株式会社システムインテグレータ2019/04/26 ·...
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株式会社システムインテグレータ 機関投資家向け 2019 年 2 月期決算説明会
2019 年 4 月 26 日
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イベント概要
[企業名] 株式会社システムインテグレータ
[イベント種類] 決算説明会
[イベント名] 機関投資家向け 2019 年 2 月期決算説明会
[決算期] 2018 年度 通期
[日程] 2019 年 4 月 26 日
[ページ数] 42
[時間] 10:00 – 11:05
(合計:65 分、登壇:47 分、質疑応答:18 分)
[開催場所] 103-0025 東京都中央区茅場町 1 丁目 5-8 東京証券会館 9 階
[会場面積] 66 ㎡
[出席人数] 40 名
[登壇者] 1 名
代表取締役社長 梅田 弘之 (以下、梅田)
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登壇
梅田:おはようございます。それでは、決算説明会をさせていただきます。よろしくお願いしま
す。
初めての方もいらっしゃいますので、まず会社の概要からご説明させていただきます。当社は 95
年に 3 人で設立した会社です。売上が、ちょうど今期は切りがよくて 40 億を初めて突破したとい
うこと。それから、社員も役員を入れて 200 名に初めてなりました。そんな感じで順調に成長し
てきていると思います。
仕事としてはソフトウエアのプロダクトを作って、それを世の中に販売していくということを、今
期は 25 期なんですけれど、24 年間ずっとやってきています。
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当社の事業領域です。今言ったように、パッケージソフトウエアです。今は時代がちょっと変わり
まして、パッケージを作って販売する以外に、クラウドサービスで提供する、むしろ世の中のニー
ズとしてはそちらのほうが多いので、新しい製品に関しては主にそういう形でやっております。
日本の場合、ここの領域で頑張っている会社は少なく、この統計によると 9%というところになっ
ています。大多数が受託開発とか、常駐派遣型のビジネスをやっている中で、やっぱりプロダクト
で勝負するほうがいいだろうということでやっております。
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創業からの業績推移なんですけれど、第 1 期から入っていまして、ブルーが売上、それから赤が経
常利益です。一応 19 期まで順調に、山あり谷ありしながら来たんですけど、20 期のときに 10 億
円の赤字プロジェクトという、すごい大変なプロジェクトがありました。1 回大きくへこんだんで
すけれど、翌期、売上、利益ともまた最高益を更新してというような形で、時々へこみながらも順
調に右肩上がりで来ていると思います。
今いま、景気がいい状態がもう 6~7 年続いているということも、もちろんあるんですけれど、そ
ういうことを背景に 24 期は過去最高の売上、利益を 2 年連続で更新。中期経営計画のニュースリ
リースでも書きましたけれど、こちらもかなり明るい見通しを持っています。24、25、26 期の中
期経営計画は結構、また新たな成長期に入ったのかなと、今いまは思っています。景気がまた急に
変わったりしたときに、そんなのんきなことを言えないことになることも一応想定しながら、いろ
いろ計画はしているんですけれど、そういう形で、今はわりと成長局面に入っているという認識を
持っております。
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2019 年 2 月期の決算サマリーです。売上高が 7.9%増。経常利益が 12.3%増で、2 年連続伸びてい
るんです。当期純利益ですね、これがちょっと特殊要因で、この期だけちょっと高くなっていると
いうことで、その辺のでっこみへっこみが少しありました。それはこの後ご説明したいと思いま
す。
2020 年 2 月期なんですけれど、売上高は 13.1%という形で、まずまずの伸びを今は見込んでいま
す。経常利益がその分 8.1%で、ちょっと抑えた計画になっています。
当期純利益は、ここでは伸び率がマイナスになっているんですけれど、先ほどの 1 期だけの特殊要
因があるので、大きな見方をしてもらうと順調に伸びていると、そんなふうに見ていただければな
と思います。
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今、ご説明しました当期純利益、その 1 期だけの差分なんですけれど、この一番左にあるのが前期
の純利益に対して、上矢印の売上総利益 2 億 4,000 万。これが景気もいい、業績もいいということ
で、普通にやればこの数字がプラスになるという、そんな数字です。
それに対して、前期は実は販管費をたくさんかけていまして、これは中期経営計画の計画どおりで
すけれど、内訳がこちらにあります。人件費、研究開発費、広告費ということで、事業の将来に役
立つようなことに結構金をかけた期になっています。
社員の教育とか採用、そこにもっとお金をかけようという方針を立てた期であります。それから、
AI を中心とした研究開発を、これは差額なんで、通常の研究開発に対して 2,300 万円プラスし
た、これは増加の内訳と見ていただければと思います。あとは広告費とか人材採用費です。こちら
が 1 億円という形で、約 2 億円ぐらい、通常の販管費よりもたくさんかけた期になっています。
あとは和解金です。その 4 年前の大赤字のプロジェクトの調停をお願いしていたんですけど、こち
らのほうで、ちょっと不本意ながら払う形になってしまいました。1 億 4,500 万円払ったというの
がありました。ただそれによって全部和解が成立して決着したので、税金的に今まで払っていた分
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を戻してもらうという税効果がありました。それによって当期純利益がぼーんと上がっている、そ
んな感じだと思ってください。
