衛星通信と他の通信の共用技術の研究開発 ·...
TRANSCRIPT
衛星通信と他の通信の共用技術の研究開発衛星通信と他の通信の共用技術の研究開発
Development of Interference Cancellation System by Adaptive-array Antenna Technique for Sharing between Satellite Communication andAntenna Technique for Sharing between Satellite Communication and
Other Radio Communication Services
KDDI株式会社 株式会社東芝
1
1. 研究の背景C-bandの現状
第三世代携帯基地局衛星通信ダウンリンク
(4GH 帯) 第三世代携帯基地局(4GHz帯)
800MH 2 帯800MHz,2GHz帯
衛星地球局
第三世代携帯移動局
2第三世代携帯移動局
1. 研究の背景C-bandの将来計画
携帯基地局からの干渉波を抑圧
次世代携帯基地局衛星通信ダウンリンク
(4GHz帯)
アダプティブアレイアンテナ技術を
干渉波を抑圧
干渉波
帯
アンテナ技術を衛星地球局に
適用することにより 4GHz帯
次世代移動通信からの干渉波を抑圧して
共用化衛星地球局
干渉波干渉波
衛星地球局
次世代携帯移動局
携帯移動局からの
3次世代携帯移動局
携帯移動局からの干渉波を抑圧
2. 研究開発の流れと評価作業
地球局の調査
・Cバンド運用局
の調査 干渉波抑圧ゴ ズ
干渉波抑圧量の検討
試作装置のシ ム設計
平成十
H18年度の評価
・アンテナ利得
・アンテナパタン
・変調方式
・帯域幅
アルゴリズムの検討
・方式比較
・シミュレーション
検討
・アンテナパタンによる減衰
・アダプティブアレイに
システム設計
・システム構成の検討
・評価方法の検
試作装置の詳細設計/装置製造
試作装置の性能評価
・IF信号有線接続で
十八年度評価
・所要S/N
第4世代移動通信の動向調査
シ ションによる干渉波抑
圧量の推定
アダ ティ ア イよる処理量検討
・地球局受信系構成
評価方法 検討
装置製造の性能評価
価結果
・周波数帯・帯域幅 ・変調方式・送信出力 H19年度の評価
実環境用試作装置の
システム設計
系シ ム
試作装置の詳細設計/ 装
地球局の実環境評価のための
環境構築
試作装置の性能評価
・実環境での 干渉波重畳
平成十九
・RF系システムの構成検討
・評価方法の検討
詳細設計/ 装置製造
機材改修
・干渉レベルの測定
・地球局改修
模擬干渉局
渉波重畳
・性能評価
BER
年度評価結
4・改修内容の検討
・模擬干渉局申請
:KDDI担当 :東芝担当 :共同作業
結果
3. 干渉波抑圧アルゴリズムの検討
アルゴリズムの検討
前提条件前提条件
・衛星からの希望波の到来方向は既知
希望波成分は 主アンテナのみに含まれ
DCMP方向拘束付出力電力最小化法・希望波成分は、主アンテナのみに含まれ、
補助アンテナでの受信レベルは無視できる
・干渉波電力>希望波電力
電力最小化法(Directional- CMP)
処理方式の検討
前提条件・干渉源が高速で移動
・LMS最小平均2乗誤差法
(Least Mean Square)
・干渉波源が多数存在
処理演算量の低減
(Least Mean Square)・RLS
再帰的最小2乗法(Recursive Least - squares)
5
・処理演算量の低減 (Recursive Least - squares)
4. 干渉波抑圧シミュレーション
項 目 内 容 備 考
4-1 衛星地球局における次世代移動通信システムからの干渉量の推定
衛星通信回線の
諸元
受信アンテナ 茨城TV3-1 7.6mφ
変調方式 QPSK FEC3/4
伝送速度 2 Mb伝送速度 2 Mbps
占有帯域 1.43 MHz
主アンテナ 干渉波レベル -64.5 dBm BW=40MHz (-140.5dBm/Hz)
入力レベル
(LNA入力)希望波レベル -104.7 dBm C/N=+12.8dB, BW=1.43MHz
ノイズレベル -117.5 dBm BW=1.43MHz (-179.1dBm/Hz)
干渉波抑圧 許容干渉量 191 3dB /H 以下 ノイズレ ゙ル 1干渉波抑圧 許容干渉量 -191.3dBm/Hz以下 =ノイズレベル-12.2dB
干渉波抑圧量 50.8dB =干渉波レベル-許容干渉量
これらの被干渉受信レベルを元に干渉抑圧量のシミュレーションを実施
6
4. 干渉波抑圧シミュレーション
