産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … ·...

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産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書 *1 2012 3 16 産学連携建築教育連絡会議 *2 *1) 本調査研究は財団法人建築技術普及センターの助成を受けて行われたものである。 *2)本会議は、士会連合会・JIA・日事連・日建連・JSCAJABMEE・日本建築学会・全建教 *3 からの推 薦委員により構成される。また国交省がオブザーバー参加している。 *3)全建教は全国建築系大学教育連絡協議会の略称である。全国の大学連合であり、日本建築学会内に ある。

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Page 1: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

産学連携による分野別インターンシップ制度

のあり方に関する調査・研究報告書*1

2012 年 3 月 16 日

産 学 連 携 建 築 教 育 連 絡 会 議*2

*1) 本調査研究は財団法人建築技術普及センターの助成を受けて行われたものである。

*2)本会議は、士会連合会・JIA・日事連・日建連・JSCA・JABMEE・日本建築学会・全建教*3からの推

薦委員により構成される。また国交省がオブザーバー参加している。

*3)全建教は全国建築系大学教育連絡協議会の略称である。全国の大学連合であり、日本建築学会内に

ある。

Page 2: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

目 次

大学院建築系インターンシップに関する産学共通認識と共通書式使用について ・・・・・・・ 1

共通データシート ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

記録・報告シート ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

大学院インターンシップ計画系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

研修内容報告書(意匠/計画) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

大学院インターンシップ構造系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

研修内容報告書(構造)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

大学院インターンシップ設備系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

研修内容報告書(設備)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28

<付録>

大学院インターンシップ設備系 WG 報告書第1次案および第2次案に対する意見および

WG の見解・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37

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平成 24年 3 月 16 日

大学院建築系インターンシップに関する産学間共通認識と共通書式使用について

1. インターンシップの現状と問題点

1-1. インターンシップの施行と共通認識の欠如: 2008 年 11 月の建築士制度の改正に伴い、

2009 年度から大学院での実務経験を認定する際には建築設計・工事監理に関するインターンシッ

プによる単位取得が条件となり、大学と設計事務所はインターンシップを施行しています(*1)。

全建教の調査によりますと、学生を派遣し指導する立場の大学側と学生を受け入れて実習を実行

する設計事務所側、つまり産学間でインターンシップの考え方に乖離が存在し、また大学によっ

ては取得単位数と就業時間の関係も異なる場合も見受けられ、大学間においてもインターンシッ

プの目的や認識、書類の書式等が異なっていることが判明しました。産学間および大学間でのイ

ンターンシップに対する考え方に相違が生じないことは、すなわちインターンシップに参加する

学生自身に混乱を起こさないことにつながります。

1-2. 学生と受入先設計事務所とのマッチングの状況: 現在、学生が受入先設計事務所を決

定する際に、学生が所属している研究室の指導教員が設計事務所へ連絡するケース、大学内のイ

ンターンシップ事務局が設計事務所との連絡窓口を一本化しているケース、あるいは学生自身が

独自で直接事務所と連絡を取って承諾を得るケースなど大学によって様々なマッチングの方法が

存在します。また、近畿圏や、神奈川県のように四団体等のインターンシップ窓口に大学から学

生と設計事務所のマッチングを依頼しているケースなど、大学や地域によってマッチングの方法

が異なっています。

1-3. 実務経験年数の考え方: インターンシップの本来の考え方は、100%の就業時間を使用

して実務年数分をカウントすることが基本となります。ところが、大学院インターンシップの制

度は、短時間の実務訓練と関連科目授業のある一定単位数の取得によって、実務年数に換算され

る一種の特別な扱いによって実務年数をカウントしてもらえる柔軟な制度となっています。すな

わち、大学院を修了し設計事務所に就職した人材は、比較的早期に設計チームのリーダーとして

の活躍が期待されているため、大学院のインターンシップ制度が成立していることを学生及び大

学は改めて認識する必要があります(*3)。

1-4. 共通書類の必要性: ともすると大学側は、インターンシップを「報酬の無いアルバイ

ト」と間違った認識をもって学生を送り出している場合も見受けられます。インターンシップ受

入先の設計者は、経験の乏しい学生の教育にも多大な時間を費やしています。新しい人材を育英

するという大きな責務を背負いながら一生懸命実務を学生に教えています。現状では、大学側か

らの申込み書類や評価の書式もバラバラで統一されていないため、受入側にこれ以上事務的な時

間を浪費させることを避けなければいけません。

1

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2. インターンシップの理念と目的

2-1. インターンシップの理念: 学生が在学中に自らの専攻や将来の職業選択に生かすため就

業体験を行うこと、つまり実務実習*2です。学生、大学、設計事務所の立場によってそれぞれが

異なったメリットがあり、それぞれが得たものがより良い社会形成につながります。

2-2. 大学におけるインターンシップの位置付け: 本来、建築系の大学院教育は、研究、実験、

授業等を通して、建築の専門知識の習得、かつ建築全般に通じる幅広い知識を得て、豊かな建築

に対する学生独自の思考を熟成させる場であり、学生が自身独自の目的に合致した学生生活を送

ることを主眼としています。それ故、インターンシップ制度の採択はあくまで学生の裁量にゆだ

ね、大学側が推薦あるいは強要するものでは決してありません。また、インターンシップ関連科

目の扱いは現在各大学によって異なり、そのシラバス作成や運営にあたっては大学の自主性を尊

重しなくてはなりません。一方、実務経験年数の設定や評価制度は大学間で不公平感が生じない

よう配慮すべきと考えます。

2-3. 学生側のメリット: 特に将来建築設計者をめざす大学院修士課程・博士課程に在籍する

建築系の学生側にとってのメリットは、学習意欲を喚起し、高い職業意識を育成するとともに、

建築設計に対する理解の増進に資することです。

2-4. 大学側のメリット: 学生を送り出す依頼側の大学側のメリットは、学生が大学内で得る

ことのできない実務実習を行うことによって学問の位置づけを理解させることができます。

2-5. 設計事務所側のメリット:一方、学生の受入先である設計事務所側のメリットは、企業の

社会的責任としての実社会経験の場を提供し、社会に貢献すること、建築設計業に対する理解を

促進することをめざすことにあります。また、異なる世代どうしが建築を通じて理解し会うことや若

いスタッフが指導経験を持つことができます。

2-6. 大学側・設計事務所側のメリット: 大学・設計事務所双方のメリットは、社会と大学と

の関係強化とその維持、人材交流をめざすものであります。

3. インターンシップ共通書式

3-1. インターンシップ共通書式のメリット: 現在、前述したように大学・設計事務所によ

って異なったインターンシップの運営がなされていることもあり、独自の書類が使用されている

状況下にあります。大学の独自性を尊重する一方で、インターンシップで使用される書式(フォ

ーマット)を共通化することによって、受入先である設計事務所側の書類の整理分類が簡便にな

り、評価方法の規準化により学生が公平な評価を受けられ、データの共有化により学生の単位取

得状況の情報の共有化など様々なメリットが生じます。

3-2. インターンシップ書類の流れと共通書式: マッチングを四団体等の地域窓口へ依頼する

場合(書類の流れ・その 1)と大学窓口が直接設計事務所と交渉してマッチングする場合(書類

の流れ・その 2)に大別できますが、どちらの場合でも書式の統一は受入側である設計事務所に

とって大きなメリットがあると考えます(下図)。また、学生から大学窓口、受入先設計事務所、

2

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四団体インターンシップ窓口へ書類が流れる場合、申込みから単位認定まで同じ書類が使用され

ることにより、容易な書類管理が可能になります。この頭書きに相当する書式は、意匠/計画分野

のみならず、構造、設備の分野のインターンシップ申込みから評価までの書類に常に添付される

ことを考えています。この申込みの頭書き及び評価シートを各系に共通の書式として、意匠、構

造、設備等でより詳細な作業内容がその二つの共通書式の間に挟まれているというまとめ方を考

えています。さらに、今後の国際化にも対応し、UIA等諸外国のインターンシップ制度との調

整、日英並記の書類作成も考える必要があると考えます。共通書式は、申込みの際に頭紙として

使用する「建築系インターンシップ 共通データシート」と終了時に作成する報告及び評価を書

き込む「インターンシップ 研修記録・実施報告シート」の 2 枚とし、研修した内容については

「意匠/計画」「構造」「設備」についてより詳細な報告書がその後に綴られるイメージです。また、

報告書の内容についての書式は、大学や設計事務所によって異なる場合も考えられ、全国で統一

する書式はあくまで「建築系インターンシップ 共通データシート」と「インターンシップ 研

修記録・実施報告シート」の 2枚に留めています。

3-3. 建築系インターンシップ 書類の種類と流れ

書類を整理すると以下のようになります。

a. 共通データシート (意匠/計画・構造・設備 共通書式)…①②③

b. 記録・報告シート (意匠/計画・構造・設備 共通書式)…④⑤⑥⑦

c. 研修内容報告書 (意匠/計画・構造・設備 別書式)……⑥

d. その他報告書 (大学及び設計事務所の方針による自由な書式)……⑥

3

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以上を踏まえ、平成 24 年度版大学院建築系インターンシップの産学間での共通認識を確立し、

インターンシップ共通書式を作成しましたのでご活用いただければ幸いです。

以上

(*1)国土交通省は 9月 2日、大学院の実務経験の扱いについて定めた告示 1313 号を公布した。これを受け、建

築技術教育普及センターが 10 月 17 日に「大学院における実務経験の審査基準(案)」として運用の詳細をまと

めた。従来通りに実務経験 2 年(1 年)と認められるには、大学院在学中に最低で 14 単位(8 単位)以上のイン

ターンシップの単位取得が必要になった。

(*2)建築技術教育普及センター「大学院における実務経験の審査基準」による。実務経験とは、実務実習と関

連科目履修を合わせたものである。参照:http://www.jaeic.or.jp/kkaisei_daigakuin_itiraninfo.htm

(*3)実務経験要件について「教育や研究 を実務経験に含まないのであれば、大学院におけるインターンシップ

を実務経験に含めるのはおかしいのではないか。」という質問に対し、国土交通省は「社会資本整備審議会建築

分科会基本制度部会のとりまとめ(平成19年12月)を踏まえ、設計・工事監理等に関する業務についての実務訓

練と同等となる内容を充足している場合は、大学院におけるインターンシップを実務経験に含めることとしてい

ます。」と答えている。

4

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2 0 1 2

大学院名*

学籍番号

授業科目*

研修時間・単位数*

生年月日*

指導教員名*

資格・免許*

希望する研修期間*

希望する設計分野*

希望する受入れ先

*印は必ず記入してください

**印はインターンシップの内容の大半が建築設計に関わるものとする 産学連携建築教育連絡会議作成 2012年度版

特に希望がない場合は記入しない

e-mail

保護者の住所*(帰省先)

指定確認検査機構等 指定確認検査機構等 指定確認検査機構等

2D/3D-CAD他ソフト( )

氏名

建設会社設計部 建設会社設計部

性別*国

都道府県

希望する受入先調査

氏名 続柄

〒 −

電話

国籍・出身

現住所*

〒 −

電話

アトリエ設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

e-mail電話

年 月 日 から 年 月 日 までの ( )日間

意匠/計画

インターンシップ期間中の住所

注意:現住所と異なる場合のみ記入

PC/CADスキル*

構造 設備

電話

ランドスケープ事務所** 設備施工会社設計部

組織設計事務所 組織設計事務所 組織設計事務所

建設会社設計部

その他希望事項アピールしたいこと

整理番号

大学大学院 研究科 専攻

年 月 日

Mac ・ Windows / Word ・ Excel ・ PowerPoint

合計 時間 単位

〒 −

建築系インターンシップ 共通データシート

写真添付*(幅35mm×高さ45mm)

