伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1...

22
伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン 平成 26 年9月

Upload: others

Post on 26-Dec-2019

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

伊勢市都市計画公園

見直しガイドライン

平成 26 年9月

伊 勢 市

Page 2: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

目 次

1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ ................ 1

(1)見直しの背景

(2)本ガイドラインの位置づけ

(3)対象区域

(4)定期的・継続的な見直し時期

2.都市計画公園と都市公園について ...................... 4

(1)都市計画公園および都市公園とは

(2)都市計画公園の種別

(3)都市公園の種別

3.都市計画公園の現状と課題 ............................ 7

(1)現状

(2)課題

4.都市計画の見直し及び都市公園に関する社会動向 ........ 12

5.見直しの基本的な考え方 .............................. 14

5-1 基本方針 ............................................ 14

5-2 個別の公園を対象とした見直しの基本的な考え方 ........ 15

(1)見直しの方向性

(2)見直し対象公園の抽出

(3)見直し対象公園の現状把握

(4)必要性の検証要素

5-3 必要性検証フロー(案) .............................. 19

5-4 対象区域全体の公園を検証する基本的な考え方 .......... 20

(1)必要とされる面積の目標値

(2)公園の配置に関する整理

Page 3: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

1

1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ

(1)見直しの背景

都市計画公園は、伊勢市においては昭和 22 年に当初決定を行い、その後、時勢に

応じて追加・変更してきました。しかし当初決定時と比べ、少子高齢化の急速な進行

や人口減少、地球温暖化問題、異常気象、防災意識の高まりなど、社会情勢や市民の

意識が大きく変化しています。このため、都市計画公園をとりまく状況が変化したこ

とから、都市計画公園の必要性や、求められている役割なども変化してきています。

都市計画公園は、都市計画決定することによって、規模や配置を広く住民に示すと

ともに建築制限を行い、土地利用や他の都市施設との総合的・一体的な整備を長期的

な展望の下で計画的に推進することを可能としています。また、良好な都市環境を確

保するために必要不可欠な社会基盤であり、ヒートアイランド現象の緩和などの環境

保全効果や市民の休息やスポーツなどのレクリエーションの場となり、災害時の避難

地や災害防止効果、美しく潤いのある景観を形成しています。都市計画公園は、この

ように「環境保全」「レクリエーション」「防災」「景観形成」等の多様かつ重要な機

能を有しており、計画的に整備及び維持管理を継続していく必要があります。

しかし、計画決定後長期にわたり整備が行われていない公園も存在し、計画決定時

と比べ公園決定区域内及びその周辺の土地利用の状況が変わり、必要性が低下してい

る公園もあると考えられます。

また、現在の都市計画公園の中には整備に多大な資金と時間を要するため、事業着

手のめどが立たない状況になっているものもあります。

このような中、都市計画法の改正や地方分権の進展などによって都市計画制度を取

り巻く環境は変化してきており、これまで慎重な対応がとられてきた都市施設の見直

しに対しても柔軟な対応が可能となってきています。このことから、都市計画公園に

ついて、市として適切に見直しを行うことが必要となってきています。

Page 4: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

2

【将来人口と年齢別構成について】

図 年齢3区分人口と年齢別割合の推移

【国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成 25(2013)年 3 月推計)」】

平成 42 年 105,928 人 平成47年 99,215人

Page 5: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

3

(2)本ガイドラインの位置づけ

本ガイドラインは、伊勢市の都市計画の将来像を示す「伊勢市都市マスタープラ

ン全体構想(以下、都市マスタープランという)」に基づき、本市の都市計画公園

について、計画見直しの考え方と必要性の検証方法を示すものです。その結果を受

けて、都市計画決定の変更(計画内容の変更または廃止)を行っていきます。

(3)対象区域

伊勢市内の伊勢都市計画区域に指定されている区域全域を対象とします。

都市計画公園は、都市計画区域において定めることとされていますが、特に必要

あるときは、当該都市計画区域外においても定めることができるとされています。

(都市計画法第 11 条)

本市の都市計画公園は、すべて都市計画区域内に決定されています。

(4)定期的・継続的な見直し時期

社会情勢の変化に対応した都市計画公園の変更が必要とされる一方で、都市計画

には一定の継続性も求められます。このことから、「定期的・継続的な見直し」と

して、おおむね 10 年毎に都市計画公園の見直しを行うことを基本とします。

Page 6: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

4

都市公園

供用を開始している

都市計画公園

都市計画公園

未供用の

都市計画公園

都市計画決定を

行っていない公園

(供用開始)

