中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 ·...

17
中国の海洋進出 在日米軍海兵隊 大東文化大学 法学部政治学科 武田ゼミ 會田 竜太 下平 翔也

Upload: others

Post on 24-Sep-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

中国の海洋進出

在日米軍海兵隊

大東文化大学 法学部政治学科 武田ゼミ

會田 竜太

下平 翔也

Page 2: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

2

目次

はじめに

第1章 南沙諸島

第1節 南沙諸島の概要

第2節 南沙諸島の歴史

第3節 南沙諸島の現状

第4節 小括

第2章 尖閣諸島

第1節 尖閣諸島の概要

第2節 尖閣諸島の歴史

第3節 尖閣諸島領有に対する日本政府と中国政府の主張

第4節 小括

第3章 在日米軍海兵隊

第1節 日本における存在意義

第2節 アメリカ海兵隊の歴史

第3節 在沖米軍海兵隊の現状

第4節 小括

おわりに

Page 3: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

3

はじめに

會田 竜太・下平 翔也

在日米軍海兵隊のトップ、ウィスラー司令官は、2014年4月11日、もし尖閣諸島が

中国に侵攻されたとしても、米太平洋海兵隊が奪還できると語った。米軍関連紙『星条旗

新聞』が報じた。

同司令官は、「それが実際に起こるとしたら、どのように起こるのか、あるいはそもそ

も起こるのか、といった類いのことを言おうとすれば、それは純粋に推測にとどまる」、

とも語っている。また、「世界のどこであろうと、強硬上陸の(海軍との)合同作戦を遂

行してみせよと言われれば、われわれ海兵隊にはそれを行う能力がある」と豪語したこと

を、米国防省ウェブサイトがニュースとして伝えている。

その一方、尖閣諸島に関しては、非常に小さい島々であり、上陸しなくても、(海軍と

海兵隊とで)海上と空から攻撃をすれば、おそらく敵を排除できるだろう、と述べたこと

を『星条旗新聞』は伝えているが、この発言に先立ち、アメリカのヘーゲル国防長官は、

2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ

ると再三述べている。

では、実際に有事が発生した場合どのように対応するのかというと、在日米軍は「矛」

の役割をして、自衛隊は「盾」の役割をする。「矛」は、日本の有しない能力・攻撃力を

担当し、「盾」は、防衛作戦を担当する。つまり、自衛隊は敵国まで行って攻撃すること

が憲法9条の兼ね合いで出来ない。これが出来ないと永遠と続々と敵国の余力がある限り

戦闘地域に兵員や装備品が送られ、最終的には自衛隊が負けてしまうことは明らかである。

この役目を果たすのが、在日米軍であり、「矛」なのである。

しかし、在日米軍は「矛」のみを行うわけではない。自衛隊には持っていないレーダー

や偵察能力を駆使して、その情報を逐一報告される。現代戦は、情報戦がとても重要であ

るため、在日米軍の重要性が分かる。

では、海兵隊はこの有事でどのような働きをするのかというと、「強襲上陸作戦を実行

し尖閣諸島へ上陸した敵兵を制圧する」とされている。また、それだけでなく、上空から

降下して敵地へも乗り込み、兵員を MV-22(オスプレイ)を使って送り込み、海空の2つ

から敵軍を制圧して尖閣諸島を奪還するのである。1

1以上については NewSphere 2014年4月15日 政治記事

http://newsphere.jp/politics/20140415-3/と

Page 4: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

4

以上が尖閣諸島での有事の海兵隊の役割である。

以下では、こうした海兵隊の役割を前提に、中国が活発化している海洋進出に際して、

海兵隊がはたしている役割について考えたい。

第1章 南沙諸島

會田 竜太

第1節 南沙諸島の概要

中国は現在、中華民国、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイの5ヶ国と南沙

諸島の領有権をめぐって対立している。2 南沙諸島の海域には230以上の島、礁、浅瀬、

砂州があり、海域面積は82万平方キロであるが、そのうち、中国はミスチーフ礁やファイ

アリークロス礁といった中国によって埋め立てられた礁を含む「9段線」と呼ばれる独自

の、領有を主張する境界線内の領域を主張している。台湾は南沙諸島北部に位置する太平

島と呼ばれる南沙諸島の中で陸地面積が最大の島を事実上の実効支配により主張してい

る。ベトナムは南沙周辺の100万平方キロメートルを超える面積を自国の領土としさらに

29の島嶼の領有を主張、フィリピンは周辺41万平方キロの海域を含む54の島々などを含む

9の島嶼の領有を主張、マレーシアは周辺27万平方キロメートルの海域を含む島々の主

権を主張し、現在5つの島嶼に駐留している。インドネシア及びブルネイは島嶼を占領し