氏名(フリガナ)*

年 月 日 (4月1日現在 歳)

地域計画設計事務所**

5

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2 0 1 2

時間

評価の基準 A:極めて優れている B:優れている C:研修目的を達成している D:研修目的を達成できていない

A ・ B ・ C ・ D A ・ B ・ C ・ D

総合評価生活態度 協調性トータル研修時間

研修内容(具体的に) 時間数 備考自己評価欄確認欄

インターンシップ指導者の評価

住所一級建築士事務所名指導者 氏名

一級建築士・建築設備士

印e-mail

連絡先

電話

整理番号

年 月 日

指導者コメント

研修時間

研修意欲 総合評価

別紙の有無 1.有り 2.無し

別紙の有無 1.有り 2.無し

産学連携建築教育連絡会議作成 2012年度版

建築系インターンシップ 研修記録・実施報告シート

A ・ B ・ C ・ DA ・ B ・ C ・ D

6

Page 9: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

大学院インターンシップ計画系

7

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2 0 1 2

1

2

3

4

5

6

7

8

報告書には、具体的な業務内容を別紙で添付すること。

*主としてやっていたこと:◎,他行ったこと:○

整理番号

その他業務

**①建築物概要書 ②仕様書 ③仕上表 ④面積表及び求積図 ⑤敷地案内図 ⑥配置図 ⑦平面図(各階) ⑧断面図 ⑨立面図(各面) ⑩矩計図 ⑪展開図 ⑫天井伏図(各階) ⑬平面詳細図 ⑭部分詳細 ⑮建具表 ⑯工事費概算表 ⑰各種計算書 ⑱その他確認申請に必要な図書

外構計画・設計、ランドスケープデザインの補助業務

建築系インターンシップ 意匠/計画分野 インターンシップ研修内容報告書

監理 現場監理業務の補助業務

確認申請等業務の補助業務

コンペ/プロポーザル応募等の補助業務

その他業務

( )

地域計画,設計等敷地周辺状況調査

法規制等設計条件整理/調査

設計段階 インターンシップ研修生が行った補助業務内容◎印○印*

インターンシップで実際に行った作業内容(○)

調査業務

敷地周辺状況調査

( )

基本設計 基本設計補助業務

年 月 日

その他業務

( )

その他業務

実施設計補助業務実施設計

( )

その他業務

積算 工事見積書、数量計算書作成の補助業務

その他業務

申請

基本計画 基本計画補助業務

( )

( )

その他業務

( )

施工管理業務の補助業務

その他

その他業務

各種診断、報告書づくりの補助業務

図面作成業務**番号を記す

パース/模型作成業務

事前調査

産学連携建築教育連絡会議作成 2012年度版

( )

8

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大学院インターンシップ構造系

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2011.04.03 構造 WG

大学院インターンシップ構造系 WG 報告書

1.WG メンバー

岡田 章(日本大学理工学部/全建協)

小林 秀雄(㈱日本設計/JSCA)

古田 新(大成建設㈱/日建連(2010.12 まで)

高橋 克治(大成建設㈱/日建連(2011.01 から)

2.調査・研究 経緯

2010.08.05 ・受け入れ側企業の実施状況と課題

・大学側のインターンシップに対する考えや仕組(受講方法・成績評価・

単位認定など)の紹介

・今後のインターンシップ実施に関わる問題点に関する意見交換

・中間報告の内容

2010.09.03 ・中間報告の内容の検討

・今後の WG の活動方針の策定−−−まずは「標準プログラム」として各

種受け入れ側が使いやすい事例をまとめることを方針とすることに

する

2010.09.11 ・建築学会大会(北陸:富山大学)にて中間報告

2010.10.19 ・インターンシップを実際に受講した学生6人から、内容と感想をヒア

リング

・WG の成果として、次の3種類を作成し、これに実施例を記入するこ

とで、事例紹介に代えることにし、それぞれの作成方針の検討

1)「実施メニュー」:構造設計インターンシップ実施メニュー

2)「実施概要」:構造設計インターンシップ実施概要(実施例を記入)

3)「実施プログラム」:構造設計インターンシップ実施プログラム(実

施例を記入)

2010.11.08 ・産学連携建築教育連絡会議にて WG の中間報告

・「実施メニュー(案)」と「実施概要(案)」を提示

2011.01.21 ・「実施メニュー」の内容(設計フェーズ項目)チェック

・「実施概要」のフォーマットのチェック

・「実施プログラム」のフォーマットの検討

2011.02.28 ・「実施概要」と「実施プログラム」に WG メンバー個々が実施例

を記入し、幹事に提出

10

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3.「実施メニュー」:構造設計インターンシップ実施メニューの作成

・現在の実施メニューを別添資料に示す。本メニューは構造設計のフェーズに従って

項目を記述したものである。

・本メニューの項目は、「実施概要」と「実施プログラム」の表の縦欄に使用すること

を前提として作成した。

・本メニューの項目は、インターンシップの受講学生と受け入れ側企業の実施状況調

査結果に基づいて作成したものであり、ほぼ構造設計インターンシップの内容をほ

ぼ含んでいるものと考えられるが、今後実態に応じて修正を行う必要もあろう。

4.「実施概要」:構造設計インターンシップ実施概要の作成

・「構造設計インターンシップ実施概要」に、本 WG の二社の実施例を記入したものを

別添資料に示す。

・本概要は、受講学生がインターンシップ修了後に大学に提出する報告書の最初に添

付することを想定している。

・インターンシップの報告書によると、実施時間と単位数の関係には大学によりばら

つきがあるが、120 時間/4単位が最も多いと考えられる。この程度の時間数で、上

記「実施メニュー」をすべて網羅することは、不可能である。すなわち、この実施

概要は受講者が「インターンシップで体験した内容が、構造設計のフェーズの中で

どの部分に相当するのか」を容易に把握できることを目的としている。

・実施概要の上部には、受講者が記入する「インターンシップの当初の目標」を設け

ており、インターンシップの最初に受講学生と受け入れ側企業との間のガイダンス

時の使用も想定している。

・本フォーマットは記入例と共に、例えば建築学会の HP からダウンロード可能とし、

利用者が実況に応じて変更できることを前提としている。また、フォーマットに関

する意見を反映することで改良を計ることも考えたい。

5.「実施プログラム」:構造設計インターンシップ実施プログラムの作成

・「構造設計インターンシップ実施プログラム」に、本 WG の二社の実施例を記入した

ものを別添資料に示す。

・本プログラムは、上記「実施概要」と合わせて、受講学生が大学に提出する報告書

(これに続いて日報、実施内容、等の大学が定めた書類を加えたもの)の最初に添付

することを想定している。

・実施内容や実施時間に応じて、記入者が変更することを前提としている。また、上

記「実施概要」と同様、ダウンロード可能なものとすることも考えている。

11

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■構造設計インターンシップ実施メニュー項目 内容

0 インターンシップのガイダンス 諸注意、ルールインターンシップの目標・概要職能倫理対象建物の概要

□RC □S □SRC □木 □その他□耐震 □免震 □制振 □その他

設計ルートの設定その他

1 構造計画と断面仮定 構造計画各種構造形式の比較検討壁量の算定部材断面仮定階高、スパンの設定剛比その他

2 荷重および外力の設定 固定荷重積載荷重地震力積雪荷重風圧力温度その他

3 応力の算定 解析ソフトの理解解析ソフトへのデータ入力鉛直荷重時の応力算定水平荷重時の応力算定時刻歴応答その他

4 断面算定 2次部材の設計小梁スラブ梁柱基礎接合部仕口、継手柱脚杭斜材/耐震壁などその他

5 2次設計 層間変形角剛性率偏心率その他

6 保有水平耐力の算定 Dsの算定Fesの算定Qunの算定保有水平耐力の検討その他

7 ディテールの検討 応力伝達の評価ディテールの設計その他

8 耐震診断9 耐震補強設計10 構造計算書作成11 構造設計図作成 CAD、図面作成方法の研修

構造設計図の作成その他

12 現場における設計監理 打ち合わせに参加配筋検査等応力・変形監理等その他

12

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■構造設計インターンシップ/実施内容概要書の例(1):モデルプログラム(1)に対応

実施日数(日)実施時間(hr)

■ 諸注意、ルール 0.125 1

■ インターンシップの目標・概要 0.0625 0.5

■ 職能倫理 0.0625 0.5

■ 対象建物の概要 0 0

□RC ■S ■SRC □木 □その他 0 0

□耐震 □免震 □制振 □その他 0 0

■ 設計ルートの設定 0 0

□ その他 0 0

■ 構造計画 0 0

□ 各種構造形式の比較検討 0 0

□ 壁量の算定 0 0

■ 部材断面仮定 0 0

■ 階高、スパンの設定 0 0

□ 剛比 0 0

□ その他 0 0

■ 固定荷重 0 0

■ 積載荷重 0 0

■ 地震力 0 0

□ 積雪荷重 0 0

□ 風圧力 0 0

□ 温度 0 0

□ その他 0 0

■ 解析ソフトの理解 0.125 1

■ 解析ソフトへのデータ入力 2.375 19

■ 鉛直荷重時の応力算定 1 8

■ 水平荷重時の応力算定 1 8

□ 時刻歴応答 0 0

□ その他 0 0

□ 2次部材の設計 0 0

■ 小梁 0.75 6

■ スラブ 0.875 7

■ 梁 1.5 12

■ 柱 1.5 12

□ 基礎 0 0

□ 接合部 0 0

□ 仕口、継手 0 0

□ 柱脚 0 0

□ 杭 0 0

□ 斜材/耐震壁など 0 0

□ その他 0 0

■ 層間変形角 0.25 2

■ 剛性率 0.25 2

■ 偏心率 0.25 2

□ その他 0.25 2

■ Dsの算定 0.25 2

■ Fesの算定 0.25 2

■ Qunの算定 0.25 2

■ 保有水平耐力の検討 0.75 6

□ その他 0 0

□ 応力伝達の評価 0.75 6

□ ディテールの設計 0.75 6

□ その他 0 0

8 □ 0 0

9 □ 0 0

10 □ 0 0

□ CAD、図面作成方法の研修 0 0

□ 構造設計図の作成 0 0

□ その他 0 0

■ 打ち合わせに参加 1 8

■ 配筋検査等 0.625 5

□ 応力・変形監理等 0 0

□ その他 0 0

合計時間 120

受け入れ側担当者: N社-担当者A 印

耐震診断

応力解析

応力解析

耐震補強設計

構造計算書作成

構造設計図作成

現場における設計監理

応力解析

応力解析

応力解析

インターンシップ目標の達成度評価(できるだけ具体的にご記入ください) 記入日:

・1日あたりの実施時間は8時間。

・チェックしてある実施項目の内、実施時間が0時間の項目は、他の項目に時間を含めて記述した。

現場見学

実施項目に関する特記事項

□11

12

応力解析

応力解析

応力解析

断面算定

断面検定

断面算定

断面検定

(注意)このリストは、インターンシップでやらなければならない項目を示したものではありません。実施した内容を報告するものです。

構造設計インターンシップ実施内容概要(設計事務所:NS−1):120時間(15日間)

