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ホソヤ 谷 孝 タカヒロ 略 歴 2008年 3月 千葉大学大学院医学薬学府創薬 生命科学専攻 修了 2008年 4月 星薬科大学薬学部 助教 2010年 7月 一般社団法人バイオ産業情報化 コンソーシアム 特別研究職員 2012年 4月 静岡県立大学食品栄養科学部  助教 脂肪分解促進因子 AIMを標的としたポリフェノール成分の探索研究 Screening of polyphenols targeting for apoptosis inhibitor of macrophage(AIM)on anti-obesity Apoptosis inhibitor of macrophage (AIM) is a secreted protein, which is produced and secreted specifically by macrophages. The expression in vivo is markedly increased with obesity progression in mice. In normal state, AIM secreted from macrophages is endocytosed into adipocytes, and inhibited fatty acid synthase (FAS) activity, resulting of decreasing lipid droplet size. However in the adiposity, AIM dose not work well, thereby accumulating lipid droplet. Thus, regulation of AIM could be therapeutically applicable for metabolic syndrome. Since the AIM decreases the accumulated lipid droplet in adipocytes, we screened of food- derived polyphenols for AIM up-regulation effects. We used real time RT-PCR methods with 96- well plate format for the screening of polyphenols for measuring AIM expression. We tested the up-regulation effect of 30 polyphenols at 10 μM and 100 μM on AIM expression in J774.1 macrophage-like cells. Among them, quercetin (17), 8-prenylnarigenin (21), and isoxanthohumol (24) exhibited the up-regulation effects of AIM expression in J774.1 cells at 100 μM with high cell viability. The relative expressions of 21 at 10 μM and 100 μM were 1.3- and 1.9-folds, respectively, and those of 24 at 10 μM and 100 μM were 1.3- and 1.8-folds, respectively. Compound 17 only showed the up-regulation (1.5-fold) at 100 μM. We also tested the anti-differentiation effect into adipocytes with mouse embryonic fibroblast-adipose like cell line (3T3-L1). Both compounds at 10 μM did not showed the inhibitory activity of differentiation. 1

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細ホ ソ ヤ

谷 孝タカヒロ

博 略 歴2008年 3月 千葉大学大学院医学薬学府創薬

生命科学専攻 修了2008年 4月 星薬科大学薬学部 助教2010年 7月 一般社団法人バイオ産業情報化

コンソーシアム 特別研究職員2012年 4月 静岡県立大学食品栄養科学部 

助教

脂肪分解促進因子AIMを標的としたポリフェノール成分の探索研究

Screening of polyphenols targeting for apoptosis inhibitor of macrophage(AIM)on anti-obesity

Apoptosis inhibitor of macrophage (AIM) is a secreted protein, which is produced and secreted specifically by macrophages. The expression in vivo is markedly increased with obesity progression in mice. In normal state, AIM secreted from macrophages is endocytosed into adipocytes, and inhibited fatty acid synthase (FAS) activity, resulting of decreasing lipid droplet size. However in the adiposity, AIM dose not work well, thereby accumulating lipid droplet. Thus, regulation of AIM could be therapeutically applicable for metabolic syndrome. Since the AIM decreases the accumulated lipid droplet in adipocytes, we screened of food-derived polyphenols for AIM up-regulation effects. We used real time RT-PCR methods with 96-well plate format for the screening of polyphenols for measuring AIM expression. We tested the up-regulation effect of 30 polyphenols at 10 μM and 100 μM on AIM expression in J774.1 macrophage-like cells. Among them, quercetin (17), 8-prenylnarigenin (21), and isoxanthohumol (24) exhibited the up-regulation effects of AIM expression in J774.1 cells at 100 μM with high cell viability. The relative expressions of 21 at 10 μM and 100 μM were 1.3- and 1.9-folds, respectively, and those of 24 at 10 μM and 100 μM were 1.3- and 1.8-folds, respectively. Compound 17 only showed the up-regulation (1.5-fold) at 100 μM. We also tested the anti-differentiation effect into adipocytes with mouse embryonic fibroblast-adipose like cell line (3T3-L1). Both compounds at 10 μM did not showed the inhibitory activity of differentiation.

