一般国道39号 美幌バイパス - 北海道開発局...11,136 10,774 10,457 10,527 5.0 6.3 46...

24
一般国道39号 美幌 バイパス 事後評価結果準備書説明資料 平成22年度 北海道開発局 資料2-5(1)

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一般国道39号

美幌び ほ ろ

バイパス

事後評価結果準備書説明資料

平成22年度

北海道開発局

資料2-5(1)

目 次

1.事業の概要 ··························································· 1

(1)目的 ································································· 1

(2)計画の概要 ························································ 3

(3)経緯 ································································· 4

2.社会経済情勢の変化 ··············································· 5

3.事業の投資効果等 ·················································· 9

4.事業の効果の発現状況 ············································ 13

5.対応方針(案) ····················································· 22

- 1 -

1.事業の概要

(1)目的

一般国道39号は、旭川市を起点とし網走市に至る延長約22

0kmの幹線道路です。

このうち美幌バイパスは、美幌市街の交通混雑の緩和、女満別

空港及び主要観光地へのアクセス向上等を目的に市街地を迂回

し、網走郡美幌町高野から網走郡大空町女満別中央を結ぶ、延長

約8kmの一般国道のバイパス事業です。

- 2 -

■位置図

■事業概要図

- 3 -

(2)計画の概要

① 起点 ‥‥北海道ほっかいどう

網走あばしり

郡美幌び ほ ろ

町字高野た か の

終点 ‥‥北海道ほっかいどう

網走あばしり

郡大空おおぞら

町女満別めまんべつ

中 央ちゅうおう

② 計画延長 ‥‥7.9km

③ 幅員 ‥‥12.0m

④ 構造規格 ‥‥1種2級

⑤ 設計速度 ‥‥100km/h

⑥ 車線 ‥‥暫定2車線

⑦ 事業主体 ‥‥北海道開発局

■横断面

(単位:m)

2 50 3 503 50 2 50

CL

12.00

- 4 -

(3)経緯

平成 4年度 事業化

平成 5年度 用地補償着手

工事着手

平成12年度 部分供用 L=3.2km

平成13年度 事業再評価

平成17年度 完成供用

- 5 -

2.社会経済情勢の変化

①事業周辺地域の状況

当該事業周辺では、平成4年度の事業化以降、平成15年度に

北海道横断自動車道足寄~北見が新直轄区間として事業化され、

一般国道39号北見道路が平成9年度に事業化されました。

また、旭川・紋別自動車道が順次延伸整備され、平成21年度

までに全延長130kmのうち約62%の約80.5km が供用さ

れており、オホーツク圏の広域幹線道路網の形成が進んでいます。

平成17年7月には知床が世界自然遺産に登録され、年間100

万人以上の観光客が訪れています。

平成18年3月に、女満別町、東藻琴村が合併し、「大空町」と

なり、旧北見市、端野町、留辺蘂町、常呂町が合併し、「北見市」

となりました。

ここでは、事業区間に位置する美幌町と大空町を対象に社会経

済情勢の変化を見てみます。

- 6 -

②地域の人口及び自動車保有台数

人口は、北海道が横ばいであるのに対し、当該事業周辺2町

では減少傾向になっています。また、全道的な傾向と同様に高

齢化が進行しています。

自動車保有台数は、北海道、当該事業周辺2町ともに増加傾

向にあります。また、1世帯当たりの自動車保有台数は北海道

平均を上回っています。

■人口及び高齢化率

■自動車保有台数

※周辺2町:大空町、美幌町

※高齢者の割合:65 歳以上の割合

資料:国勢調査(総務省統計局)

※周辺2町:大空町、美幌町

資料:北海道自動車統計(北海道運輸局)

国勢調査(総務省統計局)

【北海道】

569.2 562.8568 3564.4

14.8%

21.4%

12.0%

18.2%

0

200

400

600

800

H2 H7 H12 H170%

10%

20%

30%

40%

人口 高齢化率(万人)

H17 完成供用H5 工事着手 H12 部分供用

【周辺2町】

33.731.232.934.9

20.6%

12.6%

24.8%

16.6%

0

10

20

30

40

50

H2 H7 H12 H170%

10%

20%

30%

40%

50%

人口 高齢化率(千人)

