事業場における治療と職業生活 の両立支援のための ...歳40-44 歳45-49 歳50-54...

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事業場における治療と職業生活 の両立支援のためのガイドライン について 独立行政法人 労働者健康安全機構 沖縄産業保健総合支援センター 両立支援促進員 金城 由紀子 平成29年度第2回がんフォーラム 1

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  • 事業場における治療と職業生活

    の両立支援のためのガイドライン

    について

    独立行政法人 労働者健康安全機構沖縄産業保健総合支援センター両立支援促進員 金城 由紀子

    平成29年度第2回がんフォーラム

    1

    プレゼンタープレゼンテーションのノート働く世代のがん患者が増えていること、そしてがんと診断されたときにショックから早まって退職してしまう人もあります。このような状況から、国は治療を受けながら安心して働ける職場づくりに事業場が積極的に取り組むことを期待しています。会社は、傷病を抱える労働者が治療と職業生活が両立できるように健康に配慮した支援をするのみならず、治療と仕事の両立に向けた職場環境や支援体制の整備に努めることになります。そして、会社が進める支援が効果を上げるためには、従業員の皆さんもがんという病気は、治療技術の進歩で生存率は大きく向上し、今では「長く付き合う慢性病」になったことを知り、上手に付きあうことが欠かせません。そこで、これから現在のがんについてお話しします。

  • 鳥越俊太郎氏

    迫博之氏

    和田アキ子氏

    間寛平氏

    樹木希林氏

    原千晶氏

    山田邦子氏

    桑田佳祐氏

    ピ|コ氏

    雨上がり決死隊

    渡辺

    プレゼンタープレゼンテーションのノート皆さんがよくご存じであろうと思われる方々です。この方々には、共通点があります。さて、どういったことでしょうか。この皆さん方は、がんの経験者です。最近手術をされた方も、かなり以前の経験者もいらっしゃいます。そして、今はそれぞれの分野で元気に活躍されていらっしゃる方々です。なかには、がんの手術の経験をがん保険のCMに利用されている方もいらっしゃいます。それほど、がんはごく普通の病気になったと言えるでしょう。

  • 1.がんの現状

    2.今後、職場にがん患者が増えていく?

    3.もし、がんになったら・・・

    4.治療と職業生活の両立を進めるための支

    援策

    5.もし、がんで治療中の同僚がいたら・・・

    3

    治療と職業生活の両立支援のためにー本日お話ししたいことー

    プレゼンタープレゼンテーションのノート治療と職業生活の両立支援のために、本日お話ししたい項目です。

  • ①がんの特徴

    がんはあらゆる臓器に発生し、徐々に進行し他の臓器に転移することがある。

    初期においては痛みなどの症状に乏しいが、進行するに伴い症状が現れ、治療が奏功しない場合には、次第に重篤化することが多い。

    がんの種類やその進行度によって、症状は様々である。

    ②がんの治療法

    がんに対する治療としては、病状に応じ、手術、放射線治療、化学療法等がある。

    治療法によって、例えば、

    手術であれば創痛や術後合併症

    放射線治療であれば皮膚障害や倦怠感

    化学療法であれば脱毛、皮膚障害や手足のしびれなど

    治療に伴う症状や影響の期間も様々であり、身体的な就労制限を伴うこともある。

    「がん」の特徴

    <「がん患者・経験者の就労支援の在り方に関する検討会報告書」から抜粋>

    手術

    化学療法

    放射線治療

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    1.がんの現状

    プレゼンタープレゼンテーションのノート「がん」について知っていただきたいことは、まず、がんという病気の特徴を知っていただくことです。がんは、遺伝子が傷つくことによって起こる病気で、あらゆる臓器に発生し、徐々に進行して他の臓器に転移することがあります。 がんという病気自体が人から人に感染することはありませんが、一部のがんではウイルス感染が背景にある場合があります。がんは、初期においては痛みなどの症状はほとんどなく、進行するに伴い症状が現れます。そして治療が功を奏さない場合には次第に重篤化します。しかし、それは一律ではなく、がんの種類やその進行度によって症状は様々です。次に、がんの治療法について説明します。がんの治療は、がんの種類・進行度等に応じて、「手術」、「薬物療法」、「放射線治療」を単独、あるいは組み合わせて実施されます。 手術はがんを外科的に切り取る治療です。近年では、内視鏡手術等により身体への負担を減らすこともできるようになってきました。患者さんの状態や手術の方法により異なりますが、術後の回復が順調であれば、退院して外来通院で経過を見ることが一般的になってきています。 放射線治療は、放射線を照射することによって、がん細胞の増殖を抑える、局所的な治療です。放射線治療の利点は手術で体に傷をつけることなく、がんを小さくする効果を期待できることですが、がんの種類によって放射線治療の効き易さや治りやすさは大きく異なります。副作用として、皮膚障害や倦怠感を覚えます。通院で治療を行うことも多くなりました。 化学療法は薬物を使ってがん細胞の増殖を抑える治療です。手術で取り切れないがんの治療、再発予防等を目的として行われます。通院治療が基本になってきています。抗がん剤の副作用は脱毛や皮膚障害、手足のしびれなどです。なお、治療に伴う症状や影響は様々であり、その症状によっては就労制限が必要となる場合もあります。また、がん患者には治療等に伴う身体的な負担に加えて、精神的な負担もあります。

