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諫早市 高齢者福祉計画 介護保険事業計画 素案 諫早市 平成30年度~平成32年度 (2018~2020) パブリックコメント 閲覧用

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諫早市 高齢者福祉計画 介護保険事業計画

素案

諫早市

平成30年度~平成32年度

(2018~2020)

パブリックコメント

閲覧用

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目 次

第1章 計画の趣旨等

1 趣旨 1

2 根拠・位置付け 2

3 基本理念 3

4 計画期間等 4

5 策定の経過 5

(1) 健康福祉審議会の開催 5

(2) 各種調査の実施 6

6 計画の進行管理 7

7 他計画との連携等 8

第2章 高齢者等の現状・見込み

1 人口及び高齢化率の推移と今後の見込み 9

2 世帯数の推移 10

3 要介護等認定者数の現状・見込み 11

4 高齢者の現状 13

(1) 家族構成等の状況について 13

(2) 健康状態について 14

(3) 介護・介助について 15

(4) 社会参加・生きがいについて 16

(5) 困りごとについて 17

(6) 将来の生活について 19

(7) 充実すべき高齢者施策について 20

第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

1 基本的な考え方 21

(1)「自助・互助・共助・公助」と「5つの構成要素」 21

① 「自助・互助・共助・公助」からの地域包括ケアシステムの構築

② 「5つの構成要素」からの地域包括ケアシステムの構築

(2) 持続可能な施策の展開 22

① 応能応益負担

② 必要性の見極め

③ 地域社会資源の活用

④ 社会情勢に応じた施策の展開

(3) 日常生活圏域 23

(4) 地域包括ケア推進体制 24

(5) 地域包括支援センター 26

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(6) 地域ケア会議 27

(7) 関係団体・事業者等との連携 29

2 2025年を見据えた目標 29

(1) 2025年のサービス水準等 29

(2) 在宅サービス、施設サービスの充実 29

(3) 生活支援サービス体制整備・介護予防の推進 29

(4) 在宅医療・介護の連携推進 32

(5) 地域ケア会議の推進 34

(6) 認知症施策の推進 34

(7) 住まいの確保 34

3 高齢者福祉事業の現状と計画の概要 35

(1) 高齢者の生きがいづくり 35

① 交流の場の提供

② 生涯学習・生涯スポーツの推進

③ ボランティア活動の促進

④ 老人クラブ活動への支援

⑤ 就労の促進

⑥ 敬老祝賀活動

(2) 見守り・在宅サービス支援 37

① 見守り支援体制の拡充

② 在宅生活支援事業の提供

(3) 施設サービスの充実等 38

① 在宅生活困難者への住居提供

② 高齢者の居住安定に係る施策との連携

③ 高齢者にやさしいまちづくり

4 介護保険事業の現状と計画の概要 39

(1) 介護サービス量の見込み算出の流れ 39

(2) 介護サービスの基盤整備 40

(3) 介護サービス・介護予防サービス 42

① 居宅サービスの現状と見込み

② 地域密着型サービスの現状と見込み

③ 介護保険施設サービスの現状と見込み

④ 介護給付費の現状と見込み

(4) 地域支援事業 52

① 介護予防・日常生活支援総合事業の現状と見込み

② 包括的支援事業(地域包括支援センターの運営)の現状と見込み

③ 包括的支援事業(社会保障充実分)の現状と見込み

④ 任意事業の現状と見込み

⑤ 地域支援事業費の現状と見込み

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(5) 認知症施策 61

① 認知症を正しく理解できる環境づくり

② 早期発見・早期診断・早期対応ができる体制づくり

③ オレンジ連携シートを活用した医療と介護の連携体制づくり

④ 地域での日常生活・家族支援の強化

(6) 介護給付適正化事業 64

(7) 人材の確保等 66

(8) 2025年(平成37年)を見据えた保険料の推計 66

資料編

1 根拠法令(抜粋) 67

(1) 老人福祉法 67

(2) 介護保険法 68

2 諫早市健康福祉審議会・高齢福祉部会委員名簿 70

3 諫早市健康福祉審議会条例 71

4 各種調査結果(概要) 73

(1) 高齢者実態調査 73

(2) 定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び看護小規模多機能型居宅介護等

導入検討調査 101

(3) 介護保険サービス新規参入等意向調査 103

(4) 療養病床転換意向調査 105

5 日常生活圏域の状況 106

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第1章 計画の趣旨等

―1―

第1章 計画の趣旨等

1 趣旨

平成27年国勢調査によると、我が国の高齢化率は27.1%で4人に1人を上回る状

況となっています。今後、平成37年(2025年)には「団塊の世代」が75歳以上の

後期高齢者に、平成52年(2040年)には「団塊ジュニア世代」が65歳以上の高齢

者になるなど、高齢化はさらに進展することが見込まれています。

本市の高齢化率は28.3%(平成29年10月1日現在住民基本台帳登録人口)とな

っており、平成32年(2020年)には30%に達すると見込まれ、高齢化が着実に進

行している状況です。高齢化の進展に伴い、認知症高齢者の増加と、高齢者の単身世帯や

高齢者のみの世帯の増加も予測されます。

平成12年にスタートした介護保険制度は、その創設から17年が経過し、介護が必要

な高齢者の生活の支えとして定着、発展してきました。平成18年には、地域密着型サー

ビスの導入や地域包括支援センターが創設され、本市においては、平成29年に介護予

防・日常生活支援総合事業を導入しました。

このような中、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する

法律(平成29年法律第52号)」が公布され、「地域包括ケアシステムの深化・推進」と

「介護保険制度の持続可能性の確保」が大きな柱として掲げられ、高齢者の自立支援と要

介護状態の重度化防止、医療介護の連携、地域共生社会の実現に向けた取組等を進めてい

くこととされております。

本市におきましても、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が包

括的に確保される「地域包括ケアシステム」の構築をより一層推進し、高齢者が尊厳を保

持し、その能力に応じて住み慣れた地域で、安全・安心な日常生活を続けることができる

よう、平成30年度から平成32年度までの3年間を計画期間とする「諫早市高齢者福祉

計画・介護保険事業計画」を策定します。

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第1章 計画の趣旨等

―2―

2 根拠・位置付け

高齢者福祉計画は老人福祉法(昭和38年法律第133号)第20条の8の規定に基づ

き、また介護保険事業計画は介護保険法(平成9年法律第123号)第117条の規定に

基づき策定するものです。(資料編 1(p67~69)参照)

また、老人福祉法第20条の8第7項の規定により、老人福祉計画は介護保険事業計画

と一体のものとして作成しなければならないものとされています。

上記に加え、本市においては、第2次諫早市総合計画(平成28年度~平成37年度)

の部門別計画として策定する諫早市地域福祉計画(健康福祉総合計画)(平成29年度~

平成33年度)の分野別計画のひとつとして位置付けられるものです。

諫早市総合計画

諫早市高齢者福祉計画・

介護保険事業計画

諫早市障害者福祉計画

健康いさはや21

(諫早市健康増進計画)

地域福祉活動計画 (市社会福祉協議会)

小地域の 福祉活動計画 (地区社協)

諫早市内 (20圏域)

諫早市まち・ひと・しごと創生総合戦略

諫早市子ども・子育て支援事業計画

地域福祉推進の理念の共有 整合

連携

提言 協働

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第1章 計画の趣旨等

―3―

3 基本理念

老人福祉法、介護保険法及び地域包括ケアシステムの趣旨並びに第2次諫早市総合計画

及び諫早市地域福祉計画(健康福祉総合計画)の基本理念を踏まえ、この計画の基本理念

を次のとおりとします。

また、基本理念の実現のため、次の3つの基本目標により計画を推進していきます。

基本目標1:尊厳の保持

高齢者が、年齢、性別、障害等により差別されることがなく、また社会的・経済的立

場にかかわらず尊重され、自分の意志で自分らしい生活を営むことができるように支援

する施策をすすめます。

基本目標2:地域包括ケアシステム構築に向けた取組の推進

要介護状態などになっても可能な限り、高齢者が住み慣れた地域で生活することがで

きるよう、医療、介護、予防、住まい及び生活支援が包括的に確保される地域包括ケア

システムの構築をすすめます。

基本目標3:途切れることのない高齢者支援施策

「自助・互助・共助・公助」の役割分担に配慮し、社会的・経済的な原因により支援

が途切れることのない、持続可能な高齢者支援施策を展開します。

高齢者が尊厳を保ち、その能力に応じて住み慣れた地域で、

安全・安心な日常生活を送ることができるよう、地域の社会

資源との連携のもと、途切れることのない高齢者支援施策を

すすめます

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第1章 計画の趣旨等

―4―

4 計画期間等

この計画の期間は、平成30年度(2018年)から平成32年度(2020年)まで

の3年間とします。

平成32年度中には、平成33年度(2021年)から平成35年度(2023年)ま

でを計画期間とする新たな計画の策定に向けて、必要な見直しを行います。

【計画の期間】

H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35

前期計画

(H27~29)

今期計画

(H30~32)

見直し

次期計画

(H33~35)

見直し

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第1章 計画の趣旨等

―5―

5 策定の経過

(1) 健康福祉審議会の開催

この計画の策定に当たっては、市の附属機関である諫早市健康福祉審議会に諮問し、

同審議会の高齢福祉部会において、内容について審議・検討いただきました。

【健康福祉審議会の審議経過】

回 開 催 日 内 容 (審 議 項 目)

第1回 平成28年 8月23日

・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

について

・ 事業計画策定スケジュールについて

第2回 平成30年●●月●●日 ・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

(案)について

【高齢福祉部会の審議経過】

回 開 催 日 内 容 (審 議 項 目)

第1回 平成28年12月26日

・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

策定概要について

・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

策定スケジュールについて

・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

に向けた実態調査等について

第2回 平成29年 7月28日

・ 平成27年度~平成29年度事業実施状況

等について

・ 高齢者実態調査等(アンケート)の実施結

果について

第3回 平成29年11月30日 ・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

について

第4回 平成29年12月20日 ・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

(素案)について

平成29年12月27日

~平成30年 1月 9日 ・ パブリックコメントの実施

第5回 平成30年 1月●●日 ・ 高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画

(案)について

※ 高齢福祉部会委員名簿及び根拠条例は、資料編 2及び 3(p70~72)参照

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第1章 計画の趣旨等

―6―

(2) 各種調査の実施

計画策定の参考とするため、次に掲げる調査を実施しました。

① 高齢者実態調査

ア 調査の目的 高齢者の日常生活の状況や健康状態及び介護・福祉サービスに対

する意見等を把握し、今後の高齢者福祉施策に活かすとともに、高

齢者福祉計画及び第7期介護保険事業計画の基礎資料とするもの。

イ 調査の対象

調 査 対 象 調査人数 摘 要

一般高齢者・

要支援認定者 2,000人

要介護認定を受けていない 65 歳以上の市

民の中から無作為抽出

在宅要支援・

要介護認定者 1,000人

在宅で生活をしている要支援・要介護認定

を受けている方のうち、更新申請・区分変更

申請に伴う認定調査を受けた方の中から無作

為抽出

ウ 調査の方法 郵送配布、回収

エ 調査基準日 平成29年2月1日

オ 調査の期間 平成29年2月20日~平成29年3月21日

カ 回収結果

調 査 対 象 配 布 数 有効回収数 有効回収率

一般高齢者・要支援認定者 2,000 件 1,535 件 76.8%

在宅要支援・要介護認定者 1,000 件 694件 69.4%

キ 調査結果(概要) 資料編 4(1) (p73~100)参照

② 定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び看護小規模多機能型居宅介護等導入検討

調査

ア 調査の目的 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」、「看護小規模多機能型居

宅介護」を中心としたサービス需要調査を市内居宅介護支援事業所

を対象に実施し、第7期計画期間の介護基盤整備の参考資料とする

もの。

イ 調査の対象 本市内に事務所を置く居宅介護支援事業所58事業所

ウ 調査の方法 FAX配布、回収

エ 調査の期間 平成29年5月24日~平成29年6月7日

オ 回収結果

発送事業所数 有効回収数 有効回収率

58 事業所 39 事業所 67.2%

カ 調査結果(概要) 資料編 4(2) (p101~102)参照

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第1章 計画の趣旨等

―7―

③ 介護保険サービス新規参入等意向調査

ア 調査の目的 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」、「看護小規模多機能型居

宅介護」を中心とした事業参入意向調査を市内で介護サービスを行

っている法人を対象に実施し、第7期計画期間の介護基盤整備の参

考資料とするもの。

イ 調査の対象 本市内で介護保険サービスを提供している176法人

ウ 調査の方法 郵送配布、郵送またはFAX回収

エ 調査の期間 平成29年5月24日~平成29年6月7日

オ 回収結果

発送法人数 有効回収数 有効回収率

176 法人 119法人 67.6%

カ 調査結果(概要) 資料編 4(3) (p103~104)参照

④ 療養病床転換意向調査

ア 調査の目的 医療機関の転換意向等を把握し、第7期計画期間の介護基盤整備

の参考資料とするもの。

イ 調査の対象 本市内で療養病床を有するすべての病院(6箇所)及び診療所

(11箇所)

ウ 調査の方法 郵送配布、回収

エ 調査基準日 平成29年7月1日

オ 調査の期間 平成29年7月26日~平成29年8月10日

カ 回収結果 回収率100%

キ 調査結果(概要) 資料編 4(4)(p105)参照

6 計画の進行管理

この計画に基づく各事業を円滑に推進するため、その執行状況について点検及び進行

管理を行うとともに、定期的に健康福祉審議会に報告し、評価及び意見を求めます。な

お社会情勢の変化等に対応して、この計画に掲げられていない事業に取り組んだ場合で

も、その事業が高齢者福祉の増進の目的で実施したものについては、この計画に基づく

事業と同様に健康福祉審議会に報告することとします。

また、制度の公正かつ適正な運営を図るため、地域密着型サービスについては地域密

着型サービス運営委員会に、地域包括支援センターについては地域包括支援センター運

営協議会にそれぞれ運営状況を報告し、意見を求めることとします。

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第1章 計画の趣旨等

―8―

7 他計画との連携等

この計画の推進にあたっては、他の計画との連携及び整合性の保持と調和に留意しま

す。

特に留意すべき計画で主なものは、次のとおりです。

① 上位計画

・ 諫早市総合計画

・ 諫早市まち・ひと・しごと創生総合戦略

・ 諫早市地域福祉計画(健康福祉総合計画)

② 関連計画

・ 健康いさはや21(諫早市健康増進計画)

・ 諫早市障害者福祉計画

③ 県計画

・ 長崎県老人福祉計画・介護保険事業支援計画

・ 長崎県医療計画

・ 長崎県地域医療構想

・ 長崎県高齢者居住安定確保計画

・ 長崎県住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する供給促進計画

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―9―

第2章 高齢者等の現状・見込み

1 人口及び高齢化率の推移と今後の見込み

本市の人口は、平成12年をピークに緩やかな減少に転じており、人口構造においては

高齢者(65歳以上)人口の増加と、年少(15歳未満)人口の減少による少子高齢化が

着実に進行している状況にあります。(表 1、図 1)

特に、高齢化率は平成26年度に25%を超え、平成32年度には30%に達する見込

みとなっており、また高齢者人口は、平成31年度に4万人を超える見込みです。

表1 本市人口の推移・見込み (単位:人)平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年(2012年) (2013年) (2014年) (2015年) (2016年) (2017年)

141,269 140,409 139,929 139,441 138,639 137,726

15歳未満 19,989 19,587 19,384 19,175 19,021 18,785

15~39歳 38,396 37,239 36,390 35,677 34,705 33,745

40~64歳 49,094 48,554 47,980 47,458 46,750 46,186

65歳以上 33,790 35,029 36,175 37,131 38,163 39,010

前期高齢者数(65~74歳) 16,089 16,927 17,797 18,263 18,869 19,302後期高齢者数(75歳以上) 17,701 18,102 18,378 18,868 19,294 19,708

高齢化率 23.9% 24.9% 25.9% 26.6% 27.5% 28.3%

 (続き) (単位:人)平成30年 平成31年 平成32年 平成37年(2018年) (2019年) (2020年) (2025年)

137,283 136,782 136,235 132,739

15歳未満 18,489 18,221 17,971 16,558

15~39歳 33,377 33,024 32,668 31,607

40~64歳 45,697 45,185 44,764 42,393

65歳以上 39,720 40,352 40,832 42,181

前期高齢者数(65~74歳) 19,738 20,005 20,410 18,887後期高齢者数(75歳以上) 19,982 20,347 20,422 23,294

高齢化率 28.9% 29.5% 30.0% 31.8%

※各年10月1日現在の住民基本台帳人口(外国人を除く、平成30年以降は推計値)

区 分

区 分

総人口

総人口

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―10―

平成29年10月1日現在の住民基本台帳人口における1歳ごとの人口構造は、図2の

とおりです。

2 世帯数の推移

平成27年国勢調査によると、本市の高齢者世帯数は23,337世帯で、前回(平成

22年)の調査から約2,600世帯の増加となっており、高齢者の単身世帯及び高齢夫

婦世帯数も一貫して増加しています。(表 2、図 3)

今後も高齢者人口の増に伴い、このような傾向は続いていくことが予測されます。

表2 本市世帯数の推移等 (単位:世帯、人)

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

(1995年) (2000年) (2005年) (2010年) (2015年)

44,274 47,599 49,900 50,817 51,708

高齢者のいる世帯 14,964 17,265 18,870 20,728 23,337

単身世帯 2,383 3,081 3,590 4,343 5,345

高齢夫婦世帯 2,254 3,084 3,732 4,446 5,435

その他 10,327 11,100 11,548 11,939 12,557

一世帯当たり人員数 3.10 2.92 2.77 2.66 2.56

【国勢調査】

区 分

世帯数

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―11―

3 要介護等認定者数の現状・見込み

要介護及び要支援認定者数は、平成12年の制度創設から増加を続けています。平成

27年で7,084人、平成28年で7,217人、平成29年には7,242人とな

り、第6期における認定者の対前年度平均伸び率は、+1.4%という状況です。

(表 3、図 4)

表3 要介護等認定者数の推移・見込み (単位:人)平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年

(2012年) (2013年) (2014年) (2015年) (2016年) (2017年)

要支援1 1,152 1,246 1,386 1,355 1,318 1,260要支援2 1,193 1,192 1,139 1,217 1,244 1,216

小計 2,345 2,438 2,525 2,572 2,562 2,476要介護1 1,496 1,542 1,556 1,585 1,597 1,647要介護2 839 859 883 906 878 900要介護3 704 733 744 776 846 849要介護4 644 762 760 792 857 846要介護5 605 567 476 453 477 524

小計 4,288 4,463 4,419 4,512 4,655 4,766合計 6,633 6,901 6,944 7,084 7,217 7,242

(続き) (単位:人)

平成30年 平成31年 平成32年 平成37年

(2018年) (2019年) (2020年) (2025年)

要支援1 1,256 1,264 1,281 1,451

要支援2 1,242 1,254 1,276 1,434

小計 2,498 2,518 2,557 2,885

要介護1 1,642 1,656 1,668 1,870

要介護2 928 934 960 1,054

要介護3 877 900 907 1,019

要介護4 866 885 895 994

要介護5 530 547 552 620

小計 4,843 4,922 4,982 5,557

合計 7,341 7,440 7,539 8,442

※各年9月末現在(平成30年以降は推計値)

区 分

区 分

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―12―

1,152 1,246 1,386 1,355 1,318 1,260 1,256 1,264 1,281 1,451

1,193 1,192 1,139 1,217 1,244 1,216 1,242 1,254 1,2761,434

1,496 1,542 1,556 1,585 1,597 1,647 1,642 1,656 1,668

1,870

839859 883 906 878 900 928 934 960

1,054704

733 744 776 846 849 877 900 907

1,019

644762

760792 857 846 866 885 895

994

605567 476

453 477 524 530 547 552

620

0 人

1,000 人

2,000 人

3,000 人

4,000 人

5,000 人

6,000 人

7,000 人

8,000 人

9,000 人

10,000 人

H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H37

要介護5

要介護4

要介護3

要介護2

要介護1

要支援2

要支援1

図4 要介護等認定者数推移見込み

6,633

7,2177,084

6,944

7,242 7,4407,341

8,442

7,539

6,901

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―13―

4 高齢者の現状

平成29年2月から3月にかけて実施した「高齢者実態調査」(以下「実態調査」とい

う。)から見た本市の高齢者の現状は、次のような結果となりました。

(1) 家族構成等の状況について

一般高齢者(要介護認定を受けていない方)で「一人暮らし世帯」、「高齢者夫婦世

帯」の割合はそれぞれ15.6%、42.0%となっています。(図 5)

また、住まいの状況については、「持ち家」が大半を占めています。(図 6)

2.4%

16.6%

18.6%

4.8%

42.0%

15.6%

無回答

その他

息子・娘との2世帯

夫婦2人暮らし(配偶者64歳以下)

夫婦2人暮らし(配偶者65歳以上)

1人暮らし

(図5) 家族の構成

1.4%

2.0%

2.0%

3.2%

0.9%

3.6%

2.5%

84.3%

無回答

その他

借家

民間賃貸住宅(集合住宅)

民間賃貸住宅(一戸建て)

公営賃貸住宅

持家(集合住宅)

持家(一戸建て)

(図6) 住まいの状況

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―14―

経済的にみた現在の暮らしの状況については、「ややゆとりがある」、「大変ゆとり

がある」と回答した方が5.4%に対し、「苦しい」と回答した方が28.1%という

割合となっています。(図 7)

2.0%

1.0%

4.4%

64.6%

22.0%

6.1%

無回答

大変ゆとりがある

ややゆとりがある

ふつう

やや苦しい

大変苦しい

(図7) 経済的に見た暮らしの状況

(2) 健康状態について

各機能のリスク判定の結果では、運動器の機能で18.0%、口腔機能22.1%、

認知機能で38.2%の方が「リスクあり」の結果となっています。(図 8)

また、IADL(手段的日常生活動作)判定においては、16.4%の方が何らか

の介助が必要な状態であるという結果がでており、介護認定につながる高齢者の方が

潜んでいる状況です。(図 9)

1.6%

1.4%

2.8%

38.2%

22.1%

18.0%

60.2%

76.5%

79.2%

認知機能

口腔機能

運動器の機能

(図8) リスク発生状況

リスクなし

リスクあり

無回答

3.6%

7.2%

9.2%

80.1%

無回答

低い

やや低い

高い

(図9) 手段的日常生活動作(IADL)

