只見の自然に学ぶ会 - fukosya.com · 紅葉するブナの巨木(11月初旬)...

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Page 1: 只見の自然に学ぶ会 - fukosya.com · 紅葉するブナの巨木(11月初旬) 若々しいブナが尾根すじに広がる 「癒しの森」(9月) 浅草岳山ろく「山神杉のブナ林」(5月)

只見の自然に学ぶ会

只見の自然は

おもっしぇーぞ!

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はじめに

「只見って、見るところがない」といわれます。ところが、「ふーん、そうか!見方がわかれば、おもしろいぞ」という発見はいっぱいあります。この本は、その足がかりにしてもらうためのものです。いったん気づけば、只見の自然の奥深さにびっくりされることでしょう。

ようこそワンダーランド只見へ!「只見の自然を楽しむ本」

只見の自然を楽しむ本 もくじ

景観を楽しむ雪で削られた山 ……… 2森を楽しむ①ブナの森を歩こう ……… 4森を楽しむ②モザイク模様をよく見よう ……… 6森を楽しむ③林床を探検する その1 ……… 8森を楽しむ④林床を探検する その2 ……… 10巨木を楽しむ森の巨人に会いに行こう ……… 12水辺を楽しむ日本一のユビソヤナギ林 ……… 14

花を楽しむ春の花を観賞しよう ……… 16春から初夏に咲く花 ……… 18虫を楽しむ虫たちを観察しよう ……… 20カエル・サンショウウオを楽しむ只見は両生類の宝庫 ……… 22ヘビを楽しむめずらしいヘビを見つけよう ……… 24鳥を楽しむワシタカを探そう ……… 26野生動物を楽しむカモシカウオッチングをしよう ……… 28雪を楽しむかた雪わたりをしてみよう ……… 30変幻自在! 雪の造形 ……… 32

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ブナ林の林床に多いタゴガエル

只見の自然はおもしろい。「ヘェー!」「ホント?」を探しに行こう!

サンコダケ ハイイロチョッキリに切り落とされたコナラのドングリ

シジュウカラ

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只見川沿いにある山々は、そそり立つ急な斜面をもっています。そこには縦に筋をつけたような岩肌が見られます。これは、なだれの浸食によってできたもので、雪

せっ食しょく地ち形けいと呼ばれてい

ます。スプーンでえぐったような大きい縦たて溝みぞをアバランチ

シュート(なだれ道)、小さくて細い縦溝を筋すじ状じょう地ち形けいといいます。

雪食地形は、富山県から青森県までの日本海側の山や北海道の山に見られ、人里から離れた奥山に分布しています。しかし、人家や農耕地の裏山斜面から雪食地形が広がっているのは、只見ならではの景観です。町内では、只見川本流や叶

かのう津づ川がわ、蒲がも生う

川がわ、塩沢川沿いの山々、そして黒谷川から下流の伊

い南な川がわ左岸の

山々で見られます。伊南川の場合は、長浜地区から上流では積雪が少なくなるため雪食地形は見られなくなります。

山腹を浸食するなだれ

伊南川左岸、下福井集落の背後に広がる雪食地形

雪で削られた山雪で削られた山景 楽しむ観を

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3人家の裏から見られるアバランチシュート(叶津字中ノ平) 会津朝日岳山ろくの筋状地形

只見字沖から見る雪食地形

田子倉湖畔で見られるアバランチシュート

雪で削られた山雪で削られた山景 楽しむ観を

アバランチシュート

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ブナは、北半球の冷温帯に分布する落葉広葉樹です。世界には10種類のブナがあります。日本にはブナとイヌブナの2種類が自生していますが、只見はブナだけが生育します。かつては北半球に広く分布していたブナですが、農地造成や開発でその大半が失われてしまいました。国内では、東北各地に有名なブナ林がありますが、只見では多雪とけわしい山、そして交通の不便さもあって、人による影響が少ないブナ林が残っています。そして、原生度が高いこと、広大なこと、巨木が多いことから国内屈指と評価する人もいます。渓流沿いにブナ林が続く「恵みの森」、尾根一帯にみ

