設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º s>& ¹ b 16...

39
設置の趣旨等を記載した書類(目次) 1.設置の趣旨及び必要性 ············································· 1 (1) 大学の沿革 ················································· 1 (2) 救急救命学科設置の趣旨 ····································· 1 (3) 救急救命学科設置の必要性 ··································· 2 (4) 教育研究上の理念・目的 ····································· 6 2.学部・学科の特色 ················································· 7 3.学部・学科の名称及び学位の名称 ··································· 8 4.教育課程の編成の考え方及び特色 ··································· 8 (1) 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー) ········· 8 (2) 教育課程の編成と特色 ······································· 9 5.教員組織の編成の考え方及び特色 ·································· 12 6.教育方法、履修指導方法及び卒業要件 ······························ 13 (1) 卒業要件・ディプロマ・ポリシー ···························· 13 (2) 教育方法 ·················································· 14 (3) 履修指導方法 ·············································· 15 7.施設、設備等の整備計画 ·········································· 16 (1) 校地・運動場の整備計画 ···································· 16 (2) 校舎等施設の整備計画 ······································ 17 (3) 図書等の資料及び図書館の整備計画 ·························· 18 8.入学者選抜の概要 ················································ 19 (1) 入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー) ············ 19 (2) 入学者の選抜方法 ·········································· 20 9.取得可能な資格 ·················································· 21

Upload: others

Post on 01-Oct-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

設置の趣旨等を記載した書類(目次)

1.設置の趣旨及び必要性 ············································· 1

(1) 大学の沿革 ················································· 1

(2) 救急救命学科設置の趣旨 ····································· 1

(3) 救急救命学科設置の必要性 ··································· 2

(4) 教育研究上の理念・目的 ····································· 6

2.学部・学科の特色 ················································· 7

3.学部・学科の名称及び学位の名称 ··································· 8

4.教育課程の編成の考え方及び特色 ··································· 8

(1) 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー) ········· 8

(2) 教育課程の編成と特色 ······································· 9

5.教員組織の編成の考え方及び特色 ·································· 12

6.教育方法、履修指導方法及び卒業要件 ······························ 13

(1) 卒業要件・ディプロマ・ポリシー ···························· 13

(2) 教育方法 ·················································· 14

(3) 履修指導方法 ·············································· 15

7.施設、設備等の整備計画 ·········································· 16

(1) 校地・運動場の整備計画 ···································· 16

(2) 校舎等施設の整備計画 ······································ 17

(3) 図書等の資料及び図書館の整備計画 ·························· 18

8.入学者選抜の概要 ················································ 19

(1) 入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー) ············ 19

(2) 入学者の選抜方法 ·········································· 20

9.取得可能な資格 ·················································· 21

Page 2: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

10.実習の具体的計画 ··············································· 21

(1) 実習の概要 ················································ 21

(2) 実習先の確保の状況 ········································ 23

(3) 実習先との契約内容 ········································ 24

(4) 実習水準の確保の方策 ······································ 24

(5) 実習先との連携体制 ········································ 24

(6) 実習前の準備状況(感染予防対策・保険等の加入状況) ········ 25

(7) 事前・事後における指導計画 ································ 25

(8) 教員及び助手の配置並びに巡回指導計画 ······················ 25

(9) 実習施設における指導者の配置計画 ·························· 26

(10) 成績評価体制及び単位認定方法 ····························· 26

11.その他,学外実習を実施する場合の具体的な計画 ···················· 26

(1) 実習先の確保の状況 ········································ 26

(2) 実習先との連携体制 ········································ 27

(3) 成績評価体制及び単位認定方法 ······························ 28

12.管理運営 ························································ 28

13.自己点検・評価 ·················································· 29

14.情報の公表 ······················································ 31

15.教育内容等授業の改善を図るための組織的な研修等 ·················· 34

16.社会的・職業自立に関する指導等及び体制 ·························· 36

(1) 教育課程内の取組について ·································· 36

(2) 教育課程外の取組について ·································· 36

(3) 適切な体制の整備について ·································· 37

Page 3: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐1‐

設置の趣旨等を記載した書類

1. 設置の趣旨及び必要性

(1) 大学の沿革

昭和58年4月に我が国で初めて鍼灸師を養成する四年制の大学(明治鍼灸大学)

