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24 MARCH 2009 裁判員制度 国民の意識と課題 ~「裁判員制度に関する世論調査」から~ 世論調査部(社会調査) 酒井芳文 はじめに 一般の人が刑事裁判に参加する「裁判員制 度」がいよいよ2009 年 5月21日にスタートする。 「時間がかかる」「わかりにくい」「近寄りがたい」 …。これまで日本の裁判には様々な批判があっ た。筆者も現場で取材をしていたころ,裁判取 材はなかなか馴染めず,苦労した思い出もある。 裁判員制度は,ふつうの人の感覚や常識を裁 判に反映させることで,国民に司法への理解と 信頼を深めてもらおうと導入された。“戦後最大 の司法改革”ともいわれている。 NHKは,制度開始半年前にあたる2008年 11月,制度に対する国民の意識を探ろうと,「裁 判員制度に関する世論調査」を行った。結果の 一部は,2008年12月6日に放送された「日本 の、これから」でも紹介された。 制度開始まであと2 か月となり,調査当時と 状況が変わっている部分もあるが,今回の報告 では,あらためて調査結果を検証することで, 裁判員制度の課題を考えてみたい。 「裁判員制度に関する世論調査」概要 調 査 時 期:2008 年 11 月 14 日~ 16 日 調 査 相 手: 電話法(RDD 追跡法) 調 査 対 象:全国 20 歳以上の男女 2,723 人 調査回答数 (率) 1,653 人(60.7%) 1 裁判員制度では 調査結果の分析報告に入る前に,裁判員制 度とはどのようなものか整理しておこう。制度の 趣旨は「はじめに」で述べたとおりで,ここで は具体的な手順などを整理したい 1) まず,あらかじめ無作為にリストアップされ た全国で30万人近い中から,事件ごとに裁 判員になる“候補者”が裁判所に集められる。 裁判所に来て初めて,どのような事件を担当 するのかが伝えられる。事情がある人を除き, 残った中から6人の裁判員が抽せんで選ばれ る。その 6 人の裁判員は 3 人の裁判官とともに 刑を判断することになる。法廷とは別の部屋 で,裁判員は裁判官と対等な立場で意見をか わし,議論を尽くしたうえで“有罪か無罪か”, そして有罪の場合はその“刑の重さ”を多数決 で決める。裁判員が審理をするのは殺人や放 火といった重大事件で,死刑を言い渡すことも ありうる。裁判は 3日から5日の間,集中的に 開かれる。もちろん,法律の知識がなくても まったく問題はなく,わからないことは裁判官 が説明してくれるので,裁判員は自分なりの意 見をいえばよい。 概要は以上だが,この制度がうまく機能する かどうかは,国民にその趣旨や内容が理解され

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24  MARCH 2009

裁判員制度 国民の意識と課題~「裁判員制度に関する世論調査」から~

世論調査部(社会調査) 酒井芳文

はじめに

一般の人が刑事裁判に参加する「裁判員制度」がいよいよ2009年5月21日にスタートする。「時間がかかる」「わかりにくい」「近寄りがたい」…。これまで日本の裁判には様 な々批判があった。筆者も現場で取材をしていたころ,裁判取材はなかなか馴染めず,苦労した思い出もある。裁判員制度は,ふつうの人の感覚や常識を裁判に反映させることで,国民に司法への理解と信頼を深めてもらおうと導入された。“戦後最大の司法改革”ともいわれている。NHKは,制度開始半年前にあたる2008年11月,制度に対する国民の意識を探ろうと,「裁判員制度に関する世論調査」を行った。結果の一部は,2008年12月6日に放送された「日本の、これから」でも紹介された。制度開始まであと2か月となり,調査当時と状況が変わっている部分もあるが,今回の報告では,あらためて調査結果を検証することで,裁判員制度の課題を考えてみたい。

「裁判員制度に関する世論調査」概要調査時期:2008 年 11月14日~16日調査相手:電話法(RDD追跡法)調査対象:全国 20 歳以上の男女 2,723人調査回答数(率):1,653人(60.7%)

