空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ dpd...

19
空気圧アクチュエータ DPD & DPS シリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町 408 Tel:0749-28-0618 Fax:0749-28-4115 Page 1 of 19 空気圧アクチュエータ取扱説明書 DPD シリーズ(複作動型) DPS シリーズ(単作動型)

Upload: others

Post on 21-Feb-2020

4 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ

株式会社 大和バルブ 彦根工場

〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町 408 Tel:0749-28-0618 Fax:0749-28-4115 Page 1 of 19

空気圧アクチュエータ取扱説明書

DPDシリーズ(複作動型)

DPSシリーズ(単作動型)

Page 2: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 2 of 19--

--- 目 次 --- 1.取扱上の注意事項

*)警告事項 *)注意事項

2.製品特長及び仕様

1)製品特長

2)製品仕様

3)出力トルク

3.使用条件

1)設置条件

2)操作流体

3)操作圧力

4)使用温度範囲

5)操作角度

6)作動時間

7)潤滑

8)内部の摩耗対策

9)表示内容

4.操作及び回転方向

1)複作動型(DPDシリーズ)

2)単作動型(DPSシリーズ・・・スプリング閉:加圧開の場合)

5.設置と調整

1)設置前

2)空気配管

3)空気圧アクチュエータとバルブの取付

4)開度調整

6.メンテナンス

7.オプション

1)スピードコントローラ

2)開度調整装置

3)リミットスイッチBOX

4)電磁弁(ソレノイドバルブ)