ていないが、インドネシアは中国伝統の海上国境線から4万超平方キロのところまで侵入

し、ブルネイは南通礁及び周辺3万平方キロの海域に対する主権を要求している。南シナ

海の海域は340万平方キロであり、「九段線」以内の海域が約200万平方キロ、その内、他

国が主張している海域は144万平方キロあり、係争のない海域は44万平方キロしかない

また、近年では、南シナ海の周辺国は南沙海域での活動及び資源争奪に向けた行動を強

めており、例えば中国は、南沙諸島において合計7つの礁を事実上支配し、構造物の建造

を進めている。中国が事実上支配する環礁の埋め立てが活発化しており、その中でもファ

在日米軍及び海兵隊の意義・役割について(PDF) - 防衛省・自衛隊

http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/seisakukaigi/pdf/07/1-5.pdfを参照

2以下、南沙諸島の概要については

http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/japan_border_review/no1/03_li_guoqiang.pdf 参照

Page 5: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

5

イアリークロス礁は台湾が事実上の支配を続けている太平島を抜き、南沙諸島第1位の広

さとなった。

他方でベトナムは南沙諸島の開発、移住に関する政策を促進しており、南沙諸島に様々

な軍用及び民用の施設を建設し、他国をガス資源などの開発に誘致している。

[図1] 中国における南沙諸島の占拠状況 3

第2節 南沙諸島の歴史

南シナ海は、古来から人々の往来があり、17世紀までは主に中国人の世界であった。

しかし、19世紀以降ヨーロッパの列国の進出をきっかけに、現在まで様々な国が対立し

ている状態が続いている。これらの争いの経過をまとめると以下のようになる。

1800年代は、ヨーロッパ各国が南シナ海に進出し、日本も1885年に台湾を獲得

して以来、南沙諸島への関心を見せている。1900年〜45年にかけては日本が東南ア

ジア諸国に進出するとともに、フランスも南沙諸島への関心を見せ、領土支配へと動い

3 南シナ海における中国の活動(防衛省)から引用

http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/ch_d-act_20150529.pdf

Page 6: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

6

た。1945年〜69年の戦後期は日本から中国に領土主権が復帰したが中国内戦、台湾

の分離をきっかけにフィリピン、南ベトナムによる南沙諸島の占有が見られている。19

70年〜79年には中国、ベトナム、フィリピンの南沙諸島海域における海底石油・天然

ガス資源への関心から中国・ベトナム間での戦火を交える事態へと発展していった。19

80年〜89年各国の資源開発が着手され、マレーシアも南沙諸島の支配に参入した。1

990年〜99年に中国が領土問題の棚上げによる共同開発を打ち出したことをきっかけ

に協力関係が築かれていくかに思われたが、2005年以降中国がチャイナドリームの実

現への取り組みをきっかけに対立が再現され、これまでの国際規範の維持も無視されるこ

ととなった。4

以上が南沙諸島についての歴史的な経緯であるが、中国とベトナムは2度に亘る交戦し

ている。

最初の2国間の交戦は1974年1月に西沙諸島の西部で起こった中国の艦艇部隊(哨

戒艇など6隻)と南ベトナムのフリゲート4隻による交戦である。この交戦により中国側

に85名の負傷者が、南ベトナム側には100名以上の死傷者が出ている。この結果南ベ

トナム側が西沙諸島から撤退し、中国が西沙諸島の全域を占領することになった。

次に1988年1月に南沙諸島のジョンソン南礁において中国のフリゲート3隻とベト

ナムの揚陸艦3隻が交戦し、中国側に1名の負傷が出た他、ベトナム側に400名以上の

死傷者が出ている。この結果ベトナム側が撤退し、中国がジョンソン南礁を占領する結果

となった。5

第3節 南沙諸島の現状

現在の南沙諸島の各国の動きとしては、中国が2014年までに南沙諸島において大規

模埋め立てを実施している。これは中国が領有を主張する「9段線」内のファイアリーク

ロス礁、スビ礁、ガベン礁、ヒューズ礁、ミスチーフ礁、クアテロン礁、ジョンソン南礁

といった主な島嶼に対して行われ、各礁ではすでに大規模な埋め立てが完了しており、現

在インフラ整備の作業を行なっている段階である。この内、埋め立てによって南沙諸島最

大の広さとなったファイアリークロス礁には滑走路と飛行機の乗員の乗降が行われるエプ

4以上の内容については著書『南シナ海の領土問題』(出版社、2015年)74〜76ページ参照

5南シナ海における中国の活動(防衛省)

http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/ch_d-act_20150529.pdf 参照

