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取扱説明書ＤＥＨシリーズ電動アクチュエータ

株式会社大和バルブ彦根工場

〒522-0213 滋賀県彦根市西葛籠町408 Tel:0749-28-0618 Fax:0749-28-4115 of 13

電動アクチュエータ取扱説明書

DEHシリーズ

取扱説明書 DEHシリーズ電動アクチュエータ

株式会社大和バルブ -- of 13--

技術資料ﾀﾞｳﾝﾛｰﾄﾞ先：http://www.yamatovalve.co.jp

--- 目次 --- １．取扱上の注意事項

*）警告事項 *）注意事項

２．製品特長及び仕様

１）製品特長２）製品仕様３）取り合い寸法

３．使用条件

１）設置場所２）仕様電源３）操作角度

４）作動時間５）潤滑

４．設置と調整

１）設置前２）電動アクチュエータとバルブの取付

３）手動操作４）配線接続５）ストッパーボルト調整

６）全開・全閉リミットスイッチ調整

５．メンテナンス

６．オプション

１）比例制御ユニット２）ポテンショメータ３）その他

* この度は、DEH シリーズ電動アクチュエータをご購入していただき、ありがとうございます。

電動アクチュエータを設置、操作する前に、必ずこの取扱説明書をお読みいただき、製品の調整と操作方法を確認し

てください。なお、製品改良と品質改善により、この取扱説明書の内容を予告なしで変更する場合があります。

http://www.yamatovalve.co.jp/



１．取扱上の注意事項警告：この表示の欄は「死亡または、重傷を負う可能性が想定される場合」の内容です。

* 配線前に使用電源と銘板の電圧を確認してください。異電圧の場合、アクチュエータが焼損

する恐れがあります。

* 必ずアース端子への配線をしてください。感電の恐れがあります。

* 配線口からの雨水等の進入を防止するため、必ず封止措置を行ってください。故障か焼損の

原因になります。

* 手動操作は、電動アクチュエータの電源を切った状態で行ってください。DEH006型は減速部

と直結しており、またDEH010型以上は自動復帰タイプのため、電動アクチュエータの電源が

入った状態で手動操作を行うと、手動ハンドルが突然回ることがあります。

注意：この表示の欄は「軽い、若しくは中程度の傷害を負う危険が想定される場合、

又は物的損傷・損壊の発生が想定される場合」の内容です。

* 電動アクチュエータは出荷時に調整してありますが、設定変更調整が必要な場合は本取扱説

明書に従い、正しく行ってください。誤動作や故障の原因になります。

* 配線に際しては、必ず回路図に従い正しく配線してください。また、配線後必ず接続を確認

してから電源を入れてください。

* 電動アクチュエータに直接腐食性の液体がかかることが予想される場合には、防護カバー等

を取り付け、電動アクチュエータを保護してください。電動アクチュエータのシール部分が

腐食し、防水性能が低下します。

* 電動アクチュエータを比例制御で使用する場合、PID設定の調整などにより、適正な制御状態

としてハンチングの発生がないようにしてください。特に、中間開度で電動アクチュエータ

の開閉方向を切り替えるような場合は、動作反転時に0.5秒以上の停止時間をとってください。

反転時にモーターから発生するサージ電流により、制御回路部品が破損する場合があります。

また、バルブや電動アクチュエータの摺動部分及び接続部が磨耗し、著しく寿命が短くなり

ます。

* 2台以上のアクチュエータを1つの切換接点で開閉させると、回り込み回路ができて誤作動の

原因となります。1台ずつ切換接点（又はスイッチ）を設けてください。

* バルブの選定を行う前に、必ずバルブと電動アクチュエータの技術資料を充分確認し、バル

ブの閉止トルクの2.0倍以上の出力トルクのある電動アクチュエータを選定してください。

* 電動アクチュエータを作動させる前に、この取扱説明書をよく読み、使用を間違わないよう

にしてください。温度、湿度、振動及び電圧低下等を確認してください。



２．製品特長及び仕様

１）製品特長

DEHシリーズは、バルブ操作用90度回転型電動アクチュエータです。平歯車を用いた減速機

構を採用しており、動作音も静かで耐久性と信頼性を両立しています。

外部ボルト類にはステンレスを採用し、室内でも屋外でも使用できます。

２）製品仕様

型式 DEH006 DEH010 DEH020 DEH030 DEH050 DEH060

