畜産農家のためのb 汚水処理施設管理マニュアル11/10/17 1...

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ふん尿処理利用研究会 平成23年11月11日 財団法人畜産環境整備機構 畜産環境技術研究所 主任研究員 長峰孝文 畜産農家のための 汚水処理施設管理マニュアル 1 本日の内容 1. 畜産排水に関する規制(特に硝酸性窒 素等について) 2. 畜産排水浄化処理施設の実態調査 3. 適切な管理の普及に向けて 2 -73-

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Page 1: 畜産農家のためのB 汚水処理施設管理マニュアル11/10/17 1 ふん尿処理利用研究会 平成23年11月11日 財団法人畜産環境整備機構 畜産環境技術研究所

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ふん尿処理利用研究会平成23年11月11日

財団法人畜産環境整備機構  畜産環境技術研究所 主任研究員 長峰孝文

畜産農家のための汚水処理施設管理マニュアル

1

本 日 の 内 容

1.  畜産排水に関する規制(特に硝酸性窒素等について)

2.  畜産排水浄化処理施設の実態調査

3.  適切な管理の普及に向けて

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畜産に関する排水基準

【特定施設】 豚房施設(豚房の総面積50m2以上)牛房施設(牛房の総面積200m2以上)馬房施設(馬房の総面積500m2以上)

<規制物質と排水基準(畜産業に関するもの)>

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区分 項目 基準値 適用対象

健康項目 硝酸性窒素等900mg/L (暫定 H25.6まで)  ※一律排水基準100mg/L

全ての特定施設

生活環境項目 

水素イオン濃度 5.8以上8.6以下

特定施設のうち、1日の排水量が50m3以上のもの

BOD、COD 160mg/L

浮遊物質量 200mg/L

大腸菌群数 日間平均3,000個/ml

窒素含有量 120mg/L 指定湖沼に係る特定施設のうち、1日の排水量が50m3以上のものリン含有量 16mg/L

窒素含有量120mg/L

閉鎖性海域に係る特定施設のうち、1日の排水量が50m3以上のもの

190mg/L(豚房施設 暫定 H25.9まで)

リン含有量 16mg/L

30mg/L(豚房施設 暫定 H25.9まで)

※硝酸性窒素等:アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物※都道府県は、政令で定める基準に従い、より厳しい基準値を設定することが可能(上乗せ基準)

水質記録の保管義務について

! 平成 23 年 4 月から、放流水の分析値を保管し ていなかったり、改ざんしていたりすると 30 万円以下の罰金

! 畜産については、放流水の水質が最も悪くなる時期に年 1 回以上分析

→平成24年3月末までに少なくとも1回は分析して記録を保管しなくてはならない

! 排水量の少ない事業所では、硝酸性窒素等が追加されたときに都道府県知事への届け出を行っていないかも

→保管義務と施設届け出の周知徹底を!!

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畜産に対する硝酸性窒素等の暫定基準の推移5

井戸水の汚染状況

硝酸性窒素による汚染は他より多いい

是澤ら(環境省), 平成20年度地下水質測定結果について. 用水と廃水 : 52, 13-19 (2010)から引用

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井戸水の汚染原因

硝酸性窒素による汚染の原因として畜産が2番目になっている

(改善・廃止井戸を含めない)

是澤ら(環境省), 平成20年度地下水質測定結果について. 用水と廃水 : 52, 13-19 (2010)から引用

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中央環境審議会水環境部会(H22年3月31日)

(環境新聞 H22年4月7日)

【議事録から】

・暫定基準は準備のための期間である。

・25年には大幅に下げるべきだ。

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畜産に対する硝酸性窒素等の暫定基準の推移

引き下げに向けた取組み

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畜産廃水浄化処理施設の実態調査

【実態調査】

" 11の道県に調査協力依頼" 養豚89件、酪農11件を調査" 冬期:平成21年1月27日~3月31日" 春季:平成21年5月12日~6月18日" 夏季:平成21年8月4日~9月16日      ↓

" 施設の構造や管理状況と処理水質の関係を解析

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硝酸性窒素等濃度に影響する傾向を示した要因(施設構造に関するもの)

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項目 良好な施設が多い

良好な施設が少ない

季節 春、夏 冬

畜舎構造 ふん尿混合 ふん尿分離

BOD/N比 2以上 2未満

一次処理 スクリーン分離すらない最初沈殿槽(汚泥管理不十分?)