次は事業セグメント別の業績になります。当社の事業セグメントは創業して 1 年目につくった日本
初の EC パッケージの事業。これが EC オムニチャネル事業という名前になっています。それか
ら、つくった順ですと、その 1 年後につくった Object Browser。これは昨今働き方改革で生産性
向上というのがキーワードになっていますけれど、われわれ IT 業界の生産性を上げるツールとい
うのを次々と出しています。こちらが 20 年たっても順調にこう伸びているということで、二つ目
の柱。十数年前にウェブの ERP というのをつくって、それを基にビジネスをしているという。こ
れが ERP 事業で、一応この三本柱でやっています。
当社の場合、特徴的なのはパッケージとかクラウドサービスを提供するんですが、一つの製品にず
っと特化してやる、そういうので成功している会社もたくさんあるんですけれど、当社は時代のニ
ーズに合わせて新しい製品をどんどん出していくという、そういうちょっと前の、昔の全盛期の日
本の電機会社なんかはわりとそういうことをやっていたと思うんです。そういうもののソフトウエ
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ア版をイメージしています。新しく TOPSIC というのと、AI のビジネスというのを出していま
す。
ただ、新しいビジネスというのは常に、まずは先行投資からスタートするので、1 年前の期で、こ
の研究開発費を含んで 6,200 万で、この期も 1 億 3,800 万円というような形で投資はしているんで
すけれど、既存の事業で利益を生んで、また新しいのに投資をするというような循環でビジネスを
やっております。
今の三つのセグメント別に、売上だけじゃなくて利益はどんな感じなのかというのをグラフにした
のがこちらです。外側の枠が売上になります。売上で見ると ERP 事業が 63.6%と、かなり大きい
です。ERP はかなり人手もかかってですね。GRANDIT というパッケージを、例えばあるお客さん
に納めるのに、1 プロジェクト 3 億円で 1 年半のプロジェクトとか。5 億円で 1 年 8 カ月のプロジ
ェクトとか、そういうのがずっと複数走っているという、これが ERP の事業です。売上も大きい
ですけれど、われわれの人の割合もかなり大きい形になります。
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利益率はその分ちょっと、結構汗かいてビジネスするパターンなので。営業利益で見ますと、当社
の中で 30.2%の比率になります。EC に関しては、日本初の EC パッケージというそのポジション
をうまく利用しまして。売上、利益とも大体当社の 20%ぐらい。
残ったのが Object Browser です。こちらのほうは本当にパッケージを販売する、もしくはクラド
で使ってもらうという形。人手があまりかからないビジネスになっています。利益は、実はこちら
のほうが約半分ぐらいになっています。
ですから、よくうちの会社は売上を見て、ERP に強い会社と言われるんですけれど、実は利益を
かせいでいるのは Object Browser になります。
ただ、この ERP にしても EC にしても、一般のパッケージをベースにやっている会社じゃない、
受託開発に比べると、ものすごい利益率は高い形でやっています。これはこれで、それなりにきち
んと十分な役割を果たしていると思っています。
当社も 10 年ぐらい前からストック化率を高めるというのが課題としています。これが一番当社の
弱いところでありまして、EC と ERP は 1 件当たりの規模が大きいプロジェクトが多いので、なか
なかストック化率を上げるのが難しいです。それでも当初に比べるとだいぶ上がったんですけど、
まだ ERP で 21.4%。Object Browser のほうはクラウドや保守契約というので、だんだん増えて、
今、4 割ぐらいのところまで来ました。全社的には 24%ぐらいがストック化率。ストックビジネス
の割合です。
このストックビジネスの割合は、実はこの後来るであろう不況のときにどれぐらい粘り強く数字が
出せるかというところで、もうちょっと高めて、今は大きな津波が来たらちょっとやられるかなと
いう危機感は持っていながら、ちょっとずつ上げている、そんな感じです。
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各事業の 3 期の比較をしています。左の水色が 23 期、ブルーがこの前終わった期の 24 期、25 期
が今期の計画になっております。上段が売上、下段が営業利益。EC のほうは少しずつ順調に上げ
ていく。実は EC 事業は当社のオリジナル、最初の事業だったんですけれど、かなり EC の市場が
レッドオーシャン化して、その中でもまれて、一時だいぶ右肩下がりになった時期があるんですけ
れど、ここ 3~4 年でようやくそこから戻してきていて、また新たな成長局面に今入っている、そ
んな感じで捉えています。やり方としても手堅くやっていく、そんなような感じでやっています。
下の営業利益が今期の計画、ちょっと下がっている計画になっているんですけれど。計画上こうし
ている、社長としてはそんな認識で今は見ております。先期が利益率が高過ぎたということもあり
ます。
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二つ目が ERP 事業です。ERP 事業も順調に売上、利益とも少しずつ伸びていくという形です。当
社は方針としては、この辺の既存事業は年々着実に伸ばしていけば、いつかはふと気付いたらこん
なに大きくなっている、そんな方針で行くことにしています。その着実というのを、でも何とか
10%、2 桁成長はしたいという話をしながら、2 桁以上行くときと、ちょっと足りない 8~9%のと
きとというのが入っていく、こんな感じのビジネスに今はなっています。
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三つ目が Object Browser 事業です。こちらのほうも順調に売上、利益とも伸びていくという形で
す。先ほど新たな成長期に入る、中期経営計画という話をしましたけれど、そんな感じで各事業、
既存事業は順調に伸びていく期かなと思っています。
