chemistry 3 のコピー - tokyo university of...

http://nodaiweb.university.jp/chemistry

第3回

原子論（2）


基本的には　　　　　　　　　　　　順にうまっていく（構造原理）同じ軌道に電子は　　　　収容される。

（１）

（２）

何故２つか？電子はもう一つ量子　　　　　　　　　を持ち、　　と　　　がある。＋ー12 ーー12

同軌道には２つの電子状態がありうる。

☆原子の電子配置


○軌道のエネルギー準位


○電子配置の表記法


○軌道のエネルギー準位水素原子のスペクトルから読み取れること


○光のエネルギー

E = hν光のエネルギー

h:プランク定数6.62607×10-34 Js


○水素原子の線スペクトル

1λ= RH

1n12 −

1n22

⎛⎝⎜

⎞⎠⎟

RH :Rydberg定数1.09737×107 cm-1

n1 = 1: ライマン系列n1 = 2: バルマー系列n1 = 3: パッシェン系列

K殻への遷移L殻への遷移M殻への遷移

ΔE = hν ボーアの振動数条件

分光学的遷移を起こす


☆１つの電子状態には１個しか電子が入れない。(Pauli exclusion principle)

↑↓矢印の向きの違いは、　　　　　　を表している。

↑↑ ↓↓× ×


（３）同じエネルギーの副殻に複数個の軌道が存在するとき(p, d, f軌道)、まず　　　　　　電子が１つずつ収容される。→ Hundの規則

例）

↑↓ ↑

↑ ↑ ↑ ○×


○周期表と電子配置の関係Mendeleevは、原子を重さの順で並べた

原子番号順☆電子配置：原子に電子が収容される順には　ルールがある元素の性質：　　　　　　が大きく関与

化学的に似た性質の元素が周期的に現れる


典型元素と遷移元素は何が違う？

典型元素は周期表からの予想通りの性質を示す

遷移元素は必ずしも当てはまらない


☆イオン化エネルギーと電子親和力

イオン化エネルギー

電子親和力

１価の

１価の

になりやすさ


☆安定な電子配置

原子状態で存在する元素が少ないのは何故か？

希ガス：原子状（単原子分子）

希ガス配置は

安定！！！


Na → e- + Na+

1s22s22p6 ≡ [Ne]

Cl + e- → Cl-

[Ne]3s23p６ ≡ [Ar]

○最外殻電子のやりとりで、　　　　　　　　　　　となる。


”安定とは？”その系が”自発的に”変化しないということ

全ての自然界の系は、より安定になろうとする！

化学でいうと、

Cl + e- → Cl- ＋ Q kcal

原子状Clがエネルギーを放出してより安定なCl-となる。自発的に

Cl- → Cl + e- となることはない！


希ガスに化合物はないのか？

Ar : 水、ヒドロキノンとの包接化合物Ar・6H2O, Ar{C6H4(OH)2}3

Kr : KrF2, Kr(OTeF5)2

Xe : Xe[PtF6](後に XeF[PtF5], XeF[Pt2F11])

Rn : RnF2 (放射性のため解析が困難)

XeF4, XeF2, XeO2 etc...

HArF


He, Neには基本的には知られていないが・・・LiHe, He2, He3, Ag3He(van der Waals分子)He2*(Rydberg分子)

He@C60, Ne@C60(内包フラーレン)


ついに！？2Na + He → Na2He　(120 GPa, レーザーで加熱)

ピンク：Naグレー：He

(電子局在関数)

Na: +0.6, He: -0.15電子: -1.1→8中心2電子結合


カーボンナノチューブに含まれるガドリニウム

産業技術総合研究所(2004)

元素分析装置

(走査型透過電子顕微鏡+電子線エネルギー損失分光器)


透過型電子顕微鏡(TEM)

産業技術総合研究所東大など(2007)


原子間力顕微鏡 (AFM)IBM (2009)ペンタセン分子構造の高解像度分析


原子間力顕微鏡 (AFM)UC Berkeleyなど (2013)化学反応生成物の一分子直接観察

chemistry 3 のコピー - tokyo university of...

Documents