特集・石炭火力
中間負荷運用石炭燃焼ベンソンボイラCoa卜Fired Benson Boiler for Middle Power Plant
石油危機を契機として,我が国では石炭燃焼火力発電所が再び脚光を浴びてき
た。・一一方,原子力発電の割でナが増大するにつれて,火力発電は深夜又は休日など,電
力需要の少ない時間寸話にはプラントを停+L,若しくは最低負荷で運転を行ない,昼
間の電力需要の多い時間帯には,ほぼ全員荷を取るいわゆる中間負荷運用に移行し
つつある。この道用に適したボイラとして,変†七運転ベンソンボイラがある。
重油燃焼超臨界圧変圧運転ベンソンボイラについては,既に設計,製作の実績も
あり種々紹介されているので,本稿では重油燃焼ボイラとの対比で石炭燃焼ボイラ
の設計上の問題止とその対応策につし-て述べるとともに,海外の中間負荷運用ボイ
ラの逆転実績についてキ肖介する。
n 緒 言
鼓近,電i原構成に占めるJ京十力発電グ)て刊†ナが増人するにつ
れて,ベース負荷はJ京rづJに譲り、電力て需要の形態変化とと
もに火力発電設備は,ますます中間負荷連用に椎行する傾向
にあるし)
また一方では,エネルギー事情,電源良二地雉などから,尚
効中,人谷岩プラントが要求され,負荷変化特性,起動・停
1卜特作に優れ,かつ逆転操作の存易なプラントが必要とされ
ている。
これらの要求を満足し,機能,構造的にも既に(夫如きれて
いるものとして変圧連車云ベンソンボイラがあり,/午後の火力
設イ備の主流を■-1iめていく ものと‾考えられている。
ベンソンボイラは,特にヨーロッパ請出に泣こく採用されて
おり,パブコソクFl立体式会社もイギリスパブコック朴放び
ドイツパブコック社の実績に妾汁fけされた技術を生かし,各
相賀求に応じたベンソンボイラを納人してきた。東占く電力株
J(会社広野火力発電所納め重原油燃焼600MWボイラは,超
臨剛毛変圧運転ベンソンボイラであり,1980年(昭和55年)7
ノ才の営業運転を目指し,現在鋭意一式運転を進めているく)
壇圧運転ベンソンボイラについては柁々紹介されているの
で,本稿では垂子由燃焼ボイラとの対比で,特に中間負荷逆用
を考慮した設計上の留意事項,及び西ドイツウイルヘルムスハ
Ⅵ「へン発電所の720MW二日炭燃焼,中「‡1+負荷運用ベンソンポ
イラ〔1976年(昭和51年)に運転開始,現イ一三まで好調に逆転中。〕
の概要と運転実績について述べ,今後の参考‾に供Lたいく⊃
B 中間負荷変圧ベンソンボイラの特徴
匡==二,600MWl・い間負荷運用ベンソンボイラの側而L勾を,
また図2,3に,それぞれ概略系統図,管内i允休のこ状態を示
したエンタルピー圧力線L』を示す。
ベンソンボイラは,火炉壁≡にスパイラルメンプレン(以‾lこ,
スパイラル壁と略す。)を採用しているところに特徴があり,ス
パイラル壁以外の,火炉上部水軌 ケージ吼 過熱器,再熟
器などについては,従来のUPボイラとIiiJ様な構造である。
中間負荷ボイラは,頻繁な起動・停止,急速負荷変化に十
分l耐え得る構造に留意することはもちろんであるが,変圧を
伴うために,圧力変化に一枝づくi充動不安定性が助長されるこ
*バブコック日立株式会社 **
日立製作所電力事業本部
U.D.C.る21.181.142.2-るる1
