厚生労働科学研究費補助金 (成育疾患克服等次世代育成基盤...

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22G 厚生労働科学研究費補助金 (成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業) 研究課題名:「地域における周産期医療システムの充実と医療資源の適正配置 に関する研究」 研究課題番号:H21一子ども 一一般-002 研究代表者: 北里大学医学部産婦人科 教授 海野 信也 平成23 年度分担研究報告書 「地域の産科医療を守る連携システムの構築」 -地域医療情報ネットワーク構築による周産期医療再生- 研究分担者 小笠原敏浩 (岩手県立大船渡病院 副院長) 【研究要旨】 平成22 年度分担研究「地域における周産期医療システムの充実と医療資源の 適 正 配 置 に 関す る研 究 」(主 任 研 究 者 : 岡 村 州 博 ) で は 「 地 域 連携 機 能 分 担 シ ス テムの構築」(分担研究者 小笠原敏浩)としてインターネットを利用した周産 期 医 療 情報 シ ステ ムを 構 築 し 、県 内 の 医 療 機 関( 総 合 周 産 期 母 子 医 療 セ ン タ ー 、 地域周産期母子医療センター、協力病院、開業医、助産院)とのITを利用し たシームレスな妊婦情報共有システムを構築し、医療機関一 市町村で妊婦情報 共有をおこない地域の妊婦見守りシステム“いーはと一寒”を構築した。 平成23 年度は、震災・有事でのシステムの改善点・課題を整理し、ゆるぎな いシステム構築の方法について検討した。また、今回の震災に関する妊婦の行 先調査やアンケート調査をもとに震災に強い未来志向の産科医療システムのモ デルを作成した。 東日本大震災直後の緊急フォーラム(すこやかフォーラムいわて20H 一震災 後の安心安全の産み育てる理想郷いわてを目指してー)を開催し、被災地で体 験し活動した生の声を伝えるとともに、今後、必要な施策についての検討を行 った。激甚災害時に国がどのように母子を守り行動するかを今から検討してい く必要がある。 研究目的 岩手県立大船渡病院は岩手県立沿 岸 南 部 にあ り、大船 渡 市 、陸 前 高 田 市 、 住田町の2市1町を医療圈とするセ レター病院である。岩手県立大船渡病 院は岩手医療情報ネットワーク いー はと一ぶ”を利用した3市町村保健師 (大船渡市、陸前高田市、住田町)と

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  • 22 G

    厚生労働科学研究費補助金

    (成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)

    研究課題名:「地域における周産期医療システムの充実と医療資源の適正配置

    に関する研究」

    研究課題番号:H21一子ども一一般-002

    研究代表者: 北里大学医学部産婦人科 教授 海野 信也

    平成23 年度分担研究報告書

    「地域の産科医療を守る連携システムの構築」

    -地域医療情報ネットワーク構築による周産期医療再生-

    研究分担者  小笠原敏浩  (岩手県立大船渡病院  副院長)