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その他の売上、利益なんですけれど、上が、今現在売上計上をしている新しいビジネスで、
TOPSIC というプログラミングスキル判定サービス。これは後で説明しますけれど、それをちょう
ど昨年の 1 月からスタートして、それがこのブルーです。クラウドビジネスで、ずっと積算型で積
み上がっていくので、3 年、4 年、5 年というところから、かなりうわっという感じになる、そん
な感じのビジネスを想定しています。まだ 2 年目なんで、ちょこちょこなんですけれど、順調にそ
ういう成長曲線に向かっていっています。これは多分第 4 の事業になってくれそうかなという手応
えを感じています。一応今期は 3,000 万ぐらいを売上の目標としています。
下の営業損失のところは、この TOPSIC の開発というよりも、これはどちらかというと AI の事業
の研究開発費です。AI をやっている人たちの人件費というのがほとんど入っています。ここのと
ころは、今、本当に先行投資の局面ということで、今、一生懸命 AI のいろんな研究投資をやって
いる感じです。
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財務状況です。10 億円の赤字を出したときにかなり現預金も減ったんですけれど、順調に積み上
がって、過去最高に積み上がっている状態になっています。ここ、赤い印を付けている仕掛品と受
注損失引当金、これが実は先期まで仕掛品が 11 億。受注損失引当金が約 10 億。これがその 4 年
前の赤字プロジェクトが決着するまではこういうバランスでここに、シートに乗っていたという数
字。これがようやく決着したんで、ここにあるような数値になって、ようやく傷がなくなったなと
いうような BS になったという、そんな感じの局面になります。
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中期経営計画。これは Break2018。Break ってちょっと、あまりいい言葉じゃないかもしれないん
ですけど。一昨年に年頭の社員向けのあいさつで、守破離の破で行こうというような話をしまし
た。日本人はどうしても、いや、私なんてまだまだ守ですというような謙遜の美徳があるんだけ
ど。でも、その守でずっとやっているというのが、また日本人の悪いところなので。守破離の破を
意識してやろうということで。かなりいろんなことをやっているんです。それを、この中期経営計
画に入れてやるぞと、そんな思いで付けたのが Break2018 というものです。
1 番目が既存事業の拡大。これは先ほど言ったように順調に成長局面に入っている。
2 番目が海外拠点の設立、確立です。今、ベトナム人を結構採用していまして。1 人、2 人、3
人、今年は 7 人になる予定です。これを 10 人、もしくは 20 人というような単位のベトナム軍団
をつくったら、散発だとなかなかパワーになりにくいんですけれど、軍団にしてパワーにするとい
う、そういう方針を立てています。
こちらに来ているだけじゃなくて、その人たちの一部が 5 年後に、やっぱり帰りたいとか言ったと
きの拠点です。もしくはその人たちをぐるぐる回しながら、ベトナムで開発のパワーをつくってい
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く、そんなための拠点をつくるということをやっています。去年、だいぶ見えてきましたので、今
年ぐらいに拠点を設立することができればと思っています。
三つ目が当社の将来にとってすごく重要な AI 事業の確立。AI、それから RPA なんかをやっていま
す。これは後で説明します。
四つ目が社員のスキル向上。教育投資拡充、あとは TOPSIC とありますけれど、とにかくソフトウ
エアの会社というのは人が全てなんです。その割にあまり勉強していない会社が多いのが今の日本
の問題点なんです。そんなことを言っていて、自社はどうなのと思ったときに、まだまだ足りない
なと思いました。
2 年前に本当に抜本的に教育計画とか、教育方針とか、そういう大きなところから持っていって。
何をやるかが教育じゃなくて、どういう成果がつくかというのをちゃんと見極めようとか、やった
ら必ずフォローアップをするとか、そういういろんな計画をきちんと体系立てて、お金もどんどん
投資していこうということをかなりトップダウンで意識してやっています。その辺がだいぶ効果が
出てきていると思っています。
五つ目が国内 TOP の合理化企業ということ。やっぱり今は生産性向上と言っていますけれど、こ
こに関しては従来からかなりやっていたつもりではあるんですけれど、これもまだまだ、100%か
というとそこまで行けていないので。当社は先ほどの ERP の GRANDIT と、プロジェクト管理の
OBPM を Amazon クラウドに乗っけて、RPA を自社でも使ってという形で、かなり合理化できる
ところはやっている企業です。
ですから、年々社員の残業時間はずっと少なくなっているんです。それでも先ほどの売上とか、そ
ういうのがちゃんと伸びているということで、生産性は随分上がっていると思います。ここまで来
たら、かなり胸張れるところの近くまで来ているんで、それをもっともっと完成度を上げて、これ
をお客さんに提案していくという自信を、モデルカンパニーとしてやっていくことを、今はやりつ
つあるという感じです。
ということで、中期経営計画は今は 2 年目に入りましたけれど、今いまはまずまず順調です。この
AI のところが、まだこれからどうぶれるかということ、ベトナムのところも、まだ最終的に決ま
っていないところがありますけれど、そんな感じでやっております。
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中期経営計画の業績目標です。2018 年は、実は計画上は低成長で投資の年として、実際に投資は
行ったんです。成長のほうがちょっと出来過ぎ感があって、思ったより良かったということも踏ま
え、2019 年、2020 年をちょっと数値を変えて、この前発表させていただきました。
売上高は両方とも 13.1%、13%という形で、2 桁成長を続けるというところの流れとしては、まず
まずの成長率で行けると思っています。あとは経常利益が、これがもうちょっと平準化してもいい
かと思ったんですけど。取りあえず今期は抑えめの計画となっています。いずれにしろ、利益率を