QPSK +AMP 1 1 +主アンテナ
希望波S
S’+J’+N’S+J+N(J’≒0)
4-2 シミュレーションモデル
QPSKAMP_1_2
AMP_1_3
AMP_1_11
AMP_1_1
ノイズ
N1占有帯域幅
1.43MHz
BPSK +AMP_2_2
AMP_2_3
AMP_2_1
ノイズ
+
補助アンテナ1
干渉波1J1
N2占有帯域幅
40MHz
BPSK +
AMP_2_11
ノイズ
+
相関処理(LMS or RLS)補助
アンテナ2
干渉波2J2
N3占有帯域幅
40MHz
AMP_3_2
AMP_3_3
AMP_3_1
ノイズ40MHz
AMP_3_11
10波
BPSK +
ズ
+
補助アンテナ10
干渉波10J10
N11占有帯域幅
40
AMP_11_2
AMP 11 3
AMP_11_1
7
ノイズ40MHzAMP_11_3
AMP_11_11
位相シフトを示す
4. 干渉波抑圧シミュレーション
-10
0ノイズ希望波干渉波
-10
0ノイズ希望波干渉波1波 LMS処理干渉波1波 RLS処理
4-3 シミュレーション結果
-50
-40
-30
-20
el[dB
m]
干渉波
-50
-40
-30
-20
el[dB
m]
干渉波
-90
-80
-70
-60Leve
-90
-80
-70
-60Leve
0 5 10 15 20 25 30 35 40-100
90
Time[μsec]
0 5 10 15 20 25 30 35 40-100
-90
Time[μsec]
00
40
-30
-20
-10
]
ノイズ希望波干渉波
-30
-20
-10
0ノイズ希望波干渉波
干渉波10波 LMS処理干渉波10波 RLS処理
-70
-60
-50
-40
Level[dB
m
-70
-60
-50
-40Level[dB
m]
80 5 10 15 20 25 30 35 40
-100
-90
-80
Time[μsec]0 5 10 15 20 25 30 35 40
-100
-90
-80
Time[μsec]
5. 試作機(H18年度)による評価
5-1 H18年度 試作機の外観
模擬信号発生装置 干渉波抑圧/追尾処理装置模擬信号発生装置(干渉波信号を発生)
干渉波抑圧/追尾処理装置
IF信号による有線接続で干渉波抑圧性能を検証
9
干渉波抑圧性能を検証
5. 試作機(H18年度)による有線接続での評価
干渉波数1波時の干渉波低減特性 干渉波数10波時の干渉波低減特性
希望波アンテナ配列 アンテナ配列
干渉波希望波
干渉波
黄 :干渉波抑圧前
BER特性
黄 :干渉波抑圧前青 :干渉波抑圧後
黄 :干渉波抑圧前青 :干渉波抑圧後
BER特性
干渉波抑圧前:BER測定不能
干渉波抑圧後:エラーなし
(1 10 6以下)
干渉波抑圧前:BER測定不能
干渉波抑圧後:エラーなし
(1 10 6以下)(1x10-6以下)
干渉波抑圧量
(1x10-6以下)
干渉波抑圧量
10干渉波抑圧前: D/U=-40dB
干渉波抑圧後: D/U=+5dB
干渉波抑圧前: D/U=-23dB
干渉波抑圧後: D/U= +5dB
6. 平成18年度成果まとめと平成19年度計画概要
平成18年度まとめ
① シミュレーションにより干渉抑圧各種アルゴリズムの検討、検証を行った。→RLS シストリックアレイによるアーキテクチャを選定。
② 干渉抑圧装置を試作し、有線接続環境で評価試験を実施した。→基本的な干渉② 干渉抑圧装置を試作し、有線接続環境で評価試験を実施した。 基本的な干渉抑圧動作を検証した。複数干渉波時の干渉抑圧性能劣化が課題。
③ 実際の衛星通信回線のパラメータに基づき干渉抑圧量の目標値を算定
平成19年度の試験評価
① 平成18年度の課題を踏まえ、干渉抑圧装置を実環境(フィールド試験)用に改良
② 実環境における評価のための試験測定環境の構築(茨城衛星通信所)
③ 実環境における評価試験の実施(フェーズ1~フェーズ3)
11
8. 干渉抑圧装置の性能比較
平成18年度の課題(複数波干渉時の抑圧性能劣化)、実環境での初期評価時課題(マルチパスフェージングが想定以上に厳しい)を踏まえ、以下の2タイプ(CPUタイプ、改FPGAタイプ)の干渉抑圧装置を使って評価を実施プ)の干渉抑圧装置を使って評価を実施。
①旧FPGAタイプ(参考) ②CPUタイプ ③改FPGAタイプ
演算方法 固定小数点 浮動小数点 固定小数点(ダイナミックレン演算方法 固定小数点 浮動小数点 固定小数点(ダイナミックレンジ拡大)
ウェイト更新周期 8.33ns×32 約270μs 8.33ns
