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北見市ワンストップサービス推進計画 ~市民の目線に立った、わかりやすく、やさしい窓口サービスへ~ 北見市役所の窓口業務改善の基本的な考え方 平成26年 3月 北見市

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北見市ワンストップサービス推進計画

~市民の目線に立った、わかりやすく、やさしい窓口サービスへ~

北見市役所の窓口業務改善の基本的な考え方

平成26年 3月

北見市

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目次

ページ

北見市役所が進める「ワンストップサービス」の概要について 1

第1章 窓口サービス改善の方向性 2

1.北見市役所の窓口サービスの課題 3

2.ワンストップサービスの全体像 5

3.事業の位置づけ(関連する市の計画) 5

4.施策全体図 6

第2章 利用者目線の窓口サービス向上策 7

1.テーマ別 窓口サービスの向上 8

(1)テーマA.目的別 ワンストップサービスの実現 8

1)窓口サービスのワンストップ化 8

2)相談窓口の充実 10

3)手続きの負担を軽減 11

(2)テーマB.市民の「わからない」に応える、おもてなしサービスの向上 13

1)手続きを、わかりやすく 13

2)迷わず、安心のご案内 15

3)身近なサービスの向上 17

(3)テーマC.快く利用できる窓口環境づくり 19

1)快適な窓口空間 19

第3章 市役所内部の業務改善と事務の効率化 21

1.ICTを活用したワンストップサービスの実現 23

2.手続きの見直し 28

3.職員の対応力向上 30

4.案内・情報提供・サービスの向上 32

5.執務環境の効率化と柔軟な窓口運用 37

第4章 事業の推進方法 41

1.事業の進め方 42

(1)推進体制 42

(2)推進スケジュール 43

2.事業の効果と検証 44

(1)事業効果 44

(2)効果の検証方法

参考資料 45

これまでの取組み経過 46

窓口来庁者アンケート(抜粋) 49

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1 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

北見市役所が進める「ワンストップサービス」の概要について

「わかりにくい、面倒、手間がかかる・・・」 そんな市役所窓口のイメージを一新すべく、北見市役所では

窓口業務の改善を進めています。(ワンストップサービス推進事業)

1.市民にとっての「ワンストップサービス」とは

・市役所に行く用事に合わせて、手続きがもれなく案内され、まとめて受付されること

・市役所に行く回数(再来庁)や、「行ったり来たり」が少なくなること

・何度もあちこちで説明しなくて済むように、用件が引き継がれること

・手続きにかかる時間や手間、負担感や不安が少ないこと

2.「ワンストップサービス推進事業」= 業務改善の取り組み

「ワンストップサービス」という言葉には、「1人の職員が1か所ですべての手続きに対応する窓口を設置

する」というようなイメージがありますが、北見市役所のワンストップサービスは、「ICT(情報システム)のサ

ポートを活用して窓口どうしや業務所管課を連携させ、手続きの来庁目的別「まとめ受付」などの市民サー

ビス向上と、職員の事務処理の効率化を実現する仕組みを構築します。

<取り組み内容>

(1)ICT(情報システム)を活用したワンストップサービスの実現

(2)システムの導入に合わせて、事務処理の流れ(受付や事後処理の流れ)を改善する

(3)手続きの見直し・簡略化・添付書類省略化による、市民の負担と職員の事務処理を軽減

3.事業の目的と効果

①市民サービス向上

・「市民にわかりやすく、やさしい窓口サービス」

→利用者の目線から、手続きの時間・手間・負担感を減らすための業務改善を行う

②事務改善による業務量の削減

・事務処理の流れの変更、簡易な手続きの受付集約化を行う

・各課横断的な視点で事務改善を行い、総業務量を減らす

→「職員にとっても、仕事を進めやすい仕組み」をつくる

→総業務量の減少化による、人件費・時間外経費削減

「わかりやすく情報を提供する」、「正確にご案内できるようにする」、そして「手続きをまとめてできるように

する」等々・・・。これらは従来から職員それぞれが取り組んできたものではありますが、本事業では、そのよう

なひとつひとつの事務改善の取り組みをつなぎ、市役所全体で進めていきます。

「市役所に行って良かった。助かった。」という市民の皆さんの声が、職員一人ひとりの原動力になり、より

良いサービスを生み出していく姿を目指して、できることから、業務改善の取り組みを進めます。

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第1章.窓口サービス改善の方向性

2 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第1章.窓口サービス改善の方向性

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第1章.窓口サービス改善の方向性

3 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第1章.窓口サービス改善の方向性

1.北見市役所の窓口サービスの課題

(1)北見市の地域特性

① 面積が広く、総合支所・支所出張所が設置されている

北見市は平成18年3月に、旧北見市・端野町・常呂町・留辺蘂町が合併して誕

生した市で、市の面積は全国第4位の1427平方キロメートル、東西に延びる道路

の距離は110kmもあります。人口は約12万5千人で、その約87%は北見自治区

に居住しています。3つの総合支所が設置され、そのほか支所・出張所が7箇所あ

り、市民に身近な窓口サービスを展開しています。

② 少子高齢化

北見市は今後、少子高齢化が顕著に進みます。平成 30 年には高齢化率が約 32%程度になると推計さ

れ、高齢者にも優しい窓口サービスを進めていくことが必須となります。

北見市 人口と世帯数

(平成 26年 2月末現在)

人口 123,196 人

世帯 61,133 世帯

面積 1,427.56k㎡

本庁機能 11箇所に分散

(まちきた大通ビル庁舎、

分庁舎、仮庁舎)

総合支所 端野総合支所

常呂総合支所

留辺蘂総合支所

支所・

出張所

7か所

※画像及び数値は、 北見市ホームページより

● 年齢 3 区分別人口の推移

資料:国勢調査。年齢不詳人口がいるため年齢別の合計は総人口とは合致しない。

31,329 26,795 29,668 30,458 29,12124,521

21,431

19,214 17,248 15,283

73,285 73,593

80,813

88,104 90,414 89,596 91,100 89,20784,113

78,202

5,08711,918

7,659 9,66712,019 14,758

18,984

23,640 27,983 31,872

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

100,000

昭和40年 昭和45年 昭和50年 昭和55年 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年

0~14歳 15歳~64歳 65歳以上

(人)

この先、高齢者の割合が 顕著に増えていく

※グラフ:北見市総合計画 後期基本計画より

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第1章.窓口サービス改善の方向性

4 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(2)ワンストップサービスの実施状況

「転入した」「結婚した」「子どもが産まれた」「就職した」「家族が亡くなった」など、生活の変化に関わる出

来事を「ライフイベント」と言います。1つの出来事(ライフイベント)に伴って、住民票・国民健康保険・年金・

税・学校・子どもの手当など、市役所で行わなければならない手続きが多岐に渡って発生するうえに、必要

な手続きや持ち物も世帯の状況によって異なるため、わかりにくさ・手間・負担感の要因となっています。

北見市役所では、複写式の届出書に記入いただく「まとめ受付」を平成3年から一部の業務で実施してお

り、現在は、住所変更に伴う国民健康保険・国民年金・介護保険・後期高齢者医療制度の資格届、小中学

校の転校手続きに関しては住民異動届と一緒にまとめて受付をしています。しかし、それ以外の手続きに関

しては受付窓口が課別に分かれていて、市民にとっては必要に応じて複数の窓口を回る状況にあります。ま

た、現在、市役所本庁機能の部署が仮庁舎・分庁舎に分散しているため、一部、別の建物に配置されてい

る部署と“行ったり来たり”となる手続きが残っていることからも、「ワンストップサービス」の拡充が求められて

います。

●家族(夫・妻・子ども)で転入してきた場合の例

(モニターとしてご協力の承諾を得て撮影しています。H24.8 調査)

(3)来庁する市民の立場で考え、見直しを進めます

こうした北見市の地域特性や課題を踏まえ、窓口での手続きにかかる市民の手間や負担を減らすため、

来庁目的に合わせたまとめ受付や、来庁者が不安にならないための案内充実などが求められます。

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第1章.窓口サービス改善の方向性

5 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

2.ワンストップサービスの全体像

北見市では、来庁する市民の皆様の目的に合わせた、機能的・効率的な窓口サービスの提供を目指しま

す。ICT(情報システム)を活用しながら、目的・分野別に横断的な受付を行う体制づくりや、各課の事務処

理を効率的に連携し、市民の利便性向上に取り組んでいきます。

3.事業の位置づけ(関連する市の計画)

本事業は市民サービスの向上と行財政改

革の両面から、計画的に取り組みを進めて

いきます。

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第1章.窓口サービス改善の方向性

6 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

4.施策全体図

本事業では、次のような施策体系で取り組みを進めます。

利用者目線の窓口サービス向上策

市役所内部の業務改善と事務の効率化

(第2章) (第3章)