H17 完成供用H5 工事着手 H12 部分供用

【周辺2町】

257.0225.7

258.3 272.8

2.22.0 2.32.3

0

100

200

300

400

500

H2 H7 H12 H17

1

2

3

保有台数 一世帯当り保有台数

0

(百台) (台)

H5 工事着手 H17 完成供用H12 部分供用

【北海道】

328.0353.8 371.7

279.0

1.51.4 1.61.5

0

100

200

300

400

500

600

H2 H7 H12 H17

1

2

3

保有台数 一世帯当り保有台数

0

(万台) (台)H5 工事着手 H12 部分供用 H17 完成供用

- 7 -

③地域の産業の状況

1)地域の産業構造

産業就業者数の産業3部門では、第 1 次産業の就業者が

北海道では約8%であるのに対し、当該事業周辺2町では

約22%と大きく上回っています。

また、産業大分類別では、北海道で高い割合となってい

るのが「卸売・小売業」であるのに対し、当該事業周辺2

町では「農業」が高い割合となっています。

■産業3部門別就業者数

【周辺2町】

第2次産業18.9%

第3次産業59.0%

第1次産業21.8%

分類不能0.4%

【北海道】

第2次産業19.0%

第3次産業71.3%

第1次産業7.7%

分類不能2.0%

H17対象2町就業者数15,946人

H17北海道

就業者数2,604,271人

■産業大分類別就業者数

【北海道】

製造業

8.4%

医療,福

9.9%

飲食店,

宿泊業

5.8%

運輸業

5.6%

公務

5.4%

その他

9.1%教育,学

習支援業

4.4%

分類不能

2.0%

農業

6.0%

卸売・小

売業

18.5%

建設業

10.5%

サービス

業(他に分

類されな

いもの)

14.5%

【周辺2町】

卸売・小売

14.4%

公務

9.6%

農業

20.9%

建設業

9.3%

分類不能

0.4%

複合サービ

ス事業

3.0%その他

6.7%

飲食店,宿

泊業

4.6%

運輸業

4.9%

医療,福祉

7.5%

製造業

9.6%

サービス業

(他に分類

されないも

の)

9.4%

H17対象2町就業者数15,946人

H17北海道

就業者数2,604,271人

※周辺2町:大空町、美幌町

資料:H17 国勢調査(総務省統計局)

※周辺2町:大空町、美幌町

資料:H17 国勢調査(総務省統計局)

- 8 -

2)農業

農業産出額は、北海道、当該事業周辺2町ともに横ばい傾

向となっています。

一方で、農家一戸あたりの生産農業所得では北海道および

周辺2町ともに増加傾向となっています。

■農業算出額

3)観光

観光入込客数は、北海道、当該事業周辺2町とも減少傾

向となっています。

■観光入込客数

※周辺2町:大空町、美幌町

資料:生産農業所得統計、北海道農林水産統計年報

(農林水産省大臣官房統計部)

※周辺2町:大空町、美幌町

資料:北海道観光入込客数調査報告書

(北海道観光局)

【北海道】

10,774 10,457 10,52711,136

5.06.3

4 65.9

0

2,500

5,000

7,500

10,000

12,500

15,000

17,500

20,000

H4 H8 H13 H18

2

4

6

8

10農業産出額 農家一戸当り生産農業所得(億円)

H5 工事着手

(百万円)

H12 部分供用 H17 完成供用

0

【周辺2町】

2,513 2,6282,7532,733

8.9

7.1

11 0

7.8

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

H4 H8 H13 H18

5

7

9

11

13

農業産出額 農家1戸当り生産農業所得(千万円)

H5 工事着手 H12 部分供用 H17 完成供用

(百万円)

0

【北海道】

138.4131.0

149.4

0

40

80

120

160

200

H11 H16 H21

観光入込客数(百万人)

H5 工事着手 H12 部分供用 H17 完成供用

【周辺2町】

1,787

1,538

1,976

0

600

1,200

1,800

2,400

3,000

H11 H16 H21

観光入込客数(千人)

H5 工事着手 H12 部分供用 H17 完成供用

- 9 -

3.事業の投資効果等

①交通量の増加及び旅行速度向上の状況

当該事業の平成17年の自動車交通量は、現道と当該路線を合

わせて約13,400台/日となっています。

また、整備前後の旅行速度を比較すると、現道は23.0

km/hから28.4km/hとなり、当該区間で61.6

km/hとなっており走行性が向上しています。

8,864

10,136

4,546

61.6

23.028.4

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

整備前 整備後

交通

量(台

/日

0

10

20

30

40

50

60

70

旅行

速度

(km

/h)