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

インターンシップの当初の目標(できるだけ具体的に) :受け入れ担当者と相談した上で受講者が記入 記入日: 記入者: N社受講者

特記事項(検討手法/その他の内容等)

インターンシップのガイダンス

7 □

6 ■

5 ■

応力解析

2次設計

保有水平耐力の算定

ディテールの検討

構造計画と断面仮定

荷重および外力の設定

応力の算定

断面算定

モデルの作成

□1

■0

□4

3 □

□2

13

Page 16: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

2010.11.05 初犯2011.01.30 2版

構造WG

■構造設計インターンシップ/実施内容概要書の例(2):モデルプログラム(4)に対応

実施日数(日)実施時間(hr)

0 □ インターンシップのガイダンス■ 諸注意、ルール 0.25 1.5

■ インターンシップの目標・概要 0.25 1.5

□ 職能倫理

■ 対象建物の概要 0.25 1.5

□RC □S □SRC □木 □その他

□耐震 □免震 □制振 □その他

■ 設計ルートの設定 0.25 1.5

□ その他

1 ■ 構造計画と断面仮定 ■ 構造計画

■ 各種構造形式の比較検討

■ 壁量の算定

■ 部材断面仮定

■ 階高、スパンの設定

■ 剛比

■ その他

2 ■ 荷重および外力の設定■ 固定荷重

■ 積載荷重

■ 地震力

■ 積雪荷重

■ 風圧力

■ 温度

■ その他

3 □ 応力の算定 □ 解析ソフトの理解

■ 解析ソフトへのデータ入力 2 12

■ 鉛直荷重時の応力算定 2 12

■ 水平荷重時の応力算定 2 12

□ 時刻歴応答

□ その他

4 □ 断面算定 □ 2次部材の設計

□ 小梁

□ スラブ

□ 梁

□ 柱

□ 基礎

□ 接合部

□ 仕口、継手

□ 柱脚

□ 杭

□ 斜材/耐震壁など

□ その他

5 □ 2次設計 □ 層間変形角

□ 剛性率

□ 偏心率

□ その他

6 □ 保有水平耐力の算定 □ Dsの算定

□ Fesの算定

□ Qunの算定

□ 保有水平耐力の検討

□ その他

7 ■ ディテールの検討 ■ 応力伝達の評価 1 6

■ ディテールの設計 1 6

□ その他

8 □ 耐震診断

9 □ 耐震補強設計

10 □ 構造計算書作成

11 ■ 構造設計図作成 ■ CAD、図面作成方法の研修 1 6

■ 構造設計図の作成 4 24

■ その他 3 18

12 □ 現場における設計監理□ 打ち合わせに参加

■ 配筋検査等 1 6

□ 応力・変形監理等

□ その他

合計時間 120

受け入れ側担当者: T社-担当者A 印

ガイダンス

(注意)このリストは、インターンシップでやらなければならない項目を示したものではありません。実施した内容を報告するものです。

構造設計インターンシップ実施内容概要(総合建設業構造設計部:T−1):120時間(20日間)インターンシップの当初の目標(できるだけ具体的に) :受け入れ担当者と相談した上で受講者が記入 記入日: 記入者: T社受講者

実施項目(実施した項目の□にチェックする) 特記事項(検討手法/その他の内容等)

ガイダンス

ガイダンス

ガイダンス

構造設計全般 1 6

荷重全般 1 6

モデルの作成

応力解析

応力解析

構造模型

CAD研修

構造図作成

現場見学

実施項目に関する特記事項

・1日あたりの実施時間は6時間。

インターンシップ目標の達成度評価(できるだけ具体的にご記入ください) 記入日:

・実施設計の手伝いで、立体解析や構造模型作りも行った。

14

Page 17: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(1)構造設計の基本的流れを把握すると共に構造設計ソフトを理解する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23 8/24 8/25 8/26 8/27 8/30 8/31 9/1 9/2 9/3 9/4

5.5

■ 諸注意、ルール 1 0.125 1

■ インターンシップの目標・概要 0.5 0.0625 0.5

■ 職能倫理 0.5 0.0625 0.5

■ 対象建物の概要 0 0

□RC ■S ■SRC □木 □その他 0 0

□耐震 □免震 □制振 □その他 0 0

■ 設計ルートの設定 0 0

□ その他 0 0

■ 構造計画 0 0

□ 各種構造形式の比較検討 0 0

□ 壁量の算定 0 0

■ 部材断面仮定 0 0

■ 階高、スパンの設定 0 0

□ 剛比 0 0

□ その他 0 0

■ 固定荷重 0 0

■ 積載荷重 0 0

■ 地震力 0 0

□ 積雪荷重 0 0

□ 風圧力 0 0

□ 温度 0 0

□ その他 0 0

■ 解析ソフトの理解 1 0.125 1

■ 解析ソフトへのデータ入力 8 3 8 2.375 19

■ 鉛直荷重時の応力算定 4 4 1 8

■ 水平荷重時の応力算定 4 4 1 8

□ 時刻歴応答 0 0

□ その他 0 0

□ 2次部材の設計 0 0

■ 小梁 6 0.75 6

■ スラブ 5 1 1 0.875 7

■ 梁 4 4 2 2 1.5 12

■ 柱 4 4 2 2 1.5 12

□ 基礎 0 0

□ 接合部 0 0

□ 仕口、継手 0 0

□ 柱脚 0 0

□ 杭 0 0

□ 斜材/耐震壁など 0 0

□ その他 0 0

■ 層間変形角 2 0.25 2

■ 剛性率 2 0.25 2

■ 偏心率 2 0.25 2

■ その他 2 0.25 2

■ Dsの算定 2 0.25 2

■ Fesの算定 2 0.25 2

■ Qunの算定 2 0.25 2

■ 保有水平耐力の検討 2 4 0.75 6

□ その他 0 0

□ 応力伝達の評価 4 2 0.75 6

□ ディテールの設計 4 2 0.75 6

□ その他 0 0

8 □ 0 0

9 □ 0 0

10 □ 0 0

□ CAD、図面作成方法の研修 0 0

□ 構造設計図の作成 0 0

□ その他 0 0

■ 打ち合わせに参加 4 2 2 1 8

■ 配筋検査等 5 0.625 5

□ 応力・変形監理等 0 0

□ その他 0 0

合計 15 120

受け入れ側担当者: N社-担当者A 印

特記事項

12 □現場における設計監理

デザイン会議、設計打ち合わせ

現場見学

11 □構造設計図作成

・1日あたりの実施時間は8時間。

・チェックしてある実施項目の内、実施時間が0時間の項目は、他の項目に時間を含めて記述した。

構造計算書作成

7 □ディテールの検討

耐震診断

耐震補強設計

6 □保有水平耐力の算定

応力解析

応力解析

応力解析

応力解析

5 □ 2次設計

応力解析

応力解析

応力解析

4 □ 断面算定

断面算定

断面算定

断面検定

断面検定

1

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

2 □荷重および外力の設定

□構造計画と断面仮定

構造設計インターンシップ実施プログラム(設計事務所:NS−1):120時間(15日間)

受講者氏名(大学):N社受講者ーA (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

0 □

インターンシップのガイダンス

15

Page 18: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(2)構造計画の重要性を理解すると共に構造設計の基本的流れを修得する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 7/26 7/27 7/28 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23

5.5

■ 諸注意、ルール 1 0.125 1

■ インターンシップの目標・概要 1 0.125 1

■ 職能倫理 1 0.125 1

■ 対象建物の概要 1 0.125 1

□RC ■S □SRC □木 □その他 0 0

□耐震 ■免震 □制振 □その他 0 0

■ 設計ルートの設定 0 0

□ その他 0 0

■ 構造計画 0 0

■ 各種構造形式の比較検討 8 8 8 8 2 4 4.75 38

□ 壁量の算定 0 0

■ 部材断面仮定 0 0

■ 階高、スパンの設定 0 0

□ 剛比 0 0

□ その他 0 0

■ 固定荷重 0 0

■ 積載荷重 0 0

■ 地震力 0 0

□ 積雪荷重 0 0

□ 風圧力 0 0

□ 温度 0 0

□ その他 0 0

■ 解析ソフトの理解 4 2 0.75 6

■ 解析ソフトへのデータ入力 6 6 8 4 2 3.25 26

■ 鉛直荷重時の応力算定 4 0.5 4

■ 水平荷重時の応力算定 4 0.5 4

■ 時刻歴応答 8 1 8

□ その他 0 0

□ 2次部材の設計 0 0

■ 小梁 6 0.75 6

■ スラブ 4 0.5 4

■ 梁 4 0.5 4

■ 柱 4 0.5 4

□ 基礎 0 0

□ 接合部 0 0

□ 仕口、継手 0 0

□ 柱脚 0 0

□ 杭 0 0

□ 斜材/耐震壁など 0 0

□ その他 0 0

■ 層間変形角 2 0.25 2

■ 剛性率 2 0.25 2

■ 偏心率 2 0.25 2

□ その他 0 0

□ Dsの算定 0 0

□ Fesの算定 0 0

□ Qunの算定 0 0

□ 保有水平耐力の検討 0 0

□ その他 0 0

■ 応力伝達の評価 2 0.25 2

■ ディテールの設計 2 0.25 2

□ その他 0 0

8 □ 0 0

9 □ 0 0

10 □ 0 0

□ CAD、図面作成方法の研修 0 0

□ 構造設計図の作成 0 0

□ その他 0 0

■ 打ち合わせに参加 2 0.25 2

■ 配筋検査等 0 0

□ 応力・変形監理等 0 0

□ その他 0 0

・1日あたりの実施時間は8時間。 合計 15 120

・チェックしてある実施項目の内、実施時間が0時間の項目は、他の項目に時間を含めて記述した。

・保有水平耐力の計算では、電算結果と手計算の比較を行った。

・杭の支持耐力や断面算定も行った。

受け入れ側担当者: N社-担当者B 印

構造設計インターンシップ実施プログラム(設計事務所:NS−2):120時間(15日間)

受講者氏名(大学):N社受講者ーB (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

1 □構造計画と断面仮定

インターンシップのガイダンス

上部構造のブレース設置位置の比較検討

0 □

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

免震層の復元力をFIXした応答

2 □荷重および外力の設定

5 □ 2次設計

応力解析

応力解析

応力解析

4 □ 断面算定

断面算定

断面算定

断面検定

断面検定

7 □ディテールの検討

剛床、非剛床

6 □保有水平耐力の算定

耐震補強設計

構造計算書作成

耐震診断

特記事項

12 □現場における設計監理

設計打合せ

現場見学

11 □構造設計図作成

16

Page 19: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(3)構造計画が構造設計に及ぼす影響を理解すると共に構造設計ソフトを修得する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 7/26 7/27 7/28 7/29 7/30 8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23