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

7 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

8 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

1.テーマ別 窓口サービスの向上

(A-1-1) 主な手続きをまとめて受付

■ 「引越し(転入)」の手続きの場合のイメージ

~市外から、夫・妻・小学生・乳幼児の4人家族(国保世帯)+ペット(犬)が引越ししてきたら~

目的別 ワンストップサービスの実現

■来庁目的別に、ライフイベント(引越しや結婚・出生・死亡など、人生のできごと)に関連する手続き

や、各課の簡易な手続きを可能な限り1か所でまとめて受付する、ワンストップサービスを目指します。

■専門的な手続きは、相談窓口との連携を図ります。

施策

テーマA

※事例はイメージです。実際の取扱業務は今後検討を進めます。

A-1.窓口サービスのワンストップ化

窓口サービスを市民から見て「手続き(届出・申請)」

「証明」「相談」に大きく分け、来庁目的に合わせて主な

手続きや証明書をまとめて1か所で受付するとともに、

相談は分野別に各課の職員が連携しながらお伺いし、

あちこち何度も移動しない窓口サービスを目指します。

手続き 証明

相談

来庁者

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

9 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

○相談窓口との連携

専門的な手続きを伴う場合には、業務所管課の相談窓口と連携し、来庁目的を引き継ぎします。

(A-1-2) 主な証明書をまとめて受付

現状は、2つの窓口に分かれていますが、今後は1か所でまとめて取扱うようにします。

■現在分散している証明書発行業務のうち、需要が高く、比較的短時間で発行できる簡易な証明

書は、1か所でまとめて申請できるようにします。

証明

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

10 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

主な手続きや証明書について「まとめて受付」することを目指す一方で、各担当課では相談業務に注力

できる体制をつくり、来庁者がじっくりと相談できる環境を目指します。

(A-2-1) 目的・分野別の相談受付

税、健康保険や年金、子ども、高齢者、障がいなどの手続きや相談は、専門的で複数の課にまたがる場

合も少なくありません。そこで、「高齢」「子ども」など、来庁者から見て目的別・分野別にわかりやすい窓口構

成にし、相談が複数の課にまたがる場合にも、各担当課の職員が連携して専門的にご相談をお伺いできる

体制を目指します。

■専門的な相談は、来庁者が一度座ったら何度も移動しないよう、来庁目的に合わせて担当課の職

員が連携してお伺いします。

■相談及び相談を伴う専門的な手続きを行う、「分野別の総合相談」の体制をつくります。

A-2.相談窓口の充実

※分野の名称などは、イメージです。

相談

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

11 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(A-3-1) 申請書の簡略化等の工夫

市民の視点で書きやすい申請書になるように、また、できるかぎり何枚も申請書を書くことにならないような

形に、見直しを図っていきます。

(A-3-2) 添付書類の削減

市役所の手続きの中には、市役所で発行している公的な証明

書の添付を求めている場合があります。

その中でも、例えば手続きの途中で「住民票を取って来てくだ

さい。」と案内している場合もあり、「証明書を取るためだけに、仮

庁舎・分庁舎から“まちきた大通ビル”に移動して、また戻る」 と

いうご不便をおかけしています。

これまで北見市では、本人の同意を前提に市役所内でデータを参照することにより、証明書の提出を省

略する等の改善を行ってきましたが、今後はその範囲を拡大し、証明書(原本)の添付が義務付けられてい

るケース以外は、できる限り添付することなく申請できるように事務処理を見直すことで、証明書を取得いた

だく負担の軽減を図っていきます。

A-3. 手続きの負担を軽減

■ 申請書を見直し、記入欄の削減や様式の統一化など、わかりやすい申請書へ改善します。

■手続きの際に添付を求めている「住民票」「所得証明書」などの公的な書類について、添付が削減

できるものを検討し、手続きの簡略化を図ります。「証明書のために行ったり来たり」の削減に取り

組みます。

■大型画面での情報表示など、待たされ感を軽減する仕組みを取り入れます。

記載台にある申請書の例

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

12 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(A-3-3) 書類の交付方法の工夫

交付物のお渡しについても、「まとめてお渡し」となるように改善します。書類を取りに後日来庁いただく回

数も少なくなることを目指します。

<北見市のこれまでの取組み例>

①総合徴収(横断的な納税相談)

住民税の徴収は住民税課、国民健康保険料の徴収は国保課、介護保険料の

徴収は介護課・・・というように、徴収や納税相談を各課がバラバラに対応している

自治体もありますが、北見市では昭和30年代より、各種の税・料金等を納税課が

幅広く徴収し、窓口を一元化して横断的な納税相談を行ってきました。さらに、収

納を管理する電算システムの一本化や、納付書の様式統一化も実施するなど、ワンストップの考え方を取り入れてきま

した。

②住民異動届の複写化によるワンストップ受付

北見市では、転入・転居・転出等の「住民異動届」の記入様式を、旧北

見市時代(平成3年2月)から複写化しており、市民が記入する作業は1回

で済むように取り組んできました。複写の2枚目以降は、年金・国保・介

護・後期高齢の担当に回付しています。他市のワンストップ化の事例で

は、この「異動届の複写化」から始めているところも多く、今後は、現在の

複写式異動届でカバーできていない手続きについて、さらなるワンストップ

化や、わかりやすい申請書等、手続きの負担軽減が求められます。

③税証明の交付窓口一元化

税関係の証明書は、従来3つの所管課(市民税課・資産税課・納税課)そ

れぞれの窓口で発行していたため、来庁者は3つの窓口を回る必要があり

ました。3課が検討し、平成23年8月のまちきた大通ビル庁舎への移転に合

わせて、税関係の証明書を1ヶ所で交付申請できるように改善しました。(現

在のところ、住民情報系の証明書は別の窓口の取扱いとなっています。)

統合にあたっては、①取り扱う証明書の検討、②業務フローの見直し、③

窓口動線の見直しなどを行いました。

■当日お渡しする書類と、事後にお渡しする書類を整理します。

■当日お渡しする書類の「まとめてお渡し化」と、事後の書類の「まとめて郵送化」を目指します。

北見市の住民異動届(5枚複写式)

まちきた大通ビル庁舎 税証明交付の窓口

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

13 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(B-1-1) 市民目線に立った応対と接遇の向上

市役所にいらっしゃる方は、職員にとっては多くのお客様のお一人ですが、お客様一人ひとりにとっては、

大切なご用件でご来庁されています。高齢の方やお子様連れの方など、生活の状況や家族構成等によっ

て、市民の方が市役所に求められるものも異なります。

市民目線に立って、“たらいまわし”にならないよう、まず「ご用件」を把握し、目的の用件が済ませられる

窓口を、丁寧に正確に、責任を持ってご案内できる体制と仕組みづくりを目指します。

専門知識であっても、わかりやすい言葉でお伝えすること

や、職員によってバラバラな対応をしないための説明・問い合

わせ内容の共有化など、窓口サービス全体の質の向上を目

指します。市民との対話力を高め、市民の「わからない」に応

えられる、やさしい窓口サービスを目指します。

B-1.手続きを、わかりやすく

■市民の皆様の立場に立った応対で、安心して市役所に来ていただける窓口を目指します。

■責任を持ったご案内とわかりやすい説明で、「わからない」に応えられる窓口サービスを目指します。

市民の「わからない」に応える、

おもてなしサービスの向上

施策

テーマB

市役所の手続きは、市民には「わかりにくい」と感

じられており、わからないことが不安な気持ちや負

担感にもつながってしまいます。 「わからない」を減

らし、市民の不安や負担を少なくした、やさしい窓口

サービスづくりに取り組みます。

窓口は市民と市役所との接点です。窓口に迷わ

ず、安心して来ていただき、快く用件を済ませていた

だくために、案内や情報提供を向上します。

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

14 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

・(B-1-2) 来庁目的・世帯に合わせて、手続きもれが起こらない案内の工夫

【現状・課題】

現在は、「各課を回って手続きする」方式のため、どこでどの手続きをすればよいかわかりにくいだけで

なく、「手続きもれ」が発生する恐れがあります。

また、手続きを終えてご自宅に帰られた方から、「市役所で何の手続きをしたのかわからない」「手続きが

もれていないか確認したい」といった電話問い合わせを事後にいただくことがあります。

【改善方針】

●ワンストップ化が進むまで

~「手続きチェックシート」で案内を充実~ (平成25年12月より実施中)

ワンストップ化が進むまでの間は、これまでのように各課の窓口を訪ねていただく必要があります。そこ

で、手続きもれを防ぎ、わかりやすい案内を提供するために、ライフイベントごとの「手続きチェックシート」の

お渡しをスタートしました。

<7種類の届出に対応>

●ICT(情報システム)を活用したワンストップサービスを推進

今後、窓口の受付業務を行う新たな情報システムを構築し、来庁目的や世帯の状況に合わせて、受けら

れる手続きをもれなく案内できることを目指します。

■ 必要な手続きの案内をもれなく提供し、手続きもれが起こらないための新たな工夫を取り入れます。

転入 転出 転居

結婚 離婚 出生 おくやみ

必要な手続きが

目的ごとにまとまっていて

わかりやすいわ!