交通量(現道) 交通量

旅行速度(現道) 旅行速度

整備前の交通量 (平成11年センサス値)

【現道(国道39号)】

10,136台/日(平日)

整備後の交通量 (平成17年センサス値)

【現道(国道39号)】

8,864台/日(平日)

【美幌バイパス】

4,546台/日(平日)

《交通量と旅行速度の推移(平日)》

整備前の旅行速度 (平成11年センサス値)

【現道(国道39号)】

23.0km/h(平日)

整備後の旅行速度 (平成17年センサス値)

【現道(国道39号)】

28.4km/h(平日)

【美幌バイパス】

61.6km/h(平日)

※ 整備前はH11道路交通センサス

整備後はH17道路交通センサス

(当該区間)

(当該区間)

- 10 -

②交通事故の低減の状況

当該事業の整備前後の事故率を比べると、現道では整備前は

45.9件/億台kmであったのに対して、整備後は17.7

件/億台kmへと減少し、当該事業区間では6.6件/億台km

となっています。

45.9

17.7

6.6

0

10

20

30

40

50

整備前(H9~11平均)

整備後(H18~20平均)

(件

/億

台km

/年

現道

整備前の事故率

(平成9~11年平均)

【現道(国道39号)】

45.9件/億台km

整備後の事故率

(平成18~20年平均)

【現道(国道39号)】

17.7件/億台km【美幌バイパス】

6.6件/億台km

《死傷事故率の推移》

資料:交通事故マッチングデータ

※ 整備前は平成 9~11年の平均値

整備後は平成18~20年の平均値

当該区間

- 11 -

③事業費・維持管理費の状況

■ 事業費

計画時 実績

名目値 278億円 278億円

実質値 245億円 253億円

※名目値は、各年次の事業費の合計値

※実質値は、平成22年度の価値に換算した事業費

■ 維持管理費

実績

19百万円/km・年

※維持管理費は実績に基づき算出

当該事業区間の道路管理については、以下のとおりコスト縮

減に努めています。

・ 除草、路面清掃の夏期作業について、地域状況に応じた作

業頻度の適正化を行っています。

・ 凍結防止剤(防滑材)散布作業について、散布箇所の重点

化と路面状況に応じた散布作業の効率化による散布剤量

の削減を行っています。

現在の取り組みを基に、今後もより効率的、効果的な道路管

理を目指します。

事業費は計画どおりとなっております。

- 12 -

④事業費及び事業期間による社会的影響

本事業は平成4年度に事業化され、平成5年度に工事に着手し

ました。

当初、平成14年度末の供用を目指していましたが、用地取得

に時間を要したことにより、平成17年7月に完成供用しました。

供用年(計画時) 供用年

平成15年3月 平成17年7月

費用増加額 便益減少額 社会的損失額

4.3億円 27.5億円 31.7億円

⑤費用対効果分析結果(B/C)

費用便益分析の結果

□算定結果

費用便益分析(CBR)

B/C= = =0.5

431億円

230億円 便益の現在価値の合計(B)

費用の現在価値の合計(C)