  • ③世間の見方

    がんは生涯で2人に1人がかかる疾患であるが、これを正しく認識しているものは1割にも満たない状況にあり、現実よりも「稀な病気」として認識されている。

    更に、例えば、乳がんの5年生存率は現在約9割に達しているが、多くの者は40~50%だと思っており、現実よりも「治りにくい病気」として認識されている。

    それどころか、がんは「死に直結する病気」という思い込みが、企業と本人の双方にある。

    こうしたことが、「がんは稀におこる病気で治りにくい病気」であると誤解されて、がん患者の就労の可能性が実際よりも低く評価される一因となっている。

    「がん」の特徴

    <「がん患者・経験者の就労支援の在り方に関する検討会報告書」から抜粋> 5

    1.がんの現状

    プレゼンタープレゼンテーションのノートこのようながんという病気を、あなたは次のように思っていませんか。がんは稀な病気と思っていませんか。 実際にはがんは生涯で2人に1人がかかる疾患ですが、皆さんはご存知でしたか。がんは治りにくい病気で、がんになれば長くは生きられないと思っていませんか。 乳がんを例にとると、乳がんの5年生存率は約9割に達していますから、手術後、ほとんどの人が社会生活を取り戻しているのです。がんは死に直結する病気と思い込み、がんと聞くだけで、もう職場復帰は無理だろうと思い込んでいませんか。また、がんを手術して職場に復帰したいという人に、「完全に治してからでいいではないの」と言ったりしていませんか。 もう、このような時代ではなくなったのです。がんを正しく知って、がん患者やがん経験者と上手に付き合ってください。

  • 1. がんの現状

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    プレゼンタープレゼンテーションのノートがんによる死亡者は1950年代にはいって、徐々に増加し、今では死亡原因のトップです。かつては日本の死因のトップは脳卒中などの脳血管疾患、次いで心筋梗塞などの心疾患でしたが、1980年代以降はがんが一位にとって代わりました。今では約3人に1人ががんで亡くなる時代なのです。

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    10000

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    15-19歳 20-24歳 25-29歳 30-34歳 35-39歳 40-44歳 45-49歳 50-54歳 55-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳

    男(1975) 女(1975) 男(2011) 女(2011)

    高齢者におけるがん罹患者数の増加

    精算年齢人口(15歳~64歳)におけるがん罹患者数の増加

    2011年診断年全罹患者数:851,537人20-64歳:262,322人 全体の30.8%20-69歳:372,235人 全体の43.7%

    (出典)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」

    性別・年齢別がん罹患数

    30代~40代女性におけるがん患者の増加

    がん患者は増加しており、うち3人に1人は就労可能年齢で罹患

    1.がんの現状*国民の2人に1人が『がん』に罹患すると推計されており、非常に身近な疾患となりました。*男性は45歳ごろ、女性は35歳ごろからがん罹患のリスクが上昇し、これは働く世代に相当します。

    プレゼンタープレゼンテーションのノートがんに罹患する割合は生涯を通じてみると、国民の2人に1人がかかる病気と推計され、非常に身近な疾患となりました。このグラフは1975年と2011年の男女の年齢別罹患数です。2011年の統計では、就業年齢での男女ともがんの罹患がかなり増えてきており、定年延長・再雇用になります65歳以上では、以前に比べると2倍、3倍の増加になっているということがわかります。今後、職域において、がんに罹患するというのはまれではないことになりつつあるのです。この頻度は3人に1人罹患する割合ですが、生涯を通してみると2人に1人ががんに罹患する割合です。特に女性にとっての問題は子宮頸がんは若年層、乳がんは40歳~50歳で、顕著に増加していることです。女性労働者の増加に加え、女性のがんである子宮頸がんや乳がんの罹患が非常に増えていることで、職域でがんに罹患している労働者が増えていると推測されます。

  • 1. がんの現状*治療技術の進歩により、かつては「不治の病」とされていた疾病においても

    生存率が向上し、「長く付き合う慢性病」になりました。*必ずしも病気になったからといってすぐに離職することはなくなった!