Page 7: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

7

ロンが建設中であり、他にもスビ礁は滑走路の建設が可能な規模であるとの指摘がある。6

以上の中国の動きに対して2016年7月にオランダハーグの常設仲裁裁判所は、中国

が独自の権利を主張する「9段線」に対して国際上の根拠はないとの判決を下した。これ

は南シナ海問題を巡る初の司法判断で、提訴したフィリピン側の主張をほぼ全面的に認め

る判決となった。また、前に挙げた中国が岩礁や浅瀬を埋め立てて築いた南沙諸島の7つ

の人工島についても、排他的経済水域や大陸棚が認められる「島」ではないと判断しその

うちの三カ所についてはもともと満潮時に海に沈んでしまう低潮高地であり、領海も認め

られないとした。

これに対して中国外務省は「仲裁法廷が出した判決は無効であり、拘束力はなく、中国

は受け入れず、認めない」といった内容の声明を発表し、激しく反発しており、判決を受

け入れない構えを見せている。この判決を強制的に履行させる手段はないが無視し続けれ

ば国際社会の批判が高まると考えられる。7

第4節 自身の考え

私は、中国の南沙諸島の領有について、古来から中国人の往来があったことや、占領の

際に他国に通知を行うと言った確認も行なっていることから、中国が南沙諸島の領有権を

主張していることについて全てが間違っているとは言えないのではないかと考えている。

しかしながら、中国が領有を主張している「9段線」については、私は否定的な立場を

取りたい。南沙諸島を含んだ南シナ海及び東シナ海のほぼ全域を主張する「9段線」につ

いてはその主張する根拠が乏しい。それは、武力に頼った半ば強制的な占領をした過去

や、仲裁裁判所の判決からも分かる通り、島とは言えないような岩礁や浅瀬を埋め立て

て、強引に島と主張するといったやり方には疑問が残るからである。

南沙諸島の領有を主張する国々が、資源を追って強行的な姿勢をとってしまうといった

現状は分からなくもないが、利益を追求しすぎるが故に、各国が戦争状態に突入するとい

った最悪の状況は避けなくてはならず、もし仮に武力によって領土を奪ったとしても、そ

れによる損害が得られた利益を上回ったならばそれは本末転倒であり、そのようなことが

6南シナ海における中国の活動(防衛省)

http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/ch_d-act_20150529.pdf 参照

7朝日新聞 中国の人工島、仲裁裁判所「島でない」

http://www.asahi.com/articles/ASJ7D5JJ7J7DUHBI025.html を参照

Page 8: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

8

あってはならないことは各国も理解しているはずである。そういった結末を避けるため

に、各々が話し合いの場を設け、場合によっては共同開発といった問題解決への新たな取

り組みを模索し、実行していくことが必要であると考えている。

第2章 尖閣諸島 會田 竜太

第1節 尖閣諸島の概要

尖閣諸島をめぐっては、現在も中国と日本の両国が領有権を主張しており、対立が続い

ている。尖閣諸島は東シナ海の海上に存在し、石垣島の北、約170キロメートルに位置

する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖ノ北岩、沖ノ南岩、飛瀬などからなる

島々の総称である。これらの島々はいずれも沖縄県石垣島に属している。地理的な特性を

挙げると、尖閣諸島にはセンカクモグラやセンカクツツジといった固有種を含む多くの動

植物が生息している。

日本政府は1895年に国際法上の手段に倣った上で、尖閣諸島を日本の領土に編入す

ることを決めた。それから日本の民間人が日本政府の許可の下で移住を始め、一時は20

0人以上の住人が尖閣諸島で暮らし、鰹節工場や羽毛の採集などの事業を行なったと言わ

れている。しかしその後、1960年〜70年にかけて尖閣諸島の海域に石油や天然ガス

の埋蔵の可能性が国連の報告書によって指摘されると、台湾、中国の2国が領有権の主張

を始めた。8

近年中国の尖閣諸島近海での動きが活発化しており、2010年には中国の尖閣沖で中

国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した際には、その動画が動画サイト YouTubeに投稿