ずみずしいブナ林が広がる「癒しの森」、ブナの巨樹が集中する「山

さん神じん杉すぎのブナ林」、薪

しん炭たん林りんの伐採によってで

きた「あがりこのブナ林」など見どころがいっぱいです。只見のブナ天然林は、越後三山只見国定公園(環境省)、

只見柳津県立自然公園(福島県)、奥会津森林生態系保護地域・布沢郷土の森・会津山地緑の回廊(林野庁)に指定され、保護されています。さらに、2014年6月には、只見町全域がユネスコエコパークに登録され、その価値は一層高まりました。

紅葉するブナの巨木(11月初旬)

若々しいブナが尾根すじに広がる「癒しの森」(9月)

浅草岳山ろく「山神杉のブナ林」(5月)

ブナの森を歩こうブナの森を歩こう森楽しむを 1

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5大滝沢一帯にブナ林が発達する「恵みの森」(6月)

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あざやかなライトグリーンが

ブナ林

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只見の山を遠くから見ると、緑一色のように見えます。しかし、じつは、多くの種類の植物が、さまざまな地形に適応しながら生育しているのです。近くの山を見てみましょう。山ろくには杉が植え

られています。杉は遠目には黒っぽく見え、先端が細くとがった形をしています。杉林の背後には、コナラやミズナラの森があります。ナラ林は、薪

まきにし

たり炭を焼いたりした森で、昔から人々が利用してきました。早春に展開する葉は白緑色でよく目立ちます。ナラ林の上部から見られるようになってくるのが、ブナ林です。ミズナラを混じえたブナ林もあります。早春の山の木で、いちばん早く葉を広げるのが、このブナです。ライトグリーンに輝くブナ林が山肌に出現する5月中ごろは、一年のうちでもっとも美しい時期です。ブナの木は、遠くから見ると、

尾根を黒々と縁取るキタゴヨウ。山の斜面には葉を落としたブナ林が点在する。下のほうの黒い林は植林された杉(上福井、3月)

5月はモザイク植生の様子がよくわかる(只見スキー場背後の山、5月)

モザイク模様をよく見ようモザイク模様をよく見よう

森楽しむを 2

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杉林

ナラ林

キタゴヨウ林

ブナ林

上の写真を樹種によっておおまかに色分けしてみた黄緑がブナ林、深緑がキタゴヨウ林、茶色がナラ林、黒が杉林

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ブロッコリーのような形をしています。只見では、ブナは山をおおうような森林はつくらず、山の鞍部やゆるやかな斜面、土壌の厚い谷筋に分散しながら森林をつくっています。急な斜面では、なだれのため樹木は大きくなれず、ミヤマナラやマルバマンサクといった、しなやかで背が伸びない低木が生育するようになります。山の稜線部は、五

葉よう松まつの一種、キタゴヨウが馬のたてがみの

ように黒々とふちどっています。このように只見の山々は、多種多様な植物がモザイク状に生育しているため、たくさんの生きものたちを養うことができる自然環境をもっているのです。

下から杉林、ナラ林、ブナ林の植生がよくわかる(肘折、5月)

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森の地表面を、林りん床しょうといいます。ここに、

しゃがんで、じっと観察してみましょう。いろいろな木の芽や果実、落ち葉、キノコなどさまざまなものが目に入ってきます。子どもの木(稚

ち樹じゅ)は、大人の木と同じ

葉っぱをもつものから、まったく違う形をしたものまで、いろいろです。小さな葉っぱをつけた木の、どれが親の木か見つけてみましょう。高くて葉っぱに手がとどかない木があっても、林床にはその落ち葉が残っています。それを探して、観察しましょう。林床には、さまざまなキノコが生えます。

ふつうは土や木から出るのですが、ブナやホオノキの実から生えるキノコもあります。キノコは林床を支配する王様です。多種多様なキノコを探すのは、林床探検の醍

だい醐ご味みです。

①サワグルミの芽生え②ブナの芽生え③ヤマモミジの芽生え

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妖精のようなタマゴタケ

林床を探検する林床を探検する

森楽しむを 3

その1

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④テングタケ ⑤ツチグリ ⑥地面に落ちて果皮がとれたトチノキの種子 ⑦ブナの堅果から発生するウスキブナノミタケ(円内はブナの殻斗と堅果) ⑧ホオノキの果実 ⑨根を地中に伸ばすミズナラのドングリ ⑩ブナの殻斗から発生するブナノホソツクシタケ ⑪ホオノキの果実から発生するホソツクシタケ ⑫シャカシメジ