1 裁判員制度では

調査結果の分析報告に入る前に,裁判員制度とはどのようなものか整理しておこう。制度の趣旨は「はじめに」で述べたとおりで,ここでは具体的な手順などを整理したい1)。まず,あらかじめ無作為にリストアップされた全国で30万人近い中から,事件ごとに裁判員になる“候補者”が裁判所に集められる。裁判所に来て初めて,どのような事件を担当するのかが伝えられる。事情がある人を除き,残った中から6人の裁判員が抽せんで選ばれる。その6人の裁判員は3人の裁判官とともに刑を判断することになる。法廷とは別の部屋で,裁判員は裁判官と対等な立場で意見をかわし,議論を尽くしたうえで“有罪か無罪か”,そして有罪の場合はその“刑の重さ”を多数決で決める。裁判員が審理をするのは殺人や放火といった重大事件で,死刑を言い渡すこともありうる。裁判は3日から5日の間,集中的に開かれる。もちろん,法律の知識がなくてもまったく問題はなく,わからないことは裁判官が説明してくれるので,裁判員は自分なりの意見をいえばよい。概要は以上だが,この制度がうまく機能するかどうかは,国民にその趣旨や内容が理解され

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25MARCH 2009

るかどうかにかかっている。また,国民が裁判員として参加しやすいような環境づくりも欠かせない。では,調査結果を詳しくみていこう。

2 調査結果から

(1)男性や若い年代ほど“積極的”

まず,いまの日本に裁判員制度が必要かどうかを尋ねた質問をみる。図1は,男女,年代,そして裁判に参加したり傍聴したりしたことがあるかどうか(=裁判経験の有無)によって,回答がどのように違うかをまとめたものである。

この質問は4段階で尋ねたが,「どちらかといえば…」を含める形で「必要」か「必要ない」かで2段階にまとめると,全体では「必要」が42%,「必要ない」が50%と,「必要ない」が「必要」よりも多くなった 2)。この結果からは,裁判員制度が国民の支持を得ているとは必ずしもいえまい。実際に制度が始まればまた評価も変わるだろうが,関係者にとっては少し残念な結果であろう。さて,男女別にみると,「必要」だと答えたのは男性で46%,女性で39%であった。男性のほうが女性よりも「必要」と答えた回答者が多かった。一方,年代別にみると,20代,30

代,…60代と,年代が上がるにつれて「必要」が減って「必要ない」が増えた 3)。また,裁判経験の有無で比べると,「経験がある」層では「必要」が48%,「必要ない」が46%と,“誤差の範囲内”とはいえわずかに「必要」が上回ったが,「経験がない」層では「必要」が42%に対して「必要ない」が51%と逆転した。図2は,裁判員として裁判に参加したいかどうかを尋ねた質問で,同じように層別の回答状況をまとめたものである。前述の制度の必要性を尋ねた質問と同じく,この質問も4段階で尋ねた。さて,「参加したい」「参加

図 2 参加の意向度

図1 制度の必要性

わからない, 無回答必要ないどちらかといえば必要ないどちらかといえば必要必要

11% 3116 30 31 19 5

7 32

15 4211 38 33 14 39 38 35 16 310 32 35 17 69 28 36 20 712 26

17 3110 32 34 17 7

27 19 5

28 21 13

36 6 1

33 17 10

32 18 8全体男性女性

20代30代40代50代60代

70歳以上

裁判経験あり裁判経験なし

6% 279 32 40 17 2

3 24

9 468 35 40 166 37 47 106 24 49 205 23 45 254 20

12 334 27 46 21

38 15 2

45 29 2

40 5 11111

1

47 23 3

44 21 3全体男性女性

20代30代40代50代60代

70歳以上

裁判経験あり裁判経験なし

わからない, 無回答絶対に参加したくないできれば参加したくない参加してもよいぜひ参加したい

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26  MARCH 2009

したくない」と2段階にまとめたところ,全体では「参加したい」が33%,「参加したくない」が65%となった。その差は「必要」と「必要ない」の差よりも大きくなった。さらに層別にみていくと,必要性と同じく男性や若い年代ほど「参加したい」が多かった。裁判経験の有無で比べても,「経験がある」層のほうが「参加したい」が多かった。では,「参加したくない」理由はなにか。参加の意向度を尋ねた質問で「参加したくない」,すなわち「できれば参加したくない」か「絶対に参加したくない」と答えた1,068人に対して,その理由を4つの中から1つ選んでもらった。その結果が図3である。最も多かったのは「正しい判断ができるか自信がないから」(55%)であった。そして「人を裁く責任を負担に感じるから」(26%),「仕事や家事などで忙しいから」(11%),「裁判に興味がないから」(4%)と続いた。日常の忙しさよりも,“人を裁くこと”に抵抗を感じている回答者が多かった。提示した4つ以外に理由がある場合には「その他」として自由回答で答えてもらったが,「その他」では高齢を理由にあげた回答者が多かった4)。中には有罪判決を

