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C-4 銅-金ナノ粒子の規則―不規則変態温度変化 材料技術部 金属表面改質グループ ○藤田直也 + 大阪女子大学 木舩弘一、唯木次男 物質がナノメータサイズまで小さくなるとバルク材とは異なった性質を示します。本実験では Cu-Au 合金微粒子において起こる規則 - 不規則変態温度の粒子径に対する変化を調べました。 作成した粒子は粒径分布があるので 結果は平均粒径で整理した Cu-Au 微粒子の高分解能 TEM 観察 室温 規則状態 370規則状態 390不規則状態 heating 相転移 CuAu heating 平均粒径:4.5nm 0 5 10 15 20 25 1 2 3 4 5 6 7 8 9 粒径 [nm] 頻度 [%] Cu Au を所定量秤量し て真空同時蒸着法により 種々な組成の合金微粒子 作成 した CuAu 合金微粒子からの電子回折図形の温度変化 平均組成 :Cu-52.0at.%Au 平均粒径 :4.5nm 試料を加熱しな がら電子線回折 図形を調べて相 転移温度を求め 合金微粒子の平均粒径と T c の関係 ■: Cu 3 Au ▲: CuAu 0 10 20 30 40 50 60 0 5 10 15 20 25 30 35 40 平均粒径 [nm] T c [ ] 平均粒径が小さくなると規則 - 不規則変態の温度 が文献値より低かった。右の図は変態温度の低下 量( T c )と平均粒径の関係を示す。T c の低下量 は規則構造の種類によって異なっていた。

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Page 1: C-4 銅-金ナノ粒子の規則―不規則変態温度変化tri-osaka.jp/poster/2002/c-04.pdfCuAu 合金微粒子からの電子回折図形の温度変化 平均組成:Cu-52.0at.%Au

C-4 銅-金ナノ粒子の規則―不規則変態温度変化

材料技術部 金属表面改質グループ ○藤田直也

+ 大阪女子大学 木舩弘一、唯木次男

物質がナノメータサイズまで小さくなるとバルク材とは異なった性質を示します。本実験では Cu-Au 合金微粒子において起こる規則 -不規則変態温度の粒子径に対する変化を調べました。

Cu-Au 微粒子の高分解能 TEM 観察

室温 規則状態

370℃ 規則状態

390℃

合金

heating

平均粒径:4.5nm

0

5

10

15

20

25

1 2 3 4 5 6 7 8 9

粒径 [nm]

頻度

[%]

CuAu 合金微粒子からの電子回折図形の温度変化

試料を加熱しな

がら電子線回折

図形を調べて相

転移温度を求め

合金微粒子の平均粒径と∆Tc の関係 ■:Cu3Au ▲:CuAu

平均粒径が小さくなると規則 -不規則変態の温度

が文献値より低かった。右の図は変態温度の低下

量(∆T c)と平均粒径の関係を示す。∆T c の低下量

は規則構造の種類によって異なっていた。

heating

相転移 → CuAu

不規則状態

0

10

20

30

40

50

60

0 5 10 15 20 25 30 35 40

平均粒径 [nm]

∆T

c [ ℃

]

平均組成:Cu-52.0at.%Au 平均粒径:4.5nm

作成した粒子は粒径分布があるので

結果は平均粒径で整理した

Cu と Au を所定量秤量し

て真空同時蒸着法により

種々な組成の合金微粒子

を作成した