2.都市計画公園と都市公園について

(1)都市計画公園および都市公園とは

①都市計画公園

都市計画法第 11 条に規定されている都市施設であり、都市計画には、種類、

名称、位置及び区域を定めることとされています。

②都市公園

都市公園法第2条に規定されている公園または緑地です。都市計画公園のうち

供用を開始した区域や、都市計画決定を行っていない公園で供用を開始したもの

で、都市公園の告示を行なったものが該当します。都市計画公園のように、未供

用の区域を含む都市公園はありません。

図 都市計画公園と都市公園 イメージ図

Page 7: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

5

(2)都市計画公園の種別

都市計画公園は、その機能に応じて種別ごとに分類されています。 表 都市計画公園の種別

種類 種別 内容

標準 面積

誘致 距離

公園例

住区基幹公園

街区公園 もっぱら街区に居住する者の利用に供する

ことを目的とする公園 0.25ha 250m 吹上公園 など

近隣公園 主として近隣に居住する者の利用に供する

ことを目的とする公園 2ha 500m 宮川公園 など

地区公園 主として徒歩圏内に居住する者の利用に供

することを目的とする公園 4ha 1km 清水公園

など

都市基幹公園

総合公園 都市住民全般の休息、観賞、散策、遊戯、

運動等総合的な利用に供することを目的と

する公園

10~50ha ―

倉田山公園

など

運動公園 都市住民全般の主として運動の利用に供す

ることを目的とする公園 15~75ha ― 五十鈴公園

大規模公園

広域公園

主として一の市町村の区域を超える広域の

レクリエーション需要を充足することを目

的とする公園 50ha 以

上 ― ―

国営公園 主として一の都道府県の区域を超えるよう

な広域的な利用に供することを目的として

国が設置する大規模な公園

300ha以上 ― ―

緩衝緑地等

特殊公園 風致公園、動植物公園、歴史公園、墓園等

特殊な公園 ― ― 宮川堤公園

緩衝緑地 大気汚染、騒音、振動、悪臭等の公害防止、

緩和もしくはコンビナート地帯等の災害の

防止を図ることを目的とする緑地 ― ― ―

都市緑地 主として都市の自然的環境の保全並びに改

善、都市の景観の向上を図るために設けら

れる緑地

0.1ha 以上 ― ―

緑道

災害時における避難路の確保、都市生活の

安全性及び快適性の確保等を図ることを目

的として、近隣住区または近隣住区相互を

連絡するように設けられる植樹帯及び歩行

者路または自転車路を主体とする緑地

幅員 10~20m ― ―

Page 8: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

6

(3)都市公園の種別

都市公園についても、都市計画公園と同様の種別が定められています。当市におい

ては、伊勢市都市公園条例において、都市公園の配置及び規模の基準として、以下のよ

うに定めています。

「伊勢市都市公園条例」第 1条の3<都市公園の配置及び規模の基準>

次に掲げる都市公園を設置する場合においては、それぞれその特質に応じて都市公園の分

布の均衡を図り、かつ、防火、避難等災害の防止に資するよう考慮するほか、次に掲げると

ころによりその配置及び規模を定めるものとする。 (1) 主として街区内に居住する者の利用に供することを目的とする都市公園は、街区内に居

住する者が容易に利用することができるように配置し、その敷地面積は、0.25 ヘクタール

を標準とすること。 (2) 主として近隣に居住する者の利用に供することを目的とする都市公園は、近隣に居住す

る者が容易に利用することができるように配置し、その敷地面積は、2 ヘクタールを標準

とすること。 (3) 主として徒歩圏域内に居住する者の利用に供することを目的とする都市公園は、徒歩圏

域内に居住する者が容易に利用することができるように配置し、その敷地面積は、4 ヘク

タールを標準とすること。 (4) 主として市の区域内に居住する者の休息、観賞、散歩、遊戯、運動等総合的な利用に供

することを目的とする都市公園、主として運動の用に供することを目的とする都市公園及

び市の区域を超える広域の利用に供することを目的とする都市公園で、休息、観賞、散歩、

遊戯、運動等総合的な利用に供されるものは、容易に利用することができるように配置し、

それぞれその利用目的に応じて都市公園としての機能を十分発揮することができるよう

にその敷地面積を定めること。

Page 9: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

7

3.都市計画公園の現状と課題

(1)現状

伊勢市内では、平成 26 年 3 月末現在、81 箇所、約 137.33ha の公園が計画決定さ

れています。整備済みの公園数は 71 箇所であり、公園全体の約 87.7%となってい

ます。供用面積は約 86.02ha であり、全体の約 62.6%に留まっています。

図)都市計画公園決定面積と割合

図)都市計画公園供用面積と割合

6%11%

12%

44%

19%

8%

街区公園

8.97ha

近隣公園 14.52ha

地区公園

16.20ha

総合公園 60.40ha

運動公園

25.74ha

特殊公園

11.50ha

10%6%

53%

22%

9%

街区公園

8.93ha

近隣公園 5.19ha

総合公園 45.58ha

運動公園

18.54ha

特殊公園

7.78ha

Page 10: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

8

伊勢都市計画公園一覧(平成 26 年 3 月末) :未供用 :一部供用 (単位:ha)

