全学共通、学部共通科目、教職専門 · 20...

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2013_sf_1 i シラバス 1年次入学生 目次 T 通信科目単位数 S スクーリング科目単位数 履修年次 1 4 全学共通、学部共通科目、教職専門 ■ 学部共通科目(1年次入学生) 法学 斎藤 靜敬  S2 2 20 社会学 山田 等  T2 2 21 生命倫理 宮坂 いち子  T4 3 26 ■ 学部共通科目(3年次編入学生) 法学 斎藤 靜敬  S2 3 20 社会学 山田 等  T2 4 21 生命倫理 宮坂 いち子  T4 3 26

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2013_sf_1  i

シラバス 1年次入学生 目次T 通信科目単位数 S スクーリング科目単位数 履修年次〜1 4

全学共通、学部共通科目、教職専門

■ 学部共通科目(1年次入学生)

法学 斎藤 靜敬    S2 2    20社会学 山田 等    T2 2    21

生命倫理 宮坂 いち子    T4 3    26

■ 学部共通科目(3年次編入学生)

法学 斎藤 靜敬    S2 3    20社会学 山田 等    T2 4    21

生命倫理 宮坂 いち子    T4 3    26

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20  2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)

心理学科

2012年4月以降入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

学部共通科目

全学共通

法学

履修条件なし

学習の目標 今日の社会生活における我々は、常に法的な判断を要求される数多くの具体的事例に直面します。従って法律的素養を身につけることが必須であります。そこで法の演ずる役割と必要性を考察し、法とは一体何であるかを理解してもらいます。

学習の内容1 法の概念:現代社会における法の役割・必要性2 法の概念:法と道徳3 法の淵源:成文法・不文法の長所・短所4 法の淵源:成文法(憲法、法律、命令…)5 法の淵源:不文法(慣習法、判例法)6 法の適用と解釈:事実の確定、法の適応機関(裁判所)7 法の適用と解釈:法の解釈の必要性、解釈の方法8 法の効力:法の実質的効力、形式的効力9 法律関係:権利、義務10 身近な法律:婚姻、相続11 犯罪と刑罰:刑法12 国際法:国際法とは何か13 国際法:紛争の平和的解決、強制的解決…など14 裁判の手続15 まとめ

テキスト教材スクーリングテキストについては “聖徳通信” でお知らせします。

評価の要点面接授業の最後には、教科書やノートの持ち込みを自由とする論述式の問題で試験を実施し、それによって評価します。

履修上の注意事項や学習上の助言1.面接授業は、短時間に多くのことを履修しますので、体調を整えておくことが必要です。2.テキストを何回も理解するまで読むことに心がけてください。3.スクーリング授業の際は、出版社は問いませんので「六法全書」があれば持参してください。

2単位 面接

法学法的思考、法的認識、法的判断という、「法律的な物の考え方」を養う。

斎藤 靜敬No.

L001

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2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)  21

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2012年4月以降入学生

学部共通科目

学部共通科目

全学共通

全学共通

社会学

履修条件なし

学習の目標 近代社会の成立とともに社会学は生まれた。近代社会・現代社会のしくみ、変化、問題点を、社会学の方法によって理解・解釈することが、学習の目標である。加えて、社会福祉士・精神保健福祉士として福祉の現場に従事するとき、留意しておくべき社会学的知識の習得を目指す。

学習の内容 まず、社会学がソーシャルワーカーにとってどのような意味を持つかを考えてみる。その上で社会学のいくつかの分野について、福祉との関連を意識しつつ勉強する。(1)個人と家族。生活支援・生活構造という視点から家族を見る。家族規範・家族構成・家族機能・家族関係の変化が福祉の利用者にどのように反映されるかを考える。また、格差やジェンダーの影響も考察する。(2)地域社会。都市化・過疎化・地方分権化・住民組織の変容が、住民・福祉利用者にどう影響するかを考える。(3)組織。組織とはどのような特徴を持つか、福祉従事者が働く現場やボランティア・NPOとの関連で見ていく。官僚制・インフォーマル集団・共同性・福祉ミックス論に留意する。(4)常識と脱常識。①産業化のなかで、業績主義・専門職・資格が重視されていくことの意味を福祉従事者として理解する。②差別・偏見が常識から生じることを、逸脱行為論・ラベリング理論、予言の自己成就、スティグマなどをキーワードとして読み解いていく。(5)現代社会。現代社会の特質を、大衆社会・消費社会・ポストモダン・グローバル化・高度情報社会などの視点から読み解いていく。