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―15―

(3)介護・介助について

普段の生活でだれかの介護・介助が必要かの問いに対し、一般高齢者でも「何らか

の介護・介助は必要だが、現在は受けていない」、「現在、何らかの介護を受けている」

と回答した人が、17.1%いることがわかりました。(図 10)

また、介護・介助が必要になった主な原因については、「高齢による衰弱」と回答し

た人の割合が最も高くなっています。(図 11)

3.5%

7.1%

10.0%

79.4%

無回答

現在、何らかの介護を受けている

何らかの介護・介助は必要だが、

現在は受けていない

介護・介助は必要ない

(図10)普段の生活での介護・介助の必要性

20.2%

1.9%

9.5%

1.9%

2.3%

3.8%

6.5%

7.2%

7.6%

8.4%

9.1%

11.0%

12.2%

13.7%

16.7%

23.2%

無回答

不明

その他

パーキンソン病

腎疾患(透析)

脊椎損傷

呼吸器の病気(肺気腫・肺炎等)

視覚・聴覚障害

糖尿病

がん(悪性新生物)

認知症(アルツハイマー病等)

関節の病気(リウマチ等)

脳卒中(脳出血・脳梗塞等)

心臓病

骨折・転倒

高齢による衰弱

(図11) 介護・介助が必要になった主な原因

(複数回答)

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―16―

(4)社会参加・生きがいについて

ボランティア等への参加頻度をみると、町内会・自治会、趣味関係のグループ、ス

ポーツ関係のグループやクラブへの参加が多い傾向にあります。

一方で、学習・教養サークルやボランティアのグループ、老人クラブへの参加状況

は比較的少ないことが分かります。(図 12)

また、生きがいがあるかの問いには、「生きがいあり」と回答した割合が多くなっ

ています。(図 13)

20.2%

29.2%

15.2%

7.9%

26.8%

18.2%

12.9%

39.5%

31.1%

45.4%

46.2%

36.1%

41.6%

44.4%

40.3%

39.7%

39.3%

45.9%

37.1%

40.3%

42.7%

収入のある仕事

町内会・自治会

老人クラブ

学習・教養サークル

趣味関係のグループ

スポーツ関係のグループやクラブ

ボランティアのグループ

( 図 1 2) 社 会 参加の状況

参加している 参加していない 無回答

9.1%

26.2%

64.7%

無回答

思いつかない

生きがいあり

(図13) 生きがいの有無

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―17―

(5)困りごとについて

日常生活で困っていることをたずねたところ、一般高齢者において回答割合が高か

ったのは、「病気」、「ふとん干し」、「緊急時の対応」などであり、「困っていることはな

い」と回答した方は52.4%でした。(図 14)

また、認定者(在宅の認定者で更新申請等をされた方)においては、「外出」、「風呂」、

「病気」の割合が高く、「困っていることはない」と回答した方は20.7%となって

います。(図 15)

13.6%

52.4%

2.8%

2.0%

2.6%

2.7%

2.7%

2.7%

3.0%

3.6%

3.9%

4.9%

5.7%

5.8%

9.4%

9.4%

無回答

困っていることはない

その他

話し相手・近所とのつきあい

火災対策

食事

防犯対策

金銭・財産の管理

家族の介護

ごみ出し

住環境(階段や段差、和式トイレなど)

掃除・洗濯

外出

緊急時の対応

病気

ふとん干し

(図14) 日常生活における困りごと(複数回答)

【一般高齢者】

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―18―

10.2%

20.7%

4.3%

8.1%

9.2%

12.0%

14.0%

14.1%

16.0%

16.1%

17.4%

18.3%

22.3%

23.2%

28.7%

無回答

困っていることはない

その他

家族の介護

金銭・財産の管理

話し相手・近所とのつきあい

家に段差がある

ごみ出し

食事

重要書類の判別

掃除・洗濯

排泄

病気

風呂

外出

(図15) 日常生活における困りごと(複数回答)

【認定者】

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―19―

(6)将来の生活について

一般高齢者の将来の住まいの意向は、「介護サービスを受けながら、現在の住居に住

み続けたい」という回答が全体のほぼ6割を占めており、在宅志向の強さがうかがえ

ます。(図 16)

認定者においては、「在宅で生活したい」という回答割合が全体の66.3%と高く

なっています。(図 17)

9.3%

4.5%

2.7%

12.0%

3.2%

4.4%

2.5%

61.4%

無回答

その他

グループホームの入所を検討したい

介護保険施設(特別養護老人

ホームなど)の入所を検討したい

高齢者専用の賃貸住宅に住み替えたい

有料老人ホーム・ケアハウス

などの福祉施設に住み替えたい

現在の老人福祉施設(有料

老人ホーム等)に住み続けたい

介護サービスを受けながら、

現在の住居に住み続けたい

(図16) 将来の住まいについて【一般高齢者】

11.8%

3.6%

7.5%

2.2%

6.6%

2.0%

16.9%

43.5%

5.9%

無回答

その他

介護保険施設(特別養護老人

ホームなど)の入所を検討したい

認知症グループホームの入所を検討したい

有料老人ホーム・ケアハウスなどの福祉施設に

入所して介護サービスを利用しながら生活したい

高齢者専用の賃貸住宅に住み替えて

介護サービスを利用しながら生活したい

訪問介護・通所介護や時々宿泊サ

ービスを利用しながら在宅で生活したい

訪問介護・通所介護などを

利用しながら在宅で生活したい

介護サービスを使わずに在宅で生活したい

(図17) 将来の生活について【認定者】

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第2章 高齢者等の現状・見込み

―20―

(7)充実すべき高齢者施策について(一般高齢者のみ)

充実すべき高齢者施策については、「地域での見守り、支え合い活動」の回答割合が

最も高く、以下、「緊急時の対応」、「災害が発生したときの避難の手助け」、「介護保

険施設の充実」、「食生活の支援」と続いています。(図 18)

11.6%

10.0%

1.6%

9.6%

11.9%

12.5%

13.4%

13.6%

16.6%

20.5%

20.8%

21.8%

22.5%

25.3%

30.0%

38.2%

38.5%

41.8%

無回答

わからない

その他

生涯学習機会の提供

(各種教養講座など)

働く場の確保

(シルバー人材センターなど)

火災予防器具の給付

(電磁調理器、火災警報器など)

寝たきり高齢者等の寝具のクリーニング

(寝具洗濯乾燥消毒)

ふれあう場の整備

(老人福祉センターなど)

住環境の整備

(高齢者向け住宅など)

安全な公共施設の整備

(道路の段差解消など)

介護予防施策

(運動教室・認知症予防教室など)

緊急時の宿泊施設

(急な体調不良の時など)

地域での交流活動

(いきいきサロンなど)

食生活の支援(配食サービスなど)

介護保険施設の充実

(特別養護老人ホームなど)

災害が発生したときの避難の手助け

緊急時の対応

(緊急通報システムなど)

地域での見守り、支え合い活動

(図18) 高齢者施策で充実すべきと思うもの(複数回答)

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-21-

第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

1 基本的な考え方

地域包括ケアシステムの構築を推進していくためには、高齢者の尊厳を保持しながら、

自立生活のための支援を包括的に行っていく必要があります。

本市では、高齢者の包括的な支援とサービス提供体制の整備のため、次のような考え方

に立って、高齢者福祉事業と介護保険事業を組み合わせた施策の推進に取り組みます。

(1)「自助・互助・共助・公助」と「5つの構成要素」

地域包括ケアシステム構築にあたっては、高齢者への支援の視点から見た「自助・

互助・共助・公助」と、サービスの提供の視点から見た「5つの構成要素」といった

取組が考えられます。

①「自助・互助・共助・公助」からの地域包括ケアシステムの構築

2025年までは、高齢者のひとり暮らしや高齢者のみ世帯がより一層増加するこ

とが見込まれます。また、少子高齢化や経済を取り巻く状況から、「共助」「公助」の

大幅な拡充を期待することは難しく、「自助」「互助」の果たす役割が大きなものにな

っており、それぞれの役割を有効に機能させていく必要があります。

ア 「自助」-自己努力の尊重

自分のことを自分でする。自らの健康管

理(セルフケア)、各種民間サービスの利

用、老人クラブやシルバー人材センターへ

の加入によるボランティア・生きがい就労

など、個人が持つ能力を最大限に活かし、

生活の質や価値観を豊かにする自主的な

活動への取組を尊重し促進します。

イ 「互助」-自発的な支え合い

地域でのボランティア活動、住民組織の

活動など、地域住民が互いに協力し、支え

あう住民同士のコミュニティ活動への取組を促進します。

ウ 「共助」-制度的な費用負担による支え合い

介護保険に代表される社会保険制度及びサービスを有効活用するためのニー

ズの把握や計画策定、適正な事業運営などに取り組みます。

エ 「公助」-税による公的な負担

行政による高齢者福祉事業や生活保護の実施、人権擁護・虐待対策などの生活

保障や福祉に取り組みます。

②「5つの構成要素」からの地域包括ケアシステムの構築

地域包括ケアをすすめるためには、「本人の選択と本人・家族の心構え」を基に、「介

護予防・生活支援」や「すまいとすまい方」、専門職によるサービスである「医療・

看護」「介護・リハビリテーション」「保健・福祉」が、その機能を十分に発揮し、こ

れらの要素が相互に関係しながら、包括的に提供されることが重要です。

自自立立へへのの意意欲欲度度

支支援援のの必必要要性性

互互助助

助助

公公助助

自助

共助

高高いい

低低いい

高高いい 低低いい

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―22―

ア 「本人の選択と本人・家族の心構え」

ひとり暮らしや高齢者のみ世帯が増加する中で、介護が必要な状態となっても

在宅生活を選択する意義の理解や心構えを、サービスを受ける本人や家族に自覚

をしてもらうための意識醸成に努めます。

イ 「すまいとすまい方」

生活の基盤に必要な住まいの整備及び高齢者のプライバシーと尊厳が守られ、

安心して生活できる住環境整備への取り組みを促進します。

ウ 「介護予防・生活支援」

介護予防・日常生活支援総合事業を開始し、介護予防は生活支援と一体的に、

住民自身や専門職以外の担い手を含めた多様な主体による提供体制へと移行し

ていきます。軽度者の介護予防は、自助や互助などの取組を通して、社会参加の

機会が確保され、それぞれの人の日常生活の中で生活支援や介護予防の機能が発

揮されます。心身能力の低下、経済的困窮、家族関係の変化といった状況の中で

も、尊厳ある生活が継続できるような生活支援のサービス化の検討、近隣住民の

声かけや見守り支援などの推進、専門職による生活リハビリテーションの取組強

化を図ります。

エ 「介護・リハビリテーション」、「医療・看護」「保健・福祉」

個々人の抱える課題にあわせて「介護・リハビリテーション」「医療・看護」「保

健・福祉」が専門職によって有機的に連携したケアマネジメントに基づき、必要

に応じた生活支援を一体的に提供できる体制の整備に努めます。

(2) 持続可能な施策の展開

① 応能応益負担

高齢者の負担能力に応じた公正な負担を設定することにより、持続可能で安定的

な高齢者福祉サービスの提供に努めます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-23-

② 必要性の見極め

高齢者の自助努力が阻害されることがないよう、個々のケースに応じたサービス

の提供を行います。

③ 地域社会資源の活用

高齢者を取り巻く福祉関係団体やボランティア団体、企業等の地域社会資源との

連携強化により、それぞれが持つ組織力や機能を活用した、地域での高齢者の支援

体制づくりを促進します。

④ 社会情勢に応じた施策の展開

高齢者の生活環境、日常生活での困りごとなど、社会情勢や高齢者のニーズに応じ

た施策の研究、「地域包括ケアシステム」の実現に向けた支援や福祉サービスの提供、

自助・互助・共助・公助の組み合わせによる持続可能な高齢者支援施策の展開に努め

ます。

(3) 日常生活圏域

保健福祉事業の効率的な運営と住民参加による効果的な展開を図ることを目的に、

第3期計画から、おおむね中学校区を基礎とした日常生活の基礎圏域(15エリア)

を定め、圏域ごとに地域の特性に応じた福祉活動の環境づくりを進めてきました。

(表 4、図 22)

日常生活の基礎圏域については、上位計画である諫早市地域福祉計画(健康福祉総

合計画)においても同様に設定されていることを踏まえ、第7期計画においてもその

設定を引き継ぎ、変更しないこととします。

表4 諫早市の地域福祉における階層

階 層 考 え 方

第1階層

隣近所同士の“顔が見える関係”である隣保組織を含めた概ね自治会単位を想定していま

す。自治会活動に代表されるように、住民の主体的な地域活動の最小単位として位置付けま

す。

第2階層 概ね小学校区単位を想定しています。地区(校区)社会福祉協議会活動に代表されるように、

住民の主体的な地域福祉活動の単位として位置付けます。

第3階層 概ね中学校区単位を想定しています。介護保険制度における日常生活圏域などの単位として

位置付けます。

第4階層

本庁の所管区域及び各支所のそれぞれの所管5区域を想定しています。また、本庁及び各支

所の機能を活かした総合相談や専門相談などの相談支援体制の拠点を置く単位としても位置付

けます。

第5階層 地域において必要とされる様々な保健福祉サービスの調整(保健福祉サービス・コーディネー

ト)を行うなど、高度専門的サービスの提供を行う拠点整備の単位として位置付けます。

第6階層

市全域を範囲とします。各階層で進められる地域福祉活動の様々な取組を支援するとともに、

課題への対応や新たな課題の検討を行うなど、地域福祉社会の実現に向けた総合的な推進体

制を確立していきます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―24―

(4)地域包括ケア推進体制

関係者間で目標や課題を共有し具体的な取組につなげることができる体制を構築

しながら、地域包括ケアシステムの構築に向けた取組を進めます。

地域包括ケアシステムのイメージ病気になったら…

医療

介護が必要になったら…

介護

いつまでも元気に暮らすために…

生活支援・介護予防

住まい

★高度急性期病院★急性期病院★回復期病院★慢性期病院

日常の医療★かかりつけ医、

有床診療所★地域の連携病院★歯科医療、薬局

■在宅系サービス★訪問介護★訪問看護★通所介護★小規模多機能型居宅介護★短期入所生活介護★24時間対応の訪問サービス★複合型サービス(小規模多機能型居宅介護+訪問看護)等■介護予防サービス

■施設・居住系サービス★介護老人福祉施設★介護老人保健施設★認知症共同生活介護★特定施設入所者生活介護 等

★自宅★サービス付高齢者向け住宅等

◎地域包括支援センター◎ケアマネジャー

相談業務やサービスのコーディネートを

行います

*地域包括ケアシステムは、おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域(具体的には中学校区)を単位として想定

老人クラブ・自治会・民生委員・婦人会・食改・若返り体操サークル・筋トレ・

脳トレ・お口の健康・手ばかり栄養教室やサークルボランティア・NPO等

退院

通院・入院通所・入所

退所

3

図 22

【参考】平成 26 年 11 月 厚生労働省「全国介護保険担当課長会議資料」

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-25-

本市では、平成27年中に地域包括ケア推進のための取組体制を整え、官民協働の

考えのもとで推進を図っています。

諫早市における地域包括ケア推進体制

①市地域包括ケア推進協議会【H27.8設置】【16名】

②市在宅医療介護連携推進会議【H27.11設置】

【14名】

③市認知症対策推進会議【H25.10設置】→【H27.8改組】

【14名】

④市介護予防・日常生活支援推進会議【H27.12設置】

【11名】

市健康福祉審議会

市地域包括支援センター運営協議会

市地域包括支援センター運営法人代表者会議

市地域密着型サービス運営委員会

市高齢者等見守りネットワーク活動支援事業

推進協議会

圏域別地域ケア会議(地域包括支援センター主催)

庁内プロジェクトチーム(事務局)

高齢福祉部会

介護保険事業計画(市長の諮問機関)基盤整備

見守り体制

地域包括支援センターの運営

幅広く多様な課題を有する「地域包括ケアシステム」の実現に向け、市では課題テーマごとの協議の場をつくり、医療、介護、福祉、地縁組織等の関係者、有識者などを交えながら協議を進めている。

認知症対策

総合事業介護予防住民主体の取組

医療介護連携

関係機関、関係団体、行政の代表者による意見・情報交換の場

地域課題把握社会資源発掘

諫早市における地域包括ケアの推進体制

②在宅医療介護連携推進会議(14名)

③認知症対策推進会議(14名)

④介護予防・日常生活支援推進会議(11名)

【医療関係】□諫早医師会□諫早市歯科医師会□諫早市薬剤師会□長崎県看護協会県央支部□諫早総合病院【介護関係】

□県央地区老人福祉施設協議会□諫早市グループホーム連絡協議会

□諫早市介護支援専門員連絡協議会

□諫早市通所サービス事業所連絡協議会【福祉団体・住民代表】

□諫早市自治会連合会□諫早市民生委員児童委員協議会連合会

□諫早市老人クラブ連合会□諫早市社会福祉協議会□諫早市シルバー人材センター【行政】

□諫早市

①地域包括ケア推進協議会

(15名+1名)

【医療関係】□諫早医師会□諫早市歯科医師会□諫早市薬剤師会□長崎県訪問看護ステーション連絡協議会

□諫早総合病院□長崎県医療ソーシャルワーカー協会【介護関係】

□県央地区老人福祉施設協議会□長崎県老人保健施設協会□諫早市グループホーム連絡協議会

□諫早市介護支援専門員連絡協議会【行政】

□県央保健所□地域包括支援センター代表者会議

□健康福祉部

【医療関係】

□諫早医師会□認知症専門嘱託医□諫早市歯科医師会□諫早市薬剤師会□長崎県訪問看護ステーション連絡協議会

□長崎県作業療法士会□長崎県医療ソーシャルワーカー協会【介護関係】

□諫早市グループホーム連絡協議会□諫早市介護支援専門員連絡協議会□諫早市通所サービス事業所連絡協議会【福祉団体・住民代表等】

□諫早市民生委員児童委員協議会連合会

□諫早市老人クラブ連合会□諫早市連合婦人会□認知症の人と家族の会長崎県支部諫早つつじ会

【医療関係】

□諫早医師会□諫早市歯科医師会□長崎県歯科衛生士会諫早支部□長崎県理学療法士会【介護関係】

□諫早市通所サービス事業所連絡協議会【福祉団体・住民代表】

□諫早市自治会連合会□諫早市社会福祉協議会□諫早市民生委員児童委員協議会連合会

□諫早市老人クラブ連合会□諫早市シルバー人材センター□諫早市食生活改善推進協議会

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―26―

4つの面から高齢者を支えます

介護予防ケアマネジメント業務

包括的・継続的ケアマネジメント業務権利擁護業務

相談や悩みにお応えします 自立して暮らせるように支援します

総合相談支援業務

虐待の不安などから権利を守ります 地域の連携・協力体制を整えます

高齢のみなさんやご家族、地域の人からの相談や悩みにお応えし、情報の提供やサービスの紹介をします。

高齢のみなさんが自立して生活できるよう、生活のしかたやサービスの利用を含め、みなさんの今の状態あった健康づくりや介護予防のお手伝いをします。

安心して日常生活を送れるよう、高齢のみなさんの権利を守る取り組みをします。たとえば、成年後見制度の紹介や虐待の早期発見、消費者被害の未然防止などに対応します。

高齢のみなさんが住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、ケアマネジャーの支援など、地域のさまざまな機関や専門家と連携・協力できる体制づくりに取り組みます。

(5) 地域包括支援センター

地域包括支援センターは、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づ

くり、介護予防の援助などを行い、高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的

に支援することを目的とし、地域包括ケア実現に向けた中核的な機関として設置して

います。(表 5、図 23)

地域包括支援センターでは、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどが協力

して、地域の行政機関、保健所、医療機関などとも連携し総合的な支援を行います。

地域包括ケアシステムの構築を進めるにあたり、在宅医療・介護連携や認知症施策

の推進、生活支援体制整備などの取組とも連携を図りながら機能強化を図ります。

高齢者包括ケア相談窓口

包括的・継続的ケアマネジメント

権利擁護介護予防

ケアマネジメント

・制度改正に伴う要支援対象者への支援・介護予防・日常生活支援総合事業実施に伴う対応

・多職種協働による個別事例のケアマネジメントの充実・地域課題の解決による地域包括ケアシステムの構築

・従来の業務を評価・改善することにより、地域包括ケアの取組を充実

早期診断・早期対応等により、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられる支援体制づくりなど、認知症施策を推進

認知症施策の推進諫早市認知症対策推進会議

(H25.10.29発足)

地域医師会等との連携により、在宅医療・介護の一体的な提供体制を構築

在宅医療・介護連携推進諫早市在宅医療介護連携推進会議

(H27.11.5発足)

包括的支援事業との連携による機能強化

圏域内の地域包括ケアシステム

諫早市地域包括支援センターの機能強化

保健師 主任ケアマネ

社会福祉士

チームアプローチ

相談・支援員

認知症地域支援推進員認知症初期集中支援チーム

5地域包括支援センター

地域ケア会議(顔の見える連携会議)

(高齢者の実態把握)

北西 中 東南

高齢者のニーズとボランティア等の地域資源とのマッチングにより、多様な主体による生活支援を充実

生活支援体制整備諫早市介護予防・

日常生活支援推進会議

(H27.12.17発足)

多様な参加の場づくりとリハビリ専門職の適切な関与により、高齢者が生きがいをもって生活できるよう支援

介護予防の推進諫早市介護予防・日常生活支援推進会議

(H27.12.17発足)

生活支援コーディネーター

リハビリ職

※地域ケア会議は別項目で説明

平成 28年度諫早市地域包括支援センター運営法人代表者会議資料

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-27-

表5 地域包括支援センターの管轄区域等

エリア 日常生活の基礎圏域

中央部 中央、北諫早 29,383 人 7,688 人 ( 26.2% ) 3,852 人 ( 13.1% )

北部 西諫早、真城、明峰 29,462 人 8,334 人 ( 28.3% ) 4,230 人 ( 14.4% )

西部 真津山、多良見、飯盛 33,128 人 8,813 人 ( 26.6% ) 4,075 人 ( 12.3% )

南部 小栗、小野、有喜、森山 24,949 人 7,170 人 ( 28.7% ) 3,720 人 ( 14.9% )

東部 長田、高来、小長井 20,804 人 7,005 人 ( 33.7% ) 3,831 人 ( 18.4% )

