骨学・筋学 - dokkyomed.ac.jp...骨学・筋学 科目責任者 徳 田 信 子 学年・学期...

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骨学・筋学 科目責任者 徳 田 信 子 学年・学期 2学年・1学期 Ⅰ.前 人体には約200の骨と600を超える骨格筋がある。骨学 osteology では,主要な骨およびそれらの間の連結様式*につ いて学ぶ。筋学 myology では,骨学の知識に基づいて,主要な骨格筋の機能(=関節運動)を中心に学ぶ。骨学・筋 学で扱う骨と筋は,互いに密接に関連しながら運動器系 locomotor system と呼ばれる器官系を構成し,次年度以降, 同名の臨床科目へとつながっていく。また骨学・筋学の確実な習得は,今年度同時期に開始する解剖学実習を適切かつ 円滑に行うための大前提であるので,短期集中的な授業・実習に乗り遅れることのないように細心の注意を払い,まず は4月20日(土)の中間試験の突破を最優先事項に設定し,十分な準備をすることを希望する。骨学・筋学は,ディプ ロマ・ポリシー「I. 医学知識 1)人体の構造と機能,種々の疾患の原因や病態などに関する正しい知識に基づいて 臨床推論を行い,他者に説明することができる。」を目指し,課題に対してはLMSやWEBを用いた個別の対応を行う。 (*骨の連結様式を扱う分野は靱帯学 syndesmology または関節学 arthrology という) Ⅱ.担当教員 教 授  徳 田 信 子 解剖学(マクロ) 准教授  上 田 祐 司 解剖学(マクロ) 助 教  髙 橋 秀 雄 解剖学(マクロ) 助 教  沢 登 祥 史 解剖学(マクロ) 助 教  北 沢 祐 介 解剖学(マクロ) Ⅲ.一般学習目標 全身の主要な骨と骨格筋について,運動器 locomotor としての基礎知識を習得する。骨学では,骨学実習を授業に 並行して行うことにより,また筋学では,自分自身の体を用いた実証的授業により,短期間に効果的な学習を目指す。 Ⅳ.行動目標 1)全身の体部・部位の名称を確実に記憶する。 2)面・方向・向きおよび関節運動に関する用語を正確に使えるようになる。 3)全身骨格を部分骨格に分けて,各骨格にどのような骨が含まれるかを言える。 4)主要な骨格の連結(関節,軟骨結合,縫合)について説明できる。 5)神経系の構成と各構成要素の機能の概要を説明できる。 6)全身の骨格筋を筋群に分けて,各筋群に含まれる主要な筋の機能を説明できる。 7)全身の体腔の壁にあたる体壁がどのような骨や筋で形成されているのかを理解する。 8)全身の関節運動が統合して,歩行や走行が可能になることを理解する。 Ⅴ.講義の学習内容 回数 曜日 時限 講   義   テ   ー   マ 担 当 者 8 一般用語 - 体部・部位・方向・基準面 髙 橋 秀 雄 8 骨学総論 - 骨格と関節 髙 橋 秀 雄 8 筋学総論 - 筋群と運動 髙 橋 秀 雄 -238-

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Page 1: 骨学・筋学 - dokkyomed.ac.jp...骨学・筋学 科目責任者 徳 田 信 子 学年・学期 2学年・1学期 Ⅰ.前文 人体には約200の骨と600を超える骨格筋がある。骨学