番 号 公 園 名 番 号 公 園 名

7 ・ 5 ・ 5 宮 川 堤 公 園 特 殊 宮 川 2 丁 目 、 中 島 1 ・ 2 丁 目 S34.12.25 S51.11.22 11.50 7.78 2 ・ 2 ・ 30 大 世 古 公 園 街 区 S47.3.28 S51.11.22 0.18 0.18

6 ・ 5 ・ 4 五 十 鈴 公 園 運 動 宇 治 館 町 、 中 村 町 S22.11.8 S51.11.22 25.74 18.54 2 ・ 2 ・ 31 根 起 松 公 園 街 区 S47.12.12 S51.11.22 0.10 0.10

5 ・ 5 ・ 3 倉 田 山 公 園 総 合 楠 部 町 、 黒 瀬 町 S22.11.8 S51.11.22 23.20 8.38 2 ・ 2 ・ 32 桧 園 公 園 街 区 S48.7.30 S51.11.22 0.06 0.06

5 ・ 5 ・ 6 大 仏 山 公 園 総 合 小俣町新村、玉城町長更、明和町新茶屋 S56.1.13 H6.4.1 37.20 37.20 2 ・ 2 ・ 33 桜 ヶ 丘 公 園 街 区 S48.7.30 S51.11.22 0.11 0.11

4 ・ 4 ・ 1 月 見 ヶ 丘 第 1 公 園 地 区 楠 部 町 、 中 村 町 S22.11.8 5.90 2 ・ 2 ・ 34 船 江 山 公 園 街 区 S48.7.30 S55.5.28 0.32 0.32

4 ・ 5 ・ 2 清 水 公 園 地 区 二 俣 4 丁 目 、 浦 口 町 S34.12.25 10.30 2 ・ 2 ・ 35 里 中 公 園 街 区 S48.11.13 H7.2.10 0.10 0.10

3 ・ 3 ・ 1 宮 川 公 園 近 隣 辻 久 留 2 丁 目 、 二 俣 3 丁 目 S27.3.11 3.57 2 ・ 2 ・ 36 早 修 公 園 街 区 S53.11.14 S55.5.28 0.22 0.22

3 ・ 3 ・ 2 古 市 公 園 近 隣 楠 部 町 、 古 市 町 S34.12.25 S51.11.22 3.87 1.38 2 ・ 2 ・ 37 朝 熊 公 園 街 区 S53.11.14 H7.2.10 0.08 0.08

3 ・ 3 ・ 3 月 見 ヶ 丘 第 2 公 園 近 隣 楠 部 町 S44.1.30 2.30 2 ・ 2 ・ 38 八 幡 山 公 園 街 区 S57.6.22 H7.2.10 0.20 0.20

3 ・ 3 ・ 4 一 色 公 園 近 隣 一 色 町 、 田 尻 町 S58.10.21 S59.1.5 1.20 1.20 2 ・ 2 ・ 39 社 前 公 園 街 区 S57.6.22 S59.1.5 0.05 0.05

3 ・ 3 ・ 110 離 宮 院 公 園 近 隣 小 俣 町 本 町 S47.6.23 S52.12.27 2.50 1.53 2 ・ 2 ・ 40 田 尻 公 園 街 区 S57.6.22 S59.1.5 0.10 0.10

3 ・ 3 ・ 131 二 見 浦 公 園 近 隣 二 見 町 江 S52.7.22 1.08 1.08 2 ・ 2 ・ 41 坂 東 公 園 街 区 S57.6.22 S59.1.5 0.11 0.11

2 ・ 2 ・ 1 吹 上 公 園 街 区 吹 上 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.05 0.05 2 ・ 2 ・ 42 粟 野 公 園 街 区 S58.11.1 S59.5.10 0.10 0.10

2 ・ 2 ・ 2 さ つ き 公 園 街 区 船 江 4 丁 目 S61.4.28 S61.5.15 0.09 0.09 2 ・ 2 ・ 43 緑 が 丘 1 号 公 園 街 区 S58.11.1 S59.1.5 0.10 0.10

2 ・ 2 ・ 3 橋 詰 公 園 街 区 尾 上 町 S30.6.29 S51.11.22 0.02 0.02 2 ・ 2 ・ 44 緑 が 丘 2 号 公 園 街 区 S58.11.1 S59.1.5 0.17 0.17

2 ・ 2 ・ 4 清 水 世 古 公 園 街 区 岡 本 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.15 0.15 2 ・ 2 ・ 45 緑 が 丘 3 号 公 園 街 区 S58.11.1 S59.1.5 0.16 0.16

2 ・ 2 ・ 5 岡 本 公 園 街 区 岡 本 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.14 0.14 2 ・ 2 ・ 46 中 須 公 園 街 区 S61.4.28 S61.5.15 0.04 0.04

2 ・ 2 ・ 6 厚 生 公 園 街 区 宮 後 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 47 う ぐ い す 台 1 号 公 園 街 区 S61.4.28 S61.5.15 0.11 0.11

