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Credit Risk of Property Catastrophe Reinsurers プロパティ・キャタストロフ 再保険者の信用リスク 2012 年夏

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Credit Risk of Property

Catastrophe Reinsurers

プロパティ・キャタストロフ

再保険者の信用リスク 2012 年夏

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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目次 はじめに 3 格付け業者がプロパティ・キャタストロフ再保険者の資本要件を推進する 4 再保険者によるプロパティ・キャット・エクスポージャーの管理 6 米国保険業界のグロス、出再、ネットのキャット・リスク分析 9 (再)保険者の信用リスクに関するマーケットの認識 11 再保険者の業績: 2005年と 2011年の自然災害 12 自然災害による再保険者の破綻 13 破綻再保険者の支払い状況分析 15 結論 16 別表 1 2011年 1月 1日から 2012年 6月 25日までの A.M. Best によるネガティブな格下げ行動 17 別表 2再保険者によるリスク許容度の開示 20

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はじめに キャタストロフ再保険は、元受保険者に非常に信用力の高いプロテクションを提供する:単純に言えば、キャタストロフ損害の支払いを滞りなく行うということである。2000年以来、再保険業界は 1,500億ドル以上に上るキャタストロフ損害の支払いを行ってきた。同じ期間にキャタストロフ損害によって事業継続が不能になった再保険者は僅か 8社であり、この 8社の資本は世界の再保険者の資本合計額の 1%にも満たなかった。さらに、破綻した会社もすでに再保険金の99%以上を支払い済みである。この結果、実際の信用損失率は 10ベーシス・ポイント以下であり、これは AA格の社債のデフォルト率に比肩する。 再保険キャパシティは過去 12 年間、支払い能力を試されてきた。直近の 2011 年は大規模自然災害の記録的な年となり、253 の災害によって経済損害は 4,350 億ドル、保険損害は 1,070 億ドルに上った。2011 年の損害の内、再保険金で支払われた割合は、もうひとつの記録的な年であった 2005 年よりもはるかに高かった。だがこれらの損害にかかわらず、2011 年末の再保険者の資本の合計は 2010 年と実質的に変わらず 4,550 億ドルであった。ほどんどの再保険者のキャタストロフ損害支払額は、株主資本の 25%以内に収まった。弊社がモニターしている大手 37 グループの内、4 社だけが株主資本の 25%を超過したが、比率が一番高い会社でもその額は 50%まで達しなかった。再保険者資本の合計額の動きと合致するように、ほとんどの再保険者がその年度の利益から損害の支払いを行っており、利益で賄いきれなかった会社でも資本にまで食い込んだ額は非常に小さかった。

2011 年のキャタストロフ損害によって、A.M. Best とスタンダード&プアーズ(S&P)は、少数の再保険者のアウトルックをネガティブとした。しかし、再保険者の中で、S&P が格下げしたのは 4 社のみであり、A.M. Best が格下げした再保険者はなかった。さらに格下げとなった 4 社の内の 3 社が A 格を維持している。(添付資料には2011 年 1 月から 2012 年 6 月に A.M. Best または S&P によって格下げ、ネガティブ・アウトルック、格下げ方向で格付け見直しまたはクレジット・ウォッチとされたすべての会社のリストを付けてある。)このように格付け業者の対応が限定的であった背景には、再保険者が効果的にキャタストロフ・リスク管理を行っていることに加え、格付け基準に含まれるキャタストロフ損害に対する資本要件に大幅なクッションが含まれていることがある。 以下のページでは、再保険者の支払い実績に焦点を当てるとともに、再保険金回収に関して出再者の高い信頼を築く要因となっている構造上の仕組みや、格付け業者の関与、情報開示と管理プロセスなどについて明らかにしていきたい。

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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格付け業者がプロパティ・キャタストロフ再

保険者の資本要件を推進する 種目固有の高いボラティリティがあることから、プロパティ・キャタストロフ再保険者は格付け業者によって高い資本要件を課されている。2001 年のワールド・トレード・センターへのテロ攻撃や 2004 年~2005 年の米国でのハリケーン活動などで大きく影響を受け、潜在的な損害発生額と頻度に関する高まる懸念を反映し資本要件は年々変化してきた。それに対応して、格付け業者は資本要件を引き上げ、データ品質の要求を強め、統合リスク管理(ERM)と明確なリスク許容度の重要性を強調してきた。

A.M. Best は、1 年間に複数のキャタストロフ損害が発生した場合でもその影響を吸収できるような十分な資本を維持するよう(再)保険者に求めている。特にA.M. Best のキャタストロフ・ストレス・シナリオでは、2つの別のイベントによる再保険回収後のネット損害額を資本から控除すると同時に、再保険回収に関する信用リスクとネット損害額に関する支払備金リスクによる資本賦課も増加させる。

� 一つ目のイベント=再現期間 100 年の風災か250 年の地震の PML か実損害の大きい方

� 二つ目のイベント=再現期間 100 年の風災か100 年の地震の PML か実損害の大きい方

S&P の巨大災害リスクに対する資本賦課はすべてのベリル合算の再現期間 250 年の年間累計正味予想最大損害額から対象となる財物保険料に内包されている巨大災害リスクに対応する保険料を控除した金額に基づいている。この再現期間はすべての目標格付け水準に共通で、AAA 格基準に沿った 1 年のデフォルト確率を反映している。 上記の現行の資本要件は 2005 年以降すべての保険者に適用されており、巨大災害リスクに関する格付け業者の増大した懸念を反映している。2005 年以前にも A.M. Best は巨大災害リスク・チャージを資本モデルに含めていたが、キャタストロフ・ストレス・シナリオに二つ目のイベントは採用していなかった。従って、このストレス・テストの追加だけでもプロパティ・キャタストロフ再保険者の資本要件を大幅に引き上げることとなった。それゆえ、2005 年にバミューダで新設された再保険者は、その他の条件が全く同じでも最初の「A-」格を獲得するためにそれ以前に設立された会社に比べて、より大きな資本を必要とした。同じように S&Pは 2004 年のハリケーン活動を受けて巨大災害 PML資本賦課の計算を再現期間 250 年の一事故予想最大損害額から年間累計予想最大損害額へ変更し、巨

大災害発生頻度の高まりに対する懸念を効果的に織り込んだ。さらに S&P は巨大災害リスクに対する資本賦課の適用範囲を 2005 年(ハリケーン・カトリーナ発生前)に元受会社にも拡大した。 図表 1 は S&P が「2011 Global Reinsurer

Highlights」レポートで発表したグラフであるが、ハイブリッド再保険者(元受も再保険も引き受けている)、プロパティ・キャタストロフ/短期契約の引受を中心とした再保険者、大手グローバル保険者の余剰資本を表している。どの格付けにおいても、元受保険者よりも再保険者の余剰資本の割合の方が高い。 それに加えて 2005 年以降巨大災害リスク・モデルの計算結果が大きく変化し、それがまた高い資本要件につながっている。各格付け業者は巨大災害リスクPML 計算において使用する前提条件に関する標準的な手法を規定しており、そのすべてが実際モデル結果を増加させるように働く。主な前提条件は、