手続きチェックシート

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

15 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

・ (B-1-3) ホームページ「よくある質問」の充実

市役所に寄せられる多くの質問は、「市役所の手続きやサービスについて、多くの方がわからないこと」で

もあります。市役所に行く前などに、パソコン等から簡単に検索できる仕組みをつくります。また、手続きの

説明や必要な書類等、市民の「知りたいこと」に合わせた、わかりやすい情報提供のあり方について、改善

を図っていきます。

(B-2-1)わかりやすい案内サインの工夫

現在、目的別の案内表示や分野別の色分けなど、窓口環境の改善を順次進めています。高齢者や障が

い者をはじめ、誰にでもわか

りやすい案内サインを目指し

ます。分野別の色分け表示

やデザイン等、案内表示のル

ール化・統一化を図ります。

B-2. 迷わず、安心のご案内

■ 目的別の案内表示や分野別の色分け等、視覚的に見つけやすく、わかりやすい案内サインに

改善を図ります。

コールセンターのイメージ図 ■ ホームページの「よくある質問Q&A」を充実させ、夜間・休日など、市役所の開庁時間外にも、

市民が気軽に調べられる環境を目指します。常に最新のQ&Aが検索できるよう管理します。

・住民票はどこで取れるか調べたい。

・婚姻届の出し方を調べたい。

・休日にホームページでゆっくり調べたい。

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

16 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(B-2-3) 来庁目的に合わせてご案内

○「フロアマネージャー」がご案内します (平成25年度より実施中)

これからの高齢化社会を見据え、北見市役所では「人による案内」も重視します。

「フロアマネージャー」が来庁者のご用件をお伺いし、窓口の誘導や申請書の記

載支援等、手続きがスムーズに進むための案内を行い、来庁者の不安や手続きの

負担を軽減します。

○ 番号発券機を導入します

来庁者にとって現在の窓口は、「どの窓口に行けばよいかわかりにくい」「カウンターの中にいる職員に声

をかけにくい」「順番が不明確」といった課題があります。

番号発券機を導入し、来庁目的に応じて最初に番号券をお取りいただく流れに改善します。番号による

お呼び出しで、窓口の場所や受付順番も明確になり、プライバシー保護にもつながります。

機械操作に不慣れな方もいらっしゃることから、フロアマネージャーが来庁者のご用件をお聞きして、操作

をお手伝いするようにしていきます。

■イメージ図

■窓口への誘導や申請書の記載支援等、手続きがスムーズに進むための案内を行います。

■来庁者の順番確保とプライバシー保護のため、番号発券機を導入します。

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

17 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(B-3-1) 電話問い合わせの工夫

「市役所の何課に電話すればよいかわからない。」 「市役所内で電話が転送されたが、また最初から用件

を話して二度手間だった。」 といった状況を、可能な限り少なくすることを目指します。

(B-3-2) 利用しやすい時間帯の窓口サービス

○多様化する生活様式や市民ニーズへの対応

来庁者アンケートの「利用しやすい時間帯」への要望分析や、現在の休日・時間外サービスの利用状況

等を踏まえ、休日や時間外の窓口サービスについて、多様化する生活様式や市民ニーズへの対応を目指

します。

現在開設している「市民サービスセンター」が担っている休日・時間外サービスの機能確保を中心としな

がら、開庁時間・開庁日・開庁範囲、窓口数・提供サービス等を、市民の利用実態や職員の人員体制などの

課題や、コスト等の費用対効果等から総合的に検証します。

電話問い合わせの改善や手続きの簡略化など、様々なサービス手法の組み合わせによる見直しを図っ

ていきます。

○ 旅券(パスポート)の取扱開始(平成25年7月より)

これまでは月曜・木曜の移動窓口のみであったパスポート業務について、北

海道からの権限移譲を受け、市役所窓口での取扱いを開始し、市役所の開庁

時間に手続きができるようになりました。

B-3. 身近なサービスの向上

■ お問合せの業務内容を担当する課に、丁寧に正確に電話を取り次ぐことを目指します。

■ 将来的には、問い合わせ先電話番号の集約化を目指します。

■「市民が利用しやすい時間帯の窓口サービス」という観点で、多様化する生活様式や市民ニーズ

への対応を目指します。サービス内容は、コスト面等も考慮しながら総合的に検証します。

【参考】地方公共団体の職場における能率向上に関する研究会報告書(総務省)

どこに電話すればいいの?

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

18 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

コンビニ交付イメージ

(B-3-3) 身近な窓口の拡充

北見市の面積の広さと今後の超高齢社会を見据えると、本庁の窓口機

能の充実と合わせて、住んでいる地域に身近な窓口のサービスも重要とな

ります。本庁のワンストップ化に合わせて、総合支所や支所出張所でも、職

員がICT(情報システム)を活用しながら本庁と連携して受付する仕組みを

構築することにより、手続きの受付強化を図っていきます。

東西に延びる道路の距離は110km

(北見市ホームページの画像より)

(B-3-4) 来庁以外の受付方法の工夫

○電話受付の拡大を検討

施設の利用受付や講座の申込など、市役所の各課が電話で受け付けている手続きやサービ

スをまとめて受付することを目指します。

○コンビニ交付・自動交付機・電子申請等の導入について調査検討

住民票や所得証明書を、身近なコンビニエンスストアで発行できる「コンビニ交付」

や、市役所の有人窓口でなくても発行できる「証明書の自動交付機」、自宅にいなが

らにして発行の申請ができる「証明書の電子申請」があります。しかしながら、現在「コ

ンビニ交付」の場合には、本人確認として「住基カード」等の取得が前提になります。

現在、国では、税と社会保障制度の改革に伴って、社会保障・税制度の効率性・

透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現するための社会

基盤(インフラ)として番号制度の導入が決定され、番号法(行政手続における特定

の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)などの関連4法が国会で可

決・成立しています(平成 25年 5月 31日公布)。この番号制度では、社会保障・税に係る行政手続きにおけ

る添付書類削減やマイ・ポータルのお知らせサービス等による市民の利便性向上などの利点が示されてい

ます。この番号制度に対応した新たな窓口サービスの創出などについては、国の進捗状況を見ながら慎重

に検討を進めていきます。

一方で、北見市役所では、「(A-3-2)添付書類の削減」(本書の11ページ)にまとめたように、申請時に

必要な公的証明書の添付を減らすなど、証明書の必要性そのものを少なくする手法等を取り入れながら、

市民の利便性向上と事務の効率化を進めていきます。

電話でまとめて受付

■ 本庁と総合支所・支所出張所の窓口業務をICT(情報システム)で連携し、地域に身近な窓口の

サービスを強化します。

■ 電話による受付や申し込みの集約化と電話受付対象サービスの拡大を検討します。

■ その他、来庁以外の窓口サービスの改善を検討します。

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

19 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(C-1-1) わかりやすい、分野別・目的別の窓口構成

来庁が迷わないよう、窓口を分野別・目的別にわかりやすく構成し、スムーズな動線をつくります。あちこち

移動しなくて済むように、複数の課の職員が窓口の後ろ側で連携できるように窓口の環境を改善し、高齢者

や障がい者をはじめ、誰にもやさしい窓口サービスを目指します。

(C-1-2) 利用しやすいカウンターとプライバシー配慮

○証明書の窓口 = ハイカウンターを中心に構成

証明書の窓口は比較的短時間で済む方が次々訪れるため、

立ったままスピーディに申請できるハイカウンターを中心とします。

申請に時間がかかる場合もあることから、座って申請できるカウン

ターも併設するなどの配慮も図ります。

○手続き(届出・申請)窓口 = ローカウンター

手続きの際は、座ってお話ができるローカウンターを中心とし、

車椅子対応のほか、隣の席との仕切りを設けるなど、プライバシ

ーの確保を図ります。

■ 窓口を市民から見て、分野別・目的別にわかりやすく構成します。

■ 「フロアマネージャーから発券機~待合~目的の窓口まで」の動線をスムーズにします。

■ 一度座った窓口から何度も移動しなくて済むように、窓口環境を改善します。

■ 利用者の状況に合わせてカウンターを機能的に使い分けます。

■ プライバシー保護に配慮した窓口環境づくりを目指します。 現在

C-1.快適な窓口空間

快く利用できる、窓口環境づくり 施策

テーマC

「どこに行っていいかわからない」「プライバシーが

保たれていない」など、現在の窓口の環境に対する

ご意見を踏まえ、わかりやすい窓口構成や、利用し

やすくプライバシーにも配慮した窓口環境への改善

に取り組みます。

(神奈川県海老名市視察)