テキスト教材『社会学』(へるす出版)

参考書安立清史・杉岡直人編『社会学』(新・社会福祉士養成テキストブック⑭)(ミネルヴァ書房)

評価の要点 第1設問は基礎的知識を問う。教科書、辞典(社会学の)で調べれば答えられる。75%の正解で合格する(60%ではない)。第2設題のレポートは、課題に対して適切に答えられているか(70%)はもちろんだが、福祉従事者としてよく考えているか(20%)、誤字脱字・表記が適切か(10%)も評価の基準とする。試験は国家試験に準じるので、5つの解答選択肢の問題を25問出題する。60%以上で合格とする。

履修上の注意事項や学習上の助言 レポートでは、教科書だけでなく、関連する本あるいはその中の論文1本でもよいから参照してまとめてもらいたい。そのことによって、教科書の上っ面の理解を超えられる可能性が生まれる。試験では、国家試験の過去問題、模擬問題を繰り返し解き、誤った文章などは自分で正しい文章を作って覚えるようにすることで、実際の試験対策にもなる。

レポート課題 第1課題と第2課題のレポート作成形式が異なります。

第1課題 巻末解答用紙(187頁)

巻末解答用紙をコピーし、解答を記入して、本誌巻頭の「その他のレポート送付について」(ⅲ頁)により送付してください。

1  次の各番号の(人名)には選択肢から適当な番号を選び、(  )には適当な用語、数字を15字以内で入れよ。(  )には同じ用語が入るので、その一つだけを書けばよい。

■ 社会学の成立

1.(人名)は、「社会学の父」と呼ばれ、『実証哲学講義』のなかで、社会を生物有機体になぞらえ(  )であると考えた。また、彼は社会が進歩するとし、人間精神の三段階の法則を唱えた。

  それは、人間のものの考え方は、神学的段階(存在や運動を神で説明。軍事的性格)→形而上学的段階(抽象的思惟をもとに説明。法律的性格)→実証的段階(観察に基づく事実で説明。産業的性格)という発展をする、というものである。

2.(人名)は、19世紀にイギリスで生まれ、社会進化論的立場ならびに社会有機体説の立場から強制的協同による結合に基づく(  )から自発的協同による結合に基づく産業型社会へ、という類型的進化を『社会学原理』のなかで説き、総合社会学を唱えた。

3.(人名)は、19世紀にドイツで生まれ、『社会学  社会化の諸形態』のなかで、社会学の研究対象を社会化の(  )とし、「(  )社会学」を確立した。彼のいう「社会化」とは人々が相互に関係しあって社会としてまとまりある共同生活を形成している状況をさす。だから、集団を形成するにあたっての、分業化・代表制、上下関係・対立抗争などが対象となり、そのなかで集団における個性の発達などを論じた。

4.(人名)は、19世紀にドイツで生まれ、社会的結合のタイプとして、本質意志(生得的)による家族や村落、中世の都市などの結合を「(  )(共同社会)」とし、選択意志による目的的な人為的結合、例えば、法に基づく大都市、公益からなる国民社会を「ゲゼルシャフト(利益社会)」とした。

2単位 通信 社会学

現代社会を社会学で読み解く

山田 等No.

L002

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22  2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)

心理学科

2012年4月以降入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

学部共通科目

全学共通

社会学

5.(人名)は、19世紀にドイツで生まれた、革命家、哲学者、経済学者であり、資本主義の成立・発展を理論づけた『(  )』、革命のための『共産党宣言』を著した。

6.(人名)は、19世紀にフランスで生まれ、産業革命後の急激な工業化の進展にともなう自殺や社会解体などの社会的問題を考察した。社会が異なる職業によって成り立っていることを示した『(  )』(1893)、宗教のもつ社会的統合作用を論じた『宗教の原初的形態』(1912)、犯罪や異常とは何かについての鋭い洞察がある『社会学的方法の規準』(1895)などの著作がある。