2 ・ 2 ・ 7 一 之 木 公 園 街 区 一 之 木 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 48 辻 久 留 台 1 号 公 園 街 区 S61.4.28 S61.5.15 0.11 0.11

2 ・ 2 ・ 8 高 柳 公 園 街 区 曽 祢 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.07 0.07 2 ・ 2 ・ 49 辻 久 留 台 2 号 公 園 街 区 S61.4.28 S61.5.15 0.07 0.07

2 ・ 2 ・ 9 今 之 社 公 園 街 区 曽 祢 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.09 0.09 2 ・ 2 ・ 50 鶴 辺 公 園 街 区 S61.4.28 S61.5.15 0.05 0.05

2 ・ 2 ・ 10 天 神 公 園 街 区 浦 口 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.08 0.08 2 ・ 2 ・ 51 う ぐ い す 台 2 号 公 園 街 区 S63.10.15 H7.2.10 0.20 0.20

2 ・ 2 ・ 11 浦 口 公 園 街 区 浦 口 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.06 0.06 2 ・ 2 ・ 52 う ぐ い す 台 3 号 公 園 街 区 S63.10.15 H7.2.10 0.15 0.15

2 ・ 2 ・ 12 小 川 公 園 街 区 中 島 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.19 0.19 2 ・ 2 ・ 53 鷹 泊 1 号 公 園 街 区 H2.4.23 H7.2.10 0.04 0.04

2 ・ 2 ・ 13 出 口 公 園 街 区 浦 口 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.05 0.05 2 ・ 2 ・ 54 鷹 泊 2 号 公 園 街 区 H2.4.23 H10.9.1 0.03 0.03

2 ・ 2 ・ 14 清 之 井 公 園 街 区 常 磐 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 55 鷹 泊 3 号 公 園 街 区 H2.4.23 H10.9.1 0.03 0.03

2 ・ 2 ・ 15 奥 新 町 公 園 街 区 曽 祢 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 56 滝 倉 公 園 街 区 H2.4.23 H7.2.10 0.06 0.06

2 ・ 2 ・ 16 中 央 公 園 街 区 一 之 木 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.19 0.19 2 ・ 2 ・ 57 辻 久 留 台 3 号 公 園 街 区 H7.2.10 H7.2.10 0.03 0.03

2 ・ 2 ・ 17 新 道 公 園 街 区 船 江 3 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 58 馬 瀬 公 園 街 区 H9.3.28 H10.9.1 0.19 0.15

2 ・ 2 ・ 18 的 場 公 園 街 区 船 江 3 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 59 野 依 ふ れ あ い 公 園 街 区 H14.11.11 H18.3.27 0.33 0.33

2 ・ 2 ・ 19 浜 田 公 園 街 区 船 江 3 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.15 0.15 2 ・ 2 ・ 60 野 村 公 園 街 区 H16.12.27 H18.8.1 0.21 0.21

2 ・ 2 ・ 20 築 地 公 園 街 区 船 江 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.15 0.15 2 ・ 2 ・ 61 う え や ま 公 園 街 区 H18.10.18 H20.7.9 0.17 0.17

2 ・ 2 ・ 21 有 緝 公 園 街 区 船 江 2 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.08 0.08 2 ・ 2 ・ 62 高 向 西 公 園 街 区 H18.10.18 H25.5.8 0.28 0.28

2 ・ 2 ・ 22 中 寺 前 公 園 街 区 河 崎 1 丁 目 S30.6.29 S51.11.22 0.14 0.14 2 ・ 2 ・ 111 若 山 公 園 街 区 S47.6.21 S52.12.27 0.27 0.27

2 ・ 2 ・ 23 旭 公 園 街 区 河 崎 1 丁 目 S32.11.4 S51.11.22 0.10 0.10 2 ・ 2 ・ 112 下 之 惣 公 園 街 区 S48.7.23 S52.12.27 0.17 0.17

2 ・ 2 ・ 24 川 辺 公 園 街 区 宮 後 2 丁 目 S32.11.4 S51.11.22 0.05 0.05 2 ・ 2 ・ 113 明 野 北 部 公 園 街 区 S62.3.31 H1.3.11 0.25 0.25

2 ・ 2 ・ 25 船 江 公 園 街 区 船 江 1 丁 目 S22.11.8 S51.11.22 0.27 0.27 2 ・ 2 ・ 132 今 一 色 公 園 街 区 S38.6.13 S31.10.15 0.11 0.11

2 ・ 2 ・ 26 惣 門 公 園 街 区 宇 治 浦 田 2 丁 目 S32.3.31 S51.11.22 0.18 0.18 2 ・ 2 ・ 151 新 開 公 園 街 区 S57.1.12 S58.2.27 0.19 0.19

2 ・ 2 ・ 27 富 樫 公 園 街 区 桜 木 町 S32.3.31 S51.11.22 0.11 0.11 2 ・ 2 ・ 152 上 条 公 園 街 区 S59.11.19 S61.3.15 0.23 0.23