改善イメージ

カウンターのすぐ後ろでお待ちいただいている

相談内容が隣・周囲に聞こえる 現在

順番が不明確

ハイカウンター ローカウンター

仕切り

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第2章.利用者目線の窓口サービス向上策

20 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(静岡県富士市視察)

○相談窓口 = ローカウンター + 相談室の活用

相談窓口には、安心してご相談できる環境が求められます。隣の席との仕切り設置のほか、相談室を活

用しやすい環境づくりに取り組みます。

○特設窓口

手続きの集中受付等に対応するため、繁忙時の窓口増設や特設窓口の設置など、円滑な受付を目指し

ます。

(C-1-3) 居心地の良い窓口空間の実現

来庁者にとってすっきりと快適な窓口環境づくりを心がけます。

高い仕切り壁を設けず、遠くの案内表示が見渡せるような、機能的

な空間を目指します。バックヤード(職員の事務スペース)が視界

に入らない工夫などを取り入れます。掲示物の整理整頓など、居

心地の良い空間づくりに取り組みます。

・待たされ感の軽減

待合空間には、呼び出し番号表示のほか、市役所からの案内、

民間の広告等、さまざまな情報が表示できる大型ディスプレイの導

入を検討します。テーブルコーナーなど、来庁者が窓口での待ち

時間を過ごしやすい空間づくりを行います。

・「北見市らしい窓口空間」の演出

市役所窓口は多くの来庁者の目に触れることから、北見市の顔

として北見市らしい窓口空間の演出を目指します。

■居心地のよい窓口空間を目指します。

■大型画面での情報表示など、待たされ感を軽減する仕組みを取り入れます。

※職員の事務スペースを見えなくしています

市役所窓口で記念写真が撮れる空間「メモリアルフォトコーナー」を

開設しました。婚姻届・出生届などの提出記念に、北見市の風景写

真の前で記念撮影ができます。(平成26年3月設置)

待合空間の大型ディスプレイ(静岡県富士市視察)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

21 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第3章. 市役所内部の業務改善と事務の効率化

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

22 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第3章. 市役所内部の業務改善と事務の効率化

この章では、第2章にまとめた窓口サービスの向上策を実行していくために必要となる、市役所内部の取り組

み(業務改善)について整理します。

<目指す姿>

【届出・申請のワンストップサービス】

ライフイベントを中心とした「届出・申請のワンストップサービス」の実施に向けて、取扱う手続きの種類や、

業務所管課との事務処理連携の業務フロー(事務処理の流れ)を見直します。

【証明書のワンストップサービス】

証明書は請求件数が多く、スピーディーな発行が求められるため、「証明窓口」として独立したワンストップ

サービスを実施します。現在、本庁での証明発行は、住民情報系(戸籍住民課)、税関係(市民税課)の2つ

に分かれています。来庁者にとっては、どちらに行けばよいか迷うほか、住民票や印鑑証明と税証明を合わ

せて取得している人もいることから、2つの窓口機能を統合し、手続きの簡素化や混雑の平準化を図ります。

【目的・分野別の総合相談】(福祉の総合相談)

詳しい説明が聞きたい、あるいは複雑な相談等の場合には、所管課の職員が専門的な相談に対応しま

す。特に、福祉に関する相談ごとは複数の課にまたがることが多いため、目的・分野別のわかりやすい窓口

とし、所管課の職員が連携して専門的に相談を伺う体制の拡充を図ります。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

23 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

自治体の窓口業務は非常に幅が広く、各課が組織的に事務処理を行っています。しかしながら、市民か

ら見た場合には縦割りの受付体制となっているほか、各課の情報システムについても横断的にデータを参

照することが難しい状況となっています。そこで、窓口事務の流れ(業務フロー)の横断的な見直しと ICT(情

報システム)を活用した事務改善をセットで行い、ワンストップサービスを始めとした市民サービスの向上と業

務の効率化を図ります。

図:窓口業務改善の考え方

図:ICTを活用したワンストップサービスの進め方

平成26年度 平成27年度 平成28年度

ワンストップ

サービス

推進事業

・業務フロー設計

・システム設計

・窓口業務改善

窓口支援システム

の構築

(保健福祉部) 福祉総合相談システ

ムの構築

データ連携基盤整備

1.ICTを活用したワンストップサービスの実現

現在、約700業務

(平成25年度より着手中)

構築 運用

構築 運用

証明書 届出・申請

構築 運用 福祉総合相談

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

24 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(1-1) 窓口業務の分析と業務フロー設計

①窓口業務の分析

現在、窓口業務所管課の業務改善について、調査・ヒアリング等を行いながら検討を進めています。

■窓口業務の調査分析における着眼点の例

1.ライフイベントに関する手続き

・ライフイベント別で、ワンストップ窓口で受付可能な手続きの分析

年間受付件数、別部署での受け付けが実現済みか、実現可能か、検討が必要か(その状況)の確認

・スムーズに手続きの案内や引継ぎができているか(手続きチェックすべき候補)の確認

別部署との連携(引継ぎ元先)・支援の有無と、どの窓口との連携が必要かの確認

・別部署のデータを参照する必要性

2.現状の手続きに対する改善点

・様式の根拠法令、様式変更の可否、手数料の有無、年間受付件数の様子(応対時間【分】や繁忙期)、

受付の箇所(総合支所、支所・出張所で受け付けられていない手続き)、来庁以外の受付方法、

添付書類と公的な証明添付の省略状況、市民からの苦情、通知物・交付物、手続き・様式等の現状に対する改善点等

②ワンストップサービスとして取り扱う業務の選定

「市民をあちこち移動させない」という目的から、ライフイベントとして一連の手続きや簡易で件数の多い手

続きはまとめて取扱うことが望ましく、逆に取り扱い件数が少ない手続きや専門性の高い手続きについては、

従来どおり業務所管課の窓口で対応することが適切であるという考え方で、業務の整理を行っていきます。

【簡易で件数の多い手続き】各課の手続きのうち、主な証明書の発行など、高度の専門性を要しない業務。

● ダブルサービスの原則

「ワンストップサービスとして取り扱う手続きは、それぞれの業務所管課の窓口でも取り扱う」という、「ダブルサービス」の考え

方を取り入れます。個人的な事情の相談や、より詳しい専門的な説明を受けたい場合には、業務所管課の窓口で業務所管課

の職員が応対させていただくことができます。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

25 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

③業務フロー設計 ※平成25年度 着手中

ワンストップサービスとして取扱う業務について、事務処理の流れを横断的に分析・整理して、再構築する

作業を行います。例えば、受付から入力、発行や事後処理まで一連の業務を担当職員が1人で扱っている

場合、職員が窓口と自席を往復したり、来庁者1人あたりにかかる処理時間も長くなる傾向があります。そこ

で、業務の流れを、「記入」・「本人確認」・「審査」・「発行」・「お渡し」等のように、それぞれの段階ごとに分解

し、受付業務に相当する部分を窓口でまとめて行えるように設計します。また、受付後の事務処理部分を、

「窓口で完結するもの」、「業務所管課へ申請内容を引き継ぐもの」等にパターン化し、それぞれの担当が分

業・連携して行えるように、流れの組み立て直しを行います。他部門との並列処理や、受付方法や申請書様

式の共通化も必要となります。

●事務処理の流れを見直しし、共通化を図っていくための要素

①手順の整理、共通化

②定型化、分類整理

③分業・連携の見直し

・受付手順(処理の順番や申請方法)など、流れが違うところを共通化します

・ひとつの業務の中に混在している様々な「作業」について分類し、簡易なもの、専門的なもの、公

権力の行使を伴なうもの等に再分類し、定型化できる作業(マニュアル整備やある程度の経験

を積めば、ワンストップで取扱いできる作業の部分)を切り分けします

・「窓口で完結するもの」、「業務所管課へ申請内容を引き継ぐもの」等のパターンに整理します。

■ 図:事務処理の流れ見直しのイメージ

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

26 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(1-2) 窓口サービスを支えるICT(情報システム)の構築