合 計 全  域 137,726 人 39,010 人 ( 28.3% ) 19,708 人 ( 14.3% )

※H29.10.1現在

人口 うち65歳以上 うち75歳以上

(6) 地域ケア会議

地域包括的支援センター業務を効果的に実施するためには、介護サービスに限らず、

地域の保健・福祉・医療サービスやボランティア活動、インフォーマルサービスなど

の様々な社会資源が有機的に連携することができる環境整備を行うことが重要となり

ます。これらの連携体制を支える共通的基盤として「多職種協働による地域包括支援

ネットワーク」を構築するため、「地域ケア会議」の開催及び運営を引き続き行いま

す。

本市における地域ケア会議は、個別ケースの検討を多職種で行う個人レベルを始点

として、圏域レベル、市レベル(在宅医療介護連携推進会議、認知症対策推進会議、

介護予防・日常生活支援推進会議を位置付け)の地域ケア会議で重層的に構成してい

ます。

圏域レベルで把握された課題のうち全市的な視点で検討が必要なものについては、

図37 地域包括支援センターのエリア図 23

小長井中

長田中

北諫早中

諫早・上山 小野中

森山中 小栗・みはる台

有喜中

飯盛中

真津山小

西諫早小

真城中

明峰中

喜々津中

東部エリア

西部エリア

高来中

南部エリア

北部エリア

中央部エリア

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―28―

諫早市における地域ケア会議体制

諫早市地域包括ケア推進協議会(地域包括ケアシステム構築のための有識者や関係機関、関係団体の代表者で構成)

在宅医療介護連携推進会議

認知症対策推進会議介護予防・日常生活支援

推進会議

圏域別地域ケア会議(中央部・北部・西部・南部・東部)個別地域ケア会議(中央部・北部・西部・南部・東部)

地域ケア会議

(市レベル)

(圏域レベル)

住民主体の活動組織(自治会、民生委員等)

地域包括支援センター運営法人代表者会議

地域包括支援センター運営協議会

事務局体制(諫早市)

地域包括ケアシステムPT(高齢介護課、福祉総務課、健康福祉センターほか)

関係団体・機関等との調整

政策形成(意見交換)

地域課題把握社会資源発掘

関係者による対応策検討

市レベルでの地域ケア会議にて対応策を検討し、その成果をフィードバックするこ

とによって資源開発や政策形成にまでつなげていきます。

■地域包括支援センターが開催する地域ケア会議の類型と分類

① ② ③ ④ ⑤

 地域の課題について整理し解決策の検討を行う。

● ● ●地域包括支援センター

 会議の目的に応じ、行政職員、地域包括支援センター職員、ケアマネジャー、介護サービス事業者、保健医療関係者、民生委員、助言者(専門職)等

個別事例の積み重ねから発見され、明らかになった地域の課題

随時

 個別ケースの支援内容の検討や、地域の実情に応じて必要と認められる事項の検討を行い、課題解決を行うとともに、担当者レベルのネットワーク構築を推進させること、そして個別ケースの積み上げを行うことによる地域課題の発見を行う。

● ● ●地域包括支援センター

 会議の目的に応じ、行政職員、地域包括支援センター職員、ケアマネジャー、介護サービス事業者、認知症地域支援推進員、保健医療関係者、民生委員、助言者(専門職)等

①支援者が困難だと感じている事例②支援が自立を阻害していると考えられる事例③支援が必要だと判断されるがサービスにつながっていない事例、④権利擁護が必要な事例など

随時

【会議の機能】

圏域

(地域ケア会議運営マニュアルに基づく)

圏域会議

個別

(地域ケア会議運営マニュアルに基づく)

個別会議

①多職種が協働して個別ケースの支援内容を検討することによって、高齢者の課題解決を支援するとともに、介護支援専門員の自立支援に資するケアマネジメントの実践力を高める 「個別課題解決機能」

②①を通じた高齢者の実態把握や課題解決を図るため、地域の関係機関等の相互の連携を高める地域包括支援ネットワークを構築する「ネットワーク構築機能」

③個別ケースの課題分析等を積み重ねることにより、地域に共通した課題を浮き彫りにする 「地域課題発見機能」

④インフォーマルサービスや地域の見守りネットワーク等、地域で必要な資源を開発する 「地域づくり・資源開発機能」

⑤地域に必要な取組を明らかにし、政策を立案・提言していく「政策形成機能」

対象開催予定

レベル 会議名 会議の概要・特徴会議の機能

主催者・進行役 参加者

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-29-

(7) 関係団体・事業者等との連携

本市の高齢者支援を計画的かつ円滑に推進するためには、医療・保健・介護・福祉

等多岐にわたる関係団体・事業者や実際にサービスを提供する職員が、相互に信頼関

係を深めながら連携を図る必要があります。

また、住み慣れた地域における高齢者の安全・安心な暮らしを支えるためには、自

治会や老人クラブ、民生委員児童委員協議会連合会、連合婦人会、食生活改善推進協

議会、認知症の人と家族の会、社会福祉協議会、シルバー人材センター、各種ボラン

ティア団体、さらには警察、消防や企業等さまざまな団体等とも密接な関係を醸成す

るとともに、相互協力体制を構築する必要があります。

そのため、本市においては、各関係事業者や団体等に対し積極的な情報提供を行う

ほか、関係事業者、関係職員に対する自主的な組織づくりの支援、研修の機会の提供、

協議の場の設定等に努め、地域ぐるみでの高齢者支援を目指します。

2 2025年を見据えた目標

(1) 2025年のサービス水準等

団塊の世代が75歳以上となる2025年のサービス水準については、地域包括ケ

アシステムの構築を念頭に置いて、認定者の推移やニーズの把握に努め、既存のサー

ビス提供量とのバランスなどに配慮した基盤整備等を見込み、中長期的な視野に立っ

て推計します。

(2) 在宅サービス、施設サービスの充実

実態調査では、要介護認定を受けていない高齢者の61.4%、在宅の認定者で更

新申請等をされた方の66.3%が、在宅での生活を希望されています。(p19参照)

介護保険法においても、「可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自

立した日常生活を営むことができるように配慮」するよう求めています。

しかしながら、高齢化の進展に伴い、重度の要介護者、認知症の症状がある方、高

齢者の一人暮らしや高齢者のみ世帯の増加が見込まれることから、介護保険施設等の

整備に対する要望は高まってくることが予測されます。

在宅及び施設サービスの整備にあたっては、地域包括ケアシステムの構築を推進す

る中で、適正な水準を維持できるよう需要と供給の関係に留意しつつ、介護家族等の

負担軽減の必要性も踏まえ、安心した生活を継続できるよう配慮しながら進めます。

(3) 生活支援サービス体制整備・介護予防の推進

単身高齢者や高齢者夫婦のみの世帯が世帯類型の大きな割合を占める傾向にある中、

掃除やごみ出し、買い物などの日常生活の支援、閉じこもり防止や健康づくりなどを

目的とした通いの場など、多様な生活支援の提供体制の確立が必要となってきます。

また、高齢者自身のもつ能力を最大限に活かし続けることにより、住み慣れた地域

で可能な限り在宅生活を送れるよう、積極的かつ継続的な介護予防の取組が必要とな

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―30―

っています。

本市では、平成29年度から介護予防・日常生活支援総合事業を実施し、生活支援

と介護予防双方の視点で次のような取組を進めます。

介護予防・日常生活支援総合事業の枠組み

「一般介護予防事業」「介護予防・生活支援サービス事業」の位置付け

集中介入期

移行期

生活期

☛短期集中予防サービス(サービスC)では、「サービスの期間を必ず決め」、「事後の評価を行い」、「卒業」の概念を持つ。

☛卒業した人のために、一般介護予防事業を用意する。☛主メニューは統一し、場所が変わってもなじむことができる環境を整える。

未着手:サービスA(緩和した基準によるサービス)

すべての高齢者の受け皿「一般介護予防事業※」

未着手:サービスB(住民主体によるサービス)

現行相当サービス

廃用症候群からの脱却 地域活動に参加できる体力づくり状態の維持・改善

憩いの場の創出

専門的支援の必要性高 低

サービスC(短期集中予防サービス)

②介護予防普及啓発・リーダー育成事業公民館等で教室を定期的に開催

③地域介護予防活動支援自治公民館等で住民が自主的にサークルを開催、必要時専門職による支援

①介護予防(活動)把握事業(必要な人や活動などを把握)

※一般介護予防事業の主な事業

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-31-

介護予防・生活支援サービス事業と一般介護予防事業における

「生活機能改善のループ」

• 予防給付

要支援者

• 介護予防・生

活支援サービ

ス事業※1

総合事業対象者• 一般介護予防

事業※2

すべての高齢者

身体機能低下した時通所事業所で実施(送迎有)

更に身体機能低下した時訪問リハビリや福祉用具を活用

教室内容:

筋トレ・若返り体操・脳トレ・栄養改善・お口の健康若返り体操

頻度:月1~2回開催場所:公民館等主体:市【課題】 参加者集め

次の展開に結びつく活動

相談・訪問・教室

サークル内容:

筋トレ・若返り体操・脳トレ・栄養改善・お口の健康

頻度:月1~2回開催場所:自治公民館等

※住民主体で開催されるもを市が支援(若返り体操サークルのイメージ)【課題】参加者集め、

継続した活動

介護予防普及啓発(リーダー育成)事業

地域介護予防活動支援事業

介護予防(活動)把握事業(必要な人や活動等把握

※1のなかの短期集中予防サービス内容 ※2 一般介護予防事業について

すべての高齢者の介護予防の受け皿となる、「一般介護予防事業」の取組を進めます。

介護予防・生活支援体制整備にあたっては、地域の自主性や主体性に基づき、地域

の特性に応じて介護予防・生活支援のあり方を検討するため、「介護予防と生活支援の

語らん場(かたらんば)」を平成28年度から試行的に実施しています。

語らん場の参加者からは、「住民や団体同士の横のつながりができた。」、「地域の良

さがわかった。」、「ネットワークづくりのきっかけとなった。」などの意見が出されま

した。今後、全地域への拡大を図りながら、それぞれの地域特性に合わせた多様なサ

特徴・どの通所型・訪問型サービスや事業も、同じ介護予防メニューを受

けることが可能

・心身状態に応じて、サービス提供の場を選択することが可能

・利用者がメニューを修得することにより、担い手になることが期待

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―32―

第1層 市全域

北諫早小校区

上諫早小校区

諫早小校区

上山小校区

御館山小校区

本野地区

真城中校区

西諌早校区

真津山小校区

飯盛地域

多良見東地区

多良見中地区

多良見西地区

小栗地区

小野地区

有喜地区

森山地域

長田地区

高来地域

小長井地域

北小校区社協

上諫早地区社協

諫小地区社協

上山地区社協

御館山校区社協

本野地区社協

西諌早地区社協

西諌早小学校区社協

真津山小校区社協

飯盛地区社協

多良見東地区社協

喜々津地区社協

多良見西地区社協

小栗地区社協

小野地区社協

有喜地区社協

森山地区社協

長田地区社協

高来地区社協

小長井地区社協

中央部 北部 西部 南部 東部

包括圏域

日常生活圏域

地域福祉推進圏域

地区社協名

協議体の圏域

第2層

ービスの提供体制の構築を進めます。

併せて、人材の発掘、担い手の養成などの地域社会資源の開発、地域のニーズと支

援のマッチングを行う「生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)」を配置し、

住民主体の介護予防活動や生活支援活動を支援します。

なお、これらの生活支援体制整備や介護予防活動を進める際には「市介護予防・日

常生活支援推進会議」における協議を経て、効果的な展開に努めます。

参考:平成29年度第 1回諫早市介護予防・日常生活支援推進会議資料

③協働推進

②連携推進

①情報共有

• サービス利用のために必要なルールや仕組み

• サービス創出のために必要なルールや仕組み

• 顔の見える関係づくり

• 介護予防や生活支援の必要性・課題整理

【想定される出席者】

③協働推進:地域住民(語らん場で周知)で関心のある方②連携推進:関係となる団体(語らん場で協議)の代表者①情報共有:本会議構成団体の代表者と地域特性をふまえた

団体代表者

介護予防と生活支援の語らん場の役割と住民主体の活動のイメージ

【役割】

生み出された介護予防活動

生み出された生活支援活動

コーディネーター

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-33-

在宅医療・介護連携推進についてのアクションプラン

項目 課題 対応策 現状~今後

ア)地域の医療・介護の資源の把握 ・最新の施設情報への更新

〇医療・介護資源に係るマップ作成

〇ながさき医療機関情報システム、WAM NETの活用(長崎県)

イ)在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討・地域ケア会議による課題 抽出状況

〇地域ケア会議(地域包括支援センター開催)による課題抽出

ウ)切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築推進・社会資源の把握・多職種連携・仕組み作り

〇在宅医療・介護連携支援相談窓口での対応

〇諫早市版入退院支援ルールの策定

エ)医療・介護関係者の情報共有の支援

・情報共有ツールの作成(既存システムの活用含む)

・活用時期や活用場面を想定

〇諫早市版入退院支援ルールの策定

〇情報共有に必要な共通のツールとして、 入院時情報提供書・退院時情報提供書策定

オ)在宅医療・介護連携に関する相談支援・在宅医療・介護連携支援相談窓口の設置・在宅医療・介護連携支援相談窓口の役割整理

〇在宅医療・介護連携支援相談窓口を開設

カ)医療・介護関係者の研修 ・他職種連携研修会の開催 〇認知症多職種協働研修の実施

キ)地域住民への普及啓発・パンフレット等の作成・配布

・講演会等の開催

〇在宅医療介護連携推進講演会の実施  (平成27年度~ 年1回開催)

ク)在宅医療・介護連携に関する関係市区町村の連携・あじさいネット等の活用・保健所との連携

引き続き検討

実施中

検討中

取組中

検討中

実施中

取組中

取組中

実施中

(4) 在宅医療・介護の連携推進

医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者が、住み慣れた生活の場で療養し、自

分らしい生活を続けられるためには、地域における医療・介護の関係機関が連携し、

包括的かつ継続的な在宅医療・介護を提供できる体制を構築していくことが必要です。

本市では、在宅医療介護連携推進会議が中心となって、国が示している「医療介護

連携推進についてのアクションプラン」・「長崎県地域医療構想」を参考に、アクショ

ンプラン毎の課題・対応策をまとめ、今後の取組をまとめました。

まず、入退院支援、多職種連携という視点から、在宅医療介護連携に関する専門職

からの相談窓口を設置し、医療と介護にかかるそれぞれの専門職に対する相談支援を

行います。

また、医療と介護を必要とする人に切れ目のない支援を行うため、県央保健所と共

同で立ち上げた「諫早市版入退院支援ルール策定検討会」において、ルール(案)試

行についての検討を重ねて、平成30年度から本運用を開始する予定です。

これまで、認知症高齢者を事例とした医療と介護の連携という切り口から多職種協

働研修を実施していますが、このような高齢者を事例とした機会を捉えながら「顔の

見える関係づくり」に取り組みます。

地域住民への普及啓発では、市民の中に在宅で看るというイメージがない人が多い

という課題も出されており、引き続き講演会等を通して周知に取り組みます。

今後も、在宅医療介護連携推進会議での協議を経て、関係者(機関)と協力し取組

を進めます。

参考:平成29年度第3回諫早市在宅医療介護連携推進会議資料

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―34―

(5)地域ケア会議の推進

個別・圏域・市レベルの地域ケア会議の実践を積み、地区の課題把握から地域資源

開発、政策形成に結び付く地域づくりを進めます。

地域ケア会議で出された課題には、障害者分野など他分野も含まれることから、情

報共有のための関係者会議も引き続き開催します。地域ケア会議をツールとして、ネ

ットワークを広げ地域にある課題を明らかにし解決に向けて働きます。

(6)認知症施策の推進

高齢化の進展に伴い、認知症の増加が見込まれ、認知症の早期発見・早期対応をは

じめ、地域での日常生活や家族支援、認知症の理解促進、切れ目のない医療や介護サ

ービスの提供など、総合的かつ包括的な認知症施策の推進に取り組むことがますます

重要になってきています。

認知症有病率調査(平成24年)によると、我が国の認知症高齢者は、約462万

人と推計されており、今後人数・割合ともに上昇が続くと見込まれ、2025年(平

成37年)には約700万人、65歳以上の高齢者の5人に1人に達することが見込

まれています。

一方、本市では、要介護認定を受けた人(H29年3月末現在7,230人)のう

ちの半数以上(4,250人58.8%)が認知症高齢者(認知症障害自立度Ⅱa 以

上)いう状況にあります。

このように認知症は誰もがかかる可能性がある病気と言えます。厚生労働省では、

団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据え、認知症の人の意思が尊重されで

きる限り住み慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の

実現を目指し、「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定(平成27年

1月27日)し、その後施策を効果的に実行する改訂を平成29年7月5日に行いま

した。

本市におきましても、「認知症になっても、住み慣れた場所で安心して生活できる地

域づくり」を目指し、「認知症サポーター・キャラバン」など、認知症施策推進総合

戦略の事業を引き続き推進するとともに、「諫早市認知症対策推進会議」を中心に、

医療・介護・地域が連携した市民協働の取組を進めます。

(7) 住まいの確保

高齢化の進展により高齢者の一人暮らしや高齢者のみの世帯の増加が見込まれて

おり、自立した生活に不安のある方や、高齢者が高齢者の介護を行う世帯も増えてく

ると予測されます。

住み慣れた自宅や地域で、できるだけ自立した暮らしを継続できるよう、住宅改修

や福祉用具利用の促進を図るとともに、市や地域包括支援センターの窓口、ホームペ

ージ等において、民間事業者によるサービス付高齢者向け住宅や住宅型の有料老人ホ

ームなどの情報提供に努めます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-35-

3 高齢者福祉事業の現状と計画の概要

(1) 高齢者の生きがいづくり

個人の価値観や生活様式により、一人ひとりの感じる「生きがい」は異なるなか、

平均寿命の延伸により長くなった高齢期を、生きがいを持って生活することは、健康

を保持していくためにも重要です。

このため、今後も引き続き高齢者の生きがいづくり・仲間づくりを推進していく必

要があります。

①交流の場の提供

高齢者相互及び世代を超えた交流の場や機会を提供し、高齢者の心身の健康の維持

向上と互いに助け合う精神の高揚を図ります。

ア 「ふれあいいきいきサロン活動」の支援

ひとり暮らしや家に閉じこもりがちで、孤独や不安などの悩みを持っている高齢

者等に、自治公民館などでの寄り合いの場を提供し、社会的孤立感の解消や心身機

能の維持向上、互いに助け合う精神を育む活動をしている「ふれあいいきいきサロ

ン活動」を支援します。

また、介護予防事業の受け皿としての活用についてもさらに検討します。

ふれあいいきいきサロン開設数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末開設数 145か所 148か所 148か所 155か所 158か所 160か所

第6期 第7期区 分

イ 高齢者の憩いの場の活用促進

高齢者が人生を楽しく有意義なものとするために各種教養講座を開催するとと

もに、ふれあいやいこいの場を提供します。また、上山荘南館、森山老人福祉セン

ター、高来しゃくなげ荘などの地域にある公共施設等の活用促進に努めます。

高齢者用施設利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

上山荘・上山荘南館 31,827人 29,145人 26,400人 29,000人 29,500人 30,000人

森山老人福祉センター 3,276人 3,703人 3,800人 3,900人 4,000人 4,100人

高来しゃくなげ荘 4,687人 4,462人 4,100人 4,100人 4,200人 4,300人

第6期 第7期区 分

②生涯学習・生涯スポーツの推進

高齢者の多様化・高度化する学習ニーズに対応できるよう、地区公民館等での各種

講座の充実や各種の情報提供に努め、趣味や教養、学習、ボランティア活動等への取

組を支援します。

なお、高齢者が生涯にわたって体力づくりや健康の増進を図れるよう、スポーツ・

レクリエーション活動も推進します。

ア 警察署や消防署等との連携による交通安全や防犯・防火対策などを目的とした講

習会等の開催

イ ゲートボール、グラウンドゴルフ、ローンボウルス等地域において楽しみながら

健康づくりができるスポーツの普及支援

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―36―

③ボランティア活動の促進

高齢者見守りネットワーク活動やふれあいいきいきサロン活動等を通じて、高齢者

の積極的な社会参加を推進するため、ボランティア活動参加者の人材育成・資質向上

を目的とした各種講座や研修の充実や、活動の拠点となるボランティアセンター機能

充実への支援を行います。

④老人クラブ活動への支援

地域の高齢者が自主的に組織する老人クラブは、リーダー不足などによりクラブ数

や会員数が減少傾向にあるため、加入促進を図り社会参加活動と生きがいを高める活

動を支援します。

具体的には、高齢者の多様なニーズに応じたスポーツ・教養活動の実践や魅力ある

老人クラブ活動を企画・運営する人材育成、会員の加入促進や、ひとり暮らし老人へ

の友愛訪問活動、環境美化、郷土芸能及び伝統技術等の伝承活動などを支援します。

老人クラブ会員数及びクラブ数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度当初会員数 8,541人 8,167人 7,998人 8,000人 8,010人 8,020人

年度当初クラブ数 125クラブ 122クラブ 121クラブ 122クラブ 123クラブ 124クラブ

第6期 第7期区 分

⑤就労の促進

高齢者の豊富な知識や経験、技能を生かす就労を支援することにより、社会参加、

健康保持、生きがいづくりの増進を図ります。

ア シルバー人材センターの支援

地域社会との連携・協力により、高齢者に就業機会を提供し、ボランティア活動

をはじめとするさまざまな社会参加を通じて、高齢者の健康で生きがいのある生活

の実現と、地域社会の福祉の向上と活性化に貢献する「シルバー人材センター」を

支援します。

シルバー人材センター会員数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末会員数 515人 490人 495人 500人 505人 510人

第6期 第7期区 分

イ 関係行政機関、事業所等との連携による高齢者就労促進施策の研究

⑥敬老祝賀活動

高齢者に対し、多年にわたる地域社会への貢献に感謝し、長寿を祝福するための敬

老祝賀事業を実施します。

敬老祝賀事業対象者の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

88歳 685人 689人 717人 806人 810人 850人

100歳 56人 63人 42人 61人 65人 70人

第6期 第7期区 分

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-37-

(2) 見守り・在宅サービス支援

高齢者が住み慣れた地域で安全に、安心して在宅生活が送れるよう、地域での見守

り支援体制を推進し、あわせて適切な在宅サービスを提供します。

①見守り支援体制の拡充

地域で支え合う体制づくりに努め、ひとり暮らしや緊急時の不安解消を図り、突発的

な異変や生活状況の変化に対応します。

ア 高齢者等見守りネットワーク推進事業

地域において実施されている「見守りネットワーク活動」を支援し、市民力を生

かした高齢者等の見守り体制の拡充と在宅支援活動を推進します。

見守りネットワーク協力員数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末調べ協力員数 3,473人 3,454人 3,520人 3,570人 3,620人 3,670人