出力トルク（N･m） 58.8 98 196 294 490 588

弁取付部寸法 F03/F05/

F07 F07 F07/F10 F10/F12 F10/F12

定格電流（A）

（50/60Hz）

AC100V 0.38/0.39 0.97/0.95 1.37/1.71 1.41/1.92 2.80/2.85 3.04/4.04

AC200V 0.20/0.24 0.52/0.49 0.72/0.86 0.66/1.02 1.34/1.07 1.29/1.47

DC24V 0.4 0.81 3.0 3.1

起動電流（A）

（50/60Hz）

AC100V 1.2/1.3 3.0/2.9 4.7/5.9 4.3/5.8 9.2/12.2

AC200V 0.7/0.7 1.6/1.5 2.2/2.6 2.6/3.1 3.9/4.5

DC24V 1.2 2.5 9.0 9.1

開閉時間（秒）

（50/60Hz）

AC 14/12 20/17 25/21 31/26 31/26

DC 10 10 14 19

消費電力（W） 6 15 40 90

ハンドル回転数（回） 8 10 11 13.5 13.5

使用周囲温度－20℃ ～＋70℃

保護等級 IP67

絶縁等級 E種

手動操作機構下部プラグレバー付きハンドル車（自動復帰タイプ）

予備リミットスイッチ

（電気定格）

開側・閉側各１個

（AC250V

3A）（AC250V 10A）

トルクスイッチ無し有り

スペースヒーター（W） 2 10

サーマルプロテクタ有り（モーター内部120℃）

配線接続口 G1/2 × 2ヶ所

塗装ポリエステル樹脂塗装（マンセル2.5BG6/6.5）

(1) アクチュエータの部品名称



３）取り合い寸法



３．使用条件

１）設置場所

DEHシリーズ電動アクチュエータは、電動操作機本体表面にアルマイト処理とポリエステル樹

脂塗装を施してあり、室内、屋外ともご使用いただけます。

屋外でご使用になる場合には、電動アクチュエータ内部の結露防止のために、スペースヒー

ターのご使用をお薦めします。

２）使用電源

使用電源や電流値は、仕様書や銘板の記載を確認してください。また、電圧変動が±10％以

上にならないように、必要に応じて安定化電源等を考慮してください。

３）操作角度

電動アクチュエータの回転角度は、90度です。

４）作動時間

作動時間は、電動アクチュエータのサイズにより異なります。仕様書や銘板の記載をご確認

ください。

５）潤滑

標準条件で使用される場合は、潤滑油を供きゅする必要がありません。減速部には、二硫化

モリブデン入りグリースを使用しています。

４．設置と調整

１）設置前

・バルブと電動アクチュエータを設置する前に、本取扱説明書の安全事項を確認してください。

・電動アクチュエータの選定は、バルブ閉止トルクの2.0倍以上の最大出力トルクであるサイズ

にしてください。

・電動アクチュエータをバルブに取り付ける前には、回転方向や弁体の位置と電動アクチュエ

ータの開閉表示を必ず確認してください。

また、作動時に異常がないか、目視で確認してください。

・電動アクチュエータが、水平方向より下側（地面側）を向かないように、配管してください。

・バルブ設置後、又は電装アクチュエータ取付後に電気を供給する前には、電気配線や全ての

接続部が正しく取り付けられているか、確認してください。



２）電動アクチュエータとバルブの取付

・電動アクチュエータとバルブの取り付けには、２種類の方法があります。

１）ガスケット＋ジョイント

２）直接接続

電動アクチュエータ又はバルブ本体部の交換にあたっては、納入品図面や現品を確認の上、

組み合わせに注意して作業を行ってください。

・配管されたままの状態で交換する場合は、必ず一次側のバルブを閉止して流体の流れを止め

てください。流れがある状態ですと、バルブが急に動作することもあり、危険です。

３）手動操作

・DEH006型は、電動アクチュエータ下面に銀色のハンドル（つまみ状のもの）がついています。

減速ギアと直結していますので、表示ラベルに従って回転させてください。

電動操作中も回転しますので、手動操作時は必ず電源を入れないで操作してください。

・DEH010～060型は、手動－自動切り換えレバーを手動ハンドル車側へ引き、手動ハンドル車を

表示に従って回転させてください。クラッチが噛み合うと、手動ハンドル車の操作が重く感

じますので、その状態で回転させるとバルブが開閉します。自動運転（電動操作）時には、