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    プレゼンタープレゼンテーションのノートかつてがんは、「治らない病気」とされていましたが、治療技術の進歩で生存率は大きく向上し、今では「長く付き合う慢性病」となったのです。1993~1996年当時のがん罹患者の5年生存率は53.2%でしたが、2003~2005年のがん罹患者の5年生存率は58.6%に伸びています。現在ではもっと伸びた数字が出てくると期待されています。なお、これは全てのがんを対象としていますが、がんの種類や進行度によって異なり、乳がんの5年生存率は80%を超えています。ということはがんに罹患しても、早期に発見されて適切な治療がなされれば「治る」ケースも多く、病気の症状を和らげる対策も進歩し、「がんと共に生活し、働くことができる」ケースが増えていることを意味します。必ずしも病気になったからといってすぐに離職することはなく、その後も社会生活が続くのです。

  • 1. がんの現状

    *がんを抱えながら生活し、働くことができるケースが増えてきました。

    *生活習慣病を持ちながら働き、定期的通院の必要な人が多くいます。

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    プレゼンタープレゼンテーションのノート実際、仕事をしながら治療のために通院しているがん罹患者は32.5万人と多くいます。健康診断の結果、何らかの異常所見を指摘される人も年々増加し、平成20年代は50%を超えています。こういった疾病予備軍と言える方が増えてきている状況では、すでに治療のために定期的に通院が必要とされる人も多いと思われます。しかし、中には仕事が忙しくて受診できずに治療を中断してしまった、あるいは通院治療を上司に申し出にくくて治療を中断してしまった、というケースは決して少なくないでしょう。がん患者を含めた慢性の病気を抱えた、これらの人々が定期的に通院できる職場風土が重要でしょう。

  • 1 がんの現状

    1~29人 30~99人

    100~999人 1000人以上

    34%

    14%25%

    27%

    労働者規模別労働者の割合

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    プレゼンタープレゼンテーションのノート病気を抱えながら働くことができるのは、福利厚生の行き届いた大手企業と思われがちですが、決してそうではありません。決してまれなことではなく、あらゆる規模の企業でがん患者は働いています。確かに30人未満の企業規模が全企業規模で占める割合と、がん患者の所属する企業規模の割合は若干少ないだけです。企業規模によらず、がん患者はあらゆる規模の企業で働いているのです。

  • 1 がんの現状*がん患者にとって、仕事は「家計」や「治療費」のためだけでなく、「生きがい」でもある。

    がん患者の就労の意向

    がんになっても多くの人は働き続けたいと思っています。 11

    プレゼンタープレゼンテーションのノートがん患者が働く理由は何も「家計」や「治療費」のためだけではありません。がんになっても仕事を続けたいと思っている人は80.5%います。確かに就労の意向の調査結果では、最も多いのは、「家庭の生計を維持するため」が72.5%を占めていますが、次いで「働くことが自身の生きがいであるため」が57.4%、「がんの治療代を賄うため」は44.5%でした。

  • 1 がんの現状(まとめ)

    「がん」の意味が変わってきたのです!

    ・生存率の向上(5年生存率は約6割以上)

    ・新規がん患者の約3分の1は生産年齢人口(15-64歳)

    ・約30万人の労働者が毎年新たにがん診断を受ける

    ・病名告知が当たりまえのことになった

    ・治療が長期化し、入院から外来にシフトしている(H8 35.8日 H23 19.5日 35-64歳は15.1日)

    がんは長く付き合う慢性病になった診断・治療後も社会生活が続くことが前提

    近所や職場には、今、がんと向き合う人がいる

    「完全に治ってから復職」は非現実的12

    プレゼンタープレゼンテーションのノートもう、気づいていただけたと思いますが、「がん」の意味が変わってきたのです。今までの内容をまとめますと、5年生存率は向上して、現在は約6割以上を占めていること。これはがんは長く付き合う慢性病になった、その結果、診断・治療後も社会生活が続くことを意味しています。がん患者の約3分の一は15歳から64歳の生産年齢人口が占めており、毎年約30万人の労働者が新たにがんと診断されていること。これはがんはもはや身近な病気であるので、近所や職場の同僚の中にもがんの治療中であったり、がん経験者がいることを意味しています。かつてはがんの場合病名を告知しない時代がありましたが、今では告知が当たり前になっています。そして医療技術の進歩等により、外来で治療を行うことも多くなり、入院期間は短くなりました。そして手術を終えて退院した後も進行度などによっては通院しながら抗がん剤治療や放射線治療を行うことがあり、結果的に治療期間が長期化することになっています。入院期間だけで見ると、平成8年には平均35.8日の入院期間でしたが、平成23年は平均19.5日、中でも35歳から64歳の年齢層に限ってみれば15.1日でした。ということは、しばしば病気で休んだ人に大事を取ってという心遣いで声をかけてきた「完全に治ってから復職」ということは非現実的なことなのです。

  • 2. 今後、職場にがん患者が増えていく?