    【研究要旨】

    平成22 年度分担研究「地域における周産期医療システムの充実と医療資源の

    適正配置に関する研究」(主任研究者:岡村州博)では「地域連携機能分担シス

    テムの構築」(分担研究者 小笠原敏浩)としてインターネットを利用した周産

    期医療情報システムを構築し、県内の医療機関(総合周産期母子医療センター、

    地域周産期母子医療センター、協力病院、開業医、助産院)とのITを利用し

    たシームレスな妊婦情報共有システムを構築し、医療機関一 市町村で妊婦情報

    共有をおこない地域の妊婦見守りシステム“いーはと一寒”を構築した。

    平成23 年度は、震災・有事でのシステムの改善点・課題を整理し、ゆるぎな

    いシステム構築の方法について検討した。また、今回の震災に関する妊婦の行

    先調査やアンケート調査をもとに震災に強い未来志向の産科医療システムのモ

    デルを作成した。

    東日本大震災直後の緊急フォーラム(すこやかフォーラムいわて20H 一震災

    後の安心安全の産み育てる理想郷いわてを目指してー)を開催し、被災地で体

    験し活動した生の声を伝えるとともに、今後、必要な施策についての検討を行

    った。激甚災害時に国がどのように母子を守り行動するかを今から検討してい

    く必要がある。

    A 研究目的

    岩手県立大船渡病院は岩手県立沿

    岸南部にあり、大船渡市、陸前高田市、

    住田町の2市1町を医療圈とするセ

    レター病院である。岩手県立大船渡病

    院は岩手医療情報ネットワーク いー

    はと一ぶ”を利用した3市町村保健師

    (大船渡市、陸前高田市、住田町)と

  • 言¬→ 心4

    ――・

    ・一-

    ――

    ―-

    ―・一

    一-

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    11一膝と ーぷ

    システム

    周産朋サ ーパ ーモJ

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    ご 二二 二 ニ ニ ゴ……;

    図1いーはと一石システム概要

    の地域連携ネットワークシステムを

    構築しており、全国に先駆けて岩手医

    療情報ネットワーク いーはと一寒”

    平成23 年3月 付 日午後14 時46 分

    にこの地域を襲った東日本大震災で

    は高台にある岩手県立大船渡病院は

    何とか病院機能を残したが、未曽有の

    大津波で多くの尊い命が奪われた。低

    い土地にある民家、医療施設、役所、

    保健福祉施設等の建物も流され、そし

    て、地域連携ネットワークシステムに

    大きなダメージを残した。この大震災

    を振り返り、震災に強い情報ネットワ

    ークについて考察する。

    また、東日本大震災直後の緊急フォ

    ーラム(すこやかフォーラムいわて

    2011- 震災後の安心安全の産み育て

    ●ヨ ゴ子健康手帳]

    牛し1[ 斗 曾

    を利用した妊婦見守りシステムを推

    進してきた(図1)。

    る理想郷いわてを目指してー)を開催

    し震災後の対応を振り返った。

    B 研究方法

    東日本大震災直後の県立大船渡病

    院の病院機能と当院通院妊婦の動向

    を調査した。具体的には震災後を1ヶ

    月間(平成23年3月11日から4月

    10日)の当院での分娩・緊急搬送症

    例・他施設受診妊婦の動向を調査し、

    診療情報の共有状況も検討した。

    また、平成23 年11 月6日(日)、「す

    こやかフォーラムいわて2011 」を岩手

    県盛岡市のリリオイペントホールで

    22 フ

  • 22 8

    開き、医療関係者、行政、市民ら約80

    人が参加した。フォーラムは基調講演、

    調査報告(東日本大震災直後の妊婦動

    向調査報告からの提言)、パネルディ

    スカッションを岩手県沿岸被災地で

    C 研究結果

    東日本大震災での妊婦の動向調

    ↓)通信系を除き基本的な病院機能は

    保たれていた

    2)震災後↓か月の分娩数(3月1 1

    日~4月 TT日)は32 例(自然分娩28

    例 促進分娩 ↓例 帝王切開 3

    例 )であった。

    3)T か月間(平成23年3月 TT日

    に燐jl=

    3/13

    3/13

    3/15

    3/15

    3/16

    3/17

    3/18

    3/21

    週散

    (搬送時)

    36過6日  双胎

    診 断

    31週4B  切迫早産

    ZO 週6日  頚管無力症

    41 週OB  予定日 趨過

    39週6a  児頭骨盤不均衡

    40 週O 日  微弱 陣痛

    37週1日  反復帝∃E切開

    40 週IB  微弱陣痛

    活動している医師、助産師、保健師、

    被災地で双子(双胎)を出産した母親

    らが白身の経験、困ったこと、必要な

    支援などについてそれぞれの立場で

    発表した。

    ~平成23年4月 TO日)の総搬送数

    は↓48人でヘリコプター搬送が23 例

    であった

    4)妊婦緊急搬送症例はヘリコプター

    搬送2例、救急車搬送6例の8例であ

    った(双胎↓例、切迫早産↓例、子宮

    頸管無力症↓例、微弱陣痛↓例、胎児

    機能不全↓例、帝王切開予定2例、分

    娩予定日超過↓例)