受けた被告が服役後,裁判員を探し出して報復することをおそれているという答えもあった。また,「魚はさばけても人は裁けない」との答えは象徴的であった。裁判員制度に対する“態度”を推し量る質問は,これまでに述べた制度の必要性,参加の意向度のほかに制度の認知度(=制度を知っているかどうか)がある。この質問も4段階で認知の程度を尋ねており,「知っている」「知らない」の2段階にまとめたところ,「知っている」が43%,「知らない」が56%となった。この節の最後に,これら3つの質問で「必要」

「参加したい」「知っている」と答えた,つまり3つの質問いずれにも積極的な回答をした,いわば制度に“積極的”な回答者と,逆に“消極的”な回答者(=「必要ない」「参加したくない」「知らない」と答えた)を比べてみよう。図4は,男女,年代,そして裁判経験の有無でわけた場合,裁判員制度に“積極的”な回答者と“消極的”な回答者がどれだけいたかを整理したものである。なお,1,653人中“積極的”な回答者は227人(14%),“消極的”な回答者は422人(26%),どちらでもない回答者が1,004人(61%)であった。まず,男性は女性に比べて“積極的”な回答者が多かった。別の見方をすれば,男性では“積極的”“消極的”が拮抗したが,女性では“消極的”な回答者が“積極的”な回答者に比べて多かった。次に,年代別でみた場合,“積極的”な回答者の割合は年代が上がるにつれて減った。20代ではわずかに“積極的”が“消極的”を上回ったが,20代は81人しかサンプルがないうえに,“積極的”“消極的”の差は有意な差ではない。ここは参考として数値をみてほしい。

図 3 参加したくない理由(100% =1,068 人)

55%

26

11

4

4その他+わからない,無回答

裁判に興味がないから

仕事や家事などで忙しいから

人を裁く責任を負担に感じるから

正しい判断ができるか自信がないから

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27MARCH 2009

さらに裁判経験の有無で比べると,「経験がある」層では“積極的”が“消極的”を上回り,逆に「経験がない」層では“消極的”が“積極的”を上回った。これらの結果をまとめると,男性や若い年代ほど裁判員制度に“積極的”。また裁判経験がある層も“積極的”だといえよう。

(2)垣間みえる“厳罰化”を望む傾向

次に,死刑をめぐる質問をみていく。前章でも述べたが,死刑制度がある日本では裁判員が死刑を言い渡すかどうかの判断を迫られることがありうる。裁判員制度を考えるうえで,死

刑は避けては通れない問題である5)。図5は,死刑制度への賛否を尋ねた質問の回答状況をまとめたものである。この質問は,死刑について「賛成」「反対」「どちらともいえない」の中から選んでもらった。全体では「賛成」が47%,「反対」が11%,そして「どちらともいえない」が36%だった。「賛成」は,「反対」や「どちらともいえない」よりも多かった。男女別にみると,男性は女性よりも「賛成」が多かった。一方,年代別では,60代で「賛成」が55%と特に高くなった。次に,死刑を求刑された場合にどういう態度を

とると思うかを尋ねた質問をみる(図6)。この質問は,「死刑に値すると思えば,死刑を言い渡せる」(以下「言い渡せる」),「死刑に値すると思っても,死刑は言い渡せない」(以下「思っても言い渡せない」),「どんな理由があれ,死刑は言い渡せない」(以下「言い渡せない」)の3択で尋ねた。全体では「言い渡せる」が45%,「思っても言い渡