いかに高い会社にするかということが重要課題なんです。その利益率をわりと高められる感じにな
ってきたなという手応えを感じて、少し利益率を重視した計画で発表しております。
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主要プロダクトです。左上の SI Web Shopping。96 年に発売して、1,100 サイトの実績。それか
ら、その下の SI Object Browser というのが 97 年にリリースして、いろんな製品を追加で作って
おります。その右上が GRANDIT です。GRANDIT は 2004 年に出しまして。コンソーシアム方式
というちょっと珍しいことをやってるんです。全体で 1,000 社導入して、一応 ERP の中では順
調、勝ち組のほうに入っています。SI Object Browser PM。こちらのほうが今、かなり調子が良
くて、IT 企業を中心に 170 社導入という形。
この四つの既存事業に TOPSIC、これは一応出してうまく成功しそうだなという感じになっている
のが、今いまの局面です。あとは人工知能、右下ですね。これがこれからの勝負という感じのプロ
ダクトになっています。
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SI Web Shopping。ユーザーさんの規模を大規模、中規模、小規模と分けますと、SI Web
Shopping は大規模なお客さんが多いです。1 件の受注金額が 1 億円以上というところが多いで
す。1,100 という数字はだいぶ前に出した数字なんですけれど、今は、本当のど新規というと年間
4~5 社という、そんなぐらいのペースです。ただし規模が大きいという形になっています。3~4
社、4~5 社、そんなぐらいのペースです。規模が大きいんで、それ以上はちょっと回らないよう
な感じもあります。
EC の場合、ちょっと面白いのが、リピートオーダーが多いということです。1 回作って終わりじ
ゃなくて、時流に合わせてお客さんがもっと売れるためにという工夫をずっとし続ける、そういう
ビジネスなので、リピートオーダーの割合が大きいというのが EC 事業の特徴になっています。
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二つ目が GRANDIT です。GRANDIT は 13 社でお金を出し合って、そのお金を使って当社が 2003
年に作った、ちょっと面白いあれなんですけど。もともとは 10 社でお金出して、そのお金で作る
というものです。当社も今、そのコンソーシアム 13 社に入っています。
GRANDIT は規模でいうと中規模の上ぐらいで、SAP ともバッティングしますし、ちょっと下の案
件ですと OBiC7 ともぶつかる感じです。この ERP 事業が実は昔はレッドオーシャンと思っていた
んですけれど、こちらは新規参入がわりと少なくて、今の若手エンジニアがあまり基幹業務をやり
たがらないということもあって、意外とレッドからブルーまでは行かないんですけれど、バイオレ
ットとか、群青色とか、そんな感じの市場になってきているところです。そこでうまく売上、利益
を伸ばしていけそうかなというのが、今いま感じているところです。
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SI Object Browser シリーズは、これはわれわれのような IT 企業の生産性を上げるという製品で
す。SI Object Browser、SI Object Browser ER、SI Object Browser PM、それから SI Object
Browser Designer。今、主力 4 製品出しております。SI Object Browser と SI Object Browser ER
が本当に 20 年以上販売していて、ずっと利益を支えてくれている親孝行な製品になっています。
SI Object Browser PM も 10 年ぐらい前に出して、これは今一番元気で、前年対比で伸びている製
品になっています。売上も SI Object Browser と SI Object Browser ER に比べて、SI Object
Browser PM のほうが売上、利益とも、ここ 2 年ぐらいで上回って、その差はこれからまたどんど
ん SI Object Browser PM が伸びていきそうかなと思っています。
SI Object Browser Designer というのが、ちょっと新しい製品です。システム開発をするための
CAD という、ちょっと新しい発想の製品で、こちらのほうも、思ったほどは売れていないんです
けれど。まあまあ売れているのと、今、もっとちゃんと売るためにということで、全面直しをして
ですね。もともとはウェブ版じゃなかったのを、ウェブ版を今、結構お金を投資して作って、今年
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それが出て、そこから本当にこれが第 2 の SI Object Browser PM になれるかどうかチャレンジを
するという、そんな感じの局面になっています。
新規事業の中の一つ、TOPSIC。これが去年 1 月に出したものなんです。これは何かというと、プ
ログラミングのスキルを見える化しようというものです。TOEIC のプログラミング版という言い
方をしていますけれど、TOEIC が出たことによって、英会話能力が見える化できる。あの効果を
プログラミングでやろうという、そういう発想で作りました。
プログラミング能力って、マークシートで分かるようなものじゃなくて、プログラミングは書かせ
てなんぼという世界なんです。例えば 90 分でプログラミングの問題、四つ書いてもらって。4 問
できる人、3 問できる人、2 問できる人、1 問の人、0 問の人みたいなのが、90 分終わった時点で
リアルタイムに合否判定できる、そんなような仕組みです。そういう問題を今、100 以上の問題を
どんどん作っているんですけれど、作って、いろんなお客さんにクラウドで契約してもらう、そん
なビジネスをやっています。
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お客さんが何に使うかというと、一つが採用のスクリーニングです。エンジニアを採用して、しま