二次処理タイプ 嫌気好気法神奈川式複合ラグーン回分式

膜分離式(高負荷設定?)連続式

二次処理の不適切な構造

連続的処理で流量調整機能がない最終沈殿槽に越流堰や汚泥返送がないBOD容積負荷が0.6kg/m3・日以上N容積負荷が0.6kg/m3・日以上

硝酸性窒素等濃度に影響する傾向を示した要因(施設管理に関するもの)

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項目 良好な施設が多い 良好な施設が少ない

管理委託 有償で委託 農家のみで管理設置業者が無料で管理

農家が1日にかける管理時間

30分以上60分未満 30分未満60分以上

管理日誌 あり なし

自動計測センサー あり なし

消毒槽の殺菌剤 入っていることあり 3回ともなし

ディフューザーの更新

あり なし

場内の整頓状況 整理整頓されている 散らかっている

処理水質 BODが80mg/L未満SSが10mg/L以上20mg/L未満透視度4cm以上

BODが80mg/L以上SSが200mg/L以上透視度3cm以下

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適切な処理水を得るために必要なこと

! 適切な構造◆ 窒素対応型の施設◆ 汚水の量や質にあった施設(畜舎内設備も含む)

! 適切な管理◆ SV30の測定や管理日誌の記録など◆ 可能な範囲で専門の管理会社に委託する◆ 施設に故障箇所がない

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なぜ管理技術の改善なのか

! 適切な構造◆ 多くの施設がある程度の引き下げには対応できるだろう◆ 施設の整備や改修には相当の費用を要する簡易改修の実証試験

•  1000mgN/L→200mgN/L、母豚120頭、250万円(工事費のみ)•  300mgN/L→100mgN/L、母豚150頭、450万円(工事費のみ)

! 適切な管理◆ 管理の程度が処理水質に影響している◆ 費用がかからない◆ すぐに取りかかれる

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畜産農家のための汚水処理施設管理マニュアル

! 冊子とDVDのセット

! 基本的な管理を始めるための手引書

! 農家が容易に理解できる内容

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畜産農家のための汚水処理施設管理マニュアル

! 第1章 マニュアルの使い方! 第2章 汚水処理の仕組みを知る! 第3章 活性汚泥を観察する! 第4章 処理水質を把握する! 第5章 日常管理のやり方! 第6章 汚水処理施設の管理Q&A

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冊子版(33ページ)文字を少なく、イラストや写真を多く

第2章 汚水処理の仕組みを知る 1.汚水処理は4または5段構え

 汚水処理は次の4つまたは5つの工程からなります。 ①一次処理(前処理):畜舎のふん尿分離から本処理に入る前まで ②二次処理(本処理):ばっ気槽と汚泥分離構造まで           (嫌気好気活性汚泥法の場合は嫌気槽を含む) ③三次処理(高度処理):凝集分離処理、脱窒処理、活性炭処理など ④消毒処理、最終希釈処理 ⑤汚泥処理:余剰汚泥、固液分離汚泥などの処理 ③三次処理を持つ施設と持たない施設があるので、汚水処理施設は、4または5段構えの構造になっています。

- 3 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

 2.活性汚泥とは

 汚水処理施設のばっ気槽には様々な微生物(小さな掃除屋さん)が棲んでおり、活性汚泥と呼ばれています。この活性汚泥は、正常な状態のとき ・汚水中の汚濁物質を食べたり吸着したりして、水をきれいにする力(浄化力) ・微生物同士が集まる力(凝集力)があります。

- 4 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

 3.活性汚泥はバランスだ!

 活性汚泥を正常に保つためには、 ・ばっ気槽の容積にあった活性汚泥量 ・活性汚泥量にあった汚濁物質量 ・汚濁物質量にあった酸素量が重要です。ばっ気槽の容積が、処理できる汚濁物質の量を決めていることを忘れてはなりません。

- 5 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

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自分専用の管理マニュアルを作成するページ

【一次処理(前処理)】バーンクリーナやスクレーパーなどの畜舎のふん尿分離設備 きちんとふん尿分離ができていることは、きわめて重要です。汚水に混じるふんの量が増えると、浄化処理できなくなる可能性が高いです。以下のような問題は起きていないか点検します。 ・バーンクリーナの副尿溝の詰まり(あふれた汚水がふんを流していませんか?) ・バーンクリーナやスクレーパーなどのふん回収装置の稼働回数の減少  (ふんと尿が長時間接触して、ふんが多く流れ出ていませんか?) ・不要な水の流入(水飲みのこぼれ水や雨水が、ふんを流していませんか?) ・洗浄水による押し流し(ふんを回収せずに流していませんか?)

