的架技術的架けけけけ橋橋橋橋をををを築築築築くくくくことを目標とした国際的組織。

The Research Data Alliance (RDA) builds the social and technical bridges that enable open sharing of data.

The RDA vision is researchers and innovators openly sharing data across technologies, disciplines, and countries to address the grand challenges of society.(https://rd-alliance.org/about.html)

・アメリカ・アメリカ・アメリカ・アメリカ政府政府政府政府、、、、欧州委員会欧州委員会欧州委員会欧州委員会、、、、オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリア政府政府政府政府のののの支援支援支援支援によりによりによりにより2012201220122012年年年年8888月月月月にににに創設創設創設創設。。。。米国NSF、欧州委員会FP7、オーストラリア産業・革新・気候変動・科学・研究・高等教育省(DIICCSRTE)のAustralian National Data Service(ANDS)が政府系機関としてRDAに出資している。

(http://www.cs.rpi.edu/~bermaf/Research%20Data%20Alliance.pdf)

・メンバー・メンバー・メンバー・メンバー数数数数(((( 2014201420142014年年年年3333月時点月時点月時点月時点):):):):73737373カカカカ国国国国からからからから1,6941,6941,6941,694名名名名 *エリア:EU(823) AU(62) US(620) 他(189)、組織の種類:学術・研究(1,096) 政府・公的サービス(273) ITコンサル(58) 大企業(29) 他(238)

○目的・「研究データ」の共有、交換、利用、二次利用、規格調和、見つかりやすさ(アクセス)を促進させていくことを通じて、「国際的なデータ駆動型イノベーション(data-driven innovation)」と「科学的発見」を加速化させていくこと。このこのこのこの実現実現実現実現のためにのためにのためにのために、、、、インフラインフラインフラインフラ、、、、ポリシーポリシーポリシーポリシー、、、、プラクティスプラクティスプラクティスプラクティス、、、、規格規格規格規格、、、、等等等等のののの開発開発開発開発とととと採択採択採択採択をををを行行行行っていくっていくっていくっていく。。。。

The purpose of the Research Data Alliance is to accelerate international data-driven innovation and discovery by facilitating research data sharing and exchange, use and re-use, standards harmonization, and discoverability. This will be achieved through the development and adoption of infrastructure, policy, practice, standards, and other deliverables.

(https://rd-alliance.org/get-involved.html)

○公式サイト【RDA (Research Data Alliance) 公式ウェブサイト】 http://rd-alliance.org【RDA Europe (旧名称iCORDI) 公式ウェブサイト】 http://europe.rd-alliance.org

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (ii)

○組織モデル: IETF(インターネット技術標準化タスクフォース)をモデルとする・グローバルなデータインフラにとって・グローバルなデータインフラにとって・グローバルなデータインフラにとって・グローバルなデータインフラにとってRDARDARDARDAとはとはとはとは、、、、インターネットにとってのインターネットにとってのインターネットにとってのインターネットにとってのIETFIETFIETFIETFのようなものであるのようなものであるのようなものであるのようなものである。。。。

The Research Data Alliance (RDA) is to global data infrastructure what the Internet Engineering Task Force (IETF) is to the IThe Research Data Alliance (RDA) is to global data infrastructure what the Internet Engineering Task Force (IETF) is to the IThe Research Data Alliance (RDA) is to global data infrastructure what the Internet Engineering Task Force (IETF) is to the IThe Research Data Alliance (RDA) is to global data infrastructure what the Internet Engineering Task Force (IETF) is to the Intentententernet.rnet.rnet.rnet.Chris Greer (米国NIST 情報技術ラボラトリ副所長)、Fran Berman (RDA理事会メンバー、米国レンセラー工科大学教授)

(http://www.cni.org/topics/ci/research-data-alliance)

・データのグローバルな・データのグローバルな・データのグローバルな・データのグローバルな相互運用性相互運用性相互運用性相互運用性とデータのとデータのとデータのとデータの交換交換交換交換のためにのためにのためにのために、、、、IETFIETFIETFIETFのようなのようなのようなのような組織組織組織組織のののの創造創造創造創造をををを促進促進促進促進しししし支援支援支援支援するするするする。。。。

FacilitateFacilitateFacilitateFacilitate andandandand supportsupportsupportsupport thethethethe creationcreationcreationcreation ofofofof anananan IETF IETF IETF IETF ---- likelikelikelike organization for the global data interoperability and data exchange.organization for the global data interoperability and data exchange.organization for the global data interoperability and data exchange.organization for the global data interoperability and data exchange.Leif Laaksonen (RDA Europeプロジェクトディレクター、フィンランド・CSCディレクター)、Françoise Genova (WDS科学委員会副委員長、仏ストラスブール天文データセンター長)

(http://admin.icordi.eu/Repository/document/Presentations/RDA_International_and_Europe-IVOA-Genova_and_Laaksonen.pdf)

○RDAの影響の及び方・・・・IETFIETFIETFIETFのののの経験経験経験経験からからからから言言言言えばえばえばえば、、、、RDARDARDARDAでのでのでのでの検討結果検討結果検討結果検討結果がルールがルールがルールがルール決定決定決定決定のののの際際際際のののの有力有力有力有力なたたきなたたきなたたきなたたき台台台台となるかとなるかとなるかとなるか、、、、あるいはあるいはあるいはあるいは、、、、事実上事実上事実上事実上のルールとなるのルールとなるのルールとなるのルールとなる可能性可能性可能性可能性はははは高高高高いいいい。。。。

・研究者は忙しい。ルール検討には時間を費やしたくない。よって、それなりの品質のたたき台があれば、それに乗って議論を進める形になり勝ちである。

・技術標準でもなく、法律でもなく「規約」としか呼べないような課題については、RDA以外に検討する舞台がなければ、事実上の独占により、事実上のルールとなる。(出典: JST 情報企画部 上席主任調査員 恒松直幸 2013年9月12日作成資料)

【IETF(インターネット技術標準化タスクフォース)とは】

・インターネットテクノロジーの科学と発展に貢献したい人々を中心にボランティアで組織されたグループ。IETFはInternet Engineering Task Forceの略称。

・1986年に米国で発足し、インターネットの標準仕様を開発することを主目的としている。

・これまでにHTML、TCP/IP、POP3、UTF-8など日常的に利用するインターネット関連規格がIETFの規格として策定されている。

(http://www.ietf.org/tao-translated-ja.html)

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (iii)

○RDA理事会メンバー・・・・Fran BermanFran BermanFran BermanFran Berman 米国米国米国米国レンセラーレンセラーレンセラーレンセラー工科大学工科大学工科大学工科大学 コンピュータサイエンスコンピュータサイエンスコンピュータサイエンスコンピュータサイエンス 教授教授教授教授 (Rensselaer Polytechnic Institute)

・・・・John WoodJohn WoodJohn WoodJohn Wood 英連邦大学協会英連邦大学協会英連邦大学協会英連邦大学協会 事務総長事務総長事務総長事務総長 (Association of Commonwealth Universities)

・・・・Ross WilkinsonRoss WilkinsonRoss WilkinsonRoss Wilkinson オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリア国立国立国立国立データサービスデータサービスデータサービスデータサービス エグゼクティブディレクターエグゼクティブディレクターエグゼクティブディレクターエグゼクティブディレクター (Australian National Data Service)

・・・・Doris WedlichDoris WedlichDoris WedlichDoris Wedlich ドイツ・カールスルーエドイツ・カールスルーエドイツ・カールスルーエドイツ・カールスルーエ技術研究所技術研究所技術研究所技術研究所 研究開発統括責任者研究開発統括責任者研究開発統括責任者研究開発統括責任者 (Karlsruhe Institute of Technology)

・Tony Hey 米国マイクロソフトリサーチ 副社長 (Microsoft Research Connections)

・Patrick Cocquet フランス・キャップ・デジタル 最高経営責任者 (Cap Digital)

・Kay Raseroka 国際図書館連盟(IFLA)元会長 [2003-2005] (International Federation of Library Associations and Institutions)

※※※※青字青字青字青字はははは、、、、政府高官政府高官政府高官政府高官グループグループグループグループ((((GSO GSO GSO GSO –––– Group of Senior Group of Senior Group of Senior Group of Senior OfficialsOfficialsOfficialsOfficials))))傘下傘下傘下傘下のののの「「「「G8 G8 G8 G8 データワーキンググループデータワーキンググループデータワーキンググループデータワーキンググループ」」」」のメンバーのメンバーのメンバーのメンバー

(https://www.rd-alliance.org/about/organisation.html 尚、RDA理事会は2015年に9人体制になる予定)

○沿革・2011年9月 欧州にてDAITF(Data Access and Interoperability Task Force)が設立。

DAITFの運営をEUDAT(European Data Infrastructure)、OpenAIRE(Open Access Infrastructure for Research in Europe)が担当。

・2012年6月 NSF(米国国立科学財団)のAlan Blatecky氏とNIST(米国国立標準技術研究所)のChris Greer氏がDWF(Data Web Forum)のコンセプトペーパーを発表。

・・・・2012201220122012年年年年8888月月月月 DAITFDAITFDAITFDAITFととととDWFDWFDWFDWFがががが統合統合統合統合しししし、、、、Research Data AllianceResearch Data AllianceResearch Data AllianceResearch Data Alliance((((RDARDARDARDA))))がががが創設創設創設創設。。。。

・2012年10月 アメリカ・ワシントンDC にてResearch Data Alliance(RDA)準備会合が開催。

(http://admin.icordi.eu/Repository/document/Presentations/RDA_International_and_Europe-IVOA-Genova_and_Laaksonen.pdf のスライド5参照)

(http://eudat.eu/system/files/Leif%20Laaksonen.pdf のスライド13参照)

○総会・第1回総会: 2013年3月18日~3月20日 スウェーデン・ヨーテボリ

世界世界世界世界31313131カカカカ国国国国からデータコミュニティのからデータコミュニティのからデータコミュニティのからデータコミュニティの専門家専門家専門家専門家、、、、様々様々様々様々なななな科学分野科学分野科学分野科学分野のリーダーなどのリーダーなどのリーダーなどのリーダーなど約約約約240240240240名名名名がががが参加参加参加参加。。。。

(http://www.asis.org/Bulletin/Aug-13/AugSep13_Parsons_Berman.pdf のスライド4参照)

・第2回総会: 2013年9月16日~9月18日 アメリカ・ワシントンDC

欧米欧米欧米欧米をををを中心中心中心中心にににに世界世界世界世界23232323カカカカ国国国国からからからから368368368368名名名名がががが参加参加参加参加。。。。

(http://www.dlib.org/dlib/november13/parsons/11parsons.html の2ページ目参照)