第6期 第7期区 分

イ 緊急通報システム事業

日常生活に不安があるひとり暮らし高齢者等にGPS (衛星利用測位システム)

を利用した携帯通報装置を貸与することにより、常時の位置確認、緊急通報による

家族への連絡や警備員の駆けつけ対応等を実施します。

緊急通報システム利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末利用者数 130人 115人 110人 115人 120人 125人

第6期 第7期区 分

避難支援者

諫早市社会福祉協議会

連携

連携

諫早市高齢者等見守りネットワー

ク活動支援事業推進協議会

市・健康福祉センター

地域包括支援センター

老人クラブ

婦人会

子ども会

学校など

警察署・消防署・消

防団 居宅介護支援事業所

(ケアマネジャー・ホ

ームヘルパー)

支援 相談

訪問 見守り

配達・検針訪問時の 安否確認・見守り

訪問 交流

通報

支援 救助

自治会

町内会

連 携

支援

地区(校区)社会福祉協議会

相談

一人暮らし 高齢者などの

要援護者

見守りネットワーク活動

(身近な地域の見守り)

ふれあいいきいきサロン

世代間交流活動

ひとり暮らし高齢者のつどい

ふれあい食事サービス 他

民生委員・児童委員

要援護者登録申請

緊急通報システム

認知症高齢者見守り 他

災害警戒情報提供事業

(聴覚障害者への FAX 提供)

諫早市

水道局・郵便局 電気・ガス会社

福祉協力員

連携

相談

支援

見守り 協力事業所

協力員 協力員

協力員 協力員

緊急連絡先

日常的な

見守り・声かけ

生活支援

諫早市高齢者等見守りネットワーク推進事業イメージ図

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―38―

ウ 災害時における避難等支援体制の強化

高齢者の火災による被害防止や自然災害の発生に備え、要援護者台帳を推進整備

するとともに、事前の啓発や情報の伝達、災害発生後の支援等にかかる関係機関と

の連携強化を図ります。

要援護者台帳登録者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末登録者数 3,184人 3,117人 3,200人 3,250人 3,250人 3,250人

第6期 第7期区 分

エ 防犯対策の推進

高齢者が詐欺や悪徳商法等の犯罪被害を受けることがないよう、警察署や消費生

活センター等関係機関と連携した防犯対策等を推進します。

オ 高齢者虐待への対応

関係機関との連携強化による高齢者虐待防止や早期発見、認知症への理解促進を

図るとともに、虐待を受けた高齢者や養護者を支援します。

また、必要に応じ、老人福祉法に基づく措置による施設入所などの対応を行いま

す。

②在宅生活支援事業の提供

高齢者が在宅で自立した生活ができるよう各種サービスを提供し、在宅での日常生活

を支援します。

ア 高齢者相談業務

高齢者の日常的な相談及び必要な指導・助言を行うとともに、関係機関との連携

等により高齢者福祉の増進を図るため「高齢者相談員」を配置します。

高齢者相談員配置数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末配置数 1人 1人 1人 1人 1人 1人

第6期 第7期区 分

イ 介護保険低所得者特別対策事業

県の補助事業を活用しながら低所得者の社会福祉法人等による介護保険サービ

ス利用にかかる負担を軽減します。

介護保険低所得者特別対策事業減額対象者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年間減額対象者数 16人 13人 15人 15人 15人 15人

第6期 第7期区 分

(3) 施設サービスの充実等

高齢者を取り巻く生活環境や身体的な状態など、在宅での生活に支障がある高齢者

のための新たな生活の場として、それぞれの目的に応じた施設での生活を提供します。

また、サービス付き高齢者向け住宅については関係機関と連携を図りながら整備促

進に努めます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-39-

①在宅生活困難者への住居提供

在宅での生活が困難な高齢者に対し、日常生活上必要なサービスを提供するため、

必要に応じて本市にある3か所の養護老人ホームと2か所の生活支援ハウスの定数

を確保します。

ア 養護老人ホーム措置事業

環境上の理由や経済的理由で、在宅において生活が困難な高齢者を保護措置し、

日常生活上必要なサービスを提供します。

養護老人ホーム措置入所者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末入所者数 84人 81人 90人 90人 90人 90人

第6期 第7期区 分

イ 生活支援ハウス運営事業

介護保険施設等への入所の対象とならず、かつ在宅生活に不安のある一人暮らし

高齢者等に生活の場を提供します。

生活支援ハウス利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末利用者数 28人 30人 30人 30人 30人 30人

第6期 第7期区 分

②高齢者の居住安定に係る施策との連携

民間活力を導入したサービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームなど高

齢者の多様なニーズに応じた住まいの活用を念頭に、高齢者の居住安定に係る施策と

の連携に努めます。

③高齢者にやさしいまちづくり

長崎県福祉のまちづくり条例や諫早市バリアフリーのまちづくり基本指針に沿っ

て、市民や事業者と連携し、市民総参加でユニバーサルデザイン(老若男女、障害・

能力等を問わず利用できる施設、サービスなどをデザインする考え方)の視点に立っ

たまちづくりに取り組みます。

また、福祉施策分野とその他生活関連分野との充分な連携を図りながら、高齢者や

障害者等が住みやすくやさしいまちづくりを推進します。

4 介護保険事業の現状と計画の概要

(1) 介護サービス量の見込み算出の流れ

介護保険事業の運営にあたり、計画期間における高齢者人口の推計から要支援・要

介護者数の推計を行い、各サービス等の必要量を推計しています。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―40―

(2)介護サービスの基盤整備

本市における介護サービスの基盤整備については、介護保険事業を運営するうえで

適正な水準を維持できるよう、需要と供給の関係や、地域ごとの既存サービスの整備

バランスなどに配慮しながら計画的に進めてきたところであり、これまで定期巡回・

随時対応型訪問介護看護や小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護老人福祉施設入

所者生活介護などの地域密着型サービスの整備を行ってきました。

介護サービスの基盤整備に当たっては、団塊の世代が75歳以上となる平成37年

を見据えた地域包括ケアシステムの構築を念頭に置き、要介護者等を在宅で介護して

いる家族等の負担軽減や地域の介護人材の有効活用などにも配慮しながら、可能な限

り在宅での生活の継続を支援するための在宅サービスを中心に、入所等が必要な方へ

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-41-

の施設サービスの整備も進める必要があります。

①地域密着型サービス

地域密着型サービスは、本市(保険者)が事業者の指定を行い、原則として本市の

住民(被保険者)のみが保険給付の対象となります。

地域密着型サービスの種類ごとの整備状況及び整備方針については、次のとおりで

す。

ア 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中夜間を通じて、訪問介護と訪問看護

が密接に連携しながら、短時間の定期の巡回と随時の訪問を行うもので、第6期計

画において新たに1事業所整備しました。第7期計画においては、需要調査等の結

果から、一定数の整備を進めます。

イ 夜間対応型訪問介護

このサービスは、20万人以上の人口規模を有する保険者の区域を想定したサー

ビスであるため、本市における整備はしないこととします。

ウ 地域密着型通所介護

制度改正により、平成28年度から、定員18人以下の通所介護事業所は地域密

着型サービスに位置付けられたところです。第7期計画においては、サービスの需

要に応じて整備していきます。

エ 認知症対応型通所介護

現在、本市において、6事業所が整備されています。第7期計画においては、サ

ービスの需要に応じて整備していきます。

オ 小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護においては、現在、10事業所が整備されています。第

7期計画においては、需要調査等の結果から一定数の整備を進めます。

看護小規模多機能型居宅介護においては、平成24年度から新たに制度されたサ

ービスで、本市にはまだ整備されておりません。第7期計画においては、需要調査

等の結果から整備しないこととします。

カ 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

現在、23施設が開設しており、第6期計画においては新たな施設は整備しない

こととしたため、定員数の増減はありません。第7期計画においては、入所申込み

の状況、認定者数の増の見込みから一定数の整備を進めます。

キ 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

定員が29人以下の特別養護老人ホームで、第6期末までに新たに2施設が整備

される予定です。第7期計画においては、入所申込みの状況、認定者数の増の見込

みから一定数の整備を進めます。

②施設サービス

ア 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

第7期計画においては、新たな整備は行わないこととします。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―42―

イ 介護老人保健施設

第7期計画においては、療養病床からの転換分を除き、新たな整備は行わないこ

ととします。

ウ 介護療養型医療施設

第5期計画以降、新設は認められないことになっています。

本サービスについては、平成29年度末までに廃止されることとなっていました

が、経過措置期間が平成35年度末までの6年間延長されました。

エ 介護医療院

平成30年度から新たに位置付けられるサービスで、今後、増加が見込まれる慢

性期の医療・介護ニーズへの対応のため、「日常的な医学管理が必要な重介護者の

受入れ」や「看取り・ターミナル」等の機能と、「生活施設」としての機能を兼ね

備えた施設として創設されます。第7期計画においては、利用ニーズ等の把握に努

めることとし、療養病床からの転換分を除き、新たな整備は行わないこととします。

③特定施設入居者生活介護施設(地域密着型サービスを含む。)

第7期計画においては、新たな整備は行わないこととします。

④療養病床からの転換分

療養病床転換意向調査を実施し(p7)、その結果に基づき所要の転換数を見込みます。

(3) 介護サービス・介護予防サービス

①居宅サービスの現状と見込み

ア 訪問介護

訪問介護員(ホームヘルパー)等が、居宅を訪問し、排せつや入浴の介助などの身

体介護サービス、食事の準備や掃除などの生活援助サービスを行います。

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると要介護者は増加傾向にあります。

ⅱ 見込量

在宅生活を支える主要なサービスのひとつであり、今後認定者数の増加に伴い、

利用者もさらに増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 180,719回 183,796回 195,732回 202,632回 209,506回 218,394回 238,102回

延人数 8,716人 8,748人 9,072人 9,600人 10,092人 10,680人 11,880人

延回数 - - - - - - -

延人数 5,987人 5,770人 2,994人 - - - -

介護

予防

訪問介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

※介護予防訪問介護は総合事業へ移行するため、第7期での見込みはありません。

※給付費推計の基礎とならないデータまたは未実施の欄については、「-」で表示しています。(以下同様)

イ 訪問入浴介護、介護予防訪問入浴介護

介護職員と看護職員が居宅を訪問し、移動入浴車などで入浴介護を行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-43-

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると要介護者は増加傾向にありますが、要支援者の実績

はないという状況です。

ⅱ 見込量

第6期の実績により、要介護者については認定者の増加に伴い、利用者も年々増

加すると見込み、要支援者については見込まないこととします。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 538回 617回 720回 790回 918回 1,046回 1,387回

延人数 110人 137人 180人 216人 252人 288人 360人

延回数 0回 0回 0回 0回 0回 0回 0回

延人数 0人 0人 0人 0人 0人 0人 0人

介護

予防

訪問入浴介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

ウ 訪問看護、介護予防訪問看護

疾患などを抱えている人(通院が困難な人など)について、主治医の指示に基づき

看護師などが居宅を訪問し、療養上の世話や診療の補助を行います。

ⅰ 評 価

認定者数の増加に伴い、利用者も増加傾向にあります。

ⅱ 見込量

医療系の重要な居宅サービスであり、今後認定者数の増加に伴い、利用者もさら

に増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 13,539回 16,173回 24,593回 28,393回 32,213回 35,963回 48,744回

延人数 1,838人 2,076人 2,736人 3,180人 3,624人 4,068人 5,424人

延回数 1,862回 2,238回 3,134回 3,586回 4,076回 4,562回 6,134回

延人数 264人 292人 384人 444人 504人 564人 768人

介護

予防

第7期

訪問看護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

平成37年度区分第6期

エ 訪問リハビリテーション、介護予防訪問リハビリテーション

主治医の指示に基づき、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が居宅を訪問し、リ

ハビリを行います。

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると要介護者は増加傾向にありますが、要支援者はほぼ

横ばいとなっています。

ⅱ 見込量

訪問看護と同様に医療系の重要な居宅サービスであり、今後認定者数の増加に伴

い、利用者も増加すると見込んでいます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―44―

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 10,740回 13,074回 16,109回 17,956回 19,836回 21,866回 28,050回

延人数 969人 1,163人 1,380人 1,452人 1,548人 1,644人 1,848人

延回数 3,881回 3,724回 3,414回 3,593回 3,648回 3,594回 3,403回

延人数 354人 364人 360人 360人 372人 372人 384人予防

第7期

訪問リハビリテーションの利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

平成37年度区分第6期

介護

オ 居宅療養管理指導、介護予防居宅療養管理指導

通院が困難な利用者に対して医師、歯科医師、薬剤師、栄養管理士などが居宅を訪

問し、療養上の管理や指導を行います。

ⅰ 評 価

認定者数の増加に伴い、利用者も増加傾向にあります。

ⅱ 見込量

認定者数の増加と第 6期の実績により利用者はさらに増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 1,989人 2,461人 2,808人 3,180人 3,588人 4,008人 4,464人

予防 延人数 194人 262人 312人 348人 396人 432人 492人

第7期

居宅療養管理指導の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

平成37年度区分第6期

カ 通所介護

通所介護施設で、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活行為向上のための支

援を日帰りで行います。

ⅰ 評 価

要介護者については、平成28年度から小規模型のデイサービスが地域密着型サ

ービスへ移行したことに伴い、平成28年度の利用者が一時的に減少しております。

ⅱ 見込量

在宅生活を支える主要なサービスのひとつであり、今後認定者数の増加に伴い、

利用者もさらに増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 237,426回 200,378回 204,612回 224,481回 235,303回 242,937回 291,021回

延人数 16,436人 13,866人 14,172人 15,636人 16,344人 16,824人 19,896人

延回数 - - - - - - -

延人数 12,851人 13,088人 6,675人 - - - -

通所介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

予防

介護

区分第6期 第7期

平成37年度

※介護予防通所介護は総合事業へ移行するため、第7期での見込みはありません。

キ 通所リハビリテーション、介護予防通所リハビリテーション

介護老人保健施設や医療機関などで、入浴などの日常生活上の支援や、生活行為向

上のためのリハビリテーションを日帰りで行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-45-

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると、要介護者は増加傾向にありますが、要支援者は減

少傾向にあります。

ⅱ 見込量

認定者の増加に伴い、利用者も徐々に増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 94,555回 94,646回 94,642回 97,195回 97,619回 97,918回 99,116回

延人数 9,552人 9,649人 9,564人 10,080人 10,176人 10,296人 10,836人

延回数 - - - - - - -

延人数 5,570人 5,148人 4,995人 5,316人 5,340人 5,364人 5,412人

通所リハビリテーションの利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

第7期平成37年度

予防

区分第6期

介護

ク 短期入所生活介護、介護予防短期入所生活介護

居宅介護での家族の負担軽減や緊急対応のためのサービスで、介護老人福祉施設な

どに短期間入所し、食事、入浴、排せつなどの日常生活上の支援や機能訓練などを行

います。

ⅰ 評 価

認定者数の増加に伴い、利用者も増加傾向にあります。

ⅱ 見込量

認定者数の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延日数 42,491日 49,529日 48,793日 49,106日 49,570日 50,196日 52,026日

延人数 3,282人 3,814人 3,840人 4,020人 4,140人 4,308人 4,764人

延日数 941日 1,127日 1,062日 1,394日 1,445日 1,526日 1,790日

延人数 175人 185人 216人 228人 240人 252人 300人

短期入所生活介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

平成37年度

介護

予防

区分第6期 第7期

ケ 短期入所療養介護、介護予防短期入所療養介護

介護老人保健施設などに短期間入所し、医療上のケアを含む日常生活上の支援や機

能訓練、医師の診療などを行います。

ⅰ 評 価

短期入所療養介護については、要介護者は増加傾向にありますが、要支援者はほ

ぼ横ばいとなっています。

ⅱ 見込量

短期入所で医療上のケアを含む日常生活の支援や機能訓練、医師の診療など在宅

生活を送るうえでの必要なサービスであり、認定者数の増加に伴う利用増を見込ん

でいます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―46―

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延日数 4,594日 6,084日 6,698日 7,097日 7,550日 7,928日 9,406日

延人数 561人 724人 768人 804人 840人 876人 948人

延日数 178日 252日 123日 238日 241日 245日 263日

延人数 25人 34人 15人 48人 60人 72人 84人

短期入所療養介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

平成37年度

介護

予防

区分第6期 第7期

コ 福祉用具貸与、介護予防福祉用具貸与

要介護者・要支援者になってもできるだけ在宅で能力に応じた自立した日常生活を

過ごせるように、車いすや特殊寝台などの福祉用具のレンタルを行います。

ⅰ 評 価

福祉用具は、自立支援や介護者の負担軽減を目的とした居住環境整備のために重

要なサービスであり、認定者数の増加に伴い、利用者も増加しています。

ⅱ 見込量

認定者数の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 15,672人 16,465人 17,436人 18,396人 19,356人 20,496人 22,824人

予防 延人数 4,915人 5,121人 5,124人 5,316人 5,580人 5,928人 6,600人

第7期平成37年度

福祉用具貸与の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期

サ 特定福祉用具販売、特定介護予防福祉用具販売

腰掛便座(ポータブルトイレ)や入浴補助用具などを購入した場合に年間10万円

を限度に、費用の9割、8割又は7割を支給します。

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると、若干減少しています。

ⅱ 見込量

第7期においては、認定者数の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 429人 401人 408人 480人 492人 516人 540人

予防 延人数 211人 194人 180人 204人 216人 228人 240人

特定福祉用具販売の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

シ 住宅改修、介護予防住宅改修

手すりの取り付けや段差解消などの住宅改修を行った場合に、20万円を限度に費

用の9割、8割又は7割を支給します。

ⅰ 評 価

年間の利用者延人数を見ると、若干減少しています。

ⅱ 見込量

住宅改修は、自立支援や介護者の負担軽減を目的とした居住環境整備のために重

要なサービスであり、第7期においては、認定者数の増加に伴い、利用者も増加す

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-47-

ると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 394人 364人 432人 456人 528人 564人 624人

予防 延人数 307人 281人 264人 336人 348人 360人 372人

区分第6期 第7期

平成37年度

住宅改修の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

ス 特定施設入居者生活介護、介護予防特定施設入居者生活介護

介護保険の指定を受けた軽費老人ホームや養護老人ホームなどに入居(入所)して

いる要介護者等に対して、食事、入浴、排せつなどの日常生活上の支援や機能訓練な

どを行います。

ⅰ 評 価

要介護者は増加傾向にありますが、要支援者は減少傾向にあります。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、一定数の整備による利用者増を見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 990人 1,044人 1,140人 1,236人 1,236人 1,236人 1,236人

予防 延人数 55人 38人 36人 84人 84人 84人 84人

平成37年度

特定施設入居者生活介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

第6期区分

第7期

セ 居宅介護支援、介護予防支援

利用者が適切な居宅サービス等を受けられるように、介護支援専門員が、利用者や

家族の希望を受けて居宅介護サービス計画(ケアプラン)を作成し、サービスを利用

するためにサービス提供事業者と連絡調整等を行います。

ⅰ 評 価

要介護者は増加傾向にありますが、要支援者は減少傾向にあります。

ⅱ 見込量

平成29年度から、総合事業のみの利用者は、介護予防ケアマネジメントに移行

するため、平成29年度の要支援者の利用は減少を見込んでいます。

第7期においては、認定者数の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 29,019人 30,335人 30,912人 31,944人 32,880人 33,828人 37,956人

予防 延人数 22,555人 22,152人 18,000人 11,000人 11,330人 11,669人 13,027人

平成37年度

居宅介護支援及び介護予防支援の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

②地域密着型サービスの現状と見込み

ア 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

日中・夜間を通じて、定期的な巡回と随時の通報により居宅を訪問し、入浴、排せ

つなどの介護や、日常生活上の緊急時の対応を行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―48―

ⅰ 評 価

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、平成29年度からサービス提供が開始さ

れました。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、一定数の利用者増を見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 - - 12人 228人 228人 456人 456人

平成37年度区分第6期 第7期

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

イ 地域密着型通所介護

介護保険制度改正により、平成28年度から利用定員18人以下の小規模な通所介

護が地域密着型サービスに移行し、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活行為

向上のための支援を日帰りで行います。

ⅰ 評 価

年々利用者が増加している傾向にあります。

ⅱ 見込量

認定者数の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 - 55,134回 67,529回 74,342回 80,667回 87,406回 98,269回

延人数 - 4,434人 5,232人 5,652人 6,132人 6,648人 7,476人介護

地域密着型通所介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

ウ 認知症対応型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護

認知症高齢者を対象に、食事、入浴、排せつなどの介護や認知症の症状の進行緩和

を目標とした専門的なケアを日帰りで行います。

ⅰ 評 価

要介護者は増加傾向にありますが、要支援者は若干減少傾向にあります。

ⅱ 見込量

認定者の増加、認知症高齢者の増加に伴い、利用者も増加すると見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

延回数 6,453回 7,254回 8,400回 8,758回 9,373回 10,016回 12,725回

延人数 575人 619人 672人 684人 732人 780人 982人

延回数 119回 47回 403回 696回 780回 864回 1,476回

延人数 15人 10人 60人 72人 84人 96人 156人予防

介護

認知症対応型通所介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

エ 小規模多機能型居宅介護、介護予防小規模多機能型居宅介護

通所を中心に、利用者の能力に応じて在宅で日常生活が過ごせるように、訪問や泊

りのサービスを組み合わせ、多機能なサービスを行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-49-

ⅰ 評 価

認定者数の増加に伴い、利用者も増加傾向にあります。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、入所申込みの状況、認定者数の増の見込みから一定数

の整備を進めます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 1,563人 1,656人 1,800人 1,860人 1,932人 2,736人 3,024人

予防 延人数 379人 446人 360人 456人 504人 552人 576人

区分第6期 第7期

平成37年度

小規模多機能型居宅介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込)