注)費用及び便益の合計は、表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある。

「事業遅延による社会的損失額」=「費用増加額」+「便益減少額」

「費用増加額」:事業着手から実際の供用年次までの期間における「実績事業費の現在価値

合計」と「計画事業費、維持管理費の現在価値合計」の差額

「便益減少額」:遅延した期間に発生が想定される「便益の現在価値合計」

- 13 -

4.事業の効果の発現状況

■道路事業による整備効果

当該地域は、農水産業を主体とする地域であり、地域産業の

振興にあたっては、流通面における周辺道路の機能向上は欠か

せない要素となります。

当該道路は、オホーツク圏の空の玄関口「女満別空港」と直

結していることから、空港利用者のアクセス性が向上していま

す。

また、オホーツク圏の主要観光都市「網走市」や世界自然遺

産「知床」などへのオホーツク周遊観光や主要観光地へのアク

セス性向上により、地域観光産業に寄与しているものと考えら

れます。

整備効果

○「美幌市街の交通混雑が緩和されました」 P14

○「女満別空港へのアクセスが向上しました。」 P15

○「主要観光地へのアクセスが向上しました。」 P16

○「農産品の流通利便性が向上しました。」 P17

○「バスの利便性が向上しました。」 P18

○「工業団地で製造される製品やその部品の

輸送を支援します。」 P19

○「高次医療施設へのアクセスが向上しました。」 P20

○「自動車からのCO2排出量の削減が見込まれます。」 P21

- 14 -

「美幌市街の交通混雑が緩和されました。」

当該路線と並行する国道39号では、夏期の行楽シーズンには

美幌市街にて交通混雑が発生し、第3次渋滞対策プログラムに選

定されるなど、走行環境の改善が望まれていました。

平成12年11月に本路線の一部である高野交差点~美幌IC

間の供用により、現道の交通量が減少し、最大450m発生して

いた渋滞長が150mまで減少するとともに、平成17年の7月

の美幌バイパス全線供用により交通混雑が緩和されました。

また、当該事業の全線整備により、渋滞損失時間は整備以前と

比べて約8割削減され、平成18年度の年間渋滞損失時間は

24.5千人・時間/年と大幅に減少しました。

450

150

0

0

0

0 100 200 300 400 500

整備前

【H9.7.27(日)】

高野交差点~美幌IC 整備

【H13.8.12(日)】

美幌バイパス 全線整備後

【H17.10.30(日)】

美幌バイパス 全線整備後

【H21.10.11(日)】

美幌バイパス 全線整備後

【H22.8.15(日)】

渋滞長(m)

9486

24

0

20

40

60

80

100

整備前 平成16年 平成18年

渋滞

損失

時間

(千

人時

間/年

H12部分供用

(高野~美幌)

H17完成供用

(高野~女満別空港)

■渋滞損失時間の変化

資料:網走開発建設部

美幌市街の

渋滞が解消!

【整備前】

【整備後】

■美幌バイパス供用による国道 39 号

美幌町新町交差点の渋滞長の変化

資料:北海道開発局

H11 センサス調査単位区間番号:1010

起点:美幌町美禽 2-1

終点:美幌町三橋町 18-2

年間渋滞損失時間の

約8割を削減!

- 15 -

「女満別空港へのアクセスが向上しました。」

女満別空港は、新千歳空港、函館空港、旭川空港に次いで道内

4番目に利用客が多く、年間約77万人もの人が利用しており、

観光やビジネスにおけるオホーツク圏の空の玄関口となっていま

す。

また、女満別空港利用客のうち約30%は北見市や十勝、釧路

方面を出発または目的地としています。

当該事業が女満別空港と直結されたことにより、混雑する美幌

市街の回避などにより時間短縮が図られ、女満別空港へのアクセ

スが向上されました。

1,5041,186

737 562768

0

1,000

2,000

新千歳空港

函館空港

旭川空港

女満別空港

釧路空港

帯広空港

17,000

15,000

16,000 16,538

(千人)

52

44

40

30 40 50 60

美幌バイパス 部分供用(高野交差点~美幌IC)

美幌バイパス 未整備国道39号-道道小清水女満別線

国道39号-美幌バイパス~国道39号~

道道小清水女満別線

美幌バイパス 全線供用(高野交差点~女満別空港IC)

国道39号-美幌バイパス

0 分

8分短縮

12分短縮

【女満別空港利用客の声】

空港を利用することが多く、その点で美幌町内の混むところを通らずにすむので助かっています。(40 歳代 女性)

■女満別空港利用客の主な出発地・目的地(H17)

資料:H17 航空旅客動態調査

資料:H21 暦年・年度別空港管理状況調書

■北見市-女満別空港間のアクセス時間の変化

資料:H17 道路交通センサス

女満別空港直結により、

空港利用者の利便性が向上

女満別空港利用客の約30%

は北見市などを出発・目的とし

ています。

【女満別空港への乗入便数】 女満別-東 京 10便

女満別-新千歳 10便

女満別-名古屋 2便

■道内空港旅客数の内訳(H21)

全道第4位

道東地域では第1位

資料:H22 年 11 月 女満別空港ビル HP

網走市・網走郡24.0%

斜里郡22.1%

紋別市・紋別郡1.9%

石狩・空知・上川支

庁, 0.9% その他18.6%

根室支庁2.0%

十勝・釧路支庁10.5%

北見市・常呂郡19.9%

資料:H17 航空旅客動態調査

■女満別空港利用客の

出発地・目的地構成比(H17)