・第3回総会: 2014年3月26日~3月28日 アイルランド・ダブリン世界各国世界各国世界各国世界各国からからからから461461461461名名名名がががが参加参加参加参加。。。。

・第4回総会: 2014年9月22日~9月24日 オランダ・アムステルダム

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10

研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (iv)

○ワーキンググループ(Working Groups)1. Data Citation (データサイテーション)

2. Data Description Registry Interoperability (データ記述のレジストリ相互運用性)

3. Data Foundation and TerminologyData Foundation and TerminologyData Foundation and TerminologyData Foundation and Terminology ((((データのデータのデータのデータの定義定義定義定義)))) * 2014年夏終了予定

4. Data Type Registries (データ型レジストリ) * 2014年夏終了予定

5. Metadata Standards DirectoryMetadata Standards DirectoryMetadata Standards DirectoryMetadata Standards Directory ((((メタデータメタデータメタデータメタデータ規格規格規格規格ディレクトリディレクトリディレクトリディレクトリ)))) * 2014年秋終了予定

6. PID Information Types (永続的識別子の情報タイプ) * 2014年夏終了予定

7. Practical PolicyPractical PolicyPractical PolicyPractical Policy ((((実用的実用的実用的実用的なななな自動化自動化自動化自動化ポリシーポリシーポリシーポリシー))))*2014年夏終了予定

8. Standardisation of data categories and codesStandardisation of data categories and codesStandardisation of data categories and codesStandardisation of data categories and codes ((((データ・カテゴリーとコードのデータ・カテゴリーとコードのデータ・カテゴリーとコードのデータ・カテゴリーとコードの標準化標準化標準化標準化))))

9. Wheat Data Interoperability (コムギ・データの相互運用性)

○インタレストグループ(Interest Groups)1. Agricultural Data Interoperability (農業データの相互運用性) 14. Legal InteroperabilityLegal InteroperabilityLegal InteroperabilityLegal Interoperability ((((データのデータのデータのデータの法的相互運用性法的相互運用性法的相互運用性法的相互運用性 RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA 合同合同合同合同IGIGIGIG))))

2. Big Data Analytics (ビッグデータ分析) 15. Ethics and Social Aspects of Data

3. Biodiversity Data IntegrationBiodiversity Data IntegrationBiodiversity Data IntegrationBiodiversity Data Integration ((((生物多様性生物多様性生物多様性生物多様性データのデータのデータのデータの集成集成集成集成)))) 16. Long tail of research data

4. Brokering (ブローカリング) 17. Marine Data HarmonizationMarine Data HarmonizationMarine Data HarmonizationMarine Data Harmonization ((((海洋海洋海洋海洋データデータデータデータ形式形式形式形式のののの共通化共通化共通化共通化))))

5. Certification of Digital RepositoriesCertification of Digital RepositoriesCertification of Digital RepositoriesCertification of Digital Repositories ((((デジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリの認証認証認証認証 RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS 合同合同合同合同IGIGIGIG)))) 18. Materials Data ManagementMaterials Data ManagementMaterials Data ManagementMaterials Data Management ((((物質物質物質物質・・・・材料材料材料材料データ・マネジメントデータ・マネジメントデータ・マネジメントデータ・マネジメント RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA 合同合同合同合同IG IG IG IG ))))

6. Community Capability Model 19. Metadata (メタデータ)

7. Data in ContextData in ContextData in ContextData in Context ((((文脈文脈文脈文脈におけるデータにおけるデータにおけるデータにおけるデータ)))) 20. Photon and Neutron Science (光量子科学・中性子科学)

8. Defining Urban Data Exchange for Science 21. Preservation e-Infrastructure (eインフラの保存・維持)

9. Development of cloud computing capacity and 22. Publishing DataPublishing DataPublishing DataPublishing Data ((((データパブリケーションデータパブリケーションデータパブリケーションデータパブリケーション RDA/WDSRDA/WDSRDA/WDSRDA/WDS 合同合同合同合同IGIGIGIG))))

education for developing world research 23. Research Data ProvenanceResearch Data ProvenanceResearch Data ProvenanceResearch Data Provenance ((((研究研究研究研究データのデータのデータのデータの典拠管理典拠管理典拠管理典拠管理))))

10. Digital Practices in History and Ethnography 24. Service Management

11. Domain Repositories (分野別リポジトリ) 25. Structural Biology (構造生物学)

12. Engagement Group 26. Toxicogenomics Interoperability (毒性ゲノム学の相互運用性)

13. Federated Identity ManagementFederated Identity ManagementFederated Identity ManagementFederated Identity Management ((((IDIDIDID連携管理連携管理連携管理連携管理)))) 27. Geospatial

28. Materials Data, Infrastructure & Interoperability(RDA/CODATA 合同IG)

○バードオブフェザー・グループ(Birds of a Feather (BOF) groups)

1. Active Data Management Plans

2. Education and skills on Data Science

3. Libraries for Research Data

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (v)

○RDAの組織構造 (RDA Organizational Structure)

(出典: RDA Presentation to G8資料 スライド14参照 (2013年12月18日ウェブアップ)http://www.slideshare.net/ResearchDataAlliance/rd-apresenation-forg8o6Presentation by several RDA Council members to G8 Ministers)

RDA理事会理事会理事会理事会

技術諮問技術諮問技術諮問技術諮問委員会委員会委員会委員会((((TAB)))) 事務総長事務総長事務総長事務総長およびおよびおよびおよびRDA事務局事務局事務局事務局

R

D

AメメメメンンンンババババI

シシシシッッッッププププ

運営運営運営運営諮問諮問諮問諮問委員会委員会委員会委員会((((OAB))))

ワーキンググループワーキンググループワーキンググループワーキンググループ((((WG))))

インタレストグループインタレストグループインタレストグループインタレストグループ((((IG))))

RDAコロキアムコロキアムコロキアムコロキアム((((RDA-C))))政府系政府系政府系政府系ファンディングファンディングファンディングファンディング機関機関機関機関をををを中心中心中心中心としたとしたとしたとした集集集集まりまりまりまり

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12

○第2回総会(2013年9月)以降の動き

� RDAの組織化

・・・・““““組織会員組織会員組織会員組織会員““““のののの新設新設新設新設:

• 現在“個人会員“としてのみ登録が可能だが、 非営利団体(not for profit corporation)としての登記終了後正式な会員登録が可能となる。2014年3月時点で、正会員として15組織(ANDS, EUDAT, Microsoft Research, Research Data Canada, SPARC等)、提携会員として8組織(CODATA, ICSU-WDS, ORCID, DATACITE, W3C, CASRAI等)が登録の意思表明をしている。

・・・・RDARDARDARDAコロキアムのコロキアムのコロキアムのコロキアムの創設創設創設創設:P14を参照

� 他イニシャチブとの連携・統合:

・・・・データサイテーションにデータサイテーションにデータサイテーションにデータサイテーションに関関関関するするするする複数複数複数複数のイニシャチブがのイニシャチブがのイニシャチブがのイニシャチブが連携連携連携連携することによりすることによりすることによりすることにより、、、、共通共通共通共通のののの基準基準基準基準をををを作成作成作成作成しようとするしようとするしようとするしようとする動動動動きがきがきがきが活発化活発化活発化活発化し

ている。

• 2013年9月第2回総会ではForce11とCODATAとの協調が図られた。Frorce11が2014年3月公開した“Joint Declaration of Data Citation Principles (https://www.force11.org/datacitation)”は、RDA、CODATA(http://www.codata.org/)、DataCite(https://www.datacite.org/)等によるデータ引用統合グループ(Data Citation Synthesis Group http://www.force11.org/node/4432)が作成した。この共同声明に対し、エルゼビア、ネイチャーが支持を表明している。

・2014年3月第3回総会データサイテーション統合グループセッションでは、データサイテーションにデータサイテーションにデータサイテーションにデータサイテーションに関関関関するあらゆるイニシアするあらゆるイニシアするあらゆるイニシアするあらゆるイニシアチブがチブがチブがチブが共同共同共同共同してしてしてして活動活動活動活動するプラットフォームをするプラットフォームをするプラットフォームをするプラットフォームを提供提供提供提供するするするすることを目的とした議論が行われた。

• セッション議長:Jan Brase (DataCite & ICSTI) 、Todd Carpenter (NISO & Force11)、Simon Hodson (CODATA)

• 関係組織:CODATA/ICSTI Data Citation Standards and Practices Task Group、 Force11 Data Citation Implementation Group、RDA data citation working group、 ICSU-WDS/RDA Data Publication Working Group、DataCite、STM、Codata、ICSTI

研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (vi)

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (vii)

○RDAコロキアム(Research Data Alliance Colloquium[RDA-C])について

・ RDAから独立する場として創設された。RDAの継続的活動を管理、支援する政府系科学ファンディング機関を中心とした集まり。RDARDARDARDAがグローバルながグローバルながグローバルながグローバルな研究研究研究研究データデータデータデータ共有基盤構築共有基盤構築共有基盤構築共有基盤構築ののののHowHowHowHow----totototoにににに関関関関するするするする議論議論議論議論をををを行行行行うのにうのにうのにうのに対対対対してしてしてして、、、、RDARDARDARDA----CCCCははははWhatWhatWhatWhat----totototoをををを研究資金提供機関研究資金提供機関研究資金提供機関研究資金提供機関同士同士同士同士がががが話話話話しあうしあうしあうしあう場場場場。。。。ここで、co-planningができるようになることが目標の一つ(RDA理事会メンバー、Fran Berman氏談)。 新たなWGの創設承認等を含む。

・RDA-Cの趣意書、規約案等 (terms of reference)の叩き台をECが作成し、NSF、ANDSと電話会議により調整、 2014年3月24日、ベルギー・ブリュッセルにて開催されたG8+O6 Data Working Groupで議論されたもよう。(出典: JST 情報企画部 上席主任調査員 恒松直幸 「2013年12月12日 G8+O5 working group on data (Data WG) 」参加報告書)

・RDAを支援する各国政府の資金配分機関は、運営方針や技術的事項に意見を出さず、研究者間のコンセンサスを尊重する。

・・・・RDARDARDARDAコロキアムにコロキアムにコロキアムにコロキアムに参画参画参画参画するするするする場合場合場合場合のののの要件要件要件要件はははは3333つあるつあるつあるつある(RDA第2回総会(2013年9月)において米国NISTのChris Greer氏がドラフト案として紹介)。

