絶対に上手くなってやる! 本気でそう願う人のための · 2020-05-25 ·...
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プレゼンテーション練習会マニュアル
アイデアクラフト 開米瑞浩
http://ideacraft.jp
絶対に上手くなってやる!
本気でそう願う人のための
Copyright アイデアクラフト 2017
スキル上達の3点セットとは?
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知識
実践
フィードバック
どんな分野でも下記3点が掛け算で効いてくるため、それぞれの要素をバランス良く取り入れることが重要
×
×
資料作りやゼスチャーなどに使えるテクニック。市販の書籍やWebサイトなどから学べる。
実際に自分で試してみる。
それを振り返って修正する。
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フィードバック(FB)の質が上達のカギを握る
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短時間で上達するために重要なのは漠然とした感想ではなく、ピンポイントな提案を含むフィードバック(FB)
実践
漠然とした感想良かったです
イマイチでした
3ページ目の説明文は○○のほうがいい
会場右手の人へもアイコンタクトしましょう
キャッチコピーがとても分かりやすかった
ピンポイントな提案を含む
フィードバック
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フィードバックをする側こそ勉強になる
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的確なフィードバックをするには真剣に考えざるを得ないので、フィードバックを受ける方より、する方が勉強になる
3ページ目の説明文は○○のほうがいい
ピンポイントな提案を含む良質のフィードバック
ここは分かりにくいな
要点は△△だろう
ここは××の原則で考えて
説明文は○○のほうがいい
問題を特定
状況を分析
知識を応用
答えを出す
これをすべてやると良質のフィードバック
ができる
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短期間で上達するために役立つ方法とは?
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有料のプレゼンテーション研修は基本の習得には有効。実践の場数とフィードバックを増やすには自主的な練習が不可欠。
フィードバックの質を上げる仕組みさえあれば、短期間で上達するために最適な方法
研修会社によるプレゼン研修受講
有志による自主的な練習会
基本を学ぶのには良いが、実践機会(場数)は増やせない
実践機会(場数)確保に最適。フィードバック側にも回りやすい
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プレゼンテーションの講師がいない場所で有志数人による自主的な練習会を開くことを想定するとこれらが必要
フィードバックの質を上げる仕組みとは?
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「自主練習会」でフィードバックの質を上げるためには、チェックリストと運営ルールが重要
チェックリスト
運営ルール
フィードバックをする際に見るべきポイントをチェックリスト化したもの。「知識」を補うために使う。(詳細後述)
フィードバック機会が必要十分なだけ確保されるような運営ルール。(詳細後述)
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チェックリストとは?
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チェックリストは、「ノウハウシート」(多数)をもとにして、項目名のみを1枚のリストにしたもの
コンテンツ系項目
ストラクチャー系項目
デリバリー系項目
チェックリスト(1枚) ノウハウシート(多数)
リスト化
練習会本番では、これを見ながらフィードバックすべき点をチェックする
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ノウハウシートとは?
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プレゼンテーションの技術をノウハウとして明文化したもの。コンテンツ、ストラクチャー、デリバリーに大別される。
コンテンツ
ストラクチャー
デリバリー
問題分析
シナリオ
ボイスコントロール
聴衆分析
ロジック
ビジュアル・エイド
ゼスチャー
インタラクション
プレゼンス
さらに細分化されていろいろあります……
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練習はテーマを決めてするとよい
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ノウハウ項目は細かく分けると数十以上あるので、全部を一度に身につけるのは非現実的。その都度テーマを選んで少しずつ。
多数のノウハウ項目練習したいテーマを
いくつか選ぶ
そのテーマを意識して準備する
練習会本番で実践
フィードバック(FB)をもらう(選んだ練習テーマは事前に伝えておく)
これを練習会の運営ルールとする
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練習会運営ルールとは?
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1~数時間の練習会で数人がプレゼンの実技をしてフィードバックをもらう想定で、練習会をより効果的にするための運営方法
進め方の説明(主催者)
個人別の実技(フィードバックをす
ることも勉強になるので、全員が実技をすることにはこだわらなくてよい)
実技Dさん
練習会全体
オリエン
クロージング
実技Cさん
実技Bさん
実技Aさん
終了挨拶(主催者)
テーマ説明
プレゼンテーション
フィードバック
1分程度で練習のテーマを伝える
止めリハ方式か通しリハ方式を本人が選択する
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1人分の実技進行
止めリハ/通しリハ
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実技の途中で随時止めてフィードバックをするのが止めリハ、途中で止めないのが通しリハ方式。
プレゼン
FB
止めリハ方式
プレゼン
FB
プレゼン
FB
…………
1人分の実技進行
FB
通しリハ
プレゼン
• 当初はこの方式が良い• FB担当は勇気を持って
止めること!