として誕生した本学は,常に日本の鍼灸界をリードしてきた。また,昭和62年には,

明治鍼灸大学の設置認可要件の一つであった附属病院を開院し,東西両医学の融合

とその実践を指向するなど,相補的な臨床の実践,研究の遂行システムを確立して

いる。また,平成3年には大学院鍼灸学研究科の修士課程を,平成6年には博士課程

を設置し,鍼灸医学における教育研究体制の強化を図っている。

平成16年には運動器疾患のスペシャリストとして,スポーツ現場での応急手当,

高齢者特有の運動器疾患のサポート等の幅広いニーズに応え得る柔道整復師を養

成する保健医療学部柔道整復学科を開設し,柔道整復高等教育機関の先駆けとして,

全国に優れた柔道整復師を輩出している。さらに,平成18年には看護学部看護学科

を設置し,看護学の中に東洋医学の理論・知識を取り入れた独自の理念に基づく教

育を実践し,より幅広くしかも奥行きのある高度な看護実践能力を有する看護職者

を育成している。

本学における建学の精神は「和の精神」を真髄となし,東西両医学を有機的に関

連づけて,社会及び国民の医療に貢献できる真の医療人を育成することに他なく,

「人と人との和・人と自然の調和・東洋と西洋の融和」を掲げている。

また,教学の理念は「建学の精神」のもとに,人々の健康に貢献する医療従事者

の一員としての自覚を養い,高度な東西両医学の専門知識と科学的根拠に基づいた

優れた治療技術の教授研究に努め,常に和の心を忘れず人と向き合うことのできる

「心豊かな医療人」を育成するための教育を行うこととしている。

(2) 救急救命学科設置の趣旨

現在,我が国の医療を取り巻く環境は,急速な少子高齢化の進展,医療技術の進

歩,国民の健康に対する関心の高まり等によって大きく変化してきており,個人の

状態やニーズに合わせた患者中心の医療や安全・安心でより質の高い効率的な医療

の提供が求められている。特に高齢社会の問題は,過疎化地域においては深刻さを

増しており,生活習慣病などの慢性疾患の増加に伴い,救急搬送の増加が予想され

る。

Page 4: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐2‐

一方,我が国の救急医療体制は,昭和39年の救急病院・救急診療所の告示制度の

創設に始まり,昭和52年からは,初期,二次,三次の救急医療機関の段階的整備が

開始され,その後,救急医療情報センターの整備,救急救命士制度の創設など,救

急医療の体系的な整備が進められてきた。

このように昭和50年代に交通事故死亡を減らすために始められた救急医療体制

は,我が国独自の発展を遂げ,既に交通事故のみならず,周産期医療・小児医療,

脳卒中,心臓発作など様々な危機的状態を救命する国民の安全・安心の基本的イン

フラとなった。更に病院外心肺停止患者の蘇生率が低いことに鑑み,社会復帰の改

善を目的として,平成3年に救急救命士法が制定された。救急救命士による救急救

命処置はあくまでも医師の「診療の補助」であり,原則として医師の指示に基づい

て行われるものである。

公的養成機関においては,年間1,200人程度で8か月から1年の修業期間での養成

教育が行われてきたが,「救急救命処置」の範囲が年々拡大され,その対策として,

教育時間の延長と処置範囲拡大に対する再教育が行われるとともに,民間養成機関

(二~三年制の専門学校)の増加や四年制大学における養成も行われてきている現

状がある。そこで本学において,保健医療学部に救急救命学科を設置して,病院前

救急医療において高度な専門性を備えた優れた救急救命士の養成を行なうととも

に,病院前の救急救命学の学術研究の進展への寄与並びに社会への貢献を志向する。

(3) 救急救命学科設置の必要性

① 救急隊員数等の推移及び救急救命士の運用状況

全国の消防職員のうち平成27年4月現在,救急隊員有資格者(規定の救急業務に

関する講習を修了した者)は11万7,956人で,このうち6万1,010人が救急隊員とし

て救急業務に従事している。

また,救急救命士の資格を有する消防職員は全国で3万2,813人いるが,実際に救

急救命士として運用されている救急隊員は2万4,223人である。なお,平成17年に救

急救命士の資格を有する消防職員は1万7,091人,救急救命士として運用されている

救急隊員は1万5,317人であったものが,この10年間でそれぞれ1.9倍と1.6倍に増え

ており,救急救命士に対する社会のニーズは増加していることがうかがえる。

【図1】

Page 5: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐3‐

また,救急救命士を運用している救急隊は,平成17年に3,722隊,救急隊総数に

おける運用率は78.2%であったが,平成27年には4,959隊,97.8%となり,それぞ

れ1.3倍に増えている。【図2】

なお,総務省消防庁では,高度化する救急需要に応えるため,すべての救急隊に

救急救命士が少なくとも常時1人配置される体制を目標に救急救命士の養成と運

用体制の整備を推進している。図2で表されているとおり,運用率は年々高くなっ

ているものの,全国的には地域間格差が相当みられるのが現状であり,特に地方に

おいては,乗換運用の救急隊が多く,救急救命士が配置されていない運用の時間帯

が存在する地域がある。

Page 6: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐4‐

② 救急出動件数の増加

救急自動車による救急隊の出動件数は昭和38年の救急業務法制化以降増加の

一途を辿っており,平成27年の全国の救急出動件数は約605万件(平成27年の救

急出動件数等(速報),総務省消防庁)に達し,この10年間で約15%増加した。

更に救急隊が現場に到着するまでの所要時間は,平成26年度において全国平均

で約8.6分であり,10年前(平成16年)と比べ,約2.2分遅延している。

一方,救急救命士の養成は,一般財団法人救急振興財団が設置する養成所と

都府県及び政令指定都市が独自に設置する養成所において,年間に養成される

人員が1,200人程度であることから,一部の消防本部を除き,必要な救急救命士

が量的に満たされていない状況となっている。

③ 救急救命士養成のために圧迫されている地方財政への貢献

救急救命士は,平成3年に成立した救急救命士法に基づいて誕生した比較的新

しい国家資格である。そのため,救急救命士が活躍するために必要なメディカ

ルコントロール(MC)体制確立は,地方によっては不十分な地域が多く残っ

ている。しかし,現場における救命処置の件数は増加し,薬剤投与なども年毎

に増えてきており,発展途上の制度といえる。

このように地方においては,半年以上にわたる研修期間の単身赴任費用,そ

の間の給料,研修費用など,1人の救急救命士を養成するために税金を数百万

円単位で投入しなければならない。

つまり,救急救命士を養成し,活躍させるまでには本人の崇高な意志,努力

だけでなく,予算の限られるなかで,莫大な時間と税金を投入しなければなら

ない現実に対して,近年では民間の救急救命士養成施設を卒業した救急救命士

を採用する消防機関は少なくない。

④ 救急救命士の職域拡大

公的養成機関においては,年間1,200人程度で8か月から1年の修業期間での養

成教育が行われて,現在では有資格者は5万人を超えている。しかし,救急救命

処置の範囲が年々拡大され,すでに初期に資格を取った救急救命士ではこれら

に対応できなくなってきている。年々救急救命士に対する教育時間の延長と処

置範囲拡大に対する再教育が行われている中で,より質の高い医学教育を四年

制大学において行うことが必要となってきている現状がある。

このような理由から消防機関では,いままでの組織内の救急救命士育成を減

らし大学卒の救急救命士を優先的に採用するようになってきた。また海上保安

庁,自衛隊,警察などの公務員においては,災害発生時の対応や防災危機管理

Page 7: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐5‐

など,国の災害対策の一環として十分な教育が施されて学士を有する救急救命

士が多く求められ,災害現場への派遣が計画されている。

また,一般財団法人日本救急医療財団では現在の救急医療体制の崩壊を食い

止めるために,シンクタンクである一般社団法人救急医療総合研究機構におい

て,平成22年9月より救急医療基本法の制定にむけて議論が開始されている。そ

の結果,職域拡大を法制化し,病院内への救急救命士の配置をはじめレジャー

施設やアミューズメントパーク等における救急救命士の活用が検討され,その

ニーズは高まってきている。

⑤ 高度な知識と技術を有する救急救命士を養成する体制の確立

近年,この救急救命士に対する医療の質の担保を目指してメディカルコント

ロール(MC)体制が整備されたことにより,平成16年以後,さらなる救命率向

上を目指して実証的な研究のもと,救急救命処置は高度化し認定救急救命士に

よる気管内挿管や薬剤(アドレナリン)投与,更に平成26年より心肺機能停止

前の重度傷病者に対する静脈路確保及び輸液,血糖測定並びに低血糖発作症例

へのブドウ糖溶液の投与という高度な「救急救命処置」も行えるようになって

いる。

また,救急救命士の教育体制としては,病院内と異なった環境で行う現場活

動については,現場経験豊富な救急救命士が他の救急救命士や救急隊員を教育

するということが特に重要な要素となっている。

このようなことから,救急救命士には,高度な医学知識と技術を修得したう

えで,自ら救急救命士の教育を行う指導者を目指して,救急救命処置の医学的

有用性を証明する研究・分析能力を有することが求められるようになっている。

更に,高齢社会を反映して,高齢者の緊急搬送に伴い,救急救命士による心

肺蘇生処置などの高度な応急処置が必要な件数も増加してきており,ますます

高度な知識と技術を有する救急救命士を社会が必要とする時代がすぐそこに来

ているものと予想される。

⑥ 大学教育の必要性及び本学が設置する理由

救急救命士は,社会構造及び疾病構造の変化に伴い,心肺停止患者の一刻も

早い蘇生処置を行うことを目的に平成3年に法制化され,はや25年が経過した。

当初は救急体制の変化に対応するために現職の消防隊員からの救急救命士養成

が行われたが,大学における養成機関も増加しつつある。ここ10年でも2回,救

急救命士が行うことができる処置が拡大したことにより,高度な教育内容が必

要となり,公的養成機関では,修業期間の延長と業務範囲拡大に伴う再教育が

行われている。また,民間養成機関の修業年限は,2~3年の短期間であること

Page 8: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐6‐

から,救急医療の知識と技術の修得が大半を占めているので,幅広い教養を身

につけて,知的,倫理的及び応用的能力を培うには不十分となっている。よっ

て,病院前救急医療に関する高度な専門知識の修得や主体的に救急救命処置が

実践できる能力を修得するには,四年制大学での教育課程でこそ可能と考える。

本学は医療系大学として豊富な教授陣(基礎教養・基礎医学・臨床医学)に

よる指導体制と附属病院や附属東洋医学研究所を始めとする優れた臨床施設及

び研究施設を有している。

また,教育課程では「健康とスポーツ」領域における授業科目において,ス

ポーツトレーニングを通じて基礎体力を養い,運動能力を効果的に高めるため

の方法の実践や健康づくりのための運動指導の知識等を修得できる授業科目を

開設していることから,救急救命士にとって必要な筋力・体力を養うことが可

能である。

現在の日本社会は高齢社会となり,「健康弱者」の増加に伴い救急救命を必

要とする機会が急増し社会問題となっている。しかるにこれに対応する救急救

命士養成は相当の費用と時間がかかり,特に現在の地方自治体の財政状態では

有資格者を増やすことがままならず,「医療の過疎・格差」が生じている。

そこで本学では,救急救命士を養成する四年制大学の少ない西日本を中心に

広く学生を募り,高い技術と専門性を備えて即戦力となる「救急救命士」を養

成し,都市部だけでなく地方都市への還元を図るべく養成にあたる。

現在,消防・警察機関などで従事する救急救命士の救急救命士資格取得後の

継続教育や生涯教育が重要となっており,より高度な救急救命医療技能の維

持・発展には,救急救命士の生涯教育や継続教育の場が必要である。そのよう