高山好道*
荒川忠男**
日下 厳*
lbぶんg仇よcんg mんαyα胤
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′ぴα0 瓜上βα丘α
と,また飽和i且度が変わるなどのために,従来の二正庄ボイラ
に比べ流路の系統ヰ構成,熱J心力変動を考慮した設i汁が必要と
なる。
スパイラル壁は,構成チエ【ブ間で熱「吸〃史のアンバランス
が少なく,涜▲体の結とfナも不要となるグ〕で,変圧を伴った仁王熱
7允割に過した構造といえる。また,茸封氏負荷)基転時の火かイ米
.i壁を臼的とした管内毒をイ氏流速を確保するため,汗テ水を強芦別的
に術瑞する逆転\方式を採用するとともに,汽水分離器を主系
統に配置することにより,あたかもドラムボイラと同様な仇
J一仁起動を叶能としているノ、-J二に大きな特徴がある。
臣】 石炭燃焼ボイラと重油燃焼ボイラ
上述の中間負荷連作川寺の特殊性を′草庵し,イイ炭燃焼変J主連
転ベンソンボイラ設計_卜の主な留意事項について以下に述べ
る。なお本章では,ベンソンボイラ特有の問題についてだけ
触れ,石JJこ燃焼ボイラー般の其本事項については洋り愛する。
3.1 スパイラル火炉
(1)最低貫流運転負荷
火炉管解脱度の安完三維持を目的とし,低負荷時子rl・水を強馴
的に循瑞するが,貫流運転より循環逆転に入る王与荷をどこに
設延するかは設計上重要である。スパイラルi‾娃は,従来の垂
丁自二管仁妃置と異なり傾斜管で構成されるため,硬直管P妃置と比
較すると,図4に示すように管内最†氏流速を確保するために
必要なスパイラルチューブ本数は,傾斜角度との関連で比較
的臼L白に選定できる。
表lは,最低貰i克運転員荷とスパイラル角度及びスパイラ
ル壁入口から山lIまでのチューブ巻数との関係の一例につい
てホしたものである。最低貰子充運転員荷をイ氏く設定すること
により,遵転拙作面で谷易な運用を叶能とするが,・一プ了,ボ
イラシステム損失が増大するというデメリ ットが生ずる。特
に石fJ三燃焼ボイラの場合は,燃料供給系の主宰転上の制約を考
えに入れ,最も†ナ理的な運用方法に考慮を払うべきである。
例えば,ミルの最低負荷率は通常40~50%であるが,炭椎,
石炭性状の多様性を考慮し,安定燃焼を維持させるための実
用上グ)妓低負荷としては,約50%負荷である。しかし,ミル
カット(バーナ消火)操作を伴う運用を行なう場合は,35%負
15
248 日立評論 VOL.62 No.4(1980-4)
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タンク
区= 中間負荷運用ベンソ
ンボイラ ボイラの側面図を
示し.火炉がスパイラルチューブ
で構成されている点に特徴がある。
31β水注
三次SH
二次SH
一次SH
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水器離
汽舟
水冷壁
節炭器
3甲
貯水タンク
203
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二次RH
一次RH
B.C.P
H.P.ヒ一夕
3.柑 l.P.及びL.P.
タービン
復水器
COND.P
B.F.P
L.P.