手動ハンドル車は回転しません。動かしても空回りします。

手動－自動切り換えレバーは「自動復帰タイプ」ですので、電源を投入すると自動で元の位

置に戻ります。手動操作時は、必ず電源を入れないで操作してください。

【DEH006型】【DEH010、020、030、050、060型】



４）配線接続

・電線管接続口は、G1/2が２ヶ所あります。電源線と信号線のように、使い分けてください。

また、電動アクチュエータの上部カバーを開けていただくと、内部に端子台があり、カバー

内部には回路図が添付してあります。

・DEH006型は棒状端子用端子台（棒状端子及び絶縁キャップは付属しています）、DEH010型以

上はＹ型／丸型端子用端子台（Ｍ３ねじ）です。端子台には回路図の端子番号が記載されて

いますので、接続には十分気をつけてください。

・DEH006型は、下記要領に従って接続してください。

①端子台の白いツマミを指で押します。 ②ツマミを指で押したまま、棒状端子または

被覆を剥いた配線を上から挿入します。

③根元まで差し込み、ツマミから指を離し ④配線を引っ張り、抜けないことを確認して

ます。ください。



５）ストッパーボルト調整

・ストッパーボルトは、弊社出荷時には調整済みですので、お客様で調整していただく必要は

ありません。電動アクチュエータを交換された場合など、調整の必要が発生した場合には、

下記要領にて調整してください。

※調整要領

１）向かって右側の、閉側ストッパーボルトの根元にある六角ナットを緩めます。

２）閉側ストッパーボルトを左回り（反時計方向）に２～３周回して、少し手前に出します。

３）電動操作、又は手動操作で弁を全閉にして、電源を切ります。

４）閉側ストッパーボルトを右回り（時計方向）に、止まる位置まで回します。

５）その位置から半周（180度）左回しに戻して、その状態で六角ナットを締め付けます。

→この作業は必ず行ってください。全開時又は全閉時に、先にリミットスイッチで電

気を遮断して停止させるためです。ストッパーボルトに先に当たると、モーターが

拘束されて発熱し、動作不良や故障の原因となります。

６）同様に、向かって左側の、開側ストッパーボルトの根元にある六角ナットを緩めます。

７）電動操作、又は手動操作で弁を全開にして電源を切り、４）～６）と同じ方法で調整し

ます。

８）ストッパーボルト及び六角ナットが、固定されていることを確認してください。

【DEH006型ストッパーボルト】

６）全開・全閉リミットスイッチ調整

・全開・全閉リミットスイッチは、弊社出荷時には調整済みですので、お客様で調整していた

だく必要はありません。電動アクチュエータを交換された場合など、調整の必要が発生した

場合には、次ページ以降の要領にて調整してください。

六角ナット

開側ストッパー

ボルト

閉側ストッパー

ボルト



※DEH006型調整要領

１）弁を全閉にして、電源を切ります。

２）全閉位置がずれている場合、または端子台の２番－３番端子間で導通していない場合は、

閉側リミットカム（上から２番目）の六角穴付き止めねじを緩めます。

３）閉側リミットカムを指で動かし、インジケータ側から見て右回り（時計方向）に回して、

閉側リミットスイッチ（上から２番目）がカチッと音が鳴った位置で、閉側リミットカ

ムの六角穴付き止めねじを締めつけて固定します。

４）閉側予備リミットカム（上から４番目）の六角穴付き止めねじを緩めます。

５）閉側予備リミットカムを指で動かし、インジケータ側から見て右回り（時計方向）に回

して、閉側予備リミットスイッチ（上から４番目）がカチッと音が鳴った位置からさら

に少し回します。六角穴付き止めねじの中心位置が、閉側リミットカムの六角穴付き止

めねじの外周（下写真参照）とほぼ一致する位置になるまで回し、締めつけて固定しま

す。

６）弁を全開にして、電源を切ります。

７）全開位置がずれている場合、または端子台の２番－４番端子間で導通していない場合は、

開側リミットカム（上から１番目）の六角穴付き止めねじを緩めます。

８）開側リミットカムを指で動かし、インジケータ側から見て左回り（反時計方向）に回し

て、開側リミットスイッチ（上から１番目）がカチッと音が鳴った位置で、開側リミッ

トカムの六角穴付き止めねじを締めつけて固定します。

９）開側予備リミットカム（上から３番目）の六角穴付き止めねじを緩めます。

１０）開側予備リミットカムを指で動かし、インジケータ側から見て左回り（反時計方向）