図 4 積極的か消極的か

0

20

40

60

80

100%以外消極的積極的

61 59 62

26

14

21

20

29

9

58 61 59 58 60 62

22

20

22

16

25

16

28

13

27

13

27

11

62 60

14

2428

12

全体 男性 女性 20代 30代 40代 50代 60代 70歳以上 裁判経験あり

裁判経験なし

図 5 死刑への賛否47%55 13 27 5

40

3849 8 4250 9 40

44 17 3755 11 32

48

5648 12 39

15 28

14 35 4

11 51 01111

20

11 43 6

11 36 6全体男性女性

20代30代40代50代60代

70歳以上

裁判経験あり裁判経験なし

わからない, 無回答どちらともいえない反対賛成

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せない」が32%,「言い渡せない」が14%となった。3つの選択肢の中では「言い渡せる」が最も多くなったが,別の見方をすれば「思っても言い渡せない」と「言い渡せない」を足し合わせると46%であることから,「言い渡せる」と「言い渡せない」が拮抗した形ともいえる。さて,男女別にみると,男性では「言い渡せる」が多かったが,女性では「言い渡せる」と「思っても言い渡せない」が拮抗した。一方,年代別では,前述の死刑への賛否同様,60代で「言い渡せる」が55%と特に高くなった。

図5と6を見比べると,各層で死刑に「賛成」と死刑を「言い渡せる」の値が近くなったことがわかるが,この2つの質問をクロスさせ両者の関係性を整理したのが表1である。表をみると,死刑に「賛成」な層では「言い渡せる」が多く,逆に死刑に「反対」な層では「言い渡せない」が多かったことがわか

る。一方,死刑について「どちらともいえない」層では「思っても言い渡せない」が49%で最も多く,「言い渡せる」が28%で続いた。このように,死刑への賛否と死刑を言い渡せるかの2問の間には,全体的にとらえると回答に一定の関係性がみられた。また,部分的にみると,死刑に「賛成」でも自分がそれを判断する立場になると22%が「思っても言い渡せない」と,揺れる心理もみてとれた。ところで,前の節で裁判員制度に“積極的”

“消極的”な回答者を定義したが,これを分析軸にして死刑をめぐる2問の回答傾向をまとめたものが表2である。これをみると,裁判員制度に“積極的”な回答者の中では死刑に「賛成」や死刑を「言い渡せる」が群を抜いて多かったことがわかる。一方,“消極的”な回答者の中では,死刑そのものは「どちらともいえない」「賛成」が拮抗し,死刑を言い渡せるかどうかについては「思っても言い渡せない」「言い渡せる」が拮抗した。では,死刑への“態度”と刑事裁判の“現状認識”の間にはなにか関係性

図 6 死刑を言い渡せるか

表1 「死刑への賛否」と「死刑を言い渡せるか」

45%54 25 14 6

38

4246 38 1245 43 944 33 18

55 27 1545

5745 35 14

25 15

28 17 10

43 11 44353

63

38 14 10

32 14 8全体男性女性

20代30代40代50代60代

70歳以上

裁判経験あり裁判経験なし

その他+わからない, 無回答言い渡せない思っても言い渡せない言い渡せる

分母=

全体

死刑への賛否

賛成

反対

どちらとも

いえない

わからない,

無回答

1,653人 772 190 594 97

死刑を言い渡せるか

言い渡せる 45% 71 12 28 14

思っても言い渡せない 32 22 32 49 12

言い渡せない 14 4 53 16 4

その他+わからない,無回答 8 3 3 8 69

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29MARCH 2009

があるのだろうか。いまの日本で刑事裁判が適正に行われていると思うかどうかを尋ねた質問と,刑事裁判で言い渡される刑の重さについて全体としてどのように思うかを尋ねた質問を使って分析を試みる。このうち,前者の刑事裁判の評価は4段階で尋ねた。その結果を「適正である」「問題が

ある」と2段階にまとめたところ,「適正である」が43%,「問題がある」が44%で評価は拮抗した。一方,後者の量刑の感覚は「重い」「軽い」「適正」の3択で尋ねたが,結果は「重い」がわずか2%にとどまったのに対して,「軽い」が55%,「適正」が28%となった。刑事裁判そのものは評価がわかれたが,量刑については「軽い」が圧倒的に多かった。この2問と死刑をめぐる2問との関係性を整理したのが表3である。表をみると,刑事裁判の評価でわけ

ても死刑への“態度”に大きな違いはみられなかったが,量刑の感覚でわける

と違いがみられた。なお,量刑の感覚で「重い」はわずか38人しかいないため,この層の分析は避ける。量刑の感覚で「軽い」とした910人中では死刑について「賛成」が58%と最も多くなったが,「適正」とした465人中では「どちらともいえない」が多かった。一方,量刑の感覚で「軽い」