(1) フルタイム相当の事務局スタッフを1名派遣若しくは人件費を負担

(2) 年2回の総会運営費と事務局長(Secretary-General)の人件費の相応負担として7万5千ドル/年を拠出

(3) RDAの会合に参画する研究者の旅費支援

・2013年4月30日に米国国務省で開催された「「「「第第第第12121212回回回回日米科学技術協力合同高級委員会日米科学技術協力合同高級委員会日米科学技術協力合同高級委員会日米科学技術協力合同高級委員会((((U.S.U.S.U.S.U.S.----Japan Joint HighJapan Joint HighJapan Joint HighJapan Joint High----Level Level Level Level Committee Meeting on Science and Technology CooperationCommittee Meeting on Science and Technology CooperationCommittee Meeting on Science and Technology CooperationCommittee Meeting on Science and Technology Cooperation)」)」)」)」では、NSFの出席者からRDAの紹介があり日本へも「お誘い」をいただいているが、日本側は何ら呼応していない。日本日本日本日本ももももRDARDARDARDAへのへのへのへの参画参画参画参画をををを早急早急早急早急にににに検討検討検討検討するするするする必要必要必要必要があるのではないかとがあるのではないかとがあるのではないかとがあるのではないかと考考考考えるえるえるえる。。。。(出典: JST ワシントン事務所所長 大濱隆司 「Research Data Alliance(RDA)への日本の参加について(2013年9月分報告書からの抜粋)」)

【【【【RDAコロキアムコロキアムコロキアムコロキアム運営運営運営運営グループグループグループグループ((((Organizing Group of the Research Data Alliance Colloquium)】)】)】)】

米国国立科学財団米国国立科学財団米国国立科学財団米国国立科学財団((((NSF)、)、)、)、米国国立標準技術研究所米国国立標準技術研究所米国国立標準技術研究所米国国立標準技術研究所((((NIST)、)、)、)、欧州委員会欧州委員会欧州委員会欧州委員会、、、、オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリア連邦政府連邦政府連邦政府連邦政府((((https://www.rd-alliance.org/call-nominations-research-data-alliance-council-members.html 参照参照参照参照))))

*最終的最終的最終的最終的なメンバーなメンバーなメンバーなメンバー数目標数目標数目標数目標はははは9組織組織組織組織

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) (viii)

○RDA第2回総会にて、関係者からの聞き取り (出典: NICT 統合データシステム研究開発室長 村山泰啓 2013年11月14日作成資料)

≪≪≪≪RDARDARDARDAとととと科学者科学者科学者科学者((((NICTNICTNICTNICT村山私見村山私見村山私見村山私見))))≫≫≫≫

・科学者のデータのInteroperability(データ流通体制構築)をIT研究者が応援している構図。

・・・・ITITITIT側側側側はははは科学者科学者科学者科学者がデータをがデータをがデータをがデータを出出出出すのをすのをすのをすのを待待待待っているっているっているっている感感感感じかじかじかじか。。。。

≪≪≪≪ITITITITとデータとデータとデータとデータ≫≫≫≫

・・・・科学研究分野科学研究分野科学研究分野科学研究分野ののののITITITIT((((ビッグデータビッグデータビッグデータビッグデータ))))投資投資投資投資をををを有効化有効化有効化有効化するためにはするためにはするためにはするためには形式形式形式形式・ルール・・ルール・・ルール・・ルール・方式方式方式方式のののの国際合意国際合意国際合意国際合意((((InteroperabilityInteroperabilityInteroperabilityInteroperability))))がががが必要必要必要必要、、、、

という議論が背景の理念にあるらしい(WDS、欧州委員会関係者等による)。

・研究データ流通の国際世論形成はこれから/進行中、と思われる。

○米国国立標準技術研究所(NIST)訪問にて、関係者からの聞き取り

・RDAの第2回総会が2013年9月16日~9月18日にワシントンDCの全米科学アカデミーで開催され、出席した。その結果、RDAがMaterials Genome Materials Genome Materials Genome Materials Genome InitiativeInitiativeInitiativeInitiative((((MGIMGIMGIMGI))))にとっても極めて重要な役割を果たすことが分かったので、その後、MaterialsのInterest Groupを立ち上げることとした(米国NIST、James A. Warren氏談)。

【【【【考考考考 察察察察】】】】

・・・・RDARDARDARDA((((Research Data AllianceResearch Data AllianceResearch Data AllianceResearch Data Alliance))))についてはについてはについてはについては、、、、イノベイノベイノベイノベ室室室室((((ナノナノナノナノ材料材料材料材料))))およびおよびおよびおよびCRDSCRDSCRDSCRDSででででMaterialsMaterialsMaterialsMaterialsののののInterest GroupInterest GroupInterest GroupInterest Groupのののの議論議論議論議論をフォローするをフォローするをフォローするをフォローする。。。。

・・・・RDARDARDARDA本体本体本体本体やややや、、、、Big DataBig DataBig DataBig Data等等等等のののの他他他他ののののWorking GroupWorking GroupWorking GroupWorking Group、、、、Interest GroupInterest GroupInterest GroupInterest Groupについてのについてのについてのについての対応対応対応対応はははは、、、、関連部署関連部署関連部署関連部署((((特特特特にににに情報事業情報事業情報事業情報事業))))にににに積極的積極的積極的積極的にににに情報情報情報情報をををを展開展開展開展開するするするする。。。。

(出典: JST 科学技術イノベーション企画推進室 浅野佳那主査 「2014年1月15日 NIST訪問」結果概要)

【【【【Materials Genome InitiativeMaterials Genome InitiativeMaterials Genome InitiativeMaterials Genome Initiative((((MGIMGIMGIMGI)))) [[[[材料材料材料材料ゲノム・イニシアティブゲノム・イニシアティブゲノム・イニシアティブゲノム・イニシアティブ]]]]とはとはとはとは】】】】

・MGI は、オバマ政権下で2011年6月に始動した米国の機関横断型の国家プロジェクト。ホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)の管轄に設置。

・MGIは新素材の開発スピードを2倍にし、製造業及びアメリカ経済の成長に貢献するため発足。連邦政府が産学界と協力し、より安全で燃費のよい自動車、食べ物の鮮度を維持する包装容器、衛星やスペースシャトルに使用可能な高温・放射能への耐性が高い素材の研究などが進められている。

・国立科学財団(NSF)、国立標準技術研究所(NIST)、国防総省(DOD)、エネルギー省(DOE)、航空宇宙局(NASA)等が参画。

(出典: CRDSデイリーウォッチャー http://www.jst.go.jp/crds/dw/contents/130903/13090301US.html)

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

Research Data Alliance (RDA) ( ix )

○RDAとは?(RDAのポイント)

((((1111))))スピードがスピードがスピードがスピードが速速速速いいいい

・ワーキンググループを・ワーキンググループを・ワーキンググループを・ワーキンググループを中心中心中心中心にににに12121212カカカカ月月月月~~~~18181818カカカカ月月月月でででで、、、、研究研究研究研究データのデータのデータのデータの共有共有共有共有にににに係係係係るインフラるインフラるインフラるインフラ、、、、ポリシーポリシーポリシーポリシー、、、、プラクティスプラクティスプラクティスプラクティス、、、、技術標準技術標準技術標準技術標準のののの規格等規格等規格等規格等のののの様々様々様々様々なななな議論議論議論議論がががが同時進行的同時進行的同時進行的同時進行的にににに進進進進められめられめられめられ、、、、RDARDARDARDA推奨推奨推奨推奨のテクニカルペーパーがのテクニカルペーパーがのテクニカルペーパーがのテクニカルペーパーが策定策定策定策定されていくされていくされていくされていく。。。。

・RDA総会(年に2回開催)で同時進行的に行われるワーキンググループ・セッション(9個)、インタレストグループ・セッション(26個)、バードオブフェザー・セッション(4個)(2013年12月10日現在)で各課題の議論・検討が進められるほか、IETF(インターネット技術標準化タスクフォース)のモデルに倣って、RDARDARDARDAのオンラインフォーラムでものオンラインフォーラムでものオンラインフォーラムでものオンラインフォーラムでも各々各々各々各々のグループによるのグループによるのグループによるのグループによる議論議論議論議論・・・・検討検討検討検討がががが進進進進められていくめられていくめられていくめられていく。。。。

((((2222))))波及効果波及効果波及効果波及効果がががが大大大大きいきいきいきい

・・・・米国米国米国米国NSFNSFNSFNSF、、、、米国米国米国米国NISTNISTNISTNIST、、、、米国米国米国米国ESIPESIPESIPESIP、、、、欧州委員会欧州委員会欧州委員会欧州委員会FP7FP7FP7FP7、、、、オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリアANDSANDSANDSANDS、、、、英国英国英国英国STFCSTFCSTFCSTFC、、、、英国英国英国英国DCCDCCDCCDCC、、、、欧州欧州欧州欧州EUDATEUDATEUDATEUDAT、、、、Research Data Research Data Research Data Research Data CanadaCanadaCanadaCanada、、、、CODATACODATACODATACODATA、、、、WDSWDSWDSWDS、、、、IETFIETFIETFIETF、、、、W3CW3CW3CW3C、、、、CERNCERNCERNCERN、、、、SPARCSPARCSPARCSPARC、、、、DataCiteDataCiteDataCiteDataCite、、、、ORCIDORCIDORCIDORCID等々等々等々等々のののの政府系機関政府系機関政府系機関政府系機関、、、、国際的組織国際的組織国際的組織国際的組織やややや大学大学大学大学がががが参画参画参画参画しているしているしているしている。。。。(https://rd-alliance.org/groups/rda-organisational-advisory-board-oab/wiki/rda-membership-status.html)

・政府系機関のキーパーソンがRDA総会の基調講演に参加している。

【RDA第1回総会にて】 Neelie KroesNeelie KroesNeelie KroesNeelie Kroes ((((欧州委員会欧州委員会欧州委員会欧州委員会副委員長副委員長副委員長副委員長 デジタルデジタルデジタルデジタル計画担当計画担当計画担当計画担当))))

Duncan LewisDuncan LewisDuncan LewisDuncan Lewis ((((駐駐駐駐ベルギー・ベルギー・ベルギー・ベルギー・駐駐駐駐ルクセンブルク・ルクセンブルク・ルクセンブルク・ルクセンブルク・駐欧州連合駐欧州連合駐欧州連合駐欧州連合・・・・駐北大西洋条約機構駐北大西洋条約機構駐北大西洋条約機構駐北大西洋条約機構((((NATONATONATONATO))))オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリア大使大使大使大使))))

【RDA第2回総会にて】 Dr. Tom KalilDr. Tom KalilDr. Tom KalilDr. Tom Kalil ((((ホワイトハウスホワイトハウスホワイトハウスホワイトハウス科学技術政策局科学技術政策局科学技術政策局科学技術政策局((((OSTPOSTPOSTPOSTP))))副長官副長官副長官副長官))))