2 ・ 2 ・ 28 宮 後 公 園 街 区 宮 後 2 丁 目 S47.3.28 S51.11.22 0.15 0.15 2 ・ 2 ・ 153 高 向 公 園 街 区 S59.12.4 S62.7.22 0.17 0.17

2 ・ 2 ・ 29 新 一 之 木 公 園 街 区 一 之 木 5 丁 目 S47.3.28 S51.11.22 0.10 0.10 計 81 137.33 86.02

名称当 初 計 画 決 定

年 月 日供 用 面 積種 別

名称位 置

計 画 決 定面 積

供 用 開 始年 月 日

供 用 面 積供 用 開 始年 月 日

計 画 決 定面 積

当 初 計 画 決 定

年 月 日位 置種 別

中 村 町 桜 ヶ 丘

勢 田 町

勢 田 町

宮 町 1 丁 目

朝 熊 町

岡 本 2 丁 目

船 江 1 丁 目

田 尻 町

中 須 町

粟 野 町

楠 部 町

楠 部 町

楠 部 町

中 須 町

大 倉 町

辻 久 留 町

辻 久 留 町

河 崎 1 丁 目

大 倉 町

大 倉 町

勢 田 町

勢 田 町

勢 田 町

宇 治 浦 田 3 丁 目

御 薗 町 新 開

御 薗 町 上 條

辻 久 留 町

馬 瀬 町

西 豊 浜 町

野 村 町

植 山 町

御 薗 町 高 向

御 薗 町 高 向

大 世 古 4 丁 目

神 久 1 丁 目

船 江 4 丁 目

小 俣 町 元 町

小 俣 町 元 町

小 俣 町 明 野

二 見 町 今 一 色

Page 11: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

9

Page 12: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

10

(2)課題

①土地利用の状況の変化

長期間整備未着手の状態で計画を継続したため、市街化が進む中で公園区域内が

宅地化された地域があります。

②都市計画法による建築制限

公園区域内は都市計画法第 53条、54条によって建築物の許可及び許可の基準(建

築物の形態等に対する制限)が定められており、区域内で建築行為を行う時は許可

が必要となります。そのため、事業化が進んでいない公園区域内においては、建築

制限が長期化している場合があります。

(例)古市公園(近隣公園)の都市計画決定区域内外の土地利用の状況

供用区域

古市公園の計画区域

Page 13: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

11

【(参考)建築制限に係る課題】

市内の都市計画公園において、都市計画法第 53 条による建築許可の申請件数は、平成

元年以降 136 件にのぼっています。

とくに、平成 23 年以降は申請の数が多くなっている状況にあり、都市計画公園の決定

内容が、周辺の土地利用や地域の実情と合わなくなってきている可能性があります。

表 都市計画法第 53 条による建築許可申請件数(平成 26 年 3 月末現在)

③厳しい財政状況 社会経済情勢の低迷などにより市税などの税収の縮小が見込まれます。①で述べた

ように宅地化が進んでいる都市計画公園は、整備に補償費などの多額の費用を要する

ことが考えられることから、限られた財源の中で都市施設をより効果的に整備してい

くためには、計画の必要性の検証や整備手法の見直しなどが必要となっています。

見ヶ

1

見ヶ

2

計平 成元 年 度 2 2平 成 2 年 度 1 2 1 4平 成 3 年 度 3 0 3平 成 4 年 度 1 2 3 6平 成 5 年 度 1 1 2平 成 6 年 度 1 2 3 6平 成 7 年 度 2 1 3平 成 8 年 度 3 1 4平 成 9 年 度 2 2平 成 10 年 度 1 1 1 3平 成 11 年 度 2 3 5平 成 12 年 度 1 2 3平 成 13 年 度 7 7平 成 14 年 度 7 7平 成 15 年 度 4 4平 成 16 年 度 4 2 6平 成 17 年 度 1 4 1 6平 成 18 年 度 1 2 2 5平 成 19 年 度 1 1平 成 20 年 度 2 2 4平 成 21 年 度 1 3 1 1 6平 成 22 年 度 6 0 6平 成 23 年 度 8 2 1 2 13平 成 24 年 度 8 2 2 12平 成 25 年 度 14 1 1 16