され話題になった他、2012年7月に当時の野田佳彦首相が尖閣諸島の国有化を正式に

決定し、9月に尖閣購入を閣議決定、所有権を移転した。2016年6月9日には尖閣諸久

場島周辺の接続水域内に入る中国のフリゲートが初めて確認された。

8以上の内容は外務省 尖閣諸島 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html

参照

Page 9: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

9

[図2]尖閣諸島の周辺国9

第2節 尖閣諸島の歴史

尖閣諸島をめぐる対立の歴史は1884年、日本の福岡県の実業家古賀辰四郎氏が尖閣

諸島を探検、翌85年に沖縄県令に久場島の開拓許可を申請したことから始まったとされ

ている。この時に日本政府は国際法上正当な手段で尖閣諸島を自国の領土に編入した。1

945年8月、日本はポツダム宣言を受諾し1951年に日本がアメリカなど48カ国と

結んだサンフランシスコ講和条約を結んだ。この条約には日本が台湾、澎湖諸島を放棄す

る他尖閣諸島を含む「北緯29度以南の南西諸島」をアメリカの施政下に置くことが定め

られている。同じころ中国では蒋介石率いる国民党と毛沢東率いる共産党が対立し、その

後蒋介石は台湾へ逃亡。毛沢東主席が中華人民共和国の建国を宣言、台湾の中華民国と分

断されたが、その時共産党は沖縄は日本の一部だという立場をとっており、58年に中国

で発行された世界地図にも尖閣諸島を沖縄に属する島嶼として扱っている。また尖閣諸島

がアメリカの施政下に置かれている間、アメリカは大正島、久場島を軍の射爆撃上として

使ったが、これに対して中国は抗議を行なっていない。その後1971年に中国、台湾が

公式に尖閣諸島の領有を主張したが、この背景には同年の6月に日米間の沖縄返還協定に

より日本に施政権が返還される地域に尖閣諸島が含まれていたことがある。1972年9

月日中国交正常化の際、日本の田中角栄首相と中国の周恩来首相が北京で会談を行なった

が、その際、田中首相が周首相に対して唐突に尖閣諸島について切り出した場面があり、

9外務省ホームページ

http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/senkaku/page1w_000015.html から引用

Page 10: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

10

その時のやりとりから中国側は尖閣諸島領有の棚上げ問題に両国が合意したと主張してい

る。しかし日本側は棚上げについて合意した事実はないと主張しておりここでも意見の食

い違いがある。1980年代は尖閣問題が沈静化した時期であったが、1992年中国は

領海法を定めて魚釣島などの尖閣諸島を自国の領土と明文化した。これに対し日本は、

「極めて遺憾であり是正を求める」と抗議した。そして近年、中国の尖閣諸島付近での動

きが活発になっており、これに対して日本も尖閣諸島を国有化するなどの動きを見せてい

る。10

第3節 日本政府及び中国政府の主張

尖閣諸島の領有に対して日本側は、尖閣諸島が日本固有の領土であることは歴史的にも

国際法上も明らかであり,現に我が国はこれを有効に支配しています。したがって,尖閣

諸島をめぐって解決しなければならない領有権の問題はそもそも存在しません。 11との立

場をとっているのに対して中国側は、尖閣諸島は日本側が主張するような無主地であった

のではなく,古来から中国固有の領土であり,歴史資料によれば中国人が最も早くに発

見,命名及び利用し,中国の漁民がこの海域で漁業等の生産活動に従事し,中国の東南沿

海の民衆が魚釣島を航海標識とし,明代には中国側の冊封使によって既に発見・認知され

ており,中国の海上防衛区域に含まれた台湾の附属島嶼である12 と主張している。

第4節 小括

尖閣諸島の領有権について歴史的な観点から見てみると、日本が最初に尖閣諸島の領有

を主張したのが1895年であるが、それから地下資源の埋蔵が指摘された1970年代

まで中国はこの領有に対して異議を唱えず、地下資源の存在が指摘されてから自国の領有

を主張し始めた。このことから中国側は資源目当てで尖閣諸島の領有を主張し始めたとし

10以上の内容は朝日新聞デジタル 「尖閣諸島 過熱する主張」

http://www.asahi.com/special/t_right/senkaku/参照

11 外務省 尖閣諸島 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/qa_1010.html#q2より