Dr. Tom Kalilは、米国大統領令「行政情報に関する新たなデフォルト: オープンで機械判読可能であること」(Making Open and Machine Readable the New Default for Government Information)(2013年5月9日発令)策定の中心的役割を果した人物。

((((3333))))参画参画参画参画しないことのしないことのしないことのしないことの日本日本日本日本のデメリットのデメリットのデメリットのデメリット、、、、リスクのリスクのリスクのリスクの可能性可能性可能性可能性

・データの専門家、科学分野の専門家、政府系ファンディング機関、大学機関、国際的組織など多くのステークホルダーが参画し、グローバルなデファクトスタンダードグローバルなデファクトスタンダードグローバルなデファクトスタンダードグローバルなデファクトスタンダード形成形成形成形成にににに向向向向けたけたけたけた議論議論議論議論がががが加速的加速的加速的加速的にににに行行行行われておりわれておりわれておりわれており、、、、現状現状現状現状ではではではでは日本日本日本日本のののの意見意見意見意見をををを取取取取りりりり込込込込めていないめていないめていないめていない。。。。

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

CODATA (Committee on Data for Science and Technology) (i)

○概要・・・・CODATACODATACODATACODATA((((Committee on Data for Science and Technology: Committee on Data for Science and Technology: Committee on Data for Science and Technology: Committee on Data for Science and Technology: 科学技術科学技術科学技術科学技術データデータデータデータ委員会委員会委員会委員会))))は、ICSU(International Council for Science: 国際科学会議)に設置された分野横断型の国際委員会。1966年に創設、本部はフランス・パリ。

・米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ、日本、ロシア、南アフリカ、インド、中国、韓国など23232323カカカカ国国国国ががががCODATACODATACODATACODATAにににに加入加入加入加入(2013年9月11日時点)。

・CODATACODATACODATACODATA国際会議国際会議国際会議国際会議(International Conference)、CODATACODATACODATACODATA総会総会総会総会(General Assembly)を各々2年に1回開催。CODATACODATACODATACODATA執行委員会会議執行委員会会議執行委員会会議執行委員会会議(Executive Committee Meeting)を年に1回開催。(http://www.scj.go.jp/ja/////info/link/pdf/CODATA.pdf)

・会長(President)、事務局長(Secretary General)、会計幹事(Treasurer)等の役員(CODATA Officers)と、執行部長(Executive Director)、各国の代表から選挙で選ばれた執行委員会メンバー(Executive Committee Members)が実質的な運営を行っている。(https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/17/6/17_6_28/_pdf)

・査読された、オープンアクセス電子ジャーナル「Data Science Journal」を発行。 (http://www.codata.org/dsj)

○目的・・・・科学技術科学技術科学技術科学技術データのデータのデータのデータの管理管理管理管理とととと利活用利活用利活用利活用をををを促進促進促進促進しししし、、、、国際的国際的国際的国際的なななな科学科学科学科学をををを強化強化強化強化しししし、、、、社会社会社会社会のののの利益利益利益利益にににに資資資資することすることすることすること。。。。

・会員からのボトムアップおよび親組織ICSUからのトップダウンの両者を考慮し課題を選定する。

○2014年の会議開催予定・2014年6月8日~6月9日 “CODATA Workshop on Big Data for International Scientific Programmes(北京にて)

*RDA、ICSU、中国科学院(CAS)協賛

・2014年11月2日~11月5日 「「「「第第第第24242424回回回回CODATACODATACODATACODATA国際会議国際会議国際会議国際会議((((SciDataConSciDataConSciDataConSciDataCon 2014201420142014)」)」)」)」 (インド・ニューデリーにて)

テーマテーマテーマテーマ「「「「持続可能持続可能持続可能持続可能なななな地球環境地球環境地球環境地球環境のためのデータのためのデータのためのデータのためのデータ共有共有共有共有とととと統合統合統合統合」」」」 ((((CODATACODATACODATACODATA、、、、WDSWDSWDSWDS、、、、インドインドインドインド科学科学科学科学アカデミーとのアカデミーとのアカデミーとのアカデミーとの共同主催共同主催共同主催共同主催))))

(http://www.scidatacon2014.org)

(http://codata.org/blog/2014/01/08/announcing-scidatacon-2014-new-delhi-india-2-5-november-2014)

・2014年11月6日~11月7日 「「「「第第第第29292929回回回回CODATACODATACODATACODATA総会総会総会総会」」」」 (インド・ニューデリーにて)(http://codata.org/blog/2013/11/13/call-for-proposals-codata-task-groups に記述あり)

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

○タスクグループ(CODATA Task Groups 2012 - 2014)1. Advancing Informatics for Microbiology

2. Anthropometric Data and EngineeringAnthropometric Data and EngineeringAnthropometric Data and EngineeringAnthropometric Data and Engineering ((((人体計測人体計測人体計測人体計測データとそのデータとそのデータとそのデータとその工学的応用工学的応用工学的応用工学的応用))))

3. Data at Risk

4. Data Citation Standards and PracticesData Citation Standards and PracticesData Citation Standards and PracticesData Citation Standards and Practices ((((データサイテーションのデータサイテーションのデータサイテーションのデータサイテーションの規格規格規格規格とプラクティスとプラクティスとプラクティスとプラクティス))))

5. Earth and Space Science Data InteroperabilityEarth and Space Science Data InteroperabilityEarth and Space Science Data InteroperabilityEarth and Space Science Data Interoperability ((((地球科学地球科学地球科学地球科学・・・・宇宙科学宇宙科学宇宙科学宇宙科学データのデータのデータのデータの相互運用性相互運用性相互運用性相互運用性))))

6. Exchangeable Materials Data Representation to Support Scientific Research and Education

7. Fundamental Physical Constants

8. Global Information Commons for Science Initiative

9. Linked Open Data for Global Disaster Risk ResearchLinked Open Data for Global Disaster Risk ResearchLinked Open Data for Global Disaster Risk ResearchLinked Open Data for Global Disaster Risk Research

10. Octopus: Mining Space and Terrestrial Data for Improved Weather, Climate and Agriculture PredictionsOctopus: Mining Space and Terrestrial Data for Improved Weather, Climate and Agriculture PredictionsOctopus: Mining Space and Terrestrial Data for Improved Weather, Climate and Agriculture PredictionsOctopus: Mining Space and Terrestrial Data for Improved Weather, Climate and Agriculture Predictions

11. Global Roads Data Development

12. Preservation of and Access to Scientific and Technical Data in/for/with Developing Countries (PASTD)Preservation of and Access to Scientific and Technical Data in/for/with Developing Countries (PASTD)Preservation of and Access to Scientific and Technical Data in/for/with Developing Countries (PASTD)Preservation of and Access to Scientific and Technical Data in/for/with Developing Countries (PASTD)

((((発展途上国発展途上国発展途上国発展途上国におけるにおけるにおけるにおける////のためののためののためののための////とのとのとのとの科学技術科学技術科学技術科学技術データのデータのデータのデータの保存保存保存保存とデータへのアクセスとデータへのアクセスとデータへのアクセスとデータへのアクセス))))

(http://www.codata.org/taskgroups)

○ワーキンググループ(CODATA Working Groups 2012 - 2014)1. NanomaterialsNanomaterialsNanomaterialsNanomaterials ((((ナノマテリアルナノマテリアルナノマテリアルナノマテリアル))))

(http://www.codata.org/workinggroups)

CODATA (Committee on Data for Science and Technology) (ii)

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

CODATA (Committee on Data for Science and Technology) (iii)

○最近の動向・・・・「「「「CODATA Strategic Plan CODATA Strategic Plan CODATA Strategic Plan CODATA Strategic Plan 2013201320132013----2018 2018 2018 2018 ((((CODATACODATACODATACODATA戦略計画戦略計画戦略計画戦略計画2013201320132013----2018201820182018)」)」)」)」をををを策定策定策定策定しししし、、、、3333つのイニシアティブをつのイニシアティブをつのイニシアティブをつのイニシアティブを提唱提唱提唱提唱。。。。

(1) データに関する政策および制度的な枠組み(の構築) → データ政策委員会を設置し政策提言へ。

(2) データ科学・技術分野の最前線 → 分野横断の活用など国際ワークショップの開催。データサイエンティストの育成。

(3) 国際的な科学の取り組みのためのデータ戦略 → Future Earth他の国際プログラムでの研究データ活用への支援。(http://www.codata.org/CODATA_Strategic_%20Plan_2013-2018.pdf)

・標記イニシアティブを実現させるため、「「「「CODATACODATACODATACODATAタスクグループタスクグループタスクグループタスクグループ((((TGTGTGTG)))) 2014201420142014----2016201620162016」」」」の設立に向けて、新規TGの提案書、または現行TGからの新たな提案書を募集開始。「第29回CODATA総会」(2014年11月)において「CODATAタスクグループ 2014-2016」承認勧告を行う予定。(http://codata.org/blog/2013/11/13/call-for-proposals-codata-task-groups)

○他機関との協力・ICSTI(国際科学技術情報会議)と合同で、「「「「データサイテーションデータサイテーションデータサイテーションデータサイテーション CODATA/ICSTI CODATA/ICSTI CODATA/ICSTI CODATA/ICSTI 合同合同合同合同タスクグループタスクグループタスクグループタスクグループ」」」」を発足。

→ 報告書報告書報告書報告書「「「「Out of Cite, Out of MindOut of Cite, Out of MindOut of Cite, Out of MindOut of Cite, Out of Mind」」」」をををを発表発表発表発表。データサイテーション(データの引用)に関するプラクティス、インフラ、ポリシー、技術、課題等の現在の状況に関して記述。(CODATAの電子ジャーナル「Data Science Journal」に2013年9月13日掲載)(https://www.jstage.jst.go.jp/article/dsj/12/0/12_OSOM13-043/_article)

(https://www.jstage.jst.go.jp/article/dsj/12/0/12_OSOM13-043/_pdf)

・RDA第1回総会(2013年3月)にて、RDAとCODATAの合同インタレストグループが2つ発足。

「「「「データのデータのデータのデータの法的相互運用性法的相互運用性法的相互運用性法的相互運用性 RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA 合同合同合同合同インタレストグループインタレストグループインタレストグループインタレストグループ」」」」

「「「「物質物質物質物質・・・・材料材料材料材料データ・マネジメントデータ・マネジメントデータ・マネジメントデータ・マネジメント RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA RDA/CODATA 合同合同合同合同インタレストグループインタレストグループインタレストグループインタレストグループ」」」」

・データサイテーションとデータパブリケーションに関しては、今後さらにRDAやWDSとの合同タスクグループの発足を検討する予定。

○日本での対応・日本学術会議の情報学委員会国際サイエンスデータ分科会の下部組織として「CODATA小委員会」を設置。

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

World Data System (WDS)(i)