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はじめに

 肥満とは、体内の脂肪が一定以上に多くなった状態を言う。“ 肥満であること”は、糖尿病、心筋梗塞、高血圧、高脂血症、狭心症や脳卒中などの様 な々疾病を引き起こすことが知られている。この肥満を予防もしくは改善することが、様 な々生活習慣病を予防することができる可能性を秘めていることから、「肥満を改善すること=予防医学への貢献につながる」と考えられる。肥満は、現代を代表的する疾患の一つであり、今後も増えるとされていることから、抗肥満作用を有する成分への関心が高まっている。しかし、科学的立証に乏しい商品が横行しており、また、医薬品ほどの規制がないことから、消費者の不安をあおっているため、抗肥満作用を有する食品成分の科学的根拠による裏付けを示すことの意義も高まっている。 抗肥満作用を有するサンプルを in vitro で評価する方法の一つとして、1992 年に報告されたマウス脂肪前駆細胞 3T3-L1とOil Red Oによる染色を用いたアッセイ系がある1)。これは、3T3-L1 細胞にIBMX / Dexamethasone / Insulinなどの誘導因子を添加し成熟脂肪細胞へと誘導させ、細胞内に生成した脂肪滴をOil Red Oにより染色し、それを減らすかどうかというアッセイである。現在もこの系は、食品分野や医薬分野等で使われており、これまでに数多くの抗肥満作用を有する化合物が同定されてきた。Berberine2)や Epigallocatechin gallate (EGCg)3)は天然物として3T3-L1 細胞を用いた系で、脂肪滴を減らす報告があり、その作用機序の解明もなされ、現在では、ポジティブコントロールとして使われているが、画期的な肥満改善作用を示す化合物の発見に未だ至っていないのが現状である。 こうした肥満改善が叫ばれる中、2010 年、東京大学の宮崎らが、脂肪細胞に貯まった脂肪滴を減少させる因子として、AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)を脂肪分解促進因子として同定し、これまでに研究されてきた標的とは全く異なる肥満改善因子を報告した 4−7)。すなわち、脂肪分解促進因子として同定されたAIMを、脂肪滴が貯まった脂肪細胞に添加すると、その脂肪滴が減少することを明らかにした(図1)。そのメカニズムとして、下記が報告されている(図2)。① AIMは肥満に伴い、血中の濃度が上昇し、 脂肪細胞表面のCD36を介してエンドサイトーシスで取

り込まれる② 取り込まれたAIMは、FAS(脂肪酸合成酵素)を阻害する③ FASが阻害されることにより、脂肪細胞に貯まった脂肪滴が融解する④ 脂肪細胞の大きさが縮小する

 

図1. AIMによる脂肪滴の減少(Cell Metabol. 2010, 11, 479−429より転載)

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 これらは、通常レベルで起こることであるが、肥満症では、この AIM が機能しないか処理が追いつかないため、AIMによる脂肪滴の融解が遅れることで肥満症となる。従って、この AIM が脂肪滴の減少に必須であり、肥満改善の新たな標的として有用であることが示された。このことは、マウスを用いたin vivoの実験においても証明されており、AIM非発現マウスでは、正常のマウスより脂肪細胞が大きくなり、脂肪を蓄積した。また、AIM 非発現マウスにAIMタンパクを注射すると、肥満が抑制されることが分かり、体内のAIMを増やすことが、抗肥満に重要であることが in vivo 実験でも示された。 本研究では、このAIMの発現を増強する成分の探索研究として、食品成分由来ポリフェノールに着目し、アッセイ系の構築およびスクリーニングを行い、AIM の発現を増強するポリフェノール成分を得ることを目的とした。