5.5

■ 諸注意、ルール 1 0.125 1

■ インターンシップの目標・概要 1 0.125 1

■ 職能倫理 1 0.125 1

■ 対象建物の概要 1 0.125 1

□RC ■S □SRC □木 □その他 0 0

■耐震 □免震 □制振 □その他 0 0

■ 設計ルートの設定 0 0

□ その他 0 0

■ 構造計画 0 0

■ 各種構造形式の比較検討 スパン構成の比較検討 8 4 8 8 3.5 28

□ 壁量の算定 0 0

■ 部材断面仮定 2 0.25 2

■ 階高、スパンの設定 2 0.25 2

□ 剛比 0 0

□ その他 0 0

■ 固定荷重 0 0

■ 積載荷重 0 0

■ 地震力 0 0

□ 積雪荷重 0 0

□ 風圧力 0 0

□ 温度 0 0

□ その他 0 0

■ 解析ソフトの理解 2 0.25 2

■ 解析ソフトへのデータ入力 6 8 8 6 3.5 28

■ 鉛直荷重時の応力算定 1 2 1 1 0.625 5

■ 水平荷重時の応力算定 1 2 1 1 0.625 5

■ 時刻歴応答 0 0

□ その他 0 0

□ 2次部材の設計 0 0

■ 小梁 8 1 8

■ スラブ 8 1 8

■ 梁 1 1 2 0.5 4

■ 柱 1 1 6 1 8

□ 基礎 0 0

□ 接合部 0 0

□ 仕口、継手 0 0

□ 柱脚 0 0

□ 杭 0 0

□ 斜材/耐震壁など 0 0

□ その他 0 0

■ 層間変形角 0 0

■ 剛性率 0 0

■ 偏心率 0 0

□ その他 0 0

■ Dsの算定 1 1 1 0.375 3

■ Fesの算定 1 1 1 0.375 3

■ Qunの算定 1 1 1 0.375 3

■ 保有水平耐力の検討 1 1 1 0.375 3

□ その他 0 0

■ 応力伝達の評価 0 0

■ ディテールの設計 0 0

□ その他 0 0

8 □ 0 0

9 □ 0 0

10 □ 0 0

□ CAD、図面作成方法の研修 0 0

□ 構造設計図の作成 0 0

□ その他 0 0

■ 打ち合わせに参加 1 0.125 1

■ 配筋検査等 3 0.375 3

□ 応力・変形監理等 0 0

□ その他 0 0

・1日あたりの実施時間は8時間。 合計 15 120

・チェックしてある実施項目の内、実施時間が0時間の項目は、他の項目に時間を含めて記述した。

受け入れ側担当者: N社-担当者C 印

構造設計インターンシップ実施プログラム(設計事務所:NS−3):120時間(15日間)

受講者氏名(大学):N社受講者ーC (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

1 □構造計画と断面仮定

構造設計全般

インターンシップのガイダンス

0 □

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

2 □荷重および外力の設定

5 □ 2次設計

応力解析

応力解析

応力解析

4 □ 断面算定

断面算定

断面算定

断面検定

断面検定

7 □ディテールの検討

6 □保有水平耐力の算定

応力解析

応力解析

応力解析

耐震補強設計

構造計算書作成

耐震診断

特記事項

12 □現場における設計監理

デザイン会議、社内ミーティング

現場見学

11 □構造設計図作成

17

Page 20: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(4)構造計画・設計の基本的流れを理解すると共に構造設計図書を作成する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23 8/24 8/25 8/26 8/27 8/30 8/31 9/1 9/2 9/3

5.5

■ 諸注意、ルール 1.5 0.25 1.5

■ インターンシップの目標・概要 1.5 0.25 1.5

□ 職能倫理

■ 対象建物の概要 1.5 0.25 1.5

□RC □S □SRC □木 □その他

□耐震 □免震 □制振 □その他

■ 設計ルートの設定 1.5 0.25 1.5

□ その他

■ 構造計画

■ 各種構造形式の比較検討

■ 壁量の算定

■ 部材断面仮定

■ 階高、スパンの設定

■ 剛比

■ その他

■ 固定荷重

■ 積載荷重

■ 地震力

■ 積雪荷重

■ 風圧力

■ 温度

■ その他

□ 解析ソフトの理解

■ 解析ソフトへのデータ入力 6 6 2 12

■ 鉛直荷重時の応力算定 6 6 2 12

■ 水平荷重時の応力算定 6 6 2 12

□ 時刻歴応答

□ その他

□ 2次部材の設計

□ 小梁

□ スラブ

□ 梁

□ 柱

□ 基礎

□ 接合部

□ 仕口、継手

□ 柱脚

□ 杭

□ 斜材/耐震壁など

□ その他

□ 層間変形角

□ 剛性率

□ 偏心率

□ その他

□ Dsの算定

□ Fesの算定

□ Qunの算定

□ 保有水平耐力の検討

□ その他

■ 応力伝達の評価 6 1 6

■ ディテールの設計 6 1 6

□ その他

8 □

9 □

10 □

■ CAD、図面作成方法の研修 6 1 6

■ 構造設計図の作成 6 6 6 6 4 24

■ その他 6 6 6 3 18

□ 打ち合わせに参加

■ 配筋検査等 6 1 6

□ 応力・変形監理等

□ その他

・実施設計の手伝いで、立体解析や構造模型作りも行った。 合計 20 120

・1日あたりの実施時間は6時間。

受け入れ側担当者: T社-担当者A 印

構造設計インターンシップ実施プログラム(総合建設業構造設計部:T建設−1):120時間(20日間)

受講者氏名(大学):T社受講者ーA (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

1 □構造計画と断面仮定

構造計画全般

0 □

インターンシップのガイダンス

ガイダンス

ガイダンス

ガイダンス

ガイダンス

1 6

2 □荷重および外力の設定

荷重関係全般 6 1 6

6

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

4 □ 断面算定

6 □保有水平耐力の算定

5 □ 2次設計

7 □ディテールの検討

応力チェック

詳細図

耐震診断

耐震補強設計

構造計算書作成

11 □構造設計図作成

CAD研修

構造図の作成

構造模型の作成

特記事項

12 □現場における設計監理

現場見学

18

Page 21: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(5)構造設計の基本的流れを理解し耐震設計手法を修得する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23 8/24 8/25 8/26 8/27 8/30 8/31 9/1 9/2 9/3

5.5

■ 諸注意、ルール

■ インターンシップの目標・概要

■ 職能倫理

■ 対象建物の概要

□RC □S □SRC □木 □その他

□耐震 □免震 □制振 □その他

■ 設計ルートの設定

□ その他

■ 構造計画

■ 各種構造形式の比較検討

■ 壁量の算定

■ 部材断面仮定

■ 階高、スパンの設定

■ 剛比

■ その他

■ 固定荷重

■ 積載荷重

■ 地震力

■ 積雪荷重

■ 風圧力

■ 温度

■ その他

□ 解析ソフトの理解

■ 解析ソフトへのデータ入力 6 1 6

■ 鉛直荷重時の応力算定 6 6 2 12

■ 水平荷重時の応力算定 6 6 2 12

□ 時刻歴応答

□ その他

□ 2次部材の設計

■ 小梁 3 0.5 3

■ スラブ 3 0.5 3

■ 梁 3 0.5 3

■ 柱 3 0.5 3

■ 基礎 6 6 2 12

□ 接合部

□ 仕口、継手

□ 柱脚

□ 杭

□ 斜材/耐震壁など

□ その他

□ 層間変形角

□ 剛性率

□ 偏心率

□ その他

■ Dsの算定

■ Fesの算定

■ Qunの算定

■ 保有水平耐力の検討

■ その他

□ 応力伝達の評価

□ ディテールの設計

□ その他

8 □

9 □

10 □

■ CAD、図面作成方法の研修 6 1 6

■ 構造設計図の作成 6 6 2 12

□ その他

□ 打ち合わせに参加

■ 配筋検査等 6 1 6

□ 応力・変形監理等

□ その他

・保有水平耐力の計算では、電算結果と手計算の比較を行った。 合計 20 120

・杭の支持耐力や断面算定も行った。

・1日あたりの実施時間は6時間。

受け入れ側担当者: T社-担当者B 印

構造設計インターンシップ実施プログラム(総合建設業構造設計部:T建設−2):120時間(20日間)

受講者氏名(大学):T社受講者ーB (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

6

1 □構造計画と断面仮定

構造計画全般 6 1 6

0 □

インターンシップのガイダンス

ガイダンス 6 1

6

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

2 □荷重および外力の設定

荷重関係全般 6 1

4 □ 断面算定

断面算定

断面算定

断面算定

断面算定

杭の設計

246 □保有水平耐力の算定

電算入力

5 □ 2次設計

6 6 6 6 4

7 □ディテールの検討

耐震診断

耐震補強設計

構造計算書作成

11 □構造設計図作成

CAD研修

構造図の作成

特記事項

12 □現場における設計監理

現場見学

19

Page 22: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■構造設計インターンシップ/モデルプログラム(6)コンペの実施設計を通じて数値解析手法と耐震設計手法を理解する

日数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

月/日 8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/16 8/17 8/18 8/19 8/20 8/23 8/24 8/25 8/26 8/27 8/30 8/31 9/1 9/2 9/3

5.5

■ 諸注意、ルール

■ インターンシップの目標・概要

■ 職能倫理

■ 対象建物の概要

□RC □S □SRC □木 □その他

□耐震 □免震 □制振 □その他

■ 設計ルートの設定

□ その他

■ 構造計画

■ 各種構造形式の比較検討

■ 壁量の算定

■ 部材断面仮定

■ 階高、スパンの設定

■ 剛比

■ その他

□ 固定荷重

□ 積載荷重

□ 地震力

□ 積雪荷重

□ 風圧力

□ 温度

□ その他

□ 解析ソフトの理解

■ 解析ソフトへのデータ入力 6 1 6

■ 鉛直荷重時の応力算定 6 6 2 12

■ 水平荷重時の応力算定 6 6 2 12

□ 時刻歴応答

□ その他

□ 2次部材の設計

■ 小梁 6 1 6

■ スラブ 6 1 6

□ 梁

□ 柱

□ 基礎

□ 接合部

□ 仕口、継手

□ 柱脚

□ 杭

□ 斜材/耐震壁など

□ その他

□ 層間変形角

□ 剛性率

□ 偏心率

□ その他

■ Dsの算定

■ Fesの算定

■ Qunの算定

■ 保有水平耐力の検討

■ その他

□ 応力伝達の評価

□ ディテールの設計

□ その他

8 □

9 □

10 □

■ CAD、図面作成方法の研修 1 1 6

■ 構造設計図の作成 1 1 6

■ その他 6 6 6 6 4 24

□ 打ち合わせに参加

■ 配筋検査等 6 1 6

□ 応力・変形監理等

□ その他

・実施設計では、コンペの資料作りも行った。 合計 20 120

・1日あたりの実施時間は6時間。

受け入れ側担当者: T社-担当者C 印

構造設計インターンシップ実施プログラム(総合建設業構造設計部:T建設−3):120時間(20日間)

受講者氏名(大学):T社受講者ーC (○○大学○○学部○○学科) 印

実施項目(実施した項目の□にチェックする)

実施内容特記事項実施日数

(日)

実施時間

(hr)実施項目に対応した時間を下記の枠内に記入し、その枠内を塗る。例えば実施時間が5時間30分の場合、右の様に記入)・・・▶

6

1 □構造計画と断面仮定

構造計画全般 6 1 6

0 □

インターンシップのガイダンス

ガイダンス 6 1

2 □荷重および外力の設定

3 □応力の算定

モデルの作成

応力解析

応力解析

4 □ 断面算定

断面算定

断面算定

246 □保有水平耐力の算定

電算入力

5 □ 2次設計

6 6 6 6 4

7 □ディテールの検討

耐震診断

耐震補強設計

構造計算書作成

11 □構造設計図作成

CAD研修

構造図の作成

コンペ資料の作成

特記事項

12 □現場における設計監理

現場見学

20

Page 23: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

・・・モデルプログラム(4)~(6)にほぼ対応

構造設計インターンシップ

実施例

(総合建設業

T社構造設計部)

手計算に基づく保有水平耐力計算

解析モデルを設定し応力・変形評価  

①断面算定

  保有耐力計算により断面、配筋の決定。

  検討1:単純に梁せいがスパンの1/10として検討

  検討2:梁の台数を減らして検討

  検討3:コンペ要項を満たしての検討

  断面表の作成

②骨組モデルによる変形のチェック

  検討

3の断面と担当者の断面を比較

③床の検討

  床にトレンチを一体で設けたときのたわみなどを検討

④伏図、軸組図作成 

⑤コンペ資料作成図の作成

体育館の屋根架構形式を検討  

21

Page 24: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

①体育館屋根架構検討

 手計算により断面の検討(

STA

N使用)

②断面算定

 10mスパングリッドの施主提案を

 8.