表 2 制度への態度と「死刑への賛否」「死刑を言い渡せるか」

表 3 「刑事裁判の評価」「量刑の感覚」と「死刑への賛否」「死刑を言い渡せるか」

分母=

全体

制度への態度

積極的

消極的

以外

1,653人 227 422 1,004

死刑への賛否

賛成 47% 63 40 46

反対 11 9 13 12

どちらともいえない 36 27 42 35

わからない,無回答 6 0 6 7

死刑を言い渡せるか

言い渡せる 45 71 35 44

思っても言い渡せない 32 20 38 33

言い渡せない 14 6 19 14

その他+わからない,無回答 8 2 7 10

分母=

全体

刑事裁判の評価 量刑の感覚

適正である

問題がある

わからない,

無回答

重い

軽い

適正

わからない,

無回答

1,653人 718 721 214 38 910 465 240

死刑への賛否

賛成 47% 50 50 23 39 58 39 18

反対 11 10 15 7 26 9 15 12

どちらともいえない 36 40 34 30 34 31 45 37

わからない,無回答 6 1 1 39 0 2 0 34

死刑を

言い渡せるか

言い渡せる 45 46 49 29 42 54 39 25

思っても言い渡せない 32 38 31 17 24 32 39 23

言い渡せない 14 12 16 14 34 11 17 16

その他+わからない,無回答 8 4 4 41 0 4 5 35

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30  MARCH 2009

と答えた層では死刑を「言い渡せる」が多くなったが,「適正」と答えた層では「言い渡せる」と「思っても言い渡せない」が並んだ。このように,死刑に“肯定的”な態度をとるのは,いまの刑事裁判での刑の重さが「軽い」と感じている層で多くなった。おととしの道路交通法の改正で飲酒運転やひき逃げの罰則が強化されたように,昨今,犯罪に対する“厳罰化”の動きが出ている。今回の調査では“厳罰化”については直接,質問していないが,死刑を基軸に調査結果を詳しく分析していくと,全体として死刑に“肯定的”な意見が多く,その背景には現状の刑事裁判への不満があることがみてとれた。こうしたことから,国民の側にも“厳罰化”を望む傾向があることがうかがえた。

(3)よりよい裁判員制度の実現には

最後に,裁判員制度を今後,どのように実施していけばよいのかについて考えたい。図7は,裁判員制度を実施するうえで必要だと思うことをあげてもらった質問の結果である。

この質問は4つの選択肢から1つだけ答えてもらった。最も多かったのは「心理的負担を和らげる対策をとる」(39%)であった。そして「仕事を休んだ期間の収入を補償する」(21%),「裁判員を辞退しやすくする」(18%),「裁判期間を短くする」(12%)と続いた。国民が求めているものは,“休業補償”や“辞退しやすさ”よりも“メンタル面での対策”であった。この「心理的負担を和らげる対策をとる」は40代と50代で特に多く選ばれており,50代では54%と実に半数以上の回答者が選んでいた。また,裁判員制度に“積極的”な回答者では41%,“消極的”な回答者でも43%と,制度に対する積極性に関わらず多く選ばれていた。国民が裁判員として参加しやすくするためには,なによりも“メンタル面での対策”が求められている。さて,裁判員制度では裁判を3日から5日かけて集中的に開くことが予定されている。あらかじめ検察側・弁護側の双方が争点や証拠をしぼったうえで,審理が進められる。この参加期間について尋ねた質問をみてみよう。参加期間について「もっと長くするべきだ」

「もっと短くするべきだ」「これくらいでよい」の3択で選んでもらったところ,「これくらいでよい」(42%),「もっと長くするべきだ」(30%),「もっと短くするべきだ」(13%)となった。これを制度に対する積極性で比べると表4のようになる。裁判員制度に“積極的”な回答者の中では

「これくらいでよい」が圧倒的に多かったが,これが“消極的”な回答者になると「もっと長くするべきだ」と「これくらいでよい」の差が縮まり,有意な差ではなくなった。裁判員制度をよりよいものにするためには,“消極的”な回答者に