• ある程度身についてきたらこの方式を使う
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通しリハではFB主担を決める
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FBは全員で行うが、主担当(主担)を1人決めておく。回り持ちとすることを推奨。主担当の任務は3G1Sフィードバック。
実技者 FB主担
他メンバー
3G1S
自由コメント
通しプレゼンが終わったらまずFB主担が
3G1Sフィードバック
他メンバーはその後自由にコメント可
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3G1Sフィードバックとは?
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良い点(Good points)を3つ、提案(Suggestion)を1つ、FB主担はこれを言うように心がける
良かった点(Good points)
• 声がハッキリして聞き取りやすかった• 「○○」というキャッチコピーは記憶に残りやすい• バランスよくアイコンタクトできていた
提案(Suggestion)
• ゼスチャーをもう2秒長く止めておくと良い• 挨拶の時は画面を消しておくほうが良い• 画面を切り替えるときに確認を入れましょう
欠点の指摘(例:ゼスチャーが短すぎる)ではなく、改善提案(例:もう2秒長く)をすることが重要。
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なぜ3G1Sが必要なのか?
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フィードバックの役割は、「出来たことに自信を持ち、改善への意欲を燃やしてもらう」こと。そのためにはGとSが有効。
良かった点(Good points)を言ってくれるので・・・・
• うまくできたんだ、と安心できるし自信がつく• 自分で自覚していなかった良い点を指摘してくれる
ことがある
提案(Suggestion)を言ってくれるので・・・・
• どう改善すれば良いかがわかって、希望が持てる
プレゼンを漫然と見ているだけでは、GとSを簡潔な言葉でまとめることはできない。3G1Sは、FB主担にとってこそ良い学びの機会
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FB主担を回り持ちで行うのはなぜ?
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3G1Sのフィードバックをすること自体に、プレゼンテーションのスキルを磨く効果がある。その機会を全員に割り振るため
実技者 FB主担
3G1S
3G1Sを探し言語化して伝えることで、プレゼンテーションのノウハウへの理解を深め、
自分自身の応用力を高められる
ノウハウシート
チェックリスト
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ノウハウシートの入手方法
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書籍としてまとまっているものがお勧めです
一瞬で伝え、感情を揺さぶる プレゼンテーション清水 久三子 著https://www.amazon.co.jp/dp/toc/4046010673/
エンジニアを説明上手にする本開米瑞浩 著、 翔泳社刊
https://www.amazon.co.jp/dp/B01MXVLJOG/
仕事の基本 できる・使えるプレゼン術中嶋 秀隆, 村松 かすみ, マット・シルバーマン 著https://www.amazon.co.jp/dp/4820716654/
プレゼンテーションそのものにフォーカスして、プレゼンス、コンテンツ、デリバリーの基本をまとめた良書
手前味噌ながら拙著です。資料整理のコツからデリバリーのポイントまで。IT技術者向きの事例を多数収録
すぐに実行できるコンパクトなノウハウ満載。少々古い本ですが2017年8月現在もAmazonで入手可能
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チェックリストの入手方法
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チェックリストは下記ページにて公開中
プレゼンテーション練習用チェックリストhttp://ideacraft.jp/columns/presentationchecklist/
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お問合せおよびご感想受付
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本書への質問、感想を歓迎します。下記お問い合わせ先へお送りください。
【Q&A例】Q: 視線は誰に、どこに向ければ良いですか?A: キーマンがいる場合はその人に5割、残り5割を他にまんべんなく。そうでな
い場合は、反応が良い人を探してその人を中心にアイコンタクトしておくとやりやすいです。
Q: 語尾をハッキリ言う事が大切な事はよくわかっているのですが、癖になっていて抜けません。どんな事を意識して訓練したらよいですか。
A: 何度もリハーサルをしましょう。癖になってる場合はリハーサルでも出るはずなので、出る度に言い直すようにしているうちに、しなくなります
お問い合わせ先 : http://ideacraft.jp/contactnotice/
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IT技術者として働くうちに、複雑な情報をわかりやすく表現する必要性を感じ、その技術を研究。その経験を活かし、 2003年に社会人研修業務を起業。情報を論理的に整理し図解して「見える化」する技術と習慣の啓蒙・普及に取り組んでいる。
担当プログラム□エンジニアの文章図解・情報整理術□エンジニアのプレゼンテーション講座□難解な文書の持ち込み改善ワークショップ
公開講座・講演等実績中部産業連盟 日本テクノセンター SMBCコンサルティング日経BP社 その他、電機メーカー/航空サービス/光学機器メーカー等
著書等2017年 3月 日経SYSTEMS誌3月号 ロジカルシンキング特集2016年12月 (書籍)エンジニアを説明上手にする本 翔泳社2014年 6月 (書籍)エンジニアのための伝わる書き方講座 技術評論社2010年10月 (書籍)エンジニアのための図解思考再入門講座 翔泳社
著者プロフィール 開米 瑞浩
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