75mスパングリッドにした場合の梁断面の検討

 保有推定耐力計算

③コンペ資料作成(

Vect

erW

orks使用)

耐震建物の検討

22

Page 25: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

 解析使用ツール

   

stan

/3D (立体の弾性応力解析プログラム)

解析内容

  ・テンション荷重は、温度荷重によって設定

  ・その他の荷重は、接点荷重によって設定

  ・普通の応力解析に加え、テンション荷重に

   よる応力解析を行った

  ・テンション荷重は、自重と仕上げ、

   積載荷重の変位の和と同等になるよう設計行った

  ・

“変位

”、“軸力

”、“せん断力

”、“曲げモーメント

”    

“反力

”を確認

  ・部材断面を決定

  ・数種類の部材断面において解析を行い、

   比較検討を行った

・楕円形のテンションリングにより制御を行っている特殊なモデル(左図)

・37730×33650、天井にバスケットゴールがあり干渉しないよう設計

【概要】

 同じ敷地内で工事進行状況が異なる現場

だった。一方は基礎工事を行っており、もう片

方は、1階床スラブの配筋を行っていた。基礎

工事のほうでは、埋め込み杭を設置していると

ころを見学した。

23

Page 26: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

24

Page 27: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

大学院インターンシップ設備系

25

Page 28: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

1.はじめに

本 WG の目的は、大学院インターンシップ設備系に関し、どのような内容で行うか、ガ

イドラインあるいは参考資料となるものを作成することにある。

まず、設備設計者が実際に行う設計業務・プロセスおよび設備設計者が具備すべき技術・

能力を整理した。続いて、インターンシップを実施するに当たり、その中でどのような経

験をさせられるか、今までの実施例を参考にモデルプランを数種作成した。以降に、その

検討結果を示す。

2010 年 8 月 5 日第 1 回 WG で方針を協議し、10 月 29 日第 2 回 WG で報告書第 1 次案

の検討を行い、11 月 15 日に第 1 次案を作成、各所に意見聴取を行った。寄せられた意見を

2011 年 1 月 20 日第 3 回で検討し修正作業に入り、2 月 15 日に報告書第 2 次案を作成、2

月 16 日第 4 回 WG で最終確認を行い、再度各所に意見聴取を行った。その間およびその後

はメールにて作業を行い、本報告書を作成した。

大学院インターンシップの目的は、設計実務を経験することにある。これは、一級建築

士受験資格要件の一部となるばかりではなく、学生にとって実社会の多くの情報・体験を

得る機会となる。そのあり方は多様であるが、WGでの検討結果がこれらの目的を果たす

ための一助となれば幸いである。

2.前提とした条件

以下の条件を前提として作業を行った。

・ 2011 年度以降実施のインターンシップの参考資料となるものを作成する。

・ 1 年認定のための最初の 4 単位(最低 120 時間以上)を想定する。ただし、最

低時間数を 120 時間より多くの時間数にしている大学もある。

・ 実際に設計が進行している適当な物件がない場合でも、別システムの検討を行

うなど、実際の設計作業と同等の内容を経験させることが可能であればよいと

した。

・ 大都市・大規模組織だけでなく、地方都市・中小規模組織にも十分適用可能な

ものとする。

3.インターンシッププログラムの検討

3.1 メニューの作成

現在のメニュー案を別添資料として示す。

総合設計事務所・設備設計事務所・総合建設業設計部・設備工事業設計部における設計・

監理業務について整理を行った。組織の規模の大小も考慮し、網羅的に項目を上げている。

したがって、全ての項目を行っている組織はないと思われる。

このメニュー案は、新築物件を想定して作成されている。設備の場合は、竣工後の設備

26

Page 29: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

診断・省エネ診断・リニューアル・コミッショニング等が行われる場合があり、設備設計

者がその業務を担当する。個々の作業内容は、新築物件の場合と共通するので、適宜この

メニューを利用すればよい。

また、インターンシップの具体的内容については、秘密保持の観点や指導体制等の事情

を考慮し、各受け入れ先の判断で決まるものであり、メニューにある作業が実際に行われ

ている場合であってもインターンシップの内容に含めなければならないということはない。

クライアントを含めた打ち合わせ参加などは難しい場合もあろう。

3.2 モデルプログラムの作成

いくつかのプログラム例を別添資料として示す。留意点を以下に示す。

・ ここで上げた例は、あくまで参考例である。

・ 1 日 8 時間連続 15 日間の表現にしてあるが、当然土日祭日等で分断される。

受け入れ先の仕事の状況や学生の都合により、半日だけという日が加わる場合

もありうるし、途中期間をおいて数日ずつ実施するという場合もありうる。合

計時間が 120 時間以上になればよい。

・ 120 時間で経験できる内容は非常に限られており、メニューの中から適宜選択

し、組み合わせてプログラムを構成する。

・ 1 単位(30 時間以上)ずつあるいは 2 単位(60 時間以上)ずつの設定になっ

ている場合、複数の受け入れ先で合計 120 時間以上経験すればよいとなってい

る場合も、それぞれ時間数に合わせて考えればよい。

・ 受入先のそのときの状況および学生の知識・能力によって、当然プログラムの

内容が変わることはありうる。

・ したがって、受入先および大学側とで予め相談し個別プログラムを考えること

が望ましい。ただし、複数の学生を同時に受け入れる場合などは個別対応が困

難であることが予想され、受け入れ先が設定する固定プログラムにならざるを

得ない場合もあろう。

4.おわりに

冒頭で、大学院インターンシップは設計実務を経験することと述べたが、設備設計の場

合、実際の設計業務の補助をしようとするならば、各種計算についてある程度の能力を必

要とする。これを欠いていると、計算法の教育に時間を取られてしまい、実際の設計活動

を体験するという目的がやや損なわれる。この問題については種々の考え方があり、ここ

で深く論じることは控えるが、大学院インターンシップの導入により、建築教育界すなわ

ち大学と建築実務界双方および両者の関係が徐々に新しい状態に移行して行くものと思わ

れる。

以上

27

Page 30: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

設備系インターンシップ/メニュー

区分 項目 内容

設備設計の手順

進行中または完了プロジェクトのスケジュール表・検討資

料・成果品などを利用して設備設計の内容(電気・空調・衛

生)と設計手順の説明を受ける。

各段階での意匠・構造設計者との協議事項、関連法規と諸官

庁協議事項の説明を受ける。

設備設計者の役割

プロジェクトにおける設備設計者の役割や求められるもの、

建築士としての義務や守秘義務の重要性の説明を受ける。

共通

設備設計の重要性 性能保証、環境負荷低減、ライフサイクルコスト、将来更新

などに対して設備設計の関わりが深いことの説明を受ける。

設備設計図書 基本設計書・実施設計書の事例を用いて、設計図書として必

要な情報の説明を受ける。

意匠および構造設計図を利用して、設備スペース・断面詳

細・梁貫通など、設備と他工事との関わりの説明を受ける。

主要な設計テーマ 社会的関心が高い・クライアントの要望が強いなど、設計の

主要テーマについて、事例に基づき説明を受ける。

テーマ例)

空調方式、熱源方式、CO2削減、CASBEE、リニューアル、

設備診断、エネルギー診断、コミッショニング

基礎的な設計手法 熱負荷計算、設計原単位、設計図作成などの補助業務実施に

必要な基礎知識の説明を受ける。

既往の研修プログラム活用も可とする。

設計情報収集 製品説明会、展示会などで設計に関する情報を収集する。

施設見学などで実際の機器や納まりを確認する。

基本設計 事前調査の補助 現地調査・法調査・事例調査などを補助する。

検討資料の作成補助 クライアント用比較資料、意匠担当者用納まり検討図などの

作成を補助する。

基本設計書の作成補助 設計主旨、設備概要書、基本設計図(プロット図含む)など

の作成を補助する。

設計打合せ出席 クライアントや意匠担当者など社内外での打合せに同席す

る。または打合せ記録作成を補助する。

消防・水道局などの諸官庁打合せに協力する。

実施設計

( 改 修 含

む)

計算書作成の補助(空調) 熱負荷計算、換気計算、省エネ計算書など

※該当プロジェクトがない場合は、既設計プロジェクトの再

計算などで代替する。

計算書作成の補助(電気) 照度計算(器具選定・配置検討含む)、電気負荷集計、幹線

計算、省エネ計算書など

※同上

計算書作成の補助(衛生) 給水設備容量、配管サイズ計算、省エネ計算書など

※同上

機器選定の補助 計算書に基づく主要機器の選定

※同上

28

Page 31: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

実 施 設 計

(続き)

実施設計図の作成補助 特記仕様書、平面図、詳細図(施工図含む)などを手書きま

たはCADで作成する。

該当プロジェクトがない場合は、既設計プロジェクトの再設

計または図面チェックなどで代替する。

シミュレーションの補助 年間エネルギー消費、温熱環境予測などのシミュレーション

を行う。

積算業務の補助 数量拾い出し、参考見積書徴収の協力を行う。

監理 現場打合せの出席 現場施工の場へ赴き、クライアント・施工者との打合せに同

席し監理業務についての理解を深める。

また、施工の実際を見学し設計から建物完成の過程を体験す

る。施工管理業務の補助を含む。

性能検証の協力 竣工検査または運用段階での環境実測・エネルギー消費分析

などにおいて性能検証の協力をする。

諸官庁検査(消防、建築確認審査機関など)における協力を

行う。

29

Page 32: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその1 基本・実施・監理総合的なプログラム例

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日

目8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

0.5

4.0

設備

設計

の重

要性

1.0

8.0

設備

設計

図書

1.0

8.0

主要

な設

計テ

ーマ

基礎

的な

設計

手法

0.5

4.0

設計

情報

収集

基本

設計

事前

調査

の補

検討

資料

の作

成補

助4.0

32.0

基本

設計

書の

作成

補助

1.0

8.0

設計

打合

せ出

席0.0

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

1.5

12.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

0.5

4.0

機器

選定

の補

助0.5

4.0

実施

設計

図の

作成

補助

2.0

16.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

監理

現場

打合

せの

出席

2.0

16.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

K市

庁舎

の再

計算

を行

い、

空調

負荷

計算

と換

気計

算の

基礎

を理

解す

る。

A本

社ビ

ル(

設計

中)

の空

調方

式比

較、

熱源

比較

、エ

ネル

ギー

シミ

ュレ

ーシ

ョン

、L

CC

O2

算出

の補

助を

行う

A本

社ビ

ル(

設計

中)

