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2018228各種サーベイから見る国債市場コンセンサスと 日銀政策調整が与える影響の考察 資料③

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Page 1: 各種サーベイから見る国債市場コンセンサスと 日銀 …経済の加速はコモディティ市場にも波及。ブレント原油価格は1月に3年ぶりに70ドル台を回復

2018年2月28日

各種サーベイから見る国債市場コンセンサスと

日銀政策調整が与える影響の考察

資料③

Page 2: 各種サーベイから見る国債市場コンセンサスと 日銀 …経済の加速はコモディティ市場にも波及。ブレント原油価格は1月に3年ぶりに70ドル台を回復

本資料は、当社が信頼できると判断した情報源から取得した情報に基づいて作成いたしておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料の内容につきましては、貴社のご判断に基づき、ご活用いただきますようお願いいたします。なお、本資料の内容に関する一切の権利につきましては当社に帰属し、本資料の全部又は一部を当社の承諾なしに公表又は第三者に伝達することはできませんので、貴社限りとしてご活用ください。

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目次

グローバル経済の加速と金融正常化

海外金利の上昇と円債市場への影響

結局、一番怖いのは国内発の金利上昇

企業サイドから見る金融緩和の強まり

デフレ脱却シナリオはまだ少数派だが・・・

国内投資家も日銀の「ファイン・チューニング」を意識

YCC下での投資家動向

長期金利誘導目標を変更した際の債券市場への影響

マイナス金利を解除した際の債券市場への影響

グローバル経済の成長ステージ変化の可能性・・・?

日本経済がインフレ2%到達した際の円債市場は・・・?

金融正常化局面でのタームプレミアムの変動

財政プレミアムの織り込み方

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本資料は、当社が信頼できると判断した情報源から取得した情報に基づいて作成いたしておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料の内容につきましては、貴社のご判断に基づき、ご活用いただきますようお願いいたします。なお、本資料の内容に関する一切の権利につきましては当社に帰属し、本資料の全部又は一部を当社の承諾なしに公表又は第三者に伝達することはできませんので、貴社限りとしてご活用ください。

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グローバル経済の加速と金融正常化

IMF世界経済見通し

(出所) IMF (出所)ニューヨーク連銀

ブレント原油価格の変動要因

2018年のマーケットの主要テーマは、グローバル経済の加速と金融正常化。市場では、株高・金利上昇を見込む投資家が大半

IMFは1月の世界経済見通しで、2018・2019年の世界成長率予想を+0.2%ptずつ引き上げ。税制改革の恩恵を受ける米国など、先進国中心に見通しが上方修正された

株式市場はここもと調整局面となっているが、上昇トレンドは続いているとの見方が多い。これまでの株高は、業績予想の上方修正がメインドライバー

経済の加速はコモディティ市場にも波及。ブレント原油価格は1月に3年ぶりに70ドル台を回復

3.0

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1月

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16年

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4月

17年

7月

17年

10月

18年

1月

2015 2016 2017

2018 2019

(前年比, %)

-120%

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0%

20%

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需要要因

供給要因

ブレント原油価格

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本資料は、当社が信頼できると判断した情報源から取得した情報に基づいて作成いたしておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料の内容につきましては、貴社のご判断に基づき、ご活用いただきますようお願いいたします。なお、本資料の内容に関する一切の権利につきましては当社に帰属し、本資料の全部又は一部を当社の承諾なしに公表又は第三者に伝達することはできませんので、貴社限りとしてご活用ください。

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1月17

年4月

17年

7月17

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1月

株価動向債券需給海外金利為替動向短期金利/金融政策物価動向景気動向計金利低下

金利上昇

3

海外金利の上昇と円債市場への影響

米10年金利(名目金利・インフレ期待)

(出所) Bloomberg (出所)QUICK月次調査<債券>

債券市場参加者の見る債券価格変動要因

米10年債利回りは、約4年ぶりとなる2.9%台へと上昇。需給ギャップのタイト化やインフレ期待の上昇を受け、FRB・ECBの金融正常化が進むとの見方が強まる

海外金利の上昇は、債券市場参加者にも国内金利上昇圧力として認識されている。ただ、日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)が効果を発揮、国内金利は2016年10月以降のレンジでの推移が継続