補助アンテナ数 10 10 7補助アンテナ数 10 10 7遅延TAP なし 補助アンテナあたり6 なし
特徴・概要 ・平成18年度に開発したもの
シストリックアレイ処理にお
・①の課題に対処するため、平成19年度に開発したもの
・ ②の課題に対処するため、平成19年度に開発したもの・シストリックアレイ処理にお
けるウェイト計算誤差により抑圧性能が劣化(特に複数干渉波時に顕著)
平成19年度に開発したもの
・ウェイト計算処理精度向上で干渉抑圧性能を向上
・遅延TAP付加(主/補助アン
テナ間 干渉波相対遅延に
平成19年度に開発したもの
・ウェイト更新周期の高速化によりフェージング環境時の抑圧性能が大幅に改善
固定小数点演算 劣化にテナ間の干渉波相対遅延に対処可)
・ウェイト更新周期が大きく、実環境におけるフェージング
・固定小数点演算の劣化に対処するため、シストリックアレイの演算桁数を確保
・補助アンテナ数に制約あり、
13
環境では抑圧性能が劣化(特に干渉源移動時に顕著)
遅延TAPなし
9. 干渉抑圧装置構成(CPUタイプ)
黄色:抑圧前青色:抑圧後(ノイズなし)
干渉波抑圧特性(改修前:FPGAタイプ)
し)赤色:抑圧後(ノイズあり)
干渉波抑圧特性(改修後:CPUタイプ)
黄色:抑圧前青色:抑圧後(ノイズなし)赤色:抑圧後(ノイズあり)
シストリックアレイによる遅延タップを付加し、
14
シストリックアレイによるウエイト処理計算を
CPUを使用して実現
遅延タップを付加し、時間軸における処理
を追加ウエイト計算精度の向上で
干渉波抑圧性能の改善を確認
10. 干渉抑圧装置構成(改FPGAタイプ)
抑圧性能の向上にはウェイト演算の更新速度を上げる方法が最も効果的であり、シストリックアレイ演算をFPGAを使用してリアルタイム処理を実現
固定小数点演算を行うことによる劣化を避けるためシストリックアレイの演算精度の桁数を確保して計算精度を向上させた。
15
11. 茨城衛星通信所敷地と衛星地球局概要
約900m
今回の実験では、このエリアのアンテナ4基(以
大型アンテナ(32m)
今回 実験 、 (下参照)を利用
①IBA-4(32m) INTELSAT-180度指向②TV3-1(7.6m) ASIASAT-100.5度指向②③TV3-2(4.5m) ASIASAT-100.5度指向④TV-4(4.6m) INTELSAT-180度指向
山口衛星通信センターから送信する試験用衛星キャリアを受信して、この回線に対する干渉波の影響を評価
16中小型アンテナ(4.5~7.6m)
12. 茨城衛星通信所における実空間での干渉波の伝搬状況
(1)遅延プロファイルの測定・分析
PN変調された送信波を主アンテナおよび補助アンテナで受信し 相関演算により遅延波を算出 IBA-4アンテナ(32m)ナで受信し、相関演算により遅延波を算出
(車載局)
主アンテナ
受信系(LNA、D/C等)
干渉信号(周期性のあるPN信
①
送信波 QPSK 12Msps
補助アンテナ
受信系(LNA、D/C等)
ストレージオシロスコープ
あるPN信号で変調)
②
ロールオフ率100%のルートコサインフィルタPN7擬似ランダム信号で変調
受信側 オシロスコープをサンプリング間隔0.8ns(サンプリング周波数1.25GHz)観測時間80μs(100Kポイント)
①、②で受信した信号を蓄積し、送信信号との間の相関計算を行う。
TV3-1アンテナ(7.6m)
(2)干渉波による固有値解析
補助アンテナで受信した干渉波の受信データをサンプリングし、相関行列による固有値解析を実施することでマルチパスフェージング環境下での干渉波数を推定
17
12. 茨城衛星通信所における実空間での干渉波の伝搬状況
-5
0
-5
0主アンテナ受信 補助アンテナ受信(干渉源正対)
(1) 干渉送信点:K、受信アンテナ:IBA-4での遅延プロファイル
遅延方向 遅延方向
-30
-25
-20
-15
-10
elat
ion
Coe
ffici
ent
-30
-25
-20
-15
-10
elat
ion
Coe
ffici
ent
遅延方向
主アンテナ、補助アンテナとも遅延波のレベルは低い
遅延方向
0 1 2 3 4 5 6 7 8-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]0 1 2 3 4 5 6 7 8
-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]
(2) 干渉送信点:K、受信アンテナ:IBA-4での固有値解析結果
補助アンテナ数 : 7素子干渉波帯域 : 6MHz 干渉波(直接波)干渉波(マルチパス)