5)その他

Page 3: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 3 of 19--

技術資料ダウンロード先:http://www.yamatovalve.co.jp

* この度は、DPD&DPSシリーズ空気圧アクチュエータをご購入していただき、ありがとうございます。

空気圧アクチュエータを設置、操作する前に、必ずこの取扱説明書をお読みいただき、製品の調整と操作方法を確認

してください。なお、製品改良と品質改善により、この取扱説明書の内容を予告なしで変更する場合があります。

Page 4: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 4 of 19--

1. 取扱い上の注意事項 警告:この表示の欄は「死亡または、重傷を負う可能性が想定される」内容です。

* 単作動型(DPS シリーズ)に使用するスプリングユニットには、強力に圧縮されたスプリングを内

蔵しています。スプリングユニットを不用意に分解すると、スプリングが飛び出して負傷事故を

発生させる恐れがあります。スプリングユニットのスプリング固定ボルトは、絶対に緩めないで

下さい。

* 空気圧アクチュエータを配管中あるいは加圧中にサイドカバーを取り外したり、空気圧アクチュ

エータを分解したりしないで下さい。

* 本製品を購入された後、当社標準仕様に外れて改造・使用することは絶対に行わないで下さい。

改造して使用された場合、当該製品の機能を損ねたり、破損や事故が発生しても、当社はその一

切の責任を負いません。

注意:この表示の欄は「軽い、若しくは中程度の傷害を負う危険が想定される場合、

又は物的損傷・損壊の発生が想定される」内容です。

* 複作動型(DPDシリーズ)、単作動型(DPSシリーズ)とも、必要以上に操作圧を加圧して使用するこ

とは避けて下さい。ボディや内部部品などを破損し、機能を損なう場合があります。

* 空気圧アクチュエータを、指定の使用温度範囲を超えて使用しないで下さい、内部と外部の部品

が破損する恐れがあります。

* 操作流体は、圧縮空気を使用して下さい。他の操作流体では、機能を損なう場合があります。

* 設置、補修、メンテナンス時、空気圧アクチュエータの気密性を確認する前に、エアーポートの

通路や空気配管を確認して下さい。

* 腐食性雰囲気の環境において使用されますと、内部および外部の部品に損傷をきたす場合があり

ます。

* 空気圧アクチュエータをバルブに組立する前に、空気圧アクチュエータの開度と回転方向が、バ

ルブの開度及び回転方向と一致していることを確認して下さい。

* 配管する前に動作テストを行い、空気圧アクチュエータとバルブが正しく組み立てられているか、

また操作状態を確認して下さい。

* 弊社が指定する”標準付属機器”以外の機器を取付けないで下さい。

* この取扱説明書には、空気圧アクチュエータの操作、調整、メンテナンス、保管について詳しく

説明してあります。必ず熟読してから空気圧アクチュエータを取り扱って下さい。また将来の参

考用に、安全な場所に本説明書を保管して下さい。

Page 5: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 5 of 19--

2.製品特長及び仕様

1)製品特長

DPD及びDPSシリーズは、バルブ操作用ロータリー空気圧アクチュエータであり、複作動型

「DPD」シリーズと単作動型「DPS」シリーズがあります。

スカッチヨーク機構(直線運動を回転運動に変える機構)を採用し、ピストンの直線運動

を出力軸の回転運動に変換することで、長寿命と最小限のエネルギーでのベストパフォー

マンスを実現しました。また、バルブの始動トルクを考慮して、空気圧アクチュエータが

始動時に最大のトルクを出せるようにしています。

2)製品仕様

〔表1:空気圧アクチュエータ共通製品仕様〕

アクチュエータ型式 複作動型:DPD015~DPD1920(10サイズ)

単作動型:DPS015~DPS960 (9サイズ)

標準操作圧力 0.4 MPa

総亜圧力範囲 0.4 MPa~0.7 MPa

耐 圧 1.0 MPa

使用温度範囲 -10℃ ~ +80℃

主要部品材質

ボディ アルミニウム(押し出し材)

ヘッドカバー アルミダイキャスト

ピストン アルミダイキャスト

出力軸 ステンレス

3)出力トルク

〔表2:複作動型(DPDシリーズ)出力トルク表(単位:N・m)〕

アクチュエータ

型式

操作圧力 0.3MPa時 操作圧力 0.4MPa時 操作圧力 0.5MPa時

0度(最大) 中間(最小) 0度(最大) 0度(最大) 0度(最大) 中間(最小)

DPD015 8.0 4.0 10.7 5.4 13.4 6.7

DPD030 16.1 8.0 21.4 10.7 26.8 13.4

DPD060 32.1 16.1 42.9 21.4 53.6 26.8

DPD106 56.8 28.4 75.7 37.9 94.6 47.3

DPD180 96.4 48.2 128.6 64.3 160.7 80.4

DPD240 128.6 64.3 171.4 85.7 214.3 107.1

DPD360 192.9 96.4 257.1 128.6 321.4 160.7

DPD480 257.1 128.6 342.9 171.4 428.6 214.3

DPD960 514.3 257.1 685.7 342.9 857.1 428.6

DPD1920 1029.0 514.0 1371.0 686.0 1714.0 857.0

※注:操作圧力 0.3MPa時の場合は、参考としてください。

Page 6: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 6 of 19--

〔表3:単作動型(DPSシリーズ)出力トルク表(単位:N・m)〕

アクチュエータ

型式

操作圧力 0.4MPa時 操作圧力 0.5MPa時 スプリング作動時

0度(最大) 中間(最小) 0度(最大) 0度(最大) 0度(最大) 中間(最小)