オ 認知症対応型共同生活介護、介護予防認知症対応型共同生活介護

認知症高齢者が、共同生活をする住宅で、スタッフの介護を受けながら、食事、入

浴などの介護や支援、機能訓練を行います。

ⅰ 評 価

現在、23の認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を開設し、サービス

を提供しています。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、入所申込みの状況、認定者数の増の見込みから一定数

の整備を進めます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 3,608人 3,735人 3,792人 3,792人 3,792人 4,008人 4,008人

予防 延人数 187人 137人 120人 120人 120人 120人 120人

認知症対応型共同生活介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

平成37年度

カ 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

定員が29人以下の小規模な介護老人福祉施設に入所する人に対して、食事、入浴

などの介護や機能訓練を行います。

なお、平成27年4月1日以降に新たに入所される方は、原則、要介護3以上に限

定されます。

ⅰ 評 価

第6期期間内に定員29人の施設を2か所開設し、サービスを提供することとし

ています。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、入所申込みの状況、認定者数の増の見込みから一定数

の整備を進めます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 817人 814人 1,104人 1,800人 1,800人 2,496人 2,496人

平成37年度区分第6期 第7期

地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―50―

③介護保険施設サービスの現状と見込み

ア 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

寝たきりや認知症で日常生活において常時介護が必要で、自宅では介護が困難な人

に対して、食事、入浴、排せつなどの日常生活介護や療養上の世話を行うことを目的

とした施設です。

なお、平成27年4月1日以降に新たに入所される方は、原則、要介護3以上に限

定されます。

ⅰ 評 価

現在、8施設、448床の介護老人福祉施設が整備されており、利用者数は若干

増加しています。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、現状の定員を維持した利用者を見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 4,672人 4,732人 4,704人 4,872人 4,872人 4,872人 6,624人

平成37年度

介護老人福祉施設の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

イ 介護老人保健施設

病状が安定している人に対して、医学的管理のもとで看護、介護、リハビリテーシ

ョンを行い、医療上のケアやリハビリテーション、日常的介護を一体的に提供し、在

宅生活への復帰を図ることを目的とした施設です。

ⅰ 評 価

現在、5施設、480床の介護老人保健施設が整備されており、利用者数は若干

減少しています。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、現状の定員を維持した利用者を見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 5,885人 5,663人 5,724人 5,988人 5,988人 5,988人 7,500人

平成37年度

介護老人保健施設の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

ウ 介護療養型医療施設

急性期の治療は終わったものの、医学的管理のもとでの長期療養が必要な人に対し、

医療、看護、介護、リハビリテーションなどを提供する医療機関で、在宅施設への復

帰を目的とした施設です。

ⅰ 評 価

国の介護療養病床転換の方針により、施設数、定員数が減となっており、現在、

8施設、定員80床となっており、利用者数も減少傾向にあります。

ⅱ 見込量

第7期期間中については、現状の定員を維持した利用者を見込んでいます。なお、

平成29年度末で廃止予定であった当該施設については、新施設(介護医療院)に

転換するための準備期間が「6年間」とされ、廃止予定が延期されました。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-51-

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 402人 353人 408人 456人 456人 456人 -

平成37年度

介護療養型医療施設の利用量の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第6期 第7期

エ 介護医療院

平成30年度から新たに整備されるサービスで、今後、増加が見込まれる慢性期の

医療・介護ニーズへの対応のため、「日常的な医学管理が必要な重介護者の受入れ」

や「看取り・ターミナル」等の機能と、「生活施設」としての機能を兼ね備えた施設

です。

ⅰ 見込量

第7期期間中については、療養病床からの一定数の転換を見込んでいます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護 延人数 - - - - 1,056人 1,056人 1,872人

平成37年度

介護医療院の利用量の見込み

区分第6期 第7期

④介護給付費の現状と見込み

ア 介護給付費の現状

居宅サービス費の年間の総費用は、平成27年度は4,951,261千円、平成

28年度では、4,794,404千円、平成29年度には、4,744,676千

円(見込)と年々減少していますが、これは平成28年度から小規模型のデイサービ

スが地域密着型サービスへ移行したことや、平成29年度から要支援者に対する訪問

介護や通所介護などのサービスが総合事業に移行したことが要因となっています。

地域密着型サービスは、現在、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、認知症対応型

通所介護、地域密着型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介

護及び介護老人福祉施設入所者生活介護の6サービスがあり、年間の総費用は、平成

27年度は1,467,291千円、平成28年度では、1,905,183千円、

平成29年度には、2,163,880千円(見込)と年々増加しています。

施設サービス費の年間の総費用は、平成27年度は2,800,695千円、平成

28年度では、2,748,036千円、平成29年度には、2,808,103千

円(見込)と、平成28年度に52,659千円減少していますが、これは介護老人

保健施設及び介護療養型医療施設の利用者の減少によるものです。

居宅サービス、地域密着型サービス及び施設サービスを合計した総給付費に、審査

支払手数料、高額介護サービス費及び特定入所者介護サービス費を加えた標準給付費

については、平成27年度は97億円を超え、平成28年度には約99億円、平成2

9年度には約102億円(見込)と年々増加し続けています。

イ 介護給付費の見込み

各サービス別の利用見込量を基に介護給付費及び介護給付費に付随する特定入所者

介護サービス費等を見込みました。

これにより標準給付費は、平成30年度には、標準給付費で年間約107億円とな

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―52―

る見込みで、平成30年から平成32年度までの第7期期間の合計額は約341億円

と推計しています。

介護給付費等の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

9,219,247 9,447,623 9,716,659 10,211,606 10,785,402 11,428,826 13,233,900

4,951,261 4,794,404 4,744,676 4,799,749 4,973,824 5,134,201 5,789,896

1,467,291 1,905,183 2,163,880 2,467,780 2,537,460 3,020,507 3,188,158

2,800,695 2,748,036 2,808,103 2,944,077 3,274,118 3,274,118 4,255,846

5,792 12,426 12,267 12,599 12,851 13,108 14,472

161,550 187,673 236,420 243,514 250,820 258,346 299,495

143,319 178,729 212,505 218,881 225,448 232,212 269,198

18,231 8,944 23,915 24,633 25,372 26,134 30,297

323,607 312,544 326,797 326,797 326,797 326,797 326,797

9,710,196 9,960,266 10,292,143 10,794,516 11,375,870 12,027,077 13,874,664

-

平成37年度

29,962,605 34,197,463

③高額介護サービス費

標準給付額(①+②+③+④)

④特定入所者介護サービス費

地域密着型サービス

施設サービス

(単位:千円)

第6期 第7期

①総給付費   

高額医療合算サービス費

区    分

居宅サービス等

高額サービス費

②審査支払手数料

(4) 地域支援事業

地域支援事業は、被保険者が要介護状態又は要支援状態になることを予防し、社会に

参加しつつ、地域において日常生活を営むことができるよう支援することを目的として

実施するものです。地域における包括的な相談及び支援体制、多様な主体の参画による

日常生活の支援体制、在宅医療と介護の連携体制及び認知症高齢者への支援体制の構築

等を一体的に支援します。

①介護予防・日常生活支援総合事業(以下「総合事業」という。)の現状と見込み

地域の実情に応じて実施している介護予防事業では、地域での多様なニーズへの対応

やサービスの充実・強化を目的に、平成29年度から総合事業へ移行しました。

総合事業は、予防給付のうち訪問介護・通所介護サービスについて、市が地域の実情

に応じた取組ができる地域支援事業に移行し、既存の介護事業所によるサービスに加え

て、NPO、民間企業、ボランティアなど地域の多様な主体を活用して高齢者を支援す

る事業となります。総合事業は、介護予防・生活支援サービス事業と一般介護予防事業

からなります。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-53-

④一般介護予防事業評価事業

介護保険制度<~平成28年度> <平成29年度~>

○介護給付(要介護1~5)

○介護予防給付

(要支援1、2)

○介護予防給付(要支援1、2)訪問看護、福祉用具等

訪問介護

○二次予防事業(二次予防対象者)

○一次予防事業

通所介護

・運動機能向上・認知機能低下予防・口

腔機能向上・栄養改善等

・栄養改善 ・口腔機能向上・うつ予防等

○介護給付(要介護1~5) 介

現行同様

(2)一般介護予防事業

(1)介護予防・生活支援サービス事業(要支援1、2・事業対象者)

①訪問型サービス

②通所型サービス

ア.従前の訪問介護相当

イ.訪問型サービスA(緩和した基準によるサービス)

ウ.訪問型サービスB(住民主体によるサービス)

エ.訪問型サービスC(短期集中予防サービス)

ア.従前の通所介護相当

ウ.通所型サービスB(住民主体によるサービス)

イ.通所型サービスA(緩和した基準によるサービス)

オ.訪問型サービスD(移動支援)

エ.通所型サービスC(短期集中予防サービス)

③その他の生活支援サービス

④介護予防ケアマネジメント

事業に移行

事業に移行

・元気いっぱい教室

(運動、栄養、口腔、頭の体操等)

・おじゃまします地域訪問事業

・若返り体操サークル支援

・介護予防講演会 等

【訪問型】

【通所型】

一次・二次の

区分なく再編成

①介護予防把握事業

②介護予防普及啓発事業

③地域介護予防活動支援事業

⑤地域リハビリテーション活動支援事業

現行同様

多様なサービス

多様なサービス

【二次予防事業対象者把握事業】

ア 介護予防・生活支援サービス事業の現状と見込み

平成28年度までの介護予防給付の訪問介護・通所介護については、従前の訪問

介護相当・従前の通所介護相当、訪問型サービスC・通所型サービスC(短期集中

予防サービス)へ移行しています。

基本チェックリストにより虚弱な高齢者を対象とした二次予防事業の訪問型・通

所型については、訪問型サービスC・通所型サービスC(短期集中予防サービス)

に移行しています。

介護予防支援と同様、サービス利用にあたっては、自立支援を目的とした介護予

防ケアマネジメントを実施します。

このほかの多様なサービスである、訪問型・通所型サービスA(緩和したサービ

ス)は、従事する者の要件などを他市の状況などを把握しながら検討を進めます。

訪問型・通所型サービスB(住民主体によるサービス)は、語らん場や一般介護

予防事業を通じて地域住民の意識を高めることで創出を支援します。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―54―

介護予防・生活支援サービス事業の見込み (単位:人)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

介護予防ケアマネジメント - - 10,275 21,030 21,576 22,056

従前の訪問介護相当 - - 2,946 6,024 6,144 6,264

訪問型サービスA(緩和した基準によるサービス) - - - 54 216 324

訪問型サービスC(短期集中予防サービス) - - 75 360 360 360

従前の通所介護相当 - - 6,684 13,692 13,956 14,208

通所型サービスC(短期集中予防サービス) - - 2,190 3,240 3,240 3,240

第7期区分

第6期

二次予防事業から短期集中予防サービスの実績と見込み

平成27年度 平成28年度 平成29年度

921 580

運動器機能向上 1138 973

認知機能低下予防 373 307

栄養改善事業 57 44

口腔機能向上 112 156

栄養改善 4 0

口腔機能向上 0 0

認知機能低下予防

うつ予防

2718 2070

事業名区分

業 113 10

二次予防対象者把握事業

第6期

C

イ 一般介護予防事業の現状と見込み

一般介護予防事業は、高齢者が年齢や心身の状況などによって分け隔てなく、参

加できるものです。一般介護予防活動が、地域に広がるよう取り組みます。

一般介護予防事業と訪問型・通所型サービスCの介護予防メニューを統一し、い

つどこに行っても、同じ介護予防方法に取り組める環境を整えています。訪問型・

通所型サービスCの利用期間を終了した後に、引き続き介護予防に取り組むことが

できるよう一般介護予防事業の受け皿を準備することで、介護予防を推進する地域

づくりを目指します。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-55-

(1)介護予防(活動)把握事業(必要な人や活動等把握)

(2)介護予防普及啓発・リーダー育成事業 場所:公民館等

教室名 担当者 方法

筋トレ教室 リハビリ職

筋力向上

脳トレ教室 コグニサイズ

手ばかり栄養教室

管理栄養士

栄養改善:3行・4行・出来合いレシピ

お口の健康教室 歯科医師か歯科衛生士

口腔機能向上

若返り体操教室 運動講師 のんのこ体操

介護予防一般 医師等 介護予防一般

(3)地域介護予防活動支援 場所:自治公民館等

1

サークル名 担当者 方法

筋トレサークル リハビリ職 筋力向上

脳トレサークル コグニサイズ

手ばかり栄養サークル

管理栄養士 栄養改善:3行・4行・出来合いレシピ

お口の健康サークル

歯科医師か歯科衛生士

口腔機能向上

若返り体操サークル

運動講師 のんのこ体操

介護予防一般 医師等 介護予防一般

方法 内容 回数

地域の団体へ依頼 虚弱な人を把握 随時

訪問・相談事業 介護予防の必要性を判断する 保健師・包括随時

動機づけ教室 自己健康チェックに沿った情報提供 保健師随時

教室実施にあたっては、事業担当者は研修を受講するもの

一般介護予防事業の概要

介護予防の

集いの場へ

(4)一般介護予防事業評価事業 ①体力測定 ②事業評価 直営(5)地域リハビリテーション支援事業 (1)~(3)にリハビリ職を派遣

一次予防事業の実績と一般介護予防の見込み

(単位延べ人数)

平成27年度 平成28年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

運動器機能向上29回

574人

18回

255人運動器機能向上

60回

560人

60回

1200人

60回

1200人

60回

1200人

認知機能低下予防32回

632人

17回

316人認知機能低下予防

60回

745人

60回

1200人

60回

1200人

60回

1200人

栄養改善事業10回

175人

5回

70人栄養改善

60回

500人

60回

1200人

60回

1200人

60回

1200人

口腔機能向上18回

319人

25回

418人口腔機能向上

35回

270人

60回

1200人

60回

1200人

60回

1200人

若返り体操10回

200人

60回

1200人

60回

1200人

60回

1200人

21回

367人

19回

805人介護予防一般

15回

300人

15回

300人

15回

300人

15回

300人

新規教室3ヶ所

21回

4ヵ所

28回新規教室

5ヶ所

35回

5ヶ所

35回

5ヶ所

35回

5ヶ所

35回

支援教室 35回 37回 支援教室 40回 40回 40回 40回

ステップ研修会 10回 10回 ステップ研修会 10回 10回 10回 10回

1回

150人ー

運動器機能向上 10回 20回 20回 20回

認知機能低下予防 10回 20回 20回 20回

栄養改善 10回 20回 20回 20回

口腔機能向上 10回 20回 20回 20回

第7期

事業名

第6期

平成29年度介

おじゃまします地域訪問事業

区分

ボランティア育成

②包括的支援事業(地域包括支援センターの運営)の現状と見込み

地域包括支援センターの適切な活動や運営にかかる業務を行っています。

地域包括ケアシステムの構築に向けた在宅医療・介護連携推進、認知症施策の推進、

生活支援サービスの体制整備にかかる事業との一体的な連携を図りながら、適切な運営

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―56―

の確保に努めます。

なお、地域包括支援センターの業務内容及び実績と見込みは、次のとおりです。

包括的支援事業の推移:5地域包括支援センター(平成29年度以降は見込み) (単位:延べ人数)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

177 152 総合事業移行 - - -

2,393 2,394 2,400 2,450 2,500 2,550

686 664 700 720 730 740

351 312 320 325 330 335

50 64 66 68 70 72

介護予防ケアマネジメント業務 【(二次予防事業)介護予防ケアプラン作成】

権利擁護業務

総合相談支援業務

区  分第7期第6期

地域ケア会議開催

包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

ア 総合相談支援業務

地域の高齢者が、住み慣れた地域で安心してその人らしい生活を継続していくこ

とができるようにするため、どのような支援が必要かを把握し、地域における適切

な保健・福祉・医療サービス、関係機関及び制度の利用につなげる等の支援をしま

す。

イ 地域ケア会議を活用した地域包括ネットワーク構築の強化

地域ケア会議を活用し、社会資源の発掘、地域の関係住民や多職種との連携を図

りながら、地域包括ケアシステムの実現のためのネットワーク強化を図ります。

地域ケア会議については、平成25年度から取組を始め、これまで個別事例の解

決や介護支援専門員への支援、地域のネットワークづくりに努めています。

また、各地域の特性に応じた地域ケア会議を開催し、地域における生活支援サー

ビス提供体制の構築、介護予防への取組などについて協議を行い、地域課題やその

対策を検討しています。

○地域包括支援センターが開催

○個別ケース(困難事例等)の支援内容を通じた

①地域支援のネットワーク構築②高齢者の自立支援に資するケアマネジメント支援

③地域課題の把握 などを行う。*幅広い視点から、直接サービス提供に当たらない

専門職種も参加*行政職員は、会議の内容を把握しておき、

地域課題の集約などに活かす。

サービス担当者会議

(全てのケースについて、多職種協働により適切なケアプランを検討)

医師会等関係団体

医療関係専門職種

協議体

認知症初期集中支援

チーム

認知症地域

支援推進員

地域包括支援センターレベルでの会議(地域ケア個別会議)

地域課題の把握

地域づくり・資源開発

市レベルの会議(地域ケア推進会議)

医師、歯科医師、薬剤師、看護師、

歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ケアマネ

ジャー、介護サービス事業者 など

地域の支援者

個別のケアマネージメント

《主な構成職員》

その他必要に応じて参加

自治会、民生委員、ボラ ンティア、NPOなど

政策形成介護保険事業計画等への位置づけなど

事例提供

在宅医療連携の拠点

生活支援体制整備

生活支援コーディネーター

認知症施策

医療・介護の専門職種等

ウ 権利擁護業務

地域の住民や民生委員、介護支援専門員などの支援だけでは十分に問題解決がで

きない、適切なサービス等につながる方法が見つからない等の困難な状況にある高

齢者が、地域において安心して尊厳のある生活を行うことができるよう、専門的・

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-57-

継続的な視点からの支援を行います。

(ア)成年後見制度の普及啓発・活用促進に関すること。

(イ)老人福祉施設等への措置の支援に関すること。

(ウ)高齢者虐待への対応に関すること。

(エ)困難事例への対応に関すること。

(オ)消費者被害防止に関すること。

エ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

地域の高齢者が住み慣れた地域で暮らすことができるよう、主治医と介護支援専

門員との連携をはじめ、多職種との協働や地域の関係機関との連携を図るとともに、

介護予防ケアマネジメント、指定介護予防支援及び介護給付におけるケアマネジメ

ントの相互の連携を図ることにより、個々の高齢者の状況や変化に応じた包括的・

継続的なケアマネジメントを実現するため、地域における連携・協働の体制づくり

や個々の介護支援専門員に対する支援等を行います。

オ 介護予防ケアマネジメント

総合事業対象者がサービス終了後に地域で活動できるよう、自立・機能改善のた

めのケアマネジメントの充実を図ります。

③包括的支援事業(社会保障充実分)の現状と見込み

団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、包括的支援事業については、「在

宅医療・介護連携推進」「生活支援サービスの体制整備」「認知症施策の推進」を重点的

に取り組むことが必要な事項として位置付けています。

ア 在宅医療介護連携推進事業

本市では平成26年度から医療・介護の関係者による在宅医療・介護連携体制検討

会、平成27年度からは地域包括ケア推進体制に在宅医療介護連携推進会議を開催し

医療・介護の連携を推進しています。今後、県や関係機関と調整しながら、必要な連

携を図ります。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

会議開催 3回 3回 5回 3回 3回 3回

ワーキング開催 ― 7回 ―

在宅医療介護連携推進講演会 1回 1回 1回 1回 1回 1回

その他 ― ― 臼杵市・北九州市視察      

第7期区分

第6期

会議等開催数の推移(平成29年度以降は見込み)

イ 生活支援サービス体制整備

(ア)生活支援サービス体制整備

高齢者を支える地域の支え合い体制づくりを推進していくため、元気な高齢者

をはじめ住民が担い手として参加する住民主体の活動や、NPO、民間企業など

多様な主体による多様なサービスが提供できるよう、語らん場を引き続き開催し、

地域福祉推進圏域ごとの第2層協議体の設置を進めます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―58―

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

会議開催 2回 3回 2回 3回 3回 3回

介護予防と生活支援の語らん場 ― 9回 30回 57回 57回 57回

介護予防と生活支援の地域づくりフォーラム ― 1回320人 1回 1回 1回 1回

会議等開催数の推移(平成29年度以降は見込み)

第7期区分

第6期

(イ)生活支援コーディネーターの配置

平成29年度に市レベルである第1層に生活支援コーディネーターを配置し

ました。平成30年度以降第2層を担当する生活支援コーディネーターを配置し、

地域に必要な社会資源の把握に努めるとともに、事業の円滑な推進に努めます。

市が各地域(第2層)において協議体を立ち上げる。第1層及び第2層に関わるコーディネーターを配置する

諫早市 協議体

(介護予防と生活支援の語らん場を開催し検討する)

生活支援コーディネーター

第1層:市町村区域

市介護予防・日常生活支援推進会議を位置づけ第2層:地域保健福祉圏域(小・中学校区域等)

第1層の機能の下で具体的な活動を展開

多様な主体による多様な取組のコーディネート機能を担い、一体的な活動を推進

○諫早市介護予防・日常生活支援推進会議を設置

所掌事務(1) 介護予防・日常生活支援総合事業に関すること(2) 生活支援体制の整備に関すること(3) その他総合事業の円滑な運営に資すること

○コーディネーターを配置(H29~)

○協議体を順次設置

平成29年度第1層コーディネーター配置平成30年度第2層コーディネーター配置

○第2層協議体設置平成28年度 モデル3箇所平成29年度 新 規7箇所平成30年度 全地域所掌事務情報共有、連携・協働による取組の推進・ニーズや地域資源の情報共有,連携強化・既存のサービス、集いの場等の活用・開発が必要なサービスの議論

○コーディネーターと協議体の連携による生活支援の担い手の養成やサービスの開発

厚生労働省ガイドライン一部改変

コーディネーターと協議体の役割と設置・運営に係るフロー

ウ 認知症総合支援事業

認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り地域の良い環境の中で暮らし

続けられるよう、「認知症初期集中支援推進事業」及び「認知症地域支援・ケア向上

事業」に取り組みます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

会議 2回 3回 3回 3回 3回 3回

多職種協働研修 1回139人 1回202人 1回183人 1回 1回 1回

初期集中支援チーム受付件数 ― 74件 80件 80件 80件 80件

その他 大牟田市視察

第7期区分

第6期

認知症総合支援事業実績の推移(平成29年度以降は見込み)