に回して、開側予備リミットスイッチ（上から３番目）がカチッと音が鳴った位置か

らさらに少し回します。閉側予備リミットカムと同様に調整し、六角穴付き止めねじ

を締めつけて固定します。

１１）電動操作を行い、正常な位置で停止することを確認します。

OLS ：開側リミットスイッチ

CLS ：閉側リミットスイッチ

AOLS：開側予備リミットスイッチ

COLS：閉側予備リミットスイッチ

六角穴付き止めねじ

開側リミットカム

閉側リミットカム

閉側予備リミットカム

開側予備リミットカム



※DEH010型～060型調整要領

１）弁を全閉にして、電源を切ります。

２）全閉位置がずれている場合、または端子台の２番－３番端子間で導通していない場合は、

閉側リミットドッグ（上側）の六角穴付きボルトを緩めます。

３）閉側リミットドッグを指で、インジケータ側から見て右回り（時計方向）に回して、閉

側ローラーレバーを押し込んで、閉側リミットスイッチ（上側２個）がカチカチッと２

回音が鳴った位置で、閉側リミットドッグの六角穴付きボルトを締めつけて固定します。

４）弁を全開にして、電源を切ります。

５）全開位置がずれている場合、または端子台の２番－４番端子間で導通していない場合は、

開側リミットドッグ（下側）の六角穴付きボルトを緩めます。

６）開側リミットドッグを指で、インジケータ側から見て左回り（反時計方向）に回して、

開側ローラーレバーを押し込んで、開側リミットスイッチ（下側２個）がカチカチッと

２回音が鳴った位置で、開側リミットドッグの六角穴付きボルトを締めつけて固定しま

す。

７）電動操作を行い、正常な位置で停止することを確認します。

閉側ローラーレバー閉側リミットドッグ閉側リミットスイッチ

開側リミットスイッチ開側ローラーレバー開側リミットドッグ



５．メンテナンス

１）DEHシリーズ電動アクチュエータは、長時間メンテナンスなしでご使用できるよう設計、生産

しており、正常な環境と標準操作で長期の使用が出来ます。

２）使用頻度に関わらず、電動アクチュエータは年１回の定期点検を行ってください。

３）動作の異常を発見されたら、直ちにご使用を中止し、弊社担当者までご連絡ください。

第三者により分解・再組立作業を行った場合には、弊社はその作業による一切の責任を負い

ません。

６．オプション

以下に、主要なオプションを説明します。ご注文の際にご指示いただきますと、取り付けた

状態で納入させていただきます。詳細は、納入品図面等でご確認ください。

１）比例制御ユニット（ＰＣＵ）

バルブ開度を、入力信号（4-20mADC、等）に従って、任意の位置に調整することができます。

流量計からの信号を制御盤で受けて、流量制御を自動運転したい場合などに使用します。

弊社出荷時には調整済みですので、お客様で調整していただく必要はありません。

電動機の選定や大きさが、標準選定と変わる場合がありますので、詳細は納入品図面等でご

確認ください。

型式 DEH006 DEH020 DEH030 DEH050 DEH060

出力トルク（N･m） 58.8 196 294 490 588

弁取付部寸法 F03/F05/

F07 F07/F10 F10/F12 F10/F12

電源電圧 AC100V又はAC200V 50/60Hz 単相

入力信号（選択方式） 4-20mADC （標準、インピーダンス：250Ω）

1-5VDC、0-5VDC、0-10VDC、2-10VDC

出力信号（選択方式） 4-20mADC （標準）、0-5VDC、0-10VDC （許容負荷抵抗：300Ω）

接点出力開側・閉側各１個

(AC250V 3A) （AC250V 16A）

頻度率 40％ED

インチング回数 30回/分以下

分解能 1/100

不感帯 1.3％（調整範囲 0.5％～6.3％）

塗装ポリエステル樹脂塗装（マンセル2.5BG6/6.5）



２）ポテンショメータ

バルブ開度を制御盤に表示させたり、調節計への入力信号として使用します。

ポテンショメータは、弊社出荷時には調整済みですので、お客様で調整していただく必要は

ありません。また、バルブ交換をされた場合などで、全開位置や全閉位置を変更しなければ、

再調整する必要はありません。再調整が必要な場合は、弊社担当までご連絡ください。

３）その他

異電圧対応や、上記以外の特殊対応もいたしますので、お気軽にご相談ください。

以上

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