○概要・経緯: WDC(World Data Center:約50センター)の個別活動色が強く「システム」としての機能不全、最新IT技術への対応遅れが顕在化。

分野横断型データ利用の対応不足などを背景に、FAGS(天文・地球物理学解析サービス)との統合勧告を受け発展的に解消し、

World Data SystemWorld Data SystemWorld Data SystemWorld Data System((((WDS: WDS: WDS: WDS: 世界科学世界科学世界科学世界科学データシステムデータシステムデータシステムデータシステム))))に再編した。

・設立: 2008年10月、ICSU(国際科学会議)第29回総会にて創設。科学科学科学科学データデータデータデータ((((ベースベースベースベース))))にににに関関関関するするするする国際的取組国際的取組国際的取組国際的取組のののの高度化高度化高度化高度化をををを目指目指目指目指すプログラムすプログラムすプログラムすプログラム。。。。

・構成: データ保有機関47機関、科学アカデミー等12機関、ファンディング機関等2機関等が加盟(2013年2月13日現在)。

気象、海洋、天文、宇宙などに加え、社会科学分野のデータ関連機関が加盟している。

・国際オフィス: 2012201220122012年年年年5555月月月月、、、、国際国際国際国際プログラムオフィスプログラムオフィスプログラムオフィスプログラムオフィス((((IPO: International Programme OfficeIPO: International Programme OfficeIPO: International Programme OfficeIPO: International Programme Office))))をををを独立行政法人独立行政法人独立行政法人独立行政法人 情報通信研究機構情報通信研究機構情報通信研究機構情報通信研究機構((((NICTNICTNICTNICT))))内内内内にににに設置設置設置設置。。。。

○目的 (WDS Constitution(規約)より) (http://www8.cao.go.jp/cstp/stsonota/kondankai/ict/2kai/siryo2-1-1.pdf のスライド3参照)

・・・・品質管理品質管理品質管理品質管理されたデータのされたデータのされたデータのされたデータの「「「「原則無償原則無償原則無償原則無償」」」」でのでのでのでの提供提供提供提供 ・・・・多分野横断型研究多分野横断型研究多分野横断型研究多分野横断型研究へのへのへのへの対応対応対応対応

・・・・長期的展望長期的展望長期的展望長期的展望にににに立立立立ったデータったデータったデータったデータ管理体制管理体制管理体制管理体制のののの確保確保確保確保 ・・・・世界世界世界世界のののの特定地域特定地域特定地域特定地域にににに偏偏偏偏らないデータらないデータらないデータらないデータ活動活動活動活動

・・・・分散的分散的分散的分散的なななな管理態勢管理態勢管理態勢管理態勢のののの下下下下でのでのでのでの、、、、共通性共通性共通性共通性・・・・相互運用性相互運用性相互運用性相互運用性のののの向上向上向上向上

○ワーキンググループと重点課題・データパブリケーション(P20を参照)、データサイテーション ・オープンメタデータ・カタログ

・スケーラブル・ナレッジネットワーク (メタデータカタログとメンバーDBからナレッジネットワークを構築し、学際的アクセスビリティの向上を図る)

○関係強化機関・RDA(Research Data Alliance)、CODATA、Group on Earth Observations(GEO: 地球観測に関する政府間会合)、Future Earthイニシアティブ等。

○最近の動向・RDA第1回総会(2013年3月)にて、RDAとWDSの合同インタレストグループが2つ発足。

「「「「デジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリのデジタル・リポジトリの認証認証認証認証 RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS 合同合同合同合同インタレストグループインタレストグループインタレストグループインタレストグループ」」」」

「「「「データパブリケーションデータパブリケーションデータパブリケーションデータパブリケーション RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS RDA/WDS 合同合同合同合同インタレストグループインタレストグループインタレストグループインタレストグループ」」」」

○日本での対応・日本学術会議の情報学委員会国際サイエンスデータ分科会の下部組織として「WDS小委員会」を設置 ・国際プログラムオフィスをNICT内に設置

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研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織の動向

World Data System (WDS)(ii)

○Data Publication(データ出版) https://www.icsu-wds.org/community/working-groups/data-publication

• 設立:2012年WGを発足、2013年RDA-WDA Interest Gとして承認

• 背景:論文を裏付ける研究データの引用の効果を測るビブリオメトリクスのスタディが近年注目を集めている。データ引用は科学者にとって研究データを共有する大きな意識付けとなり、またデータの質を高める効果がある。そのため多様なソースにばらばらに存在するデータを効率的に活用し、統合的に運用するためには、標準化、引用ルールの確立が必要である。

• 目的:

– データセンターにおけるデータ出版の概念の推進、構築

– 科学出版社やビブリオメトリクス・サービス提供者におけるデータ出版の概念の推進、構築

– 学術出版社のサービスとして、データ出版サービスを構築する• 概要:

– 研究者、研究機関、データセンター、学術出版社、助成機関というデータ出版における中心的関係者が密接に連携し、データ出版を定義し、その実現を目指す

– 4つのWG:“ワークフロー”、“ビブリオメトリクス”、“サービス”、“費用回収”が密接に連携し、「データ出版」として統合的に検討する

• 出版データのビブリオメトリクス:研究の生産性を図る手段として、実用的な研究データのビブリオメトリクスは存在せず、データの参照方法は統一されていない。コンテンツと引用を適切に分析できる方法を調査する

• データセンターの費用回収:データの質を担保し、効率的に利用できるものとするデータ編集工程において、リソースを定量化する必要があるが、データセンター、リポジトリによってその処理能力に差がある。データ出版に掛かる付加的費用を試算し、相殺できるビジネスモデルを構築する。

• データ出版サービス:データセンターと学術出版社に必要な相互運用性を調査し、双方に適用できる相互参照サービスを作り、その実施を目指す。

– メンバー(2014年5月現在):研究機関、大学、DataCite、CrossRef、ORCID等非営利組織、エルゼビア、シュプリンガー等出版社、NSF等、計40名

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Data Publication(データ出版)取り組み例<参考>

○NCBI LinkOutサービス: PubMed、GenBank等NCBI提供データベースからDryad等外部データベースへのリンクを提供http://wiki.datadryad.org/NCBI_LinkOut

• エルゼビア社:データジャーナル” Data in Brief ”、地球環境科学データの情報システム“PANGAEA”へのリンクを提供、位置情報を地図上に表示(P23~25参照)

• Nature:データジャーナル“Scientific Data” (P26~30参照)

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(1)トムソン・ロイター

研究データに着目した新データベース「Data Citation Index(DCI)」をリリース。(旧)Web of Knowledge上で提供(2012年10月)

○背景・目的背景 ・2010年NSFのデータ管理計画作成義務づけと各国助成機関による同様の動き ・世界的な研究データ共有必須という気運の高まり

目的 各分野・地域のデータを一カ所で検索可能とする仕組みの提供と研究データ引用の促進

○対象研究データ「Data Citation Index」概要

・データ・データ・データ・データ種類種類種類種類:選定リポジトリに収録された各種データ

(統計データ、遺伝子情報等)

・データデータデータデータ件数件数件数件数::::200万件以上(データ研究及びデータセット合計)

・・・・分野分野分野分野((((比率比率比率比率)))):生命科学(48%) 社会科学(20%) 自然科学(23%)、

美術・人文科学分野(7%)、その他(2%)

・・・・対象対象対象対象ソースソースソースソース:22か国、132種のデータリポジトリ(参考:米国68件、日本2件)

・・・・主要主要主要主要データリポジトリデータリポジトリデータリポジトリデータリポジトリ:

①Dryad(生命科学) ②Inter-university Consortium for Political and Social Research ( 社会科学)

③Oak Ridge National Laboratory Distributed Active Archive Center for Biogeochemical Dynamics(自然科学)

④Archaeology Data Service (美術・人文科学) ⑤Figshare(その他)

・リポジトリ・リポジトリ・リポジトリ・リポジトリ選定基準選定基準選定基準選定基準:次の点を総合評価して選定 ①主題とデータ属性・地理的分布②長期運用及び週次更新③助成金情報

④データ詳細記述⑤文献へのリンク※数字は調査時点(2013年12月10日)のトムソン・ロイターHP(http://wokinfo.com/products_tools/multidisciplinary/dci/)より

○研究データ価値向上の取組評価に資するデータ引用数計測の仕組み-citation metrics and other bibliometric measures 2013年8月 トムソンロイター発行の白書“Unlocking the Value of Research Data”より(http://thomsonreuters.com/press-releases/082013/global-scholarly-data )

○その他の動向・2013年8月 「白書」“Unlocking the Value of Research Data”で研究データオープン化へ向けた課題認識と今後の取組に関する提言を発表。

“Unlocking the Value of Research Data”(http://thomsonreuters.com/press-releases/082013/global-scholarly-data )・2013年10月 東北大学東北メディカル・メガバンク機構に、遺伝子変異情報を包括した「Thomson Reuters Gene Variantデータベース」を提供。

( http://ip-science.thomsonreuters.jp/press/release/2013/partnership_with_megabank-tohoku/ )

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(2)エルゼビア (i)

〇Data in Briefの概要

- Genomics Data(2013年創刊)を全分野に拡張したデータ専用ジャーナル、2014年9月創刊

- データに関する情報を規定のテンプレートに記載し、データの査読後出版

- 論文を掲載したジャーナルあるいは公的リポジトリでデータを公開。

- ハーバード大学運営の全分野をカバーするリポジトリDataVerse Networkと連携し、アップロードすることでDOIを付与( Force 11

データ引用指針に準拠)。

- 費用:掲載料として10データまで$500、同じデータをさらにエルゼビア社発行の別の雑誌に使う場合+$50

- テンプレートへの記載事項:

・データ内容の簡単な説明

・明細:分野/詳細領域/データタイプ(表、画像、テキスト、グラフ、図等)/データの取得方法(顕微鏡、調査、 SEM,NMR等)/

データ形式(生、処理データ等)/実験の要素(サンプルの前処理)/実験の説明/データ収集した場所/データへのアクセス

(論文名、リポジトリ名、URL等)

・データの価値

・実験デザイン、材料、方法

・参照情報

- メリット:

・他の研究者によるデータの発見が容易になる

・研究論文とデータへのトラフィックを増やし、引用へとつなげる

・別の論文にデータセットを付加することができる

・共同研究の足がかりとなる

・データの再現、再利用、再分析ができる

・補足データとして埋もれてしまうデータへの注目度が向上する

・研究論文に記載しないデータの共有が行える

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(2)エルゼビア (ii)2010年よりScience Direct上の論文と各国のデータリポジトリとの間の双方向自動リンクを開始。

