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鳥の巣の設計施工とITの活用 JACIC高度化 中村 ・建築部材として稀な屈曲、ねじれボックス部材を使用 (3Dモデリングソフトは、航空・自動車分野で使用されるCATIA・長大スパンの屋根部は、24のトラスで支持 ・交差する主構造は鳥の巣形状、スタンドとは分離独立 構造解析モデル ・構造は、主構造+二次構造+階段構造で構成され、静的、動的解析により断面、設計を最 適化

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Post on 04-Mar-2020

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Page 1: 鳥の巣の設計施工とITの活用 JACIC高度化中村鳥の巣の設計施工とITの活用 jacic高度化中村 ・建築部材として稀な屈曲、ねじれボックス部材を使用

鳥の巣の設計施工とITの活用 JACIC高度化 中村

・建築部材として稀な屈曲、ねじれボックス部材を使用

(3Dモデリングソフトは、航空・自動車分野で使用されるCATIA)

・長大スパンの屋根部は、24のトラスで支持

・交差する主構造は鳥の巣形状、スタンドとは分離独立

構造解析モデル

・構造は、主構造+二次構造+階段構造で構成され、静的、動的解析により断面、設計を最適化

Page 2: 鳥の巣の設計施工とITの活用 JACIC高度化中村鳥の巣の設計施工とITの活用 jacic高度化中村 ・建築部材として稀な屈曲、ねじれボックス部材を使用

二次構造、全体構造

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・主構造=22組の主構造トラス+内側円形トラス

・□600*600~□1200*1200

Page 4: 鳥の巣の設計施工とITの活用 JACIC高度化中村鳥の巣の設計施工とITの活用 jacic高度化中村 ・建築部材として稀な屈曲、ねじれボックス部材を使用

死加重による最大鉛直変位=下方428mm

活荷重(雪+人)による最大鉛直変位=下方47mm

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・設計風圧は、北京の100年確率で0.50kn/m2

・英国で半径450mの範囲の1/300スケールの風洞実験

・風圧は概ね負で屋根部に揚力が発生

・長大スパン構造物は、風荷重で長周期振動が発生(風荷重変動係数)

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温度変化-43度による鉛直変位=下方132mm

温度変化+50度(屋根部)による鉛直変位=上方160mm

・北京は内陸気候に属し、四季の気温変化が大きく、部材に内部応力と変位を発生

・鋼部材の冬季温度は外気と同等、太陽光で部材の夏季温度は外気以上に上昇

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・実績地震動4+設計地震動1の加速度履歴で動的解析(最大加速度400gal)

設計地震動の応答変位は、許容値以内

設計地震動の弾塑性応答解析で、二次構造に塑性ヒンジが発生するが、残存強度以内

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ボックス断面設計

・圧縮、曲げによる局部座屈を照査

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K型接合部

・接合部の荷重伝達のため内部隔壁を設置

・耐力増加のため、補強板を設置

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屈曲部材の設計(□1200*1200)

・内部隔壁で剛性確保、応力分散

KK接合部は、有限要素法解析で板厚を設計

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基礎設計

・曲げモーメントの効率的伝達、杭頭長の最小化のため、半埋設基礎を採用

・基礎の耐力、変位、破壊メカニズムの解析のため、弾塑性有限要素法解析を実施

・基礎コンクリートの配筋で引抜耐力を補強

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施工手順

・仮設支柱を設置

・主構造鉛直部を設置

・主構造屋根部を設置

・仮設支柱を撤去

・屋根部二次構造を設置(支柱撤去による応力発生を回避)

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・ITの活用

・施工モニタリングシステム

・施工連携システム

・4D施工マネジメントシステム

・IT技術活用の検討=関係組織の機能→IT技術の活用方法→主要シナリオ

ITの用途=スケジュール管理、コスト管理

ITシステム=モニタリングシステム、4DCAD、連携システム

鳥の巣(開会式、閉会式、サッカー)

・91000席、鋼材5万ton、建設費500億円

ウォータキューブ(水泳)

・6000席+仮設11000席、建設費130億円

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施工モニタリングシステム

・ユーザ=国、市

・目的=事務所で施工状況を把握

・効果=外出せずにリアルタイムで施工状況を把握

・システム=監視カメラ→信号変換器→ADSLアダプタ→WEBサーバ→ユーザはWEB利用

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連携システム

・ユーザ=発注者+設計者(協力者)+元請+下請+エンジニアリング企業

・目的=関係者の連携を支援

・効果=コストダウン、元請への指示の的確化、情報資源の活用

・システム=DB+ファイル管理システム(XML+ラスタ+ベクタ+ビデオ)→関係者でWEB閲覧

・試行=鳥の巣の元請+下請100社

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4D施工管理システム

・ユーザ=元請+下請+エンジニア会社

・目的=工事関係者の連携基盤の提供

・効果=資源を最適活用し、工程を視覚的に最適管理

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