女満別空港利用客の

うち、約80%が網走

支庁や十勝・釧路・根

室の道東地域、約3

0%は当該事業利用

見 込 み の あ る 北 見

市・常呂郡、十勝・釧

路支庁。

- 16 -

「主要観光地へのアクセスが向上しました。」

網走支庁管内の観光客の入込数は年間約810万人となってお

り、網走監獄をはじめとする観光資源を数多く有してとともに、

冬期は流氷目的の観光客も多く、年間を通して賑わっています。

当該区間は、周遊観光ツアーの主要ルートとなっており、平成

17年に世界自然遺産登録された知床地域などを含めた周遊観光

が人気となっています。

当該事業の整備により、オホーツク圏の周遊観光や主要観光地

へのアクセス向上により、地域観光の活性化を支援しています。

平成 22年 6 月から 9 月の首都圏発団体ツアー数 ㈱JTB、近畿日本ツーリスト㈱、㈱日本旅行の 3 社パンフレットによる。

【道の駅メルヘンの丘めまんべつ 観光客の声】

網走市へのアクセスが良くなりました。(30~49 歳、男性、旭川市在住)

混雑や渋滞区間の解消、回避をできるようになりました。(50~64 歳、女性、札幌市在住)

流氷砕氷船(おーろら号)

知床(世界自然遺産)

博物館網走監獄

■事業周辺の主な観光資源

■大空町女満別地区の

観光入込客数の推移

資料:北海道観光入込客数調査報告書資料:H21 北海道観光入込客数調査報告書

38

.2

82

86

.4 10

7.9

21

8.2

12

1.4

88

.8

67

49

.6

93

.5

21

1.8

11

8.5

0

50

100

150

200

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

11

12

1月

2月

3月

(千人/年)

625.5 592.2785.0 855.2 820.0 810.5 777.0

2 3 . 5 2 1 . 8

2 1 .52 0 .6 1 7 . 2 1 7 . 2 1 5 . 6

6 4 9 .0 6 1 4 .0

8 0 6 .58 7 5 .8 8 3 7 .2 8 2 7 .7 7 9 2 .6

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21

宿泊客

日帰り客

道の駅

メルヘンの丘めまんべつ

開駅

知床

世界自然遺産

登録

道の駅

流氷街道網走

開駅

地域観光産業の

活性化を支援!

網走市は、冬期にも流氷目的

による観光ピークが出現

■網走市の月別観光入込客数

(H21)

知床

札幌

72%

7%

1%

7%

5%

4%

3%

1%

61%

6%

1%

6%

6%

8%

1%

11%

新千歳空港

釧路空港

苫小牧港

女満別空港

帯広空港

旭川空港

中標津空港

その他 来道地 離道地

■オホーツク観光ツアーの来道・離道地

平成 22 年 6 月から 9 月の首都圏発団体ツアー数

㈱JTB、近畿日本ツーリスト㈱、㈱日本旅行の 3

社パンフレットによる。

オホーツクツアーの

うち、約6~7割が

新千歳空港

【網走市の主な観光資源】 ・博物館網走監獄 ・流氷砕氷船おーろら

・天都山 ・オホーツク流氷館

・北方民族博物館 ・郷土博物館

・濤沸湖 ・白鳥公園 ・能取岬 ・モヨ 貝塚

・呼人浦 ・卯原内 ・二ツ岩

- 17 -

「農産品の流通利便性が向上しました。」

オホーツク圏の農業産出額は1,711億円(H18)となっ

ており、北海道の中でも上位にランクし、当地域は日本の食料供

給を担う重要な地域です。

オホーツク圏で取り扱っている主な農産品は、たまねぎ、馬鈴

薯、てんさいで、網走市、大空町、美幌町からの農産品は北見貨

物駅を介して札幌市のJR貨物駅へ運ばれ、そこから小口輸送さ

れるものが多いです。

当該事業の整備により、農産品の集出荷の繁忙期には、トラッ

ク輸送の集中で混雑していた美幌町市街を回避し、地域農産品の

流通の利便性が向上しました。

その他道内, 23.2%

道外,43.0%

網走支庁33.7%全国の

「たまねぎ」収穫量

1,256.0千t(H20)