図 7 制度で必要なこと

39%

21

18

12

0

10その他+わからない,

無回答

特に望むことはない

裁判期間を短くする

裁判員を辞退しやすくする

仕事を休んだ期間の収入を補償する

心理的負担を和らげる対策をとる

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31MARCH 2009

理解を深めてもらうことがかかせないが,その中には参加期間について「もっと長くするべきだ」と考える人たちが一定程度いることになる。“消極的”なのは単に面倒くさい,関わりたくないというだけではなく,拙速な判断をしたくないという考え方もあるということである。実は,本稿で最初に分析した裁判員制度が必要かどうかの質問で「必要ない」と答えた826人にその理由を問うたところ,「専門家である裁判官の判断のほうが信用できるから」(26%)や「裁判員になる国民の負担が重いから」(29%)よりも「えん罪など誤った判決につながるおそれがあるから」(38%)が多くなった。もしかしたら誤った判断をして他人の人生を狂わせてしまうかもしれないという不安―。裁判員の“肉体的”な負担を減らし参加しやすくすることももちろん大切だが,こうした精神的な負担を軽くする対策が望まれている。

終わりに

今回の調査からは,裁判員制度に対して国民の間に“意識の格差”があることがわかった。半年前という時期になっても“賛否両論”であ

り,国民のコンセンサスが得られているとは言いがたい結果だ。ただ,制度がこれから始まることは変えられない。“未知”な制度であるがゆえに,我々一般の国民だけでなく,専門家である法曹関係者の間にも“意識の格差”はあろう。裁判員制度をよりよいものにしていくためには,メンタル面での対策など国民が真に求めている施策を充実させ,“消極的”な人たちを一人でも“積極的”に変えていくことが大切である。

その視点で,今後とも調査などを通じて検証を進めていきたい。

(さかい よしふみ)

注:1)裁判員制度については,最高裁判所が設けているホームページで詳しく紹介されている。アドレスは次のとおり。http://www.saibanin.courts.go.jp/

2)本稿では,信頼度 95%水準の検定の結果,有意な差が認められれば「差がある」「多い」「少ない」などと記述している。ただし,RDDはコンピューターで無作為に電話番号を作っているとはいえ,厳密にいえば“等確率抽出”(=調査相手に選ばれる確率がすべての国民で等しい抽出)ではなく,サンプリング誤差を正確に見積もることは難しい。あくまでも“目安”として,等確率抽出に基づくサンプリング誤差の考え方を導入したものである。

3)厳密にいえば,「必要ない」で 60 代と 70 歳以上の間に有意な差があった以外は,近接する年代間で「必要」「必要ない」の値に有意な差はない。しかし,近接する年代間で差がなくても,例えば 20 代と 70 歳以上の間では「必要」の値に有意な差があった。年代で結果を比べる場合は,全体的な“特徴”を損なわないよう,誤差を考えずに大まかな“傾向”として「年代が上がるにつれて減った・・・」などと記述している。

4)70 歳以上の人は基本的に裁判員を辞退できる。5)調査最終日の 2日後に,さいたま市で元厚生事務次官の夫婦が殺害されているのがみつかり,同じ日に東京・中野区で別の元厚生事務次官の妻が襲われた。今回の調査はこれらの事件の前で,事件による調査結果への影響はない。

表 4 制度への態度と「参加期間について」

分母=

全体

制度への態度

積極的

消極的

以外

1,653人 227 422 1,004

参加期間について

もっと長くするべきだ 30% 28 31 30

もっと短くするべきだ 13 11 15 13

これくらいでよい 42 57 37 40

わからない,無回答 15 4 17 17

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32  MARCH 2009

-制度の認知度-第 1 問 一般の国民が裁判官といっしょに刑事裁判を審理す

る「裁判員制度」が来年 5 月に始まります。あなたはこの「裁判員制度」について,どの程度,知っていますか。次の4 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 詳しく知っている ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.7 % 2. ある程度知っている ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 41.7 3. あまり知らない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 44.4 4. まったく知らない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11.3 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.9

-制度の必要性-第 2 問 あなたは,いまの日本に裁判員制度は必要だと思い

ますか。それともそうは思いませんか。次の 4 つの中から1 つ選んでお答えください。

1. 必要 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10.9 % 2. どちらかといえば必要 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 31.2 3. どちらかといえば必要ない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32.2 4. 必要ない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 17.7 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥8.0

-必要な理由-第 2 問 SQ1 [ 第 2 問で「1.2.」と答えた人のみ ]

それでは,あなたが,裁判員制度が必要と思う主な理由はなんですか。次の 3 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 裁判に国民の常識や感覚を反映させるべきだから ‥ 35.5 % 2. えん罪など誤った判決を防ぐことができるから ‥ 26.3 3. 国民が司法に参加することで 民主主義がより成熟するから ‥‥‥‥‥‥‥‥ 34.4 4. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.7 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3.0

