いなみ環境会議ニュースレター 号 月発行€¦ ·...

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いなみ環境会議ニュースレター 62014.12月発行 (稲美町環境基本計画推進委員会) いなみ環境会議は、第2次稲美町環境基本計画(20123月策定)に基づき、稲美町生活環 境課と連携しながら住民の参画と協働のもとにそれぞれのプロジェクトを推進しています。 第6期委員会(2014.42016.3)の各プロジェクト ①省エネ・低炭素プロジェクト ②食の“池”産地消・エネルギーの地産地消プロジェクト ③生物多様性保全プロジェクト ④住みやすい生活環境の実現プロジェクト ⑤環境学習プロジェクト 2014 稲美町環境講演会開催 省エネ・低炭素プロジェクト 生ごみ堆肥化実践者による情報交換会 ごみ減量推進・啓発活動グループでは、H26111日(土)いきがい 創造センター2Fホールにて“生ごみ堆肥化実践者による情報交換会”を 開催しました。 生ごみの堆肥化には様々な方法がありますが、今回はダンボールコンポス ト、密閉式容器(EMバケツ)方式、釣鐘型コンポストなどに取り組まれ ている方々に参加いただきました。 当日は長年生ごみの堆肥化に熱心に取り組んでいる町内の花房弘明氏から “生ごみ堆肥化の意味”について解説をいただき、続いてダンボールコン ポスト、そしてEMぼかしを使った密閉式容器のポイント解説の後、3グループに分かれて情報交換会を行 いました。 参加者からは日頃の取り組みの中で苦労している事、独自に工夫しているアイデア、継 続して行く上での課題、できた堆肥の受け入れ先を確保できたらさらにこの取り組みが すすむのではないかなど活発な意見が出されました。 生ごみを“ごみ”にしない環境に配慮した循環型生活を再認識していただく良い機会と なりました。(田中) 261018日(土)、恒例の環境講演会を町役場4Fコミュニティホー ルにて開催しました。 地域自治会の環境委員の皆様方や、ため池環境に詳しい方々のご参加を頂 き、オープンセレモニーでは昨年に引き続き、緑のカーテンコンテストの表 彰(町長賞他各賞)を行いました。 引き続いて姫路市立手柄山温室植物園副園長の松本修二先生をお招きして、 「ため池の環境とその保全」と題し、17年間に及ぶ調査結果と豊富な知識を 基に、稲美町のため池に生息する絶滅希少種の動植物の紹介をはじめ、県内 外各地の現状をスライド構成にて、他地域と比較しながら生育状況と周辺環境ついてお話を頂きました。 特に、全国的にも珍しい“アサザ”の生息とその特異な生態環境には、いかに稲美町の自然環境が素晴らし いものであるかをご理解いただけたと思います。 また、興味を引いたお話として、生態系を乱す外来の生き物 が、我が物顔で生息し、希少植物を主食に食べあさる悪循環が 起こっている事です。 いなみ環境会議では今後も“自然環境との調和”にあふれた稲 美町を後世に引き継ぐべく、環境基本計画に基づきながら活動 を推進して参りたいと認識を新たに致しました。(塚本)

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Page 1: いなみ環境会議ニュースレター 号 月発行€¦ · 生ごみ堆肥化実践者による情報交換会 ごみ減量推進・啓発活動グループでは、H26年11月1日(土)いきがい

いなみ環境会議ニュースレター 第6号 2014.12月発行

(稲美町環境基本計画推進委員会)

いなみ環境会議は、第2次稲美町環境基本計画(2012年3月策定)に基づき、稲美町生活環

境課と連携しながら住民の参画と協働のもとにそれぞれのプロジェクトを推進しています。

第6期委員会(2014.4~2016.3)の各プロジェクト ①省エネ・低炭素プロジェクト

②食の“池”産地消・エネルギーの地産地消プロジェクト

③生物多様性保全プロジェクト

④住みやすい生活環境の実現プロジェクト

⑤環境学習プロジェクト

2014 稲美町環境講演会開催

省エネ・低炭素プロジェクト

生ごみ堆肥化実践者による情報交換会

ごみ減量推進・啓発活動グループでは、H26年11月1日(土)いきがい

創造センター2Fホールにて“生ごみ堆肥化実践者による情報交換会”を

開催しました。

生ごみの堆肥化には様々な方法がありますが、今回はダンボールコンポス

ト、密閉式容器(EMバケツ)方式、釣鐘型コンポストなどに取り組まれ

ている方々に参加いただきました。

当日は長年生ごみの堆肥化に熱心に取り組んでいる町内の花房弘明氏から

“生ごみ堆肥化の意味”について解説をいただき、続いてダンボールコン

ポスト、そしてEMぼかしを使った密閉式容器のポイント解説の後、3グループに分かれて情報交換会を行

いました。

参加者からは日頃の取り組みの中で苦労している事、独自に工夫しているアイデア、継

続して行く上での課題、できた堆肥の受け入れ先を確保できたらさらにこの取り組みが

すすむのではないかなど活発な意見が出されました。

生ごみを“ごみ”にしない環境に配慮した循環型生活を再認識していただく良い機会と

なりました。(田中)