    *定年の延長や再雇用の義務化の流れから、がんの好発年齢である高齢労働者の一層の増加が見込まれますので、今後がんに罹患した従業員を抱える可能性が十分にあります。

    *少子高齢化が進み、労働力人口が減り続けることを考えると、『がんになったから」というだけで働く意欲と能力のある人材を活用しないことは、事業経営や社会全体にとって大きな損失になります。

    過去3年間のうちがんに罹患した従業員がいた法人の割合

    今後10年間のうちに新たにがんに罹患する従業員数

    13

    プレゼンタープレゼンテーションのノート東京都の調査です。過去3年間のうち、がんに罹患した従業員がいた法人の割合は37.2%です。50人未満の法人であっても1割以上の法人で経験しています。今後、定年の延長や再雇用の義務化の流れから、がんの好発年齢である高齢労働者が一層増加することが見込まれます。そして今後10年間のうちに新たにがんに罹患する従業員数の推計では、今がん患者がいなくとも、50人規模であっても2.2人抱えるであろうと推計しています。1000人規模であれば、43.7人という推計です。少子高齢化が進み、労働力人口の減少が見込まれることを考慮すると、「がんになったから」というだけで働く意欲と能力のある人材を活用しないことは、事業経営や社会全体にとって大きな損失になります。そこで、がんに罹患した従業員が治療しながら仕事が続けられるように、そのような人材を活用するには治療と仕事の両立支援が必要になります。

  • 出典:がん患者である従業員への就労支援等に関する企業実態調査(広島県・平成25年)

    2. 今後、職場にがん患者が増えていく?

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    プレゼンタープレゼンテーションのノートこちらは、平成25年に広島県で調査した結果で、過去10年間でがんになった従業員がいた企業は53.3%でした。同様に、広島県で10年後には2割増しの60~65%の企業でがん患者を抱えることになると予想しています。

  • 治療と仕事の両立が実現できる職場づくりが必要だと感じている法人の割合

    *病気によって従業員が退職することは、その従業員が培った経験・ノウハウを失うことであり、企業にとっても大きな損失です。治療と仕事の両立を支援することは、優秀な人材の確保、生産性の向上につながります。

    *がんを抱える従業員が働きやすい職場・組織は、メンタルヘルス疾患や他の傷病、育児・介護その他諸事情を抱える従業員にとっても働きやすい職場・組織です。

    2.今後、職場にがん患者が増えていく?

    15出典:「がんに罹患した従業員の治療と仕事の両立支援ハンドブック(東京都)」一部改編

    プレゼンタープレゼンテーションのノート一方、事業者自身も今後がん患者が職場で増加することを予想し、治療と仕事の両立が実現できる職場づくりが必要と感じています。東京都の調査では86%の法人が治療と仕事の両立が実現できる職場づくりが必要だと感じています。必要性を感じているのは50人未満の規模であっても81.6%に達し、規模が大きくなるに従いその割合は増加します。病気によって従業員が退職することは、その従業員が培った経験・ノウハウを失うことであり、企業にとっても大きな損失です。治療と仕事の両立を支援することは優秀な人材の確保、生産性の向上につながることが期待されます。がんを抱える従業員が働きやすい職場・組織は、メンタルヘルス疾患や他の傷病、育児・介護その他諸事情を抱える従業員にとっても働きやすい職場・組織であるとも考えられます。

  • 3. もし、がんになったら

    がん患者の多くは、上司・同僚に相談しています。

    ~がんと診断されてもすぐに会社を辞めることを判断せずに、ゆっくりと決めてください~

    職場に報告・相談した

    91.1%

    無回答2.1%

    職場に報告・相談しなかった6.7%

    <理由>(複数回答)・周囲に心配をかけたくなかったため(53.7%)・報告・相談するまでもないことと思ったため(41.5%)・仕事上、偏見を持たれたくなかったため(26.8%)・解雇される心配があったため(7.3%)・希望しない配置転換をされる心配があったため(7.3%)

    *出典:東京都福祉保健局「がん患者の就労等に関する実態調査」(平成26年5月)

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    プレゼンタープレゼンテーションのノート次にお話ししたいのは、もし自分ががんになったときどうするかです。がんはすぐに亡くなる恐ろしい病気ではなくなっているのですから、がんと診断されてすぐに会社を辞めることを決断せずに、主治医から治療方法や今後の見通しなどをきちんと聞いてからゆっくりと決めてください。この場合、職場に報告し相談した人は91.1%ですが、6.7%の人は職場に伝えていません。その理由は「周囲に心配をかけたくなかったため」が最も多く53.7%あり、ついで「報告・相談するまでもないことと思ったため」が41.5%、「仕事上、偏見を持たれたくなかったため」が26.8%です。また、残念ながら「解雇される心配があったため」が7.3%、「希望しない配置転換をされる心配があったため」が7.3%でした。では、職場に報告・相談した人は誰にしたのでしょうか。乳がん患者の就労相談の調査結果があるのですが、就労関連の悩みを周囲に相談したことがある人は75.2%で、そして上司に相談した人は40%強でした。乳がんの場合に上司が男性だと相談しにくいと聞きますが、それでも家族や友達、主治医では20%にすぎませんし、産業保健スタッフや人事労務担当者に相談した人は5%にも満たないのです。やはり上司は相談相手として重要な役割を果たしていただきたいのです。