� 最も新しいバージョンを使用する

� 向こう 5年間におけるハリケーンの年平均上陸数を確率論的に予想するモデル結果を使用する

� 需要急増/損失増幅、高潮を含める

� 全世界のエクスポージャーをもとに分析する 上記の所定の前提条件を使わない場合には、より厳しい精査が行われ、所定条件からの逸脱をサポートする追加的な材料が必要になる。A.M. Best と S&P は、保険会社のモデル結果が低すぎると判断した場合には、それぞれの資本モデルの中で巨大災害リスク・チャージを増やすこともある。 さらに、格付け業者はそれぞれの資本モデルに組み込まれている巨大災害リスク・チャージに加えて、再保険者のキャタストロフ・エクスポージャーやその集中度合に関して次のような追加の分析を行う。

� グロスとネット PML やゾーン毎の集積額を点検し、リスクの集中を認識

� 過去の自然災害によって損害率が受けた影響の分析

� ロイズの現実的な災害シナリオ(RDS)などのシナリオ・ベースの評価

� T-VaR PML の分析

� テロ・モデルの分析とシナリオ・テストの適用

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図表図表図表図表 1: S&P による余剰資本割合の予測による余剰資本割合の予測による余剰資本割合の予測による余剰資本割合の予測

出典: S&P これらの分析結果は、再保険者の過去のエクスポージャーと比較され、特定の傾向がないか、競合他社対比で異常ではないか確認される。これらの感度分析に加え、格付け業者は分析の基になるエクスポージャー・データの質を精査し、再保険カバーの安定性と再保険者の信用リスクも分析される。 多くの再保険者にとって巨大災害リスクの管理は財務健全度格付けを決定付ける要素であり、資本十分性、業績、ERM や全体的な競争力に関する格付け業者の見方に大きな影響を与える。

2011 年の自然災害損害からの再保険者の回復力は、格付け業者によって課されたより厳格な基準によってプロパティ・キャット再保険者の信用度が増したことを示している。

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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再保険者によるプロパティ・キャット・エクス

ポージャーの管理 一般的に再保険者によって公開される情報に対する注目が増している。自然災害によるダウンサイド・リスクを保険会社が主体的に管理することを、投資家やその他の利害関係者は期待している。リスク許容度の範囲内で、経営チームが経営戦略を実行し、リスク管理を行う能力を示すことになることから、ERM やその他のリスク管理の取り組みは重要性を増している。その結果 ERM や再保険者のリスク許容度の情報は徐々に利害関係者にも公開されるようになってきている。

Aon Benfield Analytics は公開されたリスク許容度の年次調査を 2007 年に始めた。それ以降毎年キャット・リスク許容度を発表する会社の割合は増加してきている。 図表図表図表図表 2: キャットキャットキャットキャット・リスク許容度を発表している上場保・リスク許容度を発表している上場保・リスク許容度を発表している上場保・リスク許容度を発表している上場保険会社の割合険会社の割合険会社の割合険会社の割合 年年年年 発表会社の割合発表会社の割合発表会社の割合発表会社の割合

2011 87%

2010 82%

2009 80%

2008 76%

2007 66% 出典: Aon Benfield Analytics

Aon Benfield Analytics はプロパティ・キャット・リスク許容度の情報を、この情報を公開している大手再保険者から収集している。再保険者は異なる再現期間やペリルごとに一事故あたりや年間累計ベースのリスク許容度を発表することもある。このレポートでは、再保険者ごとに可能な範囲内で再現期間 100 年、250年、500 年の一事故あたりの公表されているリスク許容度をまとめた。さらに、別表 2 では、キャット・エクスポージャーに関する各社のコメントやリスク軽減策について記載した。記載された数字は公表されたままのため、税引き前、税引き後の数字が混在している。

多くの再保険者は一つの自然災害による最大のプロパティ損害額のリスク許容度を資本または純資産の25%以内とし、自然災害活動が活発な年には、残りの75%の資本で、リスク許容度を超えた損害額や他の自然災害または他の保険種目からの損害をカバーする。 もし再保険者が実際に支払った(かなりの大きさの)自然災害による再保険金の額がリスク許容度内に収まっているならば、ステークホルダーは再保険者の経営チームとそのリスク管理手法に大きな信頼を寄せると思われる。また、格付け業者も自然災害による損害額が公表されたリスク許容度内であれば、会社の評価を高めるかもしれない。例えば、自然災害が多発した2011 年にも、A.M. Best は Validus を(A-から)A に格上げし、Montpelier(現在格付け A-)にポジティブ・アウトルックを付与した。反対にリスク許容度を超過するような損害を出したり、自然災害による損害額の見込みが大きく動いたような会社は、格付け業者からの圧力を感じることになる。例えば、2011 年の自然災害損害額の発表をした後に収益が大幅に悪化したという理由から、Platinum は S&P によって 2011 年 10 月に格下げされた。 自然災害による損害は、再保険会社の株価にも影響を与える可能性がある。Aon Benfield Analytics では、2005 年の自然災害が保険会社の株価にどのような影響を与えたかの調査を行った。この調査の目的は、利益または株主資本の何パーセントが失われると、株価に悪影響を及ぼすかを解明することであった。調査によって年間累計損害額よりも一つのイベント(ハリケーン・カトリーナ)に株価が反応することがわかった。

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図表図表図表図表 3: 各再保険者が公表しているリスク許容度各再保険者が公表しているリスク許容度各再保険者が公表しているリスク許容度各再保険者が公表しているリスク許容度

再現期間再現期間再現期間再現期間 (税引き前正味税引き前正味税引き前正味税引き前正味 PML/株主資本株主資本株主資本株主資本) 会社名会社名会社名会社名 1:100 1:250 1:500 出典出典出典出典