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森楽しむを 4

林床を探検する林床を探検するその2

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林床を観察するなかで興味深いのは、冬とう虫ちゅう夏か

草そうという昆虫に寄生するキノコや変

へん形けい菌きんという菌

類がいることです。冬虫夏草は、カメムシやトンボ、蛾

がなどに寄生

します。変形菌は、粘ねん菌きんとも呼ばれ、アメーバの

ように移動したり、コケのように胞子をまいたりして、動物とも植物ともつかない不思議な生物です。どちらもたいへん小さくて見つけにくのですが、一度発見したら、自然界の奥深さにびっくりすることでしょう。林床の世界は、辛抱強く探さなければ見つける

ことはできません。目を凝らし、注意深く観察してください。そこには、いままで気づかなかった未知の世界が広がっていることでしょう。

カメムシから発生する冬虫夏草、カメムシタケ

蛹(さなぎ)から発生する冬虫夏草、サナギタケ

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①ヨコバイの仲間から発生したタダミヨコバイタケ ②アカトンボの仲間から発生したヤンマタケ③スズメバチの仲間から発生した冬虫夏草④クモ類から発生した冬虫夏草

⑤変形菌の子実体 ⑥、⑦変形菌の一種

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冬虫夏草

変形菌

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森の巨人に会いに行こう森の巨人に会いに行こう

巨 楽しむを

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地上1.2mの高さで、幹回りが3mを超える木を巨木と呼んでいます。只見にはブナをはじめ、いろいろな種類の巨木が見られます。巨木が多くあるということは、巨木になるまで育つ良好な環境が残っているともいえます。ブナの巨木も多く見かけますが、水はけのよい厚い土壌があることや急な山が屏風の役目をして強風による倒木を防いでいるのかもしれません。神社付近や人里近くには、キタコブシやクリ、

ケヤキなどが、奥山ではブナやミズナラ、トチノキなどの巨木が見られます。また、ブナやコナラの木を、雪の上で繰り返し伐採したために幹がこぶ状となって肥大化した「あがりこ」という独特の樹形をもつ木もいたるところで見ることができます。興味のおもむくまま巨木散策をされてみてはいかが。

塩沢の大ブナ(直径165㎝)※保護のため行くことはできません

石伏旧若宮八幡神社の大クリ(直径242㎝)

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黒谷川のキタコブシ(直径83㎝)

蒲生川のブナのあがりこ

蒲生川のサワグルミ(直径182㎝)

柴倉山のコナラのあがりこ

千手松と呼ばれるキタゴヨウ(要害山)

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只見の河川を代表する只見川や伊南川には、水辺沿いに樹林帯が茂っています。川沿いの林を総称して水

みず辺べ林りんといい、只見川や伊南川

の本流沿いの林を河か畔はん林りんといいます。ここに

は、ネコヤナギ、オノエヤナギ、シロヤナギ、オオバヤナギなどのヤナギの仲間が生育しています。そのほかにヤマハンノキやオニグルミも混じっています。いずれも増水によって攪かく乱らんされる場所に好んで生える樹木です。

この水辺林のなかに、ユビソヤナギという絶ぜつ滅めつ危き惧ぐ種しゅが確認されています。伊南川流域

は国内最大規模の自生地といわれています。奥山の川辺に人知れず生えているユビソヤナ

ギが、只見では人家や農耕地のなかを流れる川岸でふつうに見られるのです。これほど大きい群落が残っているということは、開発があまり進んでいない証拠です。水辺林は、さまざまな種類の植物の自生地となり、魚類や両生類、昆虫、鳥類に生息場所や食料を提供しています。この水辺の林は、生物多様性を保つために必要な林なのです。

伊南川、荒島橋上流から見たユビソヤナギ林(4月)

ユビソヤナギの雄花(3月)早春の川辺に真っ先に咲くユビソヤナギ

日本一のユビソヤナギ林日本一のユビソヤナギ林

楽しむを

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15叶津川支流の発達した渓畔林(けいはんりん)(8月、写真上)、只見川右岸のシロヤナギからなる水辺林(5月、写真下)

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ヒメザゼンソウオオウバユリ×探してみよう!探してみよう!