○対象研究データ・データ・データ・データ・データ種類種類種類種類::::連携する各国データリポジトリに収録されたデータセット

・・・・分野分野分野分野::::Crystallography, Clinical trials, Earth, Environmental & Oceanographic Data, Engineering & Materials Standard, Genes &

Gene Expression, Genes Medicine, Life Science, Model Organisms, Physics & Astronomy, Proteins, Reagents, Software

Computer Code

・・・・主要主要主要主要データリポジトリデータリポジトリデータリポジトリデータリポジトリ::::

①EarthChem (Earth, Environmental & Oceanographic Data) ②GenBank(Genes & Gene Expression)

③NCBI Taxonomy(Life Sciences) ④Protein Data Bank (PDB) (Proteins)

リポジトリへのデータ提供はキュレーターが論文から取得するケースと著者自身のアップロードによる

・リンク・リンク・リンク・リンク方法方法方法方法::::

①データ識別子又はレコード番号(Tagging Identifiers, Accession Number 例:NCBI Taxonomy: 48184. )

②DOI (データDOI付加論文は、自動的にScience Direct上でリンクされる)

③連携データリポジトリのバナー表示

○取り組み例・研究研究研究研究データのデータのデータのデータの可視化可視化可視化可視化とととと統合統合統合統合アプリのアプリのアプリのアプリの提供提供提供提供

- PANGAEA data visualization tool:論文のオンライン公開時に

地球環境科学データ出版社PANGAEAのデータセットを地図上に

可視化、データへのリンクを提供

*PANGAEAのMichael Diepenbroek氏はWDS-RDS Data Publication WGに参加

- Protein Viewer (with PDB)

- Genome Viewer (with NCBI)※調査時点(2013年12月17日)のエルゼビアHP

(http://www.elsevier.com/about/content-innovation/database-linking)より

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(2)エルゼビア (iii)

○参考(Research Data Services 詳細)

・2012年 “Research Data Services” 部門設立

原則: ①データはオープンで共有されるべき②Elsevier及び研究コミュニティ・助成機関との協力で実施する

目的: 研究データ保存・共有の質的・量的向上、メタデータ付与による研究データの価値向上等

対象: 分野別リポジトリ

サービス内容:1. 適切なリポジトリへの登録(DOI付与)

2. 標準化

3. 基準検査(正確性、誤字)

4,5. メタデータ(記述&典拠)付与

6. データ査読

7. 関係機関への利用頻度・被引用数報告

8. 論文と研究データのリンク

9. 用語体系整備・各種ツール提供等

による利用促進

・2013年 4大学と新サービスの試験的運用を開始

連携機関:Columbia University、Duke University、Carnegie-Mellon University、University College London

エルゼビアHPより(http://researchdata.elsevier.com/)

エルゼビア Library Connect Vol.11 No.1より(http://libraryconnect.elsevier.com/articles/best-practices/2013-02/research-data-driving-new-services )

・2013年10月 地球科学分野の旧来形式で保存されていた研究データを対象にした保存・アクセス向上を目的としたコンテスト『Geosciences International Data Rescue Challenge 2013』を開催 エルゼビアHPより(http://researchdata.elsevier.com/datachallenge )

○その他動向

・2013年10月 研究データの標準化を図る非営利のコンソーシアムConsortia Advancing Standards in Research Administration Information(CASRAI)に加盟

(http://casrai.org/about/announcements/elsevier-joins-casrai)

・2014年3月 最適なデータ引用方法の確立を目指すFORCE11のデータ引用指針共同声明への支持を表明 (スライド12に関連情報あり)

(https://www.force11.org/datacitation/endorsements)

研究データの一般的なフロー図

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(3)CAS/ACS

研究データのオープンアクセスについて発行する論文から外部データリポジトリへのリンクには積極的ではなく、具体的な動きはない。※例:ACS誌(Journal of Organic Chemistry)の投稿基準にデータリンクに関して著者ウェブページ・機関リポジトリ等への外部リンクを禁止する記載がある。

従来通りCASが保持する構造、物性値等のファクトデータベース拡充に努めている。

2014年にACSから初の完全オープンアクセス誌の刊行を予定。

○CASが有する研究関連データ・CASREGISTRYCASREGISTRYCASREGISTRYCASREGISTRYファイルファイルファイルファイル 化学物質情報(CAS登録番号、名称、構造、分子式、物性値等) 件数:1億3千万件以上(2012年7月時点)

・CASREACTCASREACTCASREACTCASREACTファイルファイルファイルファイル Chemical Abstract (CA)収録文献の有機化学反応情報 件数:4900万件以上

(CASREACTファイル拡充の動き)

2010年12月:ScifinderにACS誌・特許由来の実験項情報(Experimental Procedure)を追加。2010年12月付Scifinder新機能紹介より(http://www.jaici.or.jp/sci/ref/sfweb_201012.pdf)

2013年:実験項情報(数百万件)抽出対象をACS全誌、Springer数百誌、各国特許庁に拡大2013年6月10日付CASプレスリリースより(http://www.cas.org/news/media-releases/cas-and-thieme)

※参考情報(オープン化関連動向としてACS発行のオープンアクセス誌に関する情報)

2006年 著者選択型のOAサービスを提供開始。オープンアクセス論文は全体(年間約40,000件)の1%程度であった。

Chemical & Engineering News, 2013 Nov. 4, p. 11.(http://cen.acs.org/articles/91/i44/ACS-Expands-Open-Access.html)

2014年 初の完全オープンアクセス誌が刊行。(ACSのオープンアクセス出版事業詳細)

2013年11月:ACSが2014年、新オープンアクセス出版事業の開始を発表(http://acsopenaccess.org/)。

①完全オープンアクセス査読誌”ACS Central ScienceACS Central ScienceACS Central ScienceACS Central Science”の刊行(著者・読者無料)

②ACS論文編集委員が推薦する論文(1論文/日)無料サービス( ”ACS Editor’s Choice”)開始(2014年1月より)

③投稿料の助成プログラム”ACS Author Reward”の導入

④”ACS Author Choice”を導入し、掲載論文を機関リポジトリから提供可能にするなどメニュー拡充中

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(4)ネイチャー・パブリッシング・グループ (i)

○概要・英国ネイチャー・パブリッシング・グループは2014年5月、科学科学科学科学データジャーナルデータジャーナルデータジャーナルデータジャーナル「「「「Scientific DataScientific DataScientific DataScientific Data」」」」を創刊。

・オンラインオンラインオンラインオンライン限定限定限定限定のオープンアクセス・ジャーナルのオープンアクセス・ジャーナルのオープンアクセス・ジャーナルのオープンアクセス・ジャーナルとなり、読者はインターネット上で無料購読可能。

・公式サイト http://www.nature.com/scientificdata

・プレス発表 http://www.nature.com/press_releases/scientific-data.html

○掲載コンテンツ・・・・研究研究研究研究データのデータのデータのデータの詳細詳細詳細詳細をををを記述記述記述記述したしたしたした「「「「Data DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptor((((データデータデータデータ記述原稿記述原稿記述原稿記述原稿)」)」)」)」をををを掲載掲載掲載掲載。。。。

(a)実験方法

(b)データの収集方法

(c)データの所在情報

(d)データの技術的検証に関する説明

(e)データの再利用方法

・・・・Data DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorはははは、、、、互互互互いにいにいにいに関連関連関連関連するするするする「「「「ジャーナルジャーナルジャーナルジャーナル文献文献文献文献((((journal articlesjournal articlesjournal articlesjournal articles)」)」)」)」とととと

データ・リポジトリにデータ・リポジトリにデータ・リポジトリにデータ・リポジトリに格納格納格納格納されているされているされているされている「「「「データデータデータデータ((((data files, data repository recordsdata files, data repository recordsdata files, data repository recordsdata files, data repository records)」)」)」)」へリンクをへリンクをへリンクをへリンクを貼貼貼貼るるるる。。。。

・Data Descriptorそれ自体は新たな科学的結論(scientific conclusions)や解釈(interpretation)を含むものではない。

・・・・「「「「Scientific DataScientific DataScientific DataScientific Data」」」」誌誌誌誌それそれそれそれ自体自体自体自体はデータをはデータをはデータをはデータを登載登載登載登載するものではないするものではないするものではないするものではない。。。。データ・リポジトリでもないデータ・リポジトリでもないデータ・リポジトリでもないデータ・リポジトリでもない。。。。

・2013年10月8日よりData Descriptor投稿受付開始。 http://blogs.nature.com/scientificdata/2013/10/08/call-for-submissions

○掲載対象分野・生命科学(life science)、生物医学(biomedical science)、環境科学(environmental science)を中心に取り扱う。将来的には他の科学分野へ掲載対象を広げていく可能性もあるとのこと。

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(4)ネイチャー・パブリッシング・グループ (ii)

○目的・・・・実験実験実験実験データやデータやデータやデータや観測観測観測観測データなどデータなどデータなどデータなど、、、、科学雑誌科学雑誌科学雑誌科学雑誌にににに掲載掲載掲載掲載されたされたされたされた文献文献文献文献((((査読有無査読有無査読有無査読有無をををを問問問問わないわないわないわない))))にににに関連関連関連関連するするするする研究研究研究研究データをデータをデータをデータを、、、、見見見見つかりやすくつかりやすくつかりやすくつかりやすく((((discoverablediscoverablediscoverablediscoverable)、)、)、)、解釈解釈解釈解釈されやすくされやすくされやすくされやすく((((interpretableinterpretableinterpretableinterpretable)、)、)、)、再利用再利用再利用再利用されやすくされやすくされやすくされやすく((((reusablereusablereusablereusable))))することすることすることすること。。。。

○6つの基本原則((((1111))))クレジットクレジットクレジットクレジット ((((CreditCreditCreditCredit))))

引用可能な形式で査読付き出版を行う。一般に入手可能なデータセットの引用情報に関する索引を構築する。

((((2222))))再利用再利用再利用再利用 ((((ReuseReuseReuseReuse))))

Data DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorをををを通通通通じてじてじてじて、、、、規格化規格化規格化規格化されたされたされたされた詳細詳細詳細詳細なデータなデータなデータなデータ記述記述記述記述をををを提供提供提供提供しししし、、、、研究研究研究研究データのデータのデータのデータの見見見見つかりやすさとつかりやすさとつかりやすさとつかりやすさと再利用再利用再利用再利用をををを簡便化簡便化簡便化簡便化するするするする。。。。

((((3333))))品質品質品質品質 ((((QualityQualityQualityQuality))))