  • がんに限らず健康に問題が生じた場合、「社員は、病気を理由として不利益をこうむることは無い」という認識が社内にいきわたっていなければ、上司や同僚へは相談できないでしょう。

    安心して上司・同僚に相談できる職場の風土であることが大事です。

    このような職場風土は、メンタルヘルスにとっても良い、快適な職場です。

    そのためには…

    目指すは快適職場づくりです!

    3 もし、がんになったら

    17

    プレゼンタープレゼンテーションのノートもしがんに罹患したとしても、病気を理由に解雇される心配はなく、雇用が法的に守られています。しかし、法令順守の社内体制が整い、管理監督者にその認識がなければ、がんに罹患した労働者は病気が職場で知られることに対して心配で、上司や同僚に相談できないでしょう。そのような職場であっては、病気を抱える労働者に限らず、ノウハウを有する労働者の離職率が高くなり、企業にとっては大変な損失になります。それを避けるには安心して上司や同僚に相談できる職場風土であることが大切です。このような職場風土はメンタルヘルスにとっても好ましい、快適な職場です。要は快適職場づくりを目指すことが、今後の職場には大事なことと言えるでしょう。

  • 安心して長期休業が可能な制度

    1. 就業規則診断書 :何日以上欠勤するときに必要か

    休暇制度:何日以上欠勤が続いたら休職籍になるのか

    休職期間

    復職するときの手続き

    2.傷病手当金

    (会社から賃金が支払われなくなったのちの収入保障)

    支払い条件、請求手続き、支給期間

    3.勤務条件

    時差出勤制度、短時間勤務制度、試し出勤制度

    短時間単位の有給休暇制度 など

    *まずは、主治医に病態をしっかり確認します。

    ・がんの種類、ステージ

    ・治療方法の選択、期間、治療薬による副作用

    ・職場復帰までに要する期間

    3 もし、がんになったら

    18

    プレゼンタープレゼンテーションのノートがんになっても仕事を続けたいという理由の第1位は家庭の生計を維持するため、3位ががんの治療代を賄うためでした。確かに、がんの治療代は高額になりますが、我が国は世界に誇る国民皆保険ですから、基本的には安心して医療が受けられますので、その恩恵が受けられるように就労を続けることが重要であって、早々と離職をしてはいけないのです。まず、診断書を主治医からもらって、上司に病気休暇を申告します。この時、上司からは、病名や治療法、入院期間、外来治療の有無、外来治療がある場合にはその治療期間等の退院後の過ごし方、職場復帰までにどのくらいの時間がかかるか、等について尋ねられるでしょうから、あらかじめ、治療薬の副作用も含めて、これらの見通しについて主治医から聞いておくことです。そして、安心して休業できるように会社の休暇制度である休職制度や休職期間、復職するときの手続き等の説明を受けましょう。なお、退院後も外来治療や経過フォローのために通院が必要となりますので、有給休暇は残しておきたいものです。次に、会社から賃金が支払われなくなった後は、所属する健康保険組合又は協会健保組合といった公的医療保険者から傷病手当金が支給されます。連続する3日間を含み4日以上就業できなかった場合に標準報酬額の3分の2相当額が、最大1年6か月間、支払われます。受給するには、傷病手当金支給申請書に、医療機関に就労できない期間の証明を記載してもらい、職場に提出、休業期間の確認を得て健保組合に送られます。その手続きの説明を受けておきましょう。また、がんの治療には高額な費用が掛かりますが、1か月間にかかった医療費が一定額を超えた場合、後日払い戻される「高額療養費制度」があります。事前に健保窓口に「限度額適用認定書」の発行を申請し、その認定書を医療機関の窓口に提示することで、窓口での支払いが自己負担限度額にとどめられる制度がありますので、安心して治療を続けましょう。さらに、職場復帰に際して、いきなり通常勤務に戻るのではなく、体調に合わせて時差出勤の配慮が受けられるかや、通院のための短時間単位の有給休暇の取得が可能かなどを知っておくと、安心して、職場復帰が申し出しやすくなるでしょう。また、このような制度や配慮を受けた労働者がいない企業では、この機会に、治療と職業生活の両立が可能となるような支援策が検討されるとよいでしょう。