その他道内,49.9%

道外,21.0% 網走支庁

29.1%全国の「ばれいしょ」

収穫量2,697.0千t

(H20)

【ホクレン農業協同組合 北見支所の声】

美幌バイパスの整備により、時間短縮効果が発現しているが、最も実感の大きいのは美幌市街地を

通行することが不要になった安心感・快適性の向上です。

ドライバーの疲労軽減は重要な要因です。

運送業者だけではなく、一般市民の方の走行快適性向上も大きいのではないのでしょうか。

2 ,402

1 ,711

1 ,297

1 ,089

740

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

十勝 上川 空知 根室

(億円)

網走

■支庁別農業産出額上位5支庁

全道2位

全国の

約3割

全国の

約3割

資料:H18 北海道農林水産統計

■網走市,大空町,美幌町

の農産品輸送の主ルート

資料:農業協同組合ヒアリング

■網走支庁主要農産品の全国シェア

【たまねぎ】

【ばれいしょ】

【てんさい】

資料:北海道農林水産統計

地域農産品の流通

の利便性が向上!

その他道内,57.2%

,

網走支庁42.8%

全道の「てんさい」

収穫量3,649t(H21)

全道の

約4割

- 18 -

「バスの利便性が向上しました。」

オホーツク圏の空の玄関口女満別空港とオホーツク圏の主要都

市北見市間は連絡バスが13往復便/日運行しており、空港と都

市を直接連結する唯一の公共交通機関で、年間約6万4千人(H

21年)の利用があります。

当該事業の整備により、美幌町市街地の混雑区間を回避した高

規格幹線道路の利用により運行所要時間が5分短縮され、利便性

向上しました。また、運転労務費や燃料費などの運行経費も削減

され、事業者への波及効果も現れています。

50

45

42

0 10 20 30 40 50 60

整備前

高野交差点~美幌IC供用

高野交差点~女満別空港IC供用

(分)

【バス事業者の声】

美幌バイパスは、歩行者や自転車がなく安全に走行することができます。運転中注意を向ける対象も少ないので、

ドライバーの疲労も軽減されます。特に冬期は除雪もしっかりされているため走りやすいです。

また、信号がないので定時運行の面でも効果を感じています。

■女満別空港連絡バスの所要時間

資料:北海道北見バス㈱

北見市-女満別空港間の

運行時間が短縮され、

空港連絡バスの利便性が向上!

■女満別空港連絡バスの年間輸送人員の推移

8.4

6.1

5.5

0 2 4 6 8 10

高野交差点~女満別IC供用後(H18)

高野交差点~美幌IC供用後(H13)

整備前(H10)

(万人)

- 19 -

「工業団地で製造される製品やその部品の輸送を支援しています。」

近傍の北見工業団地には、少雨・乾燥な風土を活かした多くの

製造業企業が立地しており、立地企業の中で最も多くの割合を占

めています。製造された製品や必要な部品の輸送には、女満別空

港が利用されています。

美幌バイパスは、物流拠点である女満別空港への早く・安全な

輸送を実現するとともに、振動や揺れの軽減による輸送品の損傷

防止に寄与しています。

60

51

0 20 40 60 80

整備前

整備後

(分)

■北見工業団地と女満別空港までのアクセス状況 ■北見工業団地-女満別空港間のアクセス時間

資料:H17 道路交通センサス

【北見工業団地立地企業の声】 製造業においては、リードタイム(製造発注から納品までの時間)の最小化が非常に重要であり、輸送時間の短縮や

安定した商品の輸送実現を望む。 大都市近郊の工場と比較すると、アクセス性も悪いため、道路整備により少しでもアクセス性が向上することを期

待する。 市場競争力確保に向けて適正な製品価格となるよう、輸送コストの低減を期待する。

振動や揺れの少ない輸送

を実現させ、地域の産業活

動を支援

■北見工業団地の概要

9分短縮

【目的】

管内の中核都市として工業の振興を図り、併せて

住工混在の解消、公害の防止、都市環境の整備促進

を図る

【事業主体】北見市

【事業期間】昭和49年度~

【立地企業数】90社(H22.8 現在)