実験方法

1. 化合物 本研究で用いた化合物は、下記に示すポリフェノール類30種類である。

・フェニルプロパノイド類(5種類:カフェ酸(1)、シナピン酸(2)、p-クマル酸(3)、フェルラ酸(4)、クロロゲン酸(5))

・カテキン類(4種類:(−)-カテキン(6)、(−)-エピカテキン(7)、(−)-エピカテキンガレート(8)、(−)-エピガロカテキン(9))

・テアフラビン類(4種類:テアフラビン(10)、テアフラビン3-ガレート(11)、テアフラビン 3 ’-ガレート(12)、テアフラビン 3 ,3 ’-ジガレート(13))

・フラボン類(2種類:クリシン(14)、アピゲニン(15))

・フラボノール類(4種類:ケンフェロール(16)、ケルセチン(17)、ミリセチン(18)、イソラムネチン(19))

・フラバノン類(5種類:ナリンゲニン(20)、8-プレニルナリンゲニン(21)、ナリンギン(22)、ヘスペリジン(23)、イソキサントフモール(24))

・フェノール酸類(5種類:サリチル酸(25)、バニリン酸(26)、4-ヒドロキシ安息香酸(27)、ゲンチジン酸(28)、シリング酸(29))

・カルコン類(1種類:キサントフモール(30))

 化合物は、DMSO(Dimethylsulfoxide)に溶解し、100mMストック溶液を調製した。使用するまでは、−20℃で保管した。

 

図2. AIMによる脂肪分解のメカニズム

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2. ポリフェノール類のJ774.1細胞への細胞毒性 マウスマクロファージ由来細胞(J774.1)を96 穴プレートに播種(1×104cells/well)し、24 時間前培養(37 ℃、5% CO2)した。培地を取り除き、各濃度に調整した培地(100μMおよび 10μM)と交換し、24 時間作用させた。培地を取り除き、MTT( 3-( 4 ,5- di-methylthiazol- 2- yl )-2 ,5-diphenyltetrazolium bromide)含有培地と交換し、2時間37℃で静置した。2時間後、培地を除去し、100μL の DMSOを添加し、細胞内に生成したホルマザンを溶解させ、550nm の吸光度を測定した。サンプル未処理(DMSOのみを添加)の値を100%とし、サンプルを処理した値を比較し、細胞生存率を求めた。

3. スクリーニング マウスマクロファージ由来細胞(J774.1)を96 穴プレートに播種(1×104cells/well)し、24 時間前培養した。培地を取り除き、各濃度に調整した培地(100μM および 10μM)と交換し、24 時間作用させた後、RNA 抽出、逆転写反応、および real time RT-PCRを行った。RNA の抽出には、CellAmp Direct RNA Prep Kit(タカラバイオ株式会社)を用いて行った。cDNA の作製には、PrimeScript RT reagent Kit(タカラバイオ株式会社)を用いて行った。それぞれの操作は、添付の手順に従って行った。real time RT-PCR は、SYBER Green 検出系(Thermal Cycler Dice Real Time System 、タカラバイオ株式会社;SYBR Premix Ex Taq II 、タカラバイオ株式会社)にて行い、AIM の発現量(mAIM-f:GAGGACACATGGATGGAATGT 、mAIM- r:ACCCTTGTGTAGCACCTCCA )を測定した。また、ハウスキーピング遺伝子として、GAPDH( mGAPDH- f:AACTTTGGCATTGTGGAAGG 、mGAPDH- r:ACACATTGGGGGTAGGAACA)を用い、ΔΔCt 法によりサンプル未処理(DMSOのみを添加)の値を1とし、サンプルを処理した値の相対的発現量を求めた。