な中で,本学に「救急救命学科」を設置することで,主として京都府下におけ

るその中心的な教育研修施設としての役割を果たすことも可能となり,社会に

大きく貢献するものと確信する。

(4) 教育研究上の理念・目的

本学科が研究対象とする学問分野は,「救急救命学」である。その教育研究上の

目的は,生命及び人間の尊厳を基盤に豊かな人間性を培うとともに,病院前救急医

療に関する高度な専門知識及び技術を教授研究し,主体的に救急救命処置が実践で

きる力を養い,医療と地域社会に貢献できる質の高い救急救命士を育成し,卒業時

には全員が救急救命士の国家試験受験資格を取得できることを目的とする。

卒業後の進路としては,消防官や警察官を目標とするだけでなく,個々人の目標

に対して救急救命士の資格をどのようにキャリアデザインして行くかを考えられ

る力の教育を行い,地域のニーズに合った救急救命士を養成し,救急医療の質の向

Page 9: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐7‐

上や地域医療の充実に貢献したいと考えている。

2. 学部・学科の特色

本学の使命・目的は明治国際医療大学学則第1章第1条において,「教育基本法

及び学校教育法の精神にのっとり,深く鍼灸医学及び保健医療に関する知識と技術

を中心として教授研究し,広く一般教養を高めるとともに,有能にして医の倫理に

徹し,かつ旺盛な探究心を有し,社会に貢献する有為な人材を育成することを目的

とする。」と定められている。

また,中央教育審議会の答申「我が国の高等教育の将来像」の「新時代における

高等教育機関の在り方」の中で,学士課程においては,「社会が複雑かつ急激な変

化を遂げる中で,各大学には,幅広い視野から物事を捉え,高い倫理性に裏打ちさ

れた的確な判断を下すことができる人材の育成が一層強く期待されている」と述べ

られている。また,「教育の具体的な方法論としては,様々な個性・特色を持つも

のに分化していく」ことが望ましいと指摘されている。

上記を反映し,保健医療学部救急救命学科は,生命及び人間の尊厳を基盤に豊か

な人間性を培うとともに,病院前救急医療に関する高度な専門知識及び技術を教授

研究し,主体的に救急救命処置が実践できる力を養い,医療と地域社会に貢献でき

る質の高い救急救命士,すなわち,高度な専門性をもった職業人の養成を主な目的

とする。

学科の特色としては,救急・救命医療,特に病院前救護の分野に関わる専門的医

療人として,人間性,倫理観,他職種との協調性を持って地域社会に貢献できる救

急救命士の養成を目指している。すなわち,傷病者に対して人間性豊かな医療人と

しての倫理観を有し,病院前救急医療において高い身体能力と他の医療関係職種と

のチーム医療を実践できる知識と技能を修得しうる人材を育成する。

また,本学は附属病院を有していることから,医師や看護師などの他職種の役割

や各職種の視点を通して,チーム医療における役割を実践的に学ぶことができ,か

つ医療系大学として,他学科の学生との交流を通じて,医療人としての豊かな人間

性を培う環境が整っている。

教育体制として,基礎教養分野,基礎医学分野及び臨床医学分野の多くの専任教

員に加え,救急救命学分野においては,救命救急センター等での経験をもつ医師や

救急医療の現場を経験した救急救命士が指導を行う。

救急現場で救命を行う消防官にとって体力は重要な要素の一つであり,その基礎

体力づくりと運動能力を高めるためのスポーツトレーニング方法や実践を学ぶと

ともに,海,河川,雪山等での救助訓練を行う。この学科の特徴の一つとして積極

的な健康づくりと救命のための熱き心を有した救急救命士教育を目的とした運動

Page 10: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐8‐

の指導ができる知識とスキルを修得させる。

また,救急救命士のためのキャリア教育の充実を図り,救急救命士国家試験対策

の授業を計画的に進めるとともに消防官や警察官など公務員の採用試験に対応す

るプログラムも充実させ,万全のサポート体制を整える予定である。

3. 学部・学科の名称及び学位の名称

学科名称は,生命及び人間の尊厳を基盤に豊かな人間性を培うとともに,病院前

救急医療に関する高度な専門知識及び技術を教授研究し,主体的に救急救命処置が

実践できる力を養い,医療と地域社会に貢献できる質の高い救急救命士の育成を目

的とするため,救急救命学科とした。

また,救急救命学科を卒業した者には,学位規則(昭和28年文部省令第9号)の

定めるところにより,学士(救急救命学)の学位を授与する。

なお,英文名は,国際的な通用性にも留意して,以下のとおりとした。

学部名:保健医療学部 School of Health Science and Medical Care

学科名:救急救命学科 Faculty of Emergency Medical Science

学 位:学士(救急救命学)Bachelor of Emergency Medical Science

4. 教育課程の編成の考え方及び特色

(1) 教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

保健医療学部救急救命学科の教育研究上の目的は,「生命及び人間の尊厳を基盤

に豊かな人間性を培うとともに,病院前救急医療に関する高度な専門知識及び技術

を教授研究し,主体的に救急救命処置が実践できる力を養い,医療と地域社会に貢

献できる質の高い救急救命士を育成する。」である。

これらの目標を達成するために以下の方針で教育課程を編成する。

① 初年次から教養教育及び医療倫理教育を実施し,医療人としての幅広い教

養と豊かな感性を備えるとともに高い倫理観を持つ人間性を育む。

② 自ら探求すべき課題を提起して問題解決に取り組む主体性を身につける。

初年次から問題解決型の能動的学習により,チームで協力して問題を解決

する能力を養う。

③ 基礎医学,臨床医学の幅広い知識を身につけるため,低学年から現代医学

の教育を導入するとともに,本学の特色を活かした科目群を配置する。

Page 11: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐9‐

④ 救急救命学の知識と技術を修得するための科目を各年次にバランスよく配

置するとともに,将来の進路を展望した科目群を配置する。

⑤ 救急救命士の社会的使命を理解し,地域社会に貢献する意欲を培う。その

ために老人福祉施設での見学に始まり,救命救急センター等の医療機関や

国内をはじめ海外での消防署実習などを通じて社会への関心や国際的な視

野を育む。

⑥ 身体能力の高い救急救命士になるためのさまざまな救助活動やスポーツイ

ベントにおけるボランティア活動を体験させる。そのために事故・災害等

に対する救助方法等に関する科目群及び健康とスポーツ,救護に関する科

目群を配置する。

(2) 教育課程の編成と特色

本学科の教育課程は,教養系科目として『人間と社会』,『自然の科学』,『言語と

情報』,『医学教養』の各分野に区分し,また,専門系科目として『現代医学』,『救

急救命学』,『健康とスポーツ』の各分野に区分する。

上記カリキュラム・ポリシーを実現させるため,それぞれの分野に必要な科目を

配置し,以下のように教育課程を構成する。

① 教養系科目

教養系科目では,『人間と社会』,『自然の科学』,『言語と情報』,『医学

教養』に区分し,1年次を中心に医療人として倫理観と幅広い教養を修得でき

るような科目を配置する。

『人間と社会』では,初年次教育として大学教育を受ける上で必要となる基

礎知識の修得を目的とし,必修科目として「現代国語読解」,「基礎ゼミ」,

「学習技法」を開設する。特に基礎ゼミでは,課題解決型の授業として,グルー

プワークやプレゼンテーションを通して問題解決能力を養う。

「大学の教育と研究」では,本学の建学の精神,教学の理念,沿革,教育目

標を理解し本学学生として求められる学修態度と姿勢を明確にする。

「心理学」,「コミュニケーション論」では,心豊かな医療人として,患者

の心理を可能な限り理解し,医療現場で必要となるコミュニケーションの方法

を学修する。

また,キャリア教育として,「キャリアデザイン」,「キャリア教育Ⅰ,Ⅱ,

Ⅲ」を配置し,4年間を通し,医療従事者としてのキャリア育成のための理論や

社会で必要とされる素養について学び,救急救命士として働くために必要とな

Page 12: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐10‐

る倫理的思考や社会に関する基礎的な知識と科学的思考力を高める。

『自然の科学』では,医療を実践する上で必要となる人体の構造と運動に関

する力学特性,人体に関わる生物現象,環境問題に関わる化学,課題解決に必

要となる統計的手法等を理解するため,「生き物の科学」を必修とし,「物質

と自然の科学」,「物質の反応」,「データ解析法」を選択必修科目として開

設する。

『言語と情報』では,訪日外国人旅行者の増加に伴い,国際的な感覚を有し

た医療人の育成のため「英語Ⅰ,Ⅱ」,「医療人のための英語Ⅰ,Ⅱ」,「英語

コミュニケーション」,「中国語」,「フランス語」を開設する。また,医療

人として聴覚障害者とのコミュニケーションを円滑に行うことができるよう

「手話」の授業を開設する。

なお,「英語Ⅰ,Ⅱ」及び「医療人のための英語Ⅰ,Ⅱ」は各科目とも2科目

中1科目を必修選択とし,クラスアドバイザーの履修指導のもと今までの語学に

おける学修成果を勘案し選択するよう指導する。

また,昨今の情報化社会において,医療現場におけるコンピュータの役割を

理解し,医療業務や医学研究において必要となる情報を適切に処理できるよう

「情報科学」,「医療情報学」を開設する。

『医学教養』では,医療人としての豊かな感性と倫理観で傷病者の様々な状

況に対応できるように「生命倫理」,「医学概論」,「医療コミュニケーショ

ン学」を,高齢者の救急搬送が増加していることを受け,高齢者施設の役割や内

容を理解するために「介護実習」をそれぞれ開設する。また,本学の特徴であ

る東洋医学に関する授業科目として,「東洋医学概論」,「東洋医学診断学・

治療学」を開設する。

② 専門系科目

専門系科目では,『現代医学』,『救急救命学』,『健康とスポーツ』に区

分し,高度な専門性を備え,優れた知識・技術及び身体能力を持った救急救命

士を育成するとともに,病院前救急救命学の学術研究の進展への寄与並びに社

会への貢献を志向できるよう,必修科目を中心に次の科目を配置する。

『現代医学』では,救急救命士が必要とする医学的基礎知識を1年次から2年

次を中心に身に着け,段階的に救急医学領域への移行を行う。

「人体構造学」,「人体機能学」,「病理学」,「免疫・感染症学」,「生

Page 13: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐11‐

化学」,「薬物療法学」を学修し,人体の機能や疾病などに関する理解を深め

る。

2年次からは,救急救命士に必要な臨床医学の知識を修得するため,「救急症

候学」,「疾病救急医学」,「外傷救急医学」,「環境障害と中毒」を学修し,

傷病観察,疾病の病態,診断,処置,搬送についての知識を修得し,幅広い視

野で救急医療を理解する。

また,病院前救急医療において,医療関係職種とチーム医療を実践できるよ

うに知識と技術を修得するための授業科目である「救急処置実習B(病院内実

習)」の事前教育として,医師や他の医療従事者の役割を学ぶため,本学附属

病院で「附属病院実習」開設する。

『救急救命学』では,「救急医学概論」,「救急医学各論」で救急医療体制,

病院前救護体制における救急救命士の役割や救急現場で必要とされる知識,判

断力,救命技術や処置法について学修するとともに,救急救命士に与えられた

特定行為である除細動,気管内挿管,薬剤投与について学修する。

「救急処置概論」,「救急処置各論」では,傷病者への速やかな全身観察,

局所観察の意義及び現場における簡易検査,初期治療,トリアージ,家族,関

係者への接遇法について学ぶとともに救急現場において求められる救急蘇生法,

救命士の特定行為,ショックや急性中毒,環境障害に対する対処法について学

修する。

「災害救急医学」,「患者搬送技術論」,「都市型救助実習」では,各種災

害における様々な状態(急性期,亜急性期,慢性期,救助期,復旧期,復興期)