春の花を鑑賞しよう春の花を鑑賞しよう花楽しむを

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只見の花を楽しむなら、4月下旬から5月中旬ころがおすすめです。一年のうちで、いちばん多くの種類の花に出会うことができて、人家周辺から里山まで花々が咲き乱れているからです。人里ではフクジュソウ、カタクリ、キクザキ

イチリンソウ、キバナノアマナといった春の妖精たちが咲き出します。山にはタムシバ、ユキツバキがまっさきに花をつけます。稜線はイワウチワやイワナシ、林床にはスミレサイシン、ミヤマカタバミが見られます。なだれで削られた岩場は、オオバキスミレ、エチゴキジムシロ、沢沿いには、エンレイソウ、アズマシロカネソ

ウ、林の周囲には、コシノコバイモが可か憐れんな花を咲かせます。土手や山中の湿気の多いところには、

オオウバユリやヒメザゼンソウが鮮やかな緑色の葉を広げて目立ちます。只見ならではの花といえば、ヒメサユリです。人里付近の山や、なだれ斜面に、6月ころから咲きはじめます。只見は自生のヒメサユリが国内でもっとも多い地域です。なだれによる浸食が、ヒメサユリの生育適地をつくっているからです。

雪消え直後から咲くカタクリ(4月)

只見を代表する花、ヒメサユリ(6月)

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ヒメザゼンソウオオウバユリ×探してみよう!探してみよう!

オオウバユリ(ユリ科)とヒメザゼンソウ(サトイモ科)は、どちらも湿り気のあるところが好きです。そのため、同じころに、よく似た葉を出すので見分けがむずかしい植物です。見分けるポイントは、オオウバユリには赤い筋が入っているのに対して、ヒメザゼンソウの葉は青々としていることです。

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オオウバユリの花(8月)ユリの花のように大きく開かず、花が満開になるころには葉が枯れはじめる。

ヒメザゼンソウの花(7月)小さいので見つけるのはむずかしい。花が咲くころから葉が枯れはじめる。

ヒメザゼンソウヒメザゼンソウ

オオウバユリ

オオウバユリ

オオウバユリ

ヒメザゼンソウ

ヒメザゼンソウ

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春から初夏に咲く花春から初夏は、人里など身近な場所にも花が咲き乱れます。ゆっくりと楽しみましょう。

オクチョウジザクラ

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①春、真っ先に咲き出すフクジュソウ/②清楚なキクザキイチリンソウ/③山奥でひっそり咲くサンカヨウ /早春、日当たりのよい場所に咲くキバナノアマナ④とオオバキスミレ⑤/⑥葉の展開する前の林床に咲くマキノスミレ/⑦雪消え直後から咲くカタクリ。円内は種子の皮をかぶって芽を出すカタクリ/⑧林床に可憐に咲くチゴユリ/⑨しぶい花が人気のオキナグサ/⑩花びら模様がみごとなシラヒゲソウ/⑪日本でも自生地がせまいコシノコバイモ/⑫水気の多い場所に咲くコシジシモツケ/⑬残雪のころから咲くユキツバキ/⑭白い花弁で木全体が白く見えるタムシバ

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虫たちを観察しよう虫たちを観察しよう

虫楽しむを

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只見の自然は、ブナ林、ナラ林、なだれに適応した低木林、沢沿いの渓

けい畔はん林りん、広い河原、そして

スギなどの人工林、農耕地と多様な環境がそろっています。昆虫たちも、それぞれの環境に適応して、たくさんの種類が生息しています。カブトムシやオオクワガタは、夏を代表する只

見の虫です。田んぼや用水路では、ゲンジボタルとヘイケボタルが乱舞しています。山際に行くと、クロマドボタルの幼虫が、地面や葉っぱの上でほのかな光を放っています。春の妖精ギフチョウは、カタクリの蜜を吸いにやってきます。ハラミドリヒメギスは、多雪地にだけ見られるキリギリスの仲間です。オニヤンマ、ムカシトンボ、ルリイトトンボなどのトンボの仲間も多く生息しています。多雪がつくるさまざまな環境に適応した多種多