7.(人名)は、19世紀にドイツで生まれた著名な社会学者・経済学者である。彼は、『(  )の倫理と資本主義の精神』のなかで、禁欲的(  )の職業倫理に基づいて行なわれた経済活動が、資本主義の勃興を促した、と論じた。その代表的なものとしてカルヴィニズムをあげ、その

「予定説」が、信者を勤勉に職業に従事させ、結果として蓄えた金銭を資本として次の仕事のために投下させていったのである、と説いた。

選択肢

1.マルクス  2.デュルケム  3.パレート  4.ウェーバー  5.コント  6.ジンメル  7.スペンサー

8.テンニース  9.エンゲルス  10.タルド

■ 自我の社会性、他者と自己

8.(人名)は、19世紀に生まれ20世紀初頭に活躍したアメリカの社会学者で、他者の認識や評価によって自我が形成されることを「(  )自己」と呼んだ。彼はまた、家族、遊び集団などのフェイス・トゥ・フェイスで親密な結びつきの集団を「第一次集団」とし、一定の目的のために意図して作られた「第二次集団」とを区別した。

9.(人名)は、19世紀に生まれ20世紀初頭に活躍したアメリカの社会学者・プラグマティストである。彼は、人間は、ごっこ遊び、ゲーム遊びにおける役割取得を通じて「(  )」の期待をルールとして認識し、自我が形成されると説いた。彼によれば、人間の自我は、(  )の期待を取り入れた「me(客我)」の側面と、meに対する反応としての「Ⅰ(主我)」との相互作用から形成される、とされる。

10.(人名)は、20世紀にドイツで生まれた社会学者で、他者や社会の期待に拘束、受け身的に自己の行為を行う人間を「(  )」と呼んだ。これは、社会化過剰の人間観として批判されてもいる。闘争理論(コンフリクトセオリー)でも知られる。

11.(人名)は、20世紀にアメリカで生まれた社会学者で、「シンボリック(  )論」の命名者であり、リーダーである。彼は、人間は自我を持つことによって「自分自身との(  )」を行うことができ、そこで、他者の期待が表示され、解釈される。解釈において、その意味が選択され、再分類され、変容される。そこに新たなものが生まれる、と説いた。

12.人が社会の成員となるために必要とされる事柄を学習していく過程を「社会化(第一次社会化)」という。子どもに対する「しつけ」はその一つである。フロイト、デュルケム、G・H・ミード、ピアジェらがそれぞれ異なった視角から社会化、とりわけ道徳的社会化を論じた。(人名)は、ある人間の未来の状況(約束された地位、新しい環境)への予期が、さかのぼって現在の意識、心理を規定するメカニズムを「(  )

(原語anticipatory socialization)」と名づけた。老人が老人ホームという新しい環境に入所するとき、積極的にそこで必要とされる事柄、対人関係や施設内のルールを学ぶのは「社会化」の一つであり、「(  )」である。

13.(人名)は、『孤独な群集』で、他人指向型の社会では、仲間集団が人の行動や態度に大きな影響を与えるとした。人は仲間集団の中では、仲間から抜きん出て目立つことは危険であるが、仲間の承認を得るための競争は強いられる。それはあからさまに他人を蹴落とすような競争であってはならない。仲間は、趣味の場面で典型となるように、楽しく時をすごす相手であるとともに、判定を下す陪審員でもあるという二重性をもつ。現代社会で人々は、仲間と「(  )協力」の関係を強いられている。

14.タルドは、19世紀にフランスで生まれ、『(  )の法則』(1890)のなかで、(  )を社会関係の形式として、流行現象などを説明した。(人名)は、「欲望の(  )とモデル=ライバル論」を次のように展開した。欲望は、他者(モデル)の欲望を(  )することによって発生する。それゆえ、欲望主体はモデルと同一物を欲望することになるから、欲望を貫徹しようとすれば、モデルは主体の欲望を妨げる障害(ライバル)に変わる。このような他者をモデル=ライバルという。エディプス・コンプレックスもこれで説明できるとした。