における適切な医療対応を構築,実践できる手法を理解し,被災者への精神的,

心理的アプローチを学ぶ。また,災害現場や都市部における高層ビルでの火災

や地震発生時の救助方法,傷病者に対する救急救命処置,搬送方法についても

学修する。

病院前救急医療において,高度な専門性を備えた優れた救急救命士の養成を

行うため,各学年次に学内で行う「救急処置実習」を配置する。「救急処置実

習A」では,1年次から4年次にかけて救急救命士に必要な技術を段階的にシミ

ュレーションし実践力を養う。3年次には,医療現場や消防機関での実践力を修

得するため,「救急処置実習B(病院内実習)」,「救急処置実習C(救急車

同乗実習)」を行い,医師やメディカルスタッフ,救急隊員から具体的指導を

受け,観察,判断力を高めるとともに地域社会に貢献する意欲を養う。また,3

年次の自由選択科目として「救急処置実習D(海外実習)」を開設し,海外の

救急救命機関において先進地の救急救命活動を学ぶことでより高度な実践力を

身につける。

Page 14: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐12‐

また,自ら探求すべき課題を提起し,幅広い視野で医療を考え,チームで問

題解決を実践する能力を養うため「救急救命学総合演習」を開設する。

『健康とスポーツ』では,身体能力に優れた救急救命士を育成するため4年間

を通して「健康スポーツ実習」,「トレーニング実習」などのスポーツ科学系

科目を配置し,運動能力を効果的に高める方法の実践や健康づくりのための運

動指導の知識を修得する。また,多様な状況下において救助活動ができる力を

養うため必修科目として「ライフセービング実習」,「ウォーターレスキュー

実習」,「マウンテンレスキュー実習」を,スポーツ現場での救護活動を体験

させるため「スポーツボランティア」を選択科目として配置する。

他に4年次には,「卒業研究」を配置し指導教員のもとで研究テーマを個人も

しくはグループで定め,実験,研究,調査,あるいは文献講読,症例研究など

様々な方法を用いて研究し,卒業論文としてまとめる。

5. 教員組織の編成の考え方及び特色

救急救命学科は,「生命及び人間の尊厳を基盤に豊かな人間性を培うとともに,

病院前救急医療に関する高度な専門知識及び技術を教授研究し,主体的に救急救命

処置が実践できる力を養い,医療と地域社会に貢献できる質の高い救急救命士を育

成する。」という教育研究上の目的を達成することができるよう11人の専任教員を

配置した。

専任教員については,学位,教育経験,研究業績,実務経験等の実績と担当科目

を十分に検討したうえで配置している。職位別の内訳は,教授6人,准教授3人,講

師2人である。

専任教員の免許取得状況は,医師免許を有する者が4人,救急救命士免許を有す

る者が4人である。学位の取得状況は,博士の学位を有する者が6人,修士の学位を

有する者が4人で,10人が修士以上の学位を有している。

また,本学科は高度な専門性をもった職業人の養成を主な目的とすることから,

救急救命士の資格を有する教員4人全員が,救急医療の現場において豊富な実務経

験を有している。このことにより,救急救命学の専門知識及び技術に加えて,より

高い実践力を学生に身につけさせることが可能となる。

また,救急救命学科における中心的な研究分野は,救急救命学である。「救急救

命学」の修士の学位を有する救急救命士の専任教員3人と「医学」の博士の学位を

有する医師の専任教員の4人を配置していることで救急現場と医療行為のそれぞれ

の分野から,救急救命学に関する研究機能を果たすことができる研究体制も整って

Page 15: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐13‐

いる。教員組織の職位別年齢構成については,次のとおりであり,全体の年齢とバ

ランスは保たれている。

完成年度を基準とした年齢構成

教授 60代 2人

50代 4人

准教授 50代 2人

40代 1人

講師 50代 1人

30代 1人

なお,教員の定年は,学校法人明治東洋医学院就業規則第55条に「職員の定年は,

満60才とし,定年に達した日の属する年度末をもって退職する。 2 法人の運営上

必要と認めた職員については,常務理事会の議を経て,定年を延長し,又は定年を

超えて採用することができる。」となっており,2人の教員がこれに該当するが,

当該規則第55条第2項に基づき,教育研究活動の継続性に支障をきたさないように

計画している。【資料1】

6. 教育方法、履修指導方法及び卒業要件

(1) 卒業要件、ディプロマ・ポリシー

保健医療学部救急救命学科では,生命及び人間の尊厳を基盤に豊かな人間性を培

うとともに,病院前救急医療に関する高度な専門知識及び技術を教授研究し,主体

的に救急救命処置が実践できる力を養い,医療と地域社会に貢献できる質の高い救

急救命士を養成する。

本学科ではこの目標に基づき,次のような知識を身に付け所定の単位を修得した

者に学士(救急救命学)の学位を授与する。

① 知識・理解

・ 医療人の基盤となる高い教養を身につけている。

・ 現代医学の幅広い知識を有し,救急救命士に必要な基本的な知識と技術を

修得している。

② 思考・判断

・ 傷病者の重症度や緊急度を把握し,的確に判断し対応することができる。

・ 自ら探求すべき課題を見つけ,問題解決に取り組むことができる。

Page 16: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐14‐

③ 関心・意欲

・ 病院前救急医療に関心を持ち,実践することができる。

・ 救急救命士の社会的使命を遂行し地域社会に貢献する意欲を持っている。

④ 態度

・ 人間性豊かで医療人としての倫理観と責任感に富む人格を身につけてい

る。

・ 社会人としての常識と感性を身につけている。

⑤ 技能・表現

・ 基本的な病態把握と適切な救急救命処置ができるとともに高いコミュニ

ケーション能力を身につけ,医療チームの一員としての役割を意識した行

動ができる。

・ 救急救命士として高い身体能力を持ち,多様な状況下において的確な判断

で救急・救助活動が実践できる。

卒業に必要な単位数は125単位で以下の表のとおりである

科 目 区 分 必要単位数 備考

人 間 と 社 会 必 修 8単位

選択必修 4単位以上

自 然 の 科 学 必 修 2単位

選択必修 1単位以上

言 語 と 情 報 必 修 1単位

選択必修 4単位以上

医 学 教 養

必 修 6単位

※選択科目の

から 4単位以

上必修

選択必修 ※

現 代 医 学

必 修 39単位

選択必修 ※

救 急 救 命 学

必 修 38単位

選択必修 ※

健康とスポーツ 必 須 6単位

選択必修 8単位

卒 業 研 究 必 修 4単位

合 計 125単位

(2) 教育方法

『人間と社会』,『自然の科学』,『言語と情報』では,講義17科目,演習10科

Page 17: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐15‐

目を配置し,導入教育,キャリア教育等各目的に応じた科目を開設する。また,入

学時における学修到達度を勘案し,英語に関する科目については一部能力別クラス

編成を行う。

『医学教養』では,講義5科目,演習2科目,実習1科目を配置し,医療系大学で

ある本学の教育内容を生かし,各学科の専任教員により東洋医学,看護学,柔道整

復学の基礎に関する科目を開設する。

『現代医学』では,講義22科目,演習2科目,実習1科目を配置し,1年,2年次に

は基礎医学の最重要科目のひとつである人体の構造と機能を中心に基礎医学につ

いて理解を深める。2年次からは,「救急症候学」,「疾病救急医学」,「外傷救

急医学」を配置し,専門領域の医師が中心となり救急救命士にとって必要な医学的

知識を教授する。また,数人の学生による班を編成し本学附属病院において,患者

への対応,医師や他の医療従事者の役割を理解するために「附属病院実習」を開設

する。

『救急救命学』では,講義6科目,演習3科目,実習8科目を配置し,医師と救急

救命士により,救急救命士に必要な知識・技術を修得させる。

『健康とスポーツ』では,講義10科目,演習2科目,実習15科目を配置し,必修科

目では,学外で,海,河川,山における特殊な救助活動に対する理解を深めるため

に,「ライフセービング実習」,「ウォーターレスキュー実習」,「マウンテンレ

スキュー実習」を開設する。また,23科目の選択科目を配置し,基礎体力を養い,

運動能力を効果的に高める方法を理解するとともに子供から高齢者までの運動指

導ができる知識の修得が可能となる科目を開設する。

また本学科では,卒業研究として「卒業研究Ⅰ(2単位)」と「卒業研究Ⅱ(2

単位)」を開設している。4年前期に「卒業研究Ⅰ」として調査研究を行い,その

後,4年次後期に「卒業研究Ⅱ」として卒業論文として取りまとめることとしてい

る。基本的には学生は自分自身の卒業研究と関連する教員のゼミに属して研究を進

める。卒業研究は,調査や実験,研修会への参加など学外での研究も多く必要とす

るため,学修時間や研究指導内容から単位数は妥当なものと判断する。

なお,他大学における授業科目の履修として,鍼灸学部及び保健医療学部柔道整

復学科では,公益財団法人「大学コンソーシアム京都」が行う単位互換包括協定に

加盟する約50大学・短期大学が開講する多様な学問分野にわたる科目を履修するこ

とができ,修得した単位を卒業に必要な単位として,6単位を上限に認定しており,

救急救命学科も同様の対応を行う予定である。

(3) 履修指導方法

各学年に配置する学年アドバイザー,クラスアドバイザーが事務局教学課との連

Page 18: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐16‐

携により履修指導を行う。具体的方法については次のとおりとする。

入学時のオリエンテーションにおいて,本学の教育目標,教育課程及び履修方法

等について説明を行い,クラスアドバイザーは入学時のオリエンテーション時に実

施する基礎学力試験の結果に基づき英語の選択科目(能力別クラス編成科目)の履

修について助言を行う。

1年次配当の「キャリアデザイン」の授業をとおして救急救命士としての将来を

どのようにデザインしていくかについて教授し,2年次以降については,年度始め

に履修ガイダンスを実施し,クラスアドバイザーが個々の学生の履修状況及びキャ

リアデザイン等を聴取し,履修単位数や履修科目の助言を行い,学生のニーズに即

し,スムーズに単位が修得できるよう助言する。

また,健康運動実践指導者,スポーツプログラマー,ジュニアスポーツ指導員等

の資格関連科目については,教学課で学生の希望に応じ履修方法を指導する。

本学教員(専任教員,兼担教員,兼任教員)は,週に90分のオフィスアワーを設

定し授業内容について指導する。履修モデルは【資料2】のとおりである。

本学科では,過剰履修を防止し,教育の質を担保して単位の実質化を図り,計画

的で適切な学修時間を確保し学生の修学力を向上させるため,「CAP制」を導入

する。年間登録単位数の上限は48単位とし,学生個々の学修意欲や学修到達度など

を考慮し,適切な履修指導を行う。

7. 施設、設備等の整備計画

(1) 校地・運動場の整備計画

京都府のほぼ中央の丹波高原に位置する本学は,緑豊かで静穏な環境の中にキャ

ンパスがあり,校地面積178,160㎡と充分な広さを有している。