骨 学 ・ 筋 学

科目責任者 徳 田 信 子学年・学期 2学年・1学期

Ⅰ.前 文 人体には約200の骨と600を超える骨格筋がある。骨学osteologyでは,主要な骨およびそれらの間の連結様式*につ

いて学ぶ。筋学myologyでは,骨学の知識に基づいて,主要な骨格筋の機能(=関節運動)を中心に学ぶ。骨学・筋

学で扱う骨と筋は,互いに密接に関連しながら運動器系locomotorsystemと呼ばれる器官系を構成し,次年度以降,

同名の臨床科目へとつながっていく。また骨学・筋学の確実な習得は,今年度同時期に開始する解剖学実習を適切かつ

円滑に行うための大前提であるので,短期集中的な授業・実習に乗り遅れることのないように細心の注意を払い,まず

は4月20日(土)の中間試験の突破を最優先事項に設定し,十分な準備をすることを希望する。骨学・筋学は,ディプ

ロマ・ポリシー「I. 医学知識 1)人体の構造と機能,種々の疾患の原因や病態などに関する正しい知識に基づいて

臨床推論を行い,他者に説明することができる。」を目指し,課題に対してはLMSやWEBを用いた個別の対応を行う。

(*骨の連結様式を扱う分野は靱帯学syndesmologyまたは関節学arthrologyという)

Ⅱ.担当教員教 授  徳 田 信 子 解剖学(マクロ)

准教授  上 田 祐 司 解剖学(マクロ)

助 教  髙 橋 秀 雄 解剖学(マクロ)

助 教  沢 登 祥 史 解剖学(マクロ)

助 教  北 沢 祐 介 解剖学(マクロ)

Ⅲ.一般学習目標 全身の主要な骨と骨格筋について,運動器locomotorとしての基礎知識を習得する。骨学では,骨学実習を授業に

並行して行うことにより,また筋学では,自分自身の体を用いた実証的授業により,短期間に効果的な学習を目指す。

Ⅳ.行動目標1)全身の体部・部位の名称を確実に記憶する。

2)面・方向・向きおよび関節運動に関する用語を正確に使えるようになる。

3)全身骨格を部分骨格に分けて,各骨格にどのような骨が含まれるかを言える。

4)主要な骨格の連結(関節,軟骨結合,縫合)について説明できる。

5)神経系の構成と各構成要素の機能の概要を説明できる。

6)全身の骨格筋を筋群に分けて,各筋群に含まれる主要な筋の機能を説明できる。

7)全身の体腔の壁にあたる体壁がどのような骨や筋で形成されているのかを理解する。

8)全身の関節運動が統合して,歩行や走行が可能になることを理解する。

Ⅴ.講義の学習内容

回数   

月  

日  

曜日   

時限   

講   義   テ   ー   マ                                 

担 当 者        

1 4 8 月 4 一般用語 -体部・部位・方向・基準面 髙 橋 秀 雄

2 8 月 5 骨学総論 -骨格と関節 髙 橋 秀 雄

3 8 月 6 筋学総論 -筋群と運動 髙 橋 秀 雄

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Page 2: 骨学・筋学 - dokkyomed.ac.jp...骨学・筋学 科目責任者 徳 田 信 子 学年・学期 2学年・1学期 Ⅰ.前文 人体には約200の骨と600を超える骨格筋がある。骨学