1月9日の国債買入れオペ減額(10年超)をきっかけに、あらためて日銀の政策調整への注目が集まり、円高・金利上昇が進行。ただ、その後のオペ増額(1/31 : 3-5年、2/2 : 5-10年)や指値オペ発動によって、国内金利はYCC導入後のレンジ内での推移に留まっている

YCC導入

1.1

1.3

1.5

1.7

1.9

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13 14 15 16 17 18

(%)(%)米10年金利(左軸)

米10年BEI (右軸)

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結局、一番怖いのは国内発の金利上昇

債券価格の変動要因(国内景気・物価動向)

(出所)Bloomberg

金融引締めのタイミング予想分布

(出所)QUICK月次調査<債券>

日銀のYCCの運営方針が変更されない間は、国内金利は安定推移するだろう、というのが市場コンセンサス。金利見通しを考えるうえでは、日銀が金融政策の変更を行うかどうかが 大の焦点

現時点で「物価安定の目標」インフレ2%の達成には距離があり、日銀自身も「きわめて緩和的な金融環境が維持されると予想される」と展望

ただ、経済・物価・金融情勢をふまえた上での、「必要な政策の調整」(ファイン・チューニング)は、インフレ2%達成の前にも行われるとの見方は多い。エコノミストの約半数は、早ければ2018年内にYCC導入後、初の金融政策調整が行われると予想。そのきっかけとなる理由は、インフレ1%や政府デフレ脱却宣言、副作用考慮など、見方が統一されていない

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55

19年以降

18年12月

18年10月

18年9月

18年7月

18年6月

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18年3月

18年1月

2018年1月調査

2017年12月調査

(%)

※Bloombergサーベイ-4

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12年

4月12

年7月

12年

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1月13

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13年

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1月14

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1月17

年4月

17年

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年10

18年

1月

物価動向

景気動向金利低下

金利上昇

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企業サイドから見る金融緩和の強まり

企業の資金繰り判断DI

(出所)ロイター企業調査

企業が望ましいと考える今後の日銀政策の方向性

(出所)日本銀行

年内に政策調整が行われるとの見方が増えるのも、国内企業にとっての金融緩和環境が改善しているため。経済・インフレの明るさが増す中で、調達コストが横這いであれば、企業から見る金融環境は緩和度が強まる

設備投資を実施・検討する企業が増加する中、TIBOR・銀行貸出金利・事業債利回りは 低水準での推移が続く。企業の投資マージン(投資の期待リターン-調達コスト)が拡大

日銀短観からみた企業の資金繰り判断DIは、1980年代末以来の高水準で推移。金融機関の貸出態度判断DIからも、金融環境が大幅に緩和している様子が伺える

ロイター企業調査によると、企業は金融政策の現状維持を求める声が約半数

37

14

6

35

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27

40

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

16年8月調査

17年8月調査

18年1月調査

さらに金融緩和を強化する

現状を維持する

金融緩和からの出口に向かう

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0

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20

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全規模全産業

大企業

中小企業

(「楽である」-「苦しい」, %pt)

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-1.2

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05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18

(%)

名目10年金利

10年インフレ期待

実質10年金利

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2.5

2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019

(前年比, %)

日銀の予想経路

民間エコノミストの

予想経路

6

デフレ脱却シナリオはまだ少数派だが・・・

コアCPIの日銀見通しとエコノミスト見通し

(出所)総務省、日本銀行、日本経済研究センター

名目・実質10年金利とインフレ期待

(出所)財務省、QUICK月次調査<債券>

依然として、日本のデフレ脱却は困難との見方が主流派。ESPフォーキャスト調査によると、エコノミストの予想するインフレ経路は、2019年度にかけて1%程度の上昇に留まるというもの。Bloombergサーベイでも、安定的に2%超を達成できるとの見方は3人に1人に留まる

ただ、デフレ脱却シナリオの支持もじわり広がる。債券市場参加者の今後10年のCPI予想平均は足元やや上昇。この数値から見た実質金利は、YCC導入後、 も低い水準に低下