DPS015 10.4 5.0 14.9 7.7 11.3 7.5

DPS030 20.6 10.2 29.6 15.6 22.5 11.3

DPS053 36.8 17.6 52.6 26.9 40.0 19.5

DPS090 62.1 30.6 88.9 46.8 67.5 33.9

DPS120 82.8 40.6 118.6 62.1 90.0 45.0

DPS180 124.3 61.0 177.9 93.2 135.0 67.5

DPS240 165.6 81.4 237.1 124.3 180.0 90.0

DPS480 331.4 162.8 474.3 248.6 360.0 180.0

DPS960 663.2 325.6 949.0 497.0 720.0 360.0

※注:操作圧力に関わらず、スプリング作動時の出力トルクは変わりませんので、ご注意く

ださい。

3.使用条件

1)設置場所

DPD及びDPSシリーズ空気圧アクチュエータは、アクチュエータボディ表面にアルマイト処

理を施してあり、室内、屋外ともご使用いただけます。

空気圧アクチュエータが水平方向より下を向かないように、配管してください。

2)操作流体

操作流体は、乾燥(除湿)した圧縮空気を使用してください。エアーフィルタにより、ご

みや異物が入らないようにしてください。

3)操作圧力

標準操作圧力は 0.4MPa、使用圧力範囲は 0.4MPa ~ 0.7MPaです。

4)使用温度範囲

使用温度範囲は-10℃~+80℃です。

この温度範囲以外でご使用になる場合は、高温用・低温用を別途ご用意できますので、必

要な場合は弊社にお問い合わせください。

5)操作角度

空気圧アクチュエータの回転角度は、通常90度です。開側の弁開度を20度~90度の範囲で

任意に調節できる、開度調整付きもオプションでご用意できます。

Page 7: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 7 of 19--

6)作動時間

空気圧アクチュエータの作動時間は、供給圧力、配管距離、配管径、ソレノイドバルブの

性能、バルブトルク、環境温度等、ご使用条件と設置条件により異なります。〔表4〕に、

空気圧アクチュエータのみの、開方向及び閉方向の実測データを示します。

作動時間を調整できるスピードコントローラ付きも、オプションでご用意できます。

〔表4:空気圧アクチュエータ開方向、閉方向測定結果(秒)〕

■複作動型 ■単作動型

型 式 開方向 閉方向

DPD015 0.04 0.04

DPD030 0.06 0.07

DPD060 0.10 0.11

DPD106 0.20 0.21

DPD180 0.32 0.31

DPD240 0.41 0.40

DPD360 0.60 0.58

DPD480 0.78 0.76

DPD960 1.52 1.60

DPD1920 3.10 2.90

※上記開閉時間は、下記条件で測定した結果です。

・環境温度 :18℃~25℃

・操作流体、圧力:圧縮空気、0.56MPa

・操作サイクル :両方向 90度

・負 荷 :無し

・複作動型(DPD)アクチュエータは5ポートソレノイドバルブを使用。

・単作動型(DPS)アクチュエータは3ポートソレノイドバルブを使用。

・時間は電子タイマーで測定。

7)潤 滑

標準条件で使用する場合は、潤滑する必要はありません。潤滑油を使用する場合には、

ルブリケータで合成炭化水素油を操作用圧縮空気内に供給してください。

空気圧アクチュエータに使用しているグリースは、KLUBER ISOFLEX TOPAS NB52(NOK ク

リューバー株式会社製 合成炭化水素油グリース)です。

8)内部の摩耗対策

本製品は、アクチュエータ内面に高い精度の表面加工と仕上げをしています。ピストンサ

ポートには PTFE を使用し、ピストンとアクチュエータ内面の接触面にはゴムを使用して

おりません。スカッチヨーク機構に使用しているステンレスベアリングは、空気圧アクチ

ュエータの操作中の出力軸の傾きを防ぎます。

型 式 開方向 閉方向

DPS015 0.11 0.13

DPS030 0.23 0.27

DPS053 0.41 0.48

DPS090 0.60 0.70

DPS120 0.79 0.92

DPS180 1.29 1.41

DPS240 1.50 1.70

DPS480 1.80 2.00

DPS960 2.90 3.40

Page 8: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 8 of 19--

9)表示内容

本製品には、下記内容をレーザー刻印してあります。

1.「大和バルブ」の英文表記

2.アクチュエータの型式、バルブへの接続フランジサイズ(ISO)

3.使用温度範囲

4.操作圧力、スプリングの規格(DPSシリーズのみ)

〔図1:空気圧アクチュエータ表示位置及び内容〕

1 2 3

4

Page 9: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 9 of 19--

4.操作及び回転方向

1)複作動型(DPDシリーズ)

複作動型空気圧アクチュエータのピストンは、下図のように取り付けられています。全閉

状態のバルブを反時計回りに回転させて、全開状態にするためにピストンが外側に動作し

た時、ピストンがカバーに取り付けてある調整ボルトに当たることにより停止します。

〔図2:複作動型空気圧アクチュエータ(バルブ全閉状態)〕

ポート2は空気圧アクチュエータ両側の空気室と繋がっており、ポート2に操作空気を

供給すると、出力軸は時計回りに回転してバルブを全閉にします。ポート4は空気圧ア

クチュエータの中間の空気室と繋がっており、ポート4に操作空気を供給すると、出力

軸は反時計回りに回転してバルブを全開にします。

〔図3:複作動型空気圧アクチュエータ作動状態〕

Page 10: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 10 of 19--

2)単作動型(DPSシリーズ・・・スプリング閉:加圧開の場合)