回数   

月  

日  

曜日   

時限   

講   義   テ   ー   マ                                 

担 当 者        

4 4 8 月 7 神経学用語-骨格筋の支配神経 髙 橋 秀 雄

5 10 水 3 骨学各論(1) 頭蓋1 髙 橋 秀 雄

6 10 水 4 骨学各論(2) 頭蓋2 髙 橋 秀 雄

7 10 水 5 骨学各論(3) 脊柱 髙 橋 秀 雄

8 10 水 6 骨学実習(1) 頭蓋 全 員

9 10 水 7 骨学実習(2) 頭蓋(つづき) 全 員

10 12 金 4 骨学各論(4) 胸郭と上肢骨 髙 橋 秀 雄

11 12 金 5 骨学各論(5) 下肢骨と骨盤 髙 橋 秀 雄

12 12 金 6 骨学実習(3) 椎骨 全 員

13 12 金 7 骨学実習(4) 椎骨(つづき) 全 員

14 15 月 4 筋学各論(1) 顔面筋・咀嚼筋と頚筋 髙 橋 秀 雄

15 15 月 5 筋学各論(2) 胸筋・腹筋と会陰筋 髙 橋 秀 雄

16 15 月 6 骨学実習(5) 上肢骨 全 員

17 15 月 7 骨学実習(6) 下肢骨 全 員

18 16 火 1 筋学各論(3) 背筋(浅背筋と固有背筋) 髙 橋 秀 雄

19 16 火 2 筋学各論(4) 上肢筋 髙 橋 秀 雄

20 16 火 3 筋学各論(5) 下肢筋 髙 橋 秀 雄

21 17 水 4 筋学各論(6) 関節運動1(頭・頚・体幹) 髙 橋 秀 雄

22 17 水 5 筋学各論(7) 関節運動2(上肢・下肢) 髙 橋 秀 雄

23 17 水 6 骨学実習(7) 補習(補講・演習) 全 員

24 17 水 7 骨学実習(8) 補習(補講・演習)(つづき) 全 員

20 土 1 骨学・筋学中間試験(120講義室) 全 員

5 8 水 1 骨学・筋学中間再試験(120講義室) 全 員

Ⅵ.評価基準 中間試験(30点),期末試験(30点),スケッチ(3回分で30点),出席状況・予習レポート(10点)により,総合的

に評価する。

Ⅶ.教科書・参考図書・AV資料1)指定図譜:ネッター解剖学アトラス第6版,相磯貞和訳,南江堂,¥10,800 (指定図譜は,授業・実習のとき毎

回必ず持参すること)

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二学年

Page 3: 骨学・筋学 - dokkyomed.ac.jp...骨学・筋学 科目責任者 徳 田 信 子 学年・学期 2学年・1学期 Ⅰ.前文 人体には約200の骨と600を超える骨格筋がある。骨学

2)参考書:詳しく学習したい人向け。辞書的にも使える。どの本も版を重ねた名著

 ・解剖学講義,伊藤隆,南山堂,¥11,550(局所解剖的構成,日・英)

 ・人体解剖学第42版,藤田恒太郎,南江堂,¥8,000(系統的構成,機能解剖学の名著,日・ラ)

 ・骨学実習の手びき,寺田・藤田,南山堂,¥4,200 (「解剖実習の手びき」と同じ著者,日・ラ)

 ・Gray’sAnatomy41e,Standring,Churchill,¥25,947(全般を網羅,引用文献多数,1551頁,英)

 ・分担解剖学(1・2・3),小川・平沢,金原出版,¥9,765+¥11,130+¥9,030(古典的名著,日・ラ)

 ・トートラ解剖学第2版(原著11版),丸善,10,500(系統的構成,骨学・筋学が詳しい,図と写真を含む,933頁,

日・英)

3)参考図譜:ネッター以外のおすすめ図譜

 ・解剖学カラーアトラス 第6版,Rohen・横地,医学書院,¥12,600(写真集,実習試験で役立つ,日・英)

 ・プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第2版,坂井監訳,医学書院,¥12,600 (絵が美しいと評

判,CG,原著はドイツ語,616頁,日・英)

 ・Sobotta図説人体解剖学(1巻・2巻),第5版,岡本訳,医学書院,16,800+16,800(美しい手描きの図,原著はド

イツ語,日・ラ)

4)参考辞書:医学辞書を毎回持参して,授業内容の確認に努めることが望ましい

 ・コ・メディカル版ステッドマン医学辞典,メジカルビュー,¥6,480

 ・解剖学用語改訂13版,日本解剖学会,医学書院,¥3,780 (最新の解剖学用語集,日・英・ラ)

 ・図解 解剖学事典 第3版,Dauber/Fenesis,医学書院,¥4,104(解剖学用語集に準拠,原著はドイツ語,簡潔明

瞭なイラスト,598頁,日・英・ラ)

Ⅷ.質問への対応方法eメールで[email protected]へ問い合わせること。翌日までには回答する。

練習問題・過去問・試験対策などの情報は,http://1kai.dokkyomed.ac.jp/etc/locomo/に順次掲載予定。

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