H26年10月18日(土)、恒例の環境講演会を町役場4Fコミュニティホー

ルにて開催しました。

地域自治会の環境委員の皆様方や、ため池環境に詳しい方々のご参加を頂

き、オープンセレモニーでは昨年に引き続き、緑のカーテンコンテストの表

彰(町長賞他各賞)を行いました。

引き続いて姫路市立手柄山温室植物園副園長の松本修二先生をお招きして、

「ため池の環境とその保全」と題し、17年間に及ぶ調査結果と豊富な知識を

基に、稲美町のため池に生息する絶滅希少種の動植物の紹介をはじめ、県内

外各地の現状をスライド構成にて、他地域と比較しながら生育状況と周辺環境ついてお話を頂きました。

特に、全国的にも珍しい“アサザ”の生息とその特異な生態環境には、いかに稲美町の自然環境が素晴らし

いものであるかをご理解いただけたと思います。

また、興味を引いたお話として、生態系を乱す外来の生き物

が、我が物顔で生息し、希少植物を主食に食べあさる悪循環が

起こっている事です。

いなみ環境会議では今後も“自然環境との調和”にあふれた稲

美町を後世に引き継ぐべく、環境基本計画に基づきながら活動

を推進して参りたいと認識を新たに致しました。(塚本)

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いなみ環境会議ニュースレター Page 2

ため池の水系調査(加古支線)

親子で米粉パン作り教室

食の“池”産地消・エネルギーの地産地消プロジェクト

生物多様性保全プロジェクト

H26年10月19日(日)、地産地消プロジェクトでは、稲美町内の農産

物加工品グループ“いなみマイマイ工房”にて、8組の親子さん対象に

「米粉を使ったパン作り教室」を開催しました。

稲美町の米粉を使って米粉パンを製造している“マイマイ工房”の皆さ

んから手ほどきを受けながら、アンパンマンパン、カメパン、たこパ

ン、ロールパンを作りました。

簡単そうに見える成形も、先生の作った見本通りにはなかなかうまくい

かず、みんな真剣そのもの。そ

のかいもあって、世界で一つだ

けのとっても個性的な(?!)パンが焼きあがり

ました。

パン生地の発酵を待つ間に、マイマイ工房代表の

吉岡敏子さんから地産地消のこだわりのパン作りの話を聞いた

り、いなみ環境会議のメンバーから、「普段食べている食べ物は

どれだけ国産かな?」の目からウロコの話も聞きました。

焼き立てのパンの香りの中で地元の食材の大切さを学んだひと時

でした。(佐藤)

H26年10月14日(火)、加古大池管理棟に集合し、東播用水の流

れに沿って、池の入水部と余水吐(うてみ)、農業用水取水部を調査

しました。

練部屋分水場(手中池の北50m)は、1891年に完成(淡河川より

取水したもの)。いなみの台地に分水するため、中央吐出部から森

安・加古・天満・印南の4カ所に流れる円筒分流式となっています。

1992年には東播用水路が完成し、用水は篠山市の川代ダム、三田市

の大川瀬ダムを通って三木市の呑吐ダムからポンプアップされ、練部

屋分水場で450万t/年が送水されています。

東播用水の加古支線は相生池→辰巳池→野畑池→野池→青野池(竹谷

池・野村池)→加古大溝→加古大池に流れています。

流れに沿って歩きながら、ため池の水生植物や土堤防周辺の草花等を

観察しました。

加古大池(貯水量130万t、水深2.65m)は兵庫県最大のため池で、

1660年頃に開発され、S63年~H12年の13年間の工事を経て加古

地域の水田に配水されるようになりました。水質の美しい池でした

が、最近は汚れ(にごり)が気になる池になっています。

生物多様性保全プロジェクト員で、稲美町のため池環境とその保全を

守っていくために何が出来るか、調査を続けます。

今後は印南、天満、森安の各支線を順次調査する予定です。(吉田)