実験技術実験技術実験技術実験技術にににに関関関関してしてしてして経験豊富経験豊富経験豊富経験豊富なななな科学者科学者科学者科学者((((一人以上一人以上一人以上一人以上))))とととと、、、、データデータデータデータ規格専門家規格専門家規格専門家規格専門家((((一人以上一人以上一人以上一人以上))))によってによってによってによって査読査読査読査読をををを行行行行うううう。。。。

((((4444))))見見見見つかりやすさつかりやすさつかりやすさつかりやすさ ((((DiscoveryDiscoveryDiscoveryDiscovery))))

互いに関連する学術誌の「文献」とデータ・リポジトリに格納された「データ」をData Descriptorによってリンクし、研究データの見つかりやすさを促進させる。

((((5555))))オープンオープンオープンオープン ((((OpenOpenOpenOpen))))

オープンサイエンスの概念を支持し、実験方法、実験過程、データ収集の透明性を提供する。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用。

((((6666))))サービスサービスサービスサービス ((((ServiceServiceServiceService))))

迅速な査読、迅速なオンライン出版、およびデータ記述に関するキュレーションを行う。

http://www.nature.com/scientificdata/principles

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(4)ネイチャー・パブリッシング・グループ (iii)

○方針および条件(Data deposition policies)・・・・Data DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptor((((データデータデータデータ記述原稿記述原稿記述原稿記述原稿))))のののの著者著者著者著者((((原稿投稿者原稿投稿者原稿投稿者原稿投稿者))))からからからからArticle Processing ChargeArticle Processing ChargeArticle Processing ChargeArticle Processing Charge((((APC; APC; APC; APC; 原稿出版加工料原稿出版加工料原稿出版加工料原稿出版加工料))))をををを徴収徴収徴収徴収しししし、、、、査読審査査読審査査読審査査読審査をををを通過通過通過通過したしたしたしたData Descriptor ArticleData Descriptor ArticleData Descriptor ArticleData Descriptor Articleをををを掲載掲載掲載掲載。。。。

・科学雑誌(学術誌)に掲載された文献(査読有無を問わない)に関連する研究データを対象としていることが、Data Descriptorの条件。科学雑科学雑科学雑科学雑誌誌誌誌はネイチャー・パブリッシング・グループはネイチャー・パブリッシング・グループはネイチャー・パブリッシング・グループはネイチャー・パブリッシング・グループ発行物発行物発行物発行物にににに限限限限らないらないらないらない。。。。

・「Scientific Data」誌にData Descriptorを投稿して査読を受けるためには、著者がData Descriptorで対象としている研究データが、事前にいずれかのリポジトリ(機関リポジトリ、分野別リポジトリを問わない)に格納されていることが条件。

・・・・民間商業民間商業民間商業民間商業データ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリfigsharefigsharefigsharefigshareにににに格納格納格納格納するするするする場合場合場合場合はははは、、、、投稿投稿投稿投稿とととと同時同時同時同時でででで行行行行うことがうことがうことがうことが可能可能可能可能。。。。近近近近いいいい将来将来将来将来、、、、米国米国米国米国のののの非営利非営利非営利非営利データ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリDryadDryadDryadDryadともともともとも同同同同様様様様のサービスをのサービスをのサービスをのサービスを開始予定開始予定開始予定開始予定。。。。

・既存のリポジトリと連携して「Scientific Data」誌の発行を行う。

http://www.nature.com/scientificdata/for-authors/data-deposition-policies

http://blogs.nature.com/scientificdata/2013/07/23/scientific-data-to-complement-and-promote-public-data-repositories

○著作権ルール・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠準拠準拠準拠してしてしてして出版出版出版出版。。。。Data DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorのののの著者著者著者著者にににに著作権著作権著作権著作権はははは帰属帰属帰属帰属するするするする。。。。

・Data Descriptorの著者は掲載にあたって、CC BY 3.0 / CC BY-NC 3.0 / CC BY-NC-SA 3.0の3種類のライセンスから1つ選択可能。

・選択するライセンスの種類によってAPC(原稿出版加工料)が異なる。

【CC BY 3.0ライセンスを選択した場合】

米国$1,000/欧州€750/日本¥104,000/英国およびその他の国£650/中国RMB 6,850

【CC BY-NC 3.0またはCC BY-NC-SA 3.0ライセンスを選択した場合】

米国 $900/欧州€675/日本 ¥93,000/英国およびその他の国£585/中国RMB 6,165

http://www.nature.com/scientificdata/open-access

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(4)ネイチャー・パブリッシング・グループ (iv)

○Data Descriptor(データ記述原稿)の誌面構成・抄録 (Abstract)

・・・・図図図図、、、、表表表表、、、、グラフグラフグラフグラフ ((((FiguresFiguresFiguresFigures))))

・背景と概要 (Background & Summary)

・・・・実験方法実験方法実験方法実験方法、、、、実験過程実験過程実験過程実験過程、、、、データのデータのデータのデータの収集方法収集方法収集方法収集方法、、、、データのデータのデータのデータの処理方法等処理方法等処理方法等処理方法等のののの

説明説明説明説明 ((((MethodsMethodsMethodsMethods))))

・データの所在情報(リポジトリのURL、アクセッション番号等)

(Data Records)

・データの・データの・データの・データの技術的検証技術的検証技術的検証技術的検証、、、、データのデータのデータのデータの品質品質品質品質にににに関関関関するするするする説明説明説明説明

((((Technical ValidationTechnical ValidationTechnical ValidationTechnical Validation))))

・データを・データを・データを・データを再利用再利用再利用再利用するするするする上上上上でのでのでのでの使用上使用上使用上使用上のののの注意事項注意事項注意事項注意事項

((((Usage NotesUsage NotesUsage NotesUsage Notes))))

・参考文献(Nature、Science、Cell等の学術誌ウェブサイト、

PLOS、BioMed Central等の出版社ウェブサイトに掲載された

抄録または全文へリンクするURL、およびPubMed、Web of Science、

CAS Reference LinkingへリンクするURL) (References)

・Data Descriptorのもととなった文献の著者名、および著者への謝辞

(Acknowledgements)

・著作権ルール(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)

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商業出版社、情報提供会社の研究データに対する動向

(4)ネイチャー・パブリッシング・グループ (v)

○推奨するデータ・リポジトリ・・・・「「「「Scientific DataScientific DataScientific DataScientific Data」」」」誌誌誌誌ににににData DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorをををを投稿投稿投稿投稿するするするする上上上上でででで、、、、著者著者著者著者ががががData DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorでででで対象対象対象対象としているとしているとしているとしている研究研究研究研究データをデータをデータをデータを格納格納格納格納するリポジトリがないするリポジトリがないするリポジトリがないするリポジトリがない場合場合場合場合はははは、「、「、「、「Scientific DataScientific DataScientific DataScientific Data」」」」誌誌誌誌としてはとしてはとしてはとしてはfigsharefigsharefigsharefigshare((((英国英国英国英国のののの民間商業民間商業民間商業民間商業データ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリ)、)、)、)、DryadDryadDryadDryad((((米国米国米国米国のののの非営利非営利非営利非営利データ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリデータ・リポジトリ))))をををを推奨推奨推奨推奨するするするする。。。。

・figshare、Dryadの他、「Scientific Data」誌として推奨するデータ・リポジトリのリストは下記URLにて記載されている。

http://www.nature.com/scientificdata/for-authors/data-deposition-policies/#recommended-repositories

○読者のメリット・・・・互互互互いにいにいにいに関連関連関連関連するするするする「「「「文献文献文献文献」」」」とととと「「「「データデータデータデータ」」」」ががががData DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorによってリンクされることによってによってリンクされることによってによってリンクされることによってによってリンクされることによって、「、「、「、「文献文献文献文献」」」」とととと「「「「データデータデータデータ」」」」にににに連関連関連関連関してアクセスしやすくなるしてアクセスしやすくなるしてアクセスしやすくなるしてアクセスしやすくなる。。。。

・データの・データの・データの・データの「「「「実験過程実験過程実験過程実験過程」、「」、「」、「」、「収集方法収集方法収集方法収集方法」」」」ががががData DescriptorData DescriptorData DescriptorData Descriptorによってによってによってによって記述記述記述記述されることによってされることによってされることによってされることによって、、、、研究成果研究成果研究成果研究成果のののの再現可能性再現可能性再現可能性再現可能性がががが高高高高まりまりまりまり、、、、検証検証検証検証もしやすくなるもしやすくなるもしやすくなるもしやすくなる。。。。

・Data Descriptor(データ記述原稿)は査読審査を通過したものが掲載されるので信頼度が高い。

・データの・データの・データの・データの再利用方法再利用方法再利用方法再利用方法((((再利用再利用再利用再利用するするするする上上上上でのでのでのでの使用上使用上使用上使用上のののの注意事項注意事項注意事項注意事項))))およびおよびおよびおよび著作権著作権著作権著作権ルールもルールもルールもルールも記述記述記述記述されているためされているためされているためされているため、、、、データをデータをデータをデータを再利用再利用再利用再利用しやすくなるしやすくなるしやすくなるしやすくなる((((デーデーデーデータタタタ利用利用利用利用のののの簡便化簡便化簡便化簡便化)。)。)。)。

○著者(Data Descriptor投稿者)のメリット・Data Descriptorの情報を、PubMed、エルゼビア社Scopus、トムソン・ロイター社Web of Scienceなど著名な学術文献引用索引データベースに登載するため、著者のクレジットが明記される(Data Citation)。

・・・・文献文献文献文献のみならずのみならずのみならずのみならず関連関連関連関連するするするする研究研究研究研究データまでデータまでデータまでデータまで第三者第三者第三者第三者がアクセスしやすくなるためがアクセスしやすくなるためがアクセスしやすくなるためがアクセスしやすくなるため、、、、研究成果研究成果研究成果研究成果のアウトプットをのアウトプットをのアウトプットをのアウトプットを増増増増やすことにつながるやすことにつながるやすことにつながるやすことにつながる。。。。

(備考)・CC BY (Attribution 表示)

複写、配布、配信、編集可能。商業的使用可能。著者、及び著作権保有者が、指定した方法で、著作権の帰属を表記することが条件。

・CC BY-NC (Attribution-NonCommercial 表示 - 非営利)

複写、配布、配信、編集可能。非営利目的使用であること、著者、及び著作権保有者が、指定した方法で、著作権の帰属を表記することが条件。

・CC BY-NC-SA (Attribution-NonCommercial-ShareAlike 表示 - 非営利 - 継承)

複写、配布、配信、編集可能。非営利目的使用であること、著者、及び著作権保有者が、指定した方法で、著作権の帰属を表記すること、及び改変した著作物について、この著作権と同様の条件を継承することが条件。

http://www.natureasia.com/ja-jp/ncomms/open-access

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G8科学大臣及びG8科学アカデミー会長会合

英国王立協会英国王立協会英国王立協会英国王立協会((((The Royal SocietyThe Royal SocietyThe Royal SocietyThe Royal Society))))にてにてにてにて2013201320132013年年年年6666月月月月12121212日署名日署名日署名日署名、、、、6666月月月月13131313日公開日公開日公開日公開

(https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/206801/G8_Science_Meeting_Statement_12_June_2013.pdf)

G8科学大臣共同声明文 (G8 Science Ministers Statement London UK, 12 June 2013) (i)

○抜粋その1We approved a statement which proposes to the G8 for consideration new areas for collaboration and agreement on global challenges, global research infrastructure, open scientific research data, and increasing access to the peer-reviewed, published results of scientific research.