運動場等の施設については,グラウンド(陸上競技場 全天候型400mトラック夜

間照明付:25,116㎡),テニスコート(4面:3,524㎡)及びゴルフ試打場(1,495

㎡)等を整備しており,授業や課外活動に供している。また,グラウンドに隣接し

て体育館(3,852 ㎡),クラブ部室棟を整備している。

体育館には,柔道場,トレーニングルーム,ロッカールーム,シャワールームを

完備しており,常時開放している。また,253畳の柔道場には観覧席89席を設け,

保健医療学部柔道整復学科の必修科目である「柔道」と,柔道部の課外活動で使用

している。

キャンパスの屋外にはベンチを配置し,休息に必要なスペースを確保していると

同時に各棟にはロビー,ラウンジ,談話コーナー等を設けて,テーブル,イス等を

Page 19: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐17‐

配置して,学生同士で多様に活用できる空間を有している。

(2) 校舎等施設の整備計画

救急救命学科の教育上必要な校舎として,講義室,実験実習室,教員研究室等は

以下のように整備する。

講義室4室(1室51.14㎡),臨地実習室1室(345.31㎡),教員研究室9室を専用

とし,基礎医学に関する実習室2室,ロッカー室等を共用とする。

講義室及び基礎医学実習室は2号館3階に,ロッカー室は2号館1階にそれぞれ配置

し,教員研究室は,6号館2階に個人研究室8室及び共同研究室1室を,1号館2階に個

人研究室1室を配置する。

臨地実習室には,天井吊りプロジェクター及び大型モニター等のAV機器をはじ

め,教育上必要な機械器具として,気道確保実習モデル人形,自動体外式除細動機,

心電計,血圧計,パルスオキシオメーター,輸液セット,ラリンゲアルマスク,食

道閉鎖式エアウェイ,気管内チューブ,ショックパンツ,自己検査用グリコース測

定器,自動車搭載用ストレッチャー,担架,患者監視装置,人口呼吸器などの資器

材を必要数整備する。【資料3】 併せて,患者輸送用自動車も導入するとともに,救

助訓練用として「都市型救助実習」の施設として,救助訓練塔をキャンパス内に整

備する。当該施設は,近隣地域の消防本部に開放することにより,身近で消防職員

の救助訓練を見学することが可能となり,学生のキャリア形成に繋げる。

なお,実習室の使用にあたっては,1年次~4年次までの学内実習を計画的に割り

振るために支障はない。【資料4】

救急救命学科の教育上必要な標本及び模型として,組織標本,人体解剖模型,人

体内臓模型,人体骨格模型,呼吸器模型,血液循環系模型,心臓解剖模型,脳模型,

神経系模型は,既設学部学科で既に整備済みである。

「人体構造学」や「病理学」で用いる「顕微鏡室」では,学生1人1台の顕微鏡

(72台)と高精細なプロジェクションテレビ(2台)を整えており,充実した実習

を可能としている。また,10号館2階と6号館4階の大教室には,天井吊りプロジェ

クター及び大型モニターを設置すると共に,各棟の主な教室にもプロジェクターを

備え付けている。また,少人数教育のための小教室も各棟にそれぞれ配置している。

情報教育施設としては,「情報メディア教室」があり,72台のパソコンを備えて

おり,授業以外の空き時間には学生に開放している。また,附属病院等を除く構内

ほぼ全域に無線LANが敷設されており,ノートパソコンやタブレット,スマート

フォンから「学修支援システム」を通じて,履修登録や試験の合否の確認,シラバ

ス等の閲覧,各種証明書等の様式のダウンロードができる環境を構築している。

なお,本学の校舎等は,各学部学科において必要な講義室,実験実習室,教員研

Page 20: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐18‐

究室など以外は,原則として,全学共用としている。

本学の附属施設としては,「附属病院」,「附属図書館」,「附属東洋医学研究

所」,「附属メディカルMRセンター」,「附属鍼灸センター」,「附属地域医療

支援センター」及び「附属統合医療センター」がある。

学生の病気や怪我に対しては,「附属病院」及び「附属鍼灸センター」が保健管

理センター並びに医務室の機能や役割を担っており,受診費用の一部を補助してい

る。また,学生の福利厚生施設としている食堂は,10号館の2階(115 席)と地下

1階(118席)にあり,1階には売店及びラウンジ(139席)を設けている。

(3) 図書等の資料及び図書館の整備計画

図書等の整備計画は,毎年,図書館運営委員会で検討し,その方針に沿って,計

画的・系統的に整備している。

附属図書館の面積は465㎡で,閲覧席94席を有し,一般教育図書と専門教育図書

を合わせて蔵書75,129冊 ,学術雑誌307種等を所蔵しており,医療大学として必要

な基礎医学系及び臨床医学系図書等を所有している。さらに今回,救急救命学科の

設置に伴い,図書380冊(うち外国書30冊),学術雑誌は,『救急医学』を購読中

で『Pre-hospital Care』を購入予定である。

オンラインジャーナルは,『Lancet』,『Pain』,『Acupuncture in Medicine』

の3タイトルを購読しており,国内の学会誌・商用誌を含む1,177タイトルの雑誌

を自由に閲覧できる「メディカルオンライン」,及び世界のあらゆる学術論文やオ

ンラインジャーナルを取り寄せることができる『Reprints Desk』を利用し,必要

な文献を素早く入手し,学生及び教員の研究の自由度を広げている。

また,蔵書の情報はデータベースを利用し,学内外から「OPAC」による蔵書検索

が可能であり,学術論文検索には「医学中央雑誌」,「CiNii」,「PubMed」を利

用している。

開館時間は9時から19時であるが,学生の要望により定期試験及び国家試験の1

カ月前から20時まで開館する他,大学院の通信教育課程のスクーリング開講日(月

1回)には土曜・日曜日も開館している。

平成23年度には「NACSIS-ILL」に加入し,教員・学生の文献等の資料収集を可能

とし,受付件数が飛躍的に増加している。また,閉館後の「返却ポスト」の設置な

ど,「学生図書委員制度」をもって,学生の視点から図書館の利用環境の改善・充

実に努めている。

Page 21: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐19‐

8. 入学者選抜の概要

(1) 入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)

明治国際医療大学は,『“和の精神”を真髄となし,東西両医学を有機的に関連

づけて,社会に貢献できる医療人を育成する』という建学の精神のもとに,保健医

療の分野で国民の健康と福祉に寄与することのできる“実践力ある心豊かな医療人”

の育成を目指しています。

本学ではこの目標に向け,①豊かな人間性,②東西両医学を有機的に関連づける

実践力,③保健・医療・福祉の発展に寄与する能力を備え,④医療の国際化に対応

しながら地域の特性を踏まえて社会貢献ができる優秀な人材の育成を指針として

います。

また,全学部共通として自己を律する心,他者を気遣う心,コミュニケーション

能力,さらに生涯学び続けようという強い意欲を持つ人を求めています。

救急救命学科のアドミッション・ポリシー

人の生命を守りたいという信念を持ち,将来,地域社会に貢献する仕事に就き

たいと考えている人で次の資質を有する者を求める。

・ 救急医療の知識と技術の修得に必要となる基礎学力及び基礎身体能力を有

する人

・ 救急救命学科の教育目的を理解し,救急医療に関する知識・技術の修得及び

身体能力の向上に積極的に努力する人

・ 規律を重視し主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を有する人

入学までに身に着けてほしいこと

入学後の教養系教育及び専門系教育に十分に対応できる資質として,高等学校

等での教科科目に関しては,下記の(1)〜(5)を入学時までに修得しておくことが

求められます。

教 科 内 容

(1)国 語 様々な文章(特に論理的な文章)を読む能力及び考え方を深め

進んで表現しようとする態度

(2)英 語 基礎的な読解力と表現力及び英語でコミュニケーションを図ろ

Page 22: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐20‐

うとする態度

(3)数 学 基本的な数学の知識と技法を習得し,論理的な思考を展開でき

(4)理 科 「生物基礎」の内容の理解と基礎的応用力(加えて「生物」「化

学」及び「物理」を学んでおくことが望ましい)

(5)保健体育 高等学校で行う「新体力テスト」の評価が優れている

(2) 入学者の選抜方法

本学では,入学者選抜にあたり,上記アドミッション・ポリシーを募集要項等で

明確に提示したうえで,入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・

判定するため,多様な入試方法を採用している。

救急救命学科における入試は,全6日程でAO入試,公募制推薦入試(A・B日

程),指定校推薦入試,一般入試(A・B・C日程),センター試験利用入試(A・

B・C日程)を予定する他,特別選抜としてファミリー入試,スポーツスカラシッ

プ入試を実施する予定である。

選抜方法は,入試区分毎に設定し,センター試験利用入試を除く全試験において,

面接を課し評価することとしており,個々の医療人としての適性を合否判定の材料

とする等,きめ細やかな学生受け入れの工夫を講じる。

加えて,「大学入学者選抜実施要項」で活用が望まれている高校の調査書を推薦

入試及び指定校推薦入試では試験科目として評価し,AO入試,一般入試及びファ

ミリー入試においては,出願書類として面接の資料とし積極的に活用する予定であ

る。

また,特別選抜入試のスポーツスカラシップ入試は,若干名の募集とし,本学が

指定する強化指定クラブにおいて,優れた能力を有すると本学が認めた者で,入学

後も,当該競技を続ける意思のある者を対象とし,小論文,調査書,面接,出願理

由書を評価することとしている。

ファミリー入試は,若干名の募集とし,救急救命学に強い関心を持ち,それを学

ぶ意欲があり,両親又は実兄弟姉妹のいずれかが本法人の設置校を卒業又は在学し

ている者を対象とし,小論文,面接,出願理由書を評価することとしている。

なお,入学定員50人に対しAO入試10名,推薦入試(指定校推薦入試含む)25名,

一般入試(センター試験利用入試含む)15名,特別選抜入試若干名の募集を予定し

ている。入学者選抜の概要は【資料5】のとおりである。

Page 23: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐21‐

9. 取得可能な資格

救急救命学科で取得可能な資格は次のとおりである。

名称 備考

救急救命士国家試験受験資格 卒業要件

スポーツプログラマー受験資格

(公益財団法人日本体育協会)

卒業要件単位に含まれる科目のほか,

スポーツプログラマーに関する科目の履

修が必要。

資格取得が卒業の必修条件ではない。

健康運動実践指導者受験資格

(公益財団法人健康・体力づくり事業財

団)

卒業要件単位に含まれる科目のほか,

健康運動実践指導者に関する科目の履

修が必要。

資格取得が卒業の必修条件ではない。

ジュニアスポーツ指導員受験資格

(公益財団法人日本体育協会)