基本

設計

書の

作成

補助

を行

う。

新人

研修

資料

を利

用し

て、

空調

負荷

計算

の基

本を

理解

する

内  容

新人

研修

資料

、「

実務

の知

識」

を利

用し

て、

設備

設計

の概

要と

手順

を理

解す

る。

K市

庁舎

(施

工中

)の

基本

設計

書、

スケ

ジュ

ール

表を

用い

て実

施し

た業

務内

容を

理解

する

設備

設計

者と

の経

験談

や意

見交

換を

通し

て、

設備

設計

の重

要性

・や

りが

いを

理解

する

K市

庁舎

の基

本設

計書

と実

施設

計図

に基

づき

、①

図面

の見

方、

②設

備概

要を

理解

する

。さ

らに

、図

面の

色塗

りを

行う

こと

によ

り③

空調

ダク

トと

配管

のつ

なが

りを

理解

する

計算

結果

に基

づき

、空

調機

・熱

源・

送風

機の

機器

選定

を行

う。

(再

計算

K市

庁舎

にお

いて

、実

施図

面を

参考

にし

なが

ら空

調ダ

クト

およ

び配

管図

を作

成す

る。

K市

庁舎

の再

計算

を行

い、

水槽

・ポ

ンプ

容量

算定

の基

礎を

理解

する

現場

で施

工状

況の

視察

と定

例会

議に

出席

し、

監理

者の

役割

を理

解す

る。

(3

日目

:K

市庁

舎、

14

日目

:S

病院

30

Page 33: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその2 基本設計を主体としたプログラム例

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日

目8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

0.5

4.0

設備

設計

の重

要性

1.0

8.0

設備

設計

図書

0.5

4.0

主要

な設

計テ

ーマ

0.5

4.0

基礎

的な

設計

手法

設計

情報

収集

基本

設計

事前

調査

の補

助1.0

8.0

検討

資料

の作

成補

助6.0

48.0

基本

設計

書の

作成

補助

2.5

20.0

設計

打合

せ出

席1.5

12.0

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

計算

書作

成の

補助

(電

気)

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

機器

選定

の補

実施

設計

図の

作成

補助

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

監理

現場

打合

せの

出席

1.0

8.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

Lマ

ンシ

ョン

の現

場で

施工

状況

の視

察と

定例

会議

に出

席し

、監

理者

の役

割を

理解

する

マン

ショ

ンに

おけ

る老

朽化

診断

、改

修事

例に

より

ニュ

ーア

ルの

手順

と重

要性

を理

解す

る。

Lマ

ンシ

ョン

(施

工中

)の

基本

設計

書、

スケ

ジュ

ール

表を

用い

て実

施し

た業

務内

容を

理解

する

設備

設計

者と

の経

験談

や意

見交

換を

通し

て、

設備

設計

の重

要性

・や

りが

いを

理解

する

Lマ

ンシ

ョン

の基

本設

計書

と実

施設

計図

に基

づき

、①

図面

の見

方、

②設

備概

要を

理解

する

。さ

らに

、図

面の

色塗

りを

行う

こと

によ

り③

衛生

配管

のつ

なが

りを

理解

する

内  容

クラ

イア

ント

や意

匠担

当者

など

社内

外で

の打

合せ

に同

席す

る。

Mマ

ンシ

ョン

のク

ライ

ント

およ

び意

匠担

当者

との

打合

せ資

料作

成を

補助

する

。(

照明

方式

およ

び器

具、

衛生

器具

、パ

イプ

シャ

フト

納ま

りな

ど)

Mマ

ンシ

ョン

の基

本設

計作

成を

補助

する

照明

器具

と衛

生器

具の

ショ

ール

ーム

で商

品情

報を

収集

する

「実

務の

知識

」を

利用

して

、設

備設

計の

概要

と手

順を

理解

する

31

Page 34: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその3 実施設計を中心としたプログラム例Ⅰ

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日目

8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

0.5

4.0

設備

設計

の重

要性

0.5

4.0

設備

設計

図書

1.5

12.0

主要

な設

計テ

ーマ

0.5

4.0

基礎

的な

設計

手法

0.5

4.0

設計

情報

収集

0.5

4.0

基本

設計

事前

調査

の補

検討

資料

の作

成補

基本

設計

書の

作成

補助

設計

打合

せ出

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

2.5

20.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

1.0

8.0

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

1.5

12.0

機器

選定

の補

助1.0

8.0

実施

設計

図の

作成

補助

3.0

24.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

助0.5

4.0

積算

業務

の補

監理

現場

打合

せの

出席

1.0

8.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

「実

務の

知識

」を

利用

して

、設

備設

計の

概要

と手

順を

理解

する

。各

段階

での

意匠

・構

造設

計者

との

協議

事項

、関

連法

規と

諸官

庁協

議事

項の

説明

を受

ける

A事

務所

(竣

工済

み)

のス

ケジ

ュー

ル表

・成

果品

など

を用

いて

実施

した

業務

内容

(電

気・

空調

・衛

生)

を理

解す

る。

設備

設計

者と

の経

験談

や意

見交

換を

通し

て、

設備

設計

の重

要性

・や

りが

いを

理解

する

A事

務所

の基

本設

計書

と実

施設

計図

に基

づき

、①

図面

の見

方、

②設

備概

要を

理解

する

。さ

らに

、図

面の

色塗

りを

行う

こと

によ

り③

空調

ダク

トと

配管

のつ

なが

りを

理解

する

。ま

た意

匠お

よび

構造

設計

図を

用い

て、

設備

スペ

ース

・断

面詳

細・

梁貫

通な

ど、

設備

と他

工事

との

関わ

りを

理解

する

B事

務所

の再

計算

を行

い、

給水

設備

容量

、配

管サ

イズ

計算

、省

エネ

計算

書な

どの

基礎

を理

解す

る。

新人

研修

資料

を利

用し

て、

空調

負荷

計算

と換

気計

算の

基本

を理

解す

る。

製品

説明

会、

展示

会な

どで

設計

に関

する

情報

を収

集す

る。

B事

務所

にお

いて

、年

間エ

ネル

ギー

消費

の再

シミ

ュレ

ーシ

ョン

を行

う。

B事

務所

の現

場で

施工

状況

の視

察と

定例

会議

に出

席し

、監

理者

の役

割を

理解

する

B事

務所

(施

工中

)の

再計

算を

行い

、熱

負荷

計算

、換

気計

算、

省エ

ネ計

算書

など

の基

礎を

理解

する

B事

務所

の再

計算

を行

い、

照度

計算

(器

具選

定・

配置

検討

含む

)、

省エ

ネ計

算書

など

の基

礎を

理解

する

B事

務所

の再

計算

結果

に基

づき

、空

調機

・熱

源・

送風

機の

機器

選定

を行

う。

(再

計算

B事

務所

にお

いて

、実

施図

面を

参考

にし

なが

ら空

調ダ

クト

およ

び配

管図

を作

成す

る。

また

、空

調機

械室

詳細

図(

施工

図含

む)

の実

例を

見て

、納

まり

を理

解す

る。

内  容

クラ

イア

ント

の要

望で

ある

省エ

ネル

ギー

化と

使い

勝手

向上

など

に対

して

、空

調方

式、

熱源

方式

につ

いて

、A

事務

所な

どで

の検

討例

に基

づき

説明

を受

ける

32

Page 35: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその4 実施設計を主体としたプログラム例Ⅱ(設備設計事務所)

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

)

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日目

8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

設備

設計

の重

要性

設備

設計

図書

0.5

4.0

主要

な設

計テ

ーマ

1.5

12.0

基礎

的な

設計

手法

0.5

4.0

設計

情報

収集

0.5

4.0

基本

設計

事前

調査

の補

検討

資料

の作

成補

基本

設計

書の

作成

補助

設計

打合

せ出

席1.5

12.0

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

2.0

16.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

2.0

16.0

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

1.0

8.0

機器

選定

の補

助1.0

8.0

実施

設計

図の

作成

補助

2.0

16.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

監理

現場

打合

せの

出席

1.0

8.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

機器

類の

配置

など

を下

図と

して

作り

、業

務ビ

ルAの

平面

図(

1階

・基

準階

など

)の

作図

を行

う。

業務

ビル

Aの

計算

書に

基づ

き、

カタ

ログ

など

も見

なが

ら主

要機

器の

仕様

をリ

スト

アッ

プし

てゆ

く。

アト

リエ

事務

所と

とも

に参

加し

てい

るプ

ロポ

ーザ

ル競

技・

Gセ

ンタ

ーの

打合

せに

同席

する

。課

題を

読み

取り

、提

案書

をま

とめ

てゆ

くプ

ロセ

スを

体験

する

業務

ビル

Aの

熱負

荷計

算、

換気

計算

など

を指

導者

と作

業分

担し

なが

ら進

める

大学

の総

合実

習棟

Bに

おけ

る照

度計

算(

器具

選定

・配

置検

討含

む)

、電

気負

荷集

計の

一部

を試

みる

進行

中の

プロ

ジェ

クト

のス

ケジ

ュー

ル表

・検

討資

料・

参考

プロ

ジェ

クト

成果

品な

どを

利用

して

設備

設計

の内

容と

手順

の説

明を

受け

る。

内  容

進行

中の

プロ

ポー

ザル

競技

・Gセ

ンタ

ーで

求め

れれ

てい

るCASBEEに

つい

て、

提案

書に

表記

する

ため

の作

業を

行う

。ア

トリ

エ事

務所

打合

せの

ため

に、

モデ

ル試

算を

し最

終提

案の

ため

の資

料作

成を

行う

1.0

8.0

これ

まで

に実

施さ

れた

プロ

ジェ

クト

にお

ける

設備

設計

者の

役割

や求

めら

れる

もの

を説

明を

受け

る。

最終

日に

、そ

れま

での

作業

を振

り返

り、

総括

打合

せを

行う

基本

設計

書・

実施

設計

書の

事例

を用

いて

、設

計図

書と

して

必要

な内

容の

説明

を受

ける

業務

ビル

Aの

給水

量を

算定

し、

サン

プル

資料

を参

考に

水道

局と

の打

合せ

資料

をま

とめ

る。

熱負

荷計

算、

設計

原単

位、

設計

図作

成な

どの

補助

業務

実施

に必

要な

基礎

知識

の説

明を

受け

る。

製品

説明

会、

展示

会な

どで

設計

に関

する

情報

を収

集す

る。

高層

集合

住宅

Cの

施工

現場

へ赴

き、

クラ

イア

ント

・施

工者

との

打合

せに

同席

し監

理業

務に

つい

ての

理解

を深

める

。ま

た、

施工

の実

際を

見学

し、

設計

から

建物

完成

の過

程を

体験

する

33

Page 36: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその5 実施設計を主体としたプログラム例Ⅲ(地方・中小設設計備事務所)

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日

目8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

0.5

4.0

設備

設計

の重

要性

0.5

4.0

設備

設計

図書

0.5

4.0

主要

な設

計テ

ーマ

基礎

的な

設計

手法

0.5

4.0

設計

情報

収集

基本

設計

事前

調査

の補

助0.5

4.0

検討

資料

の作

成補

基本

設計

書の

作成

補助

1.5

12.0

設計

打合

せ出

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

3.0

24.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

1.0

8.0

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

機器

選定

の補

実施

設計

図の

作成

補助

3.0

24.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

助2.0

16.0

監理

現場

打合

せの

出席

1.0

8.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

進行

中ま

たは

完了

プロ

ジェ

クト

の検

討資

料・

成果

品な

どを

利用

して

設備

設計

の内

容と

手順

の説

明を

受け

る。

それ

らの

プロ

ジェ

クト

にお

いて

、設

備設

計者

の役

割や

求め

られ

たも

のに

つい

て説

明を

受け

る。

将来

のメ

ンテ

ナン

ス、

運用

後の

フィ

ード

バッ

クな

どを

竣工

プロ

ジェ

クト

を題

材に

説明

を受

ける

内  容

完了

した

プロ

ジェ

クト

の基

本設

計書

・実

施設

計書

を見

なが

ら、

設計

業務

の全

体像

につ

いて

の説

明を

受け

る。

社会

的関

心が

高い

・ク

ライ

アン

トの

要望

が強

いな

ど、

設計

の主

要テ

ーマ

につ

いて

、事

例に

基づ

き説

明を

受け

る。

テー

マ例

)0.5

業務

ビル

・Tビ

ルの

現地

調査

を補

助す

る。

(既

設の

上下

水道

状況

など

。)