市役所には数多くのICT(情報システム)が導入されていますが、導入している情報システムが、各課の業

務ごとに個別のシステムになっており、それらは受付後の各課の事務処理や情報の管理がシステムの主た

る機能となっています。「受付業務」に関してはシステム化されていないうえに、手続きを受付する際に必要

となる情報が、システムがバラバラであるために十分に参照できず、効率化の余地が大きくなっています。

①「窓口支援システム」の構築

各課の様々な個別システムのデータを参照して横断的な受付業務ができるよう、新たなシステムの構築に

取り組みます。市役所の幅広い手続きをもれなくスムーズに受付し、所管課との効率的な事務処理連携を

実現し、受付事務の迅速化・省力化を図ります。

■図:新たな受付システムの活用イメージ

【活用方法】 窓口の職員は、来庁者のお話をお伺いしながら、システムの受付処理の流れに沿って届出・申請受付を

進めます。来庁目的や世帯構成などによって必要な手続きは大きく異なってきますが、システムのサポートを使いなが

ら、来庁目的や世帯構成などの条件に合わせて、もれのない受付と適切な説明が提供できることを目指します。

②「福祉総合相談システム」の構築

福祉部門の窓口では、来庁者からの相談内容に応じて、職員が複数の課にまたがる幅広い情報を元に

受けられる給付や福祉サービスを判別することが必要となりますが、現在は個別の業務ごとにシステムが導

入されているため必要な情報が即時に確認できず、相談受付や事務処理の際、各課への確認作業などに

時間を要するなど効率化が課題となっています。福祉部門については、情報の共有化や受けられるサービ

スの判定など福祉の窓口システムを構築し、業務の効率化を図ります。

※第2次北見市ICT推進計画 第5章 「ICTを利用した市民サービスの向上」

③「データ連携基盤」の整備

個別の業務システムのデータを一元的に連携させるための仕組みを構築し、業務の効率化を図ります。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

27 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

・(1-3) ワンストップサービスの運用体制構築

市役所の幅広い業務を効率的に受付するために、効果的な業務体制・運用方法の検討を進めます。

■ 例:窓口の運用と業務改善のイメージ

○ 横断的なマネジメントを支える体制の構築

ワンストップサービスの運用には、窓口全体の運用や課題解決のために、これまで以上に「横の連携」が

重要となります。横断的視点で現場の状況把握と迅速な改善に取り組む方法を検討します。

現在は、庁内に設置した「ワンストップサービス推進会議」を中心として各課が連携し、横断的な視点で事

務整理作業を進めています。

個別の課題解決や日常の窓口業務に関する情報共有等については、係長級・担当級の作業部会の活

用など、横断的な連携や現場発の改善に結びつく運営のあり方も検討します。

改善迅速

ワンストップを機会に、横断的マネジメントの実現

現場の気づきを拾う

連携向上

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

28 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(2-1) 届出・申請・交付の見直しとICT(情報システム)の活用

手続きの際の市民の負担を軽減し、職員の受付事務の効率化も進めるため、手続きの簡略化など、届

出・申請・交付に関わるさまざまな見直しを行います。ICT(情報システム)を最大限に活用します。

a. 申請書類の見直し・簡略化

申請書や必要書類がわかりにくいと、来庁者から記入方法の確認や問い合わせが発生したり、記載もれ

などで来庁者の手間も増えるなど、目に見えないところで窓口対応時間を要しています。記入項目の整理

等、わかりやすい申請書への見直しを実施し、手続きの簡素化と所要時間の短縮を図ります。

見直し事項

・記載項目の整理、わかりやすい申請書への見直し

・申請書に必要な項目の整理、共通化

・受付から発行処理、お渡しまでの業務フロー共通化

・本人確認方法の見直し、共通化

・記載台で記入している時間も含めて、総所要時間の比較検討

b. 申請書を自動作成する仕組みの導入

申請内容等をあらかじめ印字した申請書を自動的に作成することで、来庁者が申請書の書き方に悩む時

間や、職員が申請書の記入方法を説明する時間の短縮を図ります。

すでに、税証明交付の窓口(市民税課)では、簡易なシステムを自作してこの仕組みを導入しており、「窓

口支援システム」の構築時にはこの考え方を継承し、主要な申請書で使用することを検討します。

●申請書発行システム(H23.8より先行導入。今後、自動作成する申請書の種類を拡大予定)

税証明交付の窓口では、申請する税証明の内容を窓口職員が聞き取りし、証明書名や申請者の住所があらかじめ印字された

申請書を印刷してお渡ししています。申請者は、署名(サイン)をするだけで、交付申請が完了します。この簡易システムは職員提

案による取組みとしてスタートしています。

税証明交付申請手続き簡略化 実証実験 検証報告書(平成24年11月 総務部市民税課) より

2. 手続きの見直し

戸籍住民課 検討の様子(H24.11)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

29 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

c. 添付書類の削減

手続きの際に添付を求めている公的な証明書のうち、「市役所の内部にデータ・情報があるもの」(市役所

の手続きなのに、市役所の別の部署で発行される証明書の添付を求めているもの)については、添付不要

とできるものについて整理し、証明書申請の負担を軽減します。来庁者が証明書を申請する時間や負担を

軽減できるほか、証明書を取得するために庁舎間を「行ったり来たり」している手間の解消につながります。

d. 書類の交付方法の見直し

交付(お渡し)する書類について、「即日交付」と「事後交付」のものを整理し、可能な限りまとめてお渡し

できるよう検討します。また、郵送する書類のまとめ発送など、郵送事務の効率化を検討します。さらに、各

課で受け付けている「証明書等の郵送請求」について、集中処理などの効率化を検討します。

○届出・申請・交付の見直しが必要な例

【新人職員による手続き体験調査(H24.8)】

「申請方法に関する知識がない状態の北見市役所の新人職員2人が、住民票を申請する」という行動観察実験を行ったとこ

ろ、申請の方法(記載台の場所や申請書の記入内容)がわからず、2人とも窓口と記載台を往復しながら申請書を完成させまし

た。2人とも「申請方法がわからず不安だった」という意見で、来庁者が不安にならないための改善が必要とわかりました。

【簡易アンケートの結果(H24.11)】

戸籍住民課の証明窓口で簡易アンケ

ートをとったところ、申請書の用紙や記入

内容がわからなかった方が4割近くにの

ぼりました。

【取組み方法例】

・市役所内部でのデータ参照について本人の事前承諾を頂き、証明書の添付を減らす

・必要に応じ、相談窓口や特設窓口でも証明書の受付できるようにすることの検討

・証明書添付の必要性や根拠等を、各課横断的に検討

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

30 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

市役所を訪れる市民一人ひとりにとっては、窓口サービスは、数少ない行政との接点です。市民の立場

に立った、気持ちのよい窓口サービスを目指します。

(3-1) 接遇レベルの標準化・サービス指針づくり

より良い窓口サービスを作り上げていくためには、窓口サービスを担う私たち職員ひとりひとりが「市民の

立場に立った窓口サービスとして実現したい姿」を共有し、日々の業務に取り組むことが原動力となります。

今後、「北見市役所 窓口サービス指針」(※平成25年度作成中)の考え方を基本として、業務改善の取

り組み、対応能力(接遇)の向上、職員の連携強化等を進めます。

■ 窓口業務改善の3つの視点

【北見市役所 窓口サービス指針】 H25年度作成。H26年度より施行予定。

私たち北見市職員が「市民の目線に立った窓口サービスとして

実現したい姿」を出し合い、全ての職員が窓口サービスに取り組

むうえでの「心構え」を「北見市役所 窓口サービス指針」としてま

とめました。平成26年度以降、この指針に基づき、現場レベルの

具体的な業務改善の取り組みを進めます。

3.職員の対応力向上

政策形成研修「市民目線に立った窓口サービス」

現場職員20名による「北見市役所 窓口サービス指針」づくり(H25.12~H26.2)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

31 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

○ 若手の研修でも、情報共有の必要性が指摘

採用から半年経過した新人職員の研修の、グループ発表・討議の場で

最も多く出た意見は、「自分たちが市役所のことをまだ良く知らないで

窓口や電話対応の現場に出ている不安」でした。

「市民から見れば、新人であっても同じ市役所の職員。けれど、市役所の

どこでどんな業務・手続きを扱っているかはわかりにくいし、現状、その場で

すぐに調べようがなく、たらいまわしや苦情にもつながっている」

このようなことから、市役所の各課がどのような業務を行っているかを

知る機会(説明会)の開催提案や、「よくある質問」がリスト化されると回答しやす

くなる等の意見がありました。

(3-2) 体系的な業務研修とマニュアル整備

ワンストップサービスでは市役所の様々な手続きを受付するために幅広い知識が求められ、関係する課

相互の連携も重要となります。窓口の円滑な運営には、各業務所管課からの業務研修やマニュアルの整備、

また各業務所管課においても自分の担当だけに留まらない一連の業務知識が必要となります。今後の制度

の複雑化や、職員の構成メンバーの変化にも対応できるよう、「相互研修の定例化・仕組み化」等、課内及

び課どうしの業務研修を充実し、次の世代へ業務ノウハウを伝えていくための体系的な業務研修の仕組み

づくりを検討します。

(3-3) FAQ整備と問い合わせ対応の標準化

市民からの「よくある質問」は、「今、市民が何に困っているか」が現れている指標であることから、データベ

ース化して集約・共有し、“たらいまわし”にならないための案内や標準的な一次回答ができるための仕組み

とその運用方法等を検討します。FAQ(※よくある質問データベース)の効果的な充実やメンテナンス方法

を検討し、市民ニーズへの対応を図ります。

■イメージ図

【職員研修】「市民目線に立った仕事とは」 グループ発表の様子(H23.11)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