単作動型空気圧アクチュエータのピストンは、下図のように取り付けられています。全閉

状態のバルブを反時計回りに回転させて、全開状態にするためにピストンが外側に動作し

た時、空気圧アクチュエータのスプリングが最大に圧縮され、両側の調整ボルトに当たる

ことにより作動を停止します。

〔図4:単作動型空気圧アクチュエータ(バルブ全閉状態)〕

ポート4は空気圧アクチュエータの中間の空気室と繋がっており、ポート4に操作空気

を供給すると、出力軸は反時計回りに回転してバルブを全開にします。ポート4から操

作空気を排気すると、出力軸は時計回りに回転してバルブを全閉にします。

ポート2はスプリング室に繋がっており、スプリング室の吸排気を行います。

〔図5:単作動型空気圧アクチュエータ作動状態〕

Page 11: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 11 of 19--

5.設置と調整

1)設置前

・バルブと空気圧アクチュエータを設置する前に、本取扱説明書の安全事項を確認して

ください。

・空気圧アクチュエータの選定は、バルブ始動トルクの1.3倍以上の最大出力トルクであ

るサイズにしてください。流体の種類や使用条件により、2.0倍以上の最大出力トルク

であるサイズにする必要があります。

・空気圧アクチュエータをバルブに取り付ける前には、回転方向を必ず確認してくださ

い。特に単作動型(DPSシリーズ)の場合、スプリング閉(加圧開)とスプリング開(加

圧閉)では、弁体の位置が異なりますので、バルブの取付時に注意してください。

・バルブ設置後、又は空気圧アクチュエータ取付後に圧縮空気を供給する前には、空気

配管や全ての接続部が正しく取り付けられているか、確認してください。

2)空気配管

・複作動型空気圧アクチュエータの場合は開側用と閉側用各1ヶ所、単作動型空気圧ア

クチュエータの場合は開側用又は閉側用1ヶ所に、供給空気接続口が設けてあります

(〔図6〕参照)。単作動型空気圧アクチュエータの場合、供給空気接続口の反対側ポー

トにはサイレンサが取り付けてあります。空気圧アクチュエータ内部の吸排気を行いま

すので、サイレンサを取り外したり塞いだりしないでください。

〔図6:空気圧アクチュエータ空気配管接続部〕

3)空気圧アクチュエータとバルブの取付

・空気圧アクチュエータとバルブの取付には、3種類あります。

1.スぺーサ+ジョイント

2.ジョイントのみ

3.コラム+ジョイント

空気圧アクチュエータ又はバルブ本体部の交換にあたっては、納入品図面や現品を確

認の上、組み合わせに注意して作業を行ってください。

・バルブが配管されたままの状態で交換する場合は、必ず1次側のバルブを閉止して流

体の流れを止めてください。流れが有る状態ですと、バルブが急に動作することもあ

り危険です。

Page 12: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 12 of 19--

4)開度調整

複作動型(DPD シリーズ)と単作動型(DPS シリーズ・・・スプリング閉:加圧開)は開

側、単作動型(DPSシリーズ・・・スプリング開:加圧閉)は閉側の開度調整ができます。

調整範囲は、どちらも+10度までです。

※調整方法

1)バルブを全閉にします。

2)キャップボルト(部品 No.18)とOリング(部品 No.24)を、両側共に外します。

3)片側の調整ボルト(部品 No.28)を右回り(時計方向)にねじ込みます。これにより、

全開開度が小さくなります。

4)ポート4より操作空気を供給し、バルブを全開にして所定の開度であることを確認

します。開度が違う場合には、再度1)~4)を繰り返し行います。

5)正しい位置になれば、全開状態で反対側の調整ボルト(部品 No.28)も右回り(時計

方向)に、ピストンに当たる位置までねじ込みます。

6)キャップボルト(部品 No.18)とOリング(部品 No.24)を、両側共に取り付けます。

〔図7:複作動型(DPDシリーズ)空気圧アクチュエータ開度調整〕

〔図8:単作動型(DPSシリーズ)空気圧アクチュエータ開度調整〕

Page 13: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 13 of 19--

***参 考***

調整ボルトを1周(360度)回転させた時(β)の、出力軸の回転角度の平均変化値(α)

と、逆に出力軸の回転角度を1度変化させる時(α1)の、調整ボルトの回転角度(β1)

を〔表5〕に示します。

〔表5:調整ボルトと出力軸の回転角度の関係〕

アクチュエータ

型式

調整ボルトの

回転角度

(β)

調整ボルト

調整後の出力軸

回転角度

(α)

調整ボルトの

回転角度

(β1)

調整ボルト

調整後の出力軸

回転角度

(α1)