4. 3T3-L1による脂肪細胞分化抑制試験 マウス脂肪前駆細胞(3T3-L1)を96穴プレートに播種(1×104cells/well)し、24時間前培養した。培地を取り除き、分化誘導培地(D-MEM / 10% FBS / 0.5mM IBMX / 1μM dexamethasone)にて各濃度に調整した培地(100μMおよび10μM)と交換し、48時間作用させた。その後、分化培地

(D-MEM / 10% FBS / 10μg/mL insulin)にて各濃度に調整した培地(100μMおよび 10μM)と交換し、48時間作用させた。48時間作用後、再び分化培地にて各濃度に調整した培地(100μMおよび 10μM)と交換し、48 時間作用させた。サンプル作用後、培地を取り除き、WST-8 含有培地と交換し、3 時間 37 ℃で静置した。上清を別の96 穴プレートに移し、460nmの吸光度を測定し、細胞生存率を算出した。細胞は、PBSで洗浄し、100μLのホルマリンにて固定(4℃、overnight)した。その後、60%イソプロパノールにて洗浄後、100μLのOil Red O溶液により脂肪滴の染色を行った。細胞を水にて洗浄した後、100μLの2-プロパノールを添加し、Oil Red Oを溶解させ、520nmの吸光度を測定した。サンプル未処理(DMSO のみを添加)の値を100%とし、サンプルを処理した値を比較し、脂肪滴の蓄積率を求めた。

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結果・考察

1. 化合物の細胞毒性 今回用いたポリフェノール類 30 種類のJ774.1 細胞への細胞毒性をMTTアッセイ法により評価した。サンプルの濃度は、10μMおよび100μMで行い、24時間作用させた。それぞれの濃度の細胞生存率を表 1に示した。化合物 30は、100μMにて強い細胞毒性を示したが、その他化合物は、70%以上の細胞生存率を保っており、スクリーニングを行う際の濃度を、10μMおよび100μMと決定した。

表1. ポリフェノール類を処理した時の細胞生存率(%)

細胞生存率(%) 細胞生存率(%)化合物 10μM 100μM 化合物 10μM 100μM1 120.2 140.1 16 148.6 121.72 104.0 111.4 17 69.7 122.93 110.4 108.7 18 107.4 152.04 131.9 113.8 19 112.6 147.65 87.2 107.7 20 115.4 115.06 71.1 162.7 21 121.1 130.17 94.1 138.2 22 90.8 77.28 115.3 114.0 23 91.2 101.59 110.0 127.6 24 109.8 132.910 107.5 113.7 25 91.8 92.511 112.2 118.2 26 118.6 121.712 95.4 103.2 27 105.0 107.913 115.1 107.7 28 84.7 76.314 73.3 127.1 29 118.0 105.915 124.5 86.5 30 99.7 3.8

2. スクリーニング系の検討 本研究では、AIM の発現増強に着目したため、AIM の発現量をreal time RT-PCRにて直接測定することとした。通常、ある遺伝子の発現を指標としたスクリーニングでは、プロモーター活性を見るレポーターアッセイが常法であるが、今回は、AIM の発現量を直接測定するため、real time RT-PCRを取り入れた。理由として、現在 real time RT-PCRは、96 穴プレートフォーマットによるアッセイが可能であり、アッセイサンプルの節約が可能であったり、プロモーター活性の偽陽性を排除できたりするからである。本研究では、RNA 抽出および cDNA の作製は、タカラバイオ株式会社のキットを用いることとし、real time RT-PCRは、SYBER Green検出系にて行い。実験の詳細は、実験方法に記した通りである。今回の研究において、96 穴プレートフォーマットを用いたreal time RT-PCRスクリーニングが可能であることが分かった。

3. スクリーニング 96穴プレートフォーマットでのreal time RT-PCTを用いたスクリーニング条件を決定しため、ポリフェノール類30種類を用いたスクリーニングを行った。サンプルの濃度は、10μMおよび100μMで行い、処理時間は24時間とした。サンプル未処理の値を1とし、サンプル処理のAIM相対的発現量を算出した。