ったと思うことは多いんですけれど、そういうことがないように、いわゆる一般の SPI 試験の代わ
りというか、プラスしてエンジニアだったらプログラミングスキルの見える化である TOPSIC を受
けてもらうということが一つ。
それから、思ったより多いのが社員教育です。社員教育に使っていただいて、社員、新入社員にプ
ログラミングを勉強させるんだけど、誰がどれぐらいスキルがあったかというのが全然見える化で
きていないんです。それを、3 カ月のとき、1 年後、2 年後というふうに受けてもらうとか、そん
なような用途だったり。
あとは、ユーザー企業ですとベンダーに来てもらうときに、これをやってもらって実力を見たり。
英語でも受けられるんで、海外にリモートで受けてもらって、外国人採用だったり、オフショアの
委託のときに使うとか、そんなような用途で使われています。
これが順調に受注が増えています。今、50 社以上かな。今年、例えば 100 社になり、来年 200 社
になりというような形で増えていくと、クラウドなんで、かなりいいビジネスになりそうかなとい
うのが、今の皮算用になっています。
ちょっと面白いのが、プログラミングバトルというのがあります。これは、この TOPSIC のプロモ
ーションも兼ねたもので、企業・学校対抗のプログラミングバトル。企業の部と大学、専門学校の
部と、高校以下の部ですね。3 人 1 チームで参戦するというものを、去年第 1 回をやりました。こ
れが去年 260 チーム、780 人が参加して、1 年目にしてかなり盛り上がった。今年は 1,000 チー
ム、3,000 名ぐらいを目指そうということでやっています。
今年から、実はスポンサー制度というのをやりまして、スポンサーに、ゴールドスポンサーで 100
万、シルバーで 50 万、プライズスポンサーというのが 20 万なんです。それがうまくスポンサー
が集まるかなと思いましたら、今現在でもうゴールドが二つの、シルバーが七つの、プライズがあ
といくつかというような形で来ていて。スポンサー料金も大体 800 万ぐらいになりそうなんで
す。賞品代とか、それ以外の参加者を集めるためのプロモーション費用にあてようかなという形
で、非常にほっとしているところです。
スポンサーがきちんと集まるようになると、このイベントは多分 5 年、10 年と続くようなイベン
トになります。そうしたときに 1 万人とか 2 万人とか、日本のプログラミングのお祭りイベントに
なる、そんなことを今は目指しております。参加も無料で、若い人たちが早めにプログラミングに
触れるということがあります。そういうための、もちろんボランティア的なところもありますけれ
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ど。このイベントで実は使っているのは TOPSIC を使っています。早い段階で TOPSIC をやって
もらう、そんなことで TOPSIC のアピールをしようと。
うちが主催していますので、若いエンジニアの人たちにうちの会社を知ってもらう、そういうリク
ルーティングの効果も考えながらやっています。
次は AI です。AI は当社の場合は、まず最初に方針を立てました。当社は BtoB の AI をやるという
ことと、それから、何でもやれますから言ってくださいじゃなくて、AI が何が得意で何が苦手か
というのを見極めて、AI が得意な分野に特化した形の AI をやろう。それを受託というよりも、プ
ロダクトに組み込んだ形で、AI だからできるというプロダクトを作ってやっていく、そんな方針
をやって、今、第 1 弾、第 2 弾、第 3 弾まで出しているところです。
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第 1 弾で作ったのが、AISI∀ Design Recognition。これはちょっとユニークな発想なんです。普
通の画像認識が AI は得意なんですけれど、これを平面の画像ですね、この例で言うと画面キャプ
チャーです。アプリケーションの画面をコピーして、それを読み取って。一個一個のコントロール
を認識して、部品認識、文字認識、位置認識を通じて設計データを作る、実はリバースエンジニア
リングに使えないかということで作りました。
例えばこんな画面を、この AISI∀-DR にかけるとこんな形で出ています。このオレンジがテキス
トボックス、ブルーがラベル、この黄色がチェックボックス、緑がプッシュボタンというふうに認
識します。この一個一個のコントロールに分解することによって、これを CAD データとして利用
できるという、そんなことができるということ。これを、SI Object Browser Designer、ソフトウ
エア開発の CAD と先ほど言いましたけど、そこに食わせる、そんなふうに作っています。
CAD というと一般には機械とか、それから建築とか、ファッションとかの設計に CAD を使うイメ
ージがあると思います。コンピューターエディットデザインですね。なぜかこのソフトウエアの設
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計書だけは、いまだに世界中でワープロで作業をしているという状態になっています。この業界も
CAD を使おうと、そういう発想で作ったのが、この SI Object Browser Designer です。
この発想がなんと特許も取れているんです。今、完全ウェブ版で、もうちょっとさくさく動くよう
なものを作っています。もうこの業界も CAD を使いましょうよというような形で、今年がんがん
再度アプローチしていこうと。
そのときに、既存のアプリケーションの設計書をこれで作りたい、移行したい、そういう要望のた
めにこの AI を使った AISI∀ Design Recognition というのを作った、そんな位置付けになります。
次が、AISI∀ Anomaly Detection で、期待として一番大きいのはこちらです。ディープラーニング
を使った異常検知です。これは昨年の 10 月 24 日にリリースしたんですけど、すごく反響が多く
てですね。いろんな工場の人たちから、うちの工場のあの検査で使えないかという話が、今来てい
ます。それを対応するのに、ちょっとてんてこ舞いしているところです。