  • 4.治療と職業生活の両立を進めるための支援策

    治療と仕事の両立支援のための取組の進め方

    ① 労働者が事業者へ申出・労働者から、主治医に対して、業務内容等を記載した書面を提供

    ・それを参考に主治医が、症状、就業の可否、作業転換等の望ましい就業上の措置、配慮事項を記載した意見書を作成

    ・労働者が、主治医の意見書を事業者に提出

    ② 事業者が産業医等の意見を聴取

    ③ 事業者が就業上の措置等を決定・実施・事業者は、主治医、産業医等の意見を勘案し、労働者の意見も聴取した上で、就業の可否、就業上の措置(作業転換等)、治療への配慮(通院時間の確保等)の内容を決定・実施

    ※「両立支援プラン」の作成が望ましい

    主治医 労働者意見書

    業務内容等

    両立支援プラン会社

    意見書提出

    作成

    19

    プレゼンタープレゼンテーションのノートこのような状況を考え、現在、治療と職業生活の両立を進めるための支援策が始まっています。

    職場復帰に際して、仕事の内容や治療に対する配慮が必要な状況の場合に、患者が主治医に対して、自分の業務内容を書面等で伝えるか、あるいは職場復帰後に予定されている職務内容等を職場に記載してもらい、主治医に渡します。主治医はその情報を参考にして意見書を作成しますので、それを患者が職場に提出する、という流れです。患者である労働者から主治医意見書を受け取った人事労務担当者は、上司や産業医、職場の同僚等の意見を聞き、労働者本人の意見も十分に聞いたうえで、事業者が就業可否や就業上の措置、治療に対する配慮等を決めます。「両立支援プラン」を渡されることもあります。

    このような職場復帰の手続きや就業上の措置、治療に対する配慮がすでにルール化して実施されている企業もあるでしょう。そういった事業場では必ずしも主治医の意見書を必要としないと思われますので、職場復帰が近くなった時に、職場に、主治医の診断書のほかに、就業に関しての主治医の意見書が職場復帰に際して必要か尋ねるとよいでしょう。

    また、50人未満で産業医がいない職場では、職場復帰に際しては、主治医の診断書及び意見書を事業者に提出するとよいでしょう。なお、こういった治療と職業生活の両立支援を職場に求めたいときの相談は、入院先の医療機関の両立支援相談窓口に相談されるか、産業保健総合支援センターにお電話をください。

  • ○まずは、労働者から主治医に仕事の情報を提供する

    ※自らが疾病に罹患していることを把握し、両立支援が必要と判断した労働者は、就業上の措置などについて主治医に意見を求める必要がある。

    ※主治医に意見をもらうためには、参考情報として、仕事に関する情報を主治医に渡す必要がある。

    就労に当たって何らかの配慮がほしい、と思った時*外来でがん治療を受けるようになった時*病気休業から職場復帰しようとする時

    上司または産業保健スタッフ、人事労務担当者に相談し、

    20

    プレゼンタープレゼンテーションのノート勤務情報を主治医に提供する際の様式例です。

    主治医から見れば、より具体的な職務内容がわかれば、事業者に対して必要な就業上の措置や治療に対する配慮の内容など、意見を述べやすくなり、事業者から見れば現実場面で役立つ助言が得やすくなります。

  • ○主治医から、就業上必要な措置等に関する意見をもらう

    ※仕事に関する情報を踏まえた意見を主治医にもらい、診断書と共に事業者に提出し、職場復帰を申し出ます。

    ※ただし、企業によっては、主治医の就業可否の診断書を基に、産業医が本人と面談し、症状や意見を聞いたうえで、就業上の措置や治療への配慮に関する意見を事業者に述べる、といった支援が既に行われているところもあります。

    ※主治医の診断書のみでまずはよいとする企業もありますので、予め職場に尋ねましょう。

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    プレゼンタープレゼンテーションのノートこれは診断書と兼用の主治医の意見書の様式例です。なお、事業者や産業医は、主治医からの意見書では労働者への措置や治療に対する配慮がよくわからず、労働者をどのように就労させてよいか迷う場合には、労働者本人の同意を得て、主治医に問い合わせるか、あるいは労働者の受診日に同行して主治医の意見を聞くことが望まれます。

  • (独)労働者健康安全機構が各都道府県に設置している「産業保健総合支援センター」を中心として、①人事労務担当者、産業保健スタッフ、医療関係者に対する研修・情報提供②両立支援に取り組む関係者等への相談対応・個別訪問③医療機関と連携し、企業・疾病を抱える労働者間の調整支援