15.(人名)は、20世紀にアメリカで生まれた社会学者で、人間が他者との相互作用のなかで、さまざまな行為を演技していることを、『日常生活における自己呈示』(邦訳『行為と演技』)、『アサイラム』などの著作の中であきらかにした。彼によれば、他者との相互行為状況において、人は他者を観客として役を演じている演技者であり、その演技とは他者に対する印象操作、感情操作などである。これは、個人を聖なる存在とみなし、お互いの体面の維持、秩序を維持するための方法である。例えば、人は、他者の失敗を見てみぬふりをする。この行為は他者を傷つけてはならない聖なる存在とみなした相互行為儀礼である。高級レストランでウェートレスが皿を落として大きな音を立て割ってしまった。この時客はあたかも何事もなかったかのように振舞う。これを彼は「(  )」と呼んだ。『集まりの構造』で提起された。

16.(人名)は、「社会的行為」一般(全体)の理解をめざし、『理解社会学』を著した。彼は、社会的行為を主観的な意味(動機づけ)のちがいによって「理解」することによって、行為を因果的に説明しようとした。そこで彼は、社会的行為を主観的意味(動機づけ)によって4つに分類した。一つは目的(  )行為。この例は経済的行為がある。二つは価値(  )行為。この例は宗教的行為がある。三つは感情的行為。この例は怒りによる行為がある。四つは伝統的行為。この例は毎日の洗顔がある。

選択肢

1.R・ダーレンドルフ  2.リースマン  3.ウェーバー  4.ゴッフマン  5.ジラール  6.ブルーマー

7.マートン  8.デュルケム  9.クーリー  10.デューイ  11.G・H・ミード

■ 集団論

17.(人名)は、独自の集団論を展開した。彼によれば、人格は、文化の諸要素を個別的な様式で結合させたものである。それらの要素は集団に所属することによって個人へ伝えられる。したがって、個人が所属する集団の数が増せば、他者と異なる部分が生じ、それだけ人格はより(  )を発達させることになる。彼の集団論は後に、シカゴ学派や小集団論、交換理論に影響を与えた。

18.(人名)は、集団の結びつきについて、機械的連帯と(  )の型の対置を行った。機械的連帯とは同質であるがゆえに結びついている環節的社会であり、近代化にともない、異質な部分が相互に依存しあう社会的分業に基づく(  )に基づく有機的社会に移行していく、とした。

19.(人名)は、19世紀にアメリカに生まれ、社会生活における文化的側面を研究し、集団と成員の関係から、内集団・外集団論、(  )(ヒ

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2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)  23

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2012年4月以降入学生

学部共通科目

学部共通科目

全学共通

全学共通

社会学

ント、etbnocentrism)、『フォークウェイズ(習俗)』論などを創出した。彼は、集団と成員の関係から、愛着や忠誠をもつ「われわれの集団」を内集団とし、個人が所属感をもたず「他」を感じる集団を外集団論として区別した。「内集団」と「外集団」の区別が民族や国家のレベルで生じる場合、(  )による問題状況が構成される。例えば、内集団/外集団を、神州日本/鬼畜米英とか、選民であるゲルマン民族/劣等なユダヤ民族、といったような非合理な社会心理として利用される。(  )には日本語を表記せよ。

20.(人名)は、19世紀にイギリスで生まれ20世紀初頭からアメリカで活躍した社会学者で、一定の地域で共同生活が営まれる社会を「コミュニティ」とし、一般的にその中で一定の目的のために作られた集団である「(  )」を区別した。コミュニティでは、われわれ意識などのコミュニティ感情が生まれる。(  )とは、家族も含め青年団、消防組織など人為的につくられたものである。

21.組織(社会組織)とは、共通の目的を持ち、そのための明確な役割期待や規則によって調整されている集団をさす。組織のうち、組織性(組織としての性質)を強く備えている集団をフォーマル組織とよぶ。フォーマル組織は社会のなかでその存在が制度的に位置づけられている。フォーマル組織の純粋な特性は「(  )」にみられる。(人名)の『支配の社会学』によれば、(  )の特徴とは、①明確な権限と地位、それに基づく組織と組織図の存在、②文書による職務遂行、③上下関係の明確な秩序(ドイツ語でヒエラルヒー的な秩序)、④専門的技能に基づく人員配置と分業体制などである。

22.ヒエラルヒーの強いフォーマル組織に対して、下位のメンバーは自然発生的に「(  )」を形成し、上位の権限に対立する場合がある。これは、(人名)がホーソン工場での調査から発見した。