サンプル数 : 70*ノイズレベル : 9.201dB
(70sample分での固有値)-4.2902 5.8526 25.5321 38.9687 43.8978 51.0406 68.7677
(14sample分での固有値)1~14sample -14.0464 -10.0294 -4.6782 3.9059 27.4382 43.6742 71.2726
15~28sample -10.4305 -8.6215 -6.9984 4.2346 27.4158 42.3316 69.374529~42sample -11.2921 -8.4478 -3.8997 4.3921 31.2472 45.6259 63.4372
1波の干渉波に対して4波のマルチパス
が存在している
18
43~56sample -9.9688 -7.7921 -6.0113 6.3542 27.9249 48.5360 63.8638
57~70sample -13.2808 -8.8797 -6.0177 6.2378 24.7571 44.4896 70.6307
*ノイズレベルより高い固有値計算結果を干渉波として推定
12. 茨城衛星通信所における実空間での干渉波の伝搬状況
(1) 干渉送信点:A、受信アンテナ:IBA-4での遅延プロファイル
-5
0
-5
0補助アンテナ受信(干渉源90度オフセットCCW)主アンテナ受信
遅延方向 遅延方向
-30
-25
-20
-15
-10
5
elat
ion
Coe
ffici
ent
-30
-25
-20
-15
-10
5
elat
ion
Coe
ffici
ent
主アンテナおよび補助アンテナにレベルの高い遅延波が存在
遅延方向 遅延方向
-4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]-4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4
-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]
遅延波が存在
(2) 干渉送信点:A、受信アンテナ:IBA-4での固有値解析結果
干渉波(直接波)干渉波(マルチパス)
補助アンテナ数 : 7素子干渉波帯域 : 6MHzサンプル数 70
(70sample分での固有値)
7 1824 1 7062 12 5099 20 9653 24 6515 39 8737 55 5739
干渉波(直接波)干渉波(マルチパス)サンプル数 : 70*ノイズレベル : 9.201dB
-7.1824 -1.7062 12.5099 20.9653 24.6515 39.8737 55.5739
(14sample分での固有値)1~14sample -14.4275 -10.8439 -5.7202 -4.6779 7.9104 40.1715 53.232915~28sample -15.1587 -10.9096 -9.7182 -6.5118 3.0477 35.9832 59.0486
1波の干渉波に対して3波のマルチパス
が存在している
19
29~42sample -13.3776 -10.7374 -7.8109 -6.9339 9.5194 34.7447 56.280143~56sample -13.3681 -9.2211 -7.2112 -5.6808 9.7234 33.9355 55.118857~70sample -14.4467 -10.1049 -6.3146 -4.7617 7.3463 40.3086 47.8722
12. 茨城衛星通信所における実空間での干渉波の伝搬状況
-5
0
-5
0補助アンテナ受信(干渉源90度オフセットCW)主アンテナ受信
遅延方向 遅延方向
(1) 干渉送信点:G、受信アンテナ:TV3-1での遅延プロファイル
-30
-25
-20
-15
-10
5
elat
ion
Coe
ffici
ent
-30
-25
-20
-15
-10
5
elat
ion
Coe
ffici
ent
主アンテナおよび補助アンテナにレベルの高い遅延波が存在
遅延方向 遅延方向
-4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]-4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4
-50
-45
-40
-35Cor
re
Time offset [usec]
遅延波が存在
(2) 干渉送信点:G、受信アンテナ:TV3-1での固有値解析結果