「「「「世界規模課題世界規模課題世界規模課題世界規模課題」、「」、「」、「」、「国際的国際的国際的国際的なななな研究研究研究研究インフラインフラインフラインフラ」、「」、「」、「」、「科学研究科学研究科学研究科学研究データのオープンデータのオープンデータのオープンデータのオープン化化化化」、「」、「」、「」、「査読済論文等査読済論文等査読済論文等査読済論文等のののの科学研究成果科学研究成果科学研究成果科学研究成果へへへへのアクセスののアクセスののアクセスののアクセスの拡大拡大拡大拡大」」」」にににに関関関関するするするする協力協力協力協力とととと合意合意合意合意のためののためののためののための新新新新たなテーマたなテーマたなテーマたなテーマ領域領域領域領域についてについてについてについて、、、、熟慮熟慮熟慮熟慮すべきすべきすべきすべき事柄事柄事柄事柄としてとしてとしてとして、、、、我々我々我々我々ははははG8G8G8G8にににに提言提言提言提言するするするする共同声明共同声明共同声明共同声明をををを採択採択採択採択したしたしたした。。。。

○抜粋その2“We are committed to openness in scientific research data to speed up the progress of scientific discovery, create innovation, ensure that the results of scientific research are as widely available as practical, enable transparency in science and engage the public in the scientific process.”

「「「「科学的発見科学的発見科学的発見科学的発見のののの進歩進歩進歩進歩をををを加速化加速化加速化加速化しししし、、、、イノベーションをイノベーションをイノベーションをイノベーションを創出創出創出創出しししし、、、、科学的研究成果科学的研究成果科学的研究成果科学的研究成果がががが実用的実用的実用的実用的であるとであるとであるとであると同様同様同様同様にににに広広広広くくくく入手可能入手可能入手可能入手可能であることをであることをであることをであることを確保確保確保確保しししし、、、、科学科学科学科学のののの透明性透明性透明性透明性をををを可能可能可能可能としとしとしとし、、、、そしてそしてそしてそして科学的科学的科学的科学的なななな過程過程過程過程へのへのへのへの国民参加国民参加国民参加国民参加をををを促促促促していくべくしていくべくしていくべくしていくべく、、、、我々我々我々我々はははは、、、、科学科学科学科学的的的的なななな研究研究研究研究データのデータのデータのデータの開放性開放性開放性開放性にコミットするにコミットするにコミットするにコミットする。」。」。」。」

○備考・2013年6月11日から2013年6月13日、英国王立協会(The Royal Society)にて開催された初の合同の「G8科学大臣及びG8科学アカデミー会長会合(G8 science ministers and national science academies meeting)」において「G8科学大臣共同声明(G8 Science Ministers Statement)」が採択された(2013年6月12日署名、6月13日公開)。

・G8の科学技術担当大臣が集まる会合は、当時G8議長国であった日本の発案により2008年6月に沖縄で初めて開催されて以来、2013年6月が2回目の開催となった。

(http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/cstp/20130611g8.html)

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G8科学大臣及びG8科学アカデミー会長会合

○共同声明(要点) (※日本からは山本大臣の代理として原山総合科学技術会議議員が出席)

内閣府 総合科学技術会議 「科学技術政策担当大臣等と総合科学技術会議有識者議員との会合」(2013年6月20日開催)配布資料より抜粋(http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/20130620/ko1-1.pdf)

【【【【グローバルグローバルグローバルグローバル課題課題課題課題】】】】

・G8 として協力して取り組むべき新たなグローバル課題について議論。社会科学、人文科学、自然科学、生命科学、環境科学にまたがる学際的・分野横断的な取組の必要性を強調。

・近い将来に注視することが必要な課題として様々なものがあることを認識。特に、都市化、人口、エネルギー安全保障、気候変動、生物多様性、海洋酸性化、若年者失業、不平等、基礎科学の成果の個別・再生医療への応用、人口高齢化、神経変性疾患を取り上げて議論。

・また、21世紀の健康安全上の課題として抗菌薬の薬剤耐性に焦点を当て、WHO等と協力しつつ、耐性減少に必要な科学的インプットを発展させるために協調していくことを決定。

【【【【グローバルグローバルグローバルグローバル研究研究研究研究インフラインフラインフラインフラ((((GRIsGRIsGRIsGRIs))))】】】】

・GRIsに関する国際協力の発展の可能性について認識するとともに、2008年沖縄での G8 科学技術大臣会合を受けて設置された政府高官グループ(GSO)の取組を認識。

・G8 が、GRIs に関する協力を検討する際の原則等として、GSO で決定されたフレームワークの採用を決定。また、フレームワークの推進や、新たな参加国と協力を開くための GRIsリストの作成等に関し、GSOに新たなマンデートを付与することを承認。

・進捗状況を報告してもらうため、2015 年に GSOを招聘。

【【【【科学研究科学研究科学研究科学研究のオープンデータのオープンデータのオープンデータのオープンデータ】】】】

・科学的発見やイノベーション、科学の透明化や科学への国民参画等を加速させるため、G8は科学研究データのオープン化を確約。

・科学研究データのオープン化のため、G8 として、プライバシーや安全、セキュリティ、商業的利益に関する懸念に留意し、また、民間部門の正当な懸案を認識した上で、公的資金の提供を受けた科学研究データはオープン化すべき等の基本原則を採用することを決定。

【【【【科学研究科学研究科学研究科学研究のののの成果成果成果成果へのアクセスのへのアクセスのへのアクセスのへのアクセスの拡大拡大拡大拡大】】】】

・G8 各国は、科学的発見の加速や研究に関する国際連携・協力の実施、国民参画の加速、経済的繁栄の支援等のため、公的資金の提供を受けた研究の成果へのアクセスを拡大させる政策を推進する機会及び責任を有することを認識。

・具体的には、公的資金の提供を受けた研究について、ピアレビュー後、公表後に、その成果へのアクセスを拡大する原則を承認するとともに、その際、ピアレビューや出版社が果たす役割の重要性、オープンアクセスには相互に補完する複数の手段が存在すること等を認識。

G8科学大臣共同声明文 (G8 Science Ministers Statement London UK, 12 June 2013) (ii)

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○概要• 1959年設立、ドイツ連邦政府が運営する工学・自然科学系図書館としては世界最大レベル。

• 2005年、最初のDOI登録機関となる。2009年、DataCiteに業務を移管。

• 2013年、図書館・情報システムの開発部門を設立。利用者がデータ、情報、知識へのアクセスが容易に行えるように、インテリジェントでシームレスなアクセスを提供し、体系的な大規模情報空間を構築することを目的とする。

○図書館ネットワーク、研究機関との連携による取り組み

� Goportisネットワークhttp://www.goportis.de/en/about-goportis.html

– 連邦・州政府の出資する、長期アーカイブ共同戦略など情報提供に関する現在、将来的戦略を共同で検討するための図書館ネットワーク。ドイツ技術情報図書館(TIB)、ドイツ医学中央図書館(ZB MED)、ドイツ経済学中央図書館(ZBW)が加盟。

• 科学文献の提供、研究およびイノベーション、政策的取り組みに関し、運用レベルで協業

– 業務範囲:各図書館の専門とする分野の科学情報、文献、その他メディアの収集、アクセスの提供、アーカイブ

� RADARプロジェクトhttp://www.radar-projekt.org/display/RE/Home

– 多くの分野で構築されていない研究データ管理を促進する基盤を構築し、研究データ利用の可能性を広げ、持続可能なデータ保存とパブリケーションの確保を目指すプロジェクト。ライセンス、コスト等研究データを取り巻く課題を考察・評価し、持続可能なビジネスモデルを開発する。自然科学と情報科学分野の研究機関からなる分野合同のプロジェクトチームにより運営される。以下の2段階のアプローチを模索する。

• 一定期間の保存を目的とした、分野を問わない“スモールサイエンス”向きスターターパッケージ

• 長期保存およびデータの再利用を目的とする統合データパブリケーションを持つデータの保存スーペリアパッケージ

– 参加機関:カールスルーエ専門情報センター - ライプニッツ情報基盤研究所、カールスルーエ工科大学(KIT)シュタインブーフ・コンピューティング・センター (SCC) 、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU) 、ライプニッツ植物生化学研究所 (IPB)化学薬学部、ドイツ技術情報図書館 (TIB)

図書館の研究データに対する動向

ドイツ技術情報図書館(TIB) http://www.tib-hannover.de/en/

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○研究リポジトリPURR - 研究データに関する研究者支援の取り組みhttps://purr.purdue.edu/

• 概要:

– 同大学の研究者と共同研究者に対し、共同研究、データ管理に関わるソリューションを提供するリポジトリ。研究者は同リポジトリに「プロジェクトを作成」し、プロジェクト遂行に有用な支援機能を利用することができる。パデュー大学の教員、院生、職員は無料で利用可能である。スプレットシート、画像、ソフトウェアソースコードなど、様々な形式のデータを登録できる。データ公開時にDOIが付与される。 *パデュー大学はDataCite会員

• 主な機能:

– NSF等の助成金申請に必要なDMP(データ管理計画)をDMPToolなどを用いて作成

– プライベートスペースを作成し、共同研究者とのデータ共有ができる。研究開始後3年間無料で300MBのスペースを利用可

– 研究のどのタイミングでもDOIを付与してPURRでデータを公開できる

• データの保存:

– プロジェクト終了後スペースを追加購入して延期もできる。図書館コレクションとして10年間保存後、永久保存するかどうか決定。

• データの制限:

– 政府が制限するデータ、エクスポートが制御されているデータ、独占所有権を持つ企業情報、HIPPAデータ等

• クリエイティブコモンズライセンス:

– データセットにはデフォルトのCCライセンスが付与されている。”suggesting a license”オプションあり。

図書館の研究データに対する動向

パデュー大学図書館https://www.lib.purdue.edu/