    5)緊急搬送した8例中3例が更に他

    病院へ移送されていた。

    紹介先 搬送方法

    盛岡赤十字病院   へ11コフター

    盛岡赤十字病院

    県立中部病院

    県 立中部病 院

    県立中部病院

    県 立中部病 院

    県立中部病院

    県立中部病院

    救急車

    救急車

    救急軍

    救急車

    救急軍

    へ11コフ タ ー

    救急車

    岫酉

    県立中央漓院搬送

    3/15 帝王切開

    入院4/18 経腫分娩

    岩手医科大学転送

    4/4 帝王切開

    県立中央鴟院搬送

    3/17 促進分娩

    3/17 帝王切開

    3/17 吸引分娩

    3/ZZ 帝王切開

    3/21 自然分娩

  • 6)震災直後の救急搬送8人以外に他

    院受診した妊婦は32 人でうち紹介状

    を作成した妊婦は↓7人(53. ↓%)で

    ↓5人は紹介状なしで他院を受診して

    県立大船液病院Q妊婦の動向

    いた。

    7)津波で5人の妊婦が亡くなってい

    た。

    22 9

    ⊃  紹介状芻S,lソ   Z7Å

    H 東日本大震災直後の緊急フォー

    ラム(すこやかフォーラムい わて2011

    -震災後の安心安全の産み育てる理

    想郷いわてを目指してー)