日銀は1月の展望レポートにおいて、予想インフレ率の現状判断を「横ばい圏内で推移」へと引き上げ。一方で、物価見通しのリスクバランスは「下振れリスクの方が大きい」との判断は据え置き

18年2月10年1.0%はい いいえ

27.9% 72.1%

安定的2%超は可能?(2018年1月Bloomberg調査)

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国内投資家も日銀の「ファイン・チューニング」を意識

債券市場参加者の10年金利2018年高安予想

(出所)Bloomberg

金融引締め方向の措置予想分布

リバーサル・レートの議論が市場で話題となったように、金融緩和の効き過ぎにも配慮が必要。1月日銀決定会合「主な意見」より:「先行き、経済・物価情勢の改善が続くと見込まれる場合には、・・・(略)・・・金利水準の調整の要否を検討することが必要になる可能性もあるのではないか」

2018年も長期金利は安定推移を予想する声が多いが、QUICK月次調査によると、年内 高値は昨年指値オペが発動された0.15%を上回ると見る回答が多い。特に、12月 高値予想は全体の3割ではあるが、予想する金利水準は0.25%と、日銀の長期金利誘導目標引き上げを織り込んだ回答

政策調整の始めの一手としては、長期金利誘導目標の引き上げを予想する声が多い

(出所)QUICK月次調査<債券> ※2017年12月調査時点

0 20 40 60 80 100

その他

ETF買入れ減額

「0%程度」の長期金利引き上げ

「▲0.1%」の短期金利引き上げ

2018年1月調査

2017年12月調査

(%, 複数回答可)-0.10

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0.00

0.05

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0.30

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-30

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0

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40

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(%)(%)

年内 安値

年内 高値

高値予想の金利水準平均(右軸)

※ 安値予想は正負逆転

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YCC下での投資家動向

国債投資家別売買動向:超長期国債

(出所)Bloomberg

日本30年債利回りと為替ヘッジ付外債利回り

国債金利の水準の低さから、運用収益源を株・外債など、国債以外に求める意向が強い。QUICK月次調査によると、2018年に も有望と思われる投資対象として、国内株(33%)・外国株(24%)に票が集まる一方、日本国債は2%に留まる

国債投資家別売買動向のデータからは、2017年度は生損保の超長期国債の購入ペースに遅れ。2013年度~2016年度は平均4.6兆円の買い越し。一方、2017年度は10ヶ月間で2.3兆円に留まる

一方、米国債への投資も2017年は減少。FRB利上げや通貨ベーシスコストの残存から、為替ヘッジ

コストが高止まり、国内債対比での魅力が失われている。代替投資案として、オープン外債投資やクレジット投資、独・仏など別地域への分散、などが進んでいる

(出所)日本証券業協会

※ヘッジコストとして3ヶ月LIBORと通貨ベーシスを考慮

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(億円) その他 生保・損保 地銀・第二地銀 都市銀行

-0.4-0.20.00.20.40.60.81.01.21.41.61.82.02.22.42.62.8

12 13 14 15 16 17 18

(%) 日本30年債利回り

米国10年債利回り(ヘッジコスト考慮後)

独10年債利回り(ヘッジコスト考慮後)

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長期金利誘導目標を変更した際の債券市場への影響

主体別国債保有比率

(出所) 日本銀行 (出所)大和証券

超長期事業債の発行残高

日銀が長期金利誘導目標を引き上げた際、国内金利のイールドカーブはベア・スティープニングが想定される

投資家動向の観点からは、誘導目標を大きく上回るような急激な金利上昇は想定されないものの、事前の入念なコミュニケーションが必要。日銀の国債発行額に対する保有量は4割超、YCCの枠組

みを継続するのであれば、引き続き長期金利コントロールは維持可能と思料。ただ、日銀金融システムレポートでも、地銀・信金の金利リスク量が相対的に高いと指摘がある点には注意が必要

企業の調達環境への影響としては、起債年限の短期化が想定される。2016・2017年度は低金利環境を活かした超長期債発行が目立ったが、金利水準の上昇につれて減少していくものとみられる