複作動型

DPD015 360° 3.6° 120° 1°

DPD030 360° 2.9° 120° 1°

DPD060 360° 2.3° 144° 1°

DPD106 360° 1.9° 180° 1°

DPD180 360° 2.2° 144° 1°

DPD240 360° 2.0° 180° 1°

DPD360 360° 1.8° 216° 1°

DPD480 360° 1.8° 180° 1°

DPD960 360° 1.5° 270° 1°

DPD1920 360° 1.5° 270° 1°

単作動型

DPS015 360° 3.1° 120° 1°

DPS030 360° 2.4° 144° 1°

DPS053 360° 2.0° 180° 1°

DPS090 360° 2.2° 144° 1°

DPS120 360° 1.9° 180° 1°

DPS180 360° 1.7° 216° 1°

DPS240 360° 1.9° 180° 1°

DPS480 360° 1.9° 180° 1°

DPS960 360° 1.6° 216° 1°

6.メンテナンス

1)DPDシリーズ・DPSシリーズ空気圧アクチュエータは、長時間メンテナンスなしで使用で

きるよう設計、生産しており、正常な環境と標準操作で長期の使用できます。

2)使用頻度に関わらず、空気圧アクチュエータは年1回の定期点検を行ってください。

3)操作空気の外部漏れや異常を発見されたら、直ちに使用を中止し、弊社の担当者へご連

絡ください。

第三者により分解・再組立作業を行った場合には、弊社はその作業による一切の責任を

負いません。

Page 14: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 14 of 19--

7.オプション

以下に、主要なオプションを説明します。ご注文の際にご指示いただきますと、取り付

けた状態で納入させていただきます。詳細は、納入品図面等でご確認ください。

1)スピードコントローラ

バルブ開閉時のウォーターハンマー防止等、作動時間を調整する場合に取り付けます。

弊社出荷時 から取り付けている場合は、スピードコントローラは全開(作動時間が一番

早い状態)です。

※操作要領

a)スピードコントローラのロックナットを OPEN側、CLOSE側共に緩めます。

b)バルブを開方向へ動作させます。

c)開時間が所定の時間になるように、OPEN側つまみで調整してください。

右回し(時計方向)に締め込むと作動時間が遅くなり、左回し(反時計方向)に緩

めると作動時間が早くなります。つまみの全回転数は、約8回転です。

d)次にバルブを閉方向へ動作させます。

e)c)と同様に操作して、閉時間が所定の時間になるように、CLOSE側つまみで調整し

てください。

f)最後に、ロックナットを OPEN側、CLOSE側共に締めてください。

〔図9:複作動型(DPDシリーズ)空気圧アクチュエータ スピードコントローラ〕

〔図10:単作動型(DPSシリーズ)空気圧アクチュエータ スピードコントローラ〕

Page 15: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 15 of 19--

※取付要領

a)圧縮空気が供給されていないことを確認し、空気配管を取り外します。

b)スピードコントローラを用意し、裏面溝に付属のOリングを装着します(〔図11〕

参照)。

c)Oリングが落ちたり、位置がずれないように確認しながら、スピードコントローラ

を空気圧アクチュエータの所定の位置(2ヶ所の供給空気接続口を2個のOリング

が囲むような位置)にのせて、付属の六角穴付きボルトで固定します。この時、片

締めとならないように、均等に締め込んでください。

d)単作動型(DPSシリーズ)空気圧アクチュエータの場合には、向かって左側のポート

にプラグサイレンサを取り付けます(〔図10〕参照)。

e)空い配管を取り付けて動作確認を行い、操作空気が漏れていないことを確認してく

ださい。

〔図11:スピードコントローラ裏面〕

〔図12:スピードコントローラ取付図〕

Page 16: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 16 of 19--

2)開度調整装置

空気圧アクチュエータの標準開度調整範囲は+10°ですが、全開開度を20度~90度の範

囲で任意に調整できる「開度調整装置」を取り付けることができます。ご注文時に「開

度調整装置付き」とご指定いただければ、取り付けた状態で納入いたします。

複作動型(DPDシリーズ)空気圧アクチュエータでは、納入後に標準仕様から開度調整装

置付きに変更することができますが、単作動型(DPSシリーズ)空気圧アクチュエータで

は、納入後に標準仕様から開度調整装置付きに変更することができません。

標準仕様から開度調整装置付きに変更する場合は、下記「取付要領」に従って作業して

ください。

※取付要領

a)バルブ(または空気圧アクチュエータ)を全開位置にしてください。

b)片側(左右どちらでも可)の①キャップナットを回しながら外します。