卒業要件単位に含まれる科目のほか,

ジュニアスポーツ指導員に関する科目の

履修が必要。

資格取得が卒業の必修条件ではない。

10. 実習の具体的計画

(1) 実習の概要

救急救命学科においては,救急救命士の資格養成に係る臨床実習は,学内実習と

学外実習とに大別し,到達目標は,以下の4点として実施する。

学外における実習では,学内で修得した知識・技術を実践の場で応用し,救急医

療に必要な知識・技術・態度を修得する。また,実施の時期は,夏季及び冬季の長

期休暇の際に行うために,通常授業の受講に支障は無い。

① 修得した知識を病院前救護において的確かつ安全に応用できる実践能力を身

につける。

② メディカルコントロールの重要性を確認する。

③ 傷病者に対する適切な態度を習得する。

④ 医師とともに救急医療を担う医療従事者としての自覚と責任感を養う。

Page 24: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐22‐

各臨床実習の概要は次のとおりである。

① 【介護実習】

2年次の8月~9月の間で,近隣の特別養護老人ホーム,老人保健施設で実施する。

高齢者施設の役割や内容を理解し,高齢者介護の現状を把握するとともに救急活動

における高齢者や要介護者へのアプローチの仕方やコミュニケーション能力を学

ぶ。

② 【附属病院実習】

2年次後期において実施する本科目は,学生を1班10人の5グループに編成し,1

班が2講時連続の2週間(8日間)をキャンパス内に設置する附属病院で実施する。

本実習は,救急救命士の資格要件に関する科目ではないが,3年次に行う「救急処

置実習B(病院内実習)」を円滑に進めるために本学の附属病院において,患者へ

の対応等を理解するとともに,インフォームドコンセントや各診療科の特徴を把握

する。また,病院内における医療スタッフの役割等についての理解を深め,医師や

他の医療従事者と適切な提携ができるようにそのあり方を学ぶ。

③ 【都市型救助実習】

1年次後期において実施する本科目は,3講時連続の15週間の実習を学内に設置す

る救助訓練塔等で実施する。市街地での高層ビルの火災・地震における取り残され

た傷病者などの救助方法など様々な場面を想定し,多様な状況下において主体的に

救急救命処置が実践できるよう学内でシミュレーションを行い学修する。

④ 【救急処置実習A-1】

1年次通年において実施する本科目は,3講時連続の30週間の実習を学内で行う。

一次救急処置・搬送法,救急資器材の取り扱いなどの実践と理論を結合し,各種プ

ロトコールにのっとった救急救命処置要領,救急現場活動の活動要領,各部位別病

態別症例での観察・処置等の対応を段階的シミュレーションにより実施する。

⑤ 【救急処置実習A-2】

2年次通年において実施する本科目は,3講時連続の30週間の実習を学内で行う。

観察用医療資器材を用いた救急救命処置の理論及び具体的な救急処置技術につい

て実習を通じて理解を深める。実習では聴診器,血圧計・パルスオキシメーター,

心電図モニター,呼吸管理用資器材などの取り扱い要領や測定法を教授する。

Page 25: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐23‐

⑥ 【救急処置実習A-3】

3年次通年において実施する本科目は,3講時連続の30週間の実習を学内で行う。

1年~2年次での実習を通して経験した内容を総括し,救急救命士としての自覚を養

うとともに,各種高度シミュレーターを用いて,様々な現場を想定した実践的な実

習により,救急救命士としての総合的な観察・処置技術を習得する。

⑦ 【救急処置実習A-4】

4年次通年において実施する本科目は,3講時連続の30週間の実習を学内で行う。

救急活動のうち,救急救命士の特定行為について学ぶ。救急救命士の応急処置の範

囲は拡大しており,個別の救急救命処置について理解し実践力を養成する必要があ

る。実習では,医師の具体的指示の基に行う特定行為の静脈確保とアドレナリン投

与の実践力を深める。

⑧ 【救急処置実習B(病院内実習)】

3年次の2月初旬から3月下旬にかけて実施する本科目は,原則として,20日間の

実習を救急医療機関において行う。救急医療の現場を正しく理解し,実際の患者に

接しながら,病状,病態等について医師やコ・メディカルスタッフから具体的指導

を受け,観察・判断能力を高め,静脈路確保や除細動,気道確保などのトレーニン

グを行う。

⑨ 【救急処置実習C(救急車同乗実習)】

3年次の8月初旬から9月下旬にかけて実施する本科目は,京都府内の消防署の協

力の下,消防機関の救急活動について2日間の実習を行う。消防署の施設,設備と

機能,活動内容,救急事務,救急用自動車,救急用資器材等を見学し,出動,現場

活動,搬送,医療機関引継など一連の救急活動に参加し,隊長としての判断,隊員

への指示要領,チーム(救急隊)としての連携要領及び各種救急事故における対応

(活動)要領の基本を習得する。実習開始前後には,学内でのシミュレーション実

習を行う。

(2) 実習先の確保の状況

救急救命士の国家試験受験資格に関する臨床実習のうち,学外で実習を行うため

に,「介護実習」で,総合福祉老人施設2施設,「救急処置実習B(病院内実習)」で,

京都府内,滋賀県内,大阪府内の21医療機関,「救急処置実習C(救急車同乗実習)」

で,京都府内の14消防本部,1消防局を確保した。いずれも大学から直線距離で,6

5Km以内の施設を選定している。実習場所は,学生の居住地及び出身地からの移動

Page 26: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐24‐

距離を考慮するが,宿泊が伴う学生の場合は,既設の看護学部と同様に民間の施設

を借り上げて対応する。各実習施設の一覧は【資料6】のとおりである。

(3) 実習先との契約内容

実習の契約にあたっては,臨床実習を行う施設に所定の契約書等が存在する場合

には,内容を双方で 検討の上,実習施設の定めたものに従う。なお,臨床実習の

契約内容は,原則,以下の通りとする。①実習委託の内容 ②実習の内容 ③実習委

託料 ④実習生の遵守義務 ⑤実習中の事故及び感染症対応 ⑥個人情報の保護 ⑦

賠償責任保険の加入 ⑧契約解除その他の条項。

また,実習要項に事故防止・感染症対策,個人情報保護に関する手順を記載し,

学生・教員・実習関係者に周知徹底を図るとともに 「個人情報保護法」に基づい

て,個人情報保護と守秘義務を遵守しなければならないことを,実習前に学生に

理解をさせる。

(4) 実習水準の確保の方策

実習計画の内容や目標等の設定とその評価,実習施設との調整を行うために,学

科の専任教員で構成する「臨床実習検討委員会(仮称)」を設置し,実習の水準確

保について検証を図るとともに,作成した実習要項を学生に事前に配布し,実習前

のオリエンテーションで臨床実習の目的・目標,実習方法,実習内容,実習上の注

意事項等を確認し理解をさせる。

さらに実習要項は実習施設にも事前の打ち合わせで,臨地実習の目的・目標,実

習方法,実習内容,実習上の注意事項等を説明し,実習の展開についての理解を共

有する。

毎年実習開始前に「明治国際医療大学MC協議会(仮称)」を医療機関及び消防機関

毎に開催し,実習指導者に対して,学生の各年次における学修到達度の状況や評価基

準等を把握し,実習に適しているかの判定,実習指導者と教員との意見交換を行い

ながら実習の水準を確保していく。

(5) 実習先との連携体制

前述のとおり,実習が始まる前に「明治国際医療大学MC協議会(仮称)」を開

催し,実習の目的・到達目標・実習方法・指導方法・評価基準及び教員と実習指導

者の役割分担について,意見交換を行う。実習終了後は,施設ごとに学生の反省会

を行い,教員と実習指導者による当該年度の実習成果,指導内容,課題・問題点に

Page 27: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐25‐

ついて点検評価を行い,次年度の実習計画に反映させるための計画立案を行う。

(6) 実習前の準備状況(感染予防対策・保険等の加入状況)

毎年の定期健康診断の他,既設の看護学部看護学科では,感染症予防の観点から

入学時から実習開始までの間に水痘・風疹・麻疹・ムンプス・HB・HCVの6種

の予防接種とクォンティフェロン(QFT)検査を指導し,その検査結果から抗体

価を確認のうえ,実習に臨んでいる。

学生全員に傷害保険として,公益財団法人日本国際教育支援協会の「学生教育研

究災害傷害保険」に加入し,損害賠償に対応し,また,医療・福祉系学生のために

創られた総合補償制度「Will」への任意加入も指導している。感染予防対策・保険

等の加入は,救急救命学科でも同様の対応を行うこととしている。

(7) 事前・事後における指導計画

① 実習開始前の指導計画

実習前には,オリエンテーションを行い,実習内容,実習態度・心構え,実習指

導者や対象者への接し方,到達目標,評価基準,実習中の感染症や事故への対応方

法,個人情報の取り扱い方などについて指導する。

② 実習終了後の指導計画

実習終了後には学内において実習担当教員と学生とが実習報告会を開催し,実習

内容について報告を行い,振り返りと経験の定着・共有を図っていく。なお,この

報告会は,低年次生にも開放し,次年度以降に実習を行う学生の参考にもなるよう

配慮する。

(8) 教員及び助手の配置並びに巡回指導計画

学外の臨床実習にあたっては,医師又は救急救命士の資格を有する教員及び助手

が分担して実習施設を巡回指導する。なお,それぞれの授業科目については,准教

授が実習責任者となり,他の教員と助手との実習担当教員と連携して進める。

学外の臨床実習の実施時期は,夏季及び冬季の長期休暇の際に行うために,教員

の負担等は少ないと考える。

Page 28: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐26‐

(9) 実習施設における指導者の配置計画

実習施設における指導者は,「救急処置実習B(病院内実習)」は,原則として,

救急医療に5年以上従事している医師とする。また,「救急処置実習C(救急車同

乗実習)」は,救急救命士としての臨床経験が3年以上の救急隊長の有資格者とす

る。

(10) 成績評価体制及び単位認定方法

実習担当教員の実習責任者は,実習施設の実習指導者の評価を確認し,出席状況,

実習内容,実践的技能・技術の修得,実習態度及び実習記録簿を総合的に評価し,

「臨床実習検討委員会(仮称)」で検討したうえで,教授会が単位認定を行う。

11. その他,学外実習を実施する場合の具体的計画

(1) 実習先の確保の状況

救急救命士の国家試験取得の要件とならない実習として,「救急処置実習D(海

外実習)」,「スポーツボランティア」,「ライフセービング実習」,「ウォータ

ーレスキュー実習」,「マウンテンレスキュー実習」を配置する。

具体的な内容は次のとおりである。

① 救急処置実習D(海外実習)

救急救命士として視野を広げ,国際的な感覚を有した医療人としての倫

理観や多様な状況下において救急救命処置の実践力を養うため,アメリカ

のロサンゼルスの救急救命機関での5日間の実習を3年次の9月上旬に行う。

海外の救急救命事情について日本との比較の観点から理解を深め,先進地

の救急救命活動を学ぶことで,より高度な実践力を身につける。

② スポーツボランティア

3年次に大学が指定したスポーツイベント(大会)の3日間(1日8時間)