様な昆虫類が生息して、只見の生態系を支えているのです。

昆虫界の人気者、カブトムシ

①ブナの朽木に集まるルリボシカミキリ②原色模様が美しいハンミョウ

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③多雪地特有のキリギリス、ハラミドリヒメギス ④強面の顔をしたヘビトンボ ⑤こん棒のような触覚が特徴のキバネツノトンボ ⑥枯葉とそっくりなアケビコノハ ⑦分布が限られるアマゴイルリトンボ ⑧葉の上でほのかな光を放つクロマドボタルの幼虫 ⑨ヘイケボタル(左)とゲンジボタル(右) ⑩ブナの森の主、ヒメオオクワガタ ⑪ブナの幹に止まるトビナナフシ ⑫カメムシ目ヨコバイ科のミミズク

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只見は両生類の宝庫只見は両生類の宝庫

カエルサンショウウオ楽しむを

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奥深い自然をもつ只見には、たくさんのカエルやサンショウウウオが住んでいます。早春、雪が消えないうちから、ヤマアカガエルが産卵に水場へ集まります。その少しあと、クロサンショウウオやトウホクサンショウウオが寒天状の卵を水中に産みます。2014年、新種に記載されたタダミハコネサンショウウオも只見で確認されました。5月、田植えが終わると、田んぼはニホンアマガエ

ル、モリアオガエル、シュレーゲルアオガエルの楽園です。トノサマガエルやツチガエルも、側溝や池でふつうに見られます。暑い夏の夜、門灯にやってくる虫を食べるため、ニホンアマガエルが集まってきます。モリアオガエルもきますが、目立たないように窓のすみにじっとして虫を捕っています。ブナ林に入れば、タゴガエルやアズマヒキガエルが落ち葉の上を歩いています。川や沢では、カジカガエルが涼やかな美声を奏でます。

只見で発見されたタダミハコネサンショウウオ

①クロサンショウウオの卵塊②トウホクサンショウウオの卵塊

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③森のなかで見られるタゴガエル ④夏、にぎやかに鳴くツチガエル ⑤数は減ったものの健在のトノサマガエル ⑥渓流の石で鳴くカジカガエル ⑦赤褐色の目のモリアオガエル ⑧金色の目がきれいなシュレーゲルアオガエル ⑨田植え後の田んぼはニホンアマガエルの楽園 ⑩交接するアズマヒキガエル

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めずらしいヘビを見つけようめずらしいヘビを見つけよう

ヘビ楽しむを

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琉球列島をのぞいた本州には、8種類のヘビが生息していますが、只見ではそのすべてを見ることができます。アオダイショウやシマヘビは、人家付近から浅

草岳の山頂までいます。毒ヘビのマムシは山に、ヤマカガシは水田近くで見られます。ジムグリは暗い林のなかにすんでいます。夜に活動するのは、シロマダラやタカチホヘビです。水ぎわにはヒバカリがオタマジャクシやカエルを狙っています。尾の長いニホンカナヘビは、山道でよく観察で

きます。光こう沢たくが美しいニホントカゲは、日当たり

のよい石垣で日光浴をしています。これほど多く生息しているカエルやヘビ、トカ

ゲは、小動物や鳥類の食料となり、只見の大きな生態系を下支えしているのです。

①水路からはい出したアオダイショウ②水田を泳ぐシマヘビ

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水場を好むヤマカガシ

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③周囲と溶け込んで生息しているマムシ ④色彩の美しいジムグリの幼蛇 ⑤気の荒いシロマダラ ⑥おとなしいタカチホヘビ ⑦水気を好むヒバカリ⑧恐竜のような顔をしているニホンカナヘビ ⑨背中の光沢が美しいニホントカゲ ⑩タマゴから産まれたばかりのニホンカナヘビ