業務

ビル

・Tビ

ルの

基本

設計

図な

どの

作成

を補

助す

る。

4.0

空調

方式

、熱

源方

式、CO2削

減、CASBEEな

リニ

ュー

アル

、設

備診

断、

エネ

ルギ

ー診

断、

コミ

ッシ

ョニ

ング

熱負

荷計

算、

設計

原単

位、

設計

図作

成な

どの

補助

業務

実施

に必

要な

基礎

知識

の説

明を

受け

る。

現場

施工

の場

へ赴

き、

クラ

イア

ント

・施

工者

との

打合

せに

同席

し監

理業

務に

つい

ての

理解

する

。ま

た、

施工

の実

際を

見学

し、

設計

から

建物

完成

の過

程を

体験

する

業務

ビル

・Tビ

ルの

熱負

荷計

算、

換気

計算

など

を試

みる

既設

計の

照度

計算

を器

具形

式・

配灯

を変

えて

計算

する

業務

ビル

・Tビ

ルの

ダク

ト平

面図

作図

を試

みる

完成

して

数年

のDビ

ルに

つい

て、

エネ

ルギ

ー消

費量

デー

タを

整理

し、

年間

エネ

ルギ

ー消

費、

CO2排

出量

ほか

の算

出資

料を

作成

する

34

Page 37: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその6 小規模物件を主体とした実施設計中心のプログラム例

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

)

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日目

8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順0.5

4.0

設備

設計

者の

役割

設備

設計

の重

要性

1.0

8.0

設備

設計

図書

主要

な設

計テ

ーマ

基礎

的な

設計

手法

1.5

12.0

設計

情報

収集

基本

設計

事前

調査

の補

検討

資料

の作

成補

基本

設計

書の

作成

補助

設計

打合

せ出

席0.5

4.0

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

3.0

24.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

0.5

4.0

機器

選定

の補

助1.5

12.0

実施

設計

図の

作成

補助

6.5

52.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

監理

現場

打合

せの

出席

性能

検証

の協

計15.0

120.0

A建物: 小規模な集合住宅の設計

 B建物:小規模で低層の業務ビルの設計

進行

中の

プロ

ジェ

クト

のス

ケジ

ュー

ル表

・検

討資

料な

どを

利用

して

設備

設計

の内

容と

手順

の説

明を

受け

る。

(A建

物・

B建

物に

共通

する

事柄

。)

建築

事務

所と

A建

物に

つい

て、

設計

内容

の説

明・

確認

など

の打

ち合

わせ

に同

席す

る。

熱負

荷計

算、

設計

主旨

、設

計図

作成

要領

など

の補

助業

務実

施に

必要

な基

礎知

識の

説明

を受

ける

。(

A建

物、

B建

物そ

れぞ

れ着

手前

に資

料集

めな

ども

含む

。)

内  容

設計

物件

の熱

負荷

計算

、換

気計

算な

どを

行い

機器

選定

条件

をま

とめ

る。

設計

物件

の給

水設

備容

量、

配管

サイ

ズ計

算な

どを

行い

、作

図の

条件

整理

をま

とめ

る。

設計

方針

や計

算条

件に

適す

る機

種の

カタ

ログ

を用

意し

、選

定を

試み

る。

平面

図、

詳細

図な

どの

作図

作業

を行

う。

将来

のメ

ンテ

ナン

ス、

運用

後の

フィ

ード

バッ

クな

どを

竣工

プロ

ジェ

クト

を題

材に

説明

を受

ける

35

Page 38: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

■設備系インターンシップ/モデルプログラムその7 設計事務所と設備工事会社で分担した例

4単

位(120時

間=

8時

間/日

×15日

区分

項目

1日目

2日目

3日目

4日目

5日目

6日目

7日目

8日

目9日

目10日

目11日

目12日

目13日

目14日

目15日

目時

日時間

共通

設備

設計

の手

順1.0

8.0

設備

設計

者の

役割

1.0

8.0

設備

設計

の重

要性

0.5

4.0

設備

設計

図書

1.0

8.0

主要

な設

計テ

ーマ

基礎

的な

設計

手法

0.5

4.0

設計

情報

収集

基本

設計

事前

調査

の補

検討

資料

の作

成補

基本

設計

書の

作成

補助

設計

打合

せ出

実施

設計

(改修含む)

計算

書作

成の

補助

(空

調)

1.0

8.0

計算

書作

成の

補助

(電

気)

計算

書作

成の

補助

(衛

生)

0.5

4.0

機器

選定

の補

助0.5

4.0

実施

設計

図の

作成

補助

  

Ⅰ.C

AD

基本

操作

0.5

4.0

  

Ⅱ.ダ

クト

作図

準備

1.5

12.0

  

Ⅲ.ダ

クト

、配

管作

図1.5

12.0

  

Ⅳ.作

図仕

上げ

1.5

12.0

  

Ⅴ.機

械室

作図

2.0

16.0

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の補

監理

現場

打合

せの

出席

2.0

16.0

性能

検証

の協

計15.0

120.0

新人

研修

資料

を利

用し

て、

空調

負荷

計算

の基

本を

理解

する

新人

研修

資料

、「

実務

の知

識」

を利

用し

て、

設備

設計

の概

要と

手順

を理

解す

る。

内  容

K市

庁舎

(施

工中

)の

基本

設計

書、

スケ

ジュ

ール

表を

用い

て実

施し

た業

務内

容を

理解

する

設備

設計

者と

の経

験談

や意

見交

換を

通し

て、

設備

設計

の重

要性

・や

りが

いを

理解

する

K市

庁舎

の基

本設

計書

と実

施設

計図

に基

づき

、①

図面

の見

方、

②設

備概

要を

理解

する

。さ

らに

、図

面の

色塗

りを

行う

こと

によ

り③

空調

ダク

トと

配管

のつ

なが

りを

理解

する

  

施工

図の

基礎

とC

AD

操作

を理

解。

ダク

ト作

図、

配管

作図

、 

 数

量拾

い演

習。

計算

結果

に基

づき

、空

調機

・熱

源・

送風

機の

機器

選定

を行

う。

(再

計算

K市

庁舎

の再

計算

を行

い、

空調

負荷

計算

と換

気計

算の

基礎

を理

解す

る。

K市

庁舎

の再

計算

を行

い、

水槽

・ポ

ンプ

容量

算定

の基

礎を

理解

する

  

梁ス

リー

ブ検

討・

作図

、天

井伏

図作

図。

現場

で施

工状

況視

察と

施工

管理

の補

助を

行う

  

ルー

ト検

討、

ダク

トサ

イズ

検討

、空

調機

配置

、縦

ダク

ト・

配管

配置

、メ

イン

ダク

ト作

  

系統

枝ダ

クト

作図

、器

具接

続、

トラ

クレ

予知

事項

検討

・作

  

機械

室作

図、

断面

図、

3D

図作

図、

トラ

クレ

予知

事項

検討

、 

 最

終確

設計事務所でのプログラム

設備施工会社でのプログラム

36

Page 39: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

2011.3.31

大学院インターンシップ設備系 WG 報告書

―付録―

報告書第1次案および第2次案に対する意見およびWGの見解

産学連携建築教育連絡会議

大学院インターンシップ設備系 WG

37

Page 40: 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調 … · 産学連携による分野別インターンシップ制度 のあり方に関する調査・研究報告書

報告書第1次案に対する各所からの意見およびWGの見解

インターンシップの意義

○ インターンシップは、業界の業務に触れ、知識経験が増し、将来の活動分野を選択する

情報を得ること、人と組織のネットワークを築くこと、である。

○ 実務の場を経験し、設計や施工分野に進みたいと思ってもらうことが第一の目的だと思

う。

○ 就職する前に、設計業務とはこういうものだということを承知してきて欲しい。その場

としてインターンシップは望ましい。

○ メニューには、講義で教育する内容が多いが、インターンシップは実際の設計図書に慣

れ親しむことに主眼を置くべきである。

→ WGとしても同様の意見です。あまり断定的に記述はしにくいのですが、考慮いたし

ます。

○ 施工管理(工事業)や建築設備診断(建築事務所登録をしている調査会社・コンサルタ

ント会社)も可能であろう。

○ 建設会社や設備工事会社の施工現場において施工管理の支援業務を行うことを学外イ

ンターンシップとして申請したところ、受理された。審査基準には設計・工事監理業務

と限定されているが、施工管理も認められるようである。

→ 実際の実務経験では「管理」も実務経験となりますが、大学院インターンシップの場

合は「監理」に限定し「管理」は適合しないというのが建前です。ただ、状況に応じ

て認められている場合があることは確認しましたので、メニュー・モデルプログラム

で考慮しました。設備診断は本文中に記載があります。

全体について

○ 4 単位分全部ではなく、合計して 4 単位分になればいいので、1週間単位等のメニュー

も必要ではないか。

○ 大学によっては、2 週間×2 回として、受け入れ先を変えている例もあるので、内容が

重複する可能性があるが、是として欲しい。

→ 指摘の通りですので、説明を追加します。

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○ 「ガイドライン」という言葉は多種多様であるインターンシップを限定的にしてしまう

可能性がある。

○ あくまでも、ガイドライン(参考プログラム)として扱うのが良い。

→ あくまで参考資料とするものであり、強制するものではありません。

○ 中小事務所や地方事務所対象のプログラム例の必要性を強く感じる。

○ モデルプランの例示を進めるのがよい。

○ プログラム例が 6 例あるが、少々外れてもいいのか。(拘束力のない)プログラム例は

有用であろう。

→ モデルプログラムの修正・追加を検討しました。

メニューに関して

○ 必須項目はない方が自由度が増してよい。

○ メニューに特記仕様(配管・ダクト・断熱仕様)や積算に関する項目を入れると幅広く

なる。

○ コストに関するメニューがあってもいい。

○ 空調・衛生・電気専業のように専門分化した会社もあるので、そうした配慮も必要であ

ろう。

○ 「到達イメージ・成果物」の欄を設け、ある程度目標を定めた方が指導しやすい。

○ 「性能保証、環境負荷低減、省エネ」などの用語を追加して欲しい。内容としては「設備

の工種が多岐にわたり広範囲であることを理解する」。

○ 共通の項目に「関連法規」を追記し、内容としては「設備関連法規の概要把握と建築基

準法、消防法、ビル管法、省エネ法など主な法規を理解する」。

○ 基本設計の基本設計書の作成補助の内容に「設備概要書、プロット図」を追記

○ 基本設計の項目に「諸官庁等との協議補助」を追記し、内容としては「インフラ事業者

所轄消防署、審査機関との協議に同行する。また、事前資料の作成補助及び打合議事録

作成を補助する」。

○ 実施設計図の作成補助の内容に「機器表、器具表、換気量計算書、CAD による図面修

正」を追記。

○ 監理の性能検証の協力の内容に「諸官庁検査(消防中間検査、消防完成検査、審査機関

完成検査など)における性能検証の協力」を追記。

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○ 共通項目で、「社会人としての心得」(会社組織・会社の歴史・社内ルール・守秘義務等)