【一次処理(前処理)】沈砂槽 沈殿物の堆積状況を確認します。汚泥が堆積して、沈殿物が分離できない状態を続けると、ばっ気槽などに砂が堆積して、悪影響が出ます。満杯になる前に汚泥を排出します。

【一次処理(前処理)】汚水貯留槽 水位を確認します。いつもより水位が高いならば、排出ポンプの故障や排出タイミングの異常の可能性があります。いつも満杯になっていると、底に汚泥が滞留したり、腐敗したりして、浄化処理に悪影響が出ます。時々空になるくらいの運転にします。

【一次処理(前処理)】前ばっ気槽 ばっ気されているか確認します。ばっ気が弱いときは、ポンプが故障していたり、散気管が詰まっていたりする可能性があります。

【一次処理(前処理)】嫌気槽 かく拌機が稼働しているときに、水面が1秒間で30cm以上の早さで動いているか確認します。動きが弱いときは、かく拌機が故障している可能性があります。

【一次処理(前処理)】スクリーン(ふるい) 目詰まりしていないか、網に穴が開いたりなどの壊れている部分がないかを確認します。目詰まりすると、処理能力が低下しますので、高圧洗浄器などで除去します。

- 26 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

【一次処理(前処理)】最初沈殿槽 越流堰から流れ出る汚泥の量を確認します。多いときは、沈殿汚泥の引き抜き量が足りない可能性があります。

【一次処理(前処理)】最初沈殿槽 越流堰から流れ出る汚泥の量を確認します。多いときは、沈殿汚泥の引き抜き量が足りない可能性があります。

【一次処理(前処理)】スクリュープレスなどの固液分離機 分離した固形分の状態と量を確認します。固形分の水分が多かったり、量が少ないときは、固液分離機や送液ポンプの壊れ、配管のつまり、稼働タイミングの異常の可能性があります。

【一次処理(前処理)】凝集分離処理装置 分離した固形分の状態と量、きれいなフロック(凝集剤と汚濁物質が寄り集まったかたまり)ができているかを確認します。できていないときは、凝集剤の添加量や混合部分に問題がある可能性があります。固形分の水分が多かったり、量が少ないときは、固液分離機や送液ポンプの壊れ、配管のつまり、稼働タイミングの異常の可能性があります。

【一次処理(前処理)】希釈水配管 適切な量の希釈水が流入しているか確認します。

- 27 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

【二次処理(本処理)】ばっ気槽(全てのタイプに当てはまります) 「第3章 活性汚泥を観察する 1~3」を参考に観察します。 ・ばっ気槽の水面の泡が多くないか ・ばっ気槽の水面の流速が1秒間で30cm以上の早さで動いているか ・SV30は正常か(汚泥量、汚泥界面、上澄の濁り) ・pHは6.5~7.5か 汚泥量が適切になるように、余剰汚泥の排出量を調整します。間欠ばっ気槽や回分式ばっ気槽の場合、ばっ気時間の調整も重要です。変更するときは、ばっ気槽の様子を見ながら、日数をかけて少しずつ変更します。適切な汚泥量やばっ気量は、施設や季節によって違います。多くするのか少なくするのかの判断は、かなり難しいので、分からないときは、自治体の担当者や施工業者に相談し、できるだけ汚水処理施設管理の専門家に見てもらうようにします。 ばっ気が弱いときは、ばっ気に関係する機器のメンテナンスをします。 ・空気ポンプ:吸気口のフィルター清掃、オイルやベルトの確認、異音がある          ときはすぐに修理 ・ディフューザー(散気管・散気板):清掃または交換 ・水中ばっ気レーター:業者にオーバーホールを依頼

【二次処理(本処理)】沈殿槽(連続式活性汚泥法の場合です) 「第3章 活性汚泥を観察する 4.沈殿槽の観察」を参考に観察します。汚泥の浮上や流出がないように、ばっ気槽の管理をします。

【二次処理(本処理)】嫌気槽、嫌気ゾーン(嫌気好気活性汚泥法の場合です) ばっ気槽からの送液が、なされているか確認します。かく拌機が稼働しているときに、水面が1秒間で30cm以上の早さで動いているか確認します。動きが弱いときは、かく拌機が故障している可能性があります

【二次処理(本処理)】膜分離装置(膜分離式活性汚泥法の場合です) 膜の吸引圧を確認します。目詰まりが多くなったときは、膜ユニットを洗浄または交換します。 ・回分式や間欠ばっ気の場合は、配管の詰りも疑います。