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ワシタカを探そうワシタカを探そう

鳥楽しむを

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ふところ深い山々に囲まれた只見は、奥山を代表する鳥類が数多く生息しています。奥山にはイヌワシやクマタカ、ハチクマ、里山にはハヤブサ、サシバ、ノスリ、ツミなどのワシタカ類が生息しています。それはなだれによって攪乱されてできた、岩場、なだれ植生、低木林、ブナ林がモザイク状に混じって豊かな生態系をつくっているからです。また、里山の環境も良好に保たれているといえます。雪解けがはじまる3月末、キセキレイやイワツバメがやってきます。4月になると、ツバメ、メジロ、ウグイス、クロツグミなどの夏鳥が続々とやってきます。繁

はん殖しょく期きを迎える

5月は、カケス、キジバト、ヒガラ、シジュウカラが忙しく飛び回ります。春は、一年でもっとも野鳥に出会える季節です。とくに5月は、南から飛来してきた夏鳥と北へ帰る冬鳥が一緒に見られるベストシーズンといえます。ブナ林ではキビタキやアカショウビン、ブッポウソウ、沢にはオオルリ、ミソサザイ、川にはヤマセミ、カワガラスが見られます。只見湖では、冬になると、マガモ、ホシハジロ、キンクロハジロのほか、カンムリカイツブリやオジロワシが飛来してきます。ここは水鳥観察の穴場です。

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①冬季に飛来するオジロワシ②耕起直後の畑で獲物を探すサシバ

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③ソメイヨシノの花の蜜を吸うメジロ ④春、庭や畑にやってくるオオルリ ⑤電線に止まって魚を狙うヤマセミ ⑥空飛ぶ宝石といわれるカワセミ ⑦姿はきれいだが、だみ声のカケス ⑧春と秋、大群で通過するアトリ ⑨只見湖のヒドリガモ ⑩仲むつまじく泳ぐオシドリ

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カモシカを探してみよう!まずは双眼鏡で周囲の山を探す。

いた、いた!ほらあそこ

双眼鏡で見ると

さらに高い倍率で見ると

どこ、どこ?おっ、いた!

なんか視線を感じるなあ

カモシカウオッチングをしようカモシカウオッチングをしよう

野生動物 楽しむを

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只見には、カモシカやツキノワグマの大型獣のほかに、キツネ、タヌキ、ノウサギ、イタチ、テン、ニホンリスなどの小型獣、そして、コウモリの仲間のキクガシラコウモリ、コテングコウモリ、モモジロコウモリなどが生息しています。なかでも、絶滅危惧種のクロホオヒゲコウモリは国内でもっとも多い個体数を記録しています。これらの動物たちは、夜行性だったり、森林に

住んでいたりするため見つけることが困難です。そんななかで、特別天然記念物のカモシカは人をおそれず、比較的かんたんに見つけることができます。そのコツをご紹介しましょう。

センサーカメラで撮影した夜の動物たち 左からツキノワグマ、テン、キツネ、タヌキ

せわしなく木を上り下りするニホンリス

絶滅危惧種クロホオヒゲコウモリ

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カモシカを探してみよう!まずは双眼鏡で周囲の山を探す。

いた、いた!ほらあそこ

双眼鏡で見ると

さらに高い倍率で見ると

どこ、どこ?おっ、いた!

なんか視線を感じるなあ

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カモシカに出会うのにいちばんよい時期は春。雪がかたくしまる3月下旬から草木の葉が開く前の5月初旬までがチャンスです。まず、双眼鏡で山の尾根からその下斜面をなめるようにじっくり見ていきます。木の根元でじっとしているか、林の周辺で冬芽を食べながら移動しているのを発見できるでしょう。ふつうは1頭ですが、運が良ければ親子連れに出会うこともあります。雪が消えると、茶色い山肌に溶け込んで見つけにくくなります。

冬季の食料は木の皮が主となるニホンザル

しわだらけの顔のキクガシラコウモリ

人家で捕まることが多いヒナコウモリ

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早春になると雪の上を歩き回る雪虫

雪虫のひとつ、ユスリカ科フユユスリカ属の仲間。川のなかで春から秋まで幼虫や蛹で生活し、冬に羽化する

かた雪わたりをしてみようかた雪わたりをしてみよう雪 楽しむを

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半年近くが雪のなかという只見ですから、雪をもっと楽しみましょう。スキーやスノーボードもよいですが、スキー場に行かなくても楽しめる方法があります。それはクロスカントリースキ―、スノーシュー、かんじきで雪原を歩くことです。雪は、障害物をかくし、どこまでも見渡せる世界をつくってくれます。とくに早春は、山も谷も沢も縦