調整ボルトが空気圧アクチュエータに残った場合は、取り外してください。

c)②調整ボルトを、①キャップナットを取り外した後にねじ込みます。

②調整ボルトのマイナス溝、又は六角穴のない側を、空気圧アクチュエータに急に

固くなる(ピストンに当たる)位置までねじ込んでください。

d)③シールワッシャーを②調整ボルトにはめ込み、④六角ナットで固定します。

但し、一部のサイズでは、シールワッシャーの代わりにOリングになります。

e)⑤開度調整カバーを回しながら、②調整ボルトにはめ込みます。

f)⑤開度調整カバーの先端に、⑥ポリキャップをはめ込みます。

g)反対側もb)~f)の手順で作業してください。

〔図13:開度調整部品取付要領〕

Page 17: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 17 of 19--

※操作要領

a)片側(左右どちらでも可)の⑤開度調整カバーを回しながら外します。⑤開度調整

カバーの先端には⑥ポリキャップが付いていますが、防水用ですので取り外さない

でください。もし外れた場合には無くさないようにして、バルブ開度調整後に取り

付けてください。

b)④六角ナットと③シールワッシャーを緩めます。但し、③シールワッシャーの代わ

りにOリングが付いているタイプもあります。

c)バルブを開方向へ動作させ、②調整ボルトをマイナスドライバーや六角レンチで締

めて、バルブ開度の調整をします。

d)調整終了後、④六角ナットをしっかりと締めて、②調整ボルトを固定してください。

e)⑤開度調整カバーを回しながら、②調整ボルトにはめ込みます。

f)反対側もa)~e)の手順で調整してください。但し、②調整ボルトはバルブを開

状態にしてから急に固くなる(ピストンに当たる)位置までねじ込み、④六角ナッ

トをしっかりと締めて②調整ボルトを固定してください。

〔図14:開度調整装置 調整方法〕

※注)複作動型空気圧アクチュエータの場合、②調整ボルトを緩めると空気圧アクチュ

エータから外れて落ちることがあります。

単作動型空気圧アクチュエータの場合、②調整ボルトを緩めても空気圧アクチュ

エータから外れません。

Page 18: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 18 of 19--

3)リミットスイッチBOX

空気圧アクチュエータの全開位置及び全閉位置で、接点出力を出すことができます。

大型インジケータ付きですので、遠くの場所からでも全開位置、全閉位置を目視で確認

することができます。詳細は、「リミットスイッチBOX取扱説明書」をご参照ください。

また、これ以外にもご指定のリミットスイッチがありましたら取り付けいたしますので、弊社

担当までご相談ください。

〔図15:リミットスイッチBOX外観〕 〔図16:回路図〕

タイプ 2方弁用 3方弁用

取付部 F05(ISO5211) NAMUR規格

電気定格 AC 5.0A(AC125V)/3.0A(AC250V)

DC 4.0A(DC30V)/0.4A(DC125V)

保護等級 IP67

使用温度範囲 -20℃ ~ +80℃

表 示 OPEN(黄色) 開ポート:黄色

CLOSE(赤色) 閉ポート:黒色

配線接続口 2-G1/2(シールキャップ付)

材 質 ケース アルミダイカスト

インジケータ ポリカーボネート

塗 装 ポリエステル塗装(マンセル 2.5BG6/6.5)

〔表6:リミットスイッチBOX仕様〕

Page 19: 空気圧アクチュエータ取扱説明書取 扱 説 明 書 空気圧アクチュエータ DPD & DPSシリーズ 株式会社 大和バルブ 彦根工場 〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408

取 扱 説 明 書 DPD&DPSシリーズ 空気圧 アクチュエータ

株式会社 大和バルブ --Page 19 of 19--

4)電磁弁(ソレノイドバルブ)

遠隔地からの電気信号により、供給空気の流れを切り替えて、バルブを開閉することが

出来ます。弊社標準の電磁弁を、下表に示します。

これ以外にも、ダブルソレノイド、防爆型、異電圧コイル、ご指定メーカー品の対応も

いたしますので、弊社担当までご相談ください。

複作動型(DPDシリーズ) 単作動型用(DPSシリーズ)

外 観

型 式 VFN2120N-*T-02 VT315-02*T

タイプ 5ポートシングルソレノイド 3ポートシングルソレノイド

接続方法 ダイレクトマウント ニップル接続

空気接続口 Rc1/4

定格電圧 AC100V、AC200V、DC24V、他

配線接続 コンジットターミナル

電線管接続口 G1/2

手動操作 ボタン(ノンロック式)

使用温度範囲 -10℃~+60℃ -5℃~+60℃

〔表7:弊社標準電磁弁仕様〕

5)その他

フィルタ付き減圧弁、ポジショナ(電-空、空-空)、近接スイッチ、その他ご指定の

機器類を取り付けることが出来ます。

また、ステンレス製ボディなどの特殊仕様にも対応できますので、弊社担当までご相談

ください。

以 上