引用

12 外務省 尖閣諸島 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/qa_1010.html#q5より

引用

Page 11: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

11

か考えられない。

また、中国の尖閣諸島領有の主張として、歴史的資料から中国人が最も早くに発見、命

名、利用していたことが挙げられているが、それらの資料だけでは中国が実効支配をして

きたことを示せないし、日本が領有を主張した際にそれを認識しながら、実際に領有を主

張したのは約90年後と、そこまでの日本の実効支配に対して何も言わなかったことこそ

が中国が日本の尖閣領有を認めていた根拠になるのではないかと考えている。

以上のことから私は尖閣諸島の領有権は日本にあると考えている。しかし、だからとい

ってこれ以上中国との関係が悪化することは日本にとって望ましいことではないと思う

し、それは中国側にも同じことが言えると思う。中国が狙っているのが地下資源であるこ

とを考えると、例えば、尖閣諸島の領有権は日本のものとしながらも、地下資源の開発を

共同で行っていくなどの新たな可能性の模索を行なっていくことが両国にとって結果的に

メリットになるのではないかと私は考えている。

Page 12: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

12

第3章 在日米軍海兵隊

下平翔也

第1節 在日米軍の概要(存在意義)

以下では、海兵隊の存在意義、歴史、そして現状について概観したい。

日米安保体制に基づく日米同盟13が、日本の防衛やアジア太平洋地域の平和と安定に寄与す

る抑止力として十分に機能するためには、在日米軍のプレゼンス14が確保されていることや、

在日米軍が緊急事態に迅速かつ機動的に対応できる態勢が、平時からわが国とその周辺でとら

れていることなどが必要である。このため、日本政府は、日米安保条約に基づいて米軍の駐留

を認めており、これが日本への侵略に対する抑止力になっている。

また、安定的な在日米軍の駐留を実現することは、日本に対する武力攻撃に対して、日米安

保条約第5条に基づく日米の共同対処を迅速に行うために必要である。さらに、日本の防衛の

ための米軍の行動は、在日米軍のみならず、適時の兵力の来援によってもなされるが、在日米

軍は、そのような来援のための基盤ともなる。

在日米軍がこのような役割を果たすためには、在日米軍を含む米軍の各兵種が機能的に統合

されている必要がある。たとえば、日米両国が協力して日本に対する武力攻撃などに対処する

にあたっては、米軍は主としていわゆる「矛」としての打撃力の役割を担っているが、このよ

うな打撃力として米軍が機能する際には、日本に駐留するアメリカ海軍、アメリカ空軍、アメ

リカ海兵隊などが一体となって十分な機能を発揮するものと考えられている。

第2節 アメリカ海兵隊の歴史

アメリカ海兵隊15は、独立戦争が始まって間もない1775年11月10日、わずか2個隊の大陸海兵

隊の創設を大陸会議が決議したことがきっかけである。海兵隊が作られたのは、特別に戦略的

13 防衛省、平成28年度版 防衛白書より引用

14 プレゼンスとは、存在。存在感。特に軍隊・国家などがある地域へ駐留・進出して軍事

的、経済的に影響力を持つ存在であること。

15 沖縄と海兵隊 駐留の歴史的展開

屋良朝博、川名晋史、齊藤孝祐、野添文彬、山本章子 14ページ〜16ページ

Page 13: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

13

考慮があったからではなく、敵国であるイギリスが海兵隊を持っていたため、それを真似よう

としたためである。この時期海兵隊は、平時には水夫に規律を守らせて船の安全を維持し、戦

時には船上で敵兵を狙撃したり敵艦への切込みをしたりすることを任務としていた。

しかし、創設当初より海兵隊は、同じ米軍の中でも、陸軍や海軍から予算配分上の脅威とし

て認識されていた。しかも時代を経て鋼鉄製の艦船が登場するにつれて、海兵隊の不要論が主

張され、実際海兵隊の軍事的役割は曖昧なままである。

第一次世界大戦後に、兵力が大幅に削減され、再度組織存亡の危機に立たされるも、今日に

繋がる「水陸両用作戦」が考案された。ここで、太平洋での日本軍との戦いを想定して、海軍

の艦船で遠征し、海岸から上陸して敵の前進基地を奪取するという「水陸両用作戦」こそ海兵

隊の重要な任務であることが提唱されたのである。実際、太平洋戦争では、米軍は海兵隊が主

力となってガダルカナル島の戦い、サイパン島の戦い、ペリリュー島の戦い、硫黄島の戦い、

沖縄戦などで「水陸両用作戦」を遂行して、日本軍と激戦を繰り広げた。

第二次世界大戦後は、米軍の再編によって海兵隊の人員が大幅に削減され、再び存続の危機

が訪れた。第二次世界大戦中のアメリカが開発した核兵器の登場により、軍部内でも、海兵隊

を投入した「水陸両用作戦」は今後行わないであろうとの話しも出てきたためである。

そして、このような話しが持ち上がる中で海兵隊の意義を知らしめる出来事となったのは、

大戦後まもなく勃発した朝鮮戦争である。1950年6月に北朝鮮の朝鮮人民軍が38度線を

越えて韓国へ侵攻し始まった朝鮮戦争では、開戦当初、米軍や韓国軍を主軸とする国連軍は朝

鮮半島南部へと朝鮮人民軍によって追い詰められ、劣勢に立たされていたのだが、これを挽回

するべく、9月15日に第1海兵師団を主軸として米軍主導の仁川上陸作戦(クロマイト作戦)