- 28 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

【三次処理(高度処理)】三次処理の凝集分離処理装置 分離した固形分の状態と量、きれいなフロックができているかを確認します。できていないときは、凝集剤の添加量や混合部分に問題がある可能性があります。固液分離機の部分については、固形分の水分が多かったり、量が少ないときは、固液分離機や送液ポンプの壊れ、配管の詰り、稼働タイミングの異常の可能性があります。

【三次処理(高度処理)】脱窒設備 脱窒槽については、かく拌機が稼働しているときに、水面が1秒間で30cm以上の早さで動いているか確認します。動きが弱いときは、かく拌機が故障している可能性があります。 薬剤が空になっていないか、pH計が正しく機能しているかを確認します。 再ばっ気槽については、「3章 活性汚泥を観察する」を参考に観察します。汚泥量が適切になるように、余剰汚泥の排出量を調整します。ばっ気槽のばっ気が弱くなったときは、ばっ気に関係する機器のメンテナンスをします。 ・空気ポンプ:吸引口のフィルター清掃、オイルやベルトの確認 ・ディフューザー(散気管・散気板):清掃または交換 ・水中ばっ気レーター:業者にオーバーホールを依頼

【消毒処理】 消毒薬が切れていないか確認します。

【最終希釈処理】 適切な量の希釈水が流入しているか確認します。

【汚泥処理】凝集分離処理装置 分離した固形分の状態と量、きれいなフロックができているかを確認します。できていないときは、凝集剤の添加量や混合部分に問題がある可能性があります。固形分の水分が多かったり、量が少ないときは、固液分離機や送液ポンプの壊れ、配管のつまり、稼働タイミングの異常の可能性があります。

【汚泥処理】砂ろ床 砂が目詰まりして、脱水に時間がかかるときは、表面の目詰まりした部分を取り除きます。

- 29 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

 (2)自分専用の管理マニュアルを作る

 次ページから各設備ごとの管理内容を記載します。ページをコピーして、自分の施設にある設備を切り出して並べ、セロテープなどでつなげて、自分専用の管理マニュアルを作ります。これをコピーしたものを、処理施設のカベや、次に作る管理日誌に貼り付けておきます。

- 25 - 執筆・監修者 小川雄比古、長峰孝文

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DVD版(44分)冊子版と同じ構成で、よりわかりやすく説明

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インターネットで見ることができる

冊子版のPDFファイルの閲覧・ダウンロード

DVD版のストリーミング再生

冊子やDVDの取り寄せ

http://www.chikusan-kankyo.jp/

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管理マニュアルの活用

! 畜産農家に◆ しばしば放流水のBODやSSが高い◆ 独自の管理手法がうまくいっていない◆ 汚水浄化処理施設を設置する◆ 管理方法の見直し

! 現場指導者に◆ 新任の指導員に浄化処理の基本を理解農家を集めた研修会に利用

暫定基準の引き下げに対応できる管理技術の普及

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業種別の硝酸性窒素等の暫定基準の推移

暫定基準を必要とする業種は残り少ない。

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業種暫定基準(mgN/L)

H16.7~ H19.7~ H22.7~

貴金属製造・再生業 5000 4000 3600

電気めっき業 500 500 400

下水道業 300 250 170

化学肥料製造業 140 100 100

イットリウム酸化物製造業 200 150 100

酸化銀製造業 250 100 100

触媒製造業 250 100 100

酸化コバルト製造業 700 400 220

畜産農業 900 900 900

炭酸バリウム製造業 1000 800 100

黄鉛顔料製造業 1300 900 100

すず化合物製造業 2000 1800 100

ジルコニウム化合物製造業 2400 1800 1000

モリブデン化合物製造業 2400 2000 1800

バナジウム化合物製造業 2400 2000 1800

硝酸銀製造業 2500 2000 100

ネオジウム化合物製造業 5000 100 100

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畜産に対する硝酸性窒素等の暫定基準の推移

引き下げに向けた取組み

一律基準に向けた取組み

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今後の予定

! 施設構造の適正診断プログラム◆ 汚水の窒素量を推定◆ 施設の窒素除去能力を推定◆ 処理内容の改善をシミュレーション

! 窒素対応型施設の管理マニュアル◆ 処理水質の簡易測定キット◆ 測定結果をもとにした管理マニュアル

一律基準に対応できる処理内容や管理技術の普及

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