合 計 1 2 45 5 42 29 12 136

Page 14: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

12

4.都市計画の見直し及び都市公園に関する社会動向

都市計画公園を取り巻く状況は、社会情勢の変化や法改正などにより、近年大きく

変化しています。このことから、「3.現状と課題」で述べたことに加え、以下のよ

うな社会情勢の変化や法改正を踏まえ、長期未整備の都市計画公園の見直しに取り組

む必要があります。

(1) 社会資本整備審議会における動向

『国土交通省 社会資本整備審議会 都市計画・歴史的風土分科会』において、都

市計画に関する諸制度の今後の考え方について、平成 24 年 9 月に中間とりまとめが示

されました。都市計画に関する今後の基本的な考え方や引き続き検討を要する事項と

して、以下の内容が示されています。

都市計画は迅速かつ機動的に決定が行われ、また、安定性を有していなければ

ならないが、社会経済情勢等が変化している場合に、現状のまま放置されるこ

とがあってはならない。

都市計画に関する今後の基本的な考え方

いわゆる長期未着手等に関する都市計画の見直しにとどまらず、都市計画が全

体として適切であることを不断に追及することの徹底を図るべき。

都市計画に関して引き続き検討を要する事項

Page 15: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

13

(2)都市公園法施行令の改正

従来、都市公園を設置する場合には、都市公園法施行令に定める都市公園の配置、

規模等に関する技術的基準に適合するよう設置基準を定めていました。しかし法令の

改正により、地域の実情に合った 適な行政サービスの提供を実現する観点から、こ

れまで国が一律に定めていた基準について、地方公共団体が自ら、都市公園の配置及

び規模に関する技術的基準を条例で定めることができるようになりました。

【都市公園法運用指針より抜粋】 都市公園の配置は、本来、地域に存する緑地の状況等を踏まえ、これらを補

完し、有機的なネットワークが形成されるように行われるべきであり、都市に

既に蓄積されたストックの活用が求められる今日的な政策運営の規範としては

こうした視点がより重視されるべきであることから、一律の市街地と人口密度

を想定し、公園種別毎の誘致距離を数値をもって示すことがなじまなくなって

きている。 このような背景の下、住区基幹公園について、街区、近隣、徒歩圏内を単位

とし、必要な規模の都市公園を系統的に配置するという基本的な考え方は踏襲

しつつも、誘致距離の数値表示を行わないこととするため、「都市公園法施行令

の一部を改正する政令(平成 15 年政令第 101 号)」により施行令が改正された

ところであり、より柔軟に地域の状況に即した都市公園の整備を促進すること

とした。

住区基幹公園における誘致距離標準の廃止

【都市公園法運用指針より抜粋】 良好な都市環境を形成するために、長期的な観点にたって都市公園を計画的

に整備し、適切に管理していくに当たっては、定量的に都市公園がどの程度確

保されれば満足すべき生活環境となるかを明らかにする必要がある。このため、

施行令第1条の2においては、市町村の全区域及び市街地における住民一人当

たりの都市公園面積の標準について、従来示していた標準のとおり、それぞれ

「10 ㎡以上」、「5 ㎡以上」を参酌すべき基準として定めている。 市町村は、施行令第1条の2で定める基準を十分参酌し、地域における都市

公園の整備水準等を勘案して、住民一人当たりの都市公園の敷地面積の標準を

定めることが望ましい。

一人当たり都市公園の敷地面積の標準について

Page 16: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

14

5.見直しの基本的な考え方

5-1 基本方針

『都市計画法運用指針』において、長期未整備の都市計画施設の問題について、以

下のように記載されています。

【都市計画法運用指針より抜粋】

この考え方に基づき、三重県では、都市計画公園の見直しの必要性として、以下の

ように示しています。

【都市計画の実務に関する手引き(平成 25 年9月)より】

このため、本ガイドラインにおいては、以上のような考え方を踏まえ、長期未整備

の都市計画公園の見直しに向けての考え方を整理します。また、見直し対象とする都

市計画公園個別の必要性の検証だけではなく、区域全体および市全体における公園面

積および配置についても、検証を行うこととします。

また都市マスタープランは、都市計画法第 18 条の 2 に規定される「市町村の都市

計画に関する基本的な方針」となるもので、長期的な視点から都市づくりの具体的な

ビジョンを示し、あるべき都市像を描くものです。このため、今回の見直しは都市マ

スタープランに基づいて行います。

現状と課題を踏まえ、社会情勢の変化や土地利用状況の変化により都市計画公園

の役割や必要性が変化している可能性があるとともに、建築制限の長期化による土

地の有効利用への支障や住民ニーズとの乖離が生じているため、長期未整備の都市

計画公園の見直しに取り組む必要があります。

都市の将来像を実現するために都市計画決定されたが、その後長期にわたり事業

が行われていない施設の問題については、その計画の変更は慎重に行われるべきも

のではあるが、これまでの運用においては一度都市計画決定した施設の都市計画の

変更についてあまりにも慎重すぎたきらいもある。長期的に見れば都市の将来像も