23.集団には、2つのタイプの(  )がある。①目標実現のために効率的な組織化・指導をする業績指向型のそれと、②メンバーの人間関係の調整を重視する人間関係指向型のそれである。三隅二不二(みすみじゅうじ)によれば、(  )行動は課題達成の次元(P機能)と人間関係の維持の次元(M機能)に大別される。二つの機能の高低の組み合わせにより、PM型、Pm型、pM型、pm型が形成される。(人名)は、集団(たとえば家族)の成員間に役割分担が生じるとし、ある人には道具的役割が、ある人には表出的役割が配分されるとした。家族という集団では、男性に道具的役割が、女性に表出的役割が配分されている、と説いた。フェミニズムからは、家族論におけるこの考え方は、性別役割分業を正当化するイデオロギーであると批判されている。

24.(人名)は、『アメリカ兵』の研究で、人は他者と自己を比較することによって、満足を覚えたり、不満を抱いたりする。ゆえに、不満の程度は、基準とされる集団で異なる。そうした不満を「相対的不満」と呼んだ。その集団は所属集団の場合もあれば非所属集団のこともある。(  )とは、人が態度や意見を形成する際に影響を受ける集団をいうが、このうち、比較的(  )とは、自分や他者を評価する際の基準点として用いる集団を指し、相対的不満の基準となる集団である。これに対して、規範的(  )とは、個人が同一化したり、所属したいと願っている集団を指す。

人名選択肢

1.マッキーバー  2.デュルケム  3.ジンメル  4.サムナー  5.テーラー  6.メーヨー  7.パーソンズ

8.ウェーバー  9.マートン  10.高田保馬(たかだやすま)

■ 家族、ジェンダー

25.(人名)は、1922年、近代工業が発展する以前の家族には、①経済機能、②地位付与の機能、⑨教育機能、④保護機能、⑤宗教機能、⑥レクリエーション機能、⑦(  )機能、の7つがあったが、工業化の進展によって、(  )以外の機能は衰退するか、社会の専門機関に吸収されるとした。

26.(人名)は、産業化の進展によって、「核家族の孤立化」がすすみ、家族の機能には、①(  )、②成人のパーソナリティの安定化だけが残る、とする家族機能縮小論(家族機能専門化論)を主張した。

27.(人名)は、家族の機能変動は縮小という量的増減の問題ではなく、教育機能が家族と学校のそれぞれに、互換性をもたず分かれているように、(  )されるとする「機能(  )論」の立場をとった。

28.(人名)は、アメリカの人類学者で、世界の250余の民族を調べ、どの社会にも一組の夫婦と未婚の子からなる「(  )」が、人類社会に普遍的に存在してきた、と主張した。(  )普遍説に対しては、父の役割がほとんどないナヤール族の家族、近年の欧米諸国における「婚外子」「未婚の母」の増加などによって、強い批判がなされている。

29.都市化にともない核家族は孤立していくと論じられた。しかし、イギリスの(人名)はロンドンの老人とその家族の調査を『居宅老人の生活と親族綱』にまとめそれに反論した。彼は、都市の中で家族は孤立しているのではなく、別居する子どもの核家族と親との間に頻繁な交流と相互援助関係がある場合があり、これを彼は「(  )」と呼んだ。訳者はこれを「親族ネットワーク(親族網)」と訳した。リトワクもまた、農民家族的色彩の濃い「古典的拡大家族」は崩れたが、都市における異居近親関係の核家族間で互助機能が保持されているデータから、「(  )」の存在を明らかにした。

30.「(  )」とは、産業社会において不可欠であるが、貸金が支払われない労働をいう。家事労働、育児・介護などの労働が典型である。(人名)が『(  )』という著作で提示した。なお、アンペイド・ワークともよばれることがある。

31.(人名)は、「子どもとは弱く、純粋無垢な存在であって特別の保護と教育を必要とする」とする意識が(  )世紀に一般化したことを『<子ども>の誕生』で明らかにした。

32.(人名)は、親子関係の濃密化、「(  )愛」の神話化が、18世紀の末から19世紀にかけて生じたことを『(  )という神話』で明らかにした。

33.アメリカの心理学者(人名)は、ドメスティック・バイオレンス(DV)には、「緊張が蓄療する期間」→「暴力の爆発期」→「(  )期」の3段階があり、それがサイクルとなって、女性はなかなかその中から抜け出せない、と論じた。