を大会主催者側の救護班とともに救護業務の補助を行い,救急救命士とし

て傷病の状態を判断し,適応,禁忌等の判断を行い,応急手当てを行うこ

とを実践する。実習場所としては,近隣地域のスポーツ施設(京都府立丹

波自然運動公園,亀岡運動公園,京都府立口丹波勤労者福祉会館など)を

Page 29: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐27‐

予定している。なお,事前教育として,大会主催者との連携により,多発

する傷病に対する応急処置やAEDの使用方法について事前に学内でシミ

ュレーションを行う。ボランティア終了後には自分が対応した傷病等の症

例について処置した方法についてまとめる。

③ ライフセービング実習

1年次の8月に特殊な救急活動に対する理解を深めるため,海上における

水難救助法の実習を実施する。実習内容については京都府南丹市の「八木

B&G海洋センター」のプールにおいて水難救助を想定したシミュレーシ

ョンを5日間行った後,京都府宮津市の「京都府立青少年海洋センター」(天

橋立海水浴場又は由良海水浴場)において水難救助の実習を5日間実施する。

この実習を通して海に関する知識,人間生活と海との関係,基本的な泳法,

水に対する安全法と海上での救助法,資器材を使っての救助法,応急手当,

海上における水難事故の実際とその対策を教授する。

④ ウォーターレスキュー実習

2年次の8月に河川における水難救助法の実習を実施する。実習内容につ

いては京都府亀岡市保津川河川において5日間(8時間×5日)で河川に関す

る知識,人間生活と河川との関係,基本的な泳法,水に対する安全法と河

川での救助法,資器材を使っての救助法,応急手当,河川における水難事

故の実際を学ぶ。

⑤ マウンテンレスキュー実習

2年次の2月に雪山(スキー場等)における遭難,けが人の救助法の実習

を実施する。実習内容については,長野県上田市の「菅平高原スノーリゾ

ート」において5日間(12時間×5日)でスキーの基本的技術や雪山に関す

る知識,スキー場における救護所とパトロール隊との関係,資器財を使っ

ての救助法,応急手当,雪山における遭難や事故の実際とその対策につい

ての知識・技術を習得する。

(2) 実習先との連携体制

「救急処置実習D(海外実習)」は,あらかじめ現地のコンダクターに実習内容

を伝えて,各施設との調整を行う。当該実習は,担当教員も引率を行うため,実習

先の施設やコンダクターとの連携を行う。

「スポーツボランティア」は,各スポーツ大会の主催者あるいは実行委員会から

Page 30: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐28‐

例年の負傷者等の状況や対応方法についての情報提供を受け,事前にシミュレーシ

ョンを行い実習時には主体的救護活動に協力できるよう準備調整を図る。

「ライフセービング実習」は,プールでの実習は本学教員によって運営するが,

海での一部救助技術については,特定非営利活動法人日本ライフセービング協会の

協力により,海難事故の予防・初期対応の実際についての実習を行う。

「ウォーターレスキュー実習」は,河川等流水での水難事故に対処する能力をも

つ救助者養成を行う「株式会社 レスキュージャパン」のインストラクターとの連

携を行う。

「マウンテンレスキュー実習」は,菅平高原スノーリゾートの救護隊及びスクー

ルインストラクターとの連携により,スキーの基本的な技術や救護の実際について

の実習を行う。

各実習施設の一覧は【資料7】のとおりである。

(3) 成績評価体制及び単位認定方法

実習担当教員の実習責任者は,各実習の実習指導者の評価を確認し,出席状況,

実習内容,実践的技能・技術の修得,実習態度及び実習記録簿を総合的に評価し,

単位認定を行う。

12. 管理運営

大学の意思決定組織には,主なものとして管理運営会議及び教授会がある。

管理運営会議は,学長,副学長,各学部長,医学教育研究センター長,教学部長,

附属図書館長,医療センター長,附属病院長,附属鍼灸センター長,附属統合医療

センター長,大学院研究科長及び事務局長をもって組織している。月1回の定例会

議では,学長が議長となり,教育研究に関する重要な事項で,学長が別に定めるも

のを審議し,全学的な調整を図っている。

教授会は,専任教授全員をもって組織している。教授会は学長が議長として招集

し,「学則」に規定する「学生の入学,卒業及び課程の修了に関すること」「学位

の授与に関すること」,「教育研究に関する重要な事項で,教授会の意見を聴くこ

とが必要なものとして学長が定めるもの」を審議している。なお,月1回の定例開

催以外に,入試判定,年度末に行われる進級認定等を臨時で行っている。また,教

授会の審議事項を予め検討・調整し具体化するため,各学部に教授会議を置き,「教

育課程及び履修方法に関すること」,「学部学生の身分に関すること」,「学部教

授会議が掌理する予算に関すること」,「その他学部の教学に関すること」を審議

している。大学院には,学部の教授会に相応する組織として,学長,研究科長及び

Page 31: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐29‐

大学院に属する専任教授をもって組織する大学院委員会が置かれ,「大学院学則」

に規定する「学生の入学,卒業及び課程の修了に関すること」,「学位の授与に関

すること」,「教育研究に関する重要な事項で,委員会の意見を聴くことが必要な

ものとして学長が定めるもの」を審議している。

その他の委員会組織としては,教育課程検討委員会,入学試験管理委員会,ファ

カルティ・ ディベロップメント委員会,学生支援委員会,キャリア教育・進路支

援委員会,研究委員会,自己点検実施委員会,ハラスメント防止対策委員会等の教

学系及び研究系等の各種委員会が設置されている。

なお,これら各種委員会で協議された事項は,教授会等で報告されている。 こ

のほか学長は自ら主宰する教員会議を招集し,准教授以下の専任教員から意見を聞

くと共に,教育,研究及び学生の厚生補導等について連絡,調整を図っている。

大学の教育目標を達成するため,平成25年9月に本学の教育・学生支援等に関す

る情報を収集・分析する教学IR委員会を設置し,教学IR活動を本格化させてい

る。また,平成26年4月には,地域連携推進センター,国際交流推進センターを発

足させ,大学の地域貢献並びに海外大学等との連携などグローバルな教育研究を,

平成27年4月には,産学官連携推進センターを発足させ,企業との連携で大学の持

つ知力を具現化することを目指すための教育研究を企画・推進していく組織づくり

を行っている。

13. 自己点検・評価

学則第1条に「本学は,教育基本法及び学校教育法の精神にのっとり,深く鍼灸

医学及び保健医療に関する知識と技術を中心として教授研究し,広く一般教養を高

めるとともに,有能にして医の倫理に徹し,かつ旺盛な探究心を有し,社会に貢献

する有為な人材を育成することを目的とする」と定めて,本学の教育目的としてい

る。

学則第1条第2項に「第1条の目的及び社会的使命を達成するため,本学における

教育研究活動等の状況について自ら点検及び評価を行う。」と定めるとともに,平

成14年4月に自己点検・評価実施に係る方針及び計画を策定する「自己点検運営委

員会」,並びに全学及び各学部等における現状等について点検・評価するための「自

己点検実施委員会」を設置し,自己点検・評価のための組織を整備した。 また,

教育・学生支援等に関する情報を収集・分析することにより,教育活動の充実を図

るため,平成25年9月に教学IR委員会を設置し,学生の学修時間,教育成果,学

生意向調査及び学生募集に関する情報収集,分析,管理並びに提供等を行い,本学

運営のための計画策定,意思決定を支援する体制を整備した。

Page 32: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐30‐

平成5年10月及び平成13年4月に『明治鍼灸大学の現状と課題』を,平成17年12月

に『明治鍼灸大学鍼灸学部・大学院鍼灸学研究科 自己点検・評価報告書』を,平

成20年6月に『明治国際医療大学 自己評価報告書』を刊行した。平成24年3月には,

一般社団法人日本看護系大学協議会看護学教育評価検討委員会が行う「看護学専門

分野別評価」を受審し「適合」の認定を得た。

平成25年度からの自己点検評価活動の結果を,『明治国際医療大学自己点検・評

価報告書(年報)』を作成し,毎年 1 回発刊することとしている。

前述の『現状と課題』や『自己点検・評価報告書』,『自己評価報告書』の刊行

にあたっては,それぞれ既存資料をもとに点検・評価を行ってきたが,平成25年度

の自己点検・評価では,高い透明性を確保するため,日本高等教育評価機構が定め

る大学評価基準と自己判定の留意点等を参考にエビデンスの集積を行った。 昨今,

大学の組織や教育研究等に関する情報を収集・分析することで,学内の意思決定や

改善活動の支援や,外部に対する説明責任を果たすことが求められてきたことから,

平成25年9月1日付で「教学IR委員会」を設置し,教学面におけるIR活動を積極

的に推進している。なお,これまでもファカルティ・ディベロップメント委員会や

大学広報会議等のもと,「授業評価アンケート」,「卒業生満足度アンケート」,

「新入生入試広報アンケート」,「非出願者アンケート」及び「学修実態・行動把

握アンケート」等を行ってきたが, 教学IR委員会としては,まず学生の学修実

態の把握に努め,学生の意向や教育成果の調査・分析を行い,関連諸会議に提議す

ることとしている。

前述の『現状と課題』及び『自己点検・評価報告書』は,冊子で発行するととも

に,平成20年の『自己評価報告書』については,その全文をホームページで掲載し,

看護学専門分野別評価の受審結果は『平成23年度「看護学専門分野別評価」結果報

告書』としてホームページに掲載した。さらに,法人及び大学の事業計画を,3月

に学内ホームページで公開し,4月の教職員連絡会で周知している。12月には次年

度の計画概要を学内ホームページで公開し,1月の教職員連絡会で周知し共有化を

図っている。

本学では,平成26年度に財団法人日本高等教育評価機構による大学機関別認証評

価を受け,平成27年3月10日に「明治国際医療大学は平成26年度大学機関別認証評

価の結果,本評価機構が定める大学評価基準に適合していると認定する。」との認

定を受けている。

このたびの認証評価の結果を踏まえ,改革と改善を推進し,建学の精神に基づく

教育研究活動の更なる充実に努め,高等教育機関としての社会的使命を果たして行

くとともに救急救命学科もこれに基づき,自己点検評価活動を行う計画である。

Page 33: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐31‐

14. 情報の公表

本学は,高等教育機関として,社会に対する説明責任を果たすとともに,その教

育の質を一層向上させる観点から,教育情報を公表している。教育情報の公表は,

迅速 かつ広く周知を図ることができる方法として本学ホームページにおいて行っ

ている。 教育情報を公表している本学ホームページのアドレスは以下のとおりで

ある。

① 大学の教育研究上の目的に関すること

鍼灸学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/s-cup.pdf

保健医療学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/h-cup.pdf

看護学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/k-cup.pdf

大学院

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/in-cup.pdf

② 教育研究上の基本組織に関すること

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/taikei

③ 教育組織,教員の数並びに各教員が有する学位及び業績に関すること

教員数は以下のURLに公開している。

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015kyosyokuinsu.pdf

各教員が有する学位及び業績に関することは以下のURLに公開している。

鍼灸学部

http://www.meiji-u.ac.jp/shinkyu/kyoin

保健医療学部

http://www.meiji-u.ac.jp/hokeniryo/kyoin/

看護学部

http://www.meiji-u.ac.jp/kango/kyoin/

医学教育研究センター

http://www.meiji-u.ac.jp/unit/kyoinshokai

④ 入学者に関する受入れ方針及び入学者の数,収容定員及び在学する学生の数,

Page 34: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐32‐

卒業又は修了した者の数並びに進学者数及び就職者数その他進学及び就職

等の状況に関すること

入学者に関する受入れ方針は,以下のURLに公開している。

学部

http://admission.meiji-u.ac.jp/guideline/

大学院(通学制)

http://www.meiji-u.ac.jp/gakubu_in/in/nyushi/tsugaku

大学院(通信制)