④任意事業の現状と見込み

任意事業では、地域の高齢者が住み慣れた地域で安心してその人らしい生活を継続し

ていくことができるよう、介護保険事業の安定化を図るとともに、被保険者及び要介護

者を介護している家族等に対し、地域の実情に応じた必要な支援を行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-59-

ア 認知症理解促進事業

市民が認知症についての正しい知識や理解を深め、認知症の人や介護する家族を

支援すること目的に「認知症サポーター」を養成しており、今後も引き続き実施し

ます。

元気な頃から認知症に備え記入する「いさはやオレンジ手帳」と、認知症になっ

たときに医療や介護が連携するために使用する「オレンジ連携シート」を作成しそ

の普及を行っており、今後も引き続き実施します。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

講演会 大雪のため中止 1回450人 1回 1回 1回 1回

いさはやオレンジ手帳配布数 3721冊 3,059冊 3,500冊 3,600冊 3,800冊 4,000冊

オレンジ連携シート配布数 786セット 313セット 300セット 350セット 400セット 450セット

認知症ケアパスの作成と普及 6回 8回 21回 随時 随時 随時

第7期区分

第6期

イ 認知症高齢者見守り事業

認知症高齢者の徘徊行動による事故を未然に防止し、家族が安心して介護できる

環境を整備するため、徘徊を早期に発見できるGPS(衛星利用測位システム)携

帯通信装置の貸出し等を行います。今後、高齢者等見守りネットワーク推進事業と

連携を図りながら、認知症の人や介護家族の支援に努めます。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

5人 7人 6人 10人 10人 10人

年間利用者数 ― 1人 8人 10人 20人 30人

第6期 第7期

オレンジ見守りペンダント利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

区分

ウ 介護用品の支給事業

在宅の要介護状態にある高齢者等を介護する家族に対し、介護用品の購入に要す

る費用の全部又は一部を助成し、経済的負担を軽減します。

介護用品の支給事業利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末利用者数 50人 54人 55人 55人 55人 55人

第6期 第7期区分

エ 栄養改善配食サービス事業

栄養改善が必要な高齢者に対し、配食サービスを実施するとともに、地域におけ

る見守り活動の一つとして、定期的な安否の把握に努めます。

栄養改善配食サービス事業利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年度末利用者数 97人 93人 100人 120人 120人 120人

区 分第6期 第7期

オ 住宅改修支援事業

居宅サービス計画の作成にあたる介護支援専門員がいない要介護等認定者が住

宅改修を行おうとする場合において、その理由書を介護支援専門員等が作成したと

きに、その費用の助成を行います。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―60―

住宅改修居宅サービス計画作成件数の推移(平成29年度以降は見込み)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年間作成件数 134人 109人 146人 184人 203人 214人

第6期区分

第7期

カ 介護サービス適正化事業

申し出があった介護保険施設や地域密着型サービス事業所等に対して、市に登

録した介護相談員(さわやか介護相談員)を派遣し、利用者の介護サービスへの

疑問や不安の解消を図るとともに、派遣を受けた事業所における介護サービスの

質的な向上を図ります。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

面談人数 1,781人 1,930人 2,000人 2,200人 2,400人 2,600人

年間派遣施設数 24施設 22施設 23施設 24施設 26施設 28施設

さわやか介護相談員の面談人数及び派遣施設数の推移(平成29年度以降は見込み)

区分第7期第6期

キ 介護給付適正化事業

「医療情報との突合、縦覧点検」等を実施することにより介護報酬の点検を行い

ます。また、「ケアプランの点検」を実施し、適切なケアプラン作成のための支援

を行い、介護サービスの質の向上に取り組みます。(別掲 p64~65)

ク 成年後見利用支援事業

認知症などにより物事を判断する能力が不十分な方やその家族・関係者からの

相談を受け、成年後見制度を利用する際の支援を行います。

認知症高齢者や一人暮らし高齢者の増加が見込まれることから、市民後見人等

による権利擁護の取組を研究します。

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

年間利用者 1人 1人 3人 5人 5人 5人

第7期第6期

成年後見利用支援事業利用者数の推移(平成29年度以降は見込み)

区分

⑤地域支援事業費の現状と見込み

ア 地域支援事業費の現状

地域支援事業費は、平成27年度は207,005千円、平成28年度では234,

280千円と年々増加していましたが、介護予防事業の総合事業への移行に伴い、平

成29年度には507,396千円(見込)と大幅に増加しています。内訳では、介

護予防事業費(総合事業)が平成27年度は47,040千円、平成28年度は50,

303千円と地域支援事業費の約2割程度でしたが、平成29年度には312,89

6千円(見込)と大幅に増加し、約6割を占めます。包括的支援事業費は、平成27

年度で141,813千円、平成28年度には165,785千円、平成29年度に

は170,419千円(見込)と年々増加している状況です。

イ 地域支援事業費の見込み

地域支援事業費は、平成30年度から平成32年度までの総額で、約28億円と推

計しています。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-61-

地域支援事業費の推移(平成 29年度以降は見込み) (単位:千円)

平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度

47,040 50,303 312,896 584,041 595,547 606,386 662,643

介護予防・日常生活支援総合事業費 ー ー 312,896 584,041 595,547 606,386 662,643

二次予防事業費 38,905 41,891 ー ー ー ー ー

一次予防事業費 8,135 8,087 ー ー ー ー ー

総合事業清算金 ー 325 ー ー ー ー ー

159,965 183,977 194,500 297,636 354,982 359,636 371,701

包括的支援事業費 141,813 165,785 170,419 271,491 328,230 332,373 343,114

任意事業費 18,152 18,192 24,081 26,145 26,752 27,263 28,587

207,005 234,280 507,396 881,677 950,529 966,022 1,034,344

②包括的支援事業・任意事業費

地域支援事業費(①+②)948,681 2,798,228

区分第6期 第7期

平成37年度

① 介護予防事業費(総合事業費)

(5)認知症施策

これまでの認知症施策は、ともすれば認知症の人を支える側の視点に偏りがちであ

ったという観点から、認知症の人やその家族の視点を重視することを認知症施策のす

べてに共通する理念として取組を進めます。

本市では、認知症の人の意思が尊重され、人生の最期まで住み慣れた地域で自分ら

しく暮らし続けることができることを目指し、認知症になっても困らないよう、なじ

みの暮らしやこだわりを記入する「いさはやオレンジ手帳」や、認知症の人がよりよ

い医療や介護をうけるための「オレンジ連携シート」を、医療・介護・地域の関係者

とともに作成しました。今後も引き続き、これらの普及を図るとともに、以下の課題

について重点的に取り組みます。

① 認知症を正しく理解できる環境づくり

ア 本人や家族、身近な地域住民への普及啓発

認知症の症状や早期対応の重要性を正しく理解し認知症の人を支えるために、講

師役である認知症キャラバン・メイトと協力し、認知症サポーターの養成やオレン

ジ手帳書き方講習会などを通じ普及啓発に努めます。

イ 医療・介護関係者への普及啓発

早い段階で認知症に気づき、受診を勧めるための情報提供を行えるような普及啓

発に取り組みます。

ウ 相談しやすい環境づくり

本人や介護家族が、身近に相談できる地域の人を増やし、相談機関までつなげら

れるような環境づくりに取り組みます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―62―

6

本人・家族

認知症サポーター養成講座 認知症講演会 認知症出前講座認知症徘徊高齢者捜索模擬訓練 オレンジ手帳・オレンジ連携シート普及いさはやオレンジ手帳書き方講習会 認知症カフェ など

介護関係者 地域住民商店医療関係者

・包括 ・事務局 市高齢介護課

小・中学生、高校生等

企業

近隣住民

認知症キャラバン・メイト

「認知症サポーター養成講座」を開催し講師役を務める人。所定のキャラバン・メイト研修を受講し全国キャラバン・メイト連絡協議会へ登録した人です。

市認知症対策推進会議

介護支援専門員

ソーシャルワーカー

歯科医師

作業療法士

医師 薬剤師

連合婦人会

老人クラブ

訪問看護師

グループホーム

○所掌事務認知症の理解促進に関すること

認知症の人と家族の会

民生委員

通所職員

市高齢介護課・地域包括支援センター

職 域 学 校

② 早期発見・早期診断・早期対応ができる体制づくり

ア 医療機関の周知

地域の認知症医療拠点である認知症疾患医療センター、諫早医師会の認知症専門

医、物忘れ相談医がいる医療機関の周知に努めます。

イ 認知症初期集中支援チーム等による早期発見・対応

「認知症初期集中支援チーム」と「認知症(専門)相談」を連動させ、関係機関

(者)と連携し受診行動や介護サービス利用に結びつかない人などへの支援の仕組

みをつくります。

7

2

介護サービス事 業 所

ケアマネ包括

総合相談介護施設

かかりつけ医

認知症疾患医療センター

○確定診断

○専門医療相談対応

○連携推進

医療機関

地域包括支援センター

本人・家族

市高齢介護課

「認知症初期集中支援チーム」

認知症初期集中支援チーム員会議

指導・助言 報告 指導・助言 報告

評価

報告

専門相談・相談業務、医療・介護・地域住民との連携

連携

情報提供連絡

認知症初期集中支援検討委員会

(認知症対策推進会議)複数の専門職が訪問し、アセ ス

メント、家族支援などの初期の支援を包括的、集 中的に行い、自立生活のサポー トを行う

③オレンジ連携シートを活用した医療と介護の連携体制づくり

ア 多職種協働研修の実施

医療関係者や介護関係者がそれぞれの役割を相互に理解するなど、多職種による

協働研修を通した医療と介護の連携強化に努めます。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-63-

3

地域密着型サービス事業者

介護保険施設

認知症専門嘱託医の配置関係者への専門相談対応

認知症専門医

かかりつけ医・物忘れ相

談医

オレンジ連携シートや認知症ケアパスの普及 多職種協働研修 等の実施

認知症疾患医療

センター

在宅介護サービス事業者

認知症地域支援推進員の配置医療機関・介護サービスや地域の支援機関をつなぐコーディネーター

認知症対策推進会議

所掌事務 認知症における医療と介護の連携

本人・家族地域包括支援センター

地域ケア個別・圏域会議

地域住民

歯科医院 薬局

居宅介護支援事業者

イ 認知症ケアパスの普及啓発

認知症が疑われる症状の発生、生活機能障害の進行、最終的にターミナル期へ至

るという過程の中で、その人の進行状況に合わせて、いつ、どこで、どのような医

療や介護サービスを受ければよいかを可視化し理解するための「認知症ケアパス」

の普及啓発に努めます。

ウ 多様な課題を抱える事例への対応

多様な課題(独居・社会的孤立・支援拒否・家族問題など)を抱えていても、地

域において継続した支援ができるような多職種の連携体制づくりに取り組みます。

エ 医療関係者等との連携

認知症であっても、介護サービスとも連携しながら身体合併症による治療や歯科

治療、服薬支援などを安心して受けることができる体制を整えます。

オ 介護関係者等との連携

地域密着型サービス事業所などが、認知症の人の暮らしを支えるための相談支援

等を行う体制について研究します。また、行動・心理症状などの困難事例への対応方法

についても、オレンジ連携シートを活用して介護関係者の対応力の向上推進に努めま

す。

④地域での日常生活・家族支援の強化

ア 徘徊・見守りネットワークづくり

認知症サポーター、認知症キャラバン・メイトの養成により、地域での見守り体

制を強化し、今後増加することが見込まれる認知症の人の徘徊事案に迅速に対応で

きるよう、幅広く市民が参加する徘徊・見守りネットワークづくりに取り組みます。

イ 認知症カフェの取組

認知症の人を介護する家族が孤立せず、安心して暮らせるよう、認知症の人や介

護家族、医療関係者やボランティア、介護関係者などが交流する認知症カフェの情

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―64―

報を集約し認知症の人やその家族に提供します。認知症カフェの運営に関する課題

や解決方法について検討します。

ウ 若年性認知症の方への取組

若年性認知症の人や家族等の相談の際には、家族の状況や就労状況などを把握し、

必要な時には職場の産業医・産業保健師、職場の関係者と連携を図りながら、個々人に

合わせた対応に努めます。

若年性認知症の人や家族の方が気軽に集うことができる、若年性認知症カフェの

開催について検討します。

エ 権利擁護

権利擁護関係の相談対応を引き続き行うとともに、成年後見制度を利用する方へ

の支援を行います。

オ 介護家族の負担軽減

「認知症の人と家族の会」の活動と連携し、介護家族の負担軽減につながる取り

組みを促進します。認知症地域支援推進員による相談や、専門医による認知症専門

相談を実施します。また、徘徊を早期に発見できる GPS 携帯通信装置の貸与やオ

レンジ見守りペンダント等の配付を行い、徘徊行動による事故を未然に防止すると

ともに徘徊時の対応方法などに関する普及啓発に努めます。

7

認知症専門医療機関

○相談対応

本人・家族

介護保険施設

市高齢介護課

認知症専門嘱託医の配置認知症地域支援推進員の配置

○専門相談・相談〇認知症カフェ情報提供〇医療・介護サービスや地域の支援機

関をつなぐコーディネート機能○成年後見利用推進事業○徘徊高齢者見守り事業など

医療機関

○対応

連携

地域密着型サービス

相談 相談

包括支援センター

総合相談

認知症疾患医療センタ ー

○専門医療相談

○電話相談

居宅介護支援事業者

認知症対策推進会議

所掌事務 その他、認知症対策の推進に関すること

連携

認知症の人と家族の会

○つどい ○相談

地域住民

○相談 ○窓口を紹介

相談

相談

在宅介護サービス事業者

認知症の人や家族の視点の重視

(6) 介護給付適正化事業

介護給付を必要とする受給者の適切な認定と、受給者が真に必要とする過不足のな

いサービスの適切な提供を促すため、引き続き介護給付適正化事業を推進し、適切な

サービスの確保とその結果として費用の効率化を通じて介護保険制度への信頼を高め、

持続可能な介護保険制度の運営に努めます。

①本市における適正化事業の取り組み

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

-65-

本市においては、第3期の最終年度(平成20年度)から介護給付適正化事業に取

り組んでいます。第7期においても、「要介護認定の適正化」、「ケアプランの点検」、

「住宅改修等の点検」、「医療情報との突合、縦覧点検」、「介護給付費通知」の主要5

事業を重点として、さらなる適正化に取り組みます。

ア 要介護認定の適正化

ⅰ 認定調査の適正化

認定調査については、遅延対策に取り組むと同時に、調査の公平性を保ち適正

化に努めるために、認定調査員体制や研修体制を見直しながら取り組みます。

ⅱ 認定審査会の合議体間の格差是正(平準化)への取組

認定審査会では、全体会、調整委員会等を通して、認定審査における各合議体

間の判断基準の統一を図ります。また、認定審査結果については、全国や県内の

状況との比較・検証をすることにより、全体として平準化するよう配慮しながら

適正な審査判定に取り組みます。

イ ケアプランの点検

事業者に対し居宅介護サービス計画等の提出を求め、計画内容等の点検を行いま

す。また、事業所との面談を実施し意見交換などを行います。

ウ 住宅改修等の点検

ⅰ 住宅改修

平成29年度からの受領委任払制度導入に合わせ、サービスの質の確保を担保

する観点から、住宅改修事業者の登録制度を設けました。今後も引き続き、事業

者への問い合わせや利用者宅への訪問等により必要性の確認を含めた適切な工

事価格、技術・施工水準の確保に努めます。

ⅱ 福祉用具購入・貸与

引き続き、業者への問い合わせや利用者宅への訪問等により必要性の確認を含

めた適切な価格水準の確保に努めます。

エ 縦覧点検・医療情報との突合

国民健康保険団体連合会の介護給付適正化システムを活用し、縦覧点検や医療情

報との突合等を行います。

オ 介護給付費の通知

介護保険サービスの利用者に対し、利用したサービス内容の確認や事業者による

過誤請求の抑制を図る目的で、サービス費や回数等を記載した通知書の送付を実施

します。

②県介護給付適正化計画との連携

長崎県では、平成20年度からの「長崎県介護給付適正化計画」、平成23年度から

の「第2期長崎県介護給付適正化計画」、平成27年度からの「第3期長崎県介護給付

適正化計画」に続き、平成30年度から平成32年度までの「第4期長崎県介護給付

適正化計画」を策定し、県内各保険者に対して目標達成に向けた協力要請が行われる

予定になっています。

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第3章 地域包括ケアシステム構築に向けた計画

―66―

第1期(H12~H14)

第2期(H15~H17)

第3期(H18~H20)

第4期(H21~H23)

第5期(H24~H26)

第6期(H27~H29)

第7期(H30~H32)

第9期(H37)

見込み

全国平均 2,911円 3,293円 4,090円 4,160円 4,972円 5,514円

県内平均 3,041円 3,573円 4,765円 4,721円 5,421円 5,770円

諫早市 3,104円 3,241円 4,240円 4,300円 4,940円 5,170円 円程度 円程度

(7) 人材の確保等

高齢化の進展による介護サービス基盤の整備等に伴い、今後一層の介護人材の確保

が求められています。

介護人材を確保するためには、介護の仕事の魅力の向上、多様な人材の確保・育成、

生産性の向上を通じた労働負担の軽減など総合的な取組を推進することが必要です。

介護保険制度の意義や重要性についての啓発に努めるほか、地域への生活支援コー

ディネーターの配置により、地域の人材の発掘や担い手の養成をはかります。また、

県や市町及び介護人材の育成に取り組む介護事業者や関係機関等から構成される介

護人材育成確保対策地域連絡協議会における情報や課題の共有、研修・相談体制の整

備、環境改善等の取組を通じ、介護人材の確保を進めます。

(8) 2025年(平成37年)を見据えた保険料の推計

※H17 年度までは、市町村合併前の旧諫早市の保険料額

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資料編

-67-

資料編

1 根拠法令(抜粋)

(1) 老人福祉法

(昭和38年法律第133号)

(市町村老人福祉計画)

第二十条の八 市町村は、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業(以下「老人

福祉事業」という。)の供給体制の確保に関する計画(以下「市町村老人福祉計画」とい

う。)を定めるものとする。

2 市町村老人福祉計画においては、当該市町村の区域において確保すべき老人福祉事業

の量の目標を定めるものとする。

3 市町村老人福祉計画においては、前項の目標のほか、同項の老人福祉事業の量の確保

のための方策について定めるよう努めるものとする。

4 市町村は、第二項の目標(老人居宅生活支援事業、老人デイサービスセンター、老人

短期入所施設及び特別養護老人ホームに係るものに限る。)を定めるに当たつては、介護

保険法第百十七条第二項第一号に規定する介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見

込み(同法に規定する訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、定期巡回・随時対応型

訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、

地域密着型通所介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者

生活介護、複合型サービス及び介護福祉施設サービス並びに介護予防短期入所生活介護、

介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護及び介護予防認知症

対応型共同生活介護に係るものに限る。)並びに第一号訪問事業及び第一号通所事業の量

の見込みを勘案しなければならない。

5 厚生労働大臣は、市町村が第二項の目標(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福

祉センター及び老人介護支援センターに係るものに限る。)を定めるに当たつて参酌すべ

き標準を定めるものとする。

6 市町村は、当該市町村の区域における身体上又は精神上の障害があるために日常生活

を営むのに支障がある老人の人数、その障害の状況、その養護の実態その他の事情を勘

案して、市町村老人福祉計画を作成するよう努めるものとする。

7 市町村老人福祉計画は、介護保険法第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業

計画と一体のものとして作成されなければならない。

8 市町村老人福祉計画は、社会福祉法第百七条に規定する市町村地域福祉計画その他の

法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれた

ものでなければならない。

9 市町村は、市町村老人福祉計画(第二項に規定する事項に係る部分に限る。)を定め、

又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。

10 市町村は、市町村老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを都道

府県知事に提出しなければならない。

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資料編

―68―

(2) 介護保険法

(平成9年法律第123号)

(市町村介護保険事業計画)

第百十七条 市町村は、基本指針に即して、三年を一期とする当該市町村が行う介護保険事

業に係る保険給付の円滑な実施に関する計画(以下「市町村介護保険事業計画」という。)

を定めるものとする。

2 市町村介護保険事業計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 当該市町村が、その住民が日常生活を営んでいる地域として、地理的条件、人口、交

通事情その他の社会的条件、介護給付等対象サービスを提供するための施設の整備の状

況その他の条件を総合的に勘案して定める区域ごとの当該区域における各年度の認知

症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護及び地域密着型介護老人福

祉施設入所者生活介護に係る必要利用定員総数その他の介護給付等対象サービスの種

類ごとの量の見込み

二 各年度における地域支援事業の量の見込み

3 市町村介護保険事業計画においては、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項

について定めるよう努めるものとする。

一 前項第一号の必要利用定員総数その他の介護給付等対象サービスの種類ごとの見込

量の確保のための方策

二 各年度における地域支援事業に要する費用の額及び地域支援事業の見込量の確保の

ための方策

三 介護給付等対象サービスの種類ごとの量、保険給付に要する費用の額、地域支援事

業の量、地域支援事業に要する費用の額及び保険料の水準に関する中長期的な推計

四 指定居宅サービスの事業、指定地域密着型サービスの事業又は指定居宅介護支援の

事業を行う者相互間の連携の確保に関する事業その他の介護給付等対象サービス(介

護給付に係るものに限る。)の円滑な提供を図るための事業に関する事項

五 指定介護予防サービスの事業、指定地域密着型介護予防サービスの事業又は指定介

護予防支援の事業を行う者相互間の連携の確保に関する事業その他の介護給付等対象

サービス(予防給付に係るものに限る。)の円滑な提供及び地域支援事業の円滑な実施

を図るための事業に関する事項

六 認知症である被保険者の地域における自立した日常生活の支援に関する事項、居宅

要介護被保険者及び居宅要支援被保険者に係る医療その他の医療との連携に関する事

項、高齢者の居住に係る施策との連携に関する事項その他の被保険者の地域における

自立した日常生活の支援のため必要な事項

4 市町村介護保険事業計画は、当該市町村の区域における要介護者等の人数、要介護者等

の介護給付等対象サービスの利用に関する意向その他の事情を勘案して作成されなけれ

ばならない。

5 市町村は、第二項第一号の規定により当該市町村が定める区域ごとにおける被保険者の

心身の状況、その置かれている環境その他の事情を正確に把握した上で、これらの事情を

勘案して、市町村介護保険事業計画を作成するよう努めるものとする。

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資料編

-69-

6 市町村介護保険事業計画は、老人福祉法第二十条の八第一項に規定する市町村老人福

祉計画と一体のものとして作成されなければならない。

7 市町村介護保険事業計画は、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関す

る法律第五条第一項に規定する市町村計画との整合性の確保が図られたものでなければ

ならない。

8 市町村介護保険事業計画は、社会福祉法第百七条に規定する市町村地域福祉計画、高

齢者の居住の安定確保に関する法律(平成十三年法律第二十六号)第四条の二第一項に

規定する市町村高齢者居住安定確保計画その他の法律の規定による計画であって要介護

者等の保健、医療、福祉又は居住に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでな

ければならない。

9 市町村は、市町村介護保険事業計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじ

め、被保険者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

10 市町村は、市町村介護保険事業計画(第二項各号に掲げる事項に係る部分に限る。)

