女性起業家等支援ネットワーク構築事業の 取組状況について ·...
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女性起業家等支援ネットワーク構築事業の取組状況について
平成28年11月経済産業省 経済産業政策局
経済社会政策室
資料4
女性起業家等支援ネットワーク構築事業(平成29年度予算案額 2.2億円の内数)
女性の起業を支援するため、地域の金融機関や産業・創業支援機関等を中心とした「女性起業家等支援ネットワーク」を全国10箇所に形成(平成28年6月1日より事業開始)。
起業を志すあらゆる段階にいる女性や、事業成長に課題を抱える創業間もない女性起業家を確実にフォローできる体制をネットワーク内において構築。既存の起業家支援施策への橋渡し等、女性のニーズに応じたきめ細やかな支援を行う。
■女性が起業時に望む支援策としては、「同じような立場(経営者)の人との交流の場」「先輩起業家や専門家による助言や指導窓口」を期待する割合が高く、男性起業家の望む支援策とは違いがある。■起業時において、男性は事業の拡大、女性は情報や意見の交換を通じたネットワークの形成を望んでいることがうかがえる。 ④具体的
アドバイス
起業を目指す女性等
地域における中核機関
①相談
②伴走型の支援
③取次ぎ、紹介
女性起業家等支援ネットワークの一例
事業スキーム
1
大学・教育機関
代表機関
女性起業家支援・キャリア支援機関先輩
女性起業家
産業・創業支援機関
コワーキングインキュベーション
金融機関
投資機関
男女共同参画センター
地方自治体
経済産業局地域中核企業
構成機関(サポーター)
構成機関(コア)
女性起業家特有の課題① 一般的に、男性と比較して女性はビジネス経験が少なく、起業時において家族・親戚、友人・知人といった身近な相手に相談する傾向が見られ、起業後には、経営の相談ができる相手がおらず孤立しがちな傾向あり。
14.2
6.8
46.0
26.8
27.8
25.8
5.0
21.3
0.2
7.8
6.9
11.4
男性
女性
役員正社員(管理職)
正社員(管理職以外)非正社員 その他
起業直前の職業
【出所】日本政策金融公庫2013年特別調査
専業主婦・主夫
男性に比してビジネス経験に乏しい場合が多い 女性は身近な相手に相談する傾向あり
女性起業家が開業後に苦労していること
身近な相談相手・ロールモデルがおらず孤立しがち 仕事と家庭の両立の悩み
8.2%
1.2%
6.1%
10.9%40.5%
25.8%3.3%
4.8%
24.9%
28.4%
5.9% 44.1%
11.8%
8.4%0.7%
12.2%
17.2%
35.5%
22.6%3.4%
4.4%25.7%26.7%
3.7% 44.6%
11.5%
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
とくにない
その他
家事や育児、介護等の両立
経営の相談ができる相手がいないこと
資金繰り、資金調達
財務・税務・法務に関する知識の不足
商品・サービスに関する知識の不足
業界に関する知識の不足
従業員教育、人材育成
従業員の確保
仕入先・外注先の確保
顧客・販路の開拓
商品・サービスの企画・開発
男性(n=1,564) 女性(n=296)
【出所】平成27年度女性起業家等実態調査
女性起業家は、「経営の相談をできる相手がいないこと」や「家事や育児、介護等との両立」について、男性起業家よりも苦労に直面している
身近なロールモデルの不在
実際に起業の段階で生じる様々な手続や困ったことなどに対して、気軽に相談できる相手がいない。特に女性の場合には、そうしたネットワークが少なすぎる。
目標となる女性起業家や相談相手が身近なところにいなかったのが悩み。【出所】平成27年度女性起業家等実態調査 女性起業家向けアンケート調査より引用
性別と起業時に活用したネットワーク
【出典】「月刊事業構想」2016年5月号専修大学 鹿住倫世教授作成資料 2
女性起業家特有の課題②
男性に比べ、キャリアや起業目的が多種多様
女性の起業特徴
趣味の延長(カフェ、アクセサリー販売など)での起業が多く、社会課題解決や税収増に繋がる起業が少ない
自分一人で資格等を活かした小遣い程度の規模と考える率が高い
扶養控除範囲内で働きたい
【出所】平成27年度女性起業家等実態調査 支援機関向けアンケート調査より引用
起業に関する情報は間接的に入手(ネット経由が多数)
0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0