    平成23 年 H 月6日(日)、「すこや

    かフォーラムいわて20H 」を岩手県盛

    岡市のリリオイペントホールで開き、

    医療関係者、行政、市民ら約80 人が

    参加した。フォーラムは基調講演、調

    査報告(東日本大震災直後の妊婦動向

    調査報告からの提言)、パネルディス

    カッションを岩手県沿岸被災地で活

    動している医師、助産師、保健師、被

    災地で双子(双胎)を出産した母親ら

    が自身の経験、困ったこと、必要な支

    援などについてそれぞれの立場で発

    表した。

    パネルディスカッションでは、被災

    地の医師・助産師・保健師・妊婦・行

    政がそれぞれの立場で被災地支援の

    あり方について述べた。

    被災地の医師の立場として、岩手県

    立大船渡病院小笠原敏浩副院長は「岩

    手県周産期医療情報システム“いーは

    と一寒”」での市町村保健師と医療機

    関の助産師が震災前から密な連携で

    妊婦情報共有する「地域妊婦妊婦見守

    りシステム」を紹介し、更に東日本大

    震災大津波で市役所機能・住民情報も

    すべて失った陸前高田市の妊婦情報

    が盛岡市にあった いーはと一寒”の

    サーバーに残っていたため、その妊婦

    情報を提供し陸前高田市の妊婦の保

    健指導等に役立ったことも紹介した。

    被災地助産師の立場として岩手県

    立宮古病院佐々木美智穂助産師は震

    災後退院時EPDS 高得点者割合が増加

    し、退院後の環境を考慮したきめ細々

    かな退院指導が必要だと述べた。また、

  • 23 0

    宮古地域の小中高校で 「いのちの授

    業」についてお触れ、被災を受けた生

    徒たち感情表出が十分に行えていな

    いことや「生」へのネガティブな反応

    がみられたことなども述べた。

    被災地保健師として活動しか宮古

    市健康課副主幹の小野寺由美子保健

    師は、被災地区では妊婦・乳幼児に会

    えず、支援の必要なケースへの早期介

    入が難しい状況だったが、郵送による

    母子アンケートにより把握・支援を展

    開したことや通常業務の再開はマン

    パワー不足と継続する被災対応業務

    調整の難しさが課題だが、関係機関々

    地域との連携をより大切に一歩ずつ

    着実に活動していきたいとその意気

    込みを述べた。

    被災地妊婦の立場として、被災地で

    東日本大震災から2ヵ月後の5月↓7

    副こ双胎(双胎)を出産した村上香(大

    船渡市在住)さんは、震災直後に「病

    院を受診してもいいのか?」「出産の

    兆候があった時にはどうしたらいい

    のか?」「病院で出産できるのか?」

    「心配なことがあってもどこに相談

    すればいいのか?」「自家用車が無い

    場合はどうやって病院に行けばいい

    のか?」「交通手段に困った場合はど

    うしたらいいのか?」「粉ミルクやオ

    ムツの支援物資はどこに行けばもら

    えるのか?」など、多くの大きな不安

    を抱えて過ごし、出産を迎えた。電話

    が通じないからこそ何らかの方法で

    妊婦や子育てをしている母へ情報を

    発信すべきだと訴えた。

    行政の立場として厚生労働省母子

    保健課の泉陽子課長は、震災時にどの

    ような対応をおこなったかを記録し

    て検証していくことの重要性を述べ、

    被災地での活動の経験を全国に発信

    して欲しいと述べた。そのうえで、市

    町村から県への情報取集の仕組みが

    なかったことが対応の遅れと指摘し、

    今後は情報収集の仕組みを作り上げ

    るべきだと述べた。

    調査報告(東日本大震災直後の妊婦

    動向調査報告からの提言)で、主任研

    究者である北里大学医学部産婦人科

    海野信也教授は、日本産婦人科学会の

    被災地支援について、物資の輸送路が

    確保できず支援物資を迅速輸送する

    ことができなかった問題点を指摘し、

    震災時の母子支援を日ごろから準備

    する必要があることを強調した。

    また、分担研究者の岩手県立大船渡

    病院小笠原敏浩副院長は、被災地妊婦

    の動向調査を報告し、電話・携帯電話

    など通信系がダウンしたため、「病院

    で診察や健診が受けることができる

    のか」や「病院で出産できるのか」な

    どの基本的な情報が得られず、妊婦に

    大きな不安となっていることを指摘

    し、震災時における情報発信の重要性

    を述べた。

    基調講演は岩手医科大学の小川彰

    学長が「いわて被災地域過疎地新地域

    医療モデルの確立」と題して講演した。

    その中でも岩手県と岩手県産婦人科

    医会で推進している「岩手県周産期医

    療情報システム“いーはと一寒”」が

    震災で力を発揮したことを紹介した。

  • D。考察

    東日本大震災直後の遠隔搬送

    震災直後は、1次災害・2次災害患

    者に備える患者を内陸へ搬送し空床

    を増やす方針であり、1か月間(平成

    23 年3月 付 日~平成23 年4月↓O日)