12 月に、この対応のために、この製品開発とは別に AI ソリューション部というのをつくり、それ
を今、ERP 事業部の中に入れて、人のやりくりをしながら A 社、B 社、C 社というような形でや
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っていく、そういう体制がようやくできたところです。これはまだまだ 10 月に出したばかりなの
で、これからなんです。市場がすごく広いので、競合製品があっても、ERP と一緒で市場が広い
といろんな製品が並び立つ形なんです。そういう異常検知の中の勝ち組の製品に育てていければな
と思っているのが今の状況です。
三つ目が、これはまだ発売前です。一応今の予定だと 6 月ぐらいに発売する予定なんですけれど、
フリーミアムモデルの企業情報検索サービスというものです。これは会社情報です。会社情報を提
供するサービスをつくっています。会社情報の提供って、今までですと人海戦術で人が情報を集め
て、人が登録するということをやっているんですけれど、そういう企業はたくさんあります。で
も、それでやると、どうしてもコストが高くなるのと、情報が古くなる、その二つの問題がありま
すので、それを自動でできないかというのがこちらです。
複数のクローラーが 24 時間ホームページをクロールして、スクレイピングというのが、ここに書
いてある情報を集めるという技術です。それで、会社名とか住所とか設立とか代表者とか、そうい
うのが書いてあれば全部取ってくるよということをやって、データベースを作ってます。
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日本の法人番号というのが、会社のマイナンバーみたいなもの。それが付いている会社が 480 万
あるんですけれど、その 480 万の上にこれを、取ってきたものを乗っけて、これをサービスとし
て提供するということを、今はつくっている最中です。
何が難しいかというと、業種です。他の分はあるのを持ってくればいいんですけれど。業種に関し
て言うと、会社 HP に例えば印刷業と書いていないんです。そうすると、人間だったら何をするか
というと、事業概要というページを見て、ふんふん、これは印刷業だなとか、これはソフトウエア
会社だなとか、これは何をやっているか分からないなとか、そんなようなことをやるんです。そう
いう人間的な判断のところをやるのに AI の自然言語理解が使えないか、そんなような発想で着手
してやっています。生みの苦しみを今やっている最中ですけれど、私の今年のゴールデンウイーク
の宿題も、ここのところをいろいろやることに実はなっています。
株主還元に関して言うと、配当性向が 30%、業績連動型の配当ということです。2019 年 2 月期
が、さっきの特殊要因で記念配当みたいな感じになりましたけれど、普通に見れば順調に伸びてい
る感じになります。
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株主優待は新潟のちょっと特殊に作ってもらっている、おいしいお米を優待にしています。
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株主との対話に関して言うと、株主総会は夜やるということをやりました。夜やると、みんな参加
しやすいんじゃないかと、駅のそばに隣接しているホテルで夜やってということです。夜やると懇
親会も開けるので、ビールとかを飲みながら懇親をすることを毎年のイベントとしてやっていま
す。本当に毎年同じような顔ぶれの人に、このときは年 1 回会うようなのが結構多くなってきて、
非常に和気あいあいとやっています。
私もチーズケーキを焼くということをやっています。株主のために焼くよと、あるラジオで言った
のが運の尽きで、3 個が 5 個になり、8 個になり、12 個になり、いっときは 15 個でしたが、去年
は 12 に戻しました。12 個がマックスで、いかに細かく切るかというカットの技術で対応しようか
なと思っています。
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最後に、働く環境への取り組みです。実はここは経営にすごく重要と思ってやっています。今の働
き方改革という言葉のずっと前から、ここはかなり意識してやっています。いろんな賞ももらっ
て、今年、ようやくプラチナくるみんも取れたという形です。
何が大事かというと、有給を自由に取れる雰囲気だったり、子育ての育休を取りやすい雰囲気だっ
たり。そういう雰囲気が会社にできるかどうか、これが一番大事です。そこは本当にちゃんとでき
ている感じなんです。結果的に有給取得率も 8 割ぐらいになりましたし、残業も法定外平均残業が
7.4 時間です。もうみんな、ちょっとすると誰もいなくなってます。
そんな感じで、ここは結構重要視していて、いい人が採れます。最近こういうところをやっている
かどうかというのを応募者は見て来ますので。今は人手不足で、なかなかいい人が採れないと言っ
ているんですけれど、こういう、きちんと実績を数字でも上げていて、離職率も 5%切っています
んで、そういう会社はなかなかないんです。いい人が採れる状態になっています。
ということで、ざっとご説明させていただきました。
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質疑応答
梅田:何か質問がありましたら、よろしくお願いします。
質問者 A:本日はありがとうございます。3 点お願いします。
話の中で、不況に備えてというような話でストック型ビジネスをやっているというような、強める
という話があったと思うんですけれども、やはりソフトウエア業界ってすごく不況に弱い業界だと
思うんです。今、御社が感じている不況になりそうな雰囲気というのがあるのかなというのが非常
に気になりまして、そこら辺の今の経営環境みたいなところを教えていただければと思います。
梅田:それでは、1 点ずつお答えします。
今、目先の雰囲気で不況の影は全然ないんです。これは各事業部もみんなそういうことを言ってい
て、全く、まだ大丈夫だろうと、すごくみんな思っているんで、目先は全くないです。
ただ、2012 年ぐらいからずっと好景気が続いているんで、これが未来永劫と思ってしまうのが人
間の弱いところなんですけど。そんなことはないわけなんで。1 年前に各事業部に宿題を出して、