を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければな

らない。

11 市町村は、市町村介護保険事業計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを

都道府県知事に提出しなければならない。

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資料編

―70―

2 諫早市健康福祉審議会・高齢福祉部会委員名簿

氏 名 所 属 ・ 役 職 等 備 考

小 川 政 吉 諫早市民生委員児童委員協議会連合会 副会長

小 野 由利子 諫早市老人クラブ連合会 健康部会副会長

亀 井 道 信 県央老人福祉施設協議会 副会長 部会長職務

代理者

満 岡 渉 諫早医師会 副会長 部会長

池 永 悟 諫早市介護支援専門員連絡協議会 会長

犬 尾 元 諫早医師会 理事

小 川 睦 (福)諫早市社会福祉協議会 地域支援課長

古 場 光 子 (公社)長崎県看護協会県央支部 諫早地区長

田 中 広 海 諫早市歯科医師会 介護福祉担当理事

多 良 憲二郎 介護相談員(さわやか介護相談員)

徳 永 久 美 諫早商工会議所女性会 会長

中 尾 理恵子 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 准教授

西 村 伸 二 諫早市グループホーム連絡協議会

樋 口 由起子 長崎ウエスレヤン大学現代社会学部社会福祉学科

准教授

馬 場 美恵子 諫早市通所サービス事業所連絡協議会

渡 部 三津子 認知症の人と家族の会長崎県支部諫早つつじ会 代表

(委員及び臨時委員の区分ごとに五十音順)

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資料編

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3 諫早市健康福祉審議会条例

(平成17年条例第146号)

(設置)

第1条 市民の健康増進、社会福祉の向上及び医療体制の充実を図るため、市長の附属機関

として、諫早市健康福祉審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

(所掌事務)

第2条 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査審議する。

(1) 諫早市における健康、福祉、医療の各分野に関する基本計画及び実施計画

(2) 前号に掲げるもののほか、同号に規定する各分野に関する重要事項

(組織)

第3条 審議会は、委員20人以内で組織する。

2 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。

(1) 学識経験を有する者

(2) 社会福祉事業に従事する者

(3) 医療事業に従事する者

(4) 社会福祉団体その他の公共的団体に属する者

(任期)

第4条 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間と

する。

2 委員は、再任されることができる。

(会長)

第5条 審議会に会長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 会長は、審議会を代表し、会務を総理する。

3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、あらかじめその指名する委員がそ

の職務を代理する。

(臨時委員)

第6条 審議会は、必要に応じ、臨時委員を置くことができる。

2 前項の臨時委員は、当該審議事項に関係のある者のうちから市長が委嘱する。

3 臨時委員は、当該審議事項の審議が終了したときは、解嘱されるものとする。

(会議)

第7条 審議会は、会長が招集する。

2 審議会の会議は、委員の過半数が出席しなければ、開くことができない。

3 審議会の議事は、出席委員の過半数によって決し、可否同数のときは、会長の決する

ところによる。

(部会)

第8条 審議会は、その定めるところにより、部会を置くことができる。

2 部会に属すべき委員は、会長が指名する。

3 部会に部会長を置き、その部会に属する委員の互選によりこれを定める。

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資料編

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4 部会長は、部会の事務を掌理する。

5 部会長に事故があるとき、又は部会長が欠けたときは、あらかじめその指名する委員

がその職務を代理する。

(資料提出等の要求)

第9条 審議会は、必要があるときは、関係者に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その

他必要な協力を求めることができる。

(庶務)

第10条 審議会の庶務は、健康福祉部において処理する。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、会長

が審議会に諮って定める。

附 則

この条例は、平成17年3月1日から施行する。

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資料編

-73-

4 各種調査結果(概要)

(1) 高齢者実態調査

諫早市介護予防・日常生活圏域ニーズ調査

及び在宅介護実態調査報告書(概要版)

第1章 調査の概要

1.調査の概要について

(1)調査の目的

1)介護予防・日常生活圏域ニーズ調査

諫早市に在住する高齢者の日常生活の状況や健康状態等を把握し、今後の高齢者保健

福祉施策に活かすために調査を行いました。

2)在宅介護実態調査

高齢者の方々の介護保険サービスに対する考え等を把握し、介護保険サービスの更な

る充実を図るための基礎資料とするために調査を行いました。

(2)調査の設計

1)介護予防・日常生活圏域ニーズ調査

● 調査地域 諫早市

● 調査対象 平成 29 年 2 月 1 日現在、65 歳以上の方のうち、要介護認定を受けて

いない方。

※要支援認定を受けている方は対象。

● 調査方法 郵送による配付・回収

● 調査期間 平成 29 年 2 月 20 日~平成 29 年 3 月 21 日

● 抽出方法 無作為抽出

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資料編

―74―

2)在宅介護実態調査

● 調査地域 諫早市

● 調査対象 在宅で生活をしている要支援・要介護認定を受けている方のうち、

更新申請・区分変更申請に伴う認定調査を受けた方

● 調査方法 郵送による配付・回収

● 調査期間 平成 29 年 2 月 20 日~平成 29 年 3 月 21 日

● 抽出方法 無作為抽出

(3)回収の結果

1)介護予防・日常生活圏域ニーズ調査

調査対象者数 有効回収数 有効回収率

2,000 人 1,535 人 76.8%

2)在宅介護実態調査

調査対象者数 有効回収数 有効回収率

1,000 人 694 人 69.4%

(4)グラフの見方

● 回答は、各質問の回答者数(計)を基数とした百分率(%)で示しています。小

数点第2位を四捨五入しているため、比率の合計が 100.0%にならない場合があ

ります。

● 複数回答を求めた質問では、回答比率の合計が 100.0%を超えます。

● 回答があっても、小数点第2位を四捨五入して 0.1%に満たない場合は、表・グラ

フには「0.0」と表記しています。

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資料編

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2.回答者の属性について

(1)年齢

65~69歳

33.2%

70~74歳

24.0%

75~79歳

20.1%

80~84歳

13.0%

85歳以上

9.5%

無回答

0.2%

計:1,535人

(2)性別

男性

43.8%

女性

56.0%

無回答

0.2%

計:1,535人

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資料編

―76―

(3)家族構成

1人暮らし

15.6%

夫婦2人暮らし(配

偶者65歳以上)

42.0%

夫婦2人暮らし(配

偶者64歳以下)

4.8%

息子・娘との2世帯

18.6%

その他

16.6%

無回答

2.4%

計:1,535人

(4)住まいの状況

持家(一戸建て)

84.3%

持家(集合住宅)

2.5%

公営賃貸住宅

3.6%

民間賃貸住宅(一

戸建て)

0.9%

民間賃貸住宅(集

合住宅)

3.2%

借家

2.0%その他

2.0%

無回答

1.4%

計:1,535人

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資料編

-77-

第2章 リスクの発生状況

1.からだを動かす

(1)運動器の機能低下

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

① 階段を手すりや壁をつたわらず

に昇っていますか

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

② 椅子に座った状態から何もつか

まらずに立ち上がっていますか

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

③ 15分位続けて歩いていますか 1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

④ 過去1年間に転んだ経験があり

ますか

1.何度もある

2.1 度ある

3.ない

⑤ 転倒に対する不安は大きいです

1.とても不安である

2.やや不安である

3.あまり不安でない

4.不安でない

上記の設問のうち、3問以上該当する選択肢(上の表の網掛け箇所)が回答された場

合、運動器機能の低下している高齢者と判定されます。

運動器の機能が低下している高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対

象地域・実施内容の検討の際に活用することが可能になることから、次頁でリスク者の

地域分布を分析します。

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資料編

―78―

2)リスク者の地域分布

本市において、運動器の機能が低下している高齢者(リスク者)の割合は 18.0%とな

っています。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「真城」で 12.4%とな

っています。一方、リスク者の割合が最も高い地域は「有喜」で 27.6%と、「真城」地

域と比べて2倍以上の差があることが分かります。

図表 1 リスク者の地域分布

18.0

12.4

13.1

13.2

13.3

14.2

15.8

17.0

19.6

19.8

20.0

22.3

22.6

24.6

25.0

27.6

79.2

87.6

83.6

83.0

85.0

84.0

82.7

79.5

78.3

77.8

75.4

75.2

73.6

72.5

70.0

69.0

2.8

0.0

3.3

3.8

1.7

1.9

1.5

3.4

2.2

2.4

4.6

2.5

3.8

2.9

5.0

3.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

真城(計:89人)

長田(計:61人)

多良見(計:235人)

真津山(計:60人)

北諫早(計:162人)

西諫早(計:133人)

小栗(計:88人)

飯盛(計:92人)

中央(計:126人)

小長井(計:65人)

明峰(計:121人)

森山(計:53人)

小野(計:69人)

高来(計:120人)

有喜(計:58人)

運動器の機能低下者 リスク無し 判定不能

※ 居住地区が不明の人がいるため、グラフの合計が全体の基数と異なります(以下同じ)。

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資料編

-79-

(2)転倒リスク

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

④ 過去1年間に転んだ経験があり

ますか

1.何度もある

2.1度ある

3. ない

④で「1.何度もある」「2.1度ある」に該当する選択肢が回答された場合は、転

倒リスクのある高齢者と判定されます。

転倒リスクのある高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地域・実

施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域分布を

分析します。

2)リスク者の地域分布

本市において、転倒リスクのある高齢者の割合は 33.0%と、約3人に1人になって

います。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「真津山」で 18.3%となっ

ています。一方、リスク者の割合が最も高い地域は「有喜」で 48.3%と、「真津山」地

域と比べて 2.5 倍以上の差があることが分かります。

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資料編

―80―

図表 2 リスク者の地域分布

33.0

18.3

23.0

24.7

27.0

31.5

31.5

32.7

33.3

34.1

34.6

36.4

39.6

43.5

44.6

48.3

65.4

78.3

75.4

74.2

72.2

67.2

65.2

66.0

64.2

63.6

64.7

62.0

58.5

56.5

52.3

51.7

1.6

3.3

1.6

1.1

0.8

1.3

3.3

1.2

2.5

2.3

0.8

1.7

1.9

0.0

3.1

0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

真津山(計:60人)

長田(計:61人)

真城(計:89人)

中央(計:126人)

多良見(計:235人)

飯盛(計:92人)

北諫早(計:162人)

高来(計:120人)

小栗(計:88人)

西諫早(計:133人)

明峰(計:121人)

森山(計:53人)

小野(計:69人)

小長井(計:65人)

有喜(計:58人)

転倒リスクあり リスク無し 判定不能

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資料編

-81-

(3)閉じこもり傾向

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

⑥ 週に1回以上は外出しています

1.ほとんど外出しない

2.週1回

3.週2~4回

4.週5回以上

⑥で「1.ほとんど外出しない」「2.週 1 回」に該当する選択肢が回答された場合

は、閉じこもり傾向のある高齢者と判定されます。

閉じこもり傾向のある高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地域・

実施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域分布

を分析します。

2)リスク者の地域分布

本市において、閉じこもり傾向のある高齢者(リスク者)の割合は 17.0%となってい

ます。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「真城」で 7.9%となってい

ます。一方、リスク者の割合が最も高い地域は「小長井」で 26.2%と、「真城」地域と

比べて3倍以上の差があることが分かります。

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資料編

―82―

図表 3 リスク者の地域分布

17.0

7.9

11.5

11.7

12.8

14.9

16.0

16.7

17.0

17.4

19.0

20.0

20.3

23.1

23.9

26.2

81.6

92.1

88.5

86.7

86.5

83.8

80.9

83.3

83.0

80.4

79.3

76.7

79.7

75.2

73.9

72.3

1.4

0.0

0.0

1.7

0.8

1.3

3.1

0.0

0.0

2.2

1.7

3.3

0.0

1.7

2.3

1.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

真城(計:89人)

長田(計:61人)

真津山(計:60人)

西諫早(計:133人)

多良見(計:235人)

北諫早(計:162人)

中央(計:126人)

森山(計:53人)

飯盛(計:92人)

有喜(計:58人)

高来(計:120人)

小野(計:69人)

明峰(計:121人)

小栗(計:88人)

小長井(計:65人)

閉じこもり傾向あり 傾向無し 判定不能

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資料編

-83-

2.食べる

(1)低栄養の傾向

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

① 身長・体重 ( )cm ( )kg

→BMI18.5 以下

② 6ヶ月間で2~3kg 以上の体重

減少がありましたか

(オプション項目)

1.はい

2.いいえ

身長・体重から算出されるBMI(体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)})が 18.5 以

下の場合、低栄養が疑われる高齢者になります。

低栄養状態を確認する場合は国が示す必須項目(身長・体重を問う設問)では不十分

であるため、本市では、別途示されたオプション項目(②)を追加して調査しました。

①と②の両設問ともに該当した場合は、低栄養状態にある高齢者になります。

低栄養状態にある高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地域・実

施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域分布を

分析します。

2)リスク者の地域分布

本市において、低栄養が疑われる高齢者(リスク者)の割合は 1.0%と、比較的少な

いことが分かります。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「小栗」「北

諫早」「長田」「小長井」で 0.0%となっています。一方、リスク者の割合が最も高い地

域は「中央」で 2.4%となっています。

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資料編

―84―

図表 4 リスク者の地域分布

1.0

0.0

0.0

0.0

0.0

0.8

0.8

0.9

1.1

1.1

1.4

1.5

1.7

1.7

1.9

2.4

90.9

92.0

92.6

91.8

87.7

90.9

83.3

93.2

94.4

88.0

94.2

94.7

82.8

93.3

86.8

90.5

8.1

8.0

7.4

8.2

12.3

8.3

15.8

6.0

4.5

10.9

4.3

3.8

15.5

5.0

11.3

7.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

小栗(計:88人)

北諫早(計:162人)

長田(計:61人)

小長井(計:65人)

明峰(計:121人)

高来(計:120人)

多良見(計:235人)

真城(計:89人)

飯盛(計:92人)

小野(計:69人)

西諫早(計:133人)

有喜(計:58人)

真津山(計:60人)

森山(計:53人)

中央(計:126人)

低栄養状態 該当せず 判定不能

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資料編

-85-

(2)口腔機能の低下

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

③ 半年前に比べて固いものが食べ

にくくなりましたか

1.はい

2.いいえ

④ お茶や汁物等でむせることがあ

りますか

(オプション項目)

1.はい

2.いいえ

⑤ 口の渇きが気になりますか

(オプション項目)

1.はい

2.いいえ

③で「1.はい」に該当する選択肢が回答された場合は、咀嚼機能の低下が疑われる

高齢者になります。

口腔機能の低下を確認する場合は国が示す必須項目(③)のみでは不十分であるため、

本市では、別途示されたオプション項目(④及び⑤)を追加して調査しました。

嚥下機能の低下を把握する「お茶や汁物等でむせることがありますか」、肺炎発症リ

スクを把握する「口の渇きが気になりますか」と併せ、③~⑤のうち2設問に該当した

場合は、口腔機能が低下している高齢者と判定されます。

口腔機能が低下している高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地

域・実施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域

分布を分析します。

2)リスク者の地域分布

本市において、口腔機能が低下している高齢者(リスク者)の割合は 22.1%となって

います。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「中央」で 16.7%となって

います。一方、リスク者の割合が最も高い地域は「森山」で 30.2%と、「中央」地域と

比べて約2倍の差があることが分かります。

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資料編

―86―

図表 5 リスク者の地域分布

22.1

16.7

17.2

18.0

18.0

18.3

20.3

20.9

21.6

22.2

24.8

25.0

26.1

27.5

29.2

30.2

76.5

83.3

82.8

80.9

82.0

80.0

78.9

78.3

77.3

76.5

73.6

72.5

68.5

71.0

69.2

67.9

1.4

0.0

0.0

1.1

0.0

1.7

0.8

0.9

1.1

1.2

1.7

2.5

5.4

1.4

1.5

1.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

中央(計:126人)

有喜(計:58人)

真城(計:89人)

長田(計:61人)

真津山(計:60人)

西諫早(計:133人)

多良見(計:235人)

小栗(計:88人)

北諫早(計:162人)

明峰(計:121人)

高来(計:120人)

飯盛(計:92人)

小野(計:69人)

小長井(計:65人)

森山(計:53人)

口腔機能低下 機能低下無し 判定不能

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資料編

-87-

3.毎日の生活

(1)認知機能の低下

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

① 物忘れが多いと感じますか 1.はい

2. いいえ

①で「1.はい」に該当する選択肢が回答された場合は、認知機能の低下がみられる

高齢者と判定されます。

認知機能が低下している高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地

域・実施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域

分布を分析します。

2)リスク者の地域分布

本市において、認知機能が低下している高齢者(リスク者)の割合は 38.2%となって

います。地域別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「有喜」で 31.0%となって

います。一方、リスク者の割合が最も高い地域は「高来」で 45.8%と、ほぼ半数がリス

ク者となっています。

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資料編

―88―

図表 6 リスク者の地域分布

38.2

31.0

31.1

32.6

34.6

34.9

35.4

36.6

38.9

39.1

40.0

40.5

42.0

44.3

45.3

45.8

60.2

69.0

68.9

66.3

63.9

64.3

60.0

61.7

59.9

56.5

58.3

58.7

56.5

54.5

52.8

51.7

1.6

0.0

0.0

1.1

1.5

0.8

4.6

1.7

1.2

4.3

1.7

0.8

1.4

1.1

1.9

2.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

有喜(計:58人)

長田(計:61人)

真城(計:89人)

西諫早(計:133人)

中央(計:126人)

小長井(計:65人)

多良見(計:235人)

北諫早(計:162人)

飯盛(計:92人)

真津山(計:60人)

明峰(計:121人)

小野(計:69人)

小栗(計:88人)

森山(計:53人)

高来(計:120人)

認知機能低下 該当せず 判定不能

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資料編

-89-

(2)IADLの低下

1)IADLの判定方法

No. 設問内容 選択肢

② バスや電車を使って1人で外出

していますか(自家用車でも可)

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

③ 自分で食品・日用品の買物をして

いますか

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

④ 自分で食事の用意をしています

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

⑤ 自分で請求書の支払いをしてい

ますか

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

⑥ 自分で預貯金の出し入れをして

いますか

1.できるし、している

2.できるけどしていない

3.できない

上記設問で、「1.できるし、している」「2.できるけどしていない」と回答した場

合を1点として、5点満点でIADLを評価します(5点を「1.高い」、4点を「2.