が実行され、この作戦は成功し、9月28日には陥落していたソウルを奪還することに成功す

る。この作戦成功を評価して1952年に米国議会は、「ダグラス・マンスフィールド法」を制

定し、海兵隊は3個師団、3個航空団が維持されることと定められました。これ以降は現在に

至るまで、海兵隊は3個師団、3個航空団が保持されている。

しかし、仁川上陸作戦では、中国義勇軍の参戦を招き、米国政府は「水陸両用作戦」では戦

争のエスカレーションを招くこともあると考え、この作戦の実行に慎重となり、仁川上陸作戦

以降は、現在に至るまで海兵隊による大規模な「水陸両用作戦」は行われていない。(強調は筆

者。以下同様)。

第3節 在日米軍海兵隊の現状

Page 14: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

14

現在のアメリカ海兵隊は、大きく3つに分けられる。第一海兵遠征軍(カリフォルニア州)、

第二海兵遠征軍(ノースカロライナ州)、第三海兵遠征軍(沖縄県うるま市)に分けられており、

特に第三海兵遠征軍の主力である第三海兵師団はローテーション部隊であるため沖縄に常駐し

ている部隊は少なくなっているのである。

さて、在日米軍海兵隊だけでなく在日米軍はなにも日本のみを守っているのではない。この

東アジアの安定を保つ為のついでに日本を守っていることを忘れてはいけない。

特に沖縄に駐留している海兵隊は、日本周辺での有事や日本に対して緊急に展開して迅速に

対応するとされており、沖縄県は、朝鮮半島や台湾海峡などの潜在的紛争地域に近いとされて

いる。また、よく言われているのが、中国人民解放軍が太平洋へ海洋進出していく際に中国大

陸側から見ると沖縄県が直線状にある。ここに飛行距離が従来機の約4倍で機動性の高いMV

-22(オスプレイ)を要する海兵隊がいることはとても脅威であり邪魔であると中国側は考

えている。これが日本政府や在日米軍の関係者、軍事評論家が主張していることである。

ところで、海兵隊が日本に駐留したきっかけは1950年に勃発した朝鮮戦争である。当時は、岐

阜県や山梨県、静岡県などに分散配置されていましたが、休戦により朝鮮半島の情勢が落ち着

くと、台湾海峡危機やタイ、インドシナ半島情勢を考えて沖縄県へ移駐したのである。沖縄県

に移留した理由は、米国防総省などの文章に記されていることであり、実際には、戦略的な理

由よりも政治的な背景の方が強く影響している。

海兵隊は海軍の下部組織であり、MV-22(オスプレイ)だけでなく、主に海軍の保有す

る艦船で移動する。現在の在沖海兵隊の例では、長崎県佐世保市にある在日米海軍佐世保基地

に配備されている強襲揚陸艦ワプス級6番艦「ボノム・リシャール」によって兵員だけでなく、

普天間基地所属の MV-22(オスプレイ)や CH-53輸送ヘリ(シースタリオン)、AH-1W 攻

撃ヘリ(スーパーコブラ、UH-1Y 軍用ヘリ(ヴェノム)。山口県岩国市の岩国基地所属である

F/A-18戦闘攻略機(ホーネット)、AV-8B 攻撃機(ハリアー II)などの各航空機やヘリコプタ

ー、その他戦車や装備器具至まで、海兵隊のほぼ全ての装備の輸送を行っている。

話を元に戻すが、台湾海峡からインドシナまでの広大なエリアをカバーしなくてはならない

のため、沖縄に配備された海兵隊は独自の輸送手段を有していなかった。そのため、戦略的な

理由のみでは海兵隊の配備は説明できないのである。

海兵隊は司令部隊と地上戦闘部隊、航空部隊、後方支援部隊の4機能がワンセットで運用さ

れるいわゆる、MAGTF(マグタフ)16 と呼ばれる運用を行っている。司令部は作戦の種類、

16 MAGTF(マグタフ)とは、 《Marine Air-Ground Task Force》米国海兵隊の基本的

な編成で、司令部と陸上・航空戦闘部隊および後方支援部隊を組み合わせたもの。規模に

Page 15: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

15

規模に応じて、各部隊から必要なユニットを抜き出して任務部隊を編成する。その集団が海軍