    産業保健総合支援センター

    医療機関

    企業

    ・人事労務担当者

    ・産業医等の産業保健スタッフ

    相談対応個別訪問

    産業保健相談員※1

    両立支援促進員※2

    研修・セミナーの実施

    両立支援ガイドラインに関する具体的取組方法 等

    参加

    疾病を抱える労働者

    医療機関(主治医、医療ソーシャルワーカー等)と連携し、企業・疾病を抱える労働者間の調整支援

    治療と職業生活の両立の調整

    ・保健師 ・看護師・医療ソーシャルワーカー

    主治医

    産業保健総合支援センターによる治療と職業生活の両立支援のイメージ

    参加

    両立支援促進員

    企業内の体制づくり、規程・制度(柔軟な年休制度、病気休暇制度等)整備、個別案件への対応などについて、企業を支援

    疾病を抱える労働者

    連携

    相談

    ※1 医師、保健師、衛生工学の専門家等

    ※2 保健師、社会保険労務士、医療ソーシャルワーカー等

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    産保センターにお電話ください。

    プレゼンタープレゼンテーションのノートこのような治療と仕事の両立支援を望む患者である労働者や、どのような配慮をすればよいか戸惑う事業者に対して、情報提供や、助言、相談等のサポートをする役割を担う両立支援促進員が、産業保健総合支援センターや一部の医療機関に配置されました。また、両立支援に取組む事業場を個別訪問して助言をしたり、従業員個人に対する両立支援に関する個別調整支援などを行います。

    身近な労働者で、ご本人も含めてですが、がんにり患された場合には、このような支援制度があることを伝えて、ご利用いただきたいと思います。

    がんと診断されたら、冷静に、落ち着いて主治医から今後の見通しを聞き、仕事を継続したいと伝えましょう。仕事をやめる、やめないは一段落してから考えればよいことです。

  • 大腸がんで手術後2か月で職場復帰、抗がん剤による治療中。

    *治療スケジュール(外来治療)

    第1日目はほぼ半日をかけて抗がん剤の点滴、その日から2週間服薬。その後1週間休薬。3週間を1クールとして8クールで終了。

    4週間に1度、定期的に受診。血液検査、診察後に点滴となるので1日を要す。 金曜日に点滴を受けることで、土、日に休養が取れる。

    *副作用

    冷たいものに触れると手指がしびれる。 時に、強いだるさを感じる。

    治療が進むにつれ、足の指先もしびれ、足裏にひび割れが生じ、皮膚科で治療。爪も変色。 (長く歩くのがつらい!)腸が短くなっているので、トイレの回数が増える。

    ちょっとした刺激で下痢になりやすい。

    時に、耳に、中耳炎様の閉塞感を感じる。

    23

    5.もし、職場にがんで治療中の人がいたら…

    これらの症状は、人により様々、強さも様々、生じる時期も様々で、ほとんど感じずに過ごせる人もおれば、強く出る人もあります。

    抗がん剤の種類によっては脱毛など

    早期大腸がんの場合には抗がん剤の治療は不要の場合もあります。

    プレゼンタープレゼンテーションのノート大腸がんは、多くの場合腹腔鏡での手術ですから、職場に復帰されるのも1か月ぐらいの人もいます。そして、2か月以内から、再発予防を目的として抗がん剤の治療を始める方が多くみられます。3週間が1クールで8回続きます。1日目は抗がん剤の点滴、その日の夜から服薬を2週間続け、1週間休薬、そして2回目の点滴が始まります。したがって、点滴を受けるために4週間に1回、受診することになり、仕事を休むことになります。副作用は、手足のしびれやひび割れなど様々であり、治療が進むに従い、程度もひどくなります。しかし、仕事は家計のためばかりでなく、生活の満足度を上げるものであったり、生きがいであったり、自分の存在を示すものであったり、社会に貢献する方法でもあり、価値観、人生観にも関わるものです。仕事をすることで、気が晴れ、責任感から、生活リズムも規則正しくなり、病気の回復や体調の戻りが良いことも知られています。

    後半になると、点滴後2,3日してだるさを感じることも出てきますが、横になるほどではありません。足の裏のひび割れで、凹凸のあるところは歩きにくいことと、手のしびれでうまく字が書けませんが、PC操作には何ら問題はありません。

    でもこれは一例です。副作用は全員に出るのではなく、出たとしてもその程度はいろいろです。なんら問題なく、仕事を続けられる人も少なくありません。

  • 24がんの治療をしながら働くうえで、特にストレスを感じていること*職場の理解を得ているが、定期的に、しかも繁忙期に有給休暇を取って休むことに申し訳ない気持ちがある。

    *業務上配慮してもらっているが、そのことで職場に迷惑をかけているのではないかという思いがある。

    *元気そうに見えても、体調がよくないことをなかなか理解してもらえない。*相談相手がいない。

    所属長・上司

    同僚

    *周りに気を使われるのが、時々心苦しく感じる。

    *病気を知らない従業員への気遣い。(つらくてもいつも通りにしていないといけない)