ヒ一夕
脱気器
注′:略語説明 SH(Sup8r Hea托r二過那削H.P、(High Pressure:高圧)
′RH(Reh8ater:再熱器)l.P.(lnt8rmedialQPress抑0:中庄〉L.P.(Low Pressure:低圧)臥C.P.(BQ樹Cirou【atjngPump:ボイラ循環ポンプ)B.F.P.綿Oil即Fee8Pump:ボイラ給水ポンプ〉00ND.P(C8nd8nS即P岬Pニ復水ポンプ)
図2 水蒸気系統図 缶水循環系を設置し,低負荷運転を可能としている。
16
荷まで最低負荷を低減できる。
したがって,最低貫流運転負荷も約35%を採用している。
(2)火炉支持方法
火炉は,垂直管で構成された上部水冷壁と傾斜管で構成さ
れたスパイラル壁とにより形成される(図5)。スパイラル壁
には管内庄のほか,次の荷重を考慮した支持方法が要求きれ
る。すなわち,缶水を含むメンプレン壁の自重,炉内庄によ
る荷重,石炭灰の堆積荷重,バックステーなど構造物の荷重,保i且,ケーシング,バーナなどの荷重などである。スパイラ
ル管は,図5に示すように横向きに配置されるので,管内庄
に対し最も大きな応力となる管同方向と鉛直荷重が一致する
ため,垂直管の場合に比較して厳しい条件が付加される。特
に,石炭燃焼ボイラの場合は石炭灰の荷重が大きな割合を占
めるので,起動・停止時の構造物の動きとともに支持方法に
留意が必要である。
したがって,図5に示すようにバーチカルストラップをス
パイラル壁に設置し,これらの荷重をスパイラル壁に負担さ
せないように配慮している。この支持方法としては,図6に
示すようにスパイラル壁に溶接したバーチカルストラップに
中間負荷運用石炭燃焼ベンソンボイラ 249
20(〕
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0 50 100 150 200 250 300
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800
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15p二90M帝..150MW: -+-
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50 100 150 200 250 30
圧力(ata)
注:略語説明 MCR(MaxmumCo仙nuOuSRalir唱:ボイラ最大連続負荷)
図3 圧力ーエンタルピー繰回 変圧運転特性を示Lている。
垂直管
6r】
ナノこ八戸う8
β=300
図4 垂直管とスパイラル管の配列 チューブを傾斜すると,本数を
低ユ成できる。
表l 最低貫;充運転負荷とスパイラル管の構成 火炉を巻く巻数が
多いほど,チューブ問熱吸収偏差は小さくなる。
最低貫流∴運転負荷 スパイ ラル角度 巻 数
25%MCR 18.lO 約 卜9
30%MCR 2l.9P 約l.6
35%MCR 25.8□ 約l.4
荷重を伝達する方式と,図7に示すようにボイラが大容量化
するに伴い,スパイラル壁上部の荷重が非常に大きくなるた
め,スパイラル壁の中間に支持装置を設置して,スパイラル
壁の荷重負抑を軽i成する方式の2方法がある。この後者の方
式は,パブコック社で多くの実績をもち,また起動・停止が
多いボイラに対しては,i温度遅れに伴う過大な熱応力を回避
することができる。
.′オーフ/王
ホリゾンタル/
パックステー
バーチカル/
バックステー
バーチカルスト
スパイ
由■
¢○
ラップ
あ
事
専■
図5 スパイラル壁構造
な配慮がなされている。
御代ソ\八トー七
樹ミ小†ソ、K
ラル壁
スパイラル壁に過大な荷重がかからないよう
出
停止時
圧縮力 引張力
炉壁荷重分布
溶接
0
0
0
0
0
時
■T山
バーチカル
ストラッ7q
①詳細 ①詳細
図6 溶接固定式支持構造 スパイラルチューブに溶接されたバーチカ
ルストラップにより支持する。
17
250 日立評論 VOL.62 No.4=980-4)
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蜘ペソ\入トー七
捌ミ小†ソ、ペ
一亡
停止時
\
、
鉄骨
【//
中間つり装置
下部つり装置
圧縮力
サポートラグ
暗転還
「′′r′
‾7J
引張力
炉壁荷重分布
①詳細 ④詳細
0
○
㌫
ロ
○