32 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(4-1) 案内・情報提供の改善

「手続きの必要が生じてからその用件が終わるまで」について、市民の方のストーリーをイメージし、各場

面で必要となる情報提供や案内を改善します。必要な手続きの種類や手続き方法、窓口の場所等に関する

情報提供の充実を進め、問い合わせの減少を目指します。視認しやすい案内サインや来庁目的別の表記

等、案内表示の改善を図ります。受けられる手続きや終了した手続きがわかる一覧リスト等のお渡しを目指

します。

【先行作業部会の取り組み】(平成24年度)

市役所内部に設置した「ワンストップサービス推進会議」のもとに、窓口関係部署の若手職員による「作業部会」を設け、平成24

年度は「新人職員による窓口利用体験調査」をもとにした改善検討を行いました。先行的に取り組める事項について改善提案を行

い、平成25年度から「できることから改善」として様々な改善を実行しています。

■ 先行作業部会 改善提案 「できることから改善 6つの具体策」より (H24.10) ※スライドの一部を修正

4.案内・情報提供・サービスの向上

作業部会の検討作業

(左) 各課がそれぞれ自作の案内を出していた例。作業部会で統一化を検討。

(中央) 来庁者にわかりやすい案内に改善すべきポイント等を調査。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

33 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

【作業部会の改善提案を受けて、平成25年度 「できることから改善」の取り組み事例】

●目的別の窓口案内/庁舎案内の充実 (H25.6~)

それまでは「分庁舎別・課別の庁舎案内」だった

ため、どこに行けば用事が済ませられるのかわか

りにくく、市民からの問い合わせも多くなっていまし

た。そこで、市役所への用事から行き先が探せる

「目的別の窓口案内」を作成しました。庁舎案内図

もわかりやすく作り直し、どちらも北見市ホームペ

ージと、全戸配布の「北見市ガイド」に掲載するな

ど、問い合わせ件数を減らすための改善に取り組

んでいます。

●ホームページ「手続きチェックリスト」 (H25.7~)

ライフイベント別に関連手続きや持ち物が調べられ

る一覧表と説明ページへの「リンク集」を作成し、ホー

ムページに掲載しました。

●「手続きチェックシート」の導入 (H25.12~)

ライフイベント別に必要な手

続きと持ち物をわかりやすくまと

めた「手続きチェックシート」を窓

口業務に導入。来庁者からの問

い合わせ減少を見込んでいるほ

か、職員にとっても他課の必要

な手続きがわかりやすくなり、案

内しやすくなるという業務改善効

果がありました。

※画像は導入時のものであり、現況とは異なります。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

34 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(4-2) フロアマネージャーによる案内 (平成25年度より導入)

平成25年4月より、「フロアマネージャー」が来庁者のご用件を伺って窓口をご案内しています。今後は、

より機動的できめ細かな案内として、窓口担当者への円滑な引継ぎや申請書の記載支援等、手続きがスム

ーズに進むための案内の向上を目指します。このことにより、来庁者の安心につながるほか、最初に応対す

る「1次振り分け」の役割を担うことで案内業務が集約化され、各課の業務の効率化にもつながります。

(4-3) 番号発券機の導入

番号発券機を導入し、来庁者にわかりやすい動線の実現やプ

ライバシー保護などのサービス向上のほか、職員の窓口受付業

務の効率化も図ります。

番号発券機の機能である、行き先窓口の振り分けや呼び出し

順番整理、待ち状況の明確化、再呼び出しなどを活用し、窓口

の柔軟な運用と事務処理の流れ変更等の事務改善を図ります。

(4-4) 電話のワンストップ化の検討

市役所の各課には日々数多くの問い合わせ電話がかかってきており、転送間違いや引継ぎなどのロスも

多く発生しています。問い合わせ電話が「たらいまわし」にならないよう、適切な所管課へ正確に引継ぎし、ロ

スを少なくしていく方法について検討します。

また、市民からの電話問い合わせワンストップ化と職員の電話業務を効率化する手法として、FAQを活用

した「コールセンター機能」の導入や効果について検討します。

【北見市役所の電話業務分析調査】 平成26年2月~着手中

平成25年度、北見市役所では「電話業務改善調査」として、市役所の各課にどのような種類の電話がどのくらいかかってき

ているかを実態調査し、そのうちどのくらいの件数を「簡易な問い合わせ対応」として集約化できるか(コールセンター機能の実

現可能性)等について分析しています。今後は、「電話業務の集約化をした場合、市民サービスの向上や各課が事務処理に

集中する環境をどの程度実現できるか」等、検討を進めていきます。

■コールセンター機能導入による電話業務の改善イメージ例

番号呼出による効率的な窓口誘導 (新潟県三条市視察)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

35 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(4-5) 休日・時間外サービス等のあり方検討

「利用しやすい時間帯」の窓口サービス向上策として、休日・時間外のサービスのあり方等を検討します。

電話問い合わせ(コールセンター機能)や、ホームページ等による情報提供の充実や「よくある質問」検索な

ど多様な組み合わせを用いて、必要な市民サービスを維持しながら最も効率的となるあり方を検討します。

(4-6) 総合支所・支所出張所窓口との業務連携

○総合支所の窓口サービス改善

本庁と同じ新たな「窓口支援システム」を活用し、ワンストップサービスの推進に取り組みます。

○支所・出張所の業務支援

支所・出張所の窓口では、求められるサービスが広範となっており、窓口業務に関して事実上ワンストップ

化されている面がありますが、幅広い業務に少ない人数で対応しているなど、マンパワー(職員個々の対応

力)が求められている場面が少なくありません。支所・出張所においても、本庁と同じ新たな「窓口支援シス

テム」を活用し、システムによる手続き受付支援と本庁との事務処理連携が実現できるように取り組みます。

■ 「窓口支援システム」を活用した業務改善イメージ

支所出張所

(4-7) その他の市民サービス向上策の検討

市民サービスの向上につながる、窓口業務の新たな改善視点について検討します。

a.転出時に「証明書の 郵送請求案内」の検討

世帯の状況によっては、北見市から転出した後、転出先の自治体で「所得証明書」等の証明書が必要になる

場合があり、北見市へ郵送請求するための電話問い合わせが集中する時期があります。これに

対し、転出手続きの際に、証明書の郵送請求方法と、必要項目が印字された申請書をあらかじ

めお渡しできないか検討します。市民が市役所に問い合わせや郵送請求する手間が減るばか

りでなく、結果として、職員が電話問い合わせや郵送請求事務に対応する件数の削減にもつながります。

b.転入セットの充実検討

新たに北見市に転入した方へ、転入届の際に窓口でお渡しする案内一式を充実させ、市民生活のうえで今後

必要となる様々な情報・各種手続きの案内や、北見市の魅力を伝える仕掛けを検討します。

改善

支所出張所では

受付できない

手続きがある・・・。

本庁の所管課に毎回

電話で確認しながら

受付している手続きも・・・。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

36 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

c.民間広告の活用拡大

多くの市民が利用するという市役所窓口の特性を活かして、民間広告を活用しながら市民サービス向上につな

がる手法を取り入れます。

【実施事例】

●広告付き庁舎案内図の設置 (総務部 総務課、平成25年3月設置)

広告代理店と協働で大型の案内図を設置し、フロアの案内や、仮庁舎・分庁舎、手続きが関連する官公署等

の案内に活用しています。製作費用は協賛企業からの広告料でまかなっているほか、一定の広告掲載料が市の

収入になります。

●「広告入り窓口封筒」 (市民環境部 戸籍住民課、平成25年6月導入)

窓口で証明書などをお渡しした際に書類を入れていただく「封筒」を作製。駐車場の案内図やフロアの案内図

を掲載し、問い合わせの減少効果を見込んでいます。この製作費用は広告料でまかなわれています。

北見市ホームページより

●「北見市ガイド」の作成 (市民環境部 市民の声をきく課、平成25年7月発刊)

