知っておくべき女性にとってのs&cトレーニングの...
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あなた(のコーチ)は理解がありますか?
知っておくべき女性にとってのS&Cトレーニングの必要性
S&Cトレーニングによって得られる効果
Qアングルの違いにより膝が外反する危険性が高い
S&Cトレーニングは、アスリートが自らの可能性を広げていく方法となるだけでなく、年齢を重ねた個人にとっても重要です。歩行能力(歩行速度や歩幅)は寿命と関連があるとされ1)、自分の足で歩き、自分の意志で好きなことをするために移動できることは心や身体にとても良い影響を与え、人生の豊かさを深めることに繋がります。年齢・性別を問わずトレーニングの効果は人々の生活に良い影響を与えます。
日々トレーニングを行うアスリートは、一般的に言われる年齢に合わせたエネルギー摂取量(食事量)を下回らないだけではなく、体格とトレーニング量からみた一日のエネルギー消費量を知り、それを上回るエネルギー量(食事量)を摂取する必要があります。利用可能なエネルギーが少ない場合、骨粗鬆症および月経異常のリスクが高まります1)。特に後者の場合、月経異常のひとつとされる無月経(月経が3 ヵ月以上止まった状態)のリスクも高く、それに関連して骨密度の低下(疲労骨折含む)や内分泌系等の症状といった健康状態、および競技パフォーマンスにも様々な負の影響を与える結果となります。
<参考文献>1)Studenski, S., S., Perera, K., Patel, C., Rosano, K., Faulkner, M., Inzitari, J,. Brach, J., Chandler, P., Cawthon, E. B., Connor, M., Nevitt, M., Visser, S., Kritchevsky, S., Badinelli, T., Harris, A. B., Newman, J., Cauley, L., Ferrucci, and J., Guralnik. Gait Speed and Survival in Older Adults. JAMA. 305(1): 50‒58. 20112)Haff, G.G. and N.T. Triplett. ストレングストレーニング&コンディショニング第4版. 東京: 有限会社ブックハウス・エイチディ . 162. 2018.3)Coburn, J.W., and M.H., Malek. NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識. 東京: NSCAジャパン. 515-519. 2015.4)Haff, G.G. and N.T. Triplett. ストレングストレーニング&コンディショニング第4版. 東京: 有限会社ブックハウス・エイチディ . 169. 2018.
<参考文献>1)Haff, G.G. and N.T. Triplett. ストレングストレーニング&コンディショニング第4版. 東京: 有限会社ブックハウス・エイチディ . 162. 2018.2)G.O., Fletcher. J., Dawes, and M., Spano. The potential dangers of using rapid weight loss techniques. Strength and conditioning journal. 36(2): 45-48. 2014.
<参考文献>1)Haff, G.G. and N.T. Triplett. ストレングストレーニング&コンディショニング第4版. 東京: 有限会社ブックハウス・エイチディ . 162-163. 2018.
<参考文献>1)須永美智子,女性アスリートに対する生理学的特性を考慮したコンディショニングについて.Strength and Conditioning Journal Japan. 24(7): 2-9. 2017.
女性とトレーニングに→関連するエビデンス
・レジスタンストレーニングによる力学的負荷のストレスによって、骨密度の低下を抑制し、 骨量の増加を促す2)
・S&Cトレーニングを継続している女性は妊娠に伴う疾患等のリスクが低減する3)
・適切な指導の下でのS&Cトレーニングは妊婦にとってポジティブな効果を多くもたらす3)
・男女を問わず、セルフイメージ等の心理社会的発達にポジティブな影響を与える4)
上半身の筋力向上大きな筋群や多関節運動となる動作を行うことで上半身の筋群を強くすると良いでしょう。また、全身動作となるクリーンやスナッチといったウエイトリフティング関連動作も有効であるとされます。
膝関節の傷害予防女性アスリートにおいては前十字靭帯(ACL)損傷のリスクが男性に比べ6倍にもなるとする報告が多くあり、その予防のためには「バランスの取れたコンディショニングプログラムの実施」が推奨されます。特に、「膝関節の支持構造の強化」と「神経-筋コントロールの改善」とされています1)。
知っておくべき身体的特徴 知っておくべき月経周期による体調の変化
知っておくべき女性アスリートの三主徴
月経前症候群(PMS : Premenstrual Syndrome)
<変化や症状1)>身体的なもの:頭痛、腰痛、乳房痛など精神的なもの:イライラなど
月経困難症(Dysmenorrhea)
<変化や症状1) >身体的なもの:下腹部痛など精神的なもの:不快、落ち込み
フォワードランジベンチプレス パワースナッチ
“大切なことは「トレーニング」、「栄養補給」、「休息」の 3つのバランスが取れていること”
“知ることこそ、選手とコーチの互いへの理解を深め、最良の準備ができる最初の一歩である”→毎月の月経を経験し、自己パターンを理解する
「食べない」ことで急激に体重を落とした場合、脱水や筋委縮といった悪影響が起こります2)。無理に体重を落とすことで見かけ上の負荷を下げるのではなく、S&Cトレーニングを通して競技に必要な体力を備えることが重要です。
“体重をみるときは重さの値ではなく、 身体組成の質でみる”
よくあるコーチとアスリートのやりとり
体重40kg以上では一流選手になれないぞ!
食べたいけど・・・痩せていなきゃ。
Low EnergyAvailability
利用可能エネルギーの不足
Osteoporosis骨粗鬆症
Amenorrhea無月経
Low EnergyAvailability
利用可能エネルギーの不足
Osteoporosis骨粗鬆症
Amenorrhea無月経
適切なトレーニング例
月経開始の数日前から
月経開始後の数日
ちょっとしたことでイライラ。。。ちょっとしたことでイライラ。。。
お腹や腰が重い。。。お腹や腰が重い。。。
月経期
排卵期
女性に対するトレーニングの観点・上半身の筋力は男性よりも弱い傾向1)
・膝関節の傷害予防1)
NO!