艦船で出撃していくのが通常の展開方法である。このことについて、17民主党政権時代の森本

敏(さとし)元防衛大臣は記者会見で、「海兵隊は1万人ほどまとめてMAGTFの機能を維持

すれば、日本の西半分ならどこでもいい。軍事的にはそうなる。」と証言した。MAGTFは

「空陸一体なので分散できない」のだが、空陸の機能をセットにして日本本土に移転すること

は可能だということを防衛大臣経験者が証言した、つまりは、沖縄県に居座る必要がないので

ある。沖縄県に居座る理由としてはやはり、政治的な理由、つまり、移転先の住民に嫌われて

居場所がなくなってしまう。どこに行っても海兵隊は邪魔であり、地域の犯罪率が上がり、航

空機の墜落の危険性があるので来ないでくれと言われてしまうため、現在も沖縄県に居座って

いるのである。

現在、在日米軍海兵隊の存在意義について改めて考えさせられる動きがある。日本の島嶼防

衛に対処するため陸上自衛隊に「水陸機動団」を創設するのである。この「水陸機動団」とは

簡単に言うと「日本版海兵隊」である。長崎県佐世保市にある陸上自衛隊相浦駐屯地の西部方

面普通科連隊(700人規模)は、ゲリラや特殊部隊などによる島嶼部への侵略行為や災害派

遣に対応する。このうち島嶼防衛での作戦展開のノウハウを持つ部隊を軸に、①着上陸する部

隊、②水陸両用車を運用する部隊、③火力によって上陸支援を行う部隊などで構成する300

0人規模の専門部隊を「水陸機動団」として配備する計画である。2013年度に閣議決定し

た防衛大綱では、弾道ミサイル開発を行う北朝鮮の軍事的挑発や中国の艦艇や航空機による海

洋進出などの脅威を強調しているが、その中で、「島嶼部への侵攻が起こった場合に速やかに上

陸・奪還・島嶼確保するための本格的な水陸両用作戦能力を新たに整備する」とした。この水

陸機動団では、MV-22(オスプレイ)17機や水陸両用装甲車AAV7を56両配備した

上で、航空自衛隊・海上自衛隊の部隊との統合運用で行動する予定である。

実際に2015年1月19日から3月7日までの間にアメリカ・カリフォルニア州にあるキ

ャンプペンデルトン海兵隊基地において、2015年4月13日から5月1日までの間に沖縄

県でこの「水陸機動団」と米軍海兵隊の離島奪還共同訓練が行われたのである。2016年に

入ってからも米軍海兵隊との離島奪還共同訓練が行われるなど、日本が独自で守っていけるよ

よって海兵遠征軍(MEF)・海兵遠征旅団(MEB)・海兵遠征隊(MEU)に分類され、他

に特殊作戦を担う特殊目的海兵空地任務部隊(SPMAGTF)がある。海兵空地任務部隊、

海兵空陸任務部隊、海兵空陸機動部隊。

17 防衛省 大臣会見概要 平成24年12月25日

http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/12/25.html

Page 16: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

16

うな仕組みが整いつつある。

第4節 在日米軍海兵隊に対する自身の意見

私は、在日米軍の内、陸海空軍は重要で必要であるが、海兵隊は日本に必要ないと考えてい

る。海兵隊は海軍の強襲揚陸艦で兵員や装備一式を戦地まで運び、海兵隊単独で行動するとい

うことはない。では、なぜその強襲揚陸艦は佐世保に常駐しており沖縄にいないのか、と疑問

に思う。これでは、海兵隊ご自慢の即応性が損なわれるのではないかと考えている。それに、

陸上自衛隊が水陸機動団を組織するにあたり海兵隊の存在意義がますます薄れると考えられる。

そこで、沖縄県と岩国基地に駐留している海兵隊には全てグアムに移転してもらい、その代

替案として、憲法改正によって自衛軍ないし国防軍を創設した上で、配備予定の陸上自衛隊

「水陸機動団」の拡充をして最終的には師団と改めて日本が単独で島嶼防衛並びに他国の軍隊

と同様に軍隊として敵軍への攻撃が行えるように役立ってもらえればと考えている。

また、陸上自衛隊をはじめ自衛隊は全体的に人員が足りていないので、水陸機動団が師団と拡

充されれば当然、通常任務を行う普通科連隊の人員が減るので、代わりに米陸軍にその減った