ACE Limited 7.0% 10.0% 非公表 10Kレポート

Allied World Assurance Company 非公表 20.0% 非公表 10Kレポート

Alterra 非公表 25.0% 非公表 アニュアル・レポート

ARCH Capital Group, Ltd. 非公表 25.0% 非公表 10Kレポート

Argo Group 非公表 非公表 非公表 n/a

Aspen Insurance Holdings 15.5% 20.2% 非公表 アニュアル・レポート

Axis Capital Holdings 12.7% 18.0% 非公表 10Kレポート

Berkshire Hathaway 非公表 非公表 非公表 n/a

Endurance Specialty Holdings, Inc. 25.0% 非公表 非公表 10Kレポート

Everest Re Group 10.0% 非公表 非公表 10Kレポート

Flagstone 非公表 非公表 非公表 投資家向け情報

Hannover Ruckversicherung AG 非公表 非公表 非公表 アニュアル・レポート

Montpelier Re Holdings 16.0% 19.0% 非公表 アニュアル・レポート

Muenchener Ruckversicherung AG 非公表 非公表 非公表 アニュアル・レポート

Partner Re 非公表 非公表 非公表 10Kレポート

Platinum Underwriters 非公表 11.3% 非公表 10Kレポート

Renaissance Re Holdings 非公表 非公表 非公表 n/a

SCOR Reinsurance Company 非公表 非公表 非公表 A.M. Best のレポート

Swiss Reinsurance Company 非公表 非公表 非公表 アニュアル・レポート

Transatlantic Holdings 14.2% 23.4% 非公表 10Kレポート

Validus Holdings Ltd. 25.8% 非公表 非公表 投資家向け情報

White Mountains 非公表 19.0% 非公表 10Kレポート

XL 15.0% 非公表 非公表 アニュアル・レポート 出典: Aon Benfield Analytics 及び各社の決算書類

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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図表図表図表図表 4: 元受保険者、再保険者別、元受保険者、再保険者別、元受保険者、再保険者別、元受保険者、再保険者別、株価の下落が株価の下落が株価の下落が株価の下落が 10%以内に収まるハリケーン・カトリーナの損害額割合以内に収まるハリケーン・カトリーナの損害額割合以内に収まるハリケーン・カトリーナの損害額割合以内に収まるハリケーン・カトリーナの損害額割合 調査によるハリケーン・カトリーナの損害額割合調査によるハリケーン・カトリーナの損害額割合調査によるハリケーン・カトリーナの損害額割合調査によるハリケーン・カトリーナの損害額割合* 再現期間再現期間再現期間再現期間 100年年年年 PMLのののの年度末株主資本に対する平均割合年度末株主資本に対する平均割合年度末株主資本に対する平均割合年度末株主資本に対する平均割合* セクターセクターセクターセクター 株主資本に対する割合株主資本に対する割合株主資本に対する割合株主資本に対する割合 予想収益に対する割合予想収益に対する割合予想収益に対する割合予想収益に対する割合 2008 2009 2010 元受保険者 3% ~ 6% 21% ~ 34% 6% 5% 4% 再保険者 12% ~ 19% 107% ~ 110% 19% 15% 17% *注: 平均割合は税引き後正味ベース 出典: Aon Benfield Analytics 自然災害による損害額をリスク許容度に収めるため、再保険者は引き受け集積額を自ら積極的にモニターする必要がある。そのため、ほとんどのプロパティ・キャット再保険者はペリルごと、地域ごとに引き受け集積額をモデルに入れて管理している。再保険者は全体のエクスポージャーがリスク許容範囲に収まることを確認する必要があるため、モデルで集積額の計算を行うのは、再保険契約の引受前か、間に合わなければ、引受直後でなければならない。 再保険契約の引受限度額によって再保険者のエクスポージャーは実質的に制限されているので、元受保険者より再保険者の方が自然災害損害につながるエクスポージャーの管理がしやすい。元受保険者も(再保険を活用して)予め決められた限度額(例えば 100 年または 250 年再現期間 PML)までにエクスポージャーを制限することは可能だが、実際の損害額がその限度額を超えるような場合には、元受保険者はその超過部分を再び保有しなければならない。一方再保険者は、キャット再保険契約ごとに責任額が決められているために、自ずとエクスポージャーの総額が把握可能であり、そのエクスポージャーに上限を設けて、適切な管理を行うことができる。

図表図表図表図表 5: 元受元受元受元受出再者のキャット再保険プログラムの例出再者のキャット再保険プログラムの例出再者のキャット再保険プログラムの例出再者のキャット再保険プログラムの例

出典: Aon Benfield Analytics

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米国保険業界のグロス、出再、ネットのキ

ャット・リスク分析 Aon Benfield Analytics では過去数年にわたり、米国でのプロパティ・キャット再保険がグロス、出再、ネットにどのように反映されるのか推計する手法とモデルを開発してきた。この分析の目的は、出再者に業界のベンチマークを提供することで、ベンチマークには一事故あたりと年間累計での再現期間ごとの純資産に対するネット PML の割合等が含まれる。この分析の結果、米国プロパティ・キャット災害による元受および再保険者の信用リスクに関する結論を導き出した。

Aon Benfield Analytics が採用した手法は、2010 年の個社のキャット・モデル・データをグロス・アップして業界全体のグロス、出再、ネットの PMLカーブを計算するというもので、モデリングにあたっては一貫した前提条件(例えば、需要急増/損失増幅は含めるが、高潮は含めない)を使用した。モデリングしたペリルは、風災、地震および大規模対流性暴風雨で、冬の嵐は含んでいない。対象とした再保険プログラムはプロパティ・キャット再保険のみでパー・リスクや QS 再保険は加味していない。また、復元再保険料は再保険金の回収額から控除している。 図表図表図表図表 6: 一事故あたりと年間累計ベースの業界損害額一事故あたりと年間累計ベースの業界損害額一事故あたりと年間累計ベースの業界損害額一事故あたりと年間累計ベースの業界損害額 全地域(ハリケーン)全地域(ハリケーン)全地域(ハリケーン)全地域(ハリケーン) 全地域(地震)全地域(地震)全地域(地震)全地域(地震) 業界損害予測業界損害予測業界損害予測業界損害予測 – ハリケーンハリケーンハリケーンハリケーン 業界損害予測業界損害予測業界損害予測業界損害予測 – 地震地震地震地震 非超過確率非超過確率非超過確率非超過確率

再現期間再現期間再現期間再現期間(年年年年) 出再率出再率出再率出再率

ハリケーン・ファハリケーン・ファハリケーン・ファハリケーン・ファンドからのンドからのンドからのンドからの 回収率回収率回収率回収率

合計合計合計合計 出再率出再率出再率出再率

ネットネットネットネット 保有率保有率保有率保有率 非超過確率非超過確率非超過確率非超過確率

再現期間再現期間再現期間再現期間 (年年年年) 出再率出再率出再率出再率

ネットネットネットネット 保有率保有率保有率保有率 一事故ベース一事故ベース一事故ベース一事故ベース 一事故ベース一事故ベース一事故ベース一事故ベース

99.90% 1,000 19.6% 6.7% 26.2% 71.8% 99.90% 1,000 25.7% 71.9%

99.80% 500 22.0% 8.5% 30.6% 67.3% 99.80% 500 27.8% 69.6%

99.60% 250 23.8% 10.5% 34.3% 63.3% 99.60% 250 29.7% 67.6%

99.50% 200 24.2% 11.6% 35.7% 61.7% 99.50% 200 30.1% 67.2%

99.00% 100 25.3% 14.1% 39.4% 58.1% 99.00% 100 28.3% 69.1%

98.00% 50 26.7% 17.9% 44.6% 53.1% 98.00% 50 22.9% 74.8%

96.00% 25 25.7% 18.7% 44.4% 53.5% 96.00% 25 14.7% 83.4%

90.00% 10 25.1% 13.1% 38.2% 59.3% 90.00% 10 9.4% 89.4% 年平均損失年平均損失年平均損失年平均損失 25.3% 9.3% 34.6% 65.4% 年平均損失年平均損失年平均損失年平均損失 20.6% 79.4%

年間累計ベース年間累計ベース年間累計ベース年間累計ベース 年間累計ベース年間累計ベース年間累計ベース年間累計ベース

99.90% 1,000 21.8% 6.5% 28.3% 71.7% 99.90% 1,000 28.0% 72.0%

99.80% 500 24.4% 8.2% 32.6% 67.4% 99.80% 500 30.2% 69.8%

99.60% 250 26.3% 10.1% 36.4% 63.6% 99.60% 250 32.1% 67.9%

99.50% 200 26.7% 11.0% 37.7% 62.3% 99.50% 200 32.3% 67.7%

99.00% 100 27.8% 13.2% 41.0% 59.0% 99.00% 100 30.1% 69.9%

98.00% 50 28.9% 16.1% 45.1% 54.9% 98.00% 50 24.7% 75.3%

96.00% 25 28.0% 16.3% 44.3% 55.7% 96.00% 25 16.2% 83.8%

90.00% 10 26.8% 11.1% 37.9% 62.1% 90.00% 10 10.3% 89.7% 出典: Aon Benfield Analytics