民間事業者と協働で冊子を発刊し全戸配布するにあたり、目的別窓口案内・庁舎案内・市役所の主な手続き

等をわかりやすく掲載しました。新たに北見市民になられた方にも転入届の際にお渡ししています。この製作費

用は広告料でまかなわれています。

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

37 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

市民にとって、わかりやすく利用しやすい快適な窓口環境の実現と合わせて、職員の執務環境を見直し、

効率的に事務処理が進められる執務環境と、柔軟な窓口の運用ができる環境の実現に取り組みます。

(5-1) 業務の関連性に沿った効率的な窓口運用

課や担当どうしの業務関連性、職員の後方支援連携の動線等を考慮し、つながりの深い担当を近くして

連携を高めるとともに、カウンターの後ろで職員が行き来して連携できるように、事務改善を図ります。

限られたスペースを最大限有効に使い無駄のない窓口運用ができるよう、繁忙状況に応じてカウンターの

位置や数を柔軟に変更できる窓口レイアウトや待合スペースの効率的な運用を目指します。

(5-2) 事務改善や職員動線に合わせたレイアウト

受付業務の集約化や業務フローの見直しに合わせた机のレイアウトに改善し、短く効率的な業務動線や

窓口と事務処理(後方支援エリア)の区分、事務中断ロスの削減など業務の効率化を目指します。

■ レイアウト見直しのイメージ例

5.執務環境の効率化と柔軟な窓口運用

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

38 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(5-3)文書管理の徹底による効率化

文書管理の徹底(電子決裁化や帳票保存年限に応じた場所移動)により文書量を削減し、効率的な動線

確保や、帳票を取り扱う窓口業務の効率化など、業務環境の改善や面積の効率化方法を検討します。

(5-4) セキュリティの確保

窓口では市民の重要な個人情報を取り扱うた

め、物理的・人的なセキュリティ対策方法を検討

します。

エリアでセキュリティレベルを分けることや、窓

口の内側に関係者以外が容易に立ち入りできな

い仕組みを検討します。

<検討事項>

a.レイアウト

・つながりの深い課や担当職員がカウンターの後ろ側で連携できる環境づくり (課と課の間の壁の撤去)

・窓口カウンター(接遇エリア)からバックヤード(後方支援エリア)が直接見えない仕組み

・柔軟な窓口運用ができるよう、各課専用のものとなっているカウンターを共用運用化

・窓口の配置をカウンターで構成し、繁忙期や組織機構の見直しにも簡単に柔軟に運用変更できる可変性

・相談室、打ち合わせスペースの共用化

b.市民にわかりやすく、利用しやすい環境づくり

・案内表示、カウンター、柱等を分野別のテーマカラーでわかりやすく色分け

・ユニバーサルデザインの見やすい案内表示

・キャラクターやイラスト活用、図案化など、親しみやすい空間作り

c.特設窓口のあり方

・所得の申告や児童手当の現況届など、特定の業務・期間での集中受付は、独立した集中・特設受付窓口のあり方を検討

・介護保険分野や高齢者の相談に関しては、高齢者施設やケアマネージャーなどの事業者が多く訪れることから、「事業者専

用窓口」を設けて窓口整理することを検討

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

39 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

≪参考データ≫

○ 北見市の主なライフイベント別 届出件数 (※ライフイベント:転入・出生・婚姻など、人生のできごと)

主なライフイベントでは、転入・転出・転居がそれぞれ年間3000~4000件あります。現在、これらに付随して各課の窓口を

回る必要があることから、ワンストップサービスの導入効果が高いと考えられます。

○ 北見市の主な証明書発行件数

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

転入

転居

転出

世帯変更

出生

死亡

戸籍異動

国保・年金

(※グラフは本庁戸籍住民課の取扱分のみ)

※「戸籍異動」とは : 出生・死亡以外の戸籍届(婚姻・離婚・入籍・転籍・帰化等)

※「国保・年金」とは :戸籍住民課で一部代行受付し、所管課へ回付している、国保・年金の届出。

0

1000

2000

3000

4000

5000

8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7

住民票

印鑑証明

戸籍関係

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7

所得課税証明書

納税証明書

納税証明書(軽自動車車検用)

税証明交付の窓口 主な証明書発行件数

(平成23年8月~平成24年7月)

住民情報系の主な証明書発行件数

(平成23年8月~平成24年7月)

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第3章.市役所内部の業務改善と事務の効率化

40 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

○ 北見市のワンストップサービスの実施率 (平成25年度 分析中)

ライフイベントに関する手続き及び証明書の発行について、現在どの程度ワンストップサービスになっているかを調査・分析

したところ下記の表のようになりました。

実現可能率(実現可能と回答があった割合)と合わせると、現状においてはおよそ50~60%前後の手続きが、ワンストップ

サービスとして取扱い可能と想定されます。今後、引き続き詳細な検討を行い、業務の流れ組み立て直しの検討も踏まえなが

ら、ワンストップ化する手続きを決定していきます。

■表: ライフイベントごとの実施率、実施可能率 (%)

○ 北見市のライフイベントごとの手続き数 (平成25年度 分析中)

窓口関係の部署について所管している手続きを調査分析したところ、718種類となりました。それらの手続きにどのライフイ

ベントが関係するかを分類したところ、1つのライフイベントが発生したときに、複数の課にまたがって手続きが必要となってい

る様子が浮かび上がってきました。今後、システムの構築を進めながら、ワンストップサービスとして取扱う業務を選定していき

ます。

■表: 部署別手続き件数 及び 証明書・ライフイベントに関する手続き件数

※1つの手続きでも複数のライフイベントに関係するため、合計は一致しません。

実施済 実現可能 検討が必要(不可を含む)

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第4章.事業の推進方法

41 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第4章. 事業の推進方法

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第4章.事業の推進方法

42 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

第4章. 事業の推進方法

1.事業の進め方

○ ワンストップサービスを段階的に進めます。

ワンストップサービスの実現のためには、多くの部局・課が関係しながら、市役所全体の広範な窓口業務を

横断的に整理して、業務の流れの組み立て直しや、新たなICT(情報システム)の構築等を進める作業が必

要となります。そのため、横断的な調整を行うための体制を強化し、全庁的な理解の浸透を図りながら取組み

を進め、できることから順次、段階的に窓口サービスの改善に取り組みます。

(1)推進体制

事業の推進にあたっては、市役所内に課長級の

会議体「ワンストップサービス推進会議」を設置し、

事業推進のための検討・調整・進捗管理を行ってい

ます。

この会議体の元には、係長・担当級メンバーによ

る「作業部会」を設置して、現場職員の横断的な意

見や改善提案を基本としながら、実務的な作業を行

っています。今後も、事業の進捗に伴って多くの検

討課題に取り組む必要があることから、作業部会の

分科会設置や、外部の専門的な視点を取り入れる

など、効果的な推進に取り組みます。

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第4章.事業の推進方法

43 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

(2)推進スケジュール

事業の推進は平成25年度から平成27年度までを基本とし、第3章で示した具体的な施策について、今

後も計画的に取り組みを進めていきます。

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第4章.事業の推進方法

44 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

2.事業の効果と検証

(1)事業効果

本事業では、「市民サービスの向上」と、「効率的な業務への改善」という2つの側面での効果を目指します。

1つ1つの改善を重ねることにより、市民サービスの向上と合わせて、業務時間の削減・短縮などの中長期的

な財政効果積み上げを目指します。

(2)検証方法

PDCAサイクルの考え方に基づく検証を行い、窓口サービスの継続的な改善を進めていきます。

【効果的な検証方法の検討】

・定期的、継続的なアンケート調査等、市民の評価・納得度の分析方法を検討

・窓口診断など、客観的な視点からの外部評価の導入を検討

※PDCA(ピーディーシーエー)サイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(検証)→ Act(改善)の4段階を

繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法。

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参考資料

45 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

参考資料

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参考資料

46 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

参考資料

(1)これまでの取組み経過 ~北見市の窓口サービス改善に関する取組み~

昭和30年代 ・各種の税と料を1つの課で徴収する総合徴収の体制構築

平成3年2月 ・住民異動届の複写化(資格異動届のワンストップサービス)実施

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

平成20年1月 ・都市再生 庁舎建設専門部会 ワーキンググループ(全5回)

職員24名による検討。課を隣接配置した窓口を考案。

(狭隘化した旧庁舎において、当時は具体的な実現に至らず。)

平成21年3月 「北見市総合計画」 前期基本計画

“市民サービスの向上に向けて、市職員の接遇研修などにより、職員のサービス精神の向上を

図るとともに、総合窓口の充実を進めます。“ (129ページ (1)市民サービスの向上)

平成23年2月 「北見市行財政改革推進計画(中期)」

“ITの便益を最大限に活用した事務処理方法の見直しにより、市民サービスの向上を図るとと

もに業務の改善に取り組みます。”

平成23年2月 ・窓口サービス向上研修「市民目線に立った窓口業務の改善」

職員の意見交換・課題整理で理解を深める

平成23年6月~

10月

・特別研修「政策形成・総合窓口検討」

ワーキンググループ (全5回)

現場職員19名によるワーキンググループ形式での

検討作業開始。

平成23年8月 ・主な窓口部署が大通西2丁目「まちきた大通ビル4階」に移転、業務開始

・税証明の窓口一元化(市民税課・資産税課・納税課)

・税証明交付申請書の簡略化 実証実験(申請書発行システム構築の職員提案)

平成23年10月 ・ワーキンググループ3班から、市長・部長級へのプレゼンテーション

A班/総合窓口の業務形態(ワンストップ)

