第九期「豊森なりわい塾」 -...
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第九期「豊森なりわい塾」
豊森実行委員長 澁澤寿一
お爺さん・お婆さん 70代以上
お父さん・お母さん 60代~30代
高校生・大学生 10代後半から20代
戦前生まれ
高度経済成長期
~バブル期
バブル以降
数万年続いた 1960(S35)~1965(S40) 50年の実績
農村中心(生きる=働く) 都会中心(お金の社会)
自給自足 冷凍食品・レトルト
薪や炭 石油・ガス・原子力
体を使って働く 電化製品・パソコン
歩く・馬や牛 自動車・新幹線
伝統的な知恵や技 情報化社会
自然の厳しさ、豊かさ 公害問題・地球温暖化
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1990年以降のグローバル経済
コミュニケーションの道具としての「お金」
世界中で通用する、公平で共通の道具
↓
公平だが限度がない(欲望の抑制が効かない)
バーチャルな貨幣(株、為替差益、債券・・)の増加・パソコンの普及
ウォール街経済(貨幣が貨幣を生む仕組み、リスクの証券化)
実体経済の70~100倍のバーチャルなマネー
↓
「いのち」を「お金」で保障できるか?
そもそも、エコロジー(自然)あっての、エコノミー(経済)
世界の富の48%を1%の人が持つ(トランプ現象・不公平感)
現代社会の問題
農山村(自然資本の世界)の問題 都市(お金の世界)の問題
・過疎化 ・空洞化(巨大団地)
・高齢化 ・少子化 ・退職高齢者の役割・居場所
・都市との所得格差 ・食の安全・安心(確保)
・教育環境 ・ストレス・不安・落ちこぼれ
・医療 ・健康
・働く場 ・若者の雇用・働く場
・水と食料の自給 ・生存の基盤は海外依存
・バイオマス・水力・風力・太陽光 ・エネルギーの海外依存
人口減の社会、AI・IOT社会の新しい働き方
(目指す姿)・新しいライフスタイルの構築
・新しい社会のための、教育、福祉、エネルギー
・今の社会とは違う価値観
関係性喪失 「無縁社会」という現実
• 人と人の関係性 家族間、友人間、組織内、地域内 「孤立社会」、「無縁社会」、「LINE社会(貧情報社会)」 文字で「おはよう」=8byte 対面で「おはよう」=2(sec)×1,024×720(pcs)×50=73,728,000byte
• 人と自然の関係性 生産と消費の分離、命の臍の緒は何処につながる → 持続可能ではない社会
• 世代を超えた関係性 家族間、組織内、地域内 今、どのように、楽しく生きるか 世代間の伝承途絶 これから生まれる世代に対する配慮の無さ、無関心
• 生きている自分と神性の自分の関係性
どこかにいる青い鳥 探し続けるパワースポット
自分を見つめる努力の放棄、人は何処から来て何処へ行くのか
無縁社会の本質
「無縁社会」 = 関係性の遮断 =「無関心」「無視」「面倒くさい」
= 「地域という概念」の消滅!
⇒ 「無視」の反対は、「興味を持つ」こと!
持続可能な社会をつくるには、
人と人、人と自然、世代と世代が、つながること
→ お互いが関心と共感を持ち合う社会
( 関係性づくり→競争社会で顧みてこなかった価値 )
金銭的価値に置き換えられないこと→価値が無い
地方創生の本質 - 農山村と都市の共生モデル -
都市の問題は、都市だけでは解決できない。
農山村の問題も、農山村振興策だけでは解決できない。
日本の問題も、グローバルマーケットだけでは・・・
⇒ 環境・経済モデル + 生き方のモデル
(自然共生社会づくり) (新しい価値観づくり・人づくり)
「未来の社会」「幸福」「生きがい」
皆で考え、実践する。地域を創生するには、まず「人」
「豊森なりわい塾」
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「豊森なりわい塾」とは?
• (一社)おいでん・さんそん、地域の未来・志援センター(NPO) 、
トヨタ自動車(企業)、豊田市(行政)
四者の協働事業
トヨタ自動車・・・ 環境問題・地域課題の解決
自社課題の解決・・・労働力の流動性・働き方の多様性
豊田市 ・・・ 過疎対策
おいでん山村・・・生物多様性の保全
NPO 温暖化対策
地域づくり・多業社会
・塾生:27名(うち男性 19名、女性 8名) ・期間:2019年5月~2020年2月の約1年間 毎月1回、土日の2日間で、全8回の講座を実施 ・フィールドワーク:お世話になった地域
▶旭地区 浅野自治区/浅谷町
▶足助地区 明川自治区/連谷町・五反田町
▶下山地区 羽布自治区/羽布町
ご協力いただきました。 ありがとうございました
第九期豊森なりわい塾
第九期の実施プログラム
地域を知る・地域に学ぶ ●「地元学~あるくみるきく」
集落の成り立ちと
地域に入る心得(作法)を
地域に触れて学ぶ
●「食と農」
●「森林」
●聞き書き
集落のお年寄りの話に耳を傾ける~
この地に生きた心と暮らしの記録
地域を知る・地域に学ぶ
自分をみつめる これからの生き方を考える
これまでの過程 現実と希望 自分の未来をデザインする。
塾生が互いの想いを 受けとめることで仲間となる。
暮らし・社会をみつめる
コミュニティ 地域経済 福祉 自治 幸せ
バランス良いくらし、つとめ、かせぎを求めて
「稼ぎ」 = 自分と家族の食い扶持
「務め」 = 地域貢献・ボランティア
(お役・祭り・結い・普請)
「暮らし」= 日々の生活・自分の世界
「暮らし」にこだわる趣味人
いわゆる「仕事人間」
家庭も稼ぎも顧みないNPO人間
稼ぎ
お金の世界
暮らし
自分・家族の世界
務め
世間との関係性
修了レポート発表 9期修了式は本日 ※写真は8期です
・ 子供たちの65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く キャシー・デビッドソン氏(ニューヨーク市立大学大学院センター教授)
・ 今後10~20年程度で、約47%の仕事が自動化される可能性が高い マイケル・A・オズボーン氏(オックスフォード大学准教授)
・ 2030年までには、週15時間程度働けば済むようになる ジョン・メイナ-ド・ケインズ氏(経済学者)
労働の意味の変化
子供たちの未来に関する予測
労働の意味の変化(戦後70年~現在)
「GDPを向上させるための労働」
(経済的価値のための労働)
経済的価値を重視して生きることが幸せ、という価値観。
戦後、復興のための経済を建て直し、生産性を上げることが不可避
専業主婦は労働ではない、育児も、介護も、重要な労働とは言えない.。
年収は高い方が幸せ。どの会社に勤めているか、が社会的ステイタス。
大企業の方が中小企業より大切で社会的価値が大きい。
費用対効果で表せないものは価値ではない・・・
高度経済成長期の論理
労働の意味の変化(現在~これからの20年) 「生きる意味を問う労働」
(自分の生き方の価値を高める労働、meaning of life)
地に足がつき、 コミュニティの中で必要とされ、
自然の中で、その恵みを得ながら、必要最小限のモノを持ち、
多くの人と、世代がつながっている社会を実現する。
少しのお金と、共感や協働。
Do より Be が大切。
お互いが持つ弱みを許容し、そこから社会づくりを考える・・・
すべての生命は、多様でありながら一つにつながっている。