    軽減するために行っていること*自分はがん患者であることをなるべくアピールすること。我慢しないこと。

    *体調不良により休むことが想定されるので、あらかじめ自分の体調・病状を伝えておくと、治療・体調不良で休んでも理解されやすい。

    *普段から同僚や上司とコミュニケーションをとる。

    *術後はがっくり体力が落ち込んで仕事がつらかったが、仕事に行くことで体力の回復が早かったし、励みになった。

    人事労務担当者

    産業医

    産業保健師その他

    辛いときに相談している相手

    出典:「がん治療と仕事の両立に関する調査」結果から抜粋 三菱UFJリサーチ&コンサルテイング

    プレゼンタープレゼンテーションのノート「がん治療と仕事の両立に関する調査」によると、がんの治療をしながら働くうえで、特にストレスを感じていることとして、 *職場の理解を得ているが、定期的に、しかも繁忙期に有給休暇を取って休むことに申し訳ない気持ちがある。 *業務上配慮してもらっているが、そのことで職場に迷惑をかけているのではないかという思いがある。 *元気そうに見えても、体調がよくないことをなかなか理解してもらえない *相談相手がいない。等があります。辛いときに相談している相手は、所属長・上司が最も多く、次いで同僚が挙げられています。産業医や産業保健師を相談相手に選んでいる方は、残念ながら、少ないようです。また、周りに気を使われるのが、時々心苦しく感じる、つらくてもいつも通りにしていないといけないなどの病気を知らない従業員への気遣い、といった感想もあります。そういったストレスを軽減するためにいろいろと工夫されていますが、主なものとしては、*自分はがん患者であることをなるべくアピールすること。我慢しないこと。*体調不良により休むことが想定されるので、あらかじめ自分の体調・病状を伝えておくと、治療・体調不良で休んでも理解されやすい。*普段から同僚や上司とコミュニケーションをとる。*術後はがっくり体力が落ち込んで仕事がつらかったが、仕事に行くことで体力の回復が早かったし、励みになった。等があります。

  • 25

    1.できるだけこれまでと同じように接してほしい!付き合いにも声をかけてほしい。

    2.がんについて正しく理解してほしい。3.体調は、治療の経過とともに変わるので、その都度申し出たいが、

    上司の多忙な姿を見ていると言い出しにくい。コミュニケーションがとりやすい職場であってほしい。

    4.就業上の配慮が、不平等感や業務のしわ寄せへの不満につながり、その結果、孤立することが無いよう、他の同僚へも気配りしてほしい。

    5.病気休業中、電子メールや手紙をもらうことは気にかけてくれる人がいると感じられ、とても嬉しく、力づけられる。

    治療しながら働く患者(労働者)が同僚や上司に望んでいること

    「がんにかかった」ことを申し出た時 就業規程や経済的な支援制度についての説明があると不安が軽減

    される。関係部署に周知してほしい。(必要に応じて人事部門や健康保険組合とも連携) 職場では誰にどこまで伝えるかを、共有しておきたい。

    プレゼンタープレゼンテーションのノート治療しながら働く労働者の意見には次のような内容のものもあります。・できるだけこれまでと同じように接してほしい!付き合いにも声をかけてほしい。・がんについて正しく理解してほしい。・体調は治療の経過とともに変わるので、その都度申し出たいが、上司の多忙な姿を見ていると言い出しにくい。コミュニケーションがとりやすい職場であってほしい。・就業上の配慮が、不平等感や業務のしわ寄せへの不満につながり、その結果、孤立することが無いよう、他の同僚へも気配りしてほしい。・病気休業中、電子メールや手紙をもらうことは気にかけてくれる人がいると感じられ、とても嬉しく、力づけられる。「がんにかかった」ことを申し出た時に労働者側にも伝えることの必要な内容があります。それは、入院の必要の有無、手術・放射線療法・化学療法などの治療方法、 当面の休業期間、職場復帰までの期間、休職が必要か、抗がん剤治療の有無、勤務が可能か、仕事に関する希望や意向、休職する場合の緊急連絡先、療養中の所在・連絡先等の当面の治療スケジュールです。  管理監督者や人事労務担当者としては、従業員から申し出があったときには、あわてずに状況をしっかりと聞き、きちんと把握することです。そして、病気休業などに関する就業規則の支援策や、傷病手当金などの経済的な社会保障制度やその手続きなどの情報を、早期から提供するとよいでしょう。また、病気のことは、職場では誰にどこまで伝えるかを患者と上司で共有しておくとよいでしょう。上司や人事が良かれと思うことも本人にとっては必ずしもそうでないことがありますので、決めてかからないことです。このようなことを知って、患者労働者と付き合っていただければと思います。

  • 独立行政法人労働者健康安全機構作成

    事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインについてスライド番号 2治療と職業生活の両立支援のために�ー本日お話ししたいことースライド番号 4「がん」の特徴スライド番号 6スライド番号 7スライド番号 8スライド番号 9スライド番号 10スライド番号 11スライド番号 12スライド番号 13スライド番号 14スライド番号 15スライド番号 16スライド番号 17 スライド番号 19スライド番号 20スライド番号 21スライド番号 225.もし、職場にがんで治療中の人がいたら…スライド番号 24スライド番号 25スライド番号 26