干渉波(マルチパス)
補助アンテナ数 : 9素子干渉波帯域 : 6MHzサンプル数 90
(90sample分での固有値)
干渉波(直接波)干渉波(マルチパス)
1波の干渉波に対して5波のマ
ルチパスが存在
サンプル数 : 90*ノイズレベル : 5.184dB
-7.9203 -4.3824 4.4354 14.6901 18.3058 24.2359 32.9281 41.2683 59.8781
(18sample分での固有値)1~18sample -13.5886 -11.3326 -8.2405 -6.7040 -5.5605 0.1417 15.6103 35.7086 61.1657
19~36sample -14.3520 -10.8031 -9.8905 -8.0728 -5.6355 3.2102 16.1102 39.8980 57.8709
ルチパスが存在している
20
19 36sample 14.3520 10.8031 9.8905 8.0728 5.6355 3.2102 16.1102 39.8980 57.870937~54sample -13.4156 -11.5167 -9.3913 -8.4241 -6.9447 6.0952 19.3475 36.8284 57.849255~72sample -13.9665 -12.1342 -8.7931 -7.3603 -4.7883 7.6874 19.0206 38.8351 58.321273~90sample -14.5966 -11.5979 -10.1145 -6.8777 -5.3385 -2.2339 22.4400 40.3219 62.2889
13. 改FPGAタイプとCPUタイプの実環境での性能比較
干渉波抑圧量が少
A点での測定結果
赤色:抑圧前青色:抑圧後
G点での測定結果
赤色:抑圧前青色:抑圧後
干渉波抑圧量が少なく、不安定。
フェ-ジングに演算処理が追従できてい青色:抑圧後
黄色:ノイズ
CPU方式
青色:抑圧後黄色:ノイズ
処理が追従できていない。
CPU方式と比較して安定して干渉波をノ
マルチパスフェ-ジングが厳しい環境であり、干渉波の抑圧
FPGA方式
て干渉波をノイズレベル近傍まで抑圧している。
量はA点と比較して劣化しているがCPU方式より安定している
21(改善型) 抑圧量も改
善されている。
る。
14. 実環境における干渉抑圧性能の例(改FPGAタイプ)
①固定干渉源の場合 【パラメータ(固定、移動共通)】・地球局アンテナ: IBA4(32m)・指向衛星: インテルサット180度・指向衛星: インテルサット180度・衛星キャリア: QPSK3/4FEC、2Mbps・干渉キャリア 20MHz(マルチキャリア方式)
【パラメータ(固定)】・干渉源: D点(距離約70m)・干渉波送信EIRP: 0dBW桃色:干渉波(抑圧前)
②移動干渉源の場合
干渉波送信EI P: 0dBW黄色:干渉波(抑圧後)水色:衛星回線(干渉波無し時)
抑圧前 抑圧後
【パラメータ(移動)】渉 点・干渉源: C→G点
・干渉波送信EIRP:-5dBW
22水色:干渉波(抑圧前:MAXHOLD)黄色:干渉波(抑圧前:リアルタイム)桃色:衛星回線(干渉波無し時)
水色:干渉波(抑圧後:MAXHOLD)黄色:干渉波(抑圧後:リアルタイム)
桃色:衛星回線(干渉波無し時)
14. 実環境における干渉抑圧性能の例(改FPGAタイプ)
③固定干渉源(複数波)の場合
箇所から 渉波送信 箇所から干渉波送信1箇所から干渉波送信 7箇所から干渉波送信
17.99.09.0
桃色:干渉波(抑圧前)黄色:干渉波(抑圧後)水色:衛星回線(干渉波無し時)
※1箇所の場合はD点(約70m)から-5dBWで送信。7箇所送信の場合は、干渉波のアグリゲート受信レベルが1箇所の場合と同等になるよう、各点の送信レベルを調整している。
23
15. 実環境評価試験のまとめ
① 改修した干渉抑圧装置(改FPGAタイプ)を使うことで、固定干渉源1箇所からの干渉は、マルチパスが強い場合等を除き、干渉波レベルを衛星ノイズフロア程度まで抑圧できることが確認できた圧できることが確認できた。
② 複数波干渉波の場合及びマルチパスが強い場合は抑圧量に劣化が見られた。1つの補助アンテナに複数の干渉波が入力すると、干渉残留により抑圧性能が劣化する(※) 現状では装置の演算性能から相関器(補助アンテナ)数が制約されるためる(※)。現状では装置の演算性能から相関器(補助アンテナ)数が制約されるため、本現象が発生しやすい。
