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CDMAの特性を利用した優先通信の発信
金田直樹,塩見格一[email protected], [email protected]
独立行政法人電子航法研究所管制システム部
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.1/12
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Background研究の背景• 航空における無線技術の必要性
• 通信,航法 (航空無線標識, GPS等),監視 (レーダ等)のすべてが無線に依存
• 無線の代替手段はない.• 航空通信 : 航空交通業務 (ATS),特に航空交通管制業務 (ATC)に必須
• ATCの現状は殆ど音声の半二重通信• 高速デジタル通信⇒将来は CDMAに?• 我々は航空通信に必要な技術について検討⇒ ATCには緊急通信を優先する方法が必要
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.2/12
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Metaphor比喩的説明• 渋滞した道路で緊急車両を優先させたい• 従来方法 : 緊急車両専用車線を用意しておく⇒ほとんど車の通らない車線を用意するのはもったいない
• 昨年発表 : ロードローラで他車を踏み潰す問題点 : 緊急でなければ許されない
• 今回発表 : 幅の狭い二輪車ですきまを走る
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.3/12
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Preemption (Near-Far Problem)遠近問題• 遠く弱い信号が近く強い信号に抑圧される• CDMAに特有昨年の発表 (1)• 従来の緊急通信 : 緊急通信専用通信路の設定• FDMA :非常通信周波数の常時聴取義務• TDMA,CDMA :通常使用してはならない非常用スロットや非常用符号の設定
• 通常使わない周波数やスロットや符号を設定して緊急通信を実現⇒普段は通信路容量の無駄
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.4/12
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Preemption (Near-Far Problem)昨年の発表 (2)
基地局 0
移動局 1
移動局 2
移動局 3
...
移動局 n
ここから移動局 1が緊急通信を発信する．
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.5/12
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Preemption (Near-Far Problem)昨年の発表 (3)
基地局 0
移動局 1
移動局 2
移動局 3
...
移動局 n
×
××
抑圧 (遠近問題)
移動局 1は基地局と独占的な通信路を確立
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.6/12
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Advantages & Disadvantages利点• 緊急用通信路の確保不要 : 効率的周波数利用• 単純でビット誤りに強い• 物理層による優先 : 上位層非依存• システムそのものは同じ問題点• どうやって電波を強くするのか？
• 電力増幅 : 電源は？• 高利得アンテナ : 基地局に向けられない
• 他者を故意に妨害 : 緊急でなければ電波法違反
本発表はこれらの問題点を解決するCDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.7/12
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Proposed Method (1)今回の発表• 大電力の代わりに大電力スペクトル密度 (PSD)• 同じ電力でも狭帯域ならＰＳＤは上昇前回との比較
�
�p( f )
ff0
�
優先通信 : 電界強度大
�
�p( f )
ff0
���
優先通信 :電力スペクトル密度大
• 優先通信を通常通信と区別するため帯域フィルタ (BPF)をつけた受信機を別途基地局に用意
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.8/12
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Proposed Method (2)電力スペクトル密度を上げる方法• 出力 P, PSD p( f ) = p0と帯域幅 Bの関係
P = p0B
• 通信路容量 C と雑音電力 Nに対し以下が成立
C = B log2
(1 +
PN
)
• ∴ P: const. ⇒ p0 ∝ 1B, C ∝ BPSD p0 ∝ 1/C
高 PSD⇔低ビットレートCDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.9/12
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Proposed Method (3)• 高 PSD⇔低ビットレート• CDMA :チップレート高 (∵スペクトル拡散)
• 低ビットレート⇔低チップレート• チップレート最低⇔スペクトル拡散をしない
• スペクトル拡散をやめる方法:拡散符号を連続した 0 or 1にする
�f
�p( f )
拡散しない=⇒ �
f
�p( f )
拡散符号を変更するだけで優先発信が実現できたCDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.10/12
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Advantages利点• 緊急用通信路の確保不要 : 効率的周波数利用• 単純でビット誤りに強い• 物理層による優先 : 上位層に依存しない• システムそのものは同じ• New! デジタル処理だけで実現（無線部変更がない）
• New! 他の通信中の局への干渉が小さい
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.11/12
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Summary and Future Works• 新しい物理的優先制御方式の提案を行った• 単純,頑健,プロトコル非依存• (シミュレーション)実験を行う必要がある
CDMA の特性を利用した優先通信の発信 – p.12/12