変わりうるものであり、必要に応じ変更の検討を行うことが望ましい。

この場合、都市施設の都市計画は都市の将来の見通しの下、長期的視点からその

必要性が位置づけられているものであり、単に長期にわたって事業に着手していな

いという理由のみで変更することは適切ではない。都市施設の配置の変更や規模の

縮小、廃止は、個別の箇所や区間のみを対象とした検討を行うのではなく、都市の

将来像を踏まえ、都市全体あるいは影響する地域全体としての施設の配置や規模等

の検討を行い、その必要性の変更理由を明らかにした上で行われるべきである。

Page 17: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

15

5-2 個別の公園を対象とした見直しの基本的な考え方

(1)見直しの方向性

本ガイドラインにおいては、「見直し」は本ガイドラインの対象区域全体におけ

る都市計画公園の配置について見直すこととして、以下の3つの方向性を定めるも

のと定義します。

既決定の都市計画公園について、必要性が明確であれば「存続」とし、区域の一

部追加や削減が必要となった場合には「変更」、必要性が低いと判断される場合に

ついては「廃止」を検討します。

方向性 内容

存続 計画のままの存続、または面積の減はなく区域の変更を行う公園

変更 計画面積の増減や、それを伴う区域の変更を行う公園

廃止 計画区域の廃止を行う公園

(2)見直し対象公園の抽出

本ガイドラインでの検証対象とする公園は、「未供用面積を含む都市計画公園で、

当初決定後 20 年以上経過したもの」を原則とします。「未供用面積を含む都市計画

公園」とは、現況調査に基づき、計画面積より供用面積が少ないものです。

(3)見直し対象公園の現状把握

見直し対象公園の現状を把握するため、見直し対象公園についてそれぞれの面積

や区域といった公園の基礎データ、現況写真等を整理した公園カルテを作成します。

Page 18: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

16

(4)必要性の検証要素

①【要素その1】代替性

見直し対象公園の機能の代替性の有無について、以下の2つの視点で検証します。

1)都市マスタープランでの位置づけ

都市マスタープランにおいて拠点として位置づけられている公園について

は、都市公園や寺院・神社等の施設が周辺にあったとしても、それらの施設で

は代替することができない特別な役割を有していると考えられます。このこと

から、見直し対象公園のうち、都市マスタープランにおいて拠点として位置づ

けられているものについては、代替性がない(都市計画公園としておく必要性

が高い)ものとして評価します。

2)公園機能を代替できる都市公園や緑地等の有無

都市計画公園の代替性については、都市公園や、その他の公園的な機能を有

する代替施設(以下、緑地等という)が、見直し対象公園の「誘致圏」にどの

程度存在するかで評価します。緑地等は、一定の担保性のあるものを対象とし

て評価します。また、面積的な評価だけではなく、公園の持つ以下の4つの機

能別に評価を行います。

<公園が持つ4つの機能>

以下に、公園が持つ4つの機能を整理します。

機 能 内 容

環境保全 ・温暖化の原因となる二酸化炭素の吸収などの大気を浄化する機能や、まちなかの熱環

境の改善、騒音防止等、生活環境を整え向上させる機能などがある

・まちなかの樹林地や河川などの水辺は、野鳥や昆虫などの小動物の生息場所ともなる

レクリエ

ーション ・公園や広場は、地域交流の場、運動やレクリエーション活動の場となる

・水辺や森林などは、憩いの場、自然とふれあう場として活用される

防災 ・大地震や火災が起きたときには、一時的な避難場所や避難路、延焼防止帯となるほか、

救済活動、復旧活動の拠点ともなる

・森林や農地などの規模の大きな緑は河川に流れる水の量を抑え、水害を防止する働き

がある

・樹木などの根が地中に張り巡らされることで、土砂災害の防止にも働く

景観形成 ・山林や農地、水辺などの大きな緑は、まちの風景を形づくる大切な緑

・街路樹や公園の緑、神社の樹木、花壇や住宅の生垣などのまちなかの緑は、まちの風

景や雰囲気を生み出し、美しいまちをつくる

・歴史資産とともに緑を活かすことによって魅力あるまちづくりに役立つ

Page 19: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

17

<「緑地等」の考え方>

都市公園は、1つの施設で公園が持つ4つの機能をほぼ満たしているものと考え

られます。

また都市公園だけでなく、本市は伊勢湾に面した風光明媚な海岸を有しているほ

か、宮川などの河川が流れ、神宮をはじめとする寺院・神社が多く存在しています。

自然の海岸や樹林地、公園として利用されている施設で都市公園には位置づけられ

てないものや、神社などの施設やオープンスペースなどについても、担保性のある

緑地として将来的にも維持できると考えます。これらは、公園が持つ4つの機能の

一部を有していると考えられることから、緑地等として位置づけることが可能であ

ると考えます。

以下に、緑地等に該当する施設とそれぞれが持つ機能について整理します。

分類 環境保全 レクリエーション 防災 景観形成

公園 ○ ○ ○ ○

海岸 ○ ○ ○

河川(大) ○ ○ ○ ○

河川(小) ○ ○

寺院 ○ ○ ○ ○

神社 ○ ○ ○ ○

学校 ○ ○ 避難タワー等 ○