B班/窓口空間の整備

C班/人材育成と組織体制

以後、ワーキンググループがまとめた基本的な方向性で進

めることが承認。

平成23年11月 ・ワーキンググループメンバーによる先進自治体の視察研修

東京都、静岡県、新潟県など9都市の窓口サービス改善の推進方法を視察。

・新人職員後期研修 「市民目線に立った仕事とは」 (人材育成主幹)

平成23年11月~

平成24年3月

・「総合窓口推進プロジェクトチーム」の設置

①窓口来庁者アンケートの実施(窓口への市民評価調査)

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参考資料

47 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

②窓口関係課ヒアリングの実施(課題問題点の整理)

③考え方の庁内展開(「プロジェクト報」による庁内情報共有)

平成24年3月 ・プロジェクトチームまとめ

「北見市 総合窓口基本計画の策定に向けた提言書」

窓口に関するアンケート調査報告書

平成24年3月 「北見市IT推進計画 実行編」

”既存の窓口業務については、住民視点に立った窓口づくり(総合窓口)を行うため、システム

(IT の活用)を含めて調査・研究を行います。”

平成24年5月 ・「北見市 総合窓口庁内会議」(課長級会議)設置

・市議会 総務教育常任委員会へ報告 「総合窓口化の推進について」

平成24年8月 ・「北見市 総合窓口基本計画(案)」の策定

・「先行作業部会」設置

・新人職員による「手続きの体験調査」実施

平成24年9月 ・先行作業部会

「できることから改善 6つの具体策」

庁内会議へ提言

平成24年9月 ・「税証明の窓口一元化 実施報告書」公開(市民税課)

平成24年10月 ・窓口業務の実態調査 (第1次調査)

・保健福祉部勉強会(参加60名)、戸籍住民課勉強会(参加22名)

平成24年10月 ・先行作業部会

「できることから改善 6つの具体策」【解決策編】

庁内会議へ提言、副市長に報告

平成24年11月 ・「税証明交付申請手続き簡略化 検証報告書」公開(市民税課)

・窓口関係課 課題ヒアリング調査

平成24年12月 ・先行作業部会 「できることから改善 6つの具体策」より

分野別色分け、案内看板見直しなど一部実施

市長へ取り組みを報告

平成25年1月 ・「北見市 ワンストップサービス推進会議」へ改称

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参考資料

48 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

平成25年2月 ・「接遇意識改革研修」の実施(人材育成主幹)

・「北見市第5次実施計画」(ワンストップサービス推進事業)

平成25年3月 ・「広告付き庁舎案内図」の設置

・「北見市ワンストップサービス推進計画(案)」の策定

平成25年4月 ・「フロアマネージャー」による窓口案内導入

平成25年6月 ・「目的別の窓口案内」をホームページに掲載

・「広告入り窓口封筒」を各窓口に設置

平成25年7月 ・市役所窓口でパスポートの取り扱いを開始

・「北見市ガイド」の発刊(「目的別の窓口案内」の掲載)

平成25年8月 ・「手続きチェックリスト」(ホームページ版)を掲載

平成25年11月 ・作業部会職員による先進都市視察研修

東京都、神奈川県、千葉県、大阪府など7都市の窓口業務の運用方法を視察。

ワンストップサービスの業務フロー設計に反映。

平成25年12月 ・「手続きチェックシート」を窓口業務に導入

・庁内で「先進都市視察発表会」を開催

平成25年12月

平成26年~3月

・政策形成研修「市民目線に立った窓口サービス」(人材育成主幹)

「北見市役所 窓口サービス指針」の作成

平成26年1月 ・市議会 総務教育常任委員会へ報告

「ワンストップサービス推進事業の進捗状況について」

平成26年2月 ・「北見市第6次実施計画」(ワンストップサービス推進事業)

平成26年3月 ・「北見市総合計画 後期基本計画」

“(1) 市民サービスの向上 ①ワンストップサービスの推進と窓口サービス改善”

・「第2次北見市ICT推進計画」

“目的に応じて、まとめて受付や案内が受けられる「ワンストップサービス」など、ICTを活用した

窓口サービスの向上と業務改善を進めます。”

・「北見市 ワンストップサービス推進計画」の策定

(平成26年度~) ・推進計画に基づく各施策の取り組み

※取り組み経過は、北見市ホームページでも公開しています。

【北見市役所の窓口サービス改善の取り組み経過について】http://www.city.kitami.lg.jp/docs/2013070500019/

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参考資料

49 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

0.4 (2人)11.6 (59人)

1.8 (9人)7.6 (39人)

3.3 (17人)

1.2 (6人)4.1 (21人)

1.2 (6人)5.1 (26人)

8.4 (43人)3.1 (16人)

3.9 (20人)8.8 (45人)

3.1 (16人)6.5 (33人)

2.0 (10人)4.5 (23人)

9.4 (48人)28.8 (147人)住民票等

税証明異動届戸籍届

税等納入国民年金

国保医療助成

後期高齢介護保険

障がい

バス券子育て保育園

生活保護

税申告納税相談

その他無回答

自分の用件で 53.5(273人)

無回答 0.0その他

1.8(9人)

仕事で14.5(74人)

家族の用件で 30.2(154人)

(2)窓口来庁者アンケートの概要(抜粋)

窓口サービスの改善には、実際に窓口を利用された方の実体験データや、利用して実際に感じられたこ

との反映が重要であることから、平成24年2月に行った「窓口来庁者アンケート」の結果を、計画の検討作業

で活用させていただきました。

窓口を訪れた目的には、「住民票・戸籍・印鑑証明」が 28.8%と最も割合が高く、次いで「所得証明・納

税証明などの税証明」9.4%で、証明に関する目的が約 4 割となりました。「国民健康保険」8.8%、「介護

保険」8.4%、「税の申告」7.6%、「税金などの納入」6.5%の順となりました。

※この設問は、「目的別・分野別の窓口」、「証明書発行の集約化」などの検討に活用しました。

「自分の用件で」が 53.5%と最も割合が高く、

次いで「家族の用件で」30.2%、

「仕事で」が 14.5%でした。

※この設問は、窓口業務フローの設計において、

「本人確認方法の見直し、パターン化」などの検討に

活用しました。

【問1】窓口を訪れた目的は何ですか?(○は該当する番号すべて)

【問2】窓口を訪れた目的はご自身の用件ですか?(○は1つだけ)

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参考資料

50 北見市 ワンストップサービス推進計画 (平成26年3月)

無回答1.0(5人)

その他0.6(3人)

すぐにわかった 55.3

(282人)

何度も迷った 2.0(10人)職員に案

内された4.7(24人)

案内看板を見た10.6

(54人)案内に聞いた 25.9(132人)

その他3.1(16人)

無回答4.3(22人)

書いていない 20.4(104人)

すぐに記入できた 52.9

(270人)

何度も書き直した 0.0

署名以外を職員

1.0(5人)

職員に聞きながら

12.4(63人)

記載例を見ながら

5.9(30人)

「すぐにわかった」が 55.3%と最も割合が高く、

「案内の職員に聞いてわかった」が 25.9%、

「案内看板を見てさがした」が 10.6%となりました。

※この設問は フロアマネージャー導入、番号発券機導入、

目的別の案内表示の検討などに活用しました。

「すぐに記入できた」が 52.9%と最も割合が高く、

次いで「申請書などは書いていない」が 20.4%、

「職員に聞きながら記入した」が 12.4%となりました。

※この設問は 申請書の見直し・簡略化、申請書自動作成の

導入検討などに活用しました。

「ワンストップ」が 33.3%、「ワンライティング」が 20.4%、「利用しやすい時間帯」と「わかりやすい案内表

示」が 14.3%となりました。

※「利用しやすい駐車場」については、今後の市庁舎の整備等において検討を進めてまいります。

このほかの設問など、アンケート全編はホームページで公開しており、各設問についての年代別分析や自

由意見等も掲載しております。 http://www.city.kitami.lg.jp/docs/2012032900041/files/kitami_questionnaire_201202.pdf

33.3%

20.4%

14.3%

14.3%

9.8%

8.4%

8.2%

7.6%

5.3%

4.7%

9.0%

4.9%

4.5%

46.1%

ワンストップ

ワンライティング

利用しやすい時間帯

わかりやすい案内表示

プライバシーに配慮

職員の質・知識を向上

目的分野別窓口が必要

受付番号発券機を設置

窓口の数を増やす

待合・キッズスペース

わからない

その他

無回答

利用しやすい駐車場

(手続きが1か所で済むこと)

(書く回数が1回で済むこと)

【問6】目的の窓口は、すぐにわかりましたか?

【問9】申請書などの書類はすぐに記入できましたか?

【問13】より良い窓口を実現するために、今後、何が必要だと思いますか?(○は3つまで)

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北見市 ワンストップサービス推進計画

平成26年3月 北見市

~市民の目線に立った、わかりやすく、やさしい窓口サービスへ~

北見市役所の窓口業務改善の基本的な考え方