図7 スライド方式支持構造 スパイラル壁中間に,つり装置を設置
してスパイラル壁の荷重負担を軽減するとともに,温度変化に伴う伸びを自由
に取れるようにしている。
3.2 耐圧部構造強度
変圧,かつ頻繁な起動・停止運転は,各部構造部材に対し
非常に過酷な応力を与えることが予想される。図5に示したス
パイラル壁と火炉上部水壁(オープンノ■ヾス壁)との接合部は,
ベンソンボイラ特有の構造である。また,汽水分離器は厚肉
でこれに取り付くノズルは3次元的に傾く複雑な構造となっ
ている。このような)芯力集中が加わり,内圧応力や熱応力に
ょり疲労強度が問題になると考えられるところは,実験と解
析を併用して安全性を評価し,いずれも寿命損傷の少ないこ
とが確認されている。図8に,汽水分離器の3次元解析モデ
ルの例を,また図9にその応力測定状況を示すが,ボイラの
寿命中の起動・停止回数を6,100回と仮定した場合でも,上
記水壁の接合部及び汽水分離器のそれぞれの寿命損傷量は,
0.06及び0.25程度と予想され,疲労強度に対し十分余裕をも
っていると言える。
3.3 系統,制御
変圧運転による流体物性値の変化に基づき蒸気温度の変動
幅が大きくなること,また起動・停止が頻繁に行なわれるこ
となどに留意し,2段スプレー方式の採用など蒸気温度特性
18
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図8 汽水分離器解析モデル
元有限要素分割の状況を示す。
温度分布及び熟応力解析のための3三欠
図9 応力実測状況 /ズル開口内面に74個のひずみゲージを取り付け・
大気圧~284kg/cm2の範囲で試験を行なった。
の改善,起動系統などへの配慮が必要となる。
石炭燃焼の場合は,ミルのターンダウンに関連してミルの
運用最低負荷に制限があること,またそのために,ミルの起
動・停止などの切替操作を伴うなどから,これらを踏まえて十
分協調をとった検討が必要である。特に,負荷を急速にしゃ
断し,所内単独負荷運転へ移行する必要性が生じた場合は,
タービンバイパスシステムを設置することによ1)可能となる。
本システムは,負荷急速しゃ断時のような,ボイラ負荷とタ
ービン負荷との差を吸収する目的のために使用されるだけで
なく,起動時に再熱器の?令却を可能とするため起動時間を短
縮することができ,また蒸気温度特性改善にも利用できる。
表2に,その使用目的と一j独自勺タービンバイパス容量を示す。
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l
表2 タービンバイパス容量
容量が異なることを示す(-:
タービンバイパスの設置目的に応Lて,
N〔). 設 置 目 的
容量(%定格涜量)
20 40 60 80 100
1起動特性の
向上
(1a)
再熟器の蒸気冷却 □
(1b)
タービンメタルマッ
テンク
2
ボイラ負荷
とタービン
負荷との差
の吸収
(2a)
急激な負荷変化に対
する応答遅れの吸収
l
(2b)
送電線事故時の所内
負荷運転への移行
冨題Ill専焼
中間負荷運用石炭燃焼ベンソンボイラ 251
日 中間負荷石炭燃焼ボイラの実績
Ⅰ叫ドイツ,ウイ/レヘルムスハーへン発′左I叶の720MWイⅠ‾′Jミ
ー七郎免(並油100%燃焼可能)ボイラは,当初か⊥-J小一‾‡与Jgi荷火リノを【‾1指Lて設i汁製作された二拡大連続蒸発J止2,170t/h,ピーク
川ノJ760Ⅳ1W,主力覧~tJ七‾ノJ191bar,土ノJ与与-い女び由熱カ§ちもi.【.左度
530/5300(∴、ド衡旭凪方Jじを抹朋した内ドイツの誇るふ之新鋭
プラントであるL_つ 図10にその全体【,句をホす〈+本ボイラのL謙一汁
磐望作ノ山まドイ、ソパブコソク引二であl),1976年(昭和51年)9月
にノ首業逆転を開始し,現れ三1初のF汁L山jどおり好i粥に逆転され
てし、る_.以‾卜、プラントグ)他覚と逆転:某紙について概要を紹
介する1
本プラントのト安系統トズ】を図11にホす〕当初の;1i▲水純J=;一呈系
統は,l!′i:水タンク,脱1ほ∴ 給水ポンプを介LたんJ(を指用
し,プラントは佼別件:l卜丈は35%∫1荷を妓低fi何とした越川を
什な一ノていた。.本系統か採上-1iされた主な月旦Ⅰ†け土,㌻「【ll柵字ノ∴・二の二女
仙な亜油の燃料′王宮に仏づく起垂州-i夫と一対稲守との維i刺ri三追求
の結果である。Lかし,重油佃柄の_L舛による起郵舶火の増