【立地企業例】エア・ウォーター・・産業・医療製品

北見東京電波㈱・・水晶振動子

京セラ㈱・・携帯電話、ファインセラミック

征矢野木材・・建設材料

NIXX㈱・・プラスチック製品

雪印乳業・・乳製品 等

北見工業団地

資料:H21 北見市の商工業

建設業,24.4%

卸売業,21.1%

サービス業,16.7% 製造業,

33.3%

運送業,3.3%

電気業,1.1%

■北見工業団地の

業種割合(H20.3)

製造業が約3割

- 20 -

「高次医療施設へのアクセスが向上しました。」

オホーツク圏では、唯一の三次医療施設である北見赤十字病院

をはじめとする高度医療施設が北見市に集積しており、特にオホ

ーツク振興局の約半数の医師は北見市に集中し、大空町において

は北見市への通院比率が増加しています。

平成15~20年の大空町から北見市への救急搬送件数は35

件となっております。また、平成17年の美幌バイパスの全線供

用後は、美幌バイパスを利用した搬送件数が全線供用前の約2倍

となっており、当該と線は救急搬送時の重要なルートとして利用

されています。

当該事業の整備により、高次医療施設への迅速性が向上すると

ともに、揺れや振動による患者への負担軽減にもつながり、安心・

安全な救急搬送ルートが確保されました。

4 .3%

14 .3%

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

H12 H18

【消防署の声】

美幌バイパスの整備により北見への

搬送時間が 10 分程度短縮しました。北

見赤十字病院への搬送は、重篤患者が多

いため所要時間の短縮は救命率向上に

効果があります。

赤信号の交差点では減速、または一旦

停止して通過するためブレーキ操作が

多いが、美幌バイパスはブレーキ操作が

少なく、一定速度で走行できるため搬送

患者にもやさしいです。

■北見市の医療施設数と

医師数のシェア ■大空町の北見市への通院比率

120

126

125

126

129

133

4 4%

45%

47%

45%

48%49%

0

20

40

60

80

100

120

140

H9 H11 H13 H15 H17 H18

40%

42%

44%

46%

48%

50%

52%

54%

北見市の医療施設数(施設)

北見市の医師数の網走支庁シェア

資料:北海道保健統計年報

資料:国民健康保険患者受療動向調査

資料:網走開発建設部、北見赤十字病院HP

北見赤十字病院 ※網走支庁の3次医療施設

【診療科目】

内科、消化器内科、神経精神科、

循環器科、小児科、外科、整形外

科、形成外科、脳神経外科、皮膚

科、泌尿器科、産婦人科、眼科、

頭頸部・耳鼻咽喉科、放射線科、

麻酔科、ペインクリニック・心療内科

●診療科目数:17科

●病床数 :680床

■北見市への緊急搬送状況(H15~20)

安全・安心な

救急搬送ルートが確保!

- 21 -

「自動車からのCO2排出量の削減が見込まれます。」

CO2排出量は、整備無しでは、3,204,753(t-

CO2/年)ですが、当該事業の整備により、3,202,010

(t-CO2/年)となり、整備されない場合に比べ、2,740

(t-CO2/年)の削減が見込まれます。

※対象地域:網走総合振興局及び上川総合振興局、胆振総合振興局、日高振興局、十勝総合振興局、

釧路総合振興局、根室振興局

※平成42年将来交通量推計を基に算出

※森林のCO2排出量は10.6t-CO2/ha・年として試算

出典:『土地利用・土地利用変化及び林業に関するグッド・プラクティス・ガイダンス(優良手法指針)』

※札幌ドーム面積は建築面積5.5haを使用し換算

CO2削減量

2,740 t‐CO2/年

森林換算

約260ha

(札幌ドーム約47個分に相当)

22

5.対応方針(案)

○今後の事後評価及び改善措置の必要性

美幌バイパスの整備後、美幌市街の交通混雑の緩和や女満

別空港へのアクセスの向上、地域産業や観光の支援等、当初

の事業目的が一定程度達成されており、今後の事後評価の必

要性及び改善措置の必要性はない。なお、今後も利用状況の

把握に努めるとともに、利用しやすい道路環境を確保するた

め、適切な維持管理に取り組みます。

○ 同種事業の計画・調査のあり方や事業評価手法の見直しの

必要性

事業評価手法においては、ネットワーク形成による効果や

地域の特殊性を考慮した便益についても評価すべきとの意見

もあることから、現時点で定量化できていない効果の定量化

等について、引き続き検討します。また、これと併せ、同種

事業の計画・調査のあり方についても検討します。