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“(株)サラダコスモ生産センター”視察

いなみ環境会議ニュースレター Page 3

生物多様性保全プロジェクト

H26年11月11日(火)、水質改善グループのメンバーで三木市の

(株)サラダコスモ生産センターを視察しました。

神戸市、神出山の北、三木市小林にある工場は、周囲の工場も静かで外見

からは食品工場には見えない程きれいな工場でした。

サラダコスモは岐阜県中津川市に本社工場があり、駒ケ根(長野)、宇都

宮(栃木)、三木に工場があります。テレビでも紹介されていたように

日本で初めて無添加、無漂白でもやしを生産した会社です。おかげで“無

漂白もやし”は今や当たり前になりました。

三木工場では「緑豆もやし」のみ生産しています。説明を受けた後、工場

を見学しました。50~60人の従業員が365日、24時間交代で働いています。工場内は、発芽室以外はひ

と目で見渡せるほど狭いところでした。完全に密封された中できれいに洗浄されコンベアで運ばれて袋詰め

されていきます。大きなコンテナには発芽したもやしがもりもりに入っています。1つのコンテナで約

5000袋、1日に15万~20万袋が生産され関西、中国、四国で販売されます。種子は薄い塩素で殺菌され

た後、お湯に浸けられ発芽し、7日から10日で出荷されます。

工場では大量の水が使われます。水は工場内の井戸から汲み上げ、使

用後は浄化槽で浄化し、水質の目安のなるCOD,BODは20ppm

以下にして河川に流しているそうです。

三木市に工場が出来て10年になるとのことですが、数年前までは腐

敗したもやしを外に置いていた為、周辺から悪臭の苦情がありまし

た。しかし今は吉川町の自家農園で、“もやしごみ”にウッドチップ

を混ぜ発酵させて、堆肥に変えているとのこと。工場の内外ともに臭

いはありませんでした。手を消毒しないとドアの開かないトイレまで

ある大変清潔で管理された工場でした。(横山)

H26年10月18日(土)環境講演会において『緑のカーテンコンテスト』の表彰式を行いました。今年は

空梅雨、夏には雨が多くて日照不足、その上8月の台風と「緑のカーテン」作りには色々な困難が続きま

した。「今年はうまくいかなかった」「途中で諦めました」そんな声をよく聞きました。悪条件の中、コ

ンテストに参加頂いた作品を書類審査した上、現地視察を行い町長賞1点、優秀賞5点、を選出しました。

町長賞 加古保育園

優秀賞 兵庫南農業協同組合 母里支店

優秀賞 石橋 義昭さん

優秀賞 梶山 佐智子さん

優秀賞 菅原 博春さん

優秀賞 大村 伸子さん

加古保育園の、みごとな“ふうせんかずら”のカーテンは審査委員

全員一致で町長賞に決定しました。

“るこう朝顔”など珍しいカーテンもありました。

来年度もコンテストを実施する予定ですので、皆さんチャレンジ

して下さい。(横山)

第2回緑のカーテンコンテスト

住みやすい生活環境の実現プロジェクト

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いなみ環境会議ニュースレター Page 4

発行/平成26年12月 いなみ環境会議(稲美町環境基本計画推進委員会)・稲美町生活環境課 電話 079-492-9140 Fax 079-492-7792 ご意見・ご感想をお寄せ下さい。Email [email protected]

第4回天満大池アサザまつりに参加

H26年10月5日(日)、いなみ環境会議メンバーが天満大池周辺で開催された

「天満大池アサザまつり」に参加、協力した。

アサザは準絶滅危惧種。会場の指導員の方から「今年は淡路の池には咲かなかっ

た、兵庫県ではここだけになった」という話を聞いた。

当日は講演「天満大池と喜瀬川の治水」があり、その

後、喜瀬川からの流入口周辺で子ども達の魚のつかみ

捕りがあり、30~70㎝ほどのコイが捕れていた。

また会場では天満大池に住む魚や亀、町内に生えている水草が陳列されていた。

3年前に消えてしまった六軒屋池のオニバスが展示されていて嬉しかった。茨池

に今年は生えていないと言われていたガガブタも展示されていた。

会場内ではポン菓子、焼きそば、たこ焼きなどが振る舞われ、たくさんの人達で

にぎわった。私達いなみ環境会議は会場周辺のゴミ拾いをした。(大仁)

善循環の輪“兵庫の集いin稲美”で 「いなみ環境会議」の活動を紹介

小型家電回収リサイクルボックスを設置しています

生活環境課からのお知らせ

H26年11月8日(土)コミュニティセンターホールにて、EMの開発者である比嘉照夫琉球大学名誉教授

を迎え講演会が開催され、参加約180人とホール一杯の盛況であっ

た。

比嘉教授の講演の後、地元の活用事例発表として「いなみ環境会議活

動の紹介」他有機農業への取組み2件を報告。いなみ環境会議の活動

紹介は、①稲美町の環境への取組みと、推進母体である「いなみ環境

会議」の活動紹介 ②ごみの発生量推移/削減目標、生ごみを削減ター

ゲットとした経緯 ③削減手法として堆肥化の為の主要コンポストの

種類・選び方・特徴等の紹介を行なった。

その後今回は、比嘉教授が来られておることもあり、ぼかし活用会の

活動を中心に報告。生ごみ堆肥の出口として、EMの野菜作りへの活

用方法・工夫・効果等の事例報告を行なった。 (本川)

携帯電話やデジタルカメラなどの小型家電には、レアメタルや金・銅といった重要な金属が使われていますが、そのほとんどが資源として再利用されずに、大半は埋め立て処分されています。 町では、家庭で不要になった小型家電を無料回収し、リサイクルする事業をおこなっています。ごみの減量、資源の有効活用のため、皆さまのご協力をお願いします。 回収にご協力いただいた方には、ささやかなエコグッズをプレゼントしています。 回収対象品目 携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、据え置き型ゲーム機、携帯型ゲーム機で、35㎝×20㎝の投入口に入るものが対象です。 回収場所 稲美町役場本館1階 生活環境課前 (平日8:30~17:15)

いなみ環境会議トピックス