※17年度は3Qまでの累計額。個人向け債、劣後債、コーラブル債を除いて集計

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(%)

中央銀行

預金取扱金融機関

保険・年金基金

公的年金

海外

4,422

4,455

3,370

4,630

3,850

3,450

3,240

6,400 5,700

3,150

3,658

1,800 1,400

3,380

5,090

3,900

13,260

7,140 18%

14%

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0

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12,000

14,000

'00 '02 '04 '06 '08 '10 '12 '14 '16

超長期債発行額(左軸)

超長期債比率(右軸)

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マイナス金利を解除した際の債券市場への影響

無担保コール翌日物・2年国債とOIS金利

(出所) Bloomberg (出所)ダイワ・ボンド・インデックス、Bloomberg

国債・AA格事業債利回り(1-3年)と3ヶ月TIBOR

日銀がマイナス金利を解除した際、国内金利のイールドカーブはベア・フラットニングが想定される

2016年にマイナス金利を導入した際、その後大幅なフラットニングが進行。ただ、現在は長期金利誘導目標が導入されているため、長期金利・超長期金利への影響は抑制されるとみられる

一方、マイナス金利解除後のフォワード・ガイダンスの表現には配慮が必要。マイナス金利導入直後は、追加利下げを織り込み、OIS金利が大幅低下。解除時には逆が起きる可能性も

企業の調達環境への影響としては、国債と一般債の金利差縮小が想定される。一般債はマイナス金利導入後、国債がマイナス金利の領域では「絶対値」でイールドカーブを形成。一方、プラス金利の領域では「Tスプレッド」でイールドカーブを形成

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(%)

2年JGB

円2年OIS

無担保コール翌日物-0.4

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-0.1

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1月

(%) 国債(1-3年) AA格事業債(1-3年) 3ヶ月TIBOR

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グローバル経済の成長ステージ変化の可能性・・・?

米国・中国の名目GDP変化

(出所) IMF (出所)大和証券

中国工業利益と生産者物価

インフレ動向次第では、市場予想を大きく上回る金利上昇が生じ、株式など他の資産価格への影響も大きなものとなるリスク。米1月雇用統計での平均時給の伸び率上昇は、その懸念を高めることに

新興国経済のグローバル経済の中での立ち居地の変化・シェア拡大も、今後の相場展開を考える上で見逃せないポイント。中国経済のグローバル経済成長への寄与(名目GDPベース)は、2000~2016年では24%を占める(米国は20%)

中国の経済モデルは、「世界の工場」から「世界の市場」へ。大量生産によるデフレ輸出から、中国国内消費分野における「質の重視」へ転換している。中国の経済政策変化はスピルオーバー効果をもたらし、先進国・資源国の経済成長にも好影響

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1400

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81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 17 19 21

米国

中国

(前年比, 10億ドル)

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-6

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-2

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4

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-10

-5

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5

10

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20

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工業利益(左軸)

生産者物価(右軸)

(年初来累計, 前年比, %) (前年比, %)

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日本経済がインフレ2%到達した際の円債市場は・・・?

賃上げ率と企業の期待成長率

(出所) 内閣府、連合 (出所)日本銀行

主体別の資金過不足

海外経済に大きな変化の兆しが見られる中、日本でもインフレ2%に向けて進んでいくシナリオへの備えは必要。過剰流動性相場が終了した際、投資家側も資金調達側も機動性が求められる

インフレ2%回帰が困難とされる理由の一つに、日本の雇用慣行が指摘される。正社員の賃金引上

げは、企業から見て困難というもの。ただ、足元では雇用市場逼迫により、企業は正社員確保を優先課題として認識を強め、賃上げに前向きな声も。省力化投資も活発に

日本の貯蓄・投資バランスは、「失われた20年」に陥って以降、家計・企業が資金過剰、政府が資金

不足主体となり、国債金利・貸出金利の低下がトレンド化。ここもとの企業部門の貯蓄・投資バランスの変化の兆しは、国内金利の水準がこれまでよりも変動しやすい可能性を示唆

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1

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(%)(%)

賃上げ率(左軸)

今後5年間の業界需要の

実質期待成長率(1年先行, 右軸)

賃上げ3%?