やや低い」、3点以下を「3.低い」とします)。

IADLが低下している高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地

域・実施内容の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域

分布を分析します。

2)IADLの地域状況

本市において、IADLが低下している高齢者(IADLが「やや低い」「低い」と

判定された高齢者)の割合は 16.4%となっています。地域別にみると、IADLが「や

や低い」「低い」と判定された高齢者の割合が最も低い地域は「真城」で 6.7%となって

います。一方、IADLが「やや低い」「低い」と判定された高齢者の割合が最も高い

地域は「高来」「真津山」で 21.7%と、「真城」地域と比べて3倍以上の差があることが

分かります。

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資料編

―90―

図表 7 IADLの地域の状況

7.2

2.2

4.9

4.3

9.5

6.8

5.0

5.7

5.3

7.4

6.5

6.4

12.3

12.1

11.7

9.2

9.2

4.5

3.3

5.8

4.8

8.0

9.9

9.4

10.5

9.3

12.0

12.8

7.7

8.6

10.0

12.5

80.1

91.0

82.0

87.0

81.7

79.5

81.0

81.1

82.0

80.2

78.3

79.6

78.5

72.4

73.3

73.3

3.6

2.2

9.8

2.9

4.0

5.7

4.1

3.8

2.3

3.1

3.3

1.3

1.5

6.9

5.0

5.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

真城(計:89人)

長田(計:61人)

小野(計:69人)

中央(計:126人)

小栗(計:88人)

明峰(計:121人)

森山(計:53人)

西諫早(計:133人)

北諫早(計:162人)

飯盛(計:92人)

多良見(計:235人)

小長井(計:65人)

有喜(計:58人)

真津山(計:60人)

高来(計:120人)

低い やや低い 高い 判定不能

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資料編

-91-

(3)うつ傾向

1)リスク判定方法

No. 設問内容 選択肢

① この1か月間、気分が沈んだり、

ゆううつな気持ちになったりす

ることがありましたか

1.はい

2.いいえ

② この1か月間、どうしても物事に

対して興味がわかない、あるいは

心から楽しめない感じがよくあ

りましたか

1.はい

2.いいえ

① 、②でいずれか1つでも「1.はい」に該当する選択肢が回答された場合は、うつ

傾向の高齢者と判定されます。

うつ傾向の高齢者の地域分布を把握することで、事業の対象者・対象地域・実施内容

の検討の際に活用することが可能になることから、以下でリスク者の地域分布を分析し

ます。

2)リスク者の地域分布

本市において、うつ傾向の高齢者(リスク者)の割合は 39.4%となっています。地域

別にみると、リスク者の割合が最も低い地域は「有喜」で 22.4%となっています。一

方、リスク者の割合が最も高い地域は「真城」で 49.4%と、「有喜」地域と比べて2倍

以上の差があることが分かります。

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資料編

―92―

図表 8 リスク者の地域分布

39.4

22.4

27.7

30.0

33.7

36.8

37.0

37.0

39.2

41.0

41.5

43.0

46.8

48.9

49.3

49.4

56.4

75.9

61.5

66.7

59.8

57.9

56.8

60.9

53.3

59.0

54.7

51.2

50.8

48.9

49.3

48.3

4.2

1.7

10.8

3.3

6.5

5.3

6.2

2.1

7.5

0.0

3.8

5.8

2.4

2.3

1.4

2.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体(計:1535人)

有喜(計:58人)

小長井(計:65人)

真津山(計:60人)

飯盛(計:92人)

西諫早(計:133人)

北諫早(計:162人)

多良見(計:235人)

高来(計:120人)

長田(計:61人)

森山(計:53人)

明峰(計:121人)

中央(計:126人)

小栗(計:88人)

小野(計:69人)

真城(計:89人)

うつ傾向 うつ傾向無し 判定不能

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資料編

-93-

4.健康と幸せ

(1)主観的健康感

主観的健康感と各リスク者との関係をみると、主観的健康感がよい人ほど、リスク者

の割合が低くなる傾向にあることが分かります。

たとえば、「うつ」のリスク者の割合は、主観的健康感が「よくない」人では 81.0%

になりますが、「とてもよい」人では 17.7%であり、4倍以上の差があります。

図表 9 主観的健康感と各リスク者との関係

1.9 13.3

7.0

0.0

8.2

12.7

17.7

11.4 28.4

12.9

0.5

17.0

34.8

32.8

39.8

52.7

30.6

2.0

37.8

58.2

67.3

65.5

63.8

48.3

6.9

69.0

70.7

81.0

0.0

80.0

運動器

転倒

閉じこもり

低栄養口腔機能

認知機能

うつ

とてもよい(計:158人) まあよい(計:987人) あまりよくない(計:294人) よくない(計:58人)

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資料編

―94―

(2)主観的幸福感

主観的幸福感と各リスク者との関係をみると、主観的幸福感が高い人ほど、リスク者

の割合が低くなる傾向にあることが分かります。

「うつ」と主観的幸福感の相関が高いことは当然のことながら、認知機能や口腔機能、

運動器、転倒など、すべての分野で主観的幸福感がリスク者の低減要因にあることが分

かります。

図表 10 主観的幸福感と各リスク者との関係

13.2

26.0

12.8

0.4

16.7

31.0

25.821.1

37.7

19.3

0.6

25.8

42.9

51.7

39.758.8

30.9

8.841.2

64.7

80.9

0.0

80.0

運動器

転倒

閉じこもり

低栄養口腔機能

認知機能

うつ

幸福度が高い(8~10点)

(計:768人)

幸福度は普通(4~7点)

(計:636人)

幸福度が低い(0~3点)

(計:68人)

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資料編

-95-

第3章 社会資源等の把握

1.ボランティア等への参加状況

ボランティア等への参加頻度をみると、町内会・自治会、趣味関係のグループ、スポ

ーツ関係のグループやクラブへの参加が多い傾向にあります。

一方で、学習・教養サークルやボランティアのグループ、老人クラブへの参加状況は

比較的少ないことが分かります。

図表 11 ボランティア等への参加状況

12.9

18.1

26.8

7.9

15.3

29.2

20.2

44.4

41.6

36.1

46.2

45.4

31.1

39.5

42.7

40.3

37.1

45.9

39.3

39.7

40.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

①ボランティアのグループ

②スポーツ関係のグループやクラブ

③趣味関係のグループ

④学習・教養サークル

⑤老人クラブ

⑥町内会・自治会

⑦収入のある仕事

参加している 参加していない 無回答

(計:1,535 人)

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資料編

―96―

2.地域づくりの場への参加意向

地域住民の有志によって、健康づくり活動や趣味等のグループ活動を行って、いきい

きした地域づくりを進めるとしたら、その活動に参加してみたいと思うかと尋ねたとこ

ろ、参加者として「是非参加したい」「参加してもよい」と回答した人の割合は 59.2%

と約6割となっており、多くの市民が地域づくり活動に参加したいと考えていることが

分かります。

また、企画・運営(お世話役)として「是非参加したい」「参加してもよい」と回答

した人の割合は 34.2%となっており、少なからぬ人が地域づくりを自らの手で企画・

運営したいと考えていることが分かります。

図表 12 地域づくりの場への参加意向(参加者として)

9.3

49.9

34.1

6.7

0% 20% 40% 60% 80%

是非参加したい

参加してもよい

参加したくない

無回答

(計:1535人)

図表 13 地域づくりの場への参加意向(企画・運営(お世話役)として)

3.6

30.6

57.6

8.2

0% 20% 40% 60% 80%

是非参加したい

参加してもよい

参加したくない

無回答

(計:1535人)

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資料編

-97-

第4章 独自設問からみる諫早市の現状把握

1.日常生活上での困りごと

ふだんの生活の中で困っていることはありますかと尋ねたところ、困っていることを

挙げた方は全体の 34.0%でした。最も多く挙げられたのは「ふとん干し」「病気」であ

り、9.4%となっています。

図表 14 日常生活を送る上での困りごと

9.4

9.4

5.8

5.7

4.9

3.9

3.6

3.0

2.7

2.7

2.7

2.6

2.0

2.8

52.4

13.6

0% 20% 40% 60%

ふとん干し

病気

緊急時の対応

外出

掃除・洗濯

住環境(階段や段差、和式トイレなど)

ごみ出し

家族の介護

食事

金銭・財産の管理

防犯対策

火災対策

話し相手・近所とのつきあい

その他

困っていることはない

無回答

計:1,535人

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資料編

―98―

2.高齢者施策で充実するべきと思うこと

高齢者施策で充実すべきと思うものについて尋ねたところ、「地域での見守り、支え

合い活動」と回答した人が最も多く、41.8%となっています。次いで、「緊急時の対応

(緊急通報システムなど)」(38.5%)、「災害が発生したときの避難の手助け」(38.2%)

が続いています。

図表 15 高齢者施策で充実すべきと思うもの

41.8

38.5

38.2

30.0

25.3

22.5

21.8

20.8

20.5

16.6

13.6

13.4

12.5

11.9

9.6

1.6

10.0

11.6

0% 20% 40% 60%

地域での見守り、支え合い活動

緊急時の対応(緊急通報システムなど)

災害が発生したときの避難の手助け

介護保険施設の充実(特別養護老人ホームなど)

食生活の支援(配食サービスなど)

地域での交流活動(いきいきサロンなど)

緊急時の宿泊施設(急な体調不良の時など)

介護予防施策(運動教室・認知症予防教室など)

安全な公共施設の整備(道路の段差解消など)

住環境の整備(高齢者向け住宅など)

ふれあう場の整備(老人福祉センターなど)

寝たきり高齢者等の寝具のクリーニング(寝具洗濯乾燥

消毒)

火災予防器具の給付(電磁調理器、火災警報器など)

働く場の確保(シルバー人材センターなど)

生涯学習機会の提供(各種教養講座など)

その他

わからない

無回答

計:1,535人

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資料編

-99-

第5章 在宅介護実態調査について

(1)介護サービスで困っていること

図表 16 介護サービスで困っていること

13.8

12.7

5.0

2.7

1.6

6.8

57.4

7.7

0% 20% 40% 60% 80%

利用者負担金が高い

サービスの回数が少ない

自分の希望するサービスがない

職員の対応が良くない

サービスが遠い場所にある

その他

困っていることはない

無回答

計:441人

現在、住宅改修、福祉用具貸与・購入以外の介護保険サービスを利用している方に、

介護サービスで困っていることについて尋ねたところ、57.4%の人は「困っていること

はない」と回答しています。

挙げられている困りごとの中では、「利用者負担金が高い」と回答した人が最も多く、

13.8%となっています。次いで、「サービスの回数が少ない」(12.7%)、「自分の希望す

るサービスがない」(5.0%)が続いています。

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資料編

―100―

(2)日常生活を送る上での困りごと

図表 17 日常生活を送る上での困りごと

28.7

23.2

22.3

18.3

17.4

16.1

16.0

14.1

14.0

12.0

9.2

8.1

4.3

20.7

10.2

0% 10% 20% 30% 40%

外出

風呂

病気

排泄

掃除・洗濯

重要書類の判別

食事

ごみ出し

家に段差がある

話し相手・近所とのつきあい

金銭・財産の管理

家族の介護

その他

困っていることはない

無回答

計:694人

ふだんの生活の中で困っていることについて尋ねたところ、「外出」と回答した人が

最も多く、28.7%となっています。次いで、「風呂」(23.2%)、「病気」(22.3%)が続い

ています。

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資料編

-101-

(2) 定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び

看護小規模多機能型居宅介護等導入検討調査 1 調査の目的

本市の第7期介護保険事業計画の策定にあたり、定期巡回・随時対応型訪問介護看護

及び看護小規模多機能型居宅介護等の需要調査を行い、当該サービス等整備の検討資料

とするもの。

2 調査対象 市内全居宅介護支援事業所(平成29年1月1日現在)

3 調査方法 FAX配布、回収

4 調査期間 平成29年5月24日~平成29年6月7日

5 回収状況

発送事業所数 回収事業所数 回収率

58 事業所 39 事業所 67.2%

6 結果概要

(1)定期巡回・随時対応型訪問介護看護について

問1 このサービスが適していると思われる被保険者数

43 人 (問1回答事業所数 16 事業所、回収事業所割合 41.0%)

問2 問1で1人以上の記入がある場合、それはどのような方ですか?(複数回答可)

・夜間、深夜の時間帯に介護が必要である 10 事業所

・訪問介護、訪問看護の利用者で随時対応の依頼がある 9 事業所

・本人、その家族が在宅療養を希望している 9 事業所

・医療処置(経管栄養・吸引等)が必要である 8 事業所

・既存のサービスでは量が足りない(支給限度額を超えている) 7 事業所

・その他(具体的に )

※具体的な内容:独居であり、心身の状態が不安定 1 事業所

(2) 看護小規模多機能型居宅介護について

問3 このサービスが適していると思われる被保険者数

23 人 (問3回答事業所数 9 事業所、回収事業所割合 23.1%)

問4 問3で1人以上の記入がある場合、それはどのような方ですか?(複数回答可)

・医療処置(経管栄養・吸引等)が必要で、通い、泊まりを

併用しないと、在宅生活が継続できない 7 事業所

・夜間、深夜の時間帯に介護が必要である 5 事業所

・本人、その家族が在宅療養を希望している 4 事業所

・訪問介護、訪問看護の利用者で随時対応の依頼がある 3 事業所

・既存のサービスでは量が足りない(支給限度額を超えている) 2 事業所

・その他(具体的に ) 0 事業所

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資料編

―102―

(3)その他

問5 その他、本市に不足していると思われるサービスは何ですか?(いくつでも)

・訪問リハビリ【真津山圏域】

・ショートステイ【真津山圏域】

・緊急時のショートステイ【中央圏域】

・小規模多機能型居宅介護【小長井圏域、中央圏域、多良見圏域】

・訪問介護員による通院介助【小長井圏域】

・夕方や日曜日などのサービス提供が可能な訪問介護【多良見圏域】

・吸引等可能なヘルパー【真津山圏域】

・長時間のデイサービス【真津山圏域、明峰圏域】

・医療依存度の高い利用者のデイサービス【真津山圏域】

・若年性認知症の方専門のデイサービス【多良見圏域】

・定期巡回・随時対応型訪問介護看護【明峰圏域、北諫早圏域】

・訪問入浴サービス【長田圏域】

・看護小規模多機能型居宅介護【明峰圏域、真津山圏域】

・グループホーム【中央圏域、森山圏域】

・特別養護老人ホーム【北諫早圏域】

・介護療養型医療施設【多良見圏域、森山圏域】

・通所リハビリテーション【多良見圏域】

・配食サービス【小長井圏域】

・日常生活支援事業の充実【北諫早圏域】

・認知症カフェ等【真城圏域】

・往診可能な診療所等【北諫早圏域、真津山圏域】

・終末期に本人や家族をサポートする施設やチーム(医療と介護の連携)【明峰圏域】

・在宅医療サポートセンターのような拠点センター【真津山圏域】

・買い物送迎サービス【長田圏域、北諫早圏域】

・移動スーパー【北諫早圏域】

・自宅まで送迎してくれる乗り合いタクシーまたはバス【北諫早圏域】

・公共交通機関の充実【小長井圏域】

・高齢者世帯や独居世帯への見回りや声掛けなど【小長井圏域】

・ごみ出し支援【中央圏域】

・市役所を土日に半日開庁(月に 1~2 回)または、開庁時間の延長(19 時頃まで、

週 1 日)【北諫早圏域】

・介護業界の人手不足を補うサービス【高来圏域】

・介護保険以外の自主サービスへの民間からの参入促進【高来圏域】

・透析患者が入居又はショートステイが利用できる施設【中央圏域】

・相部屋やグループホーム的なアットホームな住居【高来圏域】

・若年~70 代までの方が利用できる通所や入所施設【明峰圏域】

・低コストで入所できる介護施設【多良見圏域】

・高齢者向けの介護付き市営住宅【多良見圏域】

・介護付有料老人ホーム【森山圏域】 ※【 】は事業所の所在圏域

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資料編

-103-

(3) 介護保険サービス新規参入等意向調査 1 調査の目的

本市の第7期介護保険事業計画の策定にあたり、定期巡回・随時対応型訪問介護看護

及び看護小規模多機能型居宅介護等の新規参入、増設などの意向調査を行い、介護基盤

整備の検討資料とするもの。

2 調査対象 市内で介護サービスを行っている法人(平成29年1月1日現在)

3 調査方法 郵送配布、郵送またはFAX回収

4 調査期間 平成29年5月24日~平成29年6月7日

5 回収状況

発送法人数 回収法人数 回収率

176 法人 119 法人 67.6%

6 結果概要

問1 定期巡回・随時対応型訪問介護看護について

(1)事業実施を考えている

7 法人 (回収法人数割合 5.9%)

圏域名:・西諫早、真城、明峰

・中央

・小長井、高来

・中央、北諫早、小栗、小野、有喜、長田、明峰、

西諫早、真城、真津山

・高来

・圏域の指定なし 2 件

(2)現時点では考えていない

112 法人 (回収法人数割合 94.1%)

問2 「現時点では考えていない」理由(複数回答)

・人材の確保が難しい 74 法人 (回収法人数割合 66.1%)

・法人の事業計画に合ったサービスではない 33 法人 (回収法人数割合 29.5%)

・採算性に疑問がある 27 法人 (回収法人数割合 24.1%)

・利用者の確保が難しい 21 法人 (回収法人数割合 18.8%)

・既存のサービスの運営で十分と考えている 20 法人 (回収法人数割合 17.9%)

・初期費用の確保が難しい 17 法人 (回収法人数割合 15.2%)

・サービスの内容がわからない 4 法人 (回収法人数割合 3.6%)

・その他(具体的に: ) 5 法人 (回収法人数割合 4.5%)

その他具体的内容:

・小児科を専門としているため

・現在手一杯である

・時間の余裕がない

・有床診療所機能発揮に今は力を注ぎたい

・地域のニーズを把握しておらず、利用者様の状況が分からないため

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資料編

―104―

問3 看護小規模多機能型居宅介護について

(1)事業実施を考えている

3 法人 (回答法人数割合 2.5%)

圏域名:・西諫早、真城、明峰

・高来

・圏域の指定なし 1 件

(2)現時点では考えていない

113 法人 (回収法人数割合 95.0%)

※未回答 3法人 (回答法人数割合 2.5%)

問4 「現時点では考えていない」理由(複数回答)

・人材の確保が難しい 74 法人 (回収法人数割合 65.5%)

・法人の事業計画に合ったサービスではない 34 法人 (回収法人数割合 30.1%)

・採算性に疑問がある 28 法人 (回収法人数割合 24.8%)

・既存のサービスの運営で十分と考えている 23 法人 (回収法人数割合 20.4%)

・初期費用の確保が難しい 22 法人 (回収法人数割合 19.5%)

・利用者の確保が難しい 18 法人 (回収法人数割合 15.9%)

・土地、建物の確保が難しい 17 法人 (回収法人数割合 15.0%)

・サービスの内容がわからない 4 法人 (回収法人数割合 3.5%)

・その他(具体的に: ) 7 法人 (回収法人数割合 6.2%)

その他具体的内容:

・小児科を専門としているため

・現在手一杯である

・有床診療所機能発揮に今は力を注ぎたい

・小規模多機能型居宅介護事業所を運営しており医療機関のバックアップ

が出来ている状況にあり、サービス内容があまり変わらず、基本単価が

あがるため、利用者さまの同意が得られるか不明であるため

・相当の資金が必要と思われる

・現在休止中で将来的には再開予定であり、その時点で検討したい

・夜勤をできる職員がいない

問5 その他の介護サービスについての意向

・地域密着型通所介護 10 人【小野圏域】

・地域密着型通所介護 10~18 人

・介護医療院、介護医療院サービス【小野圏域】

・通所リハビリテーション、ショートステイの定員増【有喜圏域】

・特定施設入居者生活介護【森山圏域、明峰圏域、高来圏域】

・グループホーム

・グループホームの定員増【北諫早圏域】

・訪問介護事業【真城圏域】

・小規模多機能型居宅介護【森山圏域、高来圏域】

・小規模多機能型居宅介護サテライト型【中央圏域、北諫早圏域】

・居宅介護支援事業所

・地域密着型特別養護老人ホーム+ショートステイ 10 人【西部エリア】

・特別養護老人ホーム 50 人+ショートステイ 10 人【西部エリア】

・有料老人ホーム 25~30 人、デイサービス【長田圏域】

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資料編

-105-

(4) 療養病床転換意向調査

① 療養病床の概況(平成29年7月1日現在)

病床数(床) 入院患者数(人)

医療療養病床 707 607

介護療養病床 80 51

計 787 658

② 療養病床の転換意向

転 換 先 病床数(床)

医療療養病床 505

一般病床 5

その他病床 6

介護療養型老人保健施設 25

介護医療院 128

廃止 0

未定 118

計 787

③ 調査結果(概要)

医療療養病床を有する医療機関については、6病院672床、7診療所35床の

うち医療療養病床存続が499床、一般病床への転換が5床、介護療養型老人保健

施設への転換が25床、介護医療院への転換が88床、未定が90床となっている。

また、介護療養病床を有する医療機関については、1病院40床、7診療所40

床のうち医療療養病床への転換が6床、その他病床への転換が6床、介護医療院へ

の転換が40床、廃止期限の延長により、第7期計画期間中は転換せずそのまま維

持するところが28床(上表では未定に含めている。)となっている。

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資料編

―106―

5 日常生活圏域の状況

高齢化率

1~3 4・5

1 中央 諫早 諫早・上山 14,790 3,519 1,702 23.8% 639 241 277 121 18.2% 513 368 57 88

2 小栗 諫早小栗・みはる台

9,863 2,157 1,035 21.9% 377 133 176 68 17.5% 308 220 29 59

3 北諫早 北諫早北諫早・上諫早

14,593 4,169 2,150 28.6% 772 260 389 123 18.5% 651 425 73 153

4 小野 小野 小野 5,606 1,699 812 30.3% 309 132 116 61 18.2% 262 193 35 34

5 有喜 有喜 有喜 4,232 1,632 969 38.6% 399 127 185 87 24.4% 308 197 72 39

6 真津山 西諫早 真津山 9,563 1,565 663 16.4% 232 74 122 36 14.8% 194 127 26 41

7 西諫早 西諫早 西諫早 9,341 2,858 1,534 30.6% 460 165 205 90 16.1% 382 243 54 85

8 明峰 明峰 本野・御館山 11,159 3,047 1,532 27.3% 530 177 258 95 17.4% 432 292 45 95

9 真城 真城 真城・真崎 8,962 2,429 1,164 27.1% 332 129 147 56 13.7% 280 184 24 72

10 長田 長田 長田 5,395 1,848 994 34.3% 396 139 203 54 21.4% 336 231 51 54

11 多良見喜々津・琴海

喜々津・喜々津東・大草・伊木力

16,213 4,895 2,167 30.2% 835 277 398 160 17.1% 679 429 125 125

12 森山 森山森山東・森山西

5,248 1,682 904 32.1% 364 133 158 73 21.6% 321 243 33 45

13 飯盛 飯盛飯盛東・飯盛西

7,352 2,353 1,245 32.0% 458 133 235 90 19.5% 352 229 84 39

14 高来 高来 湯江・高来西 10,039 3,343 1,832 33.3% 703 208 346 149 21.0% 548 360 116 72

15 小長井 小長井長里・小長井・遠竹

5,370 1,814 1,005 33.8% 434 148 180 106 23.9% 364 244 54 66

137,726 39,010 19,708 28.3% 7,240 2,476 3,395 1,369 18.6% 5,930 3,985 878 1,067

※人口は平成29年10月1日現在(外国人を除く)

※施設数は平成29年9月30日現在(休止中を含む)

※認定者数は平成29年9月30日現在

※サービス利用者数は平成29年8月の利用者

※地域密着型サービスの介護老人福祉施設及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護の()は平成29年度中に整備予定のもの

認定者数

要介護番号

日常生活圏域

中学校区含まれる小学校区

人口65歳以上

人口認定率

サービス利用者数

計 居宅内75以上

人口計

要支援1・2

施設地域密着

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資料編

-107-

訪問介護 通所介護定期巡回・随時対応型訪問介護看護

地域密着型通所介護

事業所数 事業所数 事業所数 施設数 定員 施設数 定員 施設数 定員 施設数 定員 事業所数 定員 事業所数 定員 事業所数 事業所数 事業所数

8 10 1 1 29 1 25 4

3 3 1 29 1 18 2

9 7 2 2 80 1 6 1 25 1 29 5 68 2 6

2 1 1 1 29 2

2 1 3 1 88 2 200 3 36

1 2 1 100 1 25 1 9 1

1 4

6 1 1 1 6 1 29 1 29 1 18 1

1 1 29 5

1 1 1 80 2 12 1 29 1 9 2

4 3 2 1 50 1 100 2 10 (1) (29) 1 29 4 63 2 2

2 4 1 1 50 1 40 3 54 1

3 1 1 50 1 9 1

3 4 1 1 80 1 6 1 18 3

3 2 1 1 501

(1)10

(29)1 29 2 24 (1)

45 43 14 8 448 5 480 8 80 6 151 10 282 23 326 1 7 31

地域密着型サービス施設在宅系サービス(事業所数) 介護保険施設

短期入所生活介護

介護老人福祉施設

介護老人保健施設

介護療養型医療施設

介護老人福祉施設

小規模多機能型居宅介護

認知症対応型共同生活介護

認知症対応型

通所介護

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諫早市健康福祉部高齢介護課

〒854-8601 長崎県諫早市東小路町7番1号

TEL 0957-22-1500(代表)

FAX 0957-22-0431

E-mail korei@city.isahaya.nagasaki.jp

http://www.city.isahaya.nagasaki.jp/

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諫早市