(100%= 695 人)

-必要でない理由-第 2 問 SQ2 [ 第 2 問で「3.4.」と答えた人のみ ]

それでは,あなたが,裁判員制度が必要ないと思う主な理由はなんですか。次の 3つの中から 1つ選んでお答えください。

1. 専門家である裁判官の判断のほうが 信用できるから‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 26.2 % 2. えん罪など誤った判決につながる おそれがあるから ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 38.5 3. 裁判員になる国民の負担が重いから ‥‥‥‥‥ 29.2 4. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3.3 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.9

(100%= 826 人)

-参加の意向度-第 3 問 もし裁判員に選ばれた場合,裁判への参加が義務づ

けられますが,あなたは,裁判員として裁判に参加したい

と思いますか。それともそうは思いませんか。次の 4 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. ぜひ参加したい ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5.5 % 2. 参加してもよい ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 27.3 3. できれば参加したくない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 44.1 4. 絶対に参加したくない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 20.5 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.6

-参加したくない理由-第 3 問 SQ1 [ 第 3 問で「3.4.」と答えた人のみ ]

それでは,あなたが,裁判員として裁判に参加したくない主な理由はなんですか。次の 4 つの中から 1つ選んでお答えください。

1. 仕事や家事などで忙しいから ‥‥‥‥‥‥‥‥ 10.7 % 2. 人を裁く責任を負担に感じるから ‥‥‥‥‥‥ 25.8 3. 正しい判断ができるか自信がないから ‥‥‥‥ 54.9 4. 裁判に興味がないから ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4.1 5. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.5 6. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.0

(100%= 1,068 人)

-重大事件を扱う妥当性-第 4 問 裁判員制度では,死刑が求刑されることもある重大

な事件について,裁判員が刑の判断に加わります。あなたは,裁判員が重大な事件の刑を判断することについて,妥当だと思いますか。それともそうは思いませんか。次の 4 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 妥当 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 15.5 % 2. どちらかといえば妥当 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 28.0 3. どちらかといえば妥当でない ‥‥‥‥‥‥‥‥ 30.2 4. 妥当でない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 17.3 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9.0

-妥当な理由-第 4 問 SQ1 [ 第 4 問で「1.2.」と答えた人のみ ]

それでは,あなたが妥当だと思う主な理由はなんですか。次の 3 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 重大な事件こそ国民の常識や感覚を 反映させた判断が必要だから ‥‥‥‥‥‥‥‥ 57.6 % 2. 重大な事件に限らないと,裁判の数が多すぎて 裁判員の負担が増えるから ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 15.4 3. 重大な事件のほうが国民の関心が高いから ‥‥ 21.6 4. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.3 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4.2

(100%= 719 人)

-妥当でない理由-第 4 問 SQ2 [ 第 4 問で「3.4.」と答えた人のみ ]

それでは,あなたが妥当でないと思う主な理由はなんですか。次の 3 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 重大な事件では判断を間違える おそれがあるから ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24.2 % 2. 重大な事件では裁判員の心理的な負担が 重すぎるから ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 25.6 3. 重大な事件は,裁判員として参加する 3 日から 5 日では十分な審理ができないから ‥‥‥‥‥ 46.6 4. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.8 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.8

(100%= 785 人)

-死刑を言い渡せるか-第 5 問 もしあなたが裁判員に選ばれた裁判で,死刑が求刑

されたとします。その場合,あなたはどうすると思いますか。次の 3 つの中から 1 つ選んでお答えください。

「裁判員制度に関する世論調査」単純集計結果

【調査の概要】 1. 調査目的

裁判員制度について制度開始半年前の国民の意識を探る。

2. 調査時期2008 年 11 月 14 日(金)~ 16 日(日)

3. 調査相手全国の 20 歳以上の男女 2,723 人

4. 調査方法電話法(RDD 追跡法)

5. 回答数(率)1,653 人(60.7%)

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33MARCH 2009

1. 死刑に値すると思えば,死刑を言い渡せる ‥‥ 45.2 % 2. 死刑に値すると思っても,死刑は言い渡せない ‥ 32.4 3. どんな理由があれ,死刑は言い渡せない ‥‥‥ 14.0 4. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.6 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥7.9