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 化合物15~30の結果を図3に示した。化合物1~16、18~20、22、23、25~29については、相対的発現量が1 ± 0.2倍であったため、活性なしと判断した。化合物17は、100μMで1.5倍、化合物21は、10μMおよび100μMでそれぞれ1.3倍および1.9倍、化合物24は、10μMおよび100μMでそれぞれ1.3倍および1.8倍、化合物30は、10μMおよび100μMでそれぞれ1.2倍および1.9倍であった。これら化合物(17、21、24、30)の構造を、図4に示した。

 

図3. 化合物15〜30のAIMの相対的発現量(倍).濃度は、10μMおよび100μMを示す

 

図4. 化合物17、21、24、および30の構造

  J774.1 細胞への細胞毒性結果を考慮すると、化合物 17、21、24は、細胞毒性を示さない濃度でAIM 発現増強活性を示したと判断し、化合物30の100μMは、強い細胞毒性を示したため、活性なしと判断した。従って、10μMにおいても活性を示している化合物21および24にAIMの発現増強活性があると判断した。 同時にスクリーニングを行ったnaringenin(20)と21を比較すると、21は20の8位にプレニル基が結合した構造であるが、AIMの発現増強活性を認めた。従って、フラバノン骨格において、構造内のプレニル基の存在が、活性発現に重要であることが示唆された。 本研究では、転写レベルでの AIM の発現増強は認めたが、タンパクレベルでの確認はできていないため、今後、タンパクレベルでのAIMの発現量を確認する予定である。

4. 3T3-L1による脂肪細胞分化抑制試験 前述のスクリーニングにおいて、AIM の発現を増強する活性が見られた化合物 17、21、24、(30)の 3T3-L1 細胞での脂肪細胞分化抑制試験を行った。長期間の作用では、化合物 21、24、30の100 μMにおいて、3T3-L1細胞への細胞毒性(50%~100%)を認めた(図3(B))。細胞毒性を示さ

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ない10μMにおいて、いずれの化合物も、脂肪細胞分化抑制活性は示さなかった(図 3(A))。本研究では、J774.1細胞および3T3-L1細胞の共培養における評価ができていないが、3T3-L1では、AIMが発現していないという報告がある4)ことから、J774.1 細胞および 3T3-L1 細胞の共培養における評価を行った場合、脂肪滴の減少が認められれば、AIM 発現による結果であると結論付けることができる。今後、これら細胞の共培養における評価を行う予定である。

 

図5. 化合物17、21、24、および30の3T3-L1細胞へ作用.(A)脂肪蓄積率(%)、(B)細胞生存率(%).濃度は、10μMおよび100μMを示す

総 括

 本研究では、脂肪細胞に貯まった脂肪滴を減少させる脂肪分解促進因子 AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)を標的とした食品ポリフェノール成分の探索として、96 穴プレートでのreal time RT-PCR 法を用いたスクーニング系の検討を行い、スクリーニングを行った。その結果、8-プレニルナリンゲニンおよびイソキサントフモールに、細胞毒性を示さない濃度において、AIM の発現を増強することが分かった。構造活性的知見より、フラバノン骨格に結合するプレニル基が活性を増強することが示唆された。また、これら化合物は、AIMの発現を増強する濃度において、脂肪細胞分化抑制活性を示さないことも明らかとなった。現時点で、J774.1細胞および3T3-L1細胞の共培養における評価ができていないため、実際にこれら化合物が脂肪滴を減少させるかは不明である。今後、これら実験を含め、メカニズムの解明を検討する。

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謝 辞

 本研究の遂行のため、公益財団法人アサヒグループ学術振興財団により研究助成を賜りましたことを深く感謝申し上げます。

参考文献

1) Ramírez-Zacarías, J. L.; Castro-Muñozledo, F.; Kuri-Harcuch, W. Histochem. Cell Biol. 1992, 97, 493−497.

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