http://www.meiji-u.ac.jp/gakubu_in/in/nyushi/tsushin

収容定員及び在学する学生の数,卒業又は修了した者の数並びに進学者数及

び就職者数その他進学及び就職等の状況は,以下のURLに公開している。

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015nyugakusya.pdf

⑤ 授業科目,授業の方法及び内容並びに年間の授業の計画に関すること

シラバスを以下のURLに公開している。

鍼灸学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015sshira.pdf

保健医療学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015hshira.pdf

看護学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015shira-k.pdf

⑥ 学修の成果に係る評価及び卒業又は修了の認定に当たっての基準に関する

こと

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/sotsugyokijyun.pdf

⑦ 校地・校舎等の施設及び設備その他の学生の教育研究環境に関すること

キャンパスマップ・施設概要

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/campus/tour

交通アクセス

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/campus

⑧ 授業料,入学料その他の大学が徴収する費用に関すること

学部

http://admission.meiji-u.ac.jp/gakuhi-gakubu/

大学院

Page 35: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐33‐

http://admission.meiji-u.ac.jp/gakuhi-in/

⑨ 大学が行う学生の修学,進路選択及び心身の健康等に係る支援に関すること

修学支援

http://www.meiji-u.ac.jp/gakusei/adviser/life

キャリア支援

http://www.meiji-u.ac.jp/career/shushoku/shido

健康管理支援

http://www.meiji-u.ac.jp/gakusei/adviser/kenko

⑩ その他

ⅰ) 教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識及び能力に関する情報

鍼灸学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/sdhip.pdf

保健医療学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/h-dip.pdf

看護学部

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/kdip.pdf

大学院

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/in-dip.pdf

ⅱ) 学則等各種規程

学則

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/gakusoku.pdf

大学院学則

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/ingakusoku.pdf

ⅲ) 設置認可申請書・設置届出書及び設置計画履行状況報告書

本学ホームページの情報公開の中で公開をしている。

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/public

ⅳ) 自己点検・評価報告書

http://www.meiji-u.ac.jp/wp-content/uploads/h26evaluation.pdf

ⅴ) 認証評価の結果

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/public/certification

ⅵ) 財務状況

本学ホームページの情報公開の中で学校法人明治東洋医学院の財務概要

を公開している。

http://www.meiji-u.ac.jp/daigaku/public

Page 36: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐34‐

15. 教育内容等の改善を図るための組織的な研修等

教育目的の達成状況の点検・評価方法の工夫,開発並びに教育内容・方法及び学

修指導等の改善へ向けての評価結果のフィードバックとして,ファカルティ・ディ

ベロップメント委員会(FD委員会)で検討・調整のうえ「授業評価アンケート」

及び「授業公開・授業参観」を実施している。

授業評価アンケートは,「授業に対する意欲等」,「授業の内容」,「担当する

教員」等に関する項目のほか,教員が別途指定できる3項目を加えた15項目につい

て4段階評価するとともに,当該授業の良かった点と改善すべき点を自由記述でき

るようにした。また,アンケートの集計では,科目ごとの平均点,項目及び段階ご

との回答率,該当科目と学部平均との比較(グラフ),授業満足度と重要度との比

較(CSポートフォリオ)を行っている。

そしてFD委員会では,個々の教員からアンケート結果に対する「授業改善計画」

の提出を求めている。また,これらの集計結果は学内ホームページにおいて公表し,

学生に対して評価結果を周知することとしている。

授業評価アンケートは,FD委員会と教学課が協力してFD活動の一環として行

われており,アンケートの「企画」,「実施」,「集計」,「結果のフィードバッ

ク」,「改善計画提出」といったPDCAサイクルで行っている。なお,大学院鍼

灸学研究科においても,平成25年度から「大学院修了生満足度アンケート」を実施

しており,教育内容・方法等の改善に役立てている。

「授業公開・授業参観」は,FD委員会で検討・調整し,教育内容・方法及び学

修指導等の改善に向けて教員相互で実施している。授業公開は84科目を対象とし,

授業公開の実施期間中は教員相互が自由に参観でき,各教員の授業資料・授業進行

などの教育手法を新任教員や比較的若手の教員が参考にし,各自の授業にフィード

バックするための場としている。また,授業参観に参加した教員にはレポートの提

出を義務づけている。

この外,FD委員会で調整を図り,教育力向上のための「FD研修会」を年2回

開催するほか,FD活動の実績を取り纏めた「FDニュースレター」を発行してい

る。また,年2回それぞれ2日間の日程で開催される「新任教員FD合同研修」(主

催:大学コンソーシアム京都)に,例年複数名の新任教員を派遣し,FD活動に対

するモチベーションを高めている。

学生の学修状況を把握するため,平成25年度から「学修実態・行動把握アンケー

ト」を実施している。また,IR活動の充実を図るため,平成25年9月に教学IR

委員会を組織し,教学関連の情報の収集・分析・管理・提供等を行い,大学運営の

ための計画策定,意思決定を支援している。

Page 37: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐35‐

なお,平成26年度の学修実態・行動把握アンケートからは,「学修状況」,「居

住・ 経済状況」,「学生生活の実態」,「大学満足度」等の項目を掲げ,大学へ

の要望を自由記述できるようにした。

シラバス(履修要項)作成にあたっては「講義・担当教員の基本情報(オフィス

アワー)」「授業目標」,「授業時間外の学習(準備学習等)」,「授業計画」及

び「成績評価」に関する記述を求めており,提出にあたっては,教員相互の第三者

チェックを義務付けることで,より良いシラバス作りに努めている。

本学ではすべての学部で国家試験受験資格(「はり師」,「きゅう師」,「柔道

整復師」,「看護師(保健師・助産師)」)を取得できる教育課程を編成しており,

これらの国試合格状況をもって教育目的達成の指標の一つとしている。このことか

ら,各学部においては,それぞれ次のとおり独自の国試対応を行っている。

・ 鍼灸学部では,国試対応委員会による国家試験対策講義を開講するとともに,

年間7回にわたり模擬試験を実施ししている。また,模擬試験の結果から受験者

の獲得点数の傾向を分析し,ウィークポイントを明確にして教育担当者に示し

ている。このほか,学生の自主勉強に役立つよう,過去問や参考資料を自由に

印刷できるよう学修支援体制を整えている。

・ 保健医療学部では,チューター制度を導入し,各教員が少人数を受け持ち,個

別に学修上の弱点を明らかにしている。

・ 看護学部では,国家試験の基準を明確にし,授業改善の方策を協議し,担当教

員にフィードバックしている。また,国試対策委員を中心とし,4年生はゼミ担

当教員,1~3年生は各学年・学生アドバイザーと協力し,綿密な年間スケジュ

ールを計画・実施している。更に,模試結果でボーダーライン以下の学生には,

随時個別面談を行い指導している。

教員の意欲向上と大学教育の活性化を図ることを目的として,平成25年度から

「ベストティーチャー賞」と教員の意欲向上と研究の活性化を図ることを目的とし

て「パブリシティ・オブ・ザ・イヤー賞」の表彰制度を導入している。なお,ベス

トティーチャー賞の選考には,学生の授業評価も参考とすることとしている。

以上のとおり,本学では,「授業評価アンケート」,「授業公開・授業参観」及

び「FD研修会」等のFD活動や,「学修実態・行動把握アンケート」等の教学I

R活動に取り組むと共に,「ベストティーチャー賞」等の表彰制度を設けて,優れ

た教員の業績評価も行っている。また,シラバス作成にあたって教員相互の第三者

チェックやきめ細かな国家試験対応など,教育内容の改善にも努めている。

救急救命学科もこれに基づき,全学及び各学部のFD活動を通じ,授業内容・方

法の改善に積極的に取り組んでいく計画である。

Page 38: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐36‐

16. 社会的・職業自立に関する指導等及び体制

(1) 教育課程内の取組について

救急救命士に必要な専門的知識や技術の修得のみならず,社会人,医療人として

のキャリア育成のため,1年次から「キャリアデザイン」の授業を開設し,社会で

必要な素養(コミュニケーション力,就職活動マナー等)を学修する。

2年次からは,本学の附属病院の外来診療各科において現代医学的診療法を学修

するとともに,病院内の医療スタッフの役割や医師と医療従事者との連携等を学び

医療人としての意識を高めるとともに,「キャリア教育Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」を開設し,大

学で学び続ける能力を身につけるとともに,医療人に求められる倫理的思考力,救

急救命士に関連する職種に求められる知識,公務員試験を見据えた知識の修得を学

修する。

救急救命士としてのキャリア教育としては,「救急救命学総合演習Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」

を配置し救急救命士として働くための責任感や態度,臨床能力についての総合的に

学修する。また,「救急処置実習B(病院内実習)」,「救急処置実習C(救急車

同乗実習)」では実際の救急活動に加わることにより,技術の向上とともに職能意

識を高めていく。

4年次に開設する「卒業研究」の指導教員は個々の学生の就職に関しても対応を

行うこととし,学生の就職活動状況を正確に把握し事務局と一体となり就職支援を

行う。

(2) 教育課程外の取組について

正課外でのキャリア教育については,以下のような支援を実施する。

① 「マナー講習会」

2年次終了時の休暇期間に次年度から始まる臨地実習に向けて実習先の

指導者を招き臨地実習に必要な医療人としてのマナーについて指導を受け

る。

② 「ビジネスマナー講習会」

7月中旬に救急救命学科の全学生を対象に,ハローワークの職員を招き

社会人としてのマナーについて指導を受ける。

③ 「キャリア教育懇談会」

1月下旬に救急救命士で消防署へ勤務している消防士を講師に招き,

日々の業務内容,体験談についての講演会を行う。

④ 「公務員試験対策セミナー」

2年次以降の休暇期間を利用して,低学年から公務員試験に対する意識

高めるため年1回の集中セミナーを実施する。

Page 39: 設置の趣旨等を記載した書類(目次)...[(Ù 8.6 ( [6~>* 10 º S>& ¹ B 16 º >'\ m>* (Ù 2.2 (4 K Z8 M >* F ô F è b8ô Bc>* M+á2 K 2 Ç F ô ú+Æ2 K@0¿*(M 8ô B

‐37‐

(3) 適切な体制の整備について

キャリア教育に関わる基本的方針の策定及び運営は,「キャリア教育・進路支援

委員会」【資料8】と教学課が連携を図って行う。

また,事務局に隣接して「キャリア支援室」を設置し,求人先からの情報が常に

閲覧できるようになっている。

救急救命学科の進路支援においては,公務員の採用試験の情報や試験対策に関す

る情報が重要となることから,キャリア教育・進路支援委員会,卒業研究担当教員,

教学課学生支援係で情報収集,整理を行い,学生への情報提供を行う。

個々の学生への対応については,教学課職員とゼミ担当教員等が連携を図り,個

人カウンセリング方式でキャリア支援を実施し,学生のニーズに即した就職先の斡

旋や公務員試験に対する助言を行う。