-参加期間について-第 6 問 裁判員制度では,裁判を 3 日から 5 日かけて集中的に

開くことが予定されています。あなたは,これについてどう思いますか。次の 3つの中から 1つ選んでお答えください。

1. もっと長くするべきだ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 30.1 % 2. もっと短くするべきだ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 13.2 3. これくらいでよい ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 41.7 4. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14.9

-守秘義務について-第 7 問 裁判員には,いわゆる 「 守秘義務 」 があり,裁判員とし

て知ることができた秘密を漏らしたときは刑罰が科せられることもあります。あなたは,これについて妥当だと思いますか。それともそうは思いませんか。次の 4つの中から 1つ選んでお答えください。

1. 妥当 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 60.1 % 2. どちらかといえば妥当 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 22.1 3. どちらかといえば妥当でない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥6.4 4. 妥当でない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5.4 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6.0

-裁判官と判断することについて-第 8 問 裁判員制度では,6 人の裁判員が 3 人の裁判官といっ

しょに議論して判決を出します。あなたは次の 2 つの考え方のうち,どちらに近いですか。

1. 専門知識を持つ裁判官がいたほうが安心だ ‥‥ 74.2 % 2. 裁判官の意見に押し切られて しまうのではないかと不安だ ‥‥‥‥‥‥‥‥ 18.0 3. どちらともいえない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1.6 4. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6.1

-制度で必要なこと-第 9 問 裁判員制度を実施するうえで,あなたが最も必要だ

と思うことはなんですか。次の 4 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 裁判期間を短くする ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12.2 % 2. 裁判員を辞退しやすくする ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 18.2 3. 仕事を休んだ期間の収入を補償する ‥‥‥‥‥ 21.2 4. 心理的負担を和らげる対策をとる ‥‥‥‥‥‥ 38.7 5. 特に望むことはない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.1 6. その他 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥0.8 7. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥8.8

-死刑への賛否-第 10 問 あなたは,死刑制度に賛成ですか。反対ですか。それ

ともどちらともいえませんか。(選択肢読み上げなし) 1. 賛成 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 46.7 % 2. 反対 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11.5 3. どちらともいえない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 35.9 4. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5.9

-裁判の参加経験-第 11 問 あなたは,いままでに裁判に参加したり,裁判を傍

聴したりしたことがありますか。(選択肢読み上げなし) 1. ある ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14.5 % 2. ない ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 80.9 3. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4.6

-刑事裁判の評価-第 12 問 あなたは,いまの日本で,刑事事件の裁判が適正に

行われていると思いますか。次の 4 つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 十分に適正である ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4.1 % 2. おおむね適正である ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 39.3 3. やや問題がある ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 36.7 4. おおいに問題がある ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6.9 5. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12.9

-量刑の感覚-第 13 問 あなたは,いまの日本の刑事裁判で言い渡される刑

の重さについて,全体としてどのように思いますか。次の 3つの中から 1 つ選んでお答えください。

1. 重い ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2.3 % 2. 軽い ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 55.1 3. 適正 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 28.1 4. わからない,無回答 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14.5

全体 性 年 代男 女 20代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 歳以上 無回答

1,653 人 707 946 81 249 268 282 354 343 76100.0% 42.8 57.2 4.9 15.1 16.2 17.1 21.4 20.8 4.6

全体 男の年代 女の年代20代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 歳以上 無回答 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 歳以上 無回答

1,653 人 37 99 114 134 150 140 33 44 150 154 148 204 203 43100.0% 2.2 6.0 6.9 8.1 9.1 8.5 2.0 2.7 9.1 9.3 9.0 12.3 12.3 2.6

全体職 業

農林漁業 自営業 勤め人 主婦 無職 学生・その他・無回答

1,653 人 45 183 537 443 354 91100.0% 2.7 11.1 32.5 26.8 21.4 5.5

サンプル構成

全体都市規模 地域ブロック

特別区と人口100万以上の市

人口 30 万以上の市

人口 10 万以上の市

人口 5万以上の市町村

人口 5万未満の市町村 無回答 北海道

東北関東甲信越

東海北陸 近畿 中国九州

四国1,653 人 349 344 353 193 226 188 165 630 230 274 354100.0% 21.1 20.8 21.4 11.7 13.7 11.4 10.0 38.1 13.9 16.6 21.4