Page 10: Credit Risk of Property - Risk - Retirement - Health | Aon 1,000 19.6% 6.7% 26.2% 71.8% 99.90% 1,000 25.7% 71.9% 99.80% 500 22.0% 8.5% 30.6% 67.3% 99.80% 500 27.8% 69.6% 99.60% 250

プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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図表 6 のデータから次のような結果が導かれる。

� すべての再現期間において、業界損害額に占める再保険者の負担割合は 30%以内である。これは個社ごとに 100 年の再現期間の損害額の30%が再保険から回収されるという意味ではなく、ある会社は他社よりも損害の程度がひどく、再現期間は 100 年を超えることもあり、再保険金の回収額も大きくなり得、同時に他の会社は損害額が小さく保有に収まる可能性もある、ということを意味している。これらを平均すると再保険からの回収率が 30%ということである。

� (再現期間 50 年以上のハリケーンや、再現期間200 年以上の地震といった)大規模災害において再保険者の負担割合が低くなるのは、再保険契約に支払限度額が設定されているからで、出再者が購入している再現期間を反映している。

今回の分析ではパー・リスクと QS を勘案していないが、もし計算に含めていたならば一定程度出再者のネット保有が減り、出再額が増える。ただし、これらの再保険契約からの再保険回収を分析に含めたとしても、再保険者が負担する出再分の損害額は再保険者にとって対処可能な範囲内に収まるだろう。(パー・リスクや QS からの再保険金も格付け業者の格付けには反映されているはずである。)地域ごとに自然災害を見た場合でも同様の結果が観測された。

図表図表図表図表 7: 一事故あたりの地域ごとの損害予測一事故あたりの地域ごとの損害予測一事故あたりの地域ごとの損害予測一事故あたりの地域ごとの損害予測

損害に占める出再割合損害に占める出再割合損害に占める出再割合損害に占める出再割合 損害に占める損害に占める損害に占める損害に占めるネット保有割合ネット保有割合ネット保有割合ネット保有割合 地域地域地域地域 100 年に一度年に一度年に一度年に一度 250 年に一度年に一度年に一度年に一度 100 年に一度年に一度年に一度年に一度 250 年に一度年に一度年に一度年に一度

Florida 26.40% 24.44% 73.60% 75.56%

Gulf 22.04% 23.77% 77.96% 76.23%

Northeast 29.00% 28.71% 71.00% 71.29%

Mid-Atlantic 22.21% 28.33% 77.79% 71.67%

Hawaii 8.82% 19.12% 91.18% 80.88%

California 25.62% 31.28% 74.38% 68.72%

Pacific Northwest 6.82% 13.58% 93.18% 86.42%

New Madrid 1.90% 9.86% 98.10% 90.14%

New England 1.10% 16.62% 98.90% 92.45% ハリケーン 22.89% 27.88% 77.11% 72.12% 出典: Aon Benfield Analytics

Page 11: Credit Risk of Property - Risk - Retirement - Health | Aon 1,000 19.6% 6.7% 26.2% 71.8% 99.90% 1,000 25.7% 71.9% 99.80% 500 22.0% 8.5% 30.6% 67.3% 99.80% 500 27.8% 69.6% 99.60% 250

Aon Benfield

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(再)保険者の信用リスクに関するマーケッ

トの認識 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は保険類似の契約で、一方の当事者(通常対象資産の保有者)がもう一方の当事者(保険者や保証提供者)に対して対価を支払う代わりに資産のデフォルト・リスクを保証(債務証券や未回収債務といった形態を採る)する。対象資産がデフォルトした場合、または、予め定義された「クレジット・イベント」が発生すると、契約に従い CDS の提供者は、購入者に対して保証を行う。この仕組みによって資産の法的所有権を実際に移転することなく、金融商品の信用リスクを移転することが可能になる。

CDS スプレッドは信用リスクを保証するための年間保証料を意味する。通常ベーシス・ポイントで表記されるこのスプレッドに対象資産の価格を掛け合わせることで、実際の保証コストが算出される。すなわち、CDS スプレッドは資本市場によって決められるカウンターパーティ信用リスクの指標として機能し、市場整合的なカウンターパーティ・リスクの予測の作成と比較に使われる。CDS スプレッドが高いほど、資本市場が見る参照組織の信用リスクが高い。CDS スプレッドは資本市場で債

券の取引が活発に行われており、なおかつその債券発行者の CDS を引き受けようとするマーケットが存在する場合にのみ成立する。 元受保険会社と再保険会社の CDS スプレッドを比較するために、Aon Benfield Analytics は 5 年半(2007 年1月 1日から 2012 年 7月 31日)に市場で取引された保険業界のスプレッドを分析した。金融マーケットのスプレッド情報から保険業界を抜き出すにあたり、元受と再保険セクター別にデータを分類し、次に予測平均 CDSスプレッドを計算した。 元受と再保険の CDS スプレッドの間には高い相関関係が存在することが明らかになった。短期間であるが、一方が他方より高い CDS スプレッドの時期も存在するが、CDS スプレッドをベンチマークにする限り、一方が常に他方より高いということはない。平均スプレッドは2008 年~2009 年にピークとなり 300~500 bps に達したものの、2012 年には 200 bps以下に落ち着いてきている。図表図表図表図表 8: 過去過去過去過去 5年半のセクター平均年半のセクター平均年半のセクター平均年半のセクター平均 CDSスプレッドスプレッドスプレッドスプレッド

1 注: 5 年 CDS 出典: Bloomberg

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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再保険者の業績:

2005年と2011年の自然災害 キャット再保険者の業績を相対的に比較する通常の方法は、自然災害のあった年とその前年の純資産の額を比較することである。この比較によって、自然災害による損害によって会社の資本がどれだけ毀損したかを知ることができる。Aon Benfield Analytics ではキャット再保険者数社について自然災害の多かった次の 2 年の分析を行った。

� 2005 年: ハリケーン・カトリーナ、リタ、ウィルマ(KRW)によって大きな自然災害損害が出た年

� 2011 年: オーストラリアの洪水、ニュージーランドの地震、東北地震および津波、米国の竜巻、タイの洪水によって自然災害損害が大きかった年 分析の目的はこの自然災害損害額の大きかった 2 年に再保険者の資本にどのような影響が出たのか、なんらかのパターンがあるのか調査することであった。図表 9 では前年度末の純資産額の何パーセントがKRW や 2011 年の自然災害で毀損したかを示した。 調査対象の 13 再保険者の内、4 社(Everest、Partner Re、Transatlanticおよび White Mountains)のみが 2005 年より 2011 年の資本毀損割合が大きかった。また、2005 年には 5 社が前年度末純資産額の 30%以上の損害を出したにもかかわらず、2011 年に 30%を超える損害を出した再保険者は 1 社もなかったことは注目に値する。 図表 10 は 2005 年に設立された再保険者の同じグラフであるが、Flagstone だけが資本の 30%以上を失っている。

図表図表図表図表 9: 前年度末純資産額に対する自然災害損害額前年度末純資産額に対する自然災害損害額前年度末純資産額に対する自然災害損害額前年度末純資産額に対する自然災害損害額の割合の割合の割合の割合

出典: Aon Benfield Analytics および各社のレポート 図表図表図表図表 10: 前年度末純資産額に対する自然災前年度末純資産額に対する自然災前年度末純資産額に対する自然災前年度末純資産額に対する自然災害損害害損害害損害害損害額の割合額の割合額の割合額の割合((((2005年組)年組)年組)年組)