分の穴埋めとして在日米陸軍の人員を増やせば良いと考える。

この案であれば、沖縄県の負担が大幅に減るだけでなく、思いやり予算などの在日米軍に提

供するお金の面でも負担が減るのではないかと考える。

グアムに移転した海兵隊には引き継いてこの東アジア全体の安定に全力を尽くしてもらいた

いとも考えている。

おわりに 會田竜太・下平翔也

私たちは、南沙諸島の問題については、各国が話し合いの場を設けるなどして、共同開発と

いった問題解決への新たな取り組みを模索し、実行していくことが必要であると考えている。

尖閣諸島の問題については、地下資源の開発を共同で行っていくなどの新たな可能性の模索

を行なっていくことが両国にとって結果的にメリットになるのではないかと考えている。

在日米軍海兵隊は日本に必要ないと考えているが、代わりに陸上自衛隊に新規創設される水

陸機動団の装備などを強化して運用すればよいと考える。

Page 17: 中国の海洋進出 と 在日米軍海兵隊 · 2014年4月6日には日本で、8日には中国で、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であ ると再三述べている。

17

※参考文献

・『南シナ海の領土問題』 浦野 起央著 出版三和書籍

・『尖閣問題の核心 日中関係はどうなる』 矢吹 晋著 出版花伝社

・外務省 尖閣諸島 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html

・朝日新聞デジタル 「尖閣諸島 過熱する主張」

http://www.asahi.com/special/t_right/senkaku/

「中国の人工島、仲裁裁判所「島でない」 南シナ海問題」

http://www.asahi.com/articles/ASJ7D5JJ7J7DUHBI025.html

・沖縄タイムス 「中国の軍艦、尖閣接続水域に初入域 ロシア艦も」

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/4397

・「中国と周辺国家の海上国境問題」 李 国強著

http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/japan_border_review/no1/03_li_guoqiang.pdf

・「南シナ海における中国の活動」 2015年5月29日 防衛省

http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/ch_d-act_20150529.pdf

・防衛省 平成28年度防衛白書

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2016/w2016_00.html

・防衛省 大臣会見概要 平成24年12月25日

http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/12/25.html

・在日米軍海兵隊 http://www.kanji.okinawa.usmc.mil/

・そこが知りたいオスプレイ計画 配備、何のため 佐賀空港 佐賀新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161115-00010001-saga-l41

・自衛隊採用ガイド(自衛隊ファンサイト)

http://jieitaisaiyou.com/%E9%99%B8%E4%B8%8A%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8

A%E6%B0%B4%E9%99%B8%E6%A9%9F%E5%8B%95%E5%9B%A3/

・YouTube USA Military Channel

https://www.youtube.com/user/UsaMilitaryChannel/videos

・『沖縄と海兵隊 駐留の歴史的展開』

屋良朝博、川名晋史、齊藤孝祐、野添文彬、山本章子著

・『図説 ゼロからわかる 日本の安全保障』 森本敏著