民間の起業支援者(コンサルタント等)への相談
公的機関(中小企業基盤整備機構、自治体の窓…
低金利融資制度や税制面の優遇措置
起業・経営に関する講座やセミナー
先輩経営者による起業指導
インターネット等による起業・経営に関する情報提供
商工会・商工会議所への相談
起業家(n=385)起業準備者(n=374)初期起業準備者(n=319)潜在的起業希望者(n=92)
【出典】中小企業白書2014年版
一口に「女性」と言っても、キャリアや起業目的が多種多様であり、従来の起業支援ではカバーできないケースが存在。
起業に関する情報は間接的に入手する傾向あり(ネット経由が多数)。
新任女性社長(新設企業)業種別構成比
【出典】株式会社帝国データバンク「新任女性起業の実態調査」(2016.04.13)
14.6% 4.7%
8.4%
15.6%1.6%
39.7%
12.1%
3.1%
20.9%11.8
%
12.9%14.5
3.8%
19.2%
14.9%
2.0%
建設業 製造業 卸売業 小売業
運輸・通信業 サービス業 不動産業 その他
社長交代企業 新設企業
女性は、自分のスキルや特技・趣味を活かしたサービス業(経営コンサルタント、美容業など)での起業が多い
3
本事業の狙い
女性特有の課題に沿った起業を支援することにより、女性の就労を積極的に促進し、働く意欲のある女性が、家庭のみならず地域や職場でも活躍できる社会づくりに貢献する。
女性固有の起業課題
男性に比べてビジネス経験が乏しく、起業相談へのハードルが高い
男性に比べ、キャリアや起業目的が多種多様(多様なニーズに即した支援や、従来の支援と異なる支援が必要)
身近なロールモデル・相談相手がおらず、孤立しがち
起業に関する情報を間接的に入手(ネット経由が多数)
仕事と家庭の両立の悩み
課題解決に向けた対応策
1.女性起業家支援のネットワーク構築・強化
2.情報プラットフォームの構築
3.仕事と家庭の両立支援 潜在起業家の掘り起こしを目的としたイベントを開催する際に、育児中の女性も参加しやすい環境を整備
育児中の女性、特に地方に居住する女性にとって、自宅にいながら行えるワンストップでの情報収集を行えるポータルサイトを開設「わたしの起業応援net」(http://joseikigyo.go.jp/)
多種多様な起業目的に即した支援を行うために、先輩女性起業家や様々な支援機関等の連携を強化
身の丈に合った起業から成長志向の起業まで、多様なロールモデルを提示
身近なロールモデルと繋がることのできる交流の場を整備 支援機関内での支援策のベストプラクティスをネットワーク内で横展開し、女性起業家支援策を強化
4
北海道
福岡佐
賀長崎 高知
山口
岡山広島
鹿児島
和歌山
青森
宮崎
愛媛大分
大阪奈良
三重
京都兵
庫 滋賀
山形
秋田
愛知 静岡
鳥取島根
神奈川
東京 千葉香川
徳島
宮城
岐阜福井 長野
山梨
富山
石川
埼玉茨城
福島群馬
栃木
岩手
沖縄
【北海道】公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会
【東北】特定非営利活動法人福島県ベンチャー・SOHO・テレワーカー共働機構
【関東】エキスパート・リンク株式会社
【中部】公益財団法人三重県産業支援センター
【北陸】公益財産法人石川県産業創出振興機構
【沖縄】一般社団法人沖縄・ビジネスインキュベーションプラザ
【近畿】公益財団法人大阪市都市型産業振興センター
【中国】一般社団法人中国地域ニュービジネス協議会
【九州】一般社団法人九州ニュービジネス協議会
【四国】一般社団法人徳島ニュービジネス協議会
熊本
新潟
平成28年度女性起業家等支援ネットワーク構築事業地域代表機関一覧
5
ネットワーク事業ポータルサイトの開設(わたしの起業応援net)
自分らしい働き方・自己実現の一つの方法として“起業”という選択肢を提示
⇒実例として、先輩女性起業家インタビューを掲載予定
既に起業家・フリーランスの立場におり、ステップアップを模索する女性に対して、支援策を紹介
⇒実例として、複数の機関による支援を受けながら事業拡大や悩み解決に至った先輩女性起業家や、支援機関へのインタビューを掲載予定
適切な相談先が不明な女性に対して、ネットワーク構成機関を紹介
⇒ポータルサイトの相談フォームを通じたWeb相談も可能に
①これから起業を目指す女性向け②起業家・フリーランスの女性向け
③あらゆる起業ステージにいる女性向け
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