じゅう横おう無む尽じんに歩きまわる

ことができるのです。ここでは樹木の冬ふゆ芽めや葉の落ちた跡(葉

よう

痕こん)を観察することをおすすめします。独特の形をした冬芽や猿の顔にそっくりな葉痕を探してください。また、動物たちの足跡も見られます。キツネ、タヌキ、テン、ノウサギなどいろいろな動物の足跡を確認しながら歩けば想像をかき立てられます。雪の造形である「冠雪」は風雪のきびしい1月から2月に見られます。「軒だれ」という現象は、12月の雪の降りはじめに見ることができます。おすすめは、3月中旬から4月初旬までのかた雪わたりです。日中の強い太陽光線で融けた雪の表面が、未明の寒さでかたくしまり、雪に沈むことなく歩くことができるのです。この時期に見られる「雪まくり」というめずらしい現象に出会えたら、幸運。これらは好奇心を持ちながら観察しないと、なかなか発見できません。この冬、雪国ならではの発見を楽しんでください。

早春、雪がしまってくるとどこでも自由に歩くことができる

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猿の顔そっくりなオニグルミの冬芽 筆先のようなホオノキの冬芽 ネバネバするトチノキの冬芽

①一直線に歩くキツネの足跡 ②タヌキの足跡 ③カモシカの足跡 ④カモシカの糞 ⑤ノウサギの糞 ⑥ノウサギの食痕 ⑦カラスの足跡と飛び去った羽のあと

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冬芽

アニマルトラッキング

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在!

電線にできた雪ひも

うっすらと軽い雪でできた雪まくり

川の石の上にできた冠雪

一定方向からの降雪でできる着雪

電線にみごとに付着した着雪

屋根の雪がもちのように垂れ下がる巻き垂れ

直径1mにもなる巨大雪まくり

大雪のあと、急に温度があがるとできる雪えくぼ

建物の上にできた冠雪

電話線に玉状に発達した着雪

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2014年10月31日発行執筆・写真 新国 勇編集・発行 只見の自然に学ぶ会 代表 新国 勇[事務局]〠968-0431福島県南会津郡只見町楢戸舘ノ川1575 渡部方Tel. 0241-82-3242URL http://www.fukosya.com/manabumail : [email protected]デザイン・制作 風 光 舎 (一部写真提供)※本誌掲載の写真、文章等の無断転載、コピーを禁じます。※この本は、公益信託 福島銀行ふるさと自然環境基金 平成25年度(第22回)助成金の助成を受けて作成したものです。

只見の自然に学ぶ会福島県只見町には、絶滅危惧種をはじめ多くの貴重な動植物が生息する多様な自然環境が残されています。人々はその中で独自の文化や産業を育んできました。只見の自然に学ぶ会は、わたしたちの生活を支え豊かにしてくれる自然を町の宝ものとして見直し、その価値を将来にわたり残すために、さまざまな活動を行っています。活動に興味を持たれた方、イベントに参加してみたい方のご連絡をお待ちしています。

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福島県只見町

只見町マップ只見町マップ

只見町の位置只見町の位置

金山町

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叶津川

蒲生川 川

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楢戸沢

沢川小

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沢布

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要害山705

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恵みの森

川南伊

見只

川見只

JR 只見線

会津朝日岳1624

丸山岳1820

坪入山1774

山毛欅沢山1523

城郭朝日山1449

毛猛山1517

中ノ又山1069

金石が鳥屋山970

柴倉山871

白沢山864

東岐山1009

蒲生岳828

あがりこのブナ林

山神杉のブナ林

沼ノ平のブナ林

R289R252 小林

布沢

坂田

梁取

塩ノ岐

*赤字は集落名

二軒在家

大倉深沢

亀岡熊倉荒島

黒谷

黒谷入倉谷

至 会津若松

至 小出

至 南会津町田島

小川荒井原肘折黒沢

蒲生

楢戸

只見只見入叶津入叶津

宮渕

舘ノ川舘ノ川

下福井上福井 長浜

叶津八木沢

塩沢

寄岩十島