出典: Aon Benfield Analytics および各社のレポート

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Aon Benfield

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自然災害による再保険者の破綻 A.M. Best は米国の保険者がどのような理由によって破綻したのか分析したレポートを発表した。分析は1969 年から 2010 年の期間を対象としている。この期間に破綻した保険者の最も大きな破綻理由は支払備金の積み不足と不十分な保険料で、全体の 40%を占める。同時期の自然災害による破綻は 7%に留まる。

Aon Benfield Analytics では自然災害に直接起因して破綻した会社数を特定するために、2000 年以降の損保再保険者の破綻状況を調査した。ここで破綻は次の状況を意味する。

� 再保険者が支払い不能に陥るか、精算された場合

� 再保険者が会社更生手続きに入るか、民事再生手続きに入った場合

� 再保険者がランオフになった場合 図表 12 は破綻した法人のリストで、その内の 2 社は大きな保険グループの子会社であり、その保険グループ自体は現在でも営業活動をしており、格付けも高い。 調査の目的は、自然災害によって再保険金の支払い義務を果たせなくなった再保険者を特定することであった。ここでいう再保険者は広義の再保険者を意味し、再保険より元受保険の引き受けの方が大きい会社も含む(例、Reliance)。 この定義を使うと、2000 年から 2011 年の 11 年の間に自然災害および人災によって 8 社の再保険者が破綻した。これらの破綻した会社の破綻直前の合計資本金額は世界の再保険資本の 1%未満であった。

図表図表図表図表 11: A.M. Best によるによるによるによる 1969年から年から年から年から 2010年の年の年の年の破綻理由破綻理由破綻理由破綻理由

出典: A.M. Best 1969-2010 P/C Impairment Review, May 2, 2011

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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図表図表図表図表 12: 自然災害および人災によって破綻した法人自然災害および人災によって破綻した法人自然災害および人災によって破綻した法人自然災害および人災によって破綻した法人 社名社名社名社名////グループ名グループ名グループ名グループ名 破綻年破綻年破綻年破綻年 本拠地本拠地本拠地本拠地

破綻前の破綻前の破綻前の破綻前の A.M.

Best 格付け格付け格付け格付け*

破綻前の破綻前の破綻前の破綻前の S&P格付け格付け格付け格付け* 破綻理由(現在の状況)破綻理由(現在の状況)破綻理由(現在の状況)破綻理由(現在の状況)

AXA Corporate Solutions Re. Co. 2003 U.S. A+ g

(stable) AA

(stable)

WTCに影響を受けたグループ再編(ランオフ) Copenhagen Re. Co. Ltd. 2001 Denmark

A g (stable)

A (stable)

過大なキャット・ロス – WTC

(ランオフ) Gerling Global 2002 U.S.

A g (stable)

AA- (Watch Neg)

過大なキャット・ロス – WTC

(ランオフ) Olympus Reinsurance Co. Ltd. 2005 Bermuda

A- (stable)

NR 過大なキャット・ロス – 2005年

(ランオフ) PXRE Reinsurance Ltd. 2006 U.S.

A g (stable)

A (stable)

過大なキャット・ロス – 2005年

(ランオフ) Quanta Reinsurance Ltd. 2006 Bermuda

A- g (stable)

NR

過大なキャット・ロス – 2004年と2005年

(ランオフ) Rosemont Re Ltd. 2005 Bermuda

A- (stable)

NR

過大なキャット・ロス – 2004年と2005年

(ランオフ) Taisei Fire & Marine Ins. Co. 2001 Japan NR BBBpi

過大なキャット・ロス – WTC

(会社再生/買収) *破綻前の格付け = 破綻のニュースの前 12 か月以内 注: WTC = 2001年 9月 11日ワールド・トレード・センター事故 出典: Aon Benfield Analytics

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Aon Benfield

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破綻再保険者の支払い状況分析 Aon Benfield ではこれら破綻会社のその後の再保険金支払い状況を総合的に調査した。ただし、Axa

Corporate Solutions と Olympus Re は親会社(AXA S.A.と White Mountains)が存在し、不払い問題はないため、調査対象から除いた。

Aon Benfield はこれらの再保険者の 1998 年から 2011 年のキャット再保険金の支払い実績を調べた。その結果次の事実が判明した。

� 破綻またはランオフの状況にもかかわらず、再保険者はキャット再保険金未払い残高の 99%以上を支払い済か、出再者との債務の精算を終えている。

� 破綻した再保険者は破綻後数年間再保険金を支払い続けた。(またはコミュテーションを行った。)

� 支払いまでに要する時間(営業日換算)は破綻後ほとんどの場合増加した。 調査では、破綻再保険者が破綻後数年間再保険金の支払いを継続した証拠も把握することができた。

Aon Benfield の顧客サービス・チームから、破綻再保険者の支払いパターンについて追加情報を入手した。破綻によって新規ビジネスの引き受けは即時停止されるが、再保険金の支払いは通常継続される。最終的には、経営資源と現金を保全するために、再保険金の支払いは制限された形(月ごとや四半期ごと)で行われる。支払いをスケジュール化することで会社の資産の売却を秩序だてて行いやすい。さらに、破綻再保険者は会社清算を早める手段としてコミュテーションを活用することもある。

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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結論 巨大災害リスクは、定量的にも定性的にも、格付けプロセスの主要な要素の一つである。再保険者はキャット・エクスポージャーを効率的に管理し、累計エクスポージャーに厳格な限度額を設定することに重点的に取り組んでいる。A.M. Best は 2005 年に BCAR分析にキャット・ストレス・テストを付け加え、自然災害一つだけでなく、二つのイベントに備える資本を保有することを再保険者に求めた。再保険エクスポージャーは通常一事故あたりの限度額が設定され、再保険者は非常に効率的にエクスポージャーの管理が可能である。先述の調査によれば損害レベルが一定の額を超えると株主は再保険者にペナルティーを課すため、経営陣は損害額を許容できる一定額に抑えようとする意識が働くことになる。そのため、出再損害額は大きかったものの 2011 年に再保険者が被った損害額の前年度末純資産の割合は 2005 年の時よりも概して低かった。

2000 年以降自然災害によって 8 社の再保険者が破綻したが、世界全体の再保険資本の 1%未満で、再保険マーケットは 1,500 億ドル以上のキャット再保険金を支払っている。また破綻しても、再保険金の 99%は実際に支払われている。再保険者の信用損失率は 10ベーシス・ポイント以下であり、これは AA 格の社債のデフォルト率に比肩する。キャット再保険引き受けに必要な高い資本要件と業界のリスク管理の取り組みにより、再保険は出再者に非常に信用力の高いプロテクションを提供し続けるだろう。

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Aon Benfield

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別表 1 2011年年年年1月月月月1日から日から日から日から2012年年年年6月月月月25日ま日ま日ま日までのでのでのでのA.M. Best によるネガティブな格下げ行動によるネガティブな格下げ行動によるネガティブな格下げ行動によるネガティブな格下げ行動

現在の状況現在の状況現在の状況現在の状況 以前の状況以前の状況以前の状況以前の状況 会社会社会社会社名名名名 本拠本拠本拠本拠地地地地 格付け格付け格付け格付け アウトルッアウトルッアウトルッアウトルックククク

格付け格付け格付け格付け アウトルッアウトルッアウトルッアウトルックククク

直接的原因直接的原因直接的原因直接的原因

Brit Insurance Limited 英国 B++ ネガティブ A ステーブル 所有者の移転

Caisse Centrale de Reassurance

フランス A++u ネガティブ A++ ステーブル 欧州債務へのエクスポージャー

Clearwater Insurance Company

米国 B++ ステーブル A- ネガティブ 再編

CRC Reinsurance Limited バルバドス A- ステーブル A ステーブル キャット損害

Flagstone Reassurance Suisse S.A.