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(兆円)

海外 政府 企業 家計

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金融正常化局面でのタームプレミアムの変動

米長期金利と名目GDP成長率

(出所) FRB、米商務省 (出所)ニューヨーク連銀、Bloomberg

米5年タームプレミアムとMOVE指数

長期金利は経済成長率と中長期的には連動。ただ、ここもと潜在成長率・自然利子率の水準の不確実性がよく指摘されるように、循環要因と構造要因の峻別は困難。過去の米国の金利・経済のバランスでは、経済のトレンドが先行。市場参加者の認識が後追いで修正されてきた可能性を示唆

金利水準の変化が他市場に与える影響を考察すると、期待短期金利の上昇による金利上昇は、株高を伴うことが多い一方、タームプレミアム拡大による金利上昇は、他市場の大きな変動に波及するリスクを伴う。米国では2013年にTaperかんしゃくを経験

利上げが進む米国でも、依然として緩和的な環境が継続。中央銀行のバランスシートは金融危機前と比べて大きな規模を維持しており、流動性逼迫による金利上昇や、顕著な債券市場のボラティリティ・タームプレミアムの拡大は生じていない

※シャドーは利上げ局面

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65 70 75 80 85 90 95 00 05 10 15 20

(%)

米国長期金利

米国名目GDP成長率(5年移動平均, 3年先行)

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財政プレミアムの織り込み方

イタリア国債金利

(出所) Bloomberg (出所)内閣府

国・地方の公債等残高(対GDP比)

円債市場のテールリスクとして、財政プレミアムが顕在化する可能性は残存。市場の期待は非連続的に変化するため、財政健全化への取組継続は必要。急激な金利上昇リスクに対しては、投資家側はヘッジコストとの兼ね合いから予兆管理などのリスク管理策で対応するケースが多いとみられる

2011年の欧州債務危機の事例。財政懸念による金利上昇は、金融機関の信用リスクに飛び火する。現在の日本で懸念されるものとしての一例は、国内投資家の外貨調達への影響

投資家が重視するのは、財政の持続可能性。H30年度予算のポイントにもあるように、「経済再生と

財政健全化を両立」する必要。債券市場急変のリスクが も抑えられるのは、経済再生を確実にし(個人消費の急激な上下動を招かない対策)、国債の償還原資(税・保険料)を十分確保すること

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実績

成長実現ケース

ベースラインケース

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(%)

2年

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お取引にあたっての手数料等およびリスクについて

手数料等およびリスクについて

● 株式等の売買等にあたっては、「ダイワ・コンサルティング」コースの店舗(支店担当者)経由で国内委託取引を行う場合、約定代金に対して 大1.24200%(但し、 低2,700円)の委託手数料(税込)が必要となります。また、外国株式等の外国取引にあたっては約定代金に対して 大0.97200%の国内取次手数料(税込)に加え、現地情勢等に応じて決定される現地手数料および税金等が必要となります。

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● 信用取引を行うにあたっては、売買代金の 30%以上で、かつ30 万円以上の委託保証金が事前に必要です。信用取引は、少額の委託保証金で多額の取引を行うことができることから、損失の額が差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。

● 債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただきます。円貨建て債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失が生じるおそれがあります。外貨建て債券は、金利水準の変動に加え、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、債券の発行者または元利金の支払いを保証する者の財務状況等の変化、およびそれらに関する外部評価の変化等により、損失が生じるおそれがあります。

● 投資信託をお取引していただく際に、銘柄ごとに設定された販売手数料および運用管理費用(信託報酬)等の諸経費、等をご負担いただきます。また、各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。

ご投資にあたっての留意点

● 取引コースや商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、上場有価証券等書面、契約締結前交付書面、目論見書、等をよくお読みください。

● 外国株式、外国債券の銘柄には、我が国の金融商品取引法に基づく企業内容の開示が行われていないものもあります。

商号等 :大和証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第108号加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会