今から 1 年半後に不況が来るとしたら、どれぐらいの不況が来て、どういう対策を今から打つかと
いう宿題を出して。
そのときに大体上がってきたのが、リーマンショックのときの不況をモデルにして、そのとき、売
上が ERP は 2 割ぐらい落ちたんですね。EC は落ちなかった。EC は結構不況に強いんですね。そ
ういうので、どうするかというので。新規よりもリピーターを手厚くするとか、いろいろ対策を出
しています。
今いま感じていないんだけれど、不況が来るのは必ず来るし、来たときはダメージを受けるんで、
それに備えることが企業として大事だということ。一応備えは盤石かというとあれなんですけれ
ど。そういう意識を持ってプランニングをしているというのが今いまです。
質問者 A:次、TOPSIC の話なんですけれども、TOPSIC の販路はどういうふうな感じなのかな
と。多分、今までの御社の販路と違う形でないと、こういうのって売れないのかなと感じたんです
けれども。そこら辺の販売の仕方について教えてください。
梅田:ありがとうございます。TOPSIC は事業のスタートのときから、その販路が今までと違うと
いうのは、われわれももちろん意識してます。これはなるべく営業がどうのこうのというよりも、
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インターネット上だけでマーケティングによって拡散していくという、SI Object Browser がわり
とそういうので成功したモデルなんです。そういう形なんで、営業も今は 1 人しかいない形でやっ
ています。
そのために、PG バトルとか、いろんなイベントをやったりして。そういうのでじわじわと知名度
が上がっていって、プログラミングスキルを見るのは TOPSIC というのがあるよと、誰でも分かる
ような存在になると。
質問者 A:最後です。GRANDIT はいろんな各社で販売しているのは分かるんですけれども、これ
の売上というのは、どういうふうな感じで計上されていくのかを教えてください。
梅田:GRANDIT は、もともとは私が提案したんですけれど、10 社で商品にお金を投資して、10
社のシェアみたいな形でその商品を持つという、そういうスキームを提案してですね。ただ、10
社のシェアというと、はんこを 10 個つくのだと、なかなか面倒くさいことになるんです。つくっ
た後は、GRANDIT 株式会社がその管理というか、その製品をメンテナンスしたり、機能拡充をす
るということを専用でやっています。
われわれはそこに毎年一定のお金を払う、プラスお客さんに売れた分の幾らかを払って、そのお金
で GRANDIT 社は機能拡充をするという、そういうスキームになっています。だから、生い立ちは
ちょっと違うんですけれど、結果的には普通に GRANDIT 社がメーカーで、われわれが 1 次代理店
として受けて販売している図になっています。
そういう図式なんで、その仕切り率がメーカーからはかなり安い形で仕切られているぐらいの、そ
んな印象になっています。あとは年間、売れようが売れまいが一定の金額は払うという図式になっ
ているところだけ、ちょっと違う感じです。
質問者 A:分かりました。ありがとうございます。
梅田:他はいかがでしょうか。
質問者 B:ありがとうございます。ベトナムの拠点のところで、ベトナム軍団って言われましたけ
れども。このベトナムの社員というのは、ベトナムで働いているんですか。
梅田:今のところ、その7人は日本です。
質問者 B:日本で。
梅田:彼らが第 1 次、第 2 次という感じで。この後、ベトナムにオフショア拠点をつくって、そこ
はベトナムの採用で。ゼロから立ち上げるか、M&A するかなんですけれど。できたときに、うち
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の文化を担った人たちに行ってもらって、ぐるぐる回るような、そんな感じをイメージしていま
す。
質問者 B:それは新卒。
梅田:新卒と中途、両方やっています。新卒に関して言うと、実はダナン大学という第 3 の都市で
すね。優秀な大学なんです。そこの IT の人たちを採用するパイプができましたので。そこで、去
年 30 人ぐらいかな、TOPSIC を受けてもらって、リモートで。上位の 7~8 人はかなり優秀だった
んで、その人たちに限ってリモートで面接をして、その中でいい人を採用する、そんなような感じ
で優秀な頭脳を取っていこうというのが新卒です。
あと、日本にいるベトナム人はすごく多くて、その人たちは日本語が上手ということもあって、そ
ういう人たちもミックスして採用しています。そんな感じの方針で、今はやっています。
質問者 B:もう実際にプロジェクトに入って、オン・ザ・ジョブでやられていたりもするんです
か。
梅田:そうです。今現在は 4 人で、1 人新人で岡山大学だったベトナムの人が入ってきたんですけ
ど。最初の 2 人は今、AISI∀の AI を、先ほどの異常検知の仕組みを一生懸命作っています。
質問者 B:そこら辺は日本人と一緒にチームを組んで向かわれると。
梅田:そうです。全部で 5 人のチームなんですけれども、そのうちの 2 人がそのベトナム人という
感じです。
質問者 B:差し支えなければ、そのベトナムの方の給与水準というのは変わるんでしょうか。
梅田:いや、日本の場合はもう全部社員と一緒です。
質問者 B:ありがとうございます。あと、もう 1 点。
御社は自分の会社が生産性向上とか、働き方改革の旗振りというか、モデルになるというすごい高
邁というか。きょう、感動したんですけれども。それはもう創業当時から意識されていたものなん
ですか。一朝一夕に他社がまねしようと思っても、できないような気がするんですけれども。
梅田:一つは、もともと私が ERP を前職でもつくってきたからなんです。業務がどうやったら一
番効率がいいかとか、それはわりと分かっている社長、経営者の会社であり、私がかなり効率、要
するにシステム化投資で効率アップになったら、そこは金を惜しまないという方針をずっと持って
いたということがあって。
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うちは CIO というのがセクションとしてはないんですけれど、自主的に私がどんどん CIO 的なこ
とをやって。KPI は今年はこうやろうとか、そういうようなことをどんどん毎年やってきたことの