スイス A- ネガティブ A- ステーブル キャット損害

Flagstone Reinsurance Africa Limited

南アフリカ A-u ネガティブ A- ステーブル キャット損害

Labuan Reinsurance Ltd マレーシア A-u ネガティブ A- ステーブル キャット損害

Mapfre Re, Compania Reaseguros, S.A.

スペイン Au ネガティブ A+ ネガティブ 欧州債務へのエクスポージャー

Milli Reasurans Turk Anonim Sirketi

トルコ B++ ネガティブ B++ ステーブル キャット損害/引受業績悪化

PARIS RE America Insurance Company

米国 A-u ネガティブ A g ポジティブ ランオフ状態

PARIS RE Asia Pacific Pte Ltd シンガポール A-u ネガティブ A g ポジティブ ランオフ状態

Partner Reinsurance Company Ltd

バミューダ A+u ネガティブ A+ g ステーブル キャット損害

Partner Reinsurance Company of the U.S.

米国 A+u ネガティブ A+ g ステーブル キャット損害

Partner Reinsurance Europe Ltd CAB

カナダ A+u ネガティブ A+ g ステーブル キャット損害

Partner Reinsurance Europe Public Ltd

アイルランド A+u ネガティブ A+ g ステーブル キャット損害

PartnerRe Ins. Company of New York

米国 A+u ネガティブ A+ r ステーブル キャット損害

Wisconsin Reinsurance Corporation

米国 B+ ネガティブ B++ ステーブル 引受業績の低迷

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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2011年年年年1月月月月1日から日から日から日から2012年年年年6月月月月25日ま日ま日ま日までのでのでのでのS&Pによるネガティブな格下げによるネガティブな格下げによるネガティブな格下げによるネガティブな格下げ行動行動行動行動

現在の状況現在の状況現在の状況現在の状況 以前の状況以前の状況以前の状況以前の状況 会社名会社名会社名会社名 本拠地本拠地本拠地本拠地 格付格付格付格付けけけけ

アウトルックアウトルックアウトルックアウトルック 格付格付格付格付けけけけ

アウトルックアウトルックアウトルックアウトルック 直接的原因直接的原因直接的原因直接的原因

Allianz Risk Transfer (Bermuda) Ltd. バミューダ AA- ネガティブ AA- ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Allianz Risk Transfer AG スイス AA- ネガティブ AA- ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Allianz Risk Transfer N.V. オランダ AA- ネガティブ AA- ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Algemene Levensherverzekering Maatschappij N.V.

オランダ A- ステーブル AA- ステーブル ビジネス喪失

Asia Capital Reinsurance Group Pte Ltd. シンガポール A- ネガティブ A- ステーブル キャット損害

Assured Guaranty Re Ltd. バミューダ AA- ステーブル AA ステーブル 格付け基準変更

Assured Guaranty Re Overseas Ltd. バミューダ AA- ステーブル AA ステーブル 格付け基準変更

Ariel Reinsurance Co. Ltd. バミューダ NR – BBB ステーブル ビジネスの大部分の売却

Caisse Centrale de Reassurance フランス AA+ ネガティブ AAA ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Faraday Reinsurance Co. Ltd. 英国 AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Re Life Corp. 米国 AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Reinsurance Africa Ltd. 南アフリカ AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Reinsurance AG ドイツ AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Reinsurance Australia Ltd. オーストラリア

AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Reinsurance Corp. 米国 AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

General Reinsurance Life Australia Ltd. オーストラリア

AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

Generali Rueckversicherung AG オーストリア BBB+ ステーブル AA- ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Generali USA Life Reassurance Co. 米国 A ステーブル A+ ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Hannover Reinsurance Africa Ltd. 南アフリカ A ネガティブ A ステーブル ソブリン債格付けの影響

Hartford International Life Reassurance Corp.

米国 A- ステーブル A ネガティブ 事業戦略の変更

Investors Insurance Corp. 米国 – – A ポジティブ 買収

Kot Insurance Company A.G. スイス A- ステーブル A ステーブル ソブリン債格付けの影響

Mapfre Re, Compania de Reaseguros, S.A.

スペイン A- ネガティブ AA ネガティブ 欧州債務エクスポージャー

Mitsui Sumitomo Reinsurance Ltd. アイルランド A+ ステーブル AA- ステーブル キャット損害

MS Frontier Reinsurance Ltd. バミューダ A+ ステーブル AA- ステーブル キャット損害

Munich Mauritius Reinsurance Co. Ltd. 南アフリカ A ネガティブ A+ ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Munich Reinsurance Co. of Africa Ltd. 南アフリカ A ネガティブ A+ ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Nacional de Reaseguros S.A. スペイン BBB+ ネガティブ A+ ステーブル 欧州債務エクスポージャー

National Indemnity Co. 米国 AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

National Reinsurance Corp. 米国 AA+ ネガティブ AA+ ステーブル ソブリン債格付けの影響

Omnium Insurance and Reinsurance Co. Ltd.

フランス AA- ステーブル AA ネガティブ マーケット状況の悪化

Pacific Life Re Ltd. 英国 A+ ネガティブ A+ ステーブル マーケット状況の悪化

PARIS RE America Insurance Co. 米国 A+ ステーブル AA- ネガティブ ランオフ状態

PARIS RE Asia-Pacific Pte. Ltd. シンガポール A+ ステーブル AA- ネガティブ ランオフ状態

PARIS RE RISC Ltd. バミューダ A+ ステーブル AA- ネガティブ ランオフ状態

PARIS RE S.A. フランス – – AA- ネガティブ ランオフ状態

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Aon Benfield

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現在の状況現在の状況現在の状況現在の状況 以前の状況以前の状況以前の状況以前の状況 会社名会社名会社名会社名 本拠地本拠地本拠地本拠地 格付格付格付格付けけけけ

アウトルックアウトルックアウトルックアウトルック 格付格付格付格付けけけけ

アウトルックアウトルックアウトルックアウトルック 直接的原因直接的原因直接的原因直接的原因

PARIS RE Switzerland Ltd. スイス A+ ステーブル AA- ネガティブ ランオフ状態

Partner Re Ireland Insurance Ltd. アイルランド A+ ステーブル AA- ネガティブ キャット損害

Partner Reinsurance Co. Ltd. バミューダ A+ ステーブル AA- ネガティブ キャット損害

Partner Reinsurance Co. of U.S. 米国 A+ ステーブル AA- ネガティブ キャット損害

Partner Reinsurance Europe Ltd. アイルランド A+ ステーブル AA- ネガティブ キャット損害

Platinum Underwriters Reinsurance Inc. 米国 A- ステーブル A ステーブル キャット損害

Pozavarovalnica Sava, d.d. スロベニア A- ネガティブ A- ステーブル ソブリン債格付けの影響

Royal Bank of Canada Insurance Co. Ltd. バルバドス AA- ステーブル AA- ポジティブ マーケット状況の悪化

SCOR Ruekversicherung (Deutschland) AG

ドイツ – – A ポジティブ 買収

Societe Centrale de Reassurance モロッコ BBB ステーブル BBB

+ ステーブル 欧州債務エクスポージャー

Thai Reinsurance Public Co. Ltd. タイ BBB+ ネガティブ A- ステーブル キャット損害

Tokio Marine Global Ltd. 英国 AA- ネガティブ AA ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Tokio Marine Global Re Ltd. アイルランド AA- ネガティブ AA ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Tokio Marine Retakaful Pte. Ltd. シンガポール AA- ネガティブ AA ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Tokio Millennium Re Ltd. 日本 AA- ネガティブ AA ネガティブ ソブリン債格付けの影響

Transamerica International Reinsurance Ireland Ltd.