○ 打ち合わせに参加するのはいいが、記録作成補助は無理である。

○ 納まり検討図の作成は無理である。

○ 計算をさせるのは、ほとんどの学生が少しの時間で習得するので意義は大きい。各種計

算機プログラムを使わせるのも、最近の学生は問題なく行える。ただし、初めて触れる

プログラムなどは個人によってモチベーションが異なるので良く理解して教える必要

がある。

○ 社内 CPD に参加させる。

○ 当社作品や現場の見学。

→ 必須項目の設定は行わないこととしました。いただいた意見を基にメニューを再検討

しました。

情報セキュリティーについて

○ クライアントが出席する設計あるいは現場打ち合わせへの参加は困難である。守秘義務

に関する微妙なやり取りが発生する、クライアントの事前許可が必要になるなどの理由

による。官庁工事であれば可能かもしれない。

○ クライアントや設計部外との打ち合わせ出席は、情報セキュリティの関係で難しいので

はないか。

○ 社内的には情報セキュリティーが懸念されていたが、受け入れてみて個人的に感じるの

は大学と企業の信頼関係が重要であるということである。大学でも対象学生の能力・性

格を把握し、受け入れ側でもそれに応えるべく体制を整えることが必要である。学生の

志や意欲が高ければ、受け入れ側も充実した体制を組むことになる。

→ 基本的にメニューの中の項目を取り入れるかどうかは、受け入れ先の都合で決めてい

ただくことになります。どの項目も強制ではありません。ただ、インターンシップに

行った学生にとって、打ち合わせ参加は貴重な経験になっているようです。

大学教育について

○ 現状案は新入社員教育プログラムのように見える。学生に基礎知識がないと座学で教え

る時間が長くなってしまう。実務に触れるということがインターンシップの醍醐味であ

り、大学では設計の基礎だけでなく演習も行った上で参加するという関係が望ましい。

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○ 「実際の設計作業と同等以上の作業を経験させる」というのは、インターンシップでは

「補助」レベルなので無理である。仮に期待するのなら、事前に大学の教育カリキュラ

ムで相応の教育が必要である。

○ 大学と受け入れ側で予め相談することは受け入れ側のかなりな負担になるので、ある程

度は可能であるかもしれないが、メニュー案に沿った内容であれば一任して欲しい。

→ 設備設計の教育について、大学間にかなりの格差があるのは事実です。かなりインテ

ンシブな設計演習を行っている大学から、計算法を教える程度で演習までは行ってい

ない大学まであります。したがって、大学から予め学生の能力等を受け入れ先に連絡

することが必要だろうと考えています。

一方、東京本社のような場合は複数の大学から学生を同時に受け入れるという場合が

あろうかと思います。その場合、個別プログラムを組むことは難しいと予想されます。

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報告書第2次案に対する各所からの意見およびWGの見解

○ モデルプログラムが「その1」から「その7」まであります。いずれのプログラムも1

5日間で一通り体験できるプログラムとなっています。ですが実際にはこのプログラム

通りに学生に体験してもらうことは不可能です。全国大手の総合建築事務所さんならば

常に複数の業務が稼動しているので15日間の間にスタートするもの、丁度中間段階の

もの、最終まとめを行っているもの、それぞれを数日ずつ体験してもらえば実務を一通

り体験することになります。

弊社のような設備の設計事務所の場合、丁度学生をお預かりした時に都合よく体験し

てもらえるかどうかはその時にならないと分かりません。昨年弊社がこのお話を頂いた

ときには丁度2週間くらいで設計を行う小規模な物件が予定されていたので「ちょうど

よい。」と思っていたのですが、客先のスケジュールの関係で体験してもらうことが出

来ませんでした。実際には学生さんには2週間のうちのほとんどを空調熱負荷計算に従

事してもらいました。ですから実務のほんの一部した体験してもらえなったことになり、

学生さんからしてみれば「バイトにいってきた」という感覚になってしまったかもしれ

ません。

インターンシップは「15日間連続して」ではなく「年数回にわけてTOTAL15

から20日になるように」していただければもう少し幅広く体験できるように思われま

す。

→ 合計時間数が 120 時間以上になればよいので、半日ずつにするとか、期間的に細分化

することは可能です。本文中に補足しました。

○ 資料に記載されている質疑応答で既に議論されていると思いますが、以下、気のついた

点です。参考になれば幸いです。

① 監理段階に性能検証の協力という項目がありますが、最近の傾向として、直接の設

備設計ではないのですが、省エネ診断や省エネガイドラインなどの環境コンサルの

業務も設備のセクションでは増えてきています。こうした分野に関しては、対象に

なるのか?(できれば対象にしていただきたい)このあたりの表現があっても良い

かと思いました。(ガイドラインなどは、設計の前段階、省エネ診断は、竣工後と

なり、時間軸では、表現しにくい。)

② 最近、守秘義務や設計責任を強く施主から言われるケースが増えており、意見にも

ありましたが、施主関連の会議体等への参加は、場合によってはかなり制約を受け

ると思います。

③ これも意見にありましたが、ほとんどの学生さんが、設備設計のやり方を知らない

まま、作業に入るので、実際は、半分ぐらいは、その勉強になってしまい、本来の

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設計の部分に触れる時間は少ないように感じます。インターンに来る目的にもより

ますが、基礎的な設備設計の知識は、取得している場合とそうでない場合(特に、

環境系の学生さん)で、メニューを少し変えることもあるかと思いました。

→ ①のコンサル業務は対象になると考えています。ただ、全てがコンサル業務の内容で

いいのかについてはWG内でも議論があり、現在の表現になっています。また、設計

の前段階・竣工後の対応という時間軸についても議論がありました。表現が非常に煩

雑になるので、新築の場合に準拠するという表現にしました。

②守秘義務についても述べていますが、もう少し補足しました。

③これも重要な問題です。「4.おわりに」の記述の行間をお汲み取りいただきたいと

思います。

○ WGの目的の項目で、インターンシップの目的を「設計実務を経験することにある。」

と書かれていますが、「建築」を志す人間に対して、あえて進路を「設計実務」と言う

狭い分野に限定する事が本当に良いのかと思いました。

→ 限定しているわけではありませんが、あまり深く立ち入った表現もしにくいところで

す。

○ インターンシップについて、2年ほど前から大学院の建築設備計画演習を担当している

経験から意見を述べることにいたします。受け入れ企業にとっても、どのように対応す

るかあるいはできるか判断しにくい状況が想像されますので、短期間のインターンシッ

ププログラムを効果あるものにするには、受講生が学部および大学院で履修した内容を

受け入れ企業に対してよく説明することが重要と考えます。それにより、インターンシ

ップの内容が、より適切な内容に調整されると思います。また、上記演習を担当した経

験から、受講生は建築設備の実物を見学する機会が少なかったと感じました。大学教育

では、大勢での建物見学、特に機械室などの見学は、事故などの危険性から制約が多く、

なかなか実施しにくいのではと想像しました。大学院は少人数になるので、演習やイン

ターンシップの中で、実際の設備に触れる機会を増やすと、「百聞は一見にしかず」で、

理解が深まると考えます。私は、上記演習の中に大学施設の設備見学を入れていますが、

なかなか好評です。

→ 実際に学協会等の見学会でも、設計実務の方が多数参加され活発な質疑が行われてい

ます。学生だけの見学会とはレベルが違いますので、設計情報収集という表現にして

います。

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○産学連携建築教育連絡会議<日本建築士会連合会>

佐藤東亜男((社)愛知建築士会会長、(社)日本建築士会連合会副会長、㈱田中綜合設計代表取締役)三井所清典((株)アルセッド建築研究所代表取締役所長)山中 保教((社)日本建築士会連合会専務理事)

<日本建築士事務所協会連合会>上野 浩也(日事連常任理事・教育情報委員長、㈱上野建築事務所、京都府建築士事務所協会会長)宮原 克平((株)アーバン設計代表取締役)北野 芳男((社)日本建築士事務所協会連合会常務理事)

<日本建築家協会>渡邉 眞理(法政大学教授)堀越 英嗣(芝浦工業大学教授)

<日本建設業連合会>尾﨑 勝(鹿島建設(株)常務執行役員建築設計本部長)山木 茂(大成建設(株)設計本部専任部長)今倉 章好((社)建設業連合会常務理事)

<日本建築構造技術者協会>新谷 真人(㈱オーク構造設計取締役)福島 正隆((社)日本建築構造技術者協会専務理事)

<建築設備技術者協会>牧村 功(㈱日建設計顧問)

<日本建築学会>和田 章((社)日本建築学会会長、東京工業大学名誉教授)真木 康守((社)日本建築学会専務理事・事務局長)

<全国建築系大学教育連絡協議会>安田 幸一(早稲田大学教授)岡田 章(日本大学教授)久野 覚(名古屋大学教授)倉田 直道(工学院大学教授)定行まり子(日本女子大学教授)水野 一郎(金沢工業大学教授)

<国土交通省(オブザーバー)>遠山 明(国土交通省住宅局建築指導課課長補佐)

○インターンシップ検討WG【計画系WG】

主 査:安田 幸一(東京工業大学教授)委 員:有賀 隆(早稲田大学教授)

猪里 孝司(大成建設㈱設計本部パブリシティグループグループリーダー)倉田 直道(工学院大学教授)近藤 昇(近藤総合計画事務所代表)定行まり子(日本女子大学教授)

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坂東 保則(㈱川崎設計代表取締役)村松 弘治(㈱安井建築設計事務所東京事務所設計部長)

【構造系WG】主 査:岡田 章(日本大学教授)委 員:小林 秀雄(㈱日本設計構造設計群グループ長)

高橋 克治(大成建設㈱設計本部構造分野シニア・エンジニア)

【設備系WG】主 査:久野 覚(名古屋大学教授)委 員:伊東 民雄(高砂熱学工業㈱技術本部常勤顧問)

山本 雅洋(㈱大林組 設計本部設備設計部 空調・衛生設計課長)若松 宏(㈱総合設備計画執行役員、環境設計監理部長)渡辺 健二(㈱日建設計名古屋設備設計室長)川瀬 貴晴(千葉大学教授、オブザーバー)

○全国建築系大学教育連絡協議会 運営委員会会 長:和田 章(日本建築学会会長、東京工業大学名誉教授)運営委員長:安田 幸一(東京工業大学教授)委 員:秋元 孝之(芝浦工業大学教授)

秋山 恒夫(職業能力開発総合大学校東京校教授)浅野純一郎(豊橋技術科学大学准教授)岡田 章(日本大学教授)小野 徹郎(椙山女学園大学教授)神田 順(東京大学教授)久野 覚(名古屋大学教授)倉田 直道(工学院大学教授)古瀬 敏(静岡文化芸術大学教授)小檜山雅之(慶應義塾大学准教授)定行まり子(日本女子大学教授)末廣 香織(九州大学准教授)瀬戸口 剛(北海道大学准教授)長井 達夫(東京理科大学准教授)西出 和彦(東京大学教授)平野 吉信(広島大学教授)古谷 誠章(早稲田大学教授)増井 正哉(奈良女子大学教授)水野 一郎(金沢工業大学教授)宗本 順三(岡山理科大学教授)門内 輝行(京都大学教授)山家 京子(神奈川大学教授)吉野 博(東北大学教授)