③ 改FPGAタイプの採用により、干渉源移動時の抑圧性能の大幅な改善が見られた。しかしながら、依然として、移動に伴う伝搬環境の変化に追従できず、瞬間的なエラー(BERの劣化、SYNC.LOSS)が発生するケースも散見された。これも②と同様の原因が劣化の支配要因と考えられる。
④ 干渉波にOFDMのように周期的にオン/オフする信号を用いた場合、キャリアの立ちあがりで干渉波成分が残留し、十分な抑圧性能が得られないことが確認された。
※9項に示すように 茨城衛星通信所では 一波の干渉に対して最大4波のマルチパスが発生していると考えら※9項に示すように、茨城衛星通信所では、 波の干渉に対して最大4波のマルチパスが発生していると考えられ、当初の想定以上にマルチパス環境が厳しいことがわかった。
24マルチパスによる複数干渉波に対する抑圧量、処理時間の改善(上記②)が課題。基本的には、干渉波(マルチパス数)の補助アンテナが必要。
16. 将来の実運用に向けての検討(機材面)
(1) 機材面での検討 DDC(*)によって個々の希望波帯域のみフィルタにて抽出
干渉波抑圧処理はFPGAを組合せシスト実用化段階での装置構成例
シストリックアレイの構成例
干渉波抑圧処理はFPGAを組合せシストリックアレイを構成し、時間、空間処理を実施。並列処理による処理規模の拡大を図る。
実用化段階 装置構成例
シ リックア イ 構成例
①ウ イトの更新速度の高速化
FPGAコア(*)DDC : Digital Down Converter
①ウェイトの更新速度の高速化②遅延タップの時間間隔短縮化③遅延タップ数の増加④アンテナ素子数の増加
A/Dコンバータ、FPGAのサンプルレート増加(高速化)
シストリックアレイのサイズの増加(高集積化)
25
④アンテナ素子数の増加
⇒ FPGA等のデジタルデバイスの高速化、高集積化が必要となるが既存の技術の延長で実現が可能であり、本装置の実用化段階における小型化、低消費電力化が期待できる。
16. 将来の実運用に向けた検討(システム運用面)
(2) システム運用面での検討
次世代移動通信システムとの共用を実現するにあたり干渉波数の増大が機材実現上のネックとなるためシ ム運用面 れら 影響を回避する とを検討したとなるためシステム運用面でこれらの影響を回避することを検討した。
補助アンテナの構成、配置
干渉波が複数の補助アンテナで受信され、かつ干渉源から各補助アンテナへの経路長に差があると抑圧残留分が残る。⇒ この経路差が生じないよう、補助アンテナのビームを狭くすること、補助アンテナの配列円の半径を小さくすることが対処として考えられる。
次世代移動通信システムとの運用上の協調
干渉波抑圧用信号処理回路の規模を現実的なものとするため、比較的マルチパス環境が安干渉波抑圧用信号処理回路の規模を現実的なものとするため、比較的マルチパス環境が安定、帯域幅の広い(波数の少ない)基地局→移動機の回線(下り回線)と衛星ダウンリンクを共用することを提案する。移動機→基地局の回線(上り回線)は、下り回線の抑圧装置の運用データ収集、移動時の伝搬モデル検討のうえ、将来的にさらに周波数利用が逼迫した段階での実用化収集、移動時の伝搬 デル検討のうえ、将来的にさらに周波数利用が逼迫した段階での実用化を目指す。
信号フォーマットがデータパターンを含め固定したパイロットチャネルを導入することで干渉抑圧装置の動作の安定化を図ることが可能
26
圧装置の動作の安定化を図ることが可能。
17. 外部発表、標準化への取組み
電子情報通信学会2007年ソサイエティ大会(平成19年9月10日~14日、鳥取市)
学会での発表
電子情報通信学会2007年ソサイ ティ大会(平成19年9月10日 14日、鳥取市)電子情報通信学会日韓衛星通信研究会(平成19年11月1日~2日、那覇市)
ITU-R標準化関連ITU R標準化関連
平成19年5月23日から25日まで、京都で開催された、ITU-R SG8 WP8F(Working Party 8F)においてパネル展示(シミュレーション、試作装置による有線接続試験結果)。
平成20年4月7日から18日まで、ジュネーブで開催されたITU-R WP4A会合に、寄与文書「Development of Interference Cancellation System by Adaptive-array Antenna Technique p y y p y qfor Sharing between Satellite communication Services and Other Radio communication Services」を提出し、新レポート案に向けた作業文書として、議長報告に反映された。
27