アイルランド A ポジティブ AA- ネガティブ 買収

Triglav Re, Reinsurance Co. Ltd. スロベニア A ネガティブ A ステーブル 欧州債務エクスポージャー

UNIQA Re AG スイス A- ステーブル A ネガティブ 欧州債務エクスポージャー

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プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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別表 2 再保険者によるリスク許容度の開示再保険者によるリスク許容度の開示再保険者によるリスク許容度の開示再保険者によるリスク許容度の開示 再現期間再現期間再現期間再現期間 (税引き前正味税引き前正味税引き前正味税引き前正味 PML / 株主資本株主資本株主資本株主資本) 会社名会社名会社名会社名 1:100 1:250 1:500 引用引用引用引用 / 注注注注 出典出典出典出典

ACE Limited 7.0% 10.0% 非公表 100 年再現期間シナリオでは、米国ハリケーンのモデル結果は、年間累計ベース PML が 18 億 1,200 万ドル(業界全体の 1%、株主資本の7%に相当する)。これは、1%の確率で米国ハリケーンによる年間累計損害が 18 億 1,200 万ドルになることを意味する。250 年再現期間シナリオでは、米国ハリケーンのモデル結果は、年間累計ベース PML で 23億 8,500 万ドル(業界全体の 0.9%、株主資本の 10%に相当する)。100 年再現期間シナリオの米国のカリフォルニア地震のモデル結果は、年間累計ベース PML で 8 億 6,900 万ドル(業界全体の 2.2%、株主資本の 4%に相当する)。250 年再現期間シナリオの米国のカリフォルニア地震のモデル結果は、年間累計ベース PML で 10 億 650 万ドル(業界全体の 1.7%、株主資本の 4%に相当する)。

10K レポート

Allied World Assurance Company

非公表 20.0% 非公表 また、元受のプロパティ、労災、傷害・医療、キャタストロフおよびプロパティ再保険ビジネスに関しては単一のキャット・イベントによる 250 年に1 度の再現期間の PML が資本の 20%を超えないように管理している。 10K レポート

Alterra 非公表 25.0% 非公表 当社では、単一の地理的ゾーンの 250 年再現期間のモデルによる最大のキャタストロフ損害見込が期初の株主資本の 25%を超えないようにエクスポージャーを管理している。

アニュアル・レポート

ARCH Capital Group, Ltd.

非公表 25.0% 非公表 現在当社では、250 年に 1 度の再現期間で発生するキャタストロフ・イベントによるひとつの地理的ゾーンにおける正味の PML(税引き前)が株主資本合計額の 25%を超えないように管理している。また、当社はいつでもこの閾値を変更する権利を有する。2012 年 1 月 1 日の有効契約のエクスポージャー(ベンダーモデルの最新版を使用して計算)は、メキシコ湾を襲うハリケーンの PML が 8 億 8,100 万ドルで最大、米国北東部を襲うハリケーンが 8 億 4,200 万ドル、フロリダ州トリ・カウンティ―を襲うハリケーンが 6 億 3,800 万ドルとなっている。

10K レポート

Argo Group 非公表 非公表 非公表 リスク許容度の規準は示されてない。 n/a

Aspen Insurance Holdings

15.5% (a)

20.2% (a)

非公表 現在当社では、平均して 250年に 1度の再現期間で発生する甚大なキャタストロフ・イベントの税引き後の PMLを株主資本合計額の 25%以内に制限するよう管理している。100年に 1度の同様のキャット・イベントは 17.5%に制限している。当社はいつでもこの閾値を変更する権利を有する。

100年に 1度の再現期間の許容パーセント: 米国のすべての風災

(15.5%), 日本のすべてのペリル(10.8%)、カリフォルニア地震 (8.4%)、欧州の風災 (6.7%)、米国北西部太平洋岸の地震(3.8%)、米国東部の地震(1.8%); 250年に 1度の再現期間の許容パーセント: 米国のすべての風災 (20.2%)、日本のすべてのペリル (13.3%)、カリフォルニア地震 (11.8%)、欧州の風災 (9.3%)、米国北西部太平洋岸の地震(6.7%)、米国東部の地震 (6.5%)

アニュアル・レポート

Axis Capital Holdings

12.7% 18.0% 非公表 単一ゾーン、単一イベントによる 250年に 1度の再現期間の損害が前四半期末の株主資本の 25%を超えないように管理している。モデルによる再現期間が 100年に 1度の損害見込は米国南東部のハリケーンによる損害が最も大きく、再保険控除後でおよそ 7億ドル。これは、モデル結果によれば、南東部を襲うハリケーンから 1年あたりに 7億ドルを超える損害が発生する確率が 1%であり、また、別の言い方をすれば、99%の確率で 1年あたりの損害は 7億ドルを下回るということである(単一ゾーン、単一イベントの最大 PML)。2011年12月 31日現在の剰余金は、54億 4,407万 9,000 ドルである。

10Kレポート

Berkshire Hathaway

非公表 非公表 非公表 リスク許容度の規準は示されてない。 n/a

Endurance Specialty Holdings, Inc.

25.0% 非公表 非公表 100年に 1度の再現期間の大規模損害の累積額が株主資本の 25%を超えないようにすることが企業目標である。

10Kレポート

Page 21: Credit Risk of Property - Risk - Retirement - Health | Aon 1,000 19.6% 6.7% 26.2% 71.8% 99.90% 1,000 25.7% 71.9% 99.80% 500 22.0% 8.5% 30.6% 67.3% 99.80% 500 27.8% 69.6% 99.60% 250

Aon Benfield

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再現期間再現期間再現期間再現期間 (税引き前正味税引き前正味税引き前正味税引き前正味 PML / 株主資本株主資本株主資本株主資本) 会社名会社名会社名会社名 1:100 1:250 1:500 引用引用引用引用 / 注注注注 出典出典出典出典

Everest Re Group

10.0% 非公表 非公表 経営陣はひとつのゾーンにおける 100年に 1度の損害見込が 2012年の株主資本の 10%を超えないものと見込んでいる。2011年 7月 1日から 2012年 7月 1日までのキャタストロフ再保険契約は、2億 1,500万ドル超の 1億ドルの 75%をカバーする(米国、日本、欧州、カリブの風災は不担保)。