結果で、今ここまで来たなという実感はあります。
ただ、最初の 15 年ぐらいは言ってはいたんです。言ってはいたけど、やっぱり自分の中でも本気
度が足りなかったなと。やっぱり金と時間と情熱をささげないと、そういうのは進んでいかないん
で。今はかなり本気度を持ってやっているんです。かなり本当の意味でそういう合理化ができてき
ているかなというのが、この 10 年間ぐらいですかね。
質問者 B:ありがとうございました。
梅田:はい。お願いします。
ムラカミ:SMBC 日興証券、ムラカミと申します。よろしくお願いします。1 点だけなんですけど
も。
今回、中計の数字をマイルドにするということで変更されましたけれども、若干気になるのが、売
上を落とす必要はなかったのかなと思っているんです。今期のご計画、それから来期の計画、それ
ぞれ 2 億、1 億ずつ落とされているんですけれども、ここって何か不安要因みたいなものがあって
落とされているのか。どういった背景があるのかを教えていただけますでしょうか。
梅田:特に不安要因で意図的に落とした感じはなくて、再集計してみたらこんな感じになっている
ということです。でも、利益はちゃんと確保できているし、売上 13%確保できていれば御の字か
なというのが正直なところです。
実はビジョナリー・カンパニー4 という本があって。あれはすごく、不況が来たときでも着実に前
進していく会社を統計的に調べて、どういう共通点があるかみたいな話がありまして。あれは結構
感銘を受けていました。
不況が来たときにもちゃんと前進するために、20 マイル行進という話があってですね。きょう天
気がいいからといって 30 マイル進む。ちょっと天気が悪いから 10 マイルという、そういう形よ
りも、毎日 20 マイルずつと決めたほうを行進するほうが早く到達できるという話です。それを企
業の成長にも例えている。それが統計的な話なんです。そういうことというのが事実なんだなと思
っているところもあります。
前の計画があまり、でっこみへっこみであれだったなという反省もちょっとあって、たまたま出た
結果ではあるんですけれど。13、13 という伸びだったらちょうどいい感じかなと今は思っていま
す。
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ムラカミ:特に人が足りなくてキャパがいっぱいいっぱいで仕事が受け切れていないとか、そうい
うことは心配する必要性はないでしょうか。
梅田:それはあります。特に ERP は今、すごく景気がいいんで。景気がいいと ERP は業績がいい
んです。かなり連動するんで。ちょっと受け切れていなくて、断っている。なんかもったいないと
いうことが大きいですけれど。それでも 13%ずつ、この既存事業に関しては進むんであれば十分
という。そこで欲を出してどんどん人を採用したりすると、ひどい目に遭うかなとは思っていまし
て、そんなふうな経営観でやっています。
ムラカミ:ありがとうございました。
梅田:はい。
質問者 C: 1 点だけ。
TOPSIC のところなんですけれども。非常に伸びそうな雰囲気が出てきたということですが。大体
長期的にどれぐらいの売上というイメージを持たれてらっしゃるのか。そのときの収益性なんです
けれども、利益率はどれぐらい取れそうなのかというところを教えていただけますか。
梅田:TOPSIC は、1 年目が売上でいうと 1,000 万。2 年目の今年が 3,000 万ぐらいなんです。今
年、もうちょっと上に振れるかなと。会社全体からすると微々たるものなんですけれど。それが 3
年目で、例えばまた倍ぐらいになり、4 年目でまた倍ぐらいになりというような。最初のうちはそ
んな成長局面でこう行って、どこかですごく有名になって火がついたらブレークするような、そん
な感じになればなという感じでやっています。
利益率は、SI Object Browser の利益率が 80 何%ぐらい。SI Object Browser PM はそれよりちょ
っと低くて 60%ぐらいかな。なんで、その間ぐらい。TOPSIC は今も営業 1 人ですし、開発はほと
んどやっていない状態なので、SI Object Browser の 80 とか、それに近いような形。ただし、マ
ーケティングが必要なビジネスなので、そのマーケティング費用をどれぐらいかけるかということ
かなと思っています。
質問者 D: 1 点だけ確認で。
AISI∀ Anomaly Detection のところなんですけど、確か 3 年で 8 億円売上をというようなお話も
あって。これは中計に入っていないという認識でいいのかというところと。もし半年間やられてき
た中で、その手応えだとか、課題だとかがあれば教えていただきたいです。
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梅田:まず、8 億円、ニュースリリースは明るい数字を書くものなんで、書いたんですけれど。実
際にやってみて、まだ確証がないところなんで、中計には入れてないです。ただ、今期の予算的に
は 1 億円ぐらいの売上ぐらいは見込んでいます。
半年やっての手応えは、市場はかなり思ったとおりあるし、ニーズもあるなという手応え。別に競
合があるのはそんなに脅威には感じていないです。お互いみんな苦労しながら、一個一個目先をや
っていくというので、市場の大きさに比べて競合が全部総取りなんてことはあり得ないようなビジ
ネスと思っています。
ただ、問題はお客さんの、異常検知したいというのを AI でこなすのが本当にできて、役に立つも
のをいかに提供させるかというところです。ここが今、悩みながら 1 社 1 社の要件をやっていて、
そんなに簡単じゃないなというのは、予想どおりでもあるんですけど、そんなに簡単じゃないなと
いう生みの苦しみをやっています。
5 年後、この分野はどうなっているかといったら、きっと 5 年後にはきちんとそういうのがいろん
な工場で取り入れられているはずだ。そうしたら信じてやっていけるんだろうと、今、その事業の
生みの苦しみを味わいながら頑張っているという、そんな局面です。
すいません。お時間になりました。今日はどうもありがとうございました。
[了]
____________
脚注 1. 音声が不明瞭な箇所に付いては[音声不明瞭]と記載
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