    の総搬送数は↓48人でヘリコプター搬

    送が23 人であった。全国からいち早

    く集まった災害派遣医療チーム

    (DMAT)と搬送コーディネートチーム

    が効率よく遠隔搬送をおこなった。通

    信系がダメージを受けていたため、外

    部との通信は病院にある衛星電話↓本

    のみで、周産期部門(産婦人科・小児

    科)の搬送先コーディネートも病院の

    搬送コーディネートチームとDMAT に

    依存することになった。このため、従

    来の順調に稼働していた周産期搬送

    システム“いーはと一寒”はこの間、

    全く機能できなかった。

    ハイリスク分娩やハイリスク新生

    児の出生が予想される場合、緊急性の

    低い帝王切開が必要な場合は、積極的

    に搬送する方針とした結果、震災直後

    (平成23 年3月↓3日~平成23 年3

    月2↓日)に緊急搬送した症例はヘリ

    コプター搬送2例、救急車搬送6例の

    8例であった(双胎↓例、切迫早産↓

    例、子宮頸管無力症↓例、微弱陣痛↓

    例、胎児機能不全↓例、帝王切開予定

    2例、分娩予定日超過↓例)。

    緊急搬送した8例中3例が他病院へ

    再搬送された。通信系がダウンしてい

    たため、搬送先のコーディネートに産

    婦人科医師が関われなかったこと、従

    来の周産期システムが稼働しないた

    め混乱が生じた結果と推定される。

    大震 災時 に他施設 を受診す る妊婦 の

    問題点

    通信系 が大きくダメージを受 けて

    い る状況 では、病院の診療状況もわか

    らない ため妊婦 の不安 は大きぐ 県立

    病 院では妊婦健診 が受 けられるだろ

    うか ?”“内陸に避難 してい た方 がよ

    い だろ うか ?”と考え、紹介状を持た

    ず に内陸の病 院を受診 した妊婦 が相

    当数存 在した。震災前に大船渡病院を

    受診 してい た妊婦 の うち、震災後↓か

    月 間に他院を受診 した妊婦 は32 人で、

    そ の うち紹介 状を持 参した妊婦 は ↓7

    人(53. ↓%)であ り、↓5 人は紹介状な

    しで他院を受診 してい た。紹介状を持

    たず に受診 した場合 、妊婦健診の経過、

    検査結果 を確認す る方 法として、他県

    では母 子健康手帳 だけしかない が、岩

    手県 では、妊婦 見守りシステ ム“い ー

    はと一寒”の情報も参照することがで

    きた。紹介状を持たずに受 診した妊婦

    の中には母 子健康手帳 を津波 で流さ

    れた妊婦 もお り、妊婦見守りシステム

    “い ーはと一寒”のよ うなシステムは、

    災害時 に重 要な情報 ツール となる可

    能性 が示 された。

    大きな被害に見舞われた陸前高田市

    ど いーはと一寒”

    陸前高田市は大地震発生から約40

    分で街が津波になめ尽くされ、市役所

    の機能もすべて失った。市役所にある

    2 3 1

  • 23 2

    住民情報や妊婦情報もすべて一瞬で

    失われた。県立大船渡病院の助産師・

    医療クラーク・陸前高田市の保健師が

    協力して岩手県周産期医療情報シス

    テム“いーはと一寒”に入力してきた

    妊婦情報のデータは盛岡市にあるサ

    ーバーに残されていた。通信が回復し

    た後、県立大船渡病院でこのデータを

    プリントアウトし、陸前高田市に提供

    した。これにより陸前高田市は大津波

    で失われた妊婦情報の一部を回復し、

    妊婦の安否確認・避難状況の把握や保

    健指導に活用することが出来た。県立

    大船渡病院を中心となり、助産師・保

    健師が連携して妊婦情報を妊婦見守

    りシステム“いーはと一寒”に継続的

    に入力していたこと、情報サーバーが

    震災地外(盛岡市)においてあったこ

    と、想定外の大規模災害時に大きな役

    割を果たす結果となった。陸前高田市

    のこの事例により、妊婦見守りシステ

    ム“いーはと一寒”が災害に強いシス

    テムであることが実証されたと考え

    られる。

    母子健康手帳の交付業務の代行と再

    発行一陸前高田市は保健師を失っており、

    保健センター機能も失われていた。県

    立大船渡病院では保健師の業務を軽

    減するために母子手帳の発行代行業

    務を請け負った。津波で母子手帳を流

    された妊婦に母子健康手帳を再交付

    した。妊婦健診通院中の妊婦が↓3人、

    出産した子供の分か↓7人であった。

    その後、賺前高田市では、“いーはと

    ーぶ”を利用して、“いーはと一寒”

    に入力してあったデータをもとに母

    子健康手帳の再発行をおこなってい

    る。

    東日本大震災直後の緊急フォーラム

    今回開催したフォーラムは被災地

    で開催され、実際に体験した方々の生

    の声を伝えることができたことの意

    義は非常に大きいと考えられた。今後

    も、今回の大災害を経験した産婦人科

    医師・助産師・保健師は、災害時に母

    子を守るために必要な支援や行動に

    ついて、全国に発信し続けテイク必要

    がある。

    E。おわりに

    今回の大震災を経験して教訓とな

    ったことは、災害時にも従来の周産期

    搬送システムを運用できる体制が重

    要であり、そのためには大災害に強い

    通信系の確保、特に周産期情報システ

    ムの確立が重要である。また、災害時

    には岩手県周産期医療情報システム

    “いーはと一寒”のサーバーにある妊

    婦情報が有用であったことがあきら

    かになっており、今後七大災害時にも

    より有効に機能する、災害に強いシス

    テムに改良していく必要があると考

    えられた。。

  • 平 成23 年

    6月

    11

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