10Kレポート

Flagstone 非公表 非公表 非公表 当社は、3つのティア(層)に分けて、1事故および累計ベースのエクスポージャーを管理している:1)ピークの米国ペリル:フロリダの風災、北東部の風災、テキサスの風災、カリフォルニアの地震に関しては、1事故ベースで引受資本の 50%、累計ベースで引受資本の 100%;2)マージンが中程度で多様化効果のある契約:英国の風災、欧州西部、日本、オーストラリア、1事故ベースで引受資本の 35%、累計ベースで引受資本の 70%;3)その他のコアでない地域の契約:ラテンアメリカ、中東北アフリカ、中欧、東欧、日本/オーストラリアを除くアジア地域、1事故ベースで引受資本の 20%、累計ベースで引受資本の 40%。

投資家向け情報

Hannover Ruckversicherung AG

非公表 非公表 非公表 100年に 1度のすべての大規模自然災害の累積エクスポージャーの閾値は 12億 3,000万ユーロだが、実際のエクスポージャーは、10億1,000万ユーロとなっている。2011年 12月 31日現在の株主資本は49億 7,100万ユーロ。

アニュアル・レポート

Montpelier Re Holdings

16.0% 19.0% 非公表 2012年 1月 1日時点での 100年に 1度、250年に 1度の再現期間の米国ハリケーンの正味損害は、2011年 12月 31日時点の株主資本に対してそれぞれ 16%、および 19%となっている。同様に、100年に 1度、250年に 1度の再現期間の米国の地震の正味損害は、2011年 12月 31日時点の株主資本に対してそれぞれ 13%、および 16%となっている。欧州の風災に関しては、それぞれ 11%と 12%である。100年再現期間とは、超過確率 1%とも言われ、1年あたりで発生する損害がこの規模の額を超える確率が 1%であることを意味する。250年再現期間とは、超過確率 0.4%とも言われ、1年あたりで発生する損害がこの規模の額を超える確率が 0.4%であることを意味する。

アニュアル・レポート

Muenchener Ruckversicherung AG

非公表 非公表 非公表 Munich Re の最大の大規模自然災害は、35億ユーロで、現在「大西洋ハリケーン」シナリオ(200年再現期間のバリュー・アット・リスク)がこれに当たる。当社のシナリオによれば、欧州の風災のエクスポージャーは24億ユーロである。

アニュアル・レポート

Partner Re 非公表 非公表 非公表 当社は、年間のキャタストロフ損害の累計が 14億ドルを超える事態が75年に 1度以下となるようキャタストロフ・エクスポージャーの管理を行っている。2011年 12月 31日現在、すべてのゾーンの累計額は、12億ドルである。

10Kレポート

Platinum Underwriters

非公表 11.3% 非公表 250年に 1度の再現期間の甚大なキャタストロフによる単一地理的ゾーンにおける税引き前の PMLが株主資本の 22.5%を超えないように管理している(2012年度)が、この閾値はいつでも変更できる権利を有する。250年に 1度の再現期間の甚大なキャタストロフによる単一地理的ゾーンにおける税引き前の PML は、2012年 1月 1日時点で 2億1,900万ドル(株主資本の 11.3%)、2011年 1月時点で 3億 9,600万ドル(株主資本の 18.5%)であった。

10Kレポート

Renaissance Re Holdings

非公表 非公表 非公表 リスク許容度の規準は示されてない。 n/a

SCOR Re Company

非公表 非公表 非公表 SCORは、大規模自然災害のプロテクションを得るために資本市場へいつでもアクセスすることができる。2011年末、SCORは ATLAS VI,

2011シリーズから米国のハリケーンと地震、欧州の風災をカバーする2億 7,000万ドルと 5,000万ユーロのボンドを発行した。これは 2010年末に シェルフ・プログラムの ATLAS VI から発行した欧州の風災と日本の地震をカバーする 7,500万ユーロのボンドに続く発行である。

A.M. Best のレポート

Swiss Re Company

非公表 非公表 非公表 2011年 12月 31日現在、200年に 1度の再現期間の正味 PMLはカリフォルニア地震が 29億ドル、北大西洋ハリケーンが 35億ドル、欧州の風災が 26億ドル、日本の地震が 25億ドルとなっている。

アニュアル・レポート

Transatlantic Holdings

14.2% 23.4% 非公表 超過確率 1%では“フロリダの風災”が最大で、モデル計算された正味の税引き後のキャタストロフ損害額は 2011年 12月 31日の株主資本 10Kレポート

Page 22: Credit Risk of Property - Risk - Retirement - Health | Aon 1,000 19.6% 6.7% 26.2% 71.8% 99.90% 1,000 25.7% 71.9% 99.80% 500 22.0% 8.5% 30.6% 67.3% 99.80% 500 27.8% 69.6% 99.60% 250

プロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスクプロパティ・キャタストロフ再保険者の信用リスク

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再現期間再現期間再現期間再現期間 (税引き前正味税引き前正味税引き前正味税引き前正味 PML / 株主資本株主資本株主資本株主資本) 会社名会社名会社名会社名 1:100 1:250 1:500 引用引用引用引用 / 注注注注 出典出典出典出典 の 9.2%(税引き前では 14.2%)に相当する。超過確率 0.4%では“フロリダの風災”が最大で、モデル計算された正味の税引き後のキャタストロフ損害額は 2011年 12月 31日の株主資本の 15.2%(税引き前では23.4%)に相当する。

Validus Holdings Ltd.

25.8% 非公表 非公表 100年に 1度の米国の風水災害の PMLは四半期末の資本の22.3%、株主資本の 25.8%。

投資家向け情報

White Mountains 非公表 19.0% (a)

非公表 米国南東部、米国北東部、欧州の 250年に 1度の再現期間の税引き後の PMLは、それぞれ米国会計基準ベースの株主資本の 19%、17%、17%となっている。

10Kレポート

XL 15.0% 非公表 非公表 “ティア 1イベントタイプ”(大規模自然災害、テロ、その他の現実的災害シナリオを含む)のイベント単位の超過確率 1%の損害が株主資本の15%を超えないようにしている。

100年に 1度のイベントの損害は、北大西洋の風災ペリルの PMLが13億 3,800万ドル(2011年 12月 31日時点の株主資本の 12.9%)、250年に 1度のイベントの損害は、北大西洋の風災ペリルの PMLが17億 1,0007万ドル(2011年 12月 31日時点の株主資本の 16.5%)となっている。

アニュアル・レポート

(a) 税引き後の実額

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Aon Benfieldについて エーオン ベンフィールドはエーオン plc(ニューヨーク証券取引所ティッカーシンボル:AON)の一翼を担う世界トップの再保険ブローカーであり、総合資本アドバイザーでもあります。弊社は、先進的なソリューションのご提案と特約・任意再保険、資本市場のすべてのマーケットからお客様の特性に適したマーケットへのアクセスを通じて、お客様がリスクをより良く認識し、管理し、転嫁するのをご支援します。また、お客様の信頼に常に応えるために、グローバル市場と直結するローカル・サービスの充実に努め、それを支える巨大災害マネジメント、アクチュアリー・サービス、格付けアドバイザリーを核とするアナリティックス業務強化への投資を惜しみません。お客様の業績の向上、業務効率の改善に向けて、お客様の資本選択が最適化されるよう、当社スタッフがその専門知識と実績をもって鋭意ご支援いたします。お客様は弊社の世界 50か国の 80以上の拠点を通じ業界随一の統合資本ソリューションとサービスを受けることができます。詳しくは、エーオン ベンフィールドのウェブをご覧ください。aonbenfield.com.

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