加とf‾=訂テ調二乍たのための逆転パターンの変化により,佼間でも帆
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図10 西ドイツ,ウイルヘル
ムスハーへン発電所720MWボ
イラ 中間負荷運用石炭燃焼ポ
イラ(2,170t/h,191bar,530/530
0c)の概観図を示す。
19
252 日立評論 VOL.62 No.4(1980-4)
過熱器
起動用汽水分離器
蒸発器
節炭器
11
「●●一
略言まトーー▲
高圧給水加熱器
一
「-■一一一一
再循環ポンプ
◆
給水ポンプ
高圧タービン
バイパス系
高圧タービン
低温再熱蒸気系
再熱器
【P
∇一
低圧汽水分離器
∇‾-‾「
クンタ水絵
「■-一--L
負荷運転の必要性が増し,1978年(昭和53年)10月に再循環ポ
ンプを使用した前出図2と同様な循環系統に改造された。図12
に,連続負荷調整運転時(_L段の図)及びDaily Start Stop
運転時(下段の凶)の典型的実績負荷曲線を示す。
本プラントは,運転を開始した年には夜間及び週末停JLの
運用が採られたため,コールドスタMト【目J数は81回,ホット
スタ【ト【自]数は141回であった。起動時問について一一例を示す
と,8時間停止後起動の場合,点火から通気まで29分,通気
から併入間5分,併入から35%ボイラ負荷(MCR:ボイラニ拉
800
600
400
200
0
(≧∋ニ尺玉エヽ・〓H
0
0
0
0
0
nU
O
n)
0
8
6
4
2
(≧ヲニ只召+ト‖H
基調負荷(1978年4月3日)
調整負荷(1978年4月23日)
連続運転
20 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24
時 刻
5時間停止運転(1978年10月8日)
20 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24
時 刻
匡I12 西ドイツ,ウイルヘルムスハーへン発電所720MWボイラ実
績負荷曲線 上図は連続運転時の,下図は5時間停止運転時の各負荷変化
特性を示す。
20
中庄
タービン
lP +P
低圧タービン
低圧タービンバイパス系
再熱器バイパス系
ドレンタンク
◆
復水ポンプ
復水器
図Il 西ドイツ,ウ
イルヘルムスハーへ
ン発電所720MWボイ
ラの起動系統
現在は破線で示したj盾環
ポンプ付系統で運用され
ている。
大連総員荷)周21分であり,35時間停+L後起動では,それぞ
れ46分,5分,21分である。
また循環ポンプ設置後は,1台のミルと約10%ボイラ負荷
和当の重油を使用し,効率良くかつ安全に18%の黄低負荷運
転が可能となり,18~35%負荷間ではミル起動操作を必要と
するたれ 5~10MW/minの負荷変化率で,また35~90%負
荷帯では,最高10%/mれ 通常5.6%/minで連用されている。
なお送電系統事故などで,所内単独負荷運転が必要な場合は,
タービンバイパス系を使用することにより,通常の操作手順
で30~40MWまで負荷降‾ドが可能である。なお本プラントの
連転開始後2年間の実績では,定期検束期間を除き,発電設
備で92%,ボイラで96%の稼動率であったことは注臼に値L,
中間負荷ボイラとして十分信束副生の高いものであることを示
Lている1)_.
8 結 言
了‾パ是燃焼中間負荷運用ベンソンボイラを対象とし,既設計
貢油燃焼ボイラとの対比で,設計上の問題点とその対応策に
ついて述べた。柁術的には,タービンバイパスシステムの導
入が新しい問題として残るが,ヨーロッパでは良い歴史の中
で培われてきた既存の技術であり,大きな問題とは考えにく
い。先に紹介Lたドイツパブコック社製720MWボイラが所
期の目的どおり順調に稼動していることは,まことに心強い
ものであり,二れらの実績を踏まえた技術を生かして更に信頼
性の高いプラントの設計,製作に‾努めていきたいと考える次
第である。
現在,既に1,000MW子了炭燃焼変圧ベンソンボイラの試設
計も完了しているが,今後とも各電力会社の指導を仰ぎなが
ら,総合技術の研さんに‾努めていく考えである。
参考文献
1)B.Stellbrink et al∴Design andOperation of the720MW
Wilhelmshaven CoalFired Generation,American Power
Conference,Apri11979