表 緑地等(公園的な機能を有する代替施設)について

<「誘致圏」の設定>

「誘致圏」とは、その公園がどの範囲の住民を対象としているかを示すものであり、

以下に示す公園ごとの誘致距離について、公園からの距離が誘致距離以内のエリアを

誘致圏として設定します。

【都市計画法運用指針】

街区公園:誘致距離 250mを標準とする、公園面積 0.25ha を標準とする

近隣公園:誘致距離 500mを標準とする、公園面積 2ha を標準とする

地区公園:誘致距離 1kmを標準とする、公園面積 4ha を標準とする

総合公園:原則として、一の市町村を対象として、住民が容易に利用できる位

置に配置する、公園面積おおむね 10ha 以上とする

運動公園:原則として、一の市町村を対象として、住民が容易に利用できる位

置に配置する、公園面積おおむね 15ha 以上とする

Page 20: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

18

②【要素その2】自然環境および歴史・文化的資源への影響

都市計画公園の区域に、国・県指定の名勝や史跡、天然記念物など、保全すべ

き自然環境や歴史・文化的に保全すべき資源などがある場合があります。

名勝や史跡の範囲内では文化財保護法の規定により建築行為等が制限されて

いるなど、他法令による制限が行われています。しかし、当該法制限だけでは周

辺も含めた環境の保全や資源の活用が十分に行われないことがあることから、公

園として整備し維持管理および活用をしていくため、都市計画公園に指定してい

る区域もあります。これらの中には、当初決定当時から土地利用状況など公園を

取り巻く状況が変化したことにより、都市計画公園区域としなくても環境や資源

の保全が行われる状況となり、都市計画公園としての必要性が低下したものがあ

ります。

これらのことから、都市計画公園区域内において、保全すべき環境や資源の有

無、他法令等による規制内容等を確認し、今後都市計画公園の区域を廃止した場

合や追加した場合でも、保全すべき自然環境や資源に影響はないかを確認します。

③【要素その3】事業の実現性の検証(支障要因の確認)

対象公園について、都市計画公園区域内の用地や建築物の状況、費用面などに

ついて確認し、事業の実現性について検証します。特に、用地の取得や住宅など

の建築物等の補償費等の費用面が支障にならないかを確認します。その他、地域

の確認事項として、事業計画の有無や整備状況、地形など、事業の可能性に関わ

る事項の有無を確認します。

Page 21: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

19

5-3 必要性検証フロー(案)

以下に、見直し対象公園の必要性検証フロー(案)を示します。

1:必要性の検証①②③の項目において、必要性等が「高い」と評価された項目が2以上 2:必要性の検証①②③の項目において、必要性等が「高い」と評価された項目が1以下

変更 存続 廃止

【対象公園の抽出】

○未供用区域を含む都市計画公園で、当初決定後 20 年以上経過したもの

【対象公園の現状把握】

○公園カルテの整理

①公園の基礎データ

②公園の機能

供用区域の検討 1

該当しない

①代替性の検証

1)都市マスタープランにおける位置づけ

2)公園機能を代替できる都市公園や緑地等の有無

②自然環境および歴史・文化的資源への影響

○国や県指定の名勝など、法令等による位置付けの確認と影響の検証

③事業の実現性の検証(支障要因の確認)

○公園区域の建築物占有状況

○公園整備費、用地取得費等

○その他地域の確認事項

必要性の検証

Page 22: 伊勢市都市計画公園 見直しガイドライン1 1.見直しの背景と本ガイドラインの位置づけ (1)見直しの背景 都市計画公園は、伊勢市においては昭和22

20

5-4 対象区域全体の公園を検証する基本的な考え方

対象区域全体について、5-3で示した見直し結果の妥当性を検証するため、見直し

結果を反映した都市計画公園及び都市公園全体について、必要とされる面積の検証と配

置状況の整理を行います。

(1)必要とされる面積の目標値

市民一人当たりの都市公園面積の目標は、各市町においてそれぞれの実情を踏まえ

て定めることができることとされています。そのため本ガイドラインでは、目標値を

都市公園法施行令に示されている 10 ㎡以上とします。

現況の都市計画公園及び都市公園の面積について確認するとともに、見直し後の住

民(市民)一人当たりの都市公園面積について検証を行います。

法令および関連計画においては、住民(市民)一人当たりの都市公園面積は以下の

ように定められています。

【法令等における目標水準】

国土交通省では、「都市公園法施行令」において一人当たり公園面積を定めていま

す。

「都市公園法施行令」第 1条の2<住民一人当たりの都市公園の敷地面積の基準>

「伊勢市都市公園条例」第 1条の2<住民一人当たりの都市公園の敷地面積の基準>

(2)公園の配置に関する整理

本市における都市計画公園、都市公園及びその他の市が管理する公園の配置状況に

ついて整理します。

市の区域の都市公園の住民一人当たりの敷地面積の標準は、10 ㎡以上とし、市街地

の都市公園の当該市街地の住民一人当たり敷地面積の標準は、5 ㎡以上とする

一の市町村(特別区を含む)の区域内の都市公園の住民一人当たりの敷地面積の

標準は、10 ㎡以上とし、当該市町村の市街地の都市公園の当該市街地の住民一人当

たり敷地面積の標準は、5㎡以上とする。