34.(人名)は、家族が社会的地位を保つために類似の者を自発的に選択する「結婚戦略」をとるとした。これを「(  )」システムという。

人名選択肢

1.パーソンズ  2.リトワク(リトウォク)  3. アリエス  4.バダンテール 5.P・タウンゼント

6.レノア・ウオーカー  7.マードック  8.ブルデュー  9.オグバーン  10.イリイチ

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24  2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)

心理学科

2012年4月以降入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

学部共通科目

全学共通

社会学

■ 地域

35.(人名)は、農村社会を日本社会独自の社会構成原理としての(  )の同族関係に注目し、都市社会もそうした<家連合>としてとらえた。(  )は学術論文では、通例、カタカナで表記される。

36.1918~20年、(人名)は、『ヨーロッパとアメリカにおけるポーランド農民』(邦訳『生活史の社会学』)を著し、アメリカに移民したポーランド農民たちの家族・地域社会の変化、「社会解体」と「再組織化」などを明らかにした。これは、のちの(  )学派の研究のモデルとなった。1920~30年代の(  )は、(アメリカ南部からの)アフリカ系アメリカ人とヨーロッパ系移民が大量流入し、「人種のるつぼ」と化し、スラム、ギャング、非行少年、マイノリティなどの、貧困・犯罪・民族問題がみられ「社会的実験室としての都市」といわれた。(  )を研究対象とした(  )学派は、それらを社会学的に研究し「社会解体論」などを展開した。また(  )は、セツルメント活動などの社会改良運動も盛んであった。1989年、ハル・ハウスが設立された。

37.(人名)の「同心円地域理論」は、人間生態学的な地域構造の研究の立場から都市の成長過程を描いた。都市の発展につれて、階層別に人びとは棲み分けをはじめ、同心円の(  )部には犯罪などの逸脱現象が発生することが実証された。彼は、近代家族への変化を「制度から友愛」へとして示したことでも有名である。

38.シカゴ学派に対する批判として、(人名)は、都市の本質を外社会への依存に求め、都市における生活の動態的構造をあきらかにするため、商店・学校などの結節機関に着目した。結節機関説に従えば、都市化は地域社会に結節機関が蓄積していく過程である。彼はまた、シカゴ学派は社会解体に関心を寄せすぎているとして、「正常人口の正常生活」に着目するべきであると批判した。

39.(人名)は、イギリスの社会学者で、『都市の日本人』で、東京下町において、(  )を制度的支えとして濃密な近隣関係が根強く生き残っていることを実証した。

40.(人名)は、『にっぽん(  )』(1967)、『日本文化の根底に潜むもの』(1957)などで、村より小さい(  )の掟が人びとの生活を支配している有り様を参与観察的手法で明らかにした。日常的用法では、「(  )」は、現在、差別的表現であるとして「集落」に置き換えられている。

41.日本では、(人名)らが、正しい地域課題の解決方法として「(  )」を提起した。そこでは、地域の問題に対して、住民が普遍的に、かつ主体的に関わることが期待された。彼を中心に、1969年、国民生活審議会(コミュニティ)問題小委員会は「(コミュニティ)生活の場における人間性の回復」を答申した。

人名選択肢

1.きだみのる  2.有賀喜左衛門  3.鈴木栄太郎  4.R・ドーア  5.奥田道大  6.バージェス

7.トマス&ズナニエッキ  8.ワース  9.パーク  10.戸田貞三  11.ロスマン

■ 社会問題

42. (人名)は「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人びとに適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と論じた。かれのこの考え方を「(  )(labeling)論」という。(  )論では、犯罪者を作るのは、犯罪を摘発し、処罰する側の対応の仕方であると考える。

43.近代社会の成立にともない、それまでの伝統的社会が解体し、人間の行為を規制する共通の価値や道徳的基準がすたれた。この時、人びとは伝統的(  )を守ろうとすれば欲求が充足できず、満たそうとすれば(  )を破る、そのため社会全体に「(  )がない」状態が現出する。これを(人名)は「アノミー」として意味づけた。これはあえて訳せば、「無規制状態」であり、彼は自殺の一因としてあげている。(  )には「規制」以外の用語を入れる。

44.アノミー状況に対する適応行動として逸脱行動をとらえたのが(人名)である。彼は「文化的目標(例えば、お金を儲ける)」と、この目標達成に関連して規範が規定する「(  )(例えば、高学歴で一流会社に就職する=これはズレがないあり方)」とのあいだにズレが生じてしまう。この時、「(  )」から切り離されている階層が逸脱行動をする(例えば、強盗をする)、ととらえた。

45.人は自らの意味の一貴性をもつ世界をなかなか放棄することができない。(人名)の「(  )の自己成就」はそれが差別につながることを示した。たとえば、黒人はスト破りをするなど組合活動になじまないと決めつけ、彼らを組合に入れない。すると、実際にストが起きたとき経営者は黒人を雇う。結果、黒人はスト破りをする。これは、当初の黒人に対する先入観が強すぎ偏見となってしまっているから生じたのである。

46.社会心理学者の(人名)の「(  )」でも差別が説明できる。これは、「認知要素間に不協和な、または不整合な関係が存在する場合、これを低減させ、もしくはその増大を回避させようとする圧力が生じる。つまり、不協和の存在はそれ自体一つの動機づけ要因である。」というものである。たとえば、黒人は音楽には向いているが、数理的訓練には向かないと思い込んでいる差別主義者が、有能な黒人の数学者が現れてもそれを信じない、いった例があげられる。

47.ある人びとが、他の同類の人びとと異なっていることを示す、望ましくないと見なされるものを、「(  )」と呼ぶ。(人名)は、身体上、性格上、人種・民族・宗教などの集団に対する価値剥奪が、他者との相互行為の場面で、二つの役割、具体的には「(健常者-  者)」として、あるいは視角によって上演される社会過程として、(  )をとらえた。

48.(人名)は、強い者・地位の高い者には簡単に服従し同調するが、弱い者・地位の低い者には逆に服従を要求するパーソナリティを「(  )パーソナリティ」と呼んだ。その特性の一つとして理想主義への憧憬があげられる。差別的態度の形成につながる。この性格を実験室で明らかにしたのが、社会心理学者のミルグラムである。彼は、「アイヒマン実験」を行い、人々の権威に対する「服従の心理」を明らかにした。

49.(人名)は、『いじめ 教室の病い』『いじめとは何か 教室の問題 社会の問題』などで、「いじめ」の4層構造として、①イジメっ子(加害者)、②イジメられっ子(被害者)、③観衆(イジメに対する積極的是認者、④(  )(イジメに対する暗黙的支持者)をあげた。

50.(人名)は、『友だち地獄-「空気を読む」世代のサバイバル』で、友だちとの衝突を避けるために、「ぼかしの表現」を使い、相手との微妙な距離感を保とうとする。しかし、それには限界があり、対立の火種を押さえ込もうと躍起になって重くなってしまった人間関係に風穴を開ける。それが現代のいじめの特徴である、とした。いわば、「(  )関係」がいじめを生み出すと論じた。(  )には形容詞を入れる。

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2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)  25

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2012年4月以降入学生

学部共通科目

学部共通科目

全学共通

全学共通

社会学

人名選択肢

1.フェスティンガー  2.アドルノ  3.マートン  4.森田洋司  5.アドルノ  6.ゴッフマン

7.土井隆義  8.デュルケム  9.ベッカー  10.レマート  11.宮台慎二

★テキスト以外の参考文献  1.作田啓一・井上俊編『命題コレクション 社会学』、筑摩書房。

                2.『社会学文献辞典』弘文堂。

第2課題  ヨコ書 ワープロ可 1600字

 次のいずれかの問いに答えよ。レポート冒頭に、使用した著作・論文の著者「論文タイトル」を記せ。

1  現代の子どもにかかわる問題(例、いじめ、不登校、暴力、薬物中毒など)について、以下のいずれかあるいは複数の著者の著作を読み、要約、ならびに意見を述べよ。著者:宮台真司、土井隆義、森田洋司、上野千鶴子、鮎川潤。

2  現代の若者にかかわる問題(例、教育、ひきこもり、ニート、貧困、薬物中毒など)について、以下のいずれかあるいは複数の著者の著作を読み、要約、ならびに意見を述べよ。著者:本間由紀、刈谷剛彦、耳塚寛明、東浩紀、正高信夫。

3  現代の家族・老年にかかわる問題(例、介護、家族関係、孤独・孤独死、貧困、余暇活動など)について、以下のいずれかあるいは複数の著者の著作を読み、要約、ならびに意見を述べよ。著者:副田義也、上野千鶴子、牟田和恵、井上真理子、山田昌弘。

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26  2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)

心理学科

2012年4月以降入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

学部共通科目

全学共通

生命倫理

履修条件なし

学習の目標 20世紀から今日まで科学技術や医学が飛躍的に進歩した結果、命に関して「量的」延命という恩恵を受けているが、一方自分らしさや命の「質」が軽んじられる世の中となっている。生命倫理を学ぶことにより、身近な生死に関する問題を自分の問題として解決できるようになることを目標とする。

学習の内容【前期】死を見つめる心① 人間にとっての死② 日本のがん告知③ アメリカのがん告知④ 日本のインフォームド・コンセント⑤ アメリカのインフォームド・コンセント⑥ 病院での死⑦ ホスピスケア⑧ 在宅死⑨ 安楽死⑩ 尊厳死⑪ アメリカのカレン事件⑫ 脳死⑬ 植物人間 ⑭ 臓器移植⑮ プラグマティズム

【後期】生を巡る選択① 人工授精② 体外受精③ 代理出産・代理母④ 障害児の生命権⑤ 死と宗教⑥ 東洋の死生観⑦ 釈迦の一生⑧ 日本の仏教⑨ 日本の神道⑩ ユダヤ教とキリスト教⑪ イエスの生涯⑫ 隣人愛⑬ 宗教と科学⑭ iPS細胞⑮ ボランティアと奉仕の精神

テキスト教材小松奈美子『生命倫理の扉』(北樹出版)

参考書E.キューブラ=ロス『死ぬ瞬間』(読売新聞社)A.デーケン他『新しい生命倫理を求めて』(北樹出版)

評価の要点・レポート評価の要点… テキストを中心に、課題に適した図書を少なくとも1冊選び新聞やテレビの中で取り上げられている現実のニュースな

ども素材として、自分の考えを述べながら、書くこと。・試験の評価の要点…… 論述方式であるため出来るだけ的確にまとめて書くこと。また相手にその「課題」を「なんとかして納得してもらう」

という意欲を持って書いて欲しい。

4単位 通信 生命倫理

命に関わる問題の倫理的ルールを考えよう

宮坂 いち子No.

L003

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2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)  27

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2011年10月以前入学生

心理学科

2012年4月以降入学生

学部共通科目

学部共通科目

全学共通

全学共通

生命倫理

履修上の注意事項や学習上の助言 学習方法はテキストをまず要約して、内容を自分のものとすること。さらに日常生活の中でいつも新聞やニュースで「生や死」かかわる問題を拾うよう心がけること。 レポートを書く折、インターネット上の記述をそのまま貼り付けたり、参考文献としないこと。また、テキストのみでなく、必ず関連の書物を1冊以上読んでまとめること。

レポート課題 ヨコ書 ワープロ可 1600字

第1課題いずれか1設題を選択

1  日本とアメリカのインフォームド・コンセントの特色とその違いを、国民性との関わりで述べなさい。

2  ホスピスの歴史と特色を述べなさい。

第2課題いずれか1設題を選択

1  「病院で死ぬこと」に関連して、今日の日本の医療の問題点を述べなさい。

2  安楽死と尊厳死の違いを述べなさい。

第3課題いずれか1設題を選択

1  臓器移植と脳死の関連と、そこで問題になっていることを述べなさい。

2  不治の病と言われた時の患者・家族のそれぞれの「悲嘆のプロセス」を述べなさい。

第4課題1  iPS細胞とは何か。その利点、問題点を述べなさい。

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2013年度『シラバス・レポート課題』(心理学科)  187

キリトリ

レポート課題解答用紙

授業科目  社会学       課題名  第1課題 第1設題

※この用紙をコピーし、解答を記入して、「その他のレポート送付について」により送付してください。

問題 選択肢 用  語  等 問題 選択肢 用  語  等

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3 28

4 29

5 30

6 31

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9 34

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11 36

12 37

13 38

14 39

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16 